JPH08134134A - 粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法 - Google Patents

粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法

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JPH08134134A
JPH08134134A JP27537694A JP27537694A JPH08134134A JP H08134134 A JPH08134134 A JP H08134134A JP 27537694 A JP27537694 A JP 27537694A JP 27537694 A JP27537694 A JP 27537694A JP H08134134 A JPH08134134 A JP H08134134A
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JP
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hydrogel polymer
particulate hydrogel
polymer
drying
surfactant
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JP27537694A
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Kazunao Hitomi
一尚 樋富
Takumi Hatsuda
卓己 初田
Kaoru Matsushima
薫 松島
Kazuhiro Okamura
一弘 岡村
Tadao Shimomura
忠生 下村
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酸基含有の粒子状含水ゲル重合体を効率良く乾
燥する方法を提供する。 【構成】粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法は、粒子状含
水ゲル重合体に、界面活性剤を添加する添加工程と、前
記粒子状含水ゲル重合体をローターにより攪拌しながら
乾燥させる乾燥工程とを含む。前記粒子状含水ゲル重合
体は水溶液重合により得られ、かつ酸基を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子状含水ゲル重合体
の乾燥方法、さらに詳しくは、粒子状含水ゲル重合体を
ローターによって攪拌しながら乾燥させる乾燥方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】粘着性の大きい、酸基を含有した含水ゲ
ル重合体は、その表面積を大きくするために粒子状に粉
砕され、静置乾燥する方法が一般的である。該含水ゲル
重合体を静置乾燥すると、乾燥工程で粒子同士が凝集
し、乾燥効率が悪くなったり、乾燥状態が不均一になる
という問題がある。他の方法として、例えば、粒子状の
含水ゲル重合体を攪拌しながら乾燥させる方法が特開平
2−240112号公報に開示されている。この方法
は、高速ロータを備えた乾燥機を用い、乾燥機内に加熱
された熱い空気流を吹き込み、高速ローターによって粒
子状重合体を軸方向に運搬しながら乾燥させる方法であ
る。ノニオン系重合体あるいは全てが中和された酸基含
有重合体のような粘着性を有しない粒子状重合体に、こ
の方法を適用した場合には、その乾燥状態は良好であ
る。しかしながら、酸基を含有した含水ゲル重合体に適
用する場合には、充分に乾燥される前に粒子状重合体が
互いに粘着し合って塊状となるため、効率良く乾燥する
ことができないという問題がある。また、塊状の含水ゲ
ル重合体が乾燥機内の壁と攪拌羽根との間に挟まり、攪
拌羽根が回転しなくなる場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、酸基含有の粒子状含水ゲル重合体を効率良
く乾燥する方法を提供することである。本発明が解決し
ようとする別の課題は、酸基含有の粒子状含水ゲル重合
体を均一に乾燥する方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粒子状含水
ゲル重合体の乾燥方法は、水溶液重合により得られ、か
つ酸基を含有した粒子状含水ゲル重合体に、界面活性剤
を添加する添加工程と、この粒子状含水ゲル重合体をロ
ーターにより攪拌しながら乾燥させる乾燥工程とを含
む。
【0005】前記粒子状含水ゲル重合体は吸水性を有し
ている樹脂であることが好ましい。前記界面活性剤は、
前記粒子状含水ゲル重合体に10〜100の範囲の流動
度を与えるように添加されることが好ましい。前記界面
活性剤は常温で固体であることが好ましい。前記界面活
性剤は、ポリオキシエチレン単位の含有量が70〜10
0重量%の範囲であることが好ましい。
【0006】前記界面活性剤はポリエチレングリコール
であることが好ましい。前記ポリエチレングリコールは
数平均分子量が10000〜100000の範囲である
ことが好ましい。前記界面活性剤の添加量は、前記粒子
状含水ゲル重合体の重量100%に対して、0.01〜
10重量%であることが好ましい。
【0007】前記粒子状含水ゲル重合体は、その50%
以上が粒径0.3〜5mmの範囲内の粒子で構成されて
いることが好ましい。前記乾燥工程は、20〜250℃
の温度範囲で行う工程であることが好ましい。
【0008】
【手段の詳細な説明】本発明に係る粒子状含水ゲル重合
体の乾燥方法では、粒子状含水ゲル重合体に界面活性剤
を添加する。前記界面活性剤を添加することにより、前
記粒子状含水ゲル重合体の流動度は10〜100の範囲
内に設定されることが好ましく、15〜90の範囲内に
設定されることがより好ましく、20〜80の範囲内に
設定されることがさらに好ましい。ただし、本発明でい
う流動度とは、10mmの目の開きの金網(SUS30
4製)の上に配置後1分間に金網を通過した試料の量を
X[g]とし、さらに容器を鉛直方向に素早く引き上げ
た後の1分間に金網を通過した試料の量をY[g]とし
て、以下の式によって計算したものである。
【0009】流動度 = ((X+Y)/100)×1
00 = X+Y[%] 流動度が10より小さい範囲である場合は、粒子状含水
ゲル重合体同士が粘着し合って塊状となり、効率良く乾
燥させることができない場合がある。前記界面活性剤と
しては、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキ
シエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナ
トリウム、N−椰子油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸
モノナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリ
ウム、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム等の
アニオン性界面活性剤;1:1 型椰子油脂肪酸ジエタノー
ルアミド、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、オクチ
ルフェノールポリオキシエチレン、ソルビタンモノオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト等の非イオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチ
ルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロ
ピルエチルジメチルアンモニウム、ラウリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤;椰子油脂
肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−
アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルベタイン等の両
性界面活性剤;カチオン化セルロース、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等の高分子界面活
性剤の他、公知のシリコン系界面活性剤及びフッ素系界
面活性剤等があげられる。また、市販品では、例えば、
キシダ化学株式会社製のポリエチレングリコール60
0、和光純薬工業株式会社製のポリエチレングリコール
600、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレ
ングリコール20000、ポリエチレングリコール50
0000、花王株式会社製のネオペレックスNo.2
5、レオドールSP−010、レオドールTW−010
6、レオドールスーパーTW−S120、コータミンD
86P、アンヒトール20BSが挙げられる。
【0010】前記界面活性剤の中でも常温で固体の界面
活性剤は、得られる粒子状含水ゲル重合体の乾燥物のベ
タつきが少なく、吸湿時の流動性が良いという点で好ま
しい。また、ポリオキシエチレン単位の含有量が70〜
100重量%の範囲である界面活性剤は、他の界面活性
剤を添加した場合に比べて、得られる粒子状含水ゲル重
合体の乾燥物の吸水能力が高いという点で好ましい。中
でも、ポリエチレングリコールは、粒子状含水ゲル重合
体との親和性が良好であるが、重合体に吸収されずに表
面に付着し、流動度を効果的に向上させることができる
点と、親水性であるため乾燥物の物性に悪影響を及ぼさ
ないという点で好ましい。
【0011】さらに、ポリエチレングリコールの中でも
数平均分子量が10000〜100000のものは乾燥
中の粒子が凝集をおこさないという点で好ましい。前記
界面活性剤の添加量は、粒子状含水ゲル重合体の重量1
00%に対して、0.01〜10重量%であることが好
ましく、0.1〜5重量%であることがさらに好まし
い。添加量が0.01重量%より少ない場合は、粒子状
含水ゲル重合体に対して所望の範囲の流動度を与えるこ
とができない場合がある。また、添加量が10重量%よ
り多い場合は、被乾燥体がベタついたり、コストが上昇
したり、あるいは、その添加量に見合う性能が得られな
いことがある。
【0012】前記粒子状含水ゲル重合体に前記界面活性
剤を添加する添加工程での添加方法は特に限定されず、
重合機中で添加する方法、混合機中で添加する方法、乾
燥機中で添加する方法、粒子状含水ゲル重合体に界面活
性剤を噴霧して添加する方法等が使用できる。特に、重
合機中で添加する方法は、製造プロセスが簡単になり好
ましい。
【0013】前記粒子状含水ゲル重合体に前記界面活性
剤を添加した後に、必要であれば混合の工程を経てもよ
い。混合は必要であれば、重合機中、混合機中、乾燥機
中等で行うことができる。均一な混合が必要であれば、
例えばニーダー等の混練装置中での混合が好ましい。前
記粒子状含水ゲル重合体に前記界面活性剤を添加するタ
イミング、及び必要であれば混合するタイミングは特に
制限されず、含水ゲル重合体が粒子状となった時点から
乾燥が終了するまでならば良い。好ましくは、含水ゲル
重合体が粗大粒子をあまり含まない粒子状となった時点
から、乾燥が開始するまでの期間である。例えば、重合
機中で粒子状含水ゲル重合体が得られる場合は、この重
合機中に添加及び混合を行ってもよい。
【0014】乾燥に用いられる乾燥機は、ローターを備
えているものであれば特に限定されず、例えば、減圧乾
燥機、熱風乾燥機、間接加熱型乾燥機が挙げられる。ロ
ーターは、被乾燥体を攪拌するものであれば特に限定さ
れず、例えばアーム、羽根、パドル等で構成されてい
る。市販品では、例えば、ホソカワミクロン株式会社製
のナウタミキサ、ソリッドエアー、コンティニュエータ
ー、トーラスディスク及びミクロンサーモプロセッサ、
株式会社大川原製作所製のコンダクションフロー、スー
パーロータリードライヤー及びフラッシュリアクター、
株式会社栗本鉄工所のカットディスクドライヤー、株式
会社奈良機械製作所のパドルドライヤー、松坂貿易株式
会社製のレーディゲミキサーが挙げられる。
【0015】前記粒子状含水ゲル重合体を乾燥させる時
間は、粒子状含水ゲル重合体の粒径及び乾燥温度により
異なるが、1〜90分であることが好ましく、3〜60
分であることがさらに好ましい。乾燥時間が1分より少
ない場合には、乾燥が不十分である。90分を越える場
合には、本発明の目的とする効率の良い乾燥とはいえな
い。
【0016】本発明によって乾燥する粒子状含水ゲル重
合体は、その50〜100重量%が、粒径0.1〜10
mmの範囲内の粒子で構成されていることが好ましく、
0.3〜5mmの範囲内の粒子で構成されていることが
さらに好ましい。粒径が0.1mmより小さい場合に
は、塊状になりやすく多量の界面活性剤が必要であり、
不経済である。また、粒径が10mmより大きい場合に
は、効率良く乾燥させることができない。したがって、
前述の範囲内の粒径を有する粒子が占める割合が全体の
50〜100重量%であることが好ましい。
【0017】本発明において、乾燥温度は、20〜25
0℃の範囲であることが好ましく、100〜200℃の
範囲であることがさらに好ましい。設定温度が20℃以
下の場合には、有効な乾燥を達成することができない。
また250℃を越える場合には、温度の負荷によって重
合体が分解したり、副反応が生じたりする場合がある。
【0018】本発明の方法によって乾燥する粒子状含水
ゲル重合体は、含水率が20〜80重量%であることが
好ましく、30〜70重量%であることがさらに好まし
い。含水率が20重量%より少ない場合には、粒子状含
水ゲル重合体が凝集する確率が低くなり、必ずしも本願
の乾燥法を用いる必要がない。また、80重量%より多
い場合には、粒子状含水ゲル重合体の生産性自体が悪
く、経済的でない。
【0019】本発明の方法によって乾燥する粒子状含水
ゲル重合体は、単量体を水溶液重合により重合させて得
られる重合体である。すなわち、重合により含水ゲル状
となるエチレン性不飽和単量体を含む単量体成分の水性
液を、重合して得られる含水ゲル重合体である。この含
水ゲル重合体を得る方法として、例えば、型枠の中に単
量体成分の水溶液を入れ重合する方法(特開昭55−1
33,413号)、内部で生成した含水ゲル状重合体を
細分化できるような攪拌軸を有する、ニーダー等の重合
器を用いて単量体成分の水溶液を重合する方法(特開昭
57−34,101号等)が挙げられる。重合工程で粒
子状の含水ゲル重合体が得られる点で、後者の重合方法
がより好ましい。
【0020】水溶液重合法によって得られる含水ゲル重
合体は塊状の場合があり、本発明の乾燥方法に用いる含
水ゲル状重合体とするために、粒子状に成型する工程が
必要な場合がある。重合により得られた含水ゲル状重合
体を、所望の粒子状の含水ゲル状重合体に成型する方法
は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、含
水ゲル状重合体に剪断力を加え、粒子状に粉砕すればよ
い。含水ゲル状重合体に剪断力を加えるための具体的な
装置としては、例えばミートチョッパー等のスクリュウ
ー型押し出し機や(機械)加圧ニーダー、インターナル
ミキサー、パンバリーミキサー等のニーダー等を挙げる
ことができる。
【0021】本発明の方法によって乾燥する粒子状含水
ゲル重合体は、酸基を含有する重合体である。重合体を
形成する全単量体成分に対し、酸基含有単量体の割合が
少なくとも5モル%、好ましくは少なくとも10モル
%、さらに好ましくは少なくとも15モル%である重合
体である。酸基の含有量が5モル%未満の場合には、必
ずしも本願の乾燥方法を用いる必要がない。
【0022】酸基含有単量体の例としては、(メタ)ア
クリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン
酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等
の単量体が挙げられる。これらの単量体に加えて、前記
の酸基含有単量体の塩;(メタ)アクリルアミド、N−
置換(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドキシプロピル(メタ)
アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート等のノニオン性親水性基含有単量体;N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,
N、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等
のアミノ基含有不飽和単量体やそれらの4級化物等を共
重合成分として用いることができる。また、得られる重
合体の親水性を極度に阻害しない程度の量で、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エス
テル類や酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の疎水性単
量体を使用してもよい。単量体としては、これらのうち
から1種または2種以上を選択して用いることができる
が、吸水性の樹脂材料を得る場合には、その吸水諸特性
を考えると(メタ)アクリル酸(塩)、2−(メタ)ア
クリロイルエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)から
なる群から選ばれる1種以上のものが好ましく、(メ
タ)アクリル酸を必須成分として含むものがさらに好ま
しい。この場合(メタ)アクリル酸の30〜90モル%
が塩基性物質で中和されているものが最も好ましい。
【0023】これらの単量体成分を重合するにあたり、
デンプン、セルロース、キチン、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコール等の親水性高分子の存在下
で該単量体成分を重合することによって、重合と同時に
グラフト結合やコンプレックスを形成してもよい。これ
らの重合体は、架橋構造を有するものであっても、架橋
構造を有しない水溶性の重合体であってもよい。中でも
本発明の方法は、大量生産が必要とされる吸水性を有す
る樹脂を乾燥させる場合に好適である。
【0024】吸水性を有する樹脂は、架橋剤を使用せず
に得られる自己架橋型のものであっても、得られる樹脂
の吸水性能が所望の基準に達する範囲で、エチレン性不
飽和基および/または反応性官能基を有する架橋剤を用
いて得られるものでもよい。これらの架橋剤は、上述の
エチレン性不飽和単量体と重合し、含水ゲル状重合体が
得られるものであれば特に制限はない。具体的に例を挙
げると、例えばN,N′−メチレンビス(メタ)アクリ
ルアミド、(ポリ)エチクレングリコール(メタ)アク
リレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリア
リルアミン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコール、ジエチレングリコール、(ポ
リ)グリセリン、プロピレングリコール、ジエタノール
アミン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル(ポリ)エチレングリコールジエチレンジアミン、ポ
リエチレンイミン、(ポリ)塩化アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムを挙げ
ることができ、これらのうち反応性を考慮して、1種ま
たは2種以上を用いることができる。これらのうちで
N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ま
しい。これらの架橋剤の使用量は、単量体成分に対し、
通常0.001〜2モル%、好ましくは0.01〜1モ
ル%である。
【0025】本発明方法によって得られた粒子状含水ゲ
ル重合体の乾燥物は、さらに粉砕しなくても、水溶液を
多量に吸収して膨潤する吸水性樹脂として、生理用ナプ
キン、紙おむつ等の衛生用吸収剤、あるいは農園芸用分
野、土木分野において保水剤、脱水剤などの幅広い用途
に応用される。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の具体的な製造例、実施例及
び比較例を示すが本発明は下記の実施例に限定されな
い。以下の実施例によれば、水溶液重合により得られ、
かつ酸基含有の粒子状含水ゲル重合体を攪拌しながら乾
燥させる際に、界面活性剤を添加し、攪拌乾燥すること
によって、粒子同士が凝集しにくく、効率良く均一に乾
燥することができ、かつ静置乾燥をする時に比べて、吸
収能力が同等以上で、可溶分が少ない吸水性を有する樹
脂を得ることができる。
【0027】また、ポリオキシレン単位の含有量が70
〜100重量%の範囲である界面活性剤を使用する場合
には、他の界面活性剤を用いた場合に比べて吸収能力が
高い吸水性を有する樹脂を得ることができる。さらに、
ポリエチレングリコールの数平均分子量が10000〜
100000の範囲である場合には、乾燥時に粒子状含
水ゲル重合体がより凝集を起しにくくなり、また、吸収
能力が高く可溶分の少ない吸水性樹脂を得ることができ
る。実施例に記載の流動度、可溶分、吸水能力は、下記
の試験方法に従って測定した値で示す。
【0028】〔流動度〕底面の直径80mm、深さ12
0mmのポリプロピレン製の円筒状容器に、100gの
粒子状含水ゲル重合体を投入した。この時の試料の温度
は25〜30℃とした。この試料を直径8mmのかき混
ぜ棒(SUS304製)で3分間攪拌した。攪拌が終了
してすぐに、この試料入り容器を、開口面を下にして、
10mmの目の開きの金網(SUS304製)の上に配
置した。配置後1分間に金網を通過した試料の量をX
[g]とした。次に、容器を鉛直方向に素早く引き上げ
た。引き上げた後の1分間に金網を通過した試料の量を
Y[g]とした。流動度は以下の式によって計算した。
【0029】流動度 = ((X+Y)/100)×1
00 = X+Y[%]可溶分、吸水能力 これらの物性は、乾燥重合体をハンマーミルで粉砕し、
粒径150〜850μmとした乾燥重合体を用いた。
【0030】〔可溶分〕固形分がW[mg](約400
mg)の乾燥重合体を、120mlの使い捨てビーカー
に秤量した。このビーカーに合成尿75mlを加えた。
合成尿とは、蒸留水(6000重量部)に希釈される1
%トライトンX−100(ローム・アンド・ハース・ジ
ャパン株式会社製)(15.0重量部)、塩化ナトリウ
ム(60.0重量部)、塩化カルシウム2水和物(1.
8重量部)、及び塩化マグネシウム6水和物(3.6重
量部)である。このビーカー内の試料を16時間ゆっく
りと攪拌した後、15分間沈殿させた。この上澄み液か
ら0.22μmのフィルターを使用して採取した濾液2
0mlを50mlの使い捨てビーカーに入れた。0.1
Nの水酸化ナトリウム(Va[ml],規定度Na[m
eq/ml])でpH10に滴定した。次に、0.1N
の塩酸(Vb[ml],規定度Nb[meq/ml])
でpH2.7に逆滴定した。可溶分は以下の式によって
計算した。
【0031】 可溶分 = (Wa+Wb)/W×100 [%] 但し、抽出された酸部分の重量Waと中和酸部分の重量
Wbは、 Wa = Ma×Ea×75/25 = Ma×Ea×3 [mg] Wb = Mb×Eb×75/25 = Mb×Eb×3 [mg] (Eaは可溶分中の酸部分の当量。アクリル酸の場合7
2[mg/meq]。Ebは可溶分中の中和酸部分の当
量。アクリル酸ナトリウムの場合94[mg/me
q]。) 滴定された酸部分の当量Maと中和酸部分の当量Mb、
及びそれらの合計Mt(=Ma+Mb)は、 Ma = (Va−Vab)×Na[meq] Mt = (Vb−Vbb)×Nb[meq] Mb = Mt−Ma [meq] (Vabは、合成尿20mlをpH10に滴定するのに
必要な0.1Nの水酸化ナトリウムの容量[ml]。
【0032】Vbbは合成尿20mlをpH10からp
H2.7まで逆滴定するのに必要な0.1Nの塩酸の容
量[ml]。) 〔吸収能力〕直径9.5cmの円形をした底面を持つ容
器に7.5cm×5.7cmの長方形のトイレットペー
パー16枚を底面と平行に配置し、人工尿(尿素1.9
%,塩化ナトリウム0.8%、硫酸マグネシウム0.1
%、塩化カルシウム0.1%からなる水溶液)を20g
注いだ。次いで、固形分がA[g](約1g)の乾燥重
合体をトイレットペーパーの中央に配置し、10分間吸
収膨張させた。この吸収膨張した吸水性樹脂の重量B
[g]を測定した。吸収能力は以下の式によって計算し
た。
【0033】吸収能力 = B/A [g/g]製造例1 アクリル酸413.9g、アクリル酸ナトリウム162
1g、トリメチロールプロパントリアクリレート3.0
63g及び水3423gからなる単量体水溶液を、内容
積10Lのシグマ型羽根を2本有するジャケット付きス
テンレス製双腕型ニーダーに蓋をつけた反応容器に供給
した。単量体水溶液を28℃の温度に保ち、反応系を窒
素置換した。次いで、羽根を回転させながら10重量%
過硫酸ナトリウム水溶液27.59g及び1重量%L−
アスコルビン酸水溶液11.50gを添加し、60分間
重合を行った。得られた粒子状含水ゲル重合体(1)は
約3mmの径の細粒に細分化されていた。
【0034】実施例1 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール600(キシダ化学株式
会社製、1級、数平均分子量570〜630)を20g
添加し、製造例1で使用したニーダーを用いて10分間
攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(2)を得た。粒子
状含水ゲル重合体(2)の流動度は22であった。
【0035】得られた粒子状含水ゲル重合体(2)をモ
ルタルミキサー(西日本試験機製作所製)に100g
(試料温度約27℃)供給し、高速回転(自転運動28
5rpm、惑星運動125rpm、羽根の周速3.4m
/s)で攪拌しながら、ヒーティング・ガン(石崎電機
製作所製、ブランジェットPJ214A)を最大の風量
・風速(風量0.18m3/min.,風速1000m
/min.)に設定し、粒子状含水ゲル重合体(2)に
約20cmの距離から7分間作用させた(ヒーティング
・ガンから約20cmの距離での熱風温度は約160℃
であった。)乾燥開始後約3分で、約1cmの凝集塊の
生成もあったが、乾燥開始後約5分で、その凝集は解除
され、ほとんどが凝集していない乾燥重合体(1)が得
られた。乾燥重合体(1)の可溶分、吸収能力、乾燥状
態を表1に示した。
【0036】実施例2 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール600(キシダ化学株式
会社製、1級、数平均分子量570〜630)を10g
添加し、製造例1で使用したニーダーを用いて10分間
攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(3)を得た。粒子
状含水ゲル重合体(3)の流動度は18であった。
【0037】得られた粒子状含水ゲル重合体(3)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後約3
分で、約1cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開始後
約5分で、その凝集は解除され、ほとんどが凝集してい
ない乾燥重合体(2)が得られた。乾燥重合体(2)の
可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1に示した。実施例3 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)100
gにポリエチレングリコール600(和光純薬工業株式
会社製、1級、数平均分子量560〜640)を2g添
加した後、ポリプロピレン製の容器の中でかき混ぜ棒を
用いて3分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(4)
を得た。粒子状含水ゲル重合体(4)の流動度は24で
あった。
【0038】得られた粒子状含水ゲル重合体(4)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後約3
分で、約1cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開始後
約5分で、その凝集は解除され、ほとんどが凝集してい
ない乾燥重合体(3)が得られた。乾燥重合体(3)の
可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1に示した。実施例4 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに陰イオン性界面活性剤ネオペレックスNo.25
(花王株式会社製)を3.2g添加した後、ポリプロピ
レン製の容器中でかき混ぜ棒を用いて3分間攪拌混合
し、粒子状含水ゲル重合体(5)を得た。粒子状含水ゲ
ル重合体(5)の流動度は29であった。
【0039】得られた粒子状含水ゲル重合体(5)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水ゲル
重合体(5)は凝集をほとんど起こさずに乾燥され、ほ
とんどが凝集していない乾燥重合体(4)が得られた。
乾燥重合体(4)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1
に示した。実施例5 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに非イオン性界面活性剤レオドールSP−O10(花
王株式会社製,HLB4.3)を0.8g添加した後、
ポリプロピレン製の容器中でかき混ぜ棒を用いて3分間
攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(6)を得た。粒子
状含水ゲル重合体(6)の流動度は47であった。
【0040】得られた粒子状含水ゲル重合体(6)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水ゲル
重合体(6)は凝集をほとんど起こさずに乾燥され、ほ
とんどが凝集していない乾燥重合体(5)が得られた。
乾燥重合体(5)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1
に示した。実施例6 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに非イオン性界面活性剤レオドールTW−O106
(花王株式会社製,HLB10.0)を0.8g添加し
た後、ポリプロピレン製の容器中でかき混ぜ棒を用いて
3分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(7)を得
た。粒子状含水ゲル重合体(7)の流動度は45であっ
た。
【0041】得られた粒子状含水ゲル重合体(7)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水ゲル
重合体(7)は凝集をほとんど起こさずに乾燥され、ほ
とんどが凝集していない乾燥重合体(6)が得られた。
乾燥重合体(6)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1
に示した。実施例7 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに非イオン性界面活性剤レオドールスーパーTW−S
120(花王株式会社製,HLB14.9)を0.8g
添加した後、ポリプロピレン製の容器中でかき混ぜ棒を
用いて3分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(8)
を得た。粒子状含水ゲル重合体(8)の流動度は28で
あった。
【0042】得られた粒子状含水ゲル重合体(8)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後約3
分で、約1cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開始後
約5分で、その凝集は解除され、ほとんどが凝集してい
ない乾燥重合体(7)が得られた。乾燥重合体(7)の
可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1に示した。実施例8 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに陽イオン性界面活性剤コータミンD86P(花王株
式会社製)を5.28g添加した後、ポリプロピレン製
の容器中でかき混ぜ棒を用いて3分間攪拌混合し、粒子
状含水ゲル重合体(9)を得た。粒子状含水ゲル重合体
(9)の流動度は20であった。
【0043】得られた粒子状含水ゲル重合体(9)を、
実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水ゲル
重合体(9)は凝集をほとんど起こさずに乾燥され、ほ
とんどが凝集していない乾燥重合体(8)が得られた。
乾燥重合体(8)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1
に示した。実施例9 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)200
gに両性界面活性剤アンヒトール20BS(花王株式会
社製)を2.56g添加した後、ポリプロピレン製の容
器中でかき混ぜ棒を用いて3分間攪拌混合し、粒子状含
水ゲル重合体(10)を得た。粒子状含水ゲル重合体
(10)の流動度は30であった。
【0044】得られた粒子状含水ゲル重合体(10)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水
ゲル重合体(10)は凝集をほとんど起こさずに乾燥さ
れ、ほとんどが凝集していない乾燥重合体(9)が得ら
れた。乾燥重合体(9)の可溶分、吸収能力、乾燥状態
を表1に示した。実施例10 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール4000(和光純薬工業
株式会社製、1級、数平均分子量3400〜4600)
を20g添加し、製造例1で使用したニーダーを用いて
10分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(11)を
得た。この時、攪拌混合系中の温度は約50℃に調製し
た。粒子状含水ゲル重合体(11)の流動度は21であ
った。
【0045】得られた粒子状含水ゲル重合体(11)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後
約3分で、約1cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開
始後約5分で、その凝集は解除され、ほとんどが凝集し
ていない乾燥重合体(10)が得られた。乾燥重合体
(10)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1に示し
た。実施例11 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール20000(和光純薬工
業株式会社製、1級、数平均分子量15000〜250
00)を20g添加し、製造例1で使用したニーダーを
用いて10分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(1
2)を得た。この時、攪拌混合系中の温度は約50℃に
調製した。粒子状含水ゲル重合体(12)の流動度は2
1であった。
【0046】得られた粒子状含水ゲル重合体(12)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水
ゲル重合体(12)は凝集をほとんど起こさずに乾燥さ
れ、ほとんどが凝集していない乾燥重合体(11)が得
られた。乾燥重合体(11)の可溶分、吸収能力、乾燥
状態を表1に示した。実施例12 実施例11と同様の操作を行って得られた粒子状含水ゲ
ル重合体(12)を間接加熱型乾燥機ソリッドエアー
(ホソカワミクロン株式会社製、SJS−10−6)を
用いて乾燥した。ソリッドエアーは、内径0.25m、
容量約110Lの水平円筒状の乾燥容器内にジャケット
を持ち、容器中心部のシャフト(直径0.1m)に設置
されたパドルが、粒子状含水ゲル重合体を攪拌し乾燥す
る。ジャケット温度180℃、シャフトの回転数750
rpm(周速9.8m/s)に設定し、粒子状含水ゲル
重合体(12)を37.5Kg/hの処理量で連続的に
供給スクリューを通して供給した。同時に、165℃に
加熱された、ドライエアーを生成物流と向流状態で43
5NL/hの量で乾燥容器中に吹き込んだ。ソリッドエ
アーを通過させることでほとんど凝集していない乾燥重
合体(12)を得た。この時の平均滞留時間は約16分
であった。乾燥重合体(12)の可溶分、吸水能力、乾
燥状態を表1に示した。
【0047】実施例13 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸
119.0g、アクリル酸372.5g、アクリル酸ナ
トリウム1621g、トリメチロールプロパントリアク
リレート3.063g及び水3554gからなる単量体
水溶液を、内容積10Lのジグマ型羽根を2本有するジ
ャケット付きステンレス製双腕型ニーダーに蓋をつけた
反応容器に供給した。単量体水溶液を28℃の温度に保
ち、反応系を窒素置換した。次いで、羽根を回転させな
がら10重量%過硫酸ナトリウム水溶液27.59g及
び1重量%L−アスコルビン酸水溶液11.50gを添
加した。重合の開始と共に重合系の温度は上昇し、重合
系の温度がピークに達した。この時、反応容器中の反応
物は粒子状含水ゲル重合体となっていた。ここで、ポリ
エチレングリコール20000(和光純薬工業株式会社
製、1級、数平均分子量15000〜25000)を2
0g添加し、ジャケットの温度を60℃に保ち、さらに
20分間羽根の回転を続けた。得られた粒子状含水ゲル
重合体(13)は約3mmの系の細粒に細分化されてい
た。粒子状含水ゲル重合体(13)の流動度は20であ
った。
【0048】得られた粒子状含水ゲル重合体(13)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。粒子状含水
ゲル重合体(13)は凝集をほとんど起こさずに乾燥さ
れ、ほとんどが凝集していない乾燥重合体(13)が得
られた。乾燥重合体(13)の可溶分、吸収能力、乾燥
状態を表1に示した。実施例14 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール500000(和光純薬
工業株式会社製、1級、数平均分子量300000〜5
00000)を20g添加し、製造例1で使用したニー
ダーを用いて10分間攪拌混合し、粒子状含水ゲル重合
体(14)を得た。この時、攪拌混合系中の温度は約6
0℃に調製した。粒子状含水ゲル重合体(14)の流動
度は15であった。
【0049】得られた粒子状含水ゲル重合体(14)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後
約3分で、約2cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開
始後約5分で、その凝集は解除され、ほとんどが凝集し
ていない乾燥重合体(14)が得られた。乾燥重合体
(14)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表1に示し
た。実施例15 製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)500
0gにポリエチレングリコール600(キシダ化学株式
会社製、1級、数平均分子量570〜630)を2g添
加し、製造例1で使用したニーダーを用いて10分間攪
拌混合し、粒子状含水ゲル重合体(15)を得た。粒子
状含水ゲル重合体(15)の流動度は4であった。
【0050】得られた粒子状含水ゲル重合体(15)
を、実施例1と同様の操作を行い乾燥した。乾燥開始後
約1分で、約2cmの凝集塊の生成もあったが、乾燥開
始後約5分で、その凝集は解除されるものもあった。7
分の乾燥操作後、5mm以上の粒子を約40%含んでい
るが均一に乾燥された乾燥重合体(15)が得られた。
乾燥重合体(15)の可溶分、吸収能力、乾燥状態を表
1に示した。
【0051】比較例1 実施例1において、攪拌しないこと以外は実施例1と同
様の条件で乾燥を行った。操作後の重合体は1層の板状
の凝集体として得られ、乾燥は不均一であった。すなわ
ち、上層は乾燥されていたが、下層は乾燥されていない
含水ゲル状であった。
【0052】乾燥されていた上層部の可溶分、吸収能
力、乾燥状態を表1に示した。比較例2 実施例1において、粒子状含水ゲル重合体(2)を製造
例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)にすること
以外は実施例1と同様の操作を行った。操作後の重合体
は1つの凝集体として得られ、乾燥は不均一であった。
すなわち、表層は乾燥されていたが、内部は乾燥されて
いない含水ゲル状であった。
【0053】乾燥されていた表面部の可溶分、吸収能
力、乾燥状態を表1に示した。比較例3 実施例12において、粒子状含水ゲル重合体(12)を
製造例1で得られた粒子状含水ゲル重合体(1)にする
こと以外は実施例12と同様の条件で乾燥を行った。し
かし、粒子状含水ゲル重合体(1)を供給後、すぐに乾
燥機がオーバーロードし、乾燥を中止しなければならな
かった。乾燥容器中では粒子状含水ゲル重合体(1)が
凝集しており、パドルと乾燥容器との空間を閉塞してい
た。
【0054】*****
【0055】
【表1】
【0056】得られた乾燥重合体(11)及び(12)
は、粉砕をせずに土と混合して農園芸用保水剤として、
また、粉砕をせずにパルプと混合し、吸水性物品として
使用できた。
【0057】
【発明の効果】本発明の方法によれば、水溶液重合によ
り得られ、かつ酸基含有の粒子状含水ゲル重合体を攪拌
しながら乾燥させる際に、界面活性剤を添加し、攪拌乾
燥することによって粒子同士が凝集しにくくなるため、
酸基含有の粒子状含水ゲル重合体を効率良く乾燥するこ
とができる。また、乾燥時に前記酸基含有の粒子状含水
ゲル重合体の粒子同士が凝集しにくくなるため、酸基含
有の粒子状含水ゲル重合体を均一に乾燥することができ
る。
【0058】また、本発明の方法によれば、静置乾燥を
する時に比べて、吸収能力が同等以上で、可溶分が少な
い吸水性を有する樹脂を得ることができる。しかも、本
発明の方法によれば、乾燥後に解砕工程や粉砕工程を経
ないで、例えば農園芸用保水材等の吸水性物品の構成要
素として使用できる乾燥重合体を得ることができるよう
になる。
【0059】ポリオキシレン単位の含有量が70〜10
0重量%の範囲である界面活性剤を使用する場合には、
他の界面活性剤を用いた場合に比べて吸収能力が高い吸
水性を有する樹脂を得ることができる。さらに、ポリエ
チレングリコールの数平均分子量が10000〜100
000の範囲である場合には、乾燥時に粒子状含水ゲル
重合体がより凝集を起しにくくなり、また、吸収能力が
高く可溶分の少ない吸水性樹脂を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 一弘 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒高分子研究所内 (72)発明者 下村 忠生 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒高分子研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶液重合により得られ、かつ酸基を含有
    した粒子状含水ゲル重合体に、界面活性剤を添加する添
    加工程と、 前記粒子状含水ゲル重合体をローターにより攪拌しなが
    ら乾燥させる乾燥工程と、を含む粒子状含水ゲル重合体
    の乾燥方法。
  2. 【請求項2】前記粒子状含水ゲル重合体は吸水性を有し
    ている樹脂である、請求項1に記載の粒子状含水ゲル重
    合体の乾燥方法。
  3. 【請求項3】前記界面活性剤は、前記粒子状含水ゲル重
    合体に10〜100の範囲の流動度を与えるように添加
    される、請求項1または2に記載の粒子状含水ゲル重合
    体の乾燥方法。
  4. 【請求項4】前記界面活性剤は常温で固体である、請求
    項1〜3のいずれかに記載の粒子状含水ゲル重合体の乾
    燥方法。
  5. 【請求項5】前記界面活性剤は、ポリオキシエチレン単
    位の含有量が70〜100重量%の範囲である、請求項
    1〜4のいずれかに記載の粒子状含水ゲル重合体の乾燥
    方法。
  6. 【請求項6】前記界面活性剤はポリエチレングリコール
    である、請求項1〜5のいずれかに記載の粒子状含水ゲ
    ル重合体の乾燥方法。
  7. 【請求項7】前記ポリエチレングリコールは数平均分子
    量が10000〜100000の範囲である、請求項6
    に記載の粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法。
  8. 【請求項8】前記界面活性剤の添加量は、前記粒子状含
    水ゲル重合体の重量100%に対して、0.01〜10
    重量%である、請求項1〜7のいずれかに記載の粒子状
    含水ゲル重合体の乾燥方法。
  9. 【請求項9】前記粒子状含水ゲル重合体は、その50〜
    100重量%が粒径0.3〜5mmの範囲内の粒子で構
    成されている、請求項1〜8のいずれかに記載の粒子状
    含水ゲル重合体の乾燥方法。
  10. 【請求項10】前記乾燥工程は20〜250℃の温度範
    囲で行う工程である、請求項1〜9のいずれかに記載の
    粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法。
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