JP2001173025A - 作業車両 - Google Patents

作業車両

Info

Publication number
JP2001173025A
JP2001173025A JP36162499A JP36162499A JP2001173025A JP 2001173025 A JP2001173025 A JP 2001173025A JP 36162499 A JP36162499 A JP 36162499A JP 36162499 A JP36162499 A JP 36162499A JP 2001173025 A JP2001173025 A JP 2001173025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic pump
machine
oil
hydraulic
working machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36162499A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kojima
稔 小島
Shingo Takahashi
進吾 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP36162499A priority Critical patent/JP2001173025A/ja
Publication of JP2001173025A publication Critical patent/JP2001173025A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロント作業機に付設された補機用アクチュ
エータに重負荷が加わったときでも、補機用アクチュエ
ータが停止したり、エンジンがストールしたりしない作
業車両の提供。 【解決手段】 フロント作業機用油圧ポンプ34および
油圧モータ16駆動用に設けられた油圧ポンプ35のそ
れぞれの吐出油を油圧モータ16に導く切換弁45と、
走行用油圧ポンプ21の吐出圧力と油圧ポンプ34の吐
出圧力との和が所定値以上のときに走行用油圧ポンプ2
1の傾転量を低減制御するカットオフ弁33とを備えた
HST走行式作業車両において、油圧モータ16の駆動
圧力が所定値以上のときに、油圧ポンプ34の吐出油を
切換弁44によりアンロードする。その結果、油圧ポン
プ34の吸収馬力が減少しエンストを防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロント作業機に
補機用アクチュエータが付設され、道路清掃作業や堆肥
撹拌作業などに用いられる作業車両に関する。
【0002】
【従来の技術】ホイールローダ等の作業車両に用いられ
る走行駆動装置としては、特開平10−331210号
公報に示されるように、エンジンで駆動される可変容量
形油圧ポンプと、一対の主管路により可変容量形油圧ポ
ンプに閉回路接続され、この可変容量形油圧ポンプから
の吐出油により駆動される油圧モータとを備えた油圧走
行駆動装置が知られている。作業車両に搭載されたエン
ジンは、上記の可変容量形油圧ポンプの他にリフトアー
ムやバケット等のフロント作業機を駆動するための作業
機用油圧ポンプも駆動している。
【0003】このような作業車両は道路の清掃作業や堆
肥の撹拌作業などにも用いられたりするが、そのような
場合には通常のアタッチメント(例えば、バケット)の
代わりに、清掃作業や撹拌作業専用のアタッチメントが
装着される。一般的に、清掃作業や堆肥の撹拌作業に用
いられるアタッチメントには作業用ロータが備えられて
おり、作業用ロータは別途設けられる専用の油圧モータ
により回転駆動される。この油圧モータは、リフトアー
ム用コントロールバルブとバケット用コントロールバル
ブの下流に設けた専用のコントロールバルブを介して作
業機用油圧ポンプからの吐出油により駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】作業中に作業用ロータ
に加わる負荷が重くなると、油圧モータの高圧側の油圧
が上昇する。作業機油圧回路中にはリリーフ弁が設けら
れており、負荷が重くなって回路中の油圧がリリーフ圧
以上になるとリリーフ弁が開き、ロータを駆動している
油圧モータの回転が止まってしまうことがあり、作業に
支障をきたすことになる。このような清掃作業や堆肥撹
拌作業などは微速走行で行われ走行負荷が小さいので、
作業用ロータが重負荷でも回転できるようにエンジン馬
力のほとんどをロータ回転に使用することも考えられ
る。しかし、そのようにすると走行とのバランスが悪く
なって、通常のアタッチメントに戻したときに、通常作
業がうまくできなくなるという問題がある。
【0005】この点について詳述する。上述したよう
に、作業用ロータの油圧モータは作業機用油圧ポンプか
らの吐出油で駆動される。一方、作業機用油圧ポンプの
吸収馬力と走行用可変容量形油圧ポンプの吸収馬力の和
がエンジンの出力馬力を超えないように、可変容量形油
圧ポンプの吸収馬力が制御される。したがって、上述し
た作業用ロータの油圧モータへエンジンの出力馬力の大
半を配分してしまうと、走行用可変容量形油圧モータで
使用可能なエンジン馬力が小さくなってしまう。この結
果、通常のホイールローダとしての土砂の掘削や運搬作
業において、所望の走行力が得られなくなってしまう。
【0006】本発明の目的は、フロント作業機に付設さ
れた補機用アクチュエータに重負荷が加わったときで
も、補機用アクチュエータが停止したり、エンジンがス
トールしたりしない作業車両を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1,図3および図4に対応付けて説明する。 (1)図1,図3に対応付けて説明すると、請求項1の
発明は、エンジン20の動力を走行駆動力として取り出
す走行駆動装置21,22,23,24と、エンジン2
0により駆動されて圧油を吐出するフロント作業機用油
圧ポンプ34と、エンジン20により駆動されて圧油を
吐出する補機用油圧ポンプ35と、フロント作業機用油
圧ポンプ34の吐出油をフロント作業機用アクチュエー
タ13,14に導くフロント作業機用弁装置37と、フ
ロント作業機用油圧ポンプ34の吐出油および補機用油
圧ポンプ35の吐出油のそれぞれを、フロント作業機に
付設される補機用アクチュエータ16に導く補機用弁装
置45とを備え、走行駆動装置21,22,23,24
の吸収馬力とフロント作業機用アクチュエータ13,1
4の吸収馬力との和がエンジン20の出力馬力を超えな
いように走行駆動装置21,22,23,24の吸収馬
力を制御する作業車両に適用され、補機用弁装置45を
介して補機用アクチュエータ16にフロント作業機用油
圧ポンプ34および補機用油圧ポンプ35からの圧油を
供給しているとき、補機用アクチュエータ16の駆動圧
力が所定値以上のときに、フロント作業機用油圧ポンプ
34の吐出油をアンロードするアンロード弁44を備え
て上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、エンジン20により駆動され
る可変容量形油圧ポンプ21と、一対の主管路22,2
3により可変容量形油圧ポンプ21に閉回路接続され、
可変容量形油圧ポンプ21からの吐出油により駆動され
る走行用油圧モータ24と、エンジン20により駆動さ
れて圧油を吐出するフロント作業機用油圧ポンプ34
と、エンジン20により駆動されて圧油を吐出する補機
用油圧ポンプ35と、フロント作業機用油圧ポンプ34
の吐出油をフロント作業機用アクチュエータ13,14
に導くフロント作業機用弁装置37と、フロント作業機
用油圧ポンプ34の吐出油および補機用油圧ポンプ35
の吐出油のそれぞれを、フロント作業機に付設される補
機用アクチュエータ16に導く補機用弁装置45と、可
変容量形油圧ポンプ21の吐出圧力とフロント作業機用
油圧ポンプ34の吐出圧力との和が所定値以上になると
可変容量形油圧ポンプ21の傾転量を低減制御する馬力
制御装置33とを備えたHST走行式作業車両に適用さ
れ、補機用弁装置45を介して補機用アクチュエータ1
6にフロント作業機用油圧ポンプ34および補機用油圧
ポンプ35からの圧油を供給しているとき、補機用アク
チュエータ16の駆動圧力が所定値以上のときに、フロ
ント作業機用油圧ポンプ34の吐出油をアンロードする
アンロード弁44を備えて上述の目的を達成する。 (3)図4に対応付けて説明すると、請求項3の発明
は、請求項2に記載のHST走行式作業車両において、
馬力制御装置33は、可変容量形油圧ポンプ21の吐出
圧力と、フロント作業機用油圧ポンプ34の吐出圧力お
よび補機用油圧ポンプ35の吐出圧力のうちの高い方の
吐出圧力との和により可変容量形油圧ポンプ21の傾転
量を制御するようにしたものである。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の実施の形態を説明する。 −第1の実施の形態− 図1および図2は本発明による作業車両の第1の実施の
形態を示す図であり、図1は側面図、図2は平面図であ
る。この作業車両はホイールローダをベースにしたもの
で、車輪1により走行可能な車両本体2は、運転室3お
よびエンジン部4などが搭載されるリアフレーム5と、
リフトアーム7などが装着されるフロントフレーム6と
から構成されている。
【0010】リフトアーム7の先端部には、ピン9を介
して堆肥撹拌作業用アタッチメント10が装着されてい
る。アタッチメント10にはリンク11およびベルクラ
ンク12を介してバケットシリンダ13が連結されてお
り、バケットシリンダ13の伸縮動作によりアタッチメ
ント10がピン9を支点として回転駆動される。また、
リフトシリンダ14の伸縮動作によりリフトアーム7の
昇降動作が行われる。アタッチメント10には、堆肥を
撹拌するためのロータ15およびロータ15を回転駆動
する油圧モータ16が設けられている。
【0011】(HST走行駆動系の説明)図3は図1,
2に示した作業車両の油圧回路図である。本実施の形態
の作業車両はHST(Hydro Static Transmission)走
行駆動システムを採用しており、車両本体2に搭載され
たエンジン20によって駆動される可変容量形油圧ポン
プ21には、一対の主管路22、23によって可変容量
形油圧モータ24が閉回路接続されている。可変容量形
油圧ポンプ21の傾転量は、エンジン20の回転数に応
じた流量の圧油を吐出する固定容量形のチャージポンプ
25によって制御される。なお、30はチャージポンプ
25から主管路22、23へ圧油を供給するためのチャ
ージ用チェック弁である。エンジン20は上述した油圧
ポンプ21,チャージポンプ25の他に、フロント作業
機のバケットシリンダ13およびリフトシリンダ14に
圧油を供給する作業機用油圧ポンプ34、油圧モータ1
6の駆動にのみ使用される油圧ポンプ35およびブレー
キ用油圧ポンプ36も駆動している。
【0012】チャージポンプ25の吐出油は、その一部
が絞り26を介して前後進切換弁27に導かれる一方
で、残りが絞り26を通過することなく前後進切換弁2
7にリリーフ弁29を介して導かれ、さらにこれら吐出
油は前後進切換弁27の切換位置に応じて傾転シリンダ
28の油室28a、28bに導かれる。チャージポンプ
25から圧油が吐出されると、その吐出量に応じて絞り
26の上流側と下流側との間の圧力差が変化する。絞り
26の前後に圧力差が生じてリリーフ弁29の前後の差
圧が設定リリーフ圧以上となるとリリーフ弁29が開い
て傾転シリンダ28が駆動され、油圧ポンプ21の傾転
量が変化する。すなわち、アクセルペダルの踏み込みに
よってエンジン20の回転数が大きくなると油圧ポンプ
21の吐出量も大きくなる。
【0013】切換弁27から傾転シリンダ28の油室2
8a、28bへとチャージポンプ25の吐出油を導く管
路31と管路32との間には、カットオフ弁33が設け
られている。カットオフ弁33には主管路22の油圧P1
(HST回路圧)および作業機用油圧ポンプ34の吐出
油圧P2(フロント回路圧)が入力され、油圧P1,P2によ
る力FP(=P1・SA+P2・SB)がカットオフ弁33のバネ
33aのバネ力FSより大きくなるとカットオフ弁33は
(A1)位置から(B1)位置へと切り換わる。なお、SA,
SBは油圧P1,P2が作用する受圧部の受圧面積である。
【0014】例えば、バケットシリンダ13やアームリ
フトシリンダ14の動作時の負荷が増加して油圧P2が高
くなりFP>FSとなると、カットオフ弁33が(A1)位置
から(B1)位置へと切り換わる。その結果、管路31,
32がカットオフ弁33を介して連通され、油圧ポンプ
21の傾転量が小さくなりHST走行駆動馬力が低下す
る。すなわち、HST走行駆動馬力を低下させることに
よってエンジン回転数の低下を防ぎ、フロント速度を確
保するようにしている。
【0015】なお、前後進切換弁27の切換位置、油圧
ポンプ21の圧油吐出方向および作業車両の走行方向の
相互関係は、前後進切換弁27が(F)位置のときに主
管路22側に圧油が吐出されて作業車両が前進し、前後
進切換弁27が(R)位置のときに主管路23側に圧油
が吐出されて作業車両が後進するように定められてい
る。油圧モータ24の出力軸24aにはその出力回転数
を変速する変速機31が接続され、この変速機31の出
力はプロペラシャフト32とアクスルシャフト33を介
して車輪1に伝達される。
【0016】(フロント作業機の説明)作業機用油圧ポ
ンプ34からの吐出油は、管路40および作業機用切換
弁ブロック37を介してバケットシリンダ13,リフト
シリンダ14,油圧モータ16に供給される。切換弁ブ
ロック37には、バケットシリンダ13を制御する制御
弁38とリフトシリンダ14を制御する制御弁39とが
設けられている。制御弁38は、チルト位置38A、中
立位置38Bおよびダンプ位置38Cのいずれかの位置
に手動レバー操作で切り換えられる3位置切換弁であ
る。制御弁39は、上昇動作位置39A、中立位置39
B、降下動作位置39Cおよびフロート制御位置39D
のいずれかの位置に手動レバー操作で切り換えられる4
位置切換弁である。管路40の最高圧はリリーフ弁41
により規定されており、管路40の油圧がリリーフ圧以
上となるとリリーフ弁41が開き、管路40内の圧油は
タンク42へと戻される。
【0017】各制御弁38,39が中立位置38B,3
9Bにある場合、すなわちバケットシリンダ13および
リフトシリンダ14を動かさない場合には、作業機用油
圧ポンプ34からの吐出油は制御弁38,39を通って
管路43に導かれる。管路43は作業機用切換弁ブロッ
ク37からの圧油を油圧モータ16に導くための管路で
あり、管路43にはパイロット式切換弁44と手動式切
換弁45とが設けられている。この管路43には油圧ポ
ンプ35からの吐出油を導く管路46が切換弁45の手
前で接続されており、切換弁ブロック37を介して供給
される作業機用油圧ポンプ34からの吐出油と、油圧モ
ータ16に専用に設けられた油圧ポンプ35からの吐出
油とを合流させた圧油が、切換弁45を介して油圧モー
タ16に供給される。
【0018】切換弁45は油圧モータ16を正転させる
正転動作位置45Aと、油圧モータ8を逆転させる逆転
動作位置45Bと、油圧モータ16への圧油の供給を停
止する中立位置45Cのいずれかの位置に手動レバー操
作により切り換えられる。切換弁44は管路47の油圧
をパイロット圧として切換動作を行うものであり、管路
47の油圧が切換弁44のバネ44aのバネ圧(バネ設
定圧力)より大きくなると、(A2)位置から(B2)
位置に切り換わって作業機用切換弁ブロック37からの
圧油をタンク42へと戻す。管路43,46には逆流を
防止するためのチェック弁49,50が設けられてお
り、管路46の最高圧はリリーフ弁48により規定され
る。
【0019】バケットシリンダ13およびリフトシリン
ダ14を動作させずに切換弁45を正転動作位置45A
に切り換えると、切換弁ブロック37を介して供給され
る作業機用油圧ポンプ34からの吐出油と専用油圧ポン
プ35からの吐出油とを合流させた圧油が、管路47を
介して油圧モータ16に供給される。油圧モータ16の
流量は各油圧ポンプ34,35のポンプ流量の合計流量
となるので、油圧モータ16の吸収馬力は作業機用油圧
ポンプ34を単独駆動したとき、あるいは専用油圧ポン
プ35を単独駆動した場合より大きくなる。
【0020】ロータ15が回転しているときに重負荷が
作用した場合、油圧モータ16の高圧側(管路47側)
の油圧が上昇する。そして、管路47の油圧が切換弁4
4のバネ44aのバネ圧より大きくなると、切換弁44
が(B2)位置に切り換わり作業機用切換弁ブロック3
7からの圧油はタンク42へと戻される。その結果、油
圧モータ16は専用油圧ポンプ35からの吐出油だけで
駆動され、油圧モータ16の吸収馬力が制限されるの
で、エンジン20のストールを避けることができる。
【0021】このように動作する図3の油圧回路の利点
について詳細に説明する。エンジン馬力をLe、作業機
用油圧ポンプ34,チャージポンプ25およびブレーキ
用油圧ポンプ36のそれぞれの入力馬力を順にLP34,
LP25,LP36とし、微速走行(約0.3km/h程度)
時の走行駆動馬力(すなわち、HST用油圧ポンプ24
の入力馬力)をLPh2とすると、油圧モータ16の負荷
が小さい間は次式(1)のような関係になっている。し
かし、油圧モータ16の負荷が大きくなって式(2)の
ようになったならば切換弁44を切り換える。
【数1】 Le>LPh2+LP34+LP25+LP36+LP35 …(1) Le=LPh2+LP34+LP25+LP36+LP35 …(2) すなわち、切換弁44のバネ44aのバネ圧を、式
(2)が満たされるときの油圧モータ16の高圧側圧力
(管路47の油圧)と等しくなるように設定する。な
お、式(1),(2)において、LP25,LP36はそれぞ
れのポンプ回路のリリーフ圧とポンプ容量で決まる定数
となる。
【0022】また、切換弁44が(B2)位置に切り換
わって作業機用切換弁37からの圧油がタンク42に戻
されても、油圧モータ16には専用油圧ポンプ35から
の圧油が引き続き供給されているため、ロータ15が停
止することなく撹拌作業を続行することができる。な
お、運転者がアタッチメント10を上方にチルトさせる
等のフロント操作をしてロータ15に加わる負荷を小さ
くすれば、管路47の油圧が下がって切換弁44が(B
2)位置から(A2)位置へと切り換わり、再び作業機
用油圧ポンプ34からの吐出油が油圧モータ16に供給
されることになる。
【0023】なお、この実施の形態の油圧回路は、アタ
ッチメント10に設けられている油圧アクチュエータが
油圧モータ16のような回転装置の場合には、一旦停止
すると大きな起動力を必要とするので特に有効である。
【0024】切換弁44により作業機用油圧ポンプ34
をアンロードする利点についてさらに説明する。標準の
ホイールローダでは、作業用アタッチメントには上述し
たような油圧モータ16を備えておらず、図3の油圧回
路から切換弁44,45および専用ポンプ35を取り除
いた構成とされる。そのような作業車両では、上述した
通り専用油圧ポンプ35は設けられておらず、作業機用
切換弁ブロック37の制御弁39に接続された配管43
はタンク42に連通している。HST走行駆動装置を備
える作業車両では、HST用油圧ポンプ24の入力馬力
をLPhとしたとき、次式(3)が成立するように制御さ
れる。
【数2】 Le>LPh+LP34+LP25+LP36 …(3) 作業機用油圧ポンプ34のLP34が大きく、さらに走行
駆動馬力LPhが大きくなるような状況、すなわち走行回
路圧P1とフロント回路圧P2の和がカットオフバルブ33
のバネ圧を超える状況においては、前述したように油圧
ポンプ21の傾転量を小さくして走行駆動馬力LPhを減
少させるのでエンジン20のストールを回避することが
できる。
【0025】ところで、図3の油圧回路から切換弁44
を取り除き、油圧モータ16に最大馬力が入力できるよ
うに、すなわち、LP34,LP25,LP36(これらは全て
定数となる)および専用油圧ポンプ35の入力馬力LP3
5が次式(4)を満たすように油圧ポンプ35の容量と
リリーフ弁48のリリーフ圧とを設定したとする。その
ような場合、油圧モータ16に最大負荷が加わった状態
(式(4)が成立している状態)で車両を少しでも走行
させると、エンジン20がストールを起こしてしまうこ
とになる。
【数3】 Le=LP34+LP25+LP36+LP35 …(4)
【0026】一方、図3に示すような本実施の形態の場
合には、微速走行で作業している際に油圧モータ16に
重負荷が作用してエンジン20がストールしそうになっ
たならば、切換弁44を(A2)位置から(B2)位置
に切り換えて切換弁ブロック37からの圧油をタンク4
2に戻すようにしている。その結果、作業機用油圧ポン
プ34の入力馬力LP34が減少し、エンジン20のスト
ールを避けることができる。
【0027】−第2の実施の形態−図4は本発明による
作業車両の第2の実施の形態を示す図であり、図3と同
一の部分には同一の符号を付した。この第2の実施の形
態では、カットオフバルブ33にはシャトル弁62と管
路60,61を介して油圧モータ16の高圧側の圧油と
作業機用油圧ポンプ34からの吐出油のいずれか油圧の
高い方の圧油が導かれる。その他の構成は図3と同様で
ある。油圧モータ16に重負荷が作用すると、上述した
第1の実施の形態と同様に切換弁44が切り換わって切
換弁ブロック37からの圧油はタンク42に戻され、油
圧モータ16は専用油圧ポンプ35の吐出油のみにより
駆動される。その結果、油圧ポンプ34のLP34が減少
する。
【0028】HST走行駆動装置を有する作業車両にお
いて、油圧モータ16を使用しないときには、フロント
回路圧(作業機用油圧ポンプ34の吐出油の油圧)とH
ST走行駆動回路の油圧とがカットオフ弁33に入力さ
れ、フロント回路圧と走行回路圧との和がカットオフ圧
を超えるとHST走行駆動馬力を下げるようにしてい
る。図4に示した作業車両では、油圧モータ16を使用
中にその負荷が所定以上になると切換弁44を切り換え
て圧油をタンク42に戻すので、これによりフロント回
路圧が下がって、カットオフ弁33がA1の位置に戻っ
てHST走行駆動馬力が上昇する。本実施の形態では、
リリーフ弁48のリリーフ圧をリリーフ弁41のリリー
フ圧より大きく設定している。切換弁44が切り換わる
作業条件において、作業機用油圧ポンプ34の圧力に代
えて油圧モータ16の高圧側油圧がカットオフ弁33に
入力されることにより、カットオフ弁33が(B1)位
置(連通状態)に保たれる。これにより、引き続きHS
T走行駆動馬力を下げてエンジン20のストールを防止
している。したがって、第2の実施の形態は、油圧モー
タ16の吸収馬力が大きい場合に効果的である。
【0029】なお、上述した実施の形態では、切換弁4
4を設けたことにより、標準のホイールローダのカット
オフ弁33の設定、すなわちエンジン出力馬力のフロン
ト駆動および走行駆動への配分を変えることなく油圧モ
ータ付きアタッチメント10に対応させるようにしてい
るため、標準の作業用アタッチメントに戻して行う掘削
作業や運搬作業における走行力に支障をきたすことがな
い。また、油圧アクチュエータとして油圧モータ16が
設けられたアタッチメント10の場合について説明した
が、油圧シリンダのようなアクチュエータが設けられて
いるアタッチメントでも良い。さらに、HST走行駆動
装置を備える作業車両を例に説明したが、エンジンの駆
動力をトルクコンバータを介して駆動輪に伝達するトル
クコンバータ駆動の作業車両についても本発明を適用す
ることができる。
【0030】以上説明した実施の形態と特許請求の範囲
の要素との対応において油圧ポンプ34は作業機用油圧
ポンプを、油圧ポンプ35は補機用油圧ポンプを、バケ
ットシリンダ13およびリフトシリンダ14はフロント
作業機用アクチュエータを、油圧モータ16は補機用ア
クチュエータを、作業機用切換弁ブロック37はフロン
ト作業機用弁装置を、切換弁45は補機用弁装置を、切
換弁44はアンロード弁を、カットオフ弁33は馬力制
御装置を、可変容量形油圧ポンプ21,主管路22,主
管路23および可変容量形油圧モータ24は走行駆動装
置をそれぞれ構成する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
(1)走行駆動装置の吸収馬力とフロント作業機用アクチ
ュエータの吸収馬力との和がエンジンの出力馬力を超え
ないように走行駆動装置の吸収馬力を制御する作業車両
や、(2)走行用可変容量形油圧ポンプの吐出圧力とフロ
ント作業機用油圧ポンプの吐出圧力との和が所定値以上
のときに、馬力制御装置により可変容量形油圧ポンプの
傾転量を低減制御するHST走行式作業車両において、
補機用アクチュエータに所定負荷を超える重負荷が作用
して補機用アクチュエータの駆動圧力が所定値以上とな
った場合には、補機用アクチュエータに供給されている
フロント作業機用油圧ポンプの吐出油をアンロード弁に
よりアンロードするので、フロント作業機用油圧ポンプ
の吸収馬力が減少し、エンジンのストールを防止するこ
とができる。これにより、補機用アクチュエータの吸収
馬力を大きく設定しても、通常作業時に走行駆動力を適
切に配分できる。また、フロント作業機用油圧ポンプの
吐出油をアンロード弁によりアンロードしても、補機用
油圧ポンプの吐出油により補機用アクチュエータを駆動
し続けることができる。請求項3の発明では、請求項2
に記載のHST走行式作業車両において、可変容量形油
圧ポンプの吐出圧力と、フロント作業機用油圧ポンプの
吐出圧力および補機用油圧ポンプの吐出圧力のうちの高
い方の吐出圧力との和により可変容量形油圧ポンプの傾
転量を制御するようにしているので、アンロード弁が切
り換わる作業条件においても、引き続きHST走行駆動
馬力を下げてエンジンのストールを防止することがで
き、補機用アクチュエータの吸収馬力が大きい場合に効
果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による作業車両の第1の実施の形態を示
す側面図である。
【図2】図1に示す作業車両の平面図である。
【図3】本発明による作業車両の油圧回路図である。
【図4】本発明による作業車両の第2の実施の形態を示
す油圧回路図である。
【符号の説明】
13 バケットシリンダ 14 リフトシリンダ 15 ロータ 16,21,34,35,36 油圧モータ 20 エンジン 25 チャージポンプ 27,44,45 切換弁 33 カットオフ弁 38,39 制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AB01 AB05 AB06 CA05 CA09 DA03 3H089 AA08 AA35 AA83 CC01 CC09 CC11 DA02 DA03 DA06 DA13 DB01 DB07 EE18 FF07 FF08 GG02 JJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの動力を走行駆動力として取り
    出す走行駆動装置と、 前記エンジンにより駆動されて圧油を吐出するフロント
    作業機用油圧ポンプと、 前記エンジンにより駆動されて圧油を吐出する補機用油
    圧ポンプと、 前記フロント作業機用油圧ポンプの吐出油をフロント作
    業機用アクチュエータに導くフロント作業機用弁装置
    と、 前記フロント作業機用油圧ポンプの吐出油および前記補
    機用油圧ポンプの吐出油のそれぞれを、前記フロント作
    業機に付設される補機用アクチュエータに導く補機用弁
    装置とを備え、前記走行駆動装置の吸収馬力と前記フロ
    ント作業機用アクチュエータの吸収馬力との和が前記エ
    ンジンの出力馬力を超えないように前記走行駆動装置の
    吸収馬力を制御する作業車両において、 前記補機用弁装置を介して前記補機用アクチュエータに
    前記フロント作業機用油圧ポンプおよび前記補機用油圧
    ポンプからの圧油を供給しているとき、前記補機用アク
    チュエータの駆動圧力が所定値以上のときに、前記フロ
    ント作業機用油圧ポンプの吐出油をアンロードするアン
    ロード弁を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 【請求項2】 エンジンにより駆動される可変容量形油
    圧ポンプと、一対の主管路により前記可変容量形油圧ポ
    ンプに閉回路接続され、前記可変容量形油圧ポンプから
    の吐出油により駆動される走行用油圧モータと、 前記エンジンにより駆動されて圧油を吐出するフロント
    作業機用油圧ポンプと、 前記エンジンにより駆動されて圧油を吐出する補機用油
    圧ポンプと、 前記フロント作業機用油圧ポンプの吐出油をフロント作
    業機用アクチュエータに導くフロント作業機用弁装置
    と、 前記フロント作業機用油圧ポンプの吐出油および前記補
    機用油圧ポンプの吐出油のそれぞれを、前記フロント作
    業機に付設される補機用アクチュエータに導く補機用弁
    装置と、 前記可変容量形油圧ポンプの吐出圧力と前記フロント作
    業機用油圧ポンプの吐出圧力との和が所定値以上になる
    と前記可変容量形油圧ポンプの傾転量を低減制御する馬
    力制御装置とを備えたHST走行式作業車両において、 前記補機用弁装置を介して前記補機用アクチュエータに
    前記フロント作業機用油圧ポンプおよび前記補機用油圧
    ポンプからの圧油を供給しているとき、前記補機用アク
    チュエータの駆動圧力が所定値以上のときに、前記フロ
    ント作業機用油圧ポンプの吐出油をアンロードするアン
    ロード弁を備えることを特徴とするHST走行式作業車
    両。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のHST走行式作業車両
    において、 前記馬力制御装置は、前記可変容量形油圧ポンプの吐出
    圧力と、前記フロント作業機用油圧ポンプの吐出圧力お
    よび前記補機用油圧ポンプの吐出圧力のうちの高い方の
    吐出圧力との和により前記可変容量形油圧ポンプの傾転
    量を制御することを特徴とするHST走行式作業車両。
JP36162499A 1999-12-20 1999-12-20 作業車両 Pending JP2001173025A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36162499A JP2001173025A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 作業車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36162499A JP2001173025A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 作業車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001173025A true JP2001173025A (ja) 2001-06-26

Family

ID=18474328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36162499A Pending JP2001173025A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 作業車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001173025A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007147074A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Caterpillar Inc 複数アクチュエータの圧力に基づく流れ制御システム
JP2008215504A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の油圧駆動装置
JP2010230083A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Kayaba Ind Co Ltd 油圧走行作業車両
KR101539463B1 (ko) * 2008-12-19 2015-07-27 두산인프라코어 주식회사 Hst용 유압회로
JP2015143435A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 日立建機株式会社 油圧制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007147074A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Caterpillar Inc 複数アクチュエータの圧力に基づく流れ制御システム
JP2008215504A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の油圧駆動装置
KR101539463B1 (ko) * 2008-12-19 2015-07-27 두산인프라코어 주식회사 Hst용 유압회로
JP2010230083A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Kayaba Ind Co Ltd 油圧走行作業車両
JP2015143435A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 日立建機株式会社 油圧制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2538088B1 (en) Motor control device for construction machinery
US3960284A (en) Hydraulic backhoe circuitry
US11001990B2 (en) Working machine
JP2010270527A (ja) 作業機
JP2013036276A (ja) 作業機
WO2021039286A1 (ja) 建設機械の油圧システム
JPH09502790A (ja) 内燃機関とトランスミッションとの間に配置された摩擦クラッチのための油圧式緊急制御装置
WO2019054366A1 (ja) 建設機械の油圧駆動システム
JP5111435B2 (ja) 走行車両
JP5226569B2 (ja) 作業機
JPH0437886B2 (ja)
JP2001173025A (ja) 作業車両
JP5286156B2 (ja) 作業機
JPH0841933A (ja) 掘削機の油圧制御装置
JP4333137B2 (ja) ホイール式建設機械の走行装置
JP2004150115A (ja) 油圧制御装置
JP4325851B2 (ja) Hst走行駆動装置
JPS6035562B2 (ja) 液圧制御装置
JP6535871B2 (ja) 産業用車両
JP4376009B2 (ja) 作業車両の制御装置
JPH0471801B2 (ja)
JP3670718B2 (ja) 油圧走行車両の油圧制御装置
JP3129825B2 (ja) 建設機械の油圧回路
JP2679757B2 (ja) 建設機械の油圧駆動回路
JP2013053699A (ja) ホイール式作業車両の油圧駆動装置