JPH11240047A - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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JPH11240047A
JPH11240047A JP4218298A JP4218298A JPH11240047A JP H11240047 A JPH11240047 A JP H11240047A JP 4218298 A JP4218298 A JP 4218298A JP 4218298 A JP4218298 A JP 4218298A JP H11240047 A JPH11240047 A JP H11240047A
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/37Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings
    • B29C45/372Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings provided with means for marking or patterning, e.g. numbering articles

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーティング面の両側の対向位置における形
状が著しく異なる成形品でも、反り、変形、残留応力な
どの欠陥や、突き出し不良などの成形トラブルが発生し
ない射出成形金型を提供する。 【解決手段】 射出成形金型4の固定型5はゾーン5a
内のキャビティ内面51を鏡面仕上げのままで残し、ゾ
ーン5b内のキャビティ内面52を#100の研磨材で
サンドブラストしてなし地仕上げとする。また可動型6
はゾーン6a内のキャビティ内面61を#60の研磨材
でサンドブラストしてなし地仕上げとし、ゾーン6b内
のキャビティ内面62を#32の研磨材でサンドブラス
トしてなし地仕上げとする。このように金型開閉方向と
平行なキャビティ内面の全面もしくは一部になし地仕上
げが施されて摩擦係数(型開き抵抗)が調節されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形金型に関
し、特に反り、変形、残留応力などのない射出成形品
(以下「成形品」と称する)を成形することができ、し
かも成形品の落下不良や損傷などの成形トラブルが発生
しない射出成形金型(以下「金型」と称する)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】射出成形においては、キャビティ内に注
入された樹脂はそこで冷却・固化された後、型開きによ
って固定型から離型されて一旦可動型上に残され、次い
で更に金型が開くと可動型内に設けられたエジェクター
ピンで押されて可動型から離型されると同時に突き出さ
れ、固定型と可動型の間に落下するようにするのが通常
である。
【0003】また、一般に射出成形用の金型は、良好な
表面状態を持つ成形品が得られるように、キャビティの
内面全面が鏡面状に仕上げられている。更に、使用する
成形材料によっては硬質クロムメッキが施されることが
ある。また、成形品が離型されやすいように、金型には
通常抜き勾配が付けられている。
【0004】しかるに、光ディスクや磁気ディスクのよ
うな、投影面積に対して厚さが小さい成形品の場合には
抜き勾配を付けにくく、また型開き時のエジェクターピ
ンによる突出しが均一に行われにくい。その結果、反り
や変形が発生して良好な外観・寸法の製品が得られなか
ったり、残留応力が発生して所期の強度や光学的性能な
どが得られないことがある。
【0005】また、例えば図1に示すように、パーティ
ング面PLを挟む両側に同じ形状で同じ高さの桟R1 が
格子状に設けられているような成形品M1 の場合は、前
記したようなキャビティの内面全面が同じ鏡面仕上げ、
あるいはメッキ仕上げされている金型を使用して成形す
ると、型開き時に、冷却・固化した成形品M1 と金型開
閉方向に平行なキャビティ内面との間の摩擦抵抗(以下
「型開き抵抗」と称することとする)がパーティング面
PLの両側でほとんど等しくなる。その結果、成形品M
1 は必ずしも最初に固定型から離型されて可動型上に残
るとは限らず、固定型に残って落下しなかったり、突き
出しが不完全なまま固定型と可動型の間に残って挟まれ
たまま潰されたり、金型が損傷するといったトラブルが
発生することがある。
【0006】また、図2に示すa部やb部のように、パ
ーティング面PLの同じ側に桟R2が著しく不均一な間
隔で格子状に設けられているような成形品、あるいはパ
ーティング面PLの両側の対向する部分の桟R2 の間隔
が著しく不均一な成形品M2の場合には、キャビティの
内面全面が同じ鏡面仕上げあるいはメッキ仕上げされて
いる金型を使用して成形すると、型開き抵抗がパーティ
ング面PL内で不均一になったり、またはパーティング
面PLの両側の対向位置で型開き抵抗が不均等となるた
めに、成形品M2 の各部に無理な力や曲げモーメント、
捩じりモーメントが作用して、成形品M2 に反り、変形
等の外観不良、残留応力などが発生したり、離型時に上
記のようなトラブルが発生することがある。
【0007】そこで、光ディスクや磁気ディスクの成形
では、このような問題を解決するために、型開き過程ま
たは型開き完了時においてキャビティ部の成形品の型境
界面に対して圧縮気体を送り込む型離れ真空破壊手段を
有する射出成形装置(特開平6−170898号公報参
照)、成形後の成形品に超音波振動を間欠的に与えて金
型から離型させる超音波剥離装置(実開昭62−111
814号公報参照)などが開示されている。
【0008】しかしながら、上記特開平6−17089
8号公報記載の射出成形装置及び実開昭62−1118
14号公報記載の超音波剥離装置は、構造が複雑な上、
円板状や円筒状などの比較的簡単な形状または構造の成
形品には適用できるが、図1に示す成形品M1 、または
図2に示す成形品M2 のような複雑な形状または不均一
な形状を持った成形品の製造には適用しにくいという問
題がある。
【0009】また、抜き勾配に差を付けて、離型しやす
い部分と離型しにくい部分を設けることもあるが、抜き
勾配が付けにくい成形品の場合には有効な手段とはなら
ないという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、パー
ティング面の両側に対称な形状を有する成形品を成形す
る場合でも、成形品が固定型に残って落下しなかった
り、突き出しが不完全なため固定型と可動型の間に残
り、挟まれて潰されたり、金型が損傷するといったトラ
ブルが発生することがない金型を提供することを目的と
する。
【0011】また、パーティング面の片側における形状
や配置が著しくアンバランスな成形品、あるいはパーテ
ィング面の両側の対向位置における形状が著しく異なる
ような成形品を成形する場合でも、成形品に反り、変
形、残留応力等が発生したり、上記のような成形トラブ
ルが発生することがなく、しかも構造が簡単な金型を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明金型は、金型開閉方向と平行
なキャビティ内面の全面もしくは一部になし地仕上げが
施されていることを特徴とする。
【0013】また、請求項2記載の本発明金型は、可動
型の全型開き抵抗が固定型の全型開き抵抗より大きくな
るようになし地仕上げが施されていることを特徴とす
る。
【0014】また、請求項3記載の本発明金型は、可動
型または固定型のキャビティ内面が、型開き抵抗が異な
るように、任意の部分に異なる表面あらさのなし地仕上
げが施されていることを特徴とする。
【0015】本発明において、なし地仕上げとは、「表
面を均等に粗らした無方向性のつや消し面仕上げ」(J
IS−H−0201「アルミニウム表面処理用語」参
照)、あるいは「機械的または化学的などにより表面を
粗らして仕上げる方法」(JIS−H−0400「アル
ミニウム表面処理用語」参照)をいう。
【0016】機械的な仕上げ方法としては、工作機械に
よる切削、研削、やすりがけ、サンドペーパーがけ、サ
ンドブラスト、ショットピーニング等が挙げられる。ま
た、化学的な仕上げ方法としては、通常エッチングが行
われるが、更にその上から各種メッキ加工、樹脂加工等
の追加表面加工を施してもよい。
【0017】また、なし地仕上げは、仕上げ方法、仕上
げの程度、及び仕上げ範囲を変えることにより、部分に
よって任意の異なる表面あらさとすることができる。
【0018】(作用)請求項1記載の本発明は、金型開
閉方向と平行なキャビティ内面の任意の部分に適切な表
面あらさのなし地仕上げを施すことによって冷却・固化
した成形品との摩擦係数を調節し、可動型の全型開き抵
抗を固定型の全型開き抵抗より大きくして、成形品を確
実にまず可動型上に残すことができる。また、可動型及
び固定型それぞれの型開き抵抗を場所によってほぼ同じ
くして、冷却・固化した成形品が無理なく離型されるよ
うにすることができる。
【0019】請求項2記載の本発明は、例えば図1に示
すような、パーティング面PLを挟む両側に同じ形状で
同じ高さの格子状の桟R1 が設けられているような成形
品M1 を成形する金型の場合、固定型のキャビティ内面
は鏡面のままにしておき、可動型のキャビティ内面全面
に同じ表面あらさのなし地仕上げを施すことによって、
可動型の全型開き抵抗を固定型の全型開き抵抗より大き
くして、冷却・固化した成形品M1 が確実に可動型上に
残るようにすることができる。
【0020】請求項3記載の本発明は、例えば図2に示
すような、格子状の桟R2 が投影面上で非対称あるいは
不均一な間隔で設けられ、しかもパーティング面PLの
両側の対向位置にある桟R2 の数や間隔が異なるような
成形品M2 を成形する金型の場合には、可動型及び固定
型のキャビティに、部分的に異なる表面あらさのなし地
仕上げを施すことによって、成形品M2 は曲げや捩じれ
が発生することなしに平均に離型されるようにすること
ができる。
【0021】以上の結果、成形品に反り、変形等の外観
不良、残留応力、あるいは成形の際のトラブル等が発生
することが防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
と実施例によって説明する。図3は図1に示す成形品を
成形するための本発明金型の固定型と可動型の断面図、
図4(A)は図3に示す本発明金型の固定型の部分正面
図、(B)は可動型の部分正面図、図5は図2に示す成
形品を成形するための本発明金型の固定型と可動型の図
6X−X線における断面図、図6(A)は図5に示す本
発明金型の固定型の正面図、(B)は可動型の正面図で
ある。
【0023】(実施例1)図3、図4に示す金型1は、
パーティング面PLに対して対称で、長辺a=120m
m、短辺b=90mm、厚さh=20mm、桟R1 の厚
さt=2mmを有する図1に示すようなPMMA製の成
形品M1 を成形する金型である。
【0024】金型1は最初、固定型2のキャビティの内
面21、及び可動型3のキャビティの内面31とも、表
面あらさがJIS−B−0601に規定する1.6S
(最大高さRmax :1.6μm)の鏡面に仕上げられて
いたが、型開きの際に成形品M1 が固定型2の上に残る
ことがあり、成形トラブルの原因となっていた。
【0025】そこで、固定型2の型開閉方向と平行なキ
ャビティの内面21は最初の鏡面仕上げのままで残し、
可動型3の型開閉方向と平行なキャビティの内面31を
粒度#36の研磨材(JIS−R−6001「研磨材の
粒度」参照)を用いてサンドブラストすることにより、
表面あらさ18S(Rmax :18μm)のなし地仕上げ
を施して、可動型3の全型開き抵抗が固定型2の全型開
き抵抗より大きくなるように調節した。
【0026】その結果、型開きの際に成形品M1 は確実
に可動型3上に残された。次いで可動型内のエジェクタ
ーピンで突き出されて、反り、変形等の外観不良や、残
留応力のない良好な製品を得ることができた。
【0027】(実施例2)図5、図6に示す金型4は、
長辺、短辺、厚さ、及び桟の厚さは実施例1(図1)に
示す成形品M1 と同じで、図2に示すように、パーティ
ング面PLに対して桟R2 が格子状に非対称あるいは不
均一な間隔で設けられたPMMA製の成形品M2 を成形
するための金型である。
【0028】即ち、成形品M2 は表側(図2(B))の
向かって右上部(a部)の桟の間隔が他の部分よりも密
であり、裏側(図2(C))の向かって右下部(b部)
の桟の間隔が他の部分よりも密である。
【0029】金型4は最初、固定型5のキャビティの全
内面、及び可動型6のキャビティの全内面とも、表面あ
らさが1.6Sの鏡面に仕上げられていたが、a部が固
定型5から、同じくb部が可動型6から離型しにくくて
成形品M2 に反りや曲がりが発生し、更に引きちぎられ
るといった成形トラブルが発生していた。
【0030】そこで、図6(A)に示すように、固定型
5のゾーン5a内のキャビティ内面51は最初の鏡面仕
上げのままで残し、ゾーン5b内のキャビティ内面52
を粒度#100の研磨材を用いてサンドブラストしてな
し地仕上げとした。また、図6(B)に示すように、可
動型6のキャビティ内面のゾーン6a内の内面61を粒
度#60の研磨材を用いてサンドブラストするととも
に、ゾーン6b内の内面62を粒度#36の研磨材を用
いてサンドブラストし、なし地仕上げとした。
【0031】このようにして、固定型5内及び可動型6
内ではそれぞれ、成形品M2 の桟R2 が比較的粗な部分
の型開き抵抗を桟R2 が比較的密な部分の型開き抵抗よ
り大きくするとともに、可動型6の全型開き抵抗が固定
型5の全型開き抵抗より大きくなるように調節した。そ
の結果、型開きの際に成形品M2 は平均に固定型5から
離型され、確実に可動型6上に残された。次いで可動型
6内のエジェクターピンで突き出されて、反り、変形等
の外観不良や、残留応力のない良好な製品を得ることが
できた。またその他の成形トラブルが発生することもな
かった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の本発明射出成形金型は上記のように構成されてい
るので、金型開閉方向と平行なキャビティ内面の型開き
抵抗が調節され、それによって、成形品をまず固定型か
ら無理なく離型して可動型上に確実に残り、次いで可動
型から無理なく平均に離型するとともに突き出される。
その結果反り、変形等の外観不良や、残留応力のない良
好な製品を得ることができる。また、成形品の落下不
良、潰れ、ちぎれなどの成形トラブルの発生が防止され
る。更に、金型開閉方向と平行なキャビティ内面に、場
所により適正な表面あらさのなし地仕上げを施すだけで
よく、複雑な形状や駆動手段を必要としないので、構造
が簡単である。
【0033】また、請求項2記載の本発明射出成形金型
は上記のように構成されているので、冷却・固化した成
形品が確実に可動型上に残る。従って、成形品の落下不
良、潰れ、ちぎれなどの成形トラブルの発生が防止され
る。
【0034】また、請求項3記載の本発明射出成形金型
は上記のように構成されているので、冷却・固化した成
形品が固定型及び可動型から捩じれがないように平均に
離型され、反り、変形等の外観不良や、残留応力のない
良好な製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形品の一例を示す説明図で、(A)は側面
図、(B)は(A)に於けるB矢視図(正面図)、
(C)は(A)に於けるC矢視図(背面図)。
【図2】成形品の他の一例を示す説明図で、(A)は側
面図、(B)は正面図、(C)は背面図。
【図3】図1に示す成形品を成形するための本発明金型
の固定型と可動型の断面図。
【図4】(A)は図3に示す本発明金型の固定型の部分
正面図、(B)は可動型の部分正面図。
【図5】図2に示す成形品を成形するための本発明金型
の固定型と可動型の図6X−X線における断面図。
【図6】(A)は図5に示す本発明金型の固定型の正面
図、(B)は可動型の正面図。
【符号の説明】
1,4 射出成形金型 2,5 固定型 3,6 可動型 21 固定型のキャビティ内面(鏡面仕上げ面) 31 可動型のキャビティ内面(# 36 の研磨材に
よるなし地加工面) 51 固定型のキャビティ内面(鏡面仕上げ面) 52 固定型のキャビティ内面(#100 の研磨材に
よるなし地加工面) 61 可動型のキャビティ内面(# 60 の研磨材に
よるなし地加工面) 62 可動型のキャビティ内面(# 36 の研磨材に
よるなし地加工面) M1 ,M2 射出成形品 R1 ,R2 桟 PL パーティング面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型開閉方向と平行なキャビティ内面の
    全面もしくは一部になし地仕上げが施されていることを
    特徴とする射出成形金型。
  2. 【請求項2】 可動型の全型開き抵抗が固定型の全型開
    き抵抗より大きくなるようになし地仕上げが施されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
  3. 【請求項3】 可動型または固定型のキャビティ内面
    が、型開き抵抗が異なるように、任意の部分に異なる表
    面あらさのなし地仕上げが施されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の射出成形金型。
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