JPH11236969A - 車両の動力再生制御方法 - Google Patents

車両の動力再生制御方法

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JPH11236969A
JPH11236969A JP4234998A JP4234998A JPH11236969A JP H11236969 A JPH11236969 A JP H11236969A JP 4234998 A JP4234998 A JP 4234998A JP 4234998 A JP4234998 A JP 4234998A JP H11236969 A JPH11236969 A JP H11236969A
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JP
Japan
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hydraulic
motor
pump
hydraulic pump
vehicle
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Withdrawn
Application number
JP4234998A
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English (en)
Inventor
Kenji Kinoue
憲嗣 紀ノ上
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 HMTにおいて回収した動力を効率よく再生
することのできる車両の動力再生制御方法を提供する。 【解決手段】 液圧ポンプは、斜板角度の変更により容
量可変に構成された斜板式ピストンポンプであり、作動
液の再生時に、液圧ポンプがモータ作用を行なうよう
に、斜板角度の角度制御が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バス、トラッ
ク、各種建設機械、各種産業機械などに用いられる無段
変速機を備えた車両に関し、より特定的には、ハイドロ
メカニカルトランスミッション(以下、HMTと称す
る。)といわれる無段変速機を有する車両の動力再生制
御方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】従来、入力軸と出力軸とを結ぶ動力伝達
経路に、クラッチ機構および遊星歯車機構を備えたメカ
ニカルトランスミッション(以下、MTと称する。)
と、液圧ポンプおよび液圧モータを備えたハイドロスタ
ティックトランスミッション(以下、HSTと称す
る。)とを併設し、無段階で連続した変速を行なうよう
にしたHMTを有する車両の動力回収装置として、たと
えば特開平9−4709号公報がある。
【0003】この公報に開示された車両の動力回収装置
によれば、作動油を保圧状態で蓄えるための畜圧器を備
え、この畜圧器とHSTの閉回路とが開閉機構を持つ給
排ラインを介して接続されており、この開閉機構を車両
の走行状態に応じて切換作動させることによって、HS
Tの閉回路から畜圧器に対して余剰の作動油圧を供給し
て蓄えるようにしている。
【0004】したがって、この車両では、動力回収のた
めの油圧ポンプを新たに設けることなく、車両の減速時
にHSTの油圧モータをポンプとして作動させ、運動エ
ネルギを作動油圧力に変換して動力回収を行なうことが
できる。
【0005】また、本願と同一の出願人によって、平成
9年6月18日に出願された特願平9−160950号
に開示された車両の動力回収装置によれば、上述した特
開平9−4709号公報に開示された車両の動力回収装
置の問題を解決するためになされており、上記車両の減
速時において、動力回収可能なときに、車両の走行慣性
力によりポンプ作動されるHSTの液圧モータの斜板角
度を減少させるとともに、HSTの液圧ポンプの斜板角
度を0°にさせて、HSTの閉回路内の作動油圧を高め
る制御がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図10を参照
して、上述した特願平9−160950号に開示された
車両の動力回収装置における再生油量、再生動力および
斜板角度の変化について説明する。図10に示すよう
に、液圧ポンプの斜板角度を0°に保持させたまま再生
を行なった場合、モード1においては、十分な再生動力
を得ることができる。しかし、モード2、モード3およ
びモード4においては、十分な再生動力を得られていな
いことがわかる。
【0007】ここで、図11および図12を参照して、
HMTにおけるHSTの液圧ポンプと液圧モータとの加
速時および減速時におけるそれぞれのポンプ作用および
モータ作用について説明する。
【0008】加速時においては、図11に示すように、
液圧ポンプは第1モードおよび第2〜第4モードの高速
側でポンプ作用、第2〜第4モードの低速側でモータ作
用となる。また、液圧モータは第1モードおよび第2〜
第4モードの高速側でモータ作用、第2〜第4モードの
低速側でポンプ作用となる。
【0009】一方、減速時においては、図12に示すよ
うに、液圧ポンプは第1モードおよび第2〜第4モード
の高速側でモータ作用、第2〜第4モードの低速側でポ
ンプ作用となる。また、液圧モータは第1モードおよび
第2〜第4モードの高速側でポンプ作用、第2〜第4モ
ードの低速側でモータ作用となる。
【0010】このように、各モードの中間点を境にし
て、液圧ポンプと液圧モータとのそれぞれのポンプ作用
およびモータ作用が入れ替わる。このため、圧油の形で
回収した動力を加速時に再生しようとしても、特願平9
−160950号に開示された車両の動力回収装置に示
されるように、液圧ポンプの斜板を中立にした状態のま
までは、低圧側の作動油の逃げ場がなくなってしまうた
めに、図10に示すようにモード2〜4の低速側の領域
での動力再生運転を行なうことができない。
【0011】一方、加速時に液圧モータがモータ作用を
行なう第2〜第4モードの高速側においても、MT側か
ら伝達されるトルクと再生動力から得られるトルクとの
平衡を維持する必要があるため、再生動力はHSTの定
格能力に対して、約33〜16%以下しか能力を発揮す
ることができない。その結果、全モードにおける動力再
生を単純に平均すれば、HMTの定格動力に対して、回
収した動力の約11%程度しか利用していないことにな
る。
【0012】したがって、この発明は上記課題を解決す
るためになされたものであって、HMTにおける回収動
力による動力再生を効率よく行なうことのできる車両の
動力再生制御方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、エンジンか
ら駆動輪までの動力伝達経路に、MTと、上記エンジン
側に連結された液圧ポンプおよび駆動輪側に連結された
液圧モータを閉回路により互いに接続してなるHSTと
が並列に配設されたHMTを備える車両を前提とする。
【0014】このような車両において、車両の減速時
に、動力回収手段により、閉回路から高圧の作動液を畜
圧手段に回収して蓄え、加速時には、蓄えた高圧の作動
液を閉回路に再生してHSTを駆動するようにした車両
の動力再生制御方法において、液圧ポンプは、斜板角度
の変更により容量可変に構成された斜板式ピストンポン
プであり、作動液の再生時に液圧ポンプがモータ作用を
行なうように斜板角度の角度制御が行なわれていること
を特徴とする。
【0015】この発明によれば、加速時に各モードにお
いて、液圧ポンプがモータとして最大の作用をなす位置
にポンプ斜板の角度が制御されるために、蓄圧油圧を用
いた再生運転時において、各モード高速側では、液圧ポ
ンプと液圧モータとの両者においてモータ作用をさせる
ことが可能となり、回収した蓄圧油圧を効率よく動力再
生に用いることができるため、蓄圧手段による動力回収
率を向上させることが可能となる。また各モードの低速
側では、液圧モータがポンプ作用を行うが、その容量は
液圧ポンプのモータ作用容量より小であるため、従来再
生運転ができなかったこの領域でも再生運転が可能とな
る。
【0016】また、蓄圧手段と閉回路との間に、油量調
整弁を設けることによって、再生運転時において、運転
状態によって変化する液圧モータの出力回転数を制御す
ることが可能となり、さらに蓄圧手段による動力回収率
を向上させることが可能となる。
【0017】その結果、加速時における所要動力低減に
伴い、燃費の向上、排出ガスなどの削減、必要動力の平
準化によるエンジンの小型化を図ることが可能となり、
市内走行バスなどへのHMTの適用と用途を拡大するこ
とが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】図1は、本発明の実施の形態における車両
の動力回収装置をトラックなどの車両に適用した例を示
す。エンジン1とこのエンジン1からの入力回転を無段
階に変速して左右の駆動輪12,12側に伝達する無段
変速機としてのHMTが設けられている。このHMTに
は、クラッチ機構および遊星歯車機構からなるMT10
0と、エンジン1側に配置される液圧ポンプ2と駆動輪
12,12側に配置される液圧モータ3とが閉回路4に
よって連結されるHST200とを備えている。
【0020】液圧ポンプ2と液圧モータ3とには斜板式
ピストンポンプが用いられ、液圧ポンプ2の斜板2aは
−17°〜+17°の間においてその角度を変更するこ
とができる。また、液圧モータ3の斜板3aは概ね+1
7/3°、+17°の2段階にその角度を変更すること
ができる。
【0021】MT100とHST200とは、エンジン
1側においては、歯車24および歯車25によって動力
が伝達され、駆動輪12,12側においては、歯車26
および歯車27によって動力が伝達される。
【0022】次に、動力回収および再生装置の構成につ
いて説明する。コントローラ10内に設けられた開閉制
御により作動制御される第1〜第3方向切換弁6,7,
8により構成される開閉機構を有している。また、給排
ラインとしては、HST200の閉回路4を構成する第
1液圧ライン4aおよび第2液圧ライン4bと、この第
1液圧ライン4aおよび第2液圧ライン4bをそれぞれ
第1逆止弁9a,第2逆止弁9bを介して互いに接続す
る1対の高圧選択ライン71,72と、第1逆止弁9
a,第2逆止弁9bの下流側と第3方向切換弁8とを接
続することにより第1液圧ライン4aおよび第2液圧ラ
イン4bをそれぞれ畜圧器5に接続する第1給排ライン
73とを備えている。
【0023】第1方向切換弁6および第2方向切換弁7
を互いに接続する第1接続ライン74と、この第1接続
ライン74の途中と第3方向切換弁8とを接続すること
により第1方向切換弁6および第2方向切換弁7を畜圧
器5に接続する第2給排ライン75とを備えてる。
【0024】また、第3方向切換弁8と畜圧器5とを接
続する第3給排ライン76とを備えている。
【0025】第1方向切換弁6と第2方向切換弁7とに
は、第2接続ライン77が設けられ、この第2接続ライ
ン77は、リザーバタンク78に接続されている。
【0026】第2給排ライン75には第1油圧センサ8
0が配設され、第3給排ライン76には第2油圧センサ
81が配設され、第1給排ライン73には、第3油圧セ
ンサ82が配設されている。また、第2給排ライン75
には、畜圧器5から閉回路4への作動油量を調節するた
めの流量調整弁11が設けられている。
【0027】HST200の閉回路4側の作動油圧が第
1油圧センサ80および第3油圧センサ82により検出
される一方、畜圧器5側の作動油圧が第2油圧センサ8
1により検出され、これらの検出値に基づいてコントロ
ーラ10内部に設けられた判定部により動力回収可能な
状態か否かの判定が行なわれる。また、畜圧器5には、
畜圧器5内の作動油圧を一定の圧力以下に保持するため
のリリーフ弁13が設けられている。
【0028】コントローラ10には、歯車25の回転数
を検出するための第1回転数検出器83と、歯車26の
回転数を検出するための第2回転数検出器84とからの
信号が入力される。またアクセル検出器22およびブレ
ーキ検出器23からの信号もコントローラ10に入力さ
れる。
【0029】第1方向切換弁6は、4ポート3位置切換
型のものであって、第1液圧ライン4aに設けられ、液
圧ポンプ2と液圧モータ3とを接続する第1切換位置
(同図中間位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3およ
び第1接続ライン74を接続する第2切換位置(同図上
側位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3および第2接
続ライン77を接続する第3切換位置(同図下側位置)
とを有し、コントローラ10からの作動指令を受けてソ
レノイドなどの作動により上記各位置のいずれかに切換
えられるようになっている。
【0030】第2方向切換弁7は、4ポート3位置切換
型のものであって、第2液圧ライン4bに設けられ、液
圧ポンプ2と液圧モータ3とを接続する第1切換位置
(同図中間位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3およ
び第1接続ライン74を接続する第2切換位置(同図下
側位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3および第2接
続ライン77を接続する第3切換位置(同図上側位置)
とを有し、コントローラ10からの作動指令を受けてソ
レノイドなどの作動により上記各位置のいずれかに切換
可能になっている。
【0031】第3方向切換弁8は、3ポート3位置切換
型のものであって、第1給排ライン73、第2給排ライ
ン75および第3給排ライン76を遮断する第1切換位
置(同図中央位置)と、第1給排ライン73と第3給排
ライン76とを接続する第2切換位置(同図左側位置)
と、第2給排ライン75と第3給排ライン76とを接続
する第3切換位置(同図右側位置)とを有し、コントロ
ーラ10からの作動指令を受けてソレノイドなどの作動
により上記各位置のいずれかに切換可能になっている。
【0032】次に、上記構成よりなる車両の通常運転時
(加速時)および動力再生運転時(加速時)の制御方法
について、図を参照して説明する。
【0033】(通常運転)まず、通常運転時(加速時)
における制御方法について、図1〜図3を参照して説明
する。
【0034】通常運転:モード1 車両のモード1の通常運転時(加速時)の制御方法につ
いて、図1を参照して説明する。まず、液圧ポンプ2の
斜板2aは、図7のθp1に示すように、0°から
(−)側に移動する。これにより、液圧ポンプ2はポン
プ作用、液圧モータ3はモータ作用を行なう。その結
果、閉回路4において、第1液圧ライン4aが低圧側、
第2液圧ライン4bが高圧側となる。
【0035】このとき、第1方向切換弁6は第1切換位
置、第2方向切換弁7は第1切換位置および第3方向切
換弁8は第1切換位置にコントローラ10によって制御
される。
【0036】通常運転:モード2 車両のモード2の通常運転時(加速時)の制御方法につ
いて、図2を参照して説明する。まず、モード切換と同
時にMT側とHST側との伝達モードが切換わるため、
第1液ライン4aが高圧、第2液ライン4bが低圧側に
切換わる。液圧ポンプ2の斜板2aは、図7のθp1に
示すように、(−)側から0°に移動する。この間、液
圧ポンプ2はモータ作用、液圧モータ3はポンプ作用を
行なう。その後、液圧ポンプ2の斜板2aが0°から
(+)側に移動する。
【0037】これにより、液圧ポンプ2はポンプ作用、
液圧モータ3はモータ作用を行なう。この間、閉回路4
において常に、第1液圧ライン4aが高圧側、第2液圧
ライン4bが低圧側となる。
【0038】このとき、モード1と同様に、第1方向切
換弁6は第1切換位置、第2方向切換弁7は第1切換位
置および第3方向切換弁8は第1切換位置にコントロー
ラ10によって制御される。
【0039】通常運転:モード3 車両のモード3の通常運転時(加速時)の制御方法につ
いて、図3を参照して説明する。まず、モード切換と同
時にMT側とHST側との伝達モードが切換わるため、
第1液ライン4aが低圧、第2液ライン4bが高圧側に
切換わる。液圧ポンプ2の斜板2aは、図7のθp1に
示すように(+)側から0°に移動する。
【0040】これにより、液圧ポンプ2はモータ作用、
液圧モータ3はポンプ作用を行なう。その後、液圧ポン
プ2の斜板2aが0°から(−)側に移動する。これに
より、液圧ポンプ2はポンプ作用、液圧モータ3はモー
タ作用を行なう。この間、閉回路4において常に、第1
液圧ライン4aが低圧側、第2液圧ライン4bが高圧側
となる。
【0041】このとき、モード1と同様に、第1方向切
換弁6は第1切換位置、第2方向切換弁7は第1切換位
置および第3方向切換弁8は第1切換位置にコントロー
ラ10によって制御される。
【0042】通常運転:モード4 車両のモード4の通常運転時(加速時)の制御方法につ
いて、図2を参照して説明する。まず、モード切換と同
時にMT側とHST側との伝達モードが切換わるため、
第1液ライン4aが高圧、第2液ライン4bが低圧側に
切換わる。液圧ポンプ2の斜板2aは、図7のθp1に
示すように、(−)側から0°に移動する。これによ
り、液圧ポンプ2はモータ作用、液圧モータ3はポンプ
作用を行なう。その後、液圧ポンプ2の斜板2aが0°
から(+)側に移動する。
【0043】これにより、液圧ポンプ2はポンプ作用、
液圧モータ3はモータ作用を行なう。この間、閉回路4
において常に、第1液圧ライン4aが高圧側、第2液圧
ライン4bが低圧側となる。
【0044】このとき、モード1と同様に、第1方向切
換弁6は第1切換位置、第2方向切換弁7は第1切換位
置、および第3方向切換弁8は第1切換位置にコントロ
ーラ10によって制御される。
【0045】(動力再生運転)次に、畜圧器5に蓄積し
た高圧の作動油を用いた動力再生運転について、各モー
ドごとについて説明する。
【0046】動力再生運転:モード1 車両のモード1の動力再生運転時(加速時)の制御方法
について、図4を参照して説明する。まず、液圧ポンプ
2の斜板2aは、図7のθp2に示すように、(0°)
に維持される。これにより、液圧ポンプ2は中立状態と
なり、液圧モータ3のみがモータ作用を行なう。
【0047】このとき、図4に示すように、第1方向切
換弁6は第3切換位置、第2方向切換弁7は第2切換位
置、および第3方向切換弁8は第3切換位置にコントロ
ーラ10によって制御される。
【0048】その結果、畜圧器5→第3給排ライン76
→第3方向切換弁8→第2給排ライン75→第1接続ラ
イン74→第2切換弁7→第2液圧ライン4bの経路に
より畜圧器5から閉回路4の4b側に高圧の畜圧油が送
り込まれ、4bの高圧作動油が液圧モータ3を駆動し
て、液圧モータ3はモータ作用を行う。
【0049】なお、閉回路4へ送り込まれる畜圧油の量
は、エンジン1および駆動輪12,12の回転数に基づ
いて、コントローラ10によって油量調整弁11が制御
されることによって調節される。また、斜板2aを中立
に保たれた液圧ポンプ2が閉回路4内の作動油の循環を
阻害するので、液圧モータ3から液圧ライン4aに排出
された作動油は、第1液圧ライン4a→第1切換弁6→
第2接続ライン77の経路によりリザーバタンク78に
戻される。
【0050】動力再生運転:モード2 車両のモード2の動力再生運転時(加速時)の制御方法
について、図5を参照して説明する。まず、液圧ポンプ
2の斜板2aは、図7のθp2に示すように、(−)側
の最大値(−17°)に固定される。これにより、液圧
ポンプ2はその最大容量でモータ作用を行なうことにな
る。一方、液圧モータ3はその出力軸の回転方向によ
り、低速側ではポンプ作用、高速側ではモータ作用を行
うが、液圧ポンプ2と液圧モータ3のポンプ、モータ作
用を合計すると常にモータ作用の方が大きく保たれる。
【0051】このとき、図5に示すように、第1方向切
換弁6は第2切換位置、第2方向切換弁7は第3切換位
置、および第3方向切換弁8は第3切換位置にコントロ
ーラ10によって制御される。
【0052】その結果、畜圧器5→第3給排ライン76
→第3方向切換弁8→第2給排ライン75→第1接続ラ
イン74→第1方向切換弁6→第1液圧ライン4aの経
路により畜圧器5から閉回路4の4a側に高圧の畜圧油
が送り込まれる。なお、閉回路4へ送り込まれる畜圧油
の量については、エンジン1、駆動輪12,12の回転
数、および液圧ポンプ2と液圧モータ3のモータ作用容
量に基づいて、コントローラ10によって油量調整弁1
1が制御されることによって調節される。また、液圧ポ
ンプ2と液圧モータ3から液圧ライン4bに排出された
作動油(液圧モータ3がポンプ作用をする領域では、液
圧ポンプ2から排出された作動油のうち、液圧モータ3
に吸引されない作動油)は、第2液圧ライン4b→第2
切換弁7→第2接続ライン77の経路によりリザーバタ
ンク78に戻される。
【0053】動力再生運転:モード3 車両のモード3の動力再生運転時(加速時)の制御方法
について、図6を参照して説明する。まず、液圧ポンプ
2の斜板2aは、図7のθp2に示すように、(+)側
の最大値(+17°)に固定される。これにより、液圧
ポンプ2はその最大容量でモータ作用を行なうことにな
る。一方、液圧モータ3はその出力軸の回転方向によ
り、低速側ではポンプ作用、高速側ではモータ作用を行
うが、液圧ポンプ2と液圧モータ3のポンプ、モータ作
用を合計すると常にモータ作用の方が大きく保たれる。
【0054】このとき、図6に示すように、第1方向切
換弁6は第3切換位置、第2方向切換弁7は第2切換位
置、および第3方向切換弁8は第3切換位置にコントロ
ーラ10によって制御される。
【0055】その結果、畜圧器5→第3給排ライン76
→第3方向切換弁8→第2給排ライン75→第1接続ラ
イン74→第2方向切換弁7→第1液圧ライン4bの経
路により畜圧器5から閉回路4の4b側に高圧の畜圧油
が送り込まれる。なお、閉回路4へ送り込まれる畜圧油
の量については、モード2と同様に、油量調整弁11で
制御される。また、液圧ポンプ2と液圧モータ3から液
圧ライン4aに排出された作動油(液圧モータ3がポン
プ作用をする領域では、液圧ポンプ2から排出された作
動油のうち、液圧モータ3に吸引されない作動油)は、
第1液圧ライン4a→第1切換弁6→第2接続ライン7
7の経路によりリザーバタンク78に戻される。
【0056】動力再生運転:モード4 車両のモード4の動力再生運転時(加速時)の制御方法
について、図5を参照して説明する。まず、液圧ポンプ
2の斜板2aは、図7のθp2に示すように、(−)側
の最大値(−17°)に固定される。これにより、液圧
ポンプ2はその最大容量でモータ作用を行なうことにな
る。一方、液圧モータ3はその出力軸の回転方向によ
り、低速側ではポンプ作用、高速側ではモータ作用を行
うが、液圧ポンプ2と液圧モータ3のポンプ、モータ作
用を合計すると常にモータ作用の方が大きく保たれる。
【0057】このとき、図5に示すように、第1方向切
換弁6は第2切換位置、第2方向切換弁7は第3切換位
置、および第3方向切換弁8は第3切換位置にコントロ
ーラ10によって制御される。
【0058】その結果、畜圧器5→第3給排ライン76
→第3方向切換弁8→第2給排ライン75→第1接続ラ
イン74→第1方向切換弁6→第1液圧ライン4aの経
路により畜圧器5から閉回路4の4a側に高圧の畜圧油
が送り込まれる。
【0059】なお、閉回路4へ送り込まれる畜圧油の量
については、モード2と同様に、油量調整弁11で制御
される。また、液圧ポンプ2と液圧モータ3から液圧ラ
イン4bに排出された作動油(液圧モータ3がポンプ作
用をする領域では、液圧ポンプ2から排出された作動油
のうち、液圧モータ3に吸引されない作動油)は、第2
液圧ライン4b→第2切換弁7→第2接続ライン77の
経路によりリザーバタンク78に戻される。
【0060】以上、動力再生運転を行なった場合、図1
3に示すように、液圧ポンプおよび液圧モータをともに
モータ作用として用いることが可能となるため、図7に
示すように、再生油量および再生動力とも図10に示す
背景技術におけるものに比べて向上させることが可能と
なる。なお、再生油量、再生動力の単位は、HSTの定
格値であり、油量は液圧ポンプまたは液圧モータの一方
の吐き出し油量で100〜150リットル/分程度であ
り、動力はHMT全体の定格動力の半分程度であるとす
る。また、作動油圧は40〜50Mpa程度が常に供給
されているものとする。
【0061】また、閉回路4に導く作動油量は油量調整
弁11によって運転状態によって変化する作動油量と再
生に利用される蓄圧油量を一致させることによって、畜
圧器による動力回収率を平均41%まで向上させること
が可能となる。
【0062】ここで、図8に、背景技術における各モー
ドの最高速点での出力トルクを100とした場合の各部
のトルクを示す。また、図9に、本実施の形態における
動力再生運転を行なった場合の各モードの最高速点での
各部のトルクを示す。両図を比較した場合、本実施の形
態においては、再生動力によって、HSTの液圧ポンプ
がモータとして作用しているため、その分エンジン側に
必要とされるトルクが小さくなっていることがわかる。
【0063】したがって、全モード範囲で、定格HMT
の動力の平均41%の動力が回収可能となる。これに伴
い、加速時所要動力低減による燃費の向上、排出ガスの
削減等が可能となり、たとえば発進停止の頻度の高い市
内バスなどへのHMTの用途の拡大を図ることが可能と
なる。なお、畜圧器における蓄圧油圧が低下し再生運転
ができなくなれば、再生ラインを閉鎖して、通常運転に
戻ることで対応することが可能である。
【0064】以上、今回開示された実施の形態はすべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0065】
【発明の効果】この発明によれば、加速時に各モードに
おいて、液圧ポンプがモータ作用を最大とする位置にポ
ンプ斜板2aを保持し続けることによって、このモータ
作用によって、エンジンから入力する動力を補助、軽減
することができる。また、液圧モータ3に対しては、畜
圧手段に蓄えた作動油によって駆動することによって、
エンジン入力の使用を避けることが出来る。この両者に
より、回収した蓄圧油圧を効率よく動力再生に用いるこ
とができ、その結果、蓄圧手段による動力回収率を向上
させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における車両の通常運転(モード
1)の制御方法を示す模式図である。
【図2】本実施の形態における車両の通常運転(モード
2,4)の制御方法を示す模式図である。
【図3】本実施の形態における車両の通常運転(モード
3)の制御方法を示す模式図である。
【図4】本実施の形態における車両の再生運転(モード
1)の制御方法を示す模式図である。
【図5】本実施の形態における車両の再生運転(モード
2,4)の制御方法を示す模式図である。
【図6】本実施の形態における車両の再生運転(モード
3)の制御方法を示す模式図である。
【図7】本実施の形態における車両の動力再生運転にお
ける再生油量、再生動力および斜板角度の変化を示す図
である。
【図8】通常運転における各モードの各部に加わるトル
クを示す図である。
【図9】本実施の形態における動力回収方法の各モード
における各部へのトルクの伝達を説明するための図であ
る。
【図10】従来技術における動力回収装置の再生油量、
再生動力および斜板角度の変化を示す図である。
【図11】通常運転の加速時における液圧ポンプと液圧
モータとの作用を説明するための図である。
【図12】通常運転の減速時における液圧ポンプと液圧
モータとの作用を説明するための図である。
【図13】本実施の形態で動力再生加速時における液圧
ポンプと液圧モータとの作用を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 2 液圧ポンプ 2a 斜板 3 液圧モータ 3a 斜板 4 閉回路 4a 第1液圧ライン 4b 第2液圧ライン 5 畜圧器 6 第1方向切換弁 7 第2方向切換弁 8 第3方向切換弁 9a 第1逆止弁 9b 第2逆止弁 10 コントローラ 11 流量調整弁 12 車輪 13 リリーフ弁 22 アクセル検出器 23 ブレーキ検出器 24,25,26,27 歯車 71 高圧選択ライン 72 高圧選択ライン 73 第1給排ライン 74 第1接続ライン 75 第2給排ライン 76 第3給排ライン 77 第2接続ライン 78 リザーバタンク 80 第1圧力センサ 81 第2圧力センサ 82 第3圧力センサ 83 第1回転数検出器 84 第2回転数検出器 100 クラッチ機構 200 遊星歯車機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)から駆動輪(12,1
    2)までの動力伝達経路に、メカニカルトランスミッシ
    ョン(100)と、前記エンジン(1)側に連結された
    液圧ポンプ(2)および前記駆動輪(12,12)側に
    連結された液圧モータ(3)を閉回路(4)により互い
    に接続してなるハイドロスタティックトランスミッショ
    ン(200)とが並列に配設されたハイドロメカニカル
    トランスミッション(HMT)において、前記閉回路
    (4)に開閉機構(6,7,8)を有する給排ライン
    (71,72…)を介して接続された蓄圧手段(5)を
    備え、車両の減速時に前記閉回路(4)から上記蓄圧手
    段(5)に高圧の作動液を回収して蓄えるようにした車
    両の動力再生制御方法であって、 前記液圧ポンプ(2)は、斜板角度の変更により容量可
    変に構成された斜板式ピストンポンプであり、 前記作動液の再生時に、前記液圧ポンプ(2)がモータ
    作用を行なうように、前記斜板角度の角度制御が行なわ
    れる、車両の動力再生制御方法。
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