JPH11311328A - 車両の動力回収制御方法および動力再生制御方法 - Google Patents

車両の動力回収制御方法および動力再生制御方法

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JPH11311328A
JPH11311328A JP11931098A JP11931098A JPH11311328A JP H11311328 A JPH11311328 A JP H11311328A JP 11931098 A JP11931098 A JP 11931098A JP 11931098 A JP11931098 A JP 11931098A JP H11311328 A JPH11311328 A JP H11311328A
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JP
Japan
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hydraulic
swash plate
pump
motor
vehicle
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JP11931098A
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Inventor
Kenji Kinoue
憲嗣 紀ノ上
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HMTにおける動力回収および動力再生を効
率よく行ない、エンジントルクの不安定要素を取り除く
ことのできる車両の動力回収制御方法および動力再生制
御方法を提供する。 【解決手段】 動力回収時においては、液圧ポンプ
(2)および液圧モータ(3)がそれぞれポンプ作用を
行なうように、液圧ポンプ(2)および液圧モータ
(3)のそれぞれの斜板角度の角度制御が行なわれる。
また動力再生時においては、液圧ポンプ(2)および液
圧モータ(3)がそれぞれモータ作用を行なうように、
液圧ポンプ(2)および液圧モータ(3)のそれぞれの
斜板角度の角度制御が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バス、トラッ
ク、各種建設機械、各種産業機械などに用いられる無段
変速機を備えた車両に関し、より特定的には、ハイドロ
メカニカルトランスミッション(以下、HMTと称す
る。)といわれる無段変速機を有する車両の動力回収制
御方法および動力再生制御方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】従来、入力軸と出力軸とを結ぶ動力伝達
経路に、クラッチ機構および遊星歯車機構を備えたメカ
ニカルトランスミッション(以下、MTと称する。)
と、液圧ポンプおよび液圧モータを備えたハイドロスタ
ティックトランスミッション(以下、HSTと称す
る。)とを併設し、無段階で連続した変速を行なうよう
にしたHMTを有する車両の動力回収装置として、たと
えば特開平9−4709号公報に開示される「車両の動
力回収装置」がある。
【0003】この公報に開示された「車両の動力回収装
置」によれば、作動油を保圧状態で蓄えるための蓄圧器
を備え、この蓄圧器とHSTの閉回路とが開閉機構を持
つ給排ラインを介して接続されており、この開閉機構を
車両の走行状態に応じて切換作動させることによって、
HSTの閉回路から蓄圧器に対して余剰の作動油圧を供
給して蓄えるようにしている。
【0004】したがって、この装置を搭載した車両で
は、動力回収のための油圧ポンプを新たに設けることな
く、車両の減速時にHSTの油圧モータをポンプとして
作動させ、運動エネルギを作動油圧力に変換して動力回
収を行なうことができる。
【0005】しかし、上記車両の動力回収装置における
HMTの制御方法では、HST単独での動力伝達を行う
モード1を除き、機械軸(MT)を介在してエンジン側
と負荷側(車輪側)とが結合されている。そのため、制
動時において、HSTに発生する制動トルクを増加させ
ようとしても、MTを通ってエンジンにトルクが逃げて
しまうので、エンジンが負荷トルクを受けられる範囲で
しか作動油の圧力を上げることができない。
【0006】そこで、この問題を解決するために、本願
と同一の出願人によって、平成9年6月18日に「車両
の動力回収装置」が出願(特願平9−160950号)
されている。この、特願平9−160950号の「車両
の動力回収装置」によれば、車両の減速時において、動
力回収可能なときに、車両の走行慣性力によりポンプ作
動されるHSTの液圧モータのモータ斜板角度(θm)
を減少させるとともに、HSTの液圧ポンプのポンプ斜
板角度(θp)を0°にすることにより、HSTの閉回
路内の作動油圧を高める制御がなされている。
【0007】しかし、この特願平9−160950号の
「車両の動力回収装置」の場合、モード4の高速域にお
いては、HSTの動力分担が小さいため、液圧モータの
モータ斜板角度(θm)を小さく保っても作動油圧を十
分に上げることが出来ない。また、モード4、3、2の
各低速域においては、車両の制動トルクによって駆動さ
れる液圧モータがモータ作用を行うため、回収油量を得
ることができない。その結果、動力再生時に利用できる
高圧の作動油の回収油量は、特に高速域では、非常に小
さいものとなる。
【0008】また、車両のもつ運動エネルギは、車の速
度の平方に比例するため、低速域で回収動力が大きくて
も、低速域では車両が容易に減速するため、回収の持続
時間が短く、圧油としてあまり大きなエネルギを蓄積す
ることができない。
【0009】そこで、さらにこの問題点を解決するため
に、本願と同一の出願人によって、平成10年3月11
日に「車両の動力回収制御方法」が出願(特願平10−
059691号)され、また平成10年2月24日に
「車両の動力再生制御方法」が出願(特願平10−04
2349号)されている。
【0010】まず、ここで図6を参照して、通常運転時
におけるHSTの液圧ポンプのポンプ斜板角度(θp)
および液圧モータのモータ斜板角度(θm)の制御につ
いて説明する。なお、図中(L)は低速領域、(H)は
高速領域を示す。
【0011】通常運転の加速時のモード1においては、
ポンプ斜板角度(θp)は0°から−17°に移動し、
モータ斜板角度(θm)は+17°に維持されるように
制御される。
【0012】次に、通常運転の加速時のモード2におい
ては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°から+17°
に移動し、モータ斜板角度(θm)はそのまま+17°
に維持されるように制御される。
【0013】次に、通常状態の加速時のモード3におい
ては、ポンプ斜板角度(θp)は+17°から−17°
に移動し、モータ斜板角度(θm)はそのまま+17°
に維持されるように制御される。
【0014】次に、通常状態の加速時のモード4におい
ては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°から+17°
に移動し、モータ斜板角度(θm)は低速域(L)にお
いてはそのまま+17°に、高速域(H)においては+
17/3°に維持されるように制御される。また、通常
運転の減速時においては、上述の制御と反対の制御が行
なわれる。
【0015】次に、図7を参照して、通常運転の加速時
におけるHSTの液圧ポンプおよび液圧モータのそれぞ
れのポンプ作用およびモータ作用について説明する。
【0016】液圧ポンプはモード1、モード2の高速域
(H)、モード3の高速域(H)およびモード4の高速
域(H)においてポンプ作用を行ない、モード2の低速
域(L)、モード3の低速域(L)およびモード4の低
速域(L)においてモータ作用を行なう。
【0017】一方、液圧モータはモード1、モード2の
高速域(H)、モード3の高速域(H)およびモード4
の高速域(H)においてモータ作用を行ない、モード2
の低速域(L)、モード3の低速域(L)およびモード
4の低速域(L)においてポンプ作用を行なう。
【0018】また、通常運転の減速時におけるHSTの
液圧ポンプおよび液圧モータのそれぞれのポンプ作用お
よびモータ作用は、図8に示すように、通常運転の加速
時におけるHSTの液圧ポンプおよび液圧モータのそれ
ぞれのポンプ作用およびモータ作用が反転し、液圧ポン
プはモード1、モード2の高速域(H)、モード3の高
速域(H)およびモード4の高速域(H)においてモー
タ作用を行ない、モード2の低速域(L)、モード3の
低速域(L)およびモード4の低速域(L)においてポ
ンプ作用を行なう。
【0019】一方、液圧モータはモード1、モード2の
高速域(H)、モード3の高速域(H)およびモード4
の高速域(H)においてポンプ作用を行ない、モード2
の低速域(L)、モード3の低速域(L)およびモード
4の低速域(L)においてモータ作用を行なう。
【0020】次に、上記特願平10−059691号の
「車両の動力回収制御方法」におけるHSTの液圧ポン
プのポンプ斜板角度(θp)および液圧モータのモータ
斜板角度(θm)の制御について、図9を参照して説明
する。
【0021】まず、動力回収(減速)運転のモード4に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°に、モー
タ斜板角度(θm)は+17/3°に維持されるように
制御される。
【0022】次に、動力回収(減速)運転のモード3に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は+17°に、モー
タ斜板角度(θm)はそのまま+17/3°に維持され
るように制御される。
【0023】次に、動力回収(減速)運転のモード2に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°に、モー
タ斜板角度(θm)はそのまま+17/3°に維持され
るように制御される。
【0024】次に、動力回収(減速)運転のモード1に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は0°に、モータ斜
板角度(θm)は+17°に維持されるように制御され
る。
【0025】これにより、動力回収(減速)運転におけ
るHSTの液圧ポンプのポンプ作用およびモータ作用
は、図10に示すように、モード4からモード2の間に
おいて常にポンプ作用を行なう。その結果、図9に示す
ように回収油量および回収動力の改善を可能としてい
る。
【0026】次に、上記特願平10−042349号の
「車両の動力再生制御方法」におけるHSTの液圧ポン
プのポンプ斜板角度(θp)および液圧モータのモータ
斜板角度(θm)の制御について説明する。
【0027】まず、動力再生(加速)運転のモード1に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は0°に、モータ斜
板角度(θm)は+17°に維持されるように制御され
る。
【0028】次に、動力再生(加速)運転のモード2に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°に、モー
タ斜板角度(θm)はそのまま+17°に維持されるよ
うに制御される。
【0029】次に、動力再生(加速)運転のモード3に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は+17°に、モー
タ斜板角度(θm)はそのまま+17°に維持されるよ
うに制御される。
【0030】次に、動力再生(加速)運転のモード4に
おいては、ポンプ斜板角度(θp)は−17°に、モー
タ斜板角度(θm)の低速域(L)は+17°に高速域
(H)は+17/3°に維持されるように制御される。
【0031】これにより、動力再生(加速)運転におけ
るHSTの液圧ポンプのポンプ作用およびモータ作用
は、図11に示すように、モード4からモード2の間に
おいて常にモータ作用を行なう。その結果、図11に示
すように再生油量および再生動力の改善を可能としてい
る。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の特願平
10−059691号の「車両の動力回収制御方法」お
よび特願平10−042349号の「車両の動力再生制
御方法」によれば以下に示す問題を有している。
【0033】まず、動力回収運転時においては図9およ
び図10に示すように、液圧ポンプをモード4〜2の間
のにおいてポンプ作用が最大となるように、また、動力
再生運転時においては図11および図12に示すよう
に、液圧ポンプをモード2〜4の間のにおいてモータ作
用が最大となるように、それぞれ液圧ポンプのポンプ斜
板の角度を制御している。
【0034】ここで、液圧モータのモータ作用およびポ
ンプ作用については、図10および図12に示すように
従来と同様のモータ斜板の角度の制御が行なわれている
ため、各モードの低速域(L)と高速域(H)との境界
ポイントで作用が入れ替わる。
【0035】したがって、動力回収運転時および動力再
生運転時の各モードの高速域(H)においては、液圧モ
ータの作用が、動力回収運転時にはポンプ作用、動力再
生運転時にはモータ作用となり、それぞれ再生効果およ
び回収効果が加算される。その結果、大きな動力を処理
することが可能になる。
【0036】しかし、動力回収運転時および動力再生運
転時の各モードの低速域(L)においては、液圧モータ
の作用が、動力回収運転時にはモータ作用、動力再生運
転時にはポンプ作用となり、それぞれ再生効果および回
収効果が逆に減算されることになる。その結果、大きな
動力を処理することが困難になる。
【0037】また、動力回収運転時には、回収圧力を確
保するため図9に示すように、モード4〜2の間におい
てはモータ斜板角度(θm)は17/3°と小さい角度
に維持されているため、液圧モータの作用の変化は小さ
いが、動力再生運転時には、トルクを確保するため図1
1に示すように、モード1〜モード4の低速域(L)の
間においてはモータ斜板角度(θm)は17°に維持さ
れているため、液圧モータの作用の変化は大きい。その
ため、モードの切換ポイントにおいては図11に示すよ
うに再生油量および再生動力が略ゼロとなり、エンジン
のトルクが不安定になる問題が生じてしまう。
【0038】したがって、この発明は上記課題を解決す
るためになされたものであって、HMTにおける動力回
収および動力再生を効率よく行ない、エンジントルクの
不安定要素を取り除くことのできる車両の動力回収制御
方法および動力再生制御方法を提供することにある。
【0039】
【課題を解決するための手段】この発明に基づいた車両
の動力回収制御方法においては、エンジンから駆動輪ま
での動力伝達経路に、MTと、上記エンジン側に連結さ
れた液圧ポンプおよび駆動輪側に連結された液圧モータ
を閉回路により互いに接続してなるHSTとが並列に配
設されたHMTを備える車両を前提とする。
【0040】このような車両において、車両の減速時
に、閉回路から蓄圧装置の高圧の作動液を回収して蓄え
るようにした車両の動力回収制御方法において、液圧ポ
ンプおよび液圧モータは、それぞれ斜板角度の変更によ
り容量可変に構成された斜板式ピストンポンプであり、
作動液の回収時に、液圧ポンプおよび液圧モータがそれ
ぞれポンプ作用を行なうように、液圧ポンプおよび液圧
モータのそれぞれの斜板角度の角度制御が行なわれる。
【0041】この発明によれば、減速時に、液圧ポンプ
および液圧モータが高作動油圧下において常にポンプ作
用を行うことにより、高圧の作動油を常に回収できるこ
ととなる。その結果、全てのモードの全領域において、
動力再生に十分用いることのできる、高圧の作動油を回
収することが可能になる。
【0042】次に、この発明に基づいた車両の動力再生
制御方法においては、エンジンから駆動輪までの動力伝
達経路に、MTと、上記エンジン側に連結された液圧ポ
ンプおよび駆動輪側に連結された液圧モータを閉回路に
より互いに接続してなるHSTとが並列に配設されたH
MTを備える車両を前提とする。
【0043】このような車両において、車両の減速時
に、動力回収装置により、閉回路から高圧の作動液を蓄
圧装置に回収して蓄え、加速時には、蓄えた高圧の作動
液を閉回路に再生してHSTを駆動するようにした車両
の動力再生制御方法において、液圧ポンプおよび液圧モ
ータは、斜板角度の変更により容量可変に構成された斜
板式ピストンポンプであり、作動液の再生時に液圧ポン
プおよび液圧モータがモータ作用を行なうように斜板角
度の角度制御が行なわれていることを特徴とする。
【0044】この発明によれば、加速時に各モードにお
いて、液圧ポンプおよび液圧モータがモータとして最大
の作用をなす位置にそれぞれのポンプ斜板の角度が制御
されるために、蓄圧油圧を用いた再生運転時において、
各モード高速側では、液圧ポンプと液圧モータとの両者
においてモータ作用をさせることが可能となり、回収し
た蓄圧油圧を効率よく動力再生に用いることができるた
め、蓄圧装置による動力回収率を向上させることが可能
となる。
【0045】その結果、加速時における所要動力低減に
伴い、燃費の向上、排出ガスなどの削減、必要動力の平
準化によるエンジンの小型化を図ることが可能となり、
市内走行バスなどへのHMTの適用と用途を拡大するこ
とが可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形
態における車両の動力回収再生装置をトラックなどの車
両に適用した一例を示す。
【0047】エンジン1とこのエンジン1からの入力回
転を無段階に変速して左右の駆動輪12,12側に伝達
する無段変速機としてのHMTが設けられている。この
HMTには、クラッチ機構および遊星歯車機構からなる
MT100と、エンジン1側に配置される液圧ポンプ2
と駆動輪12,12側に配置される液圧モータ3とが閉
回路4によって連結されるHST200とを備えてい
る。
【0048】液圧ポンプ2と液圧モータ3とには斜板式
ピストンポンプが用いられ、液圧ポンプ2の斜板2aは
−17°から+17°の間においてその角度を変更する
ことができる。また、液圧モータ3の斜板3aも液圧ポ
ンプ2の斜板2aと同様に、−17°から+17°の間
においてその角度を変更することができる。
【0049】MT100とHST200とは、エンジン
1側においては、歯車24および歯車25によって動力
が伝達され、駆動輪12,12側においては、歯車26
および歯車27によって動力が伝達される。
【0050】次に、動力回収再生装置の構成について説
明する。コントローラ10内に設けられた開閉制御によ
り作動制御される第1から第3方向切換弁6,7,8を
有する開閉機構を有している。また、給排ラインとして
は、HST200の閉回路4を構成する第1液圧ライン
4aおよび第2液圧ライン4bと、この第1液圧ライン
4aおよび第2液圧ライン4bをそれぞれ第1逆止弁9
a,第2逆止弁9bを介して互いに接続する1対の高圧
選択ライン71,72と、第1逆止弁9a,第2逆止弁
9bの下流側と第3方向切換弁8とを接続することによ
り第1液圧ライン4aおよび第2液圧ライン4bをそれ
ぞれ蓄圧器5に接続する第1給排ライン73とを備えて
いる。
【0051】第1方向切換弁6および第2方向切換弁7
を互いに接続する第1接続ライン74と、この第1接続
ライン74の途中と第3方向切換弁8とを接続すること
により第1方向切換弁6および第2方向切換弁7を蓄圧
器5に接続する第2給排ライン75とを備えてる。ま
た、第3方向切換弁8と蓄圧器5とを接続する第3給排
ライン76とを備えている。
【0052】第1方向切換弁6と第2方向切換弁7とに
は、第2接続ライン77が設けられ、この第2接続ライ
ン77は、リザーバタンク78に接続されている。
【0053】第2給排ライン75には第1油圧センサ8
0が配設され、第3給排ライン76には第2油圧センサ
81が配設され、第1給排ライン73には、第3油圧セ
ンサ82が配設されている。また、第2給排ライン75
には、蓄圧器5から閉回路4への作動油量を調節するた
めの流量調整弁11が設けられている。
【0054】HST200の閉回路4側の作動油圧が第
1油圧センサ80および第3油圧センサ82により検出
される一方、蓄圧器5側の作動油圧が第2油圧センサ8
1により検出され、これらの検出値に基づいてコントロ
ーラ10内部に設けられた判定部により動力回収可能な
状態か否かの判定が行なわれる。また、蓄圧器5には、
蓄圧器5内の作動油圧を一定以下の圧力に保持するため
のリリーフ弁13が設けられている。
【0055】コントローラ10には、歯車25の回転数
を検出するための第1回転数検出器83と、歯車26の
回転数を検出するための第2回転数検出器84とからの
信号が入力される。またアクセル検出器22およびブレ
ーキ検出器23からの信号もコントローラ10に入力さ
れる。
【0056】第1方向切換弁6は、4ポート3位置切換
型のものであって、第1液圧ライン4aに設けられ、液
圧ポンプ2と液圧モータ3とを接続する第1切換位置
(同図中間位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3およ
び第1接続ライン74を接続する第2切換位置(同図上
側位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3および第2接
続ライン77を接続する第3切換位置(同図下側位置)
とを有し、コントローラ10からの作動指令を受けてソ
レノイドなどの作動により上記各位置のいずれかに切換
えられるようになっている。
【0057】第2方向切換弁7は、4ポート3位置切換
型のものであって、第2液圧ライン4bに設けられ、液
圧ポンプ2と液圧モータ3とを接続する第1切換位置
(同図中間位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3およ
び第1接続ライン74を接続する第2切換位置(同図下
側位置)と、液圧ポンプ2、液圧モータ3および第2接
続ライン77を接続する第3切換位置(同図上側位置)
と、を有し、コントローラ10からの作動指令を受けて
ソレノイドなどの作動により上記各位置のいずれかに切
換可能になっている。
【0058】第3方向切換弁8は、3ポート3位置切換
型のものであって、第1給排ライン73、第2給排ライ
ン75および第3給排ライン76を遮断する第1切換位
置(同図中央位置)と、第1給排ライン73と第3給排
ライン76とを接続する第2切換位置(同図左側位置)
と、第2給排ライン75と第3給排ライン76とを接続
する第3切換位置(同図右側位置)とを有し、コントロ
ーラ10からの作動指令を受けてソレノイドなどの作動
により上記各位置のいずれかに切換可能になっている。
【0059】次に、図2〜図5を参照して、上記構成よ
りなる車両の動力回収運転時(減速時)および動力再生
運転時(加速時)の液圧ポンプ2の斜板2aおよび液圧
モータ3の斜板3aの角度制御と、液圧ポンプ2および
液圧モータ3の作用について説明する。
【0060】[動力回収運転時(減速時)]まず、図2
を参照して、車両の動力回収運転時(減速時)における
液圧ポンプ2の斜板2aおよび液圧モータ3の斜板3a
の角度制御について説明する。
【0061】モード4 車両のモード4の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように−17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように高速領域
(H)では+17/3°に、低速領域(L)では−17
/3°に維持されるように制御される。
【0062】モード3 車両のモード3の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように+17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように高速領域
(H)では−17/3°に、低速領域(L)では+17
/3°に維持されるように制御される。
【0063】モード2 車両のモード2の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように−17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように高速領域
(H)では+17/3°に、低速領域(L)では−17
°に維持されるように制御される。
【0064】モード1 車両のモード1の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように0°に、液圧モー
タ3の斜板3aは、θmに示すように+17°に維持さ
れるように制御される。
【0065】以上、車両の動力回収運転時においては、
図3に示すように液圧ポンプのポンプ作用はモード4〜
2にかけてポンプ作用を行ない、また液圧モータはモー
ド4〜1のすべての領域でポンプ作用を行なうことにな
る。
【0066】その結果、図2に示すように回収油量およ
び回収動力を図9に示す制御方法に比べて1〜2倍、平
均1.5倍向上させることが可能になる。
【0067】[動力再生運転時(加速時)]まず、図4
を参照して、車両の動力再生運転時(加速時)における
液圧ポンプ2の斜板2aおよび液圧モータ3の斜板3a
の角度制御について説明する。
【0068】モード1 車両のモード1の動力再生運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように0°に、液圧モー
タ3の斜板3aは、θmに示すように+17°に制御さ
れる。
【0069】モード2 車両のモード2の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように−17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように低速領域
(L)では−17°に、高速領域(H)では+17°に
維持されるように制御される。
【0070】モード3 車両のモード3の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように+17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように低速領域
(L)では+17°に、高速領域(H)では−17°に
維持されるように制御される。
【0071】モード4 車両のモード4の動力回収運転時においては、液圧ポン
プ2の斜板2aは、θpに示すように−17°に、液圧
モータ3の斜板3aは、θmに示すように低速領域
(L)では−17°に、高速領域(H)では+17/3
°に維持されるように制御される。
【0072】以上、車両の動力再生運転時においては、
図5に示すように液圧ポンプのポンプ作用はモード2〜
4にかけてモータ作用を行ない、また液圧モータはモー
ド1〜4のすべての領域でモータ作用を行なうことにな
る。
【0073】その結果、図4に示すように再生油量およ
び再生動力を図11に示す制御方法に比べて1〜2倍、
平均1.5倍向上させることが可能になる。
【0074】以上、本実施の形態における車両の動力回
収制御方法によれば、回収運転が開始された時点で、H
STの液圧ポンプのポンプ斜板は、そのポンプ効果が最
大となる位置に制御される。また液圧モータのモータ斜
板は、そのポンプ効果がモードの中間点の通過によって
切換わる毎に、モータ斜板の+/−を切換えることによ
って、そのポンプ効果をポンプ作用側に維持させる。
【0075】これにより、液圧モータのポンプ効果がゼ
ロになる各モードの中間点を最小値として、常にHMT
全体としての回収効果は、HSTポンプ全体の回収効果
を上回ることになる。
【0076】一方、本実施の形態における車両の動力再
生制御方法によれば、動力回収制御方法とは反対にHS
Tの液圧ポンプのモータ効果が最大となる位置にポンプ
斜板が制御され、液圧モータのモータ斜板は、そのモー
タ効果がモードの中間点の通過によって切換わる毎に、
モータ斜板の+/−を切換えることによって、そのモー
タ効果をモータ作用側に維持させる。動力再生制御方法
においては、動力回収制御方法とは異なり、出力トルク
確保のためポンプ斜板角度を中立点に近づけることがで
きないため、従来技術によれば再生能力がゼロとなる点
が存在し、この点でのエンジン出力確保の問題があった
が、本実施の形態によればそれを回避することが可能に
なる。
【0077】なお、上記実施の形態は、4モード機に適
用した場合について説明しているが、必ずしもこの機種
に限定されるものではなく、3モード機、5モード機そ
の他多モード機に対しても同様の技術的思想を適用する
ことが可能である。
【0078】したがって、今回開示した上記実施の形態
はすべての点で例示であって制限的なものではないと考
えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明では
なくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲
と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる
ことが意図される。
【0079】
【発明の効果】この発明によれば、動力回収および動力
再生の効果が拡大し、回収および再生効果が変速比に対
してより安定するため、車両の動力回収運転の利用価値
が高まると共に、発進、加速時に常に再生動力を併用す
ることが可能なり、エンジンの小型化による、一層の効
率改善、燃費改善の可能性を生み出すことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における車両の動力回収再生装置
をトラックなどの車両に適用した一例を示す図である。
【図2】本実施の形態における車両の動力回収運転にお
ける回収油量、回収動力および斜板角度の変化を示す図
である。
【図3】図2に示す本実施の形態における斜板角度の変
化に応じた、HSTのポンプ作用およびモータ作用を示
す図である。
【図4】本実施の形態における車両の動力再生運転にお
ける回収油量、回収動力および斜板角度の変化を示す図
である。
【図5】図4に示す本実施の形態における斜板角度の変
化に応じた、HSTのポンプ作用およびモータ作用を示
す図である。
【図6】通常運転時におけるHSTの斜板角度の制御を
示す図である。
【図7】通常運転(加速)時における斜板角度の変化に
応じた、HSTのポンプ作用およびモータ作用を示す図
である。
【図8】通常運転(減速)時における斜板角度の変化に
応じた、HSTのポンプ作用およびモータ作用を示す図
である。
【図9】特願平10−059691号の「車両の動力回
収制御方法」における回収油量、回収動力および斜板角
度の変化を示す図である。
【図10】特願平10−059691号の「車両の動力
回収制御方法」における斜板角度の変化に応じた、HS
Tのポンプ作用およびモータ作用を示す図である。
【図11】特願平10−042349号の「車両の動力
再生制御方法」における回収油量、回収動力および斜板
角度の変化を示す図である。
【図12】特願平10−042349号の「車両の動力
再生制御方法」における斜板角度の変化に応じた、HS
Tのポンプ作用およびモータ作用を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 液圧ポンプ 2a 斜板 3 液圧モータ 3a 斜板 4 閉回路 4a 第1液圧ライン 4b 第2液圧ライン 5 蓄圧器 6 第1方向切換弁 7 第2方向切換弁 8 第3方向切換弁 9a 第1逆止弁 9b 第2逆止弁 10 コントローラ 11 流量調整弁 12 車輪 13 リリーフ弁 22 アクセル検出器 23 ブレーキ検出器 24,25,26,27 歯車 50 方向切換弁 51 油冷却器 71 高圧選択ライン 72 高圧選択ライン 73 第1給排ライン 74 第1接続ライン 75 第2給排ライン 76 第3給排ライン 77 第2接続ライン 78 リザーバタンク 80,81,82 第1,第2,第3圧力センサ 83 第1回転数検出器 84 第2回転数検出器 100 クラッチ機構 200 遊星歯車機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)から駆動輪(12,1
    2)までの動力伝達経路に、メカニカルトランスミッシ
    ョン(100)と、前記エンジン(1)側に連結された
    液圧ポンプ(2)および前記駆動輪(12,12)側に
    連結された液圧モータ(3)を閉回路(4)により互い
    に接続してなるハイドロスタティックトランスミッショ
    ン(200)とが並列に配設されたハイドロメカニカル
    トランスミッション(HMT)において、前記閉回路
    (4)に開閉機構(6,7,8)を有する給排ライン
    (71,72…)を介して接続された蓄圧手段(5)を
    備え、車両の減速時に前記閉回路(4)から前記蓄圧手
    段(5)に高圧の作動液を回収して蓄えるようにした車
    両の動力回収制御方法であって、 前記液圧ポンプ(2)および前記液圧モータ(3)は、
    それぞれ斜板角度の変更により容量可変に構成された斜
    板式ピストンポンプであり、 前記作動液の回収時に、前記液圧ポンプ(2)および前
    記液圧モータ(3)がそれぞれポンプ作用を行なうよう
    に、前記液圧ポンプ(2)および前記液圧モータ(3)
    のそれぞれの前記斜板角度の角度制御が行なわれる、車
    両の動力回収制御方法。
  2. 【請求項2】 エンジン(1)から駆動輪(12,1
    2)までの動力伝達経路に、メカニカルトランスミッシ
    ョン(100)と、前記エンジン(1)側に連結された
    液圧ポンプ(2)および前記駆動輪(12,12)側に
    連結された液圧モータ(3)を閉回路(4)により互い
    に接続してなるハイドロスタティックトランスミッショ
    ン(200)とが並列に配設されたハイドロメカニカル
    トランスミッション(HMT)において、前記閉回路
    (4)に開閉機構(6,7,8)を有する給排ライン
    (71,72…)を介して接続された蓄圧手段(5)を
    備え、車両の加速時に前記蓄圧手段(5)から前記閉回
    路(4)に高圧の作動液を供給するようにした車両の動
    力再生制御方法であって、 前記液圧ポンプ(2)および前記液圧モータ(3)は、
    それぞれ斜板角度の変更により容量可変に構成された斜
    板式ピストンポンプであり、 前記作動液の再生時に、前記液圧ポンプ(2)および前
    記液圧モータ(3)がそれぞれモータ作用を行なうよう
    に、前記液圧ポンプ(2)および前記液圧モータ(3)
    のそれぞれの前記斜板角度の角度制御が行なわれる、車
    両の動力再生制御方法。
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