JPH1176771A - 膜モジュールの薬液洗浄方法及び薬液洗浄装置 - Google Patents

膜モジュールの薬液洗浄方法及び薬液洗浄装置

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JPH1176771A
JPH1176771A JP26774597A JP26774597A JPH1176771A JP H1176771 A JPH1176771 A JP H1176771A JP 26774597 A JP26774597 A JP 26774597A JP 26774597 A JP26774597 A JP 26774597A JP H1176771 A JPH1176771 A JP H1176771A
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靖芳 杉山
Tatsuro Yamamoto
達郎 山本
Tokimasa Kamiya
時正 神谷
Junichi Murakoshi
潤一 村越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライムの発生を抑え、膜モジュールを良好
に洗浄できる薬液洗浄装置の提供を目的とする。 【構成】 膜モジュール2を内設した膜分離槽1の側方
に処理水槽15が隣接され、処理水槽15内の処理水を
引き抜くポンプ13を備えた引抜配管10が設けられ、
膜モジュール2内に薬液タンク6から薬液を投入する薬
液投入配管4と、膜モジュール2内を通過した薬液を引
き抜く薬液引抜配管9がポンプ13に連通され、ポンプ
13の運転により薬液引抜配管9及び処理水引抜配管1
0を介し処理水とともに薬液を引き抜いて排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、膜モジュールを薬液
で洗浄する洗浄方法及び洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、原水が貯留された浸
漬槽内に中空糸膜等で構成された膜モジュールを浸漬
し、膜モジュールのろ過作用で原水を浄化する浸漬型の
膜ろ過装置において、膜ろ過を継続すると濁質等により
膜モジュールに目詰まりが生じ、ろ過効果が低下するの
で、一定時間使用したら膜モジュールを洗浄するように
しており、洗浄方法として、処理水を逆流させて洗浄す
る逆洗浄を行ったり、膜モジュールの下方に設けたエア
ノズルからの気泡により膜モジュールの表面の洗浄を行
っている。さらに、一定期間使用すると、濁質等が膜モ
ジュールの内部まで入り込み、前記洗浄による効果が著
しく低下するので、洗浄用の薬液を使用して膜モジュー
ルを洗浄することになる。この場合、膜モジュールを装
置から取り外して、洗浄用の薬液が貯留された薬液洗浄
槽内に浸漬させて膜モジュールの薬液洗浄を行ってい
た。しかしながら、従来の薬液洗浄では、薬液洗浄槽内
への膜モジュールの移動及び取り外し,取り付けのため
の設備及び作業を要し、膜ろ過装置の可動率が低下する
という問題点があった。また、膜モジュールの内部に薬
液を注入する注入法とか、膜モジュールの端部から薬液
を入れて他端から出し薬液タンクに循環させる薬液循環
法によれば、労力は少なくなるが、配管内のスライムが
薬液により剥離して膜モジュールの内側に付着してしま
い、膜モジュールが閉塞されてしまうという問題点があ
った。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、スライムを抑止して膜
モジュールの閉塞をなくすることのできる膜モジュール
の薬液洗浄方法及び薬液洗浄装置を提供せんことを目的
とし、その第1の要旨は、膜分離槽内に配設された膜モ
ジュール内に、消毒または滅菌効果のある薬液を通過さ
せ、該薬液を処理水とともに引抜き排水することであ
る。また、第2の要旨は、前記処理水とともに引き抜い
た薬液を、下流側の消毒槽内へ流し込むように構成した
ことである。また、第3の要旨は、膜モジュールを内設
した膜分離槽の側方に処理水槽が隣接され、該処理水槽
内の水位は前記膜分離槽内の水位より低く設定され、該
処理水槽内の処理水を引抜き可能にポンプを備えた処理
水引抜配管が設けられているとともに、前記膜モジュー
ル内に薬液タンクから薬液を投入する薬液投入配管と、
膜モジュール内を通過した薬液を引き抜く薬液引抜配管
が設けられ、該薬液引抜配管を前記ポンプに連通させ
て、該ポンプの運転により、前記処理水引抜配管及び前
記薬液引抜配管を介し処理水とともに薬液を引き抜くよ
うに構成した膜モジュールの薬液洗浄装置である。
【0004】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、第1実施例の薬液洗浄装置の概略配管構
成図であり、図において、膜分離槽1内には、孔径が
0.1〜1ミクロンの中空糸膜で構成された膜モジュー
ル2が内設されており、膜モジュール2の両側面には集
水管3a,3bが設けられたものとなっており、この図
示左側の集水管3aの上端には薬液投入配管4が接続さ
れており、薬液投入配管4内にはバルブ5が設けられ
て、上端は薬液を貯留した薬液タンク6に接続されてい
る。この薬液タンク6内には次亜塩素酸ナトリウムとか
クロロアミン(NCl3)とかオゾン水等が貯留されてい
る。
【0005】一方、前記膜分離槽1の側方には処理水槽
15が隣接されており、前記薬液投入配管4からこの処
理水槽15内に向かって連通配管7が配管されており、
連通配管7の下端には逆止弁8が設けられ、また、連通
配管7内にはバルブ14が設けられている。また、前記
処理水槽15内には処理水引抜配管10が立設されてお
り、処理水引抜配管10内には逆止弁11及びバルブ1
2が設けられている。前記膜モジュール2の右側の集水
管3bの上端には薬液引抜配管9が接続され、この薬液
引抜配管9は前記連通配管7を介してバルブ14の下流
側に接続され、さらに前記処理水引抜配管10に接続さ
れて、その下流側にはポンプ13が設けられたものとな
っている。なお、前記膜分離槽1内には原水が流入され
て、その水位Waは前記処理水槽15内の処理水の水位
Wbよりも高い水位となるように設定されている。
【0006】このような構成において、前記バルブ5が
閉じられて薬液タンク6から薬液が投入されない状態に
おいて、前記バルブ14及び12が開かれて前記ポンプ
13が運転される時には、ポンプ13により処理水引抜
配管10を介して処理水槽15内の処理水が引き抜かれ
るとともに、薬液引抜配管9を通し膜モジュール2内の
液が引き抜かれて膜モジュール2がろ過され、ポンプ1
3の下流側に設けられた図示しない消毒槽内へ処理水と
膜モジュール2内の液が排出されるものとなっている。
【0007】また、前記バルブ5及びバルブ12が開状
態とされてバルブ14が閉止された時には、薬液タンク
6内の薬液が薬液投入配管4を通し集水管3aに投入さ
れ、薬液が膜モジュール2内に重力落下方式により投入
されることとなり、薬液は膜モジュール2内を集水管3
a側から集水管3b側に向かって流れ、膜モジュール2
内を良好に洗浄して膜面の汚れを防ぎ、薬液によりスラ
イムを洗浄することができ、集水管3bから薬液引抜配
管9を通り薬液は引き抜かれて、この薬液と同時に前記
処理水引抜配管10を介し処理水が引き抜かれて、処理
水と薬液はポンプ13を介し下流側の消毒槽へ排出され
るものとなる。従って、下流側の消毒槽内へは薬液が混
ざった処理水が流入されるため、別途、次亜塩素酸ナト
リウム等の消毒液を添加する滅菌器を付設する必要がな
く、消毒槽内で薬液を反応させて良好な滅菌及び消毒を
行うことができるものとなる。
【0008】このように消毒または滅菌効果のある次亜
塩素酸ナトリウムとかクロロアミンとかオゾン水等を、
膜モジュール2内を通して洗浄させて処理水とともに消
毒槽内へ流入させる構成としたため、膜モジュール2内
を良好に洗浄して、その閉塞を防止することができ、ま
た、従来のような滅菌器を省略することができ、装置を
簡素化させることができるものとなる。
【0009】次に、図2は第2実施例を示すものであ
り、図2では、前記薬液投入配管4が膜モジュール2の
底側に配管されており、薬液タンク6内の薬液を定量ポ
ンプ16の運転により薬液投入配管4を通し膜モジュー
ル2の集水管3a,3bに投入し、集水管3a,3bの
上端側から薬液を引き抜くように構成されており、集水
管3a,3bの上端には連通配管7が接続されて、連通
配管7は処理水槽15内において空気管17に逆止弁8
を介し接続されたものとなっており、空気管17の上端
にはバルブ14が設けられており、また、前記連通配管
7の逆止弁8の上流側には薬液引抜配管9が逆止弁及び
バルブ5を介し接続されており、薬液引抜配管9はポン
プ13に連通されたものとなっており、また、ポンプ1
3には処理水槽15内に立設された処理水引抜配管10
が逆止弁11及びバルブ12を介して接続されたものと
なっている。
【0010】このような構成においては、前記バルブ
5,14,12が全て開かれてポンプ13が運転される
時に前記定量ポンプ16も運転されて、薬液タンク6内
の薬液が集水管3a,3b内を流れて連通配管7を通り
薬液引抜配管9から薬液が引き抜かれ、この時に処理水
引抜配管10から同時に処理水が引き抜かれて、処理水
と薬液が混合されて下流側の消毒槽へ排出されるもので
あり、消毒槽内には薬液が投入されることとなり、別
途、滅菌器を設ける必要がないものとなる。
【0011】また、前記ポンプ13が停止された状態で
バルブ14が閉じられ、バルブ5及び12は開かれた状
態で空気管17内に空気が供給され、空気管17内が空
気で充満されて、前記定量ポンプ16が運転されること
により、薬液は膜モジュール2内を流れることとなり、
薬液は膜モジュール2内を洗浄して外部へ押し出される
こととなる。本例においても滅菌器が不要となり、ま
た、膜モジュール2を良好に洗浄して膜モジュール2の
膜面の汚れを防止し、また、スライムを薬液により抑止
させることができ、膜モジュール2の寿命を向上させる
ことができるものとなる。
【0012】次に、図3は第3実施例を示すものであ
り、図において、膜分離槽1内には、膜モジュール2が
内設され、膜モジュール2の両側面には集水管3a,3
bが設けられ、図示左側の集水管3aの上端には薬液投
入配管4が接続され、薬液投入配管4内にはバルブ5が
設けられて、上端は薬液を貯留した薬液タンク6に接続
されている。
【0013】また、膜モジュール2の右側の集水管3b
の上端には、ポンプ13を備えた薬液引抜配管9が接続
され、薬液引抜配管9と前記薬液投入配管4とはバルブ
14を介し連通されたものとなっている。なお、前記膜
分離槽1内には原水が流入されて水位Waとなるように
設定されている。
【0014】このような構成において、前記バルブ5が
開状態とされてバルブ14が閉止された時には、薬液タ
ンク6内の薬液が薬液投入配管4を通し集水管3aに投
入され、薬液が膜モジュール2内に重力落下方式により
投入されることとなり、薬液は膜モジュール2内を集水
管3a側から集水管3b側に向かって流れ、膜モジュー
ル2内を良好に洗浄して膜面の汚れを防ぎ、薬液により
スライムを洗浄することができ、集水管3bから薬液引
抜配管9を通り薬液は引き抜かれて下流側の消毒槽へ排
出されるものとなる。従って、下流側の消毒槽内へは薬
液が流入されるため、別途、次亜塩素酸ナトリウム等の
消毒液を添加する滅菌器を付設する必要がなく、消毒槽
内で薬液を反応させて良好な滅菌及び消毒を行うことが
できるものとなる。
【0015】また、前記バルブ5が閉じられて薬液タン
ク6から薬液が投入されない状態において、前記バルブ
14が開かれて前記ポンプ13が運転される時には、ポ
ンプ13により薬液引抜配管9を通し膜モジュール2内
の液が引き抜かれて膜モジュール2がろ過され、ポンプ
13の下流側に設けられた消毒槽内へ処理水と膜モジュ
ール2内の液が排出される。なお、前記膜モジュール2
は、中空糸膜の他、平膜等の上下または左右に吸引口の
ある膜モジュールで構成することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の膜モジュールの薬液洗浄方法
は、膜分離槽内に配設された膜モジュール内に、消毒ま
たは滅菌効果のある薬液を通過させ、該薬液を処理水と
ともに引抜き排水することとしたため、薬液により膜モ
ジュール内を良好に洗浄して膜面の汚れを防ぎ、スライ
ムの発生を抑止させ膜モジュールの寿命を延ばすことが
できる効果を有する。
【0017】また、前記処理水とともに引き抜いた薬液
を、下流側の消毒槽内へ流し込むように構成したことに
より、別途、消毒液等を投入する滅菌器が不要となり、
薬液を消毒槽内で良好に反応させ、洗浄後の薬液の処理
が不要となる効果を有する。
【0018】また、膜モジュールの薬液洗浄装置は、膜
モジュールを内設した膜分離槽の側方に処理水槽が隣接
され、該処理水槽内の水位は前記膜分離槽内の水位より
低く設定され、該処理水槽内の処理水を引抜き可能にポ
ンプを備えた処理水引抜配管が設けられているととも
に、前記膜モジュール内に薬液タンクから薬液を投入す
る薬液投入配管と、膜モジュール内を通過した薬液を引
き抜く薬液引抜配管が設けられ、該薬液引抜配管を前記
ポンプに連通させて、該ポンプの運転により、前記処理
水引抜配管及び前記薬液引抜配管を介し処理水とともに
薬液を引き抜くように構成したことにより、薬液タンク
内の薬液を薬液投入配管を介して膜モジュール内に投入
して、膜モジュール内を通過させて膜モジュール内を良
好に洗浄し、膜モジュールの詰まりを防ぐことができ、
また、膜モジュール内を通過した薬液をポンプにより処
理水槽内の処理水とともに引き抜いて排水することがで
き、洗浄後の薬液の処理が不要となり、運転を停止させ
ることなく膜モジュールを洗浄できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の薬液洗浄装置の概略配管構成図で
ある。
【図2】第2実施例の概略配管構成図である。
【図3】第3実施例の概略配管構成図である。
【符号の説明】
1 膜分離槽 2 膜モジュール 3a,3b 集水管 4 薬液投入配管 5,12,14 バルブ 6 薬液タンク 7 連通配管 8,11 逆止弁 9 薬液引抜配管 10 処理水引抜配管 13 ポンプ 16 定量ポンプ 17 空気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 時正 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 村越 潤一 大阪府泉南郡熊取町自由が丘1丁目19番15 号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜分離槽内に配設された膜モジュール内
    に、消毒または滅菌効果のある薬液を通過させ、該薬液
    を処理水とともに引抜き排水することを特徴とする膜モ
    ジュールの薬液洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記処理水とともに引き抜いた薬液を、
    下流側の消毒槽内へ流し込むように構成した請求項1に
    記載の膜モジュールの薬液洗浄方法。
  3. 【請求項3】 膜モジュールを内設した膜分離槽の側方
    に処理水槽が隣接され、該処理水槽内の水位は前記膜分
    離槽内の水位より低く設定され、該処理水槽内の処理水
    を引抜き可能にポンプを備えた処理水引抜配管が設けら
    れているとともに、前記膜モジュール内に薬液タンクか
    ら薬液を投入する薬液投入配管と、膜モジュール内を通
    過した薬液を引き抜く薬液引抜配管が設けられ、該薬液
    引抜配管を前記ポンプに連通させて、該ポンプの運転に
    より、前記処理水引抜配管及び前記薬液引抜配管を介し
    処理水とともに薬液を引き抜くように構成したことを特
    徴とする膜モジュールの薬液洗浄装置。
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