JPH11239770A - 管路洗浄方法及び装置、並びに浴槽水循環装置の洗浄方法及び洗浄機能付き浴槽水循環装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽水循環回路等の管路の洗浄効果を高め
る。 【解決手段】 浴槽１に循環回路１０が接続されてい
る。循環回路１０には、ポンプとろ過槽３０（処理部）
が設けられている。循環回路１０の吸込端１１ａと吐出
端１２ａにはエア供給手段５０が接続されている。さら
に循環回路１０には流路切替手段４０が設けられ、流路
切り替えを行う。通常のろ過モードの時には、ポンプ２
０駆動により、浴槽水をろ過槽３０に通してろ過を行
う。洗浄モードの時には、吸込端１１ａと吐出端１２ａ
から浴槽水を吸い込み、ポンプ２０を経て排水管４５か
ら排水する。この時、エア供給手段５０からエアを継続
的に供給し、水流に気泡を混入させる。この気泡は、管
路内に付着した湯垢の除去に寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、管路の洗浄方法及
び装置に関し、また浴槽水循環装置の洗浄方法及び洗浄
機能付き浴槽水循環装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】浴槽に循環回路を接続し、循環回路に設
けられたポンプを駆動することにより、浴槽水を強制循
環させながら、ろ過処理したり、追焚処理する循環装置
は公知である。このような循環装置では、浴槽水が流れ
る循環回路の管路内壁に湯垢等が付着するため、洗浄す
る必要がある。この洗浄は、ポンプを駆動させながら洗
剤を循環回路の吸込口へ供給することにより行ってい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、洗剤を使って
洗浄すると、洗剤が管路に残ったり、上記ろ過処理する
循環装置にあってはろ材に付着することがあった。ま
た、湯垢を管路内壁から良好に除去できなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、管路
洗浄方法において、管路に水を流通させた状態で、管路
に継続的にエアを供給し、このエアを気泡として水と一
緒に流通させることにより、管路内壁を洗浄することを
特徴とする。請求項２の発明は、管路洗浄装置におい
て、管路にポンプを設けるとともに、このポンプの上流
側にエア供給手段を設けたことを特徴とする。請求項３
の発明は、請求項２に記載の管路洗浄装置において、上
記エア供給手段は、一端が管路に接続され他端が開閉弁
を介して大気に解放されるエア供給路を備えたことを特
徴とする。請求項４の発明は、請求項３に記載の管路洗
浄装置において、上記エア供給手段は、上記エア供給路
の一端に接続されて管路内に臨むエアノズルを有し、こ
のエアノズルは、管路内の水流に沿って延びるとともに
その下流側に向かって開口することを特徴とする。

【０００５】請求項５の発明は、浴槽に接続された循環
回路と、この循環回路に設けられて浴槽の水を強制循環
させるポンプと、循環回路に設けられて循環浴槽水に所
定の処理を施す処理部と、を備えた浴槽水循環装置の洗
浄方法において、上記ポンプで浴槽水を循環回路内を流
通させた状態で、循環回路にエアを継続的に供給し、こ
のエアを気泡として水と一緒に流通させることにより、
循環回路の管路内壁を洗浄することを特徴とする。

【０００６】請求項６の発明は、浴槽に接続された循環
回路と、この循環回路に設けられて浴槽の水を強制循環
させるポンプと、循環回路に設けられて循環浴槽水に所
定の処理を施す処理部と、を備えた浴槽水循環装置にお
いて、上記循環回路の吸込端またはその近傍に、エア供
給手段を接続したことを特徴とする。請求項７の発明
は、請求項６に記載の洗浄機能付き浴槽水循環装置にお
いて、上記循環回路に流路切替手段を介して排水路が接
続されており、この流路切替手段は、通常使用モードと
洗浄モードで流路切り替えが可能であり、通常使用モー
ドでは、排水路を循環回路から遮断して浴槽水が循環回
路を循環する流路を選択し、洗浄モードでは、排水路を
循環回路におけるポンプの下流側に接続して、吸込端か
らポンプを経た浴槽水が排水路から排水される流路を選
択することを特徴とする。

【０００７】請求項８の発明は、浴槽に接続された循環
回路と、この循環回路に設けられて浴槽の水を強制循環
させるポンプと、循環回路に設けられて循環浴槽水に所
定の処理を施す処理部と、を備えた浴槽水循環装置にお
いて、上記循環回路の吐出端またはその近傍に、エア供
給手段を接続し、さらに、循環回路には、流路切替手段
が設けられ、この流路切替手段は、通常使用モードと洗
浄モードで流路切り替えが可能であり、通常使用モード
では、浴槽水を循環回路の吸込端から処理部を経て吐出
端に向かって流す流路を選択し、洗浄モードでは、循環
回路の吐出端をポンプの吸い込み側に接続して、浴槽水
を吐出端から吸い込む流路を選択することを特徴とす
る。請求項９の発明は、請求項８に記載の洗浄機能付き
浴槽水循環装置において、上記流路切替手段には排水路
が接続されており、流路切替手段は、上記通常使用モー
ドでは排水路を循環回路から遮断し、上記洗浄モードで
は、上記排水路をポンプの吐出側に接続し、循環回路の
吐出端からポンプを経た浴槽水を排水路から排水するこ
とを特徴とする。

【０００８】請求項１０の発明は、浴槽に接続された循
環回路と、この循環回路に設けられて浴槽の水を強制循
環させるポンプと、循環回路に設けられて循環浴槽水に
所定の処理を施す処理部と、を備えた浴槽水循環装置に
おいて、上記循環回路の吸込端および吐出端またはそれ
らの近傍にエア供給手段を接続し、上記循環回路には流
路切替手段を介して排水路を接続し、この流路切替手段
は、通常使用モードと洗浄モードで流路切り替えが可能
であり、通常使用モードでは、排水路を循環回路から遮
断し、浴槽水を循環回路の吸込端から吸い込んでポンプ
および処理部を経て吐出端から浴槽に戻す流路を選択
し、洗浄モードでは、循環回路の吸込端のみならず吐出
端をもポンプの吸込側に接続するとともに排水路をポン
プの吐出側に接続し、循環回路の吸込端と吐出端から浴
槽水を吸い込んでポンプを経て排水路から排出する流路
を選択することを特徴とする。

【０００９】請求項１１の発明は、浴槽に接続された循
環回路と、この循環回路に設けられて浴槽の水を強制循
環させるポンプと、循環回路に設けられて循環浴槽水を
ろ過するろ過槽と、を備えた浴槽水循環装置において、
上記循環回路の吸込端および吐出端またはそれらの近傍
にエア供給手段が設けられ、上記循環回路は、吸込側配
管と吐出側配管と入側配管と出側配管とを備え、上記吸
込側配管にはポンプが設けられ、その一端が上記吸込端
となるとともにその他端が切替用接続端として提供さ
れ、上記吐出側配管の一端が上記吐出端となるとともに
その他端が切替用接続端として提供され、上記入側配管
の一端が上記ろ過槽の入側に接続されるとともにその他
端が切替用接続端として提供され、上記出側配管の一端
が上記ろ過槽の出側に接続されるとともにその他端が切
替用接続端として提供され、上記吸込側配管，吐出側配
管，入側配管，出側配管の切替用接続端と吸込側配管に
おけるポンプの吸込側との間には、流路切替手段が介在
され、さらにこの流路切替手段には排水管が接続され、
この流路切替手段は、通常ろ過モード，逆洗浄モード、
第１配管洗浄モード、第２配管洗浄モードの４つのモー
ドに対応する流路切り替えが可能であり、上記通常ろ過
モードでは、循環回路を排水管から遮断し、吸込側配管
と入側配管の切替用接続端を接続し、出側配管と吐出側
配管の切替用接続端を接続することにより、浴槽水が上
記吸込側配管，入側配管，ろ過槽，出側配管，吐出側配
管を順に経て浴槽へ戻る流路を選択し、上記逆洗浄モー
ドでは、吸込側配管と出側配管の切替用接続端を接続
し、入側配管の接続端を切替用排水管に接続することに
より、浴槽水が吸込側配管，出側配管，ろ過槽，入側配
管を順に経て排水管から排水される流路を形成し、上記
第１の配管洗浄モードでは、上記吸込側配管と入側配管
の切替用接続端を接続し、出側配管の接続用端子を排水
管に接続することにより、浴槽水が吸込側配管，入側配
管，ろ過槽，出側配管を順に経て排水管から排水される
流路を形成し、上記第２の配管洗浄モードでは、吐出側
配管の切替用接続端を吸込側配管におけるポンプ吸込側
に接続し、吸込側配管の切替用接続端を排水管に接続す
ることにより、浴槽水がろ過槽を経ずに吸込側配管およ
び吐出側配管を経て排水管から排水される流路を選択す
ることを特徴とする。

【００１０】請求項１２の発明は、請求項１１に記載の
洗浄機能付き浴槽水循環装置において、上記流路切替手
段が４位置５方弁と２位置３方弁を有し、上記５方弁の
４つのポートに吸込側配管，吐出側配管，入側配管の切
替用接続端，および排水管が接続され、３方弁の２つの
ポートに、出側配管の切替用接続端と吸込側配管におけ
るポンプの吸込側が接続され、上記５方弁の残りの１つ
のポートと３方弁の残りの１つのポートが互いに接続さ
れていることを特徴とする。

【００１１】請求項１３の発明は、請求項６〜１２のい
ずれかに記載の洗浄機能付き浴槽水洗浄装置において、
上記エア供給手段は、一端が循環回路に接続され他端が
開閉弁を介して大気解放されたエア供給路を備えたこと
を特徴とする。請求項１４の発明は、請求項１３に記載
の洗浄機能付き浴槽水洗浄装置において、上記エア供給
手段は、上記エア供給路の一端に接続されて管路内に臨
むエアノズルを有し、このエアノズルは、ポンプに向か
って延びるとともにポンプに向かって開口していること
を特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１に示すように、ろ過機能，洗浄
機能を有する浴槽水循環装置は、循環回路１０と、この
循環回路１０に設けられたポンプ２０，ろ過槽３０（処
理部），流路切替手段４０，エア供給手段５０を備えて
いる。

【００１３】上記循環回路１０は、吸込側配管１１と、
吐出側配管１２と、入側配管１３と、出側配管１４とを
有している。上記吸込側配管１１の一端は、浴槽１の吸
込口に接続される吸込端１１ａとなり、その他端は、上
記流路切替手段４０に接続される切替用接続端１１ｂと
なる。吸込側配管１１には切替用接続端１１ｂの近くに
おいてポンプ２０が設けられている。上記吐出側配管１
２の一端は浴槽１の吐出口に接続される吐出端１２ａと
なり、その他端は、上記流路切替手段４０に接続される
切替用接続端１２ｂとなる。上記入側配管１３の一端１
３ａはろ過槽３０の入側に接続され、その他端は、流路
切替手段４０に接続される切替用接続端１３ｂとなる。
出側配管１４の一端１４ａはろ過槽３０の出側に接続さ
れ、その他端は、流路切替手段４０に接続される切替用
接続端１４ｂとなる。

【００１４】上記流路切替手段４０は、４位置５方弁４
１と、２位置３方弁４２とを有している。５方弁４１の
第１ポート４１ａには、吸込側配管１１の接続端１１ｂ
が接続され、第２ポート４１ｂには入側配管１３の接続
端１３ｂが接続され、第３ポート４１ｃには吐出側配管
１２の接続端１２ｂが接続され、第４ポート４１ｄには
排水管４５が接続されている。上記３方弁４２の第１ポ
ート４２ａには、上記出側配管１４の接続端１４ｂが接
続され、第２ポート４２ｂは合流管４３を介して吸込側
配管１１におけるポンプ２０の吸込側に接続されてい
る。上記５方弁４１の第５ポート４１ｅと上記３方弁４
２の第３ポート４２ｃは、連通管４４を介して連なって
いる。

【００１５】上記エア供給手段５０は、上記循環回路１
０の吸込端１１ａと吐出端１２ａまたはそれらの近傍に
エアを供給するためのものであり、エア供給管５１を有
している。このエア供給管５１は分岐して上記吸込端１
１ａと吐出端１２ａ（またはそれらの近傍）に接続され
ており、他端は開閉弁５２を介して大気に解放されてい
る。上記エア供給管５１の分岐された端は、図５に示す
ように、エアノズル５３に接続されている。このエアノ
ズル５３は、吸込側配管１１，吐出側配管１２の径方向
に突出する管部５３ａと、この管部５３ａと直交する管
部５３ｂとを有して、Ｌ字形をなしている。この管部５
３ｂは、配管１１，１２の軸と平行をなし、吸込端１１
ａ，吐出端１２ａと反対側すなわちポンプ２０に向かっ
て延びるとともにポンプ２０に向かって開口している。

【００１６】上記ポンプ２０，流路切替手段４０の５方
弁４１，３方弁４２，エア供給手段５０の開閉弁５２
は、制御手段６０により制御されるようになっている。
上記ポンプ２０，ろ過槽３０，流路切替４０，開閉弁５
２，制御手段６０は、ケーシング５に収容されている。
上記制御手段６０によって、４つの制御モード、すなわ
ち通常ろ過モード（通常循環モード）、逆洗浄モード、
第１配管洗浄モード、第２配管洗浄モードを実行する。
以下、詳述する。

【００１７】《通常ろ過モード》図１に示すように、通
常ろ過モードでは、５方弁４１の切り替え動作により、
その第１ポート４１ａと第２ポート４１ｂを接続すると
ともに、第３ポート４１ｃと第５ポート４１ｅを接続
し、第４ポート４１ｄを遮断する。また、３方弁４２の
切り替え動作により、第１ポート４２ａと第３ポート４
２ｃを接続し、第２ポート４２ｂを遮断する。その結
果、ポンプ２０の駆動により、浴槽水は、浴槽１の吸込
口→吸込側配管１１→ポンプ２０→５方弁４１→入側配
管１３→ろ過槽３０→出側配管１４→３方弁４２→連通
管４４→５方弁４１→吐出側配管１２→浴槽１の吐出口
の順に循環し、上記ろ過槽３０で浴槽水の汚濁物質がろ
過されて除去される。したがって、浴槽１内の水を清潔
に維持することができる。上記ポンプ２０は、常時駆動
していてもよいし、所定時間間隔で駆動してもよい。こ
の通常ろ過モードでは、排水管４５が循環回路１０から
遮断されており、浴槽水が排水管４５から排水されるこ
とはない。また、開閉弁５２は閉じられており、循環さ
れる浴槽水にエアが混入されることはない。

【００１８】《逆洗浄モード》逆洗浄モードは、ろ過槽
３０に溜まった汚濁物質をろ過槽３０から除去してその
詰まりを防止するためのものであり、周期的例えば数日
おきに実行する。詳述すると、図２に示すように、５方
弁４１の切り替え動作により、その第１ポート４１ａと
第５ポート４１ｅを接続し、第２ポート４１ｂと第４ポ
ート４１ｄを接続し、第３ポート４１ｃを遮断する。ま
た、３方弁４２の切り替え動作により、第１ポート４２
ａと第３ポート４２ｃを接続し、第２ポート４２ｂを遮
断する。この状態でポンプ２０を駆動する。その結果、
浴槽水が、浴槽１の吸込口→吸込側配管１１→ポンプ２
０→５方弁４１→連通管４４→３方弁４２→出側配管１
４→ろ過槽３０→入側配管１３→５方弁４１→排水管４
５の順に流れる。このように、ろ過槽３０では通常ろ過
モードの時とは逆方向に浴槽水が流れるので、ろ過槽３
０に溜まった汚濁物質をろ過槽３０から排出することが
できる。ろ過槽３０から排出された汚濁物質は、排水管
４５から排出され、浴槽１に戻らないので、浴槽１内の
水を清浄な状態に維持することができる。なお、このモ
ードでは、吐出側配管１２が遮断されており、ここでは
浴槽水の流通がない。また、開閉弁５２は閉じられてお
り、流通する浴槽水にエアが混入されることはない。

【００１９】《第１の配管洗浄モード》この第１配管洗
浄モード（洗浄モード）は、最も湯垢等が付き易い吸込
側配管１１および入側配管１３の管路内壁を洗浄するた
めのものである。このモードでは、図３に示すように、
５方弁４１の第１ポート４１ａと第２ポート４１ｂとを
接続するとともに、第４ポート４１ｄと第５ポート４１
ｅとを接続し、第３ポート４１ｃを遮断する。また、３
方弁４２の第１ポート４２ａと第３ポート４２ｃとを接
続し、第２ポート４２ｂを遮断する。この状態でポンプ
２０を駆動する。その結果、浴槽水が、浴槽１の吸込口
→吸込側配管１１→ポンプ２０→５方弁４１→入側配管
１３→ろ過槽３０→出側配管１４→３方弁４２→連通管
４４→５方弁４１→排水管４５に順に流れる。この際、
開閉弁５２を開く。すると、大気中のエアが、吸込側配
管１１の吸込端１１ａまたはその近傍に配置されたエア
ノズル５３から継続的に浴槽水中に吹き出し、気泡とな
って浴槽水と一緒に流通される。そして、この気泡の働
きにより、吸込側配管１１および入側配管１３の管路内
壁に付着された湯垢等が良好に除去される。除去された
湯垢はろ過槽１７に漉され、ここに溜まる。なお、ろ過
槽３０を通過した浴槽水に気泡がまだ含まれている場合
には、出側配管１４での管路内壁の洗浄も良好に行え、
ここで除去された湯垢は排水管４５から排出される。

【００２０】なお、ろ過槽３０を通過した浴槽水に気泡
が十分に含まれておらず、もはや洗浄能力がなくなって
いる場合には、通常ろ過モードと同様の流路を選択して
浴槽水を浴槽１に戻すようにしてもよい。上記第１配管
洗浄モードの後に上記逆洗浄モードを行えば、第１配管
洗浄モード実行によってろ過槽３０に溜まった湯垢を、
逆洗浄モードで除去することができる。

【００２１】上記エアノズル５３では、管部５３ａが水
流に沿って延びておりその開口が水流の下流側に向いて
いるので、開口が負圧となり、十分な量のエアを浴槽水
中に吹き出すことができる。ポンプ２０の上流側にエア
ノズル５３が配置されている点からもエア導入を良好に
行うことができる。

【００２２】《第２の配管洗浄モード》この第２配管洗
浄モード（洗浄モード）は、ろ過槽３０に浴槽水を通さ
ずに、吸込側配管１１のみならず吐出側配管１２の管路
内壁をも洗浄するためのものである。このモードでは、
図４に示すように、５方弁４１の第１ポート４１ａと第
４ポート４１ｄとを接続するとともに、第３ポート４１
ｃと第５ポート４１ｅとを接続し、第２ポート４１ｂを
遮断する。また、３方弁４２の第２ポート４２ｂと第３
ポート４２ｃとを接続し、第１ポート４２ａを遮断す
る。この状態でポンプ２０を駆動する。その結果、浴槽
水が、浴槽１の吸込口→吸込側配管１１→ポンプ２０→
５方弁４１→排水管４５の順に流れる。これと同時に、
浴槽水が、浴槽の吐出口→吐出側配管１２→５方弁４１
→連通管４４→３方弁４２→合流管４３→吸込側配管１
１の一部→ポンプ→５方弁４１→排水管４５に順に流れ
る。この際、上記第１配管洗浄モードと同様に開閉弁５
２を開く。すると、大気中のエアが吸込側配管１１の吸
込端１１ａおよび吐出側配管１２の吐出端１２ａまたは
それらの近傍において、浴槽水中に継続的に吹き出し、
気泡となって浴槽水と一緒に流通される。そして、この
気泡の働きにより、吸込側配管１１のみならず吐出側配
管１２の管路内壁に付着された湯垢等が良好に除去され
る。除去された湯垢はろ過槽１７に運ばれることなく、
排水管４５から排出される。

【００２３】図６に示す実施形態は、追い焚き機能を有
する浴槽水循環装置である。詳述すると、循環回路１
０’の途中には、ポンプ２０と、処理部としての熱交換
器３０’が設けられている。熱交換部３０’は燃焼部３
５（熱発生部）からの熱を受け、流通する浴槽水を加熱
するのである。この循環回路１０’の吸込端１１ａまた
はその近傍に、上述の実施形態と同様の構成をなすエア
供給手段５０が接続されている。上記ポンプ２０とエア
供給手段５０の開閉弁５２は、図示しない制御手段で制
御される。通常の追焚モード（通常使用モード）では、
ポンプ２０の駆動により浴槽水が循環し、この循環の過
程で熱交換部３０’で加熱されて浴槽１に戻る。この
際、エア供給手段５０の開閉弁５２が閉じているため、
浴槽水にエアが混入されることはない。洗浄モードで
は、ポンプ２０の駆動と同時に開閉弁５２が開かれる。
これにより、吸込端１１ａまたはその近傍からエアが継
続的に導入され、気泡となって循環回路１０’の管路内
壁の洗浄に寄与する。

【００２４】図７，図８は、追焚機能付き浴槽水循環装
置の他の形態を示す。すなわち、循環回路１０’に流路
切替手段４０’が設けられている。この流路切替手段４
０’は、２位置４方弁４８と、補助管４９とを備えてい
る。４方弁４８は、ポンプ２０の吐出側に接続される第
１ポート４８ａと、熱交換部３０’の入側に接続される
第２ポート４８ｂと、補助管４９の一端に接続される第
３ポート４８ｃと、排水管４５に接続される第４ポート
４８ｄとを有している。補助管４９の他端はポンプ２０
の吸込側に接続されている。エア供給手段５０は、循環
回路１０’の吸込端１１ａおよび吐出端１２ａまたはそ
れらの近傍に接続されている。ポンプ２０，４方弁４
８，エア供給手段５０の開閉弁５２は、図示しない制御
手段で制御される。

【００２５】通常追焚モードでは、図７に示すように４
方弁４８の第１，第２ポート４８ａ，４８ｂが接続さ
れ、第３，第４ポート４８ｃ，４８ｄが遮断されてお
り、この状態でポンプ２０を駆動することにより、追焚
を行う。この時エア供給手段５０の開閉弁５２は閉じて
いる。洗浄モードでは、図８に示すように、第１，第４
ポート４８ａ，４８ｄが接続され、第２，第３ポート４
８ｂ，４８ｃが接続されており、この状態でポンプ２０
を駆動することにおり、吸込端１１ａのみならず吐出端
１２ａからも浴槽水が吸い込まれ、ポンプ２０を経て排
水管４５から排出される。この際、エア供給手段５０の
開閉弁５２が開き、吸込端１１ａおよび吐出端１２ａ、
またはこれらの近傍から継続的に導入されたエアが気泡
となって循環回路１０’の管路内壁の洗浄に寄与する。

【００２６】本発明は上記実施形態に制約されず、種々
の形態を採用可能である。例えば、洗浄モードは制御手
段を用いずに、手動で行なってもよい。エア供給手段
は、吐出端，吸込端に別々に接続してもよいし、いずれ
か一方のみに接続してもよい。管路にエアノズルはなく
てもよい。この場合、エア供給路の一端が管路に開口
し、水流によってエアが引き込まれる。上記エア供給
は、浴槽の吸込口，吐出口にノズルをあてがって、行っ
てもよい。また、加圧エアを管路に供給してもよい。さ
らに、本発明は、浴槽水循環回路のみならず、あらゆる
管路洗浄に応用することができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明の
洗浄方法によれば、気泡を用いることにより、管路内壁
の洗浄を良好に行うことができる。請求項２の発明の洗
浄装置によれば、エア供給手段からの気泡によって管路
内壁の洗浄を良好に行うことができる。また、ポンプの
上流側にエア供給手段を配置したので、円滑なエア導入
を行うことができる。請求項３の発明の洗浄装置によれ
ば、エア供給路と開閉弁の簡単な構成によりエア導入を
行うことができる。請求項４の発明の洗浄装置によれ
ば、エアノズルの向きを工夫したことにより、一層エア
導入を良好に行うことができる。請求項５の発明の洗浄
方法によれば、エア供給によって浴槽水循環回路を良好
に洗浄することができる。請求項６の発明の循環装置に
よれば、浴槽水循環回路の吸込端またはその近傍にエア
供給手段を接続したことにより、吸込端に連なる管路を
良好に洗浄することができる。請求項７の発明の循環装
置によれば、管路洗浄に提供された汚れた浴槽水を浴槽
に戻さずに排水路から排水することができる。請求項８
の発明の循環装置によれば、流路切替手段により吐出端
から浴槽水を吸い込むようにし、この吐出端またはその
近傍に設けられたエア供給手段からのエア導入により、
吐出端に連なる管路を良好に洗浄することができる。請
求項９の発明の循環装置によれば、管路洗浄に提供され
た汚れた浴槽水を浴槽に戻さずに排水路から排水するこ
とができる。請求項１０の発明の循環装置によれば、吸
込端と吐出端の両方に連なる管路を気泡を用いて良好に
洗浄することができ、この管路洗浄に提供された汚れた
浴槽水を浴槽に戻さずに排水路から排水することができ
る。請求項１１の発明の循環装置によれば、逆洗浄でろ
過槽に溜まった汚濁物質を排水管から除去でき、また２
つの配管洗浄モードで、殆ど全ての配管を気泡を用いて
洗浄することができ、洗浄後の浴槽水を浴槽に戻さずに
排水することができる。請求項１２の発明の循環装置に
よれば、請求項１１の効果を得るために複雑な流路切替
を行う手段を、５方弁と３方弁により簡単に構成するこ
とができる。請求項１３，１４の発明の循環装置によれ
ば、請求項３，４と同等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態をなすろ過機能付き浴槽水
循環装置の構成図であり、通常ろ過モードのときの浴槽
水の流れを矢印で示す図である。

【図２】同装置の逆洗浄モード時の流れを矢印で示す図
である。

【図３】同装置の第１配管洗浄モード時の流れを矢印で
示す図である。

【図４】同装置の第２配管洗浄モード時の流れを矢印で
示す図である。

【図５】同装置で用いられるエアノズルの拡大断面図で
ある。

【図６】他の実施形態をなす追焚機能付き浴槽水循環装
置の構成図である。

【図７】さらに他の実施形態をなす追焚機能付き浴槽水
循環装置の構成図であり、通常追焚モード時の浴槽水の
流れを矢印で示す図である。

【図８】図７の装置における洗浄モード時の浴槽水の流
れを矢印で示す図である。

【符号の説明】

１ 浴槽 １０，１０’ 循環回路 １１ 吸込側配管 １１ａ 吸込端 １２ 吐出側配管 １２ａ 吐出端 １３ 入側配管 １４ 出側配管 ２０ ポンプ ３０ ろ過槽（処理部） ３０’ 熱交換部（処理部） ４０，４０’ 流路切替手段 ４１ ５方弁 ４２ ３方弁 ４５ 排水管（排水路） ５０ エア供給手段 ５１ エア供給路 ５２ 開閉弁 ５３ エアノズル

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 管路に水を流通させた状態で、管路に継
   続的にエアを供給し、このエアを気泡として水と一緒に
   流通させることにより、管路内壁を洗浄することを特徴
   とする管路洗浄方法。
2. 【請求項２】 管路にポンプを設けるとともに、このポ
   ンプの上流側にエア供給手段を設けたことを特徴とする
   管路洗浄装置。
3. 【請求項３】 上記エア供給手段は、一端が管路に接続
   され他端が開閉弁を介して大気に解放されるエア供給路
   を備えたことを特徴とする請求項２に記載の管路洗浄装
   置。
4. 【請求項４】 上記エア供給手段は、上記エア供給路の
   一端に接続されて管路内に臨むエアノズルを有し、この
   エアノズルは、管路内の水流に沿って延びるとともにそ
   の下流側に向かって開口することを特徴とする請求項３
   に記載の管路洗浄装置。
5. 【請求項５】 浴槽に接続された循環回路と、この循環
   回路に設けられて浴槽の水を強制循環させるポンプと、
   循環回路に設けられて循環浴槽水に所定の処理を施す処
   理部と、を備えた浴槽水循環装置において、 上記ポンプで浴槽水を循環回路内を流通させた状態で、
   循環回路にエアを継続的に供給し、このエアを気泡とし
   て水と一緒に流通させることにより、循環回路の管路内
   壁を洗浄することを特徴とする浴槽水循環装置の洗浄方
   法。
6. 【請求項６】 浴槽に接続された循環回路と、この循環
   回路に設けられて浴槽の水を強制循環させるポンプと、
   循環回路に設けられて循環浴槽水に所定の処理を施す処
   理部と、を備えた浴槽水循環装置において、 上記循環回路の吸込端またはその近傍に、エア供給手段
   を接続したことを特徴とする洗浄機能付き浴槽水循環装
   置。
7. 【請求項７】 上記循環回路に流路切替手段を介して排
   水路が接続されており、この流路切替手段は、通常使用
   モードと洗浄モードで流路切り替えが可能であり、通常
   使用モードでは、排水路を循環回路から遮断して浴槽水
   が循環回路を循環する流路を選択し、洗浄モードでは、
   排水路を循環回路におけるポンプの下流側に接続して、
   吸込端からポンプを経た浴槽水が排水路から排水される
   流路を選択することを特徴とする請求項６に記載の洗浄
   機能付き浴槽水循環装置。
8. 【請求項８】 浴槽に接続された循環回路と、この循環
   回路に設けられて浴槽の水を強制循環させるポンプと、
   循環回路に設けられて循環浴槽水に所定の処理を施す処
   理部と、を備えた浴槽水循環装置において、 上記循環回路の吐出端またはその近傍に、エア供給手段
   を接続し、さらに、循環回路には、流路切替手段が設け
   られ、この流路切替手段は、通常使用モードと洗浄モー
   ドで流路切り替えが可能であり、通常使用モードでは、
   浴槽水を循環回路の吸込端から処理部を経て吐出端に向
   かって流す流路を選択し、洗浄モードでは、循環回路の
   吐出端をポンプの吸い込み側に接続して、浴槽水を吐出
   端から吸い込む流路を選択することを特徴とする洗浄機
   能付き浴槽水洗浄装置。
9. 【請求項９】 上記流路切替手段には排水路が接続され
   ており、流路切替手段は、上記通常使用モードでは排水
   路を循環回路から遮断し、上記洗浄モードでは、上記排
   水路をポンプの吐出側に接続し、循環回路の吐出端から
   ポンプを経た浴槽水を排水路から排水することを特徴と
   する請求項８に記載の洗浄機能付き浴槽水循環装置。
10. 【請求項１０】 浴槽に接続された循環回路と、この循
    環回路に設けられて浴槽の水を強制循環させるポンプ
    と、循環回路に設けられて循環浴槽水に所定の処理を施
    す処理部と、を備えた浴槽水循環装置において、 上記循環回路の吸込端および吐出端またはそれらの近傍
    にエア供給手段を接続し、上記循環回路には流路切替手
    段を介して排水路を接続し、この流路切替手段は、通常
    使用モードと洗浄モードで流路切り替えが可能であり、
    通常使用モードでは、排水路を循環回路から遮断し、浴
    槽水を循環回路の吸込端から吸い込んでポンプおよび処
    理部を経て吐出端から浴槽に戻す流路を選択し、洗浄モ
    ードでは、循環回路の吸込端のみならず吐出端をもポン
    プの吸込側に接続するとともに排水路をポンプの吐出側
    に接続し、循環回路の吸込端と吐出端から浴槽水を吸い
    込んでポンプを経て排水路から排出する流路を選択する
    ことを特徴とする洗浄機能付き浴槽水洗浄装置。
11. 【請求項１１】 浴槽に接続された循環回路と、この循
    環回路に設けられて浴槽の水を強制循環させるポンプ
    と、循環回路に設けられて循環浴槽水をろ過するろ過槽
    と、を備えた浴槽水循環装置において、 上記循環回路の吸込端および吐出端またはそれらの近傍
    にエア供給手段が設けられ、上記循環回路は、吸込側配
    管と吐出側配管と入側配管と出側配管とを備え、 上記吸込側配管にはポンプが設けられ、その一端が上記
    吸込端となるとともにその他端が切替用接続端として提
    供され、上記吐出側配管の一端が上記吐出端となるとと
    もにその他端が切替用接続端として提供され、上記入側
    配管の一端が上記ろ過槽の入側に接続されるとともにそ
    の他端が切替用接続端として提供され、上記出側配管の
    一端が上記ろ過槽の出側に接続されるとともにその他端
    が切替用接続端として提供され、 上記吸込側配管，吐出側配管，入側配管，出側配管の切
    替用接続端と吸込側配管におけるポンプの吸込側との間
    には、流路切替手段が介在され、さらにこの流路切替手
    段には排水管が接続され、この流路切替手段は、通常ろ
    過モード，逆洗浄モード、第１配管洗浄モード、第２配
    管洗浄モードの４つのモードに対応する流路切り替えが
    可能であり、 上記通常ろ過モードでは、循環回路を排水管から遮断
    し、吸込側配管と入側配管の切替用接続端を接続し、出
    側配管と吐出側配管の切替用接続端を接続することによ
    り、浴槽水が上記吸込側配管，入側配管，ろ過槽，出側
    配管，吐出側配管を順に経て浴槽へ戻る流路を選択し、 上記逆洗浄モードでは、吸込側配管と出側配管の切替用
    接続端を接続し、入側配管の接続端を切替用排水管に接
    続することにより、浴槽水が吸込側配管，出側配管，ろ
    過槽，入側配管を順に経て排水管から排水される流路を
    形成し、 上記第１の配管洗浄モードでは、上記吸込側配管と入側
    配管の切替用接続端を接続し、出側配管の接続用端子を
    排水管に接続することにより、浴槽水が吸込側配管，入
    側配管，ろ過槽，出側配管を順に経て排水管から排水さ
    れる流路を形成し、 上記第２の配管洗浄モードでは、吐出側配管の切替用接
    続端を吸込側配管におけるポンプ吸込側に接続し、吸込
    側配管の切替用接続端を排水管に接続することにより、
    浴槽水がろ過槽を経ずに吸込側配管および吐出側配管を
    経て排水管から排水される流路を選択することを特徴と
    する洗浄機能付き浴槽水循環装置。
12. 【請求項１２】 上記流路切替手段が４位置５方弁と２
    位置３方弁を有し、上記５方弁の４つのポートに吸込側
    配管，吐出側配管，入側配管の切替用接続端，および排
    水管が接続され、３方弁の２つのポートに、出側配管の
    切替用接続端と吸込側配管におけるポンプの吸込側が接
    続され、 上記５方弁の残りの１つのポートと３方弁の残りの１つ
    のポートが互いに接続されていることを特徴とする請求
    項１１に記載の洗浄機能付き浴槽水循環装置。
13. 【請求項１３】 上記エア供給手段は、一端が循環回路
    に接続され他端が開閉弁を介して大気解放されたエア供
    給路を備えたことを特徴とする請求項６〜１２のいずれ
    かに記載の洗浄機能付き浴槽水洗浄装置。
14. 【請求項１４】 上記エア供給手段は、上記エア供給路
    の一端に接続されて管路内に臨むエアノズルを有し、こ
    のエアノズルは、ポンプに向かって延びるとともにポン
    プに向かって開口していることを特徴とする請求項１３
    に記載の洗浄機能付き浴槽水洗浄装置。