JPH11236337A - 耐糖能異常改善剤 - Google Patents

耐糖能異常改善剤

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JPH11236337A
JPH11236337A JP35030598A JP35030598A JPH11236337A JP H11236337 A JPH11236337 A JP H11236337A JP 35030598 A JP35030598 A JP 35030598A JP 35030598 A JP35030598 A JP 35030598A JP H11236337 A JPH11236337 A JP H11236337A
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JP
Japan
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glucose tolerance
impaired glucose
diabetes
risk
inhibitor
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Application number
JP35030598A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Odaka
裕之 小高
Ichiro Nakaoka
一郎 中岡
Yoshiharu Suzuki
喜晴 鈴木
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糖尿病の予防薬として有用である、ハイリスク
耐糖能異常から糖尿病への移行抑制剤、及びハイリスク
耐糖能異常治療剤を提供する。 【解決手段】α−グルコシダーゼ阻害剤を含有してな
る、ハイリスク耐糖能異常から糖尿病への移行抑制剤、
及びハイリスク耐糖能異常治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイリスク耐糖能
異常から糖尿病への移行抑制剤及びハイリスク耐糖能異
常の治療剤に関する。本剤は、糖尿病またはハイリスク
耐糖能異常の治療に有用である。
【0002】
【従来の技術】WHO(世界保健機構)のブドウ糖負荷
試験に基づく判定基準では、空腹時血糖値とブドウ糖負
荷2時間後血糖値により、糖尿病と耐糖能異常(Impair
ed Glucose Tolerance)(以下、IGTと略記すること
もある)とが区別されており、IGTは、糖尿病に次ぐ
高血糖を示す一群で糖尿病への移行や動脈硬化性疾患の
合併が多いとされている。また、IGTのなかでも、ブ
ドウ糖負荷2時間後血糖値が170mg/dl以上であ
るもの、すなわちハイリスクIGTは、糖尿病への移行
率が高いことが知られている[ダイアビーテス・フロン
ティア(DiabetesFrontier),136頁,(1992)]。一
方、α−グルコシダーゼ阻害剤であるボグリボースにつ
いて、インスリン低反応型のIGTおよび糖尿病に対す
るボグリボース(Voglibose)の効果という報告がある
[薬理と治療,Vol.24,No.5,213頁(1996),メタボ
リズム(Metabol. Exp. Clin.),45巻,731頁,(199
6)]。また、ボグリボース(AO−128)は、ラット
において、血糖低下作用および耐糖能改善作用を示すこ
とが知られている[薬理と治療,Vol.19,No.11,16
1頁(1991);日本栄養・食糧学会誌,Vol.45,N
o.1,33頁(1992)]。これに対し、ヒトにおいては、
ボグリボースによる耐糖能改善作用を証明しえなかった
という報告がある[臨床成人病,22巻,4号,109頁(1
992)]。特に上記ハイリスクIGTにおいて、それが
糖尿病に移行することを抑制する研究や正常状態に治療
することに関し、現在まで報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】糖尿病の予防薬とし
て、ハイリスク耐糖能異常から糖尿病への移行抑制剤及
びハイリスク耐糖能異常の治療剤の開発が求められてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)α−グルコシダーゼ阻害剤を含有してなる、ハイ
リスク耐糖能異常から糖尿病への移行抑制剤; (2)α−グルコシダーゼ阻害剤を含有してなる、ハイ
リスク耐糖能異常治療剤; (3)α−グルコシダーゼ阻害剤がボグリボースである
上記(1)または上記(2)記載の剤; (4)ハイリスク耐糖能異常が、75g経口ブドウ糖負
荷試験での2時間後血糖値が170から199mg/d
lを示す耐糖能異常である上記(1)から上記(3)記
載の剤; (5)75g経口ブドウ糖負荷試験での2時間後血糖値
が正常値になるまで投与することを特徴とする上記
(2)または上記(3)記載の剤; (6)ハイリスク耐糖能異常患者に13週間以上投与す
ることを特徴とする上記(1)から上記(3)記載の
剤; (7)糖尿病がインスリン非依存型糖尿病である上記
(1)または上記(3)記載の剤; (8)経口投与用製剤である上記(1)から上記(3)
記載の剤; (9)1日当たりの投与量が0.15〜15mgである上記
(1)から上記(3)記載の剤または (10)食前60分以内に投与することを特徴とする上記
(1)から上記(3)記載の剤に関する。
【0005】本発明において用いられるα−グルコシダ
ーゼ阻害剤は、アミラーゼ,マルターゼ,α−デキスト
リナーゼ,スクラーゼなどの消化酵素を阻害して、澱粉
や蔗糖の消化を遅延させる作用を有する薬剤である。こ
のような薬剤としては、例えば特開昭57−200335、特開
昭58−59946、特開昭58−162597、特開昭58−216145、
特開昭59−73549および特開昭59−95297などに記載の一
般式:
【化1】 [式中、Aは水酸基,フェノキシ,チエニル,フリル,
ピリジル,シクロヘキシル,置換されていてもよいフェ
ニル基を有しうる炭素数1ないし10の鎖状炭化水素
基、水酸基,ヒドロキシメチル基,メチル基,アミノ基
を有しうる炭素数5,6員の環状炭化水素基または糖残
基を示す]で表されるバリオールアミン誘導体が挙げら
れる。上記一般式[I]におけるAには、例えば炭素数
1ないし10の直鎖状または分枝状の飽和または不飽和
脂肪族炭化水素基が含まれ、これは水酸基,フェノキ
シ,チエニル,フリル,ピリジル,シクロヘキシル,置
換されていてもよいフェニル基などの基によって置換さ
れていてもよい。ここで、置換されていてもよいフェニ
ル基の置換基としては、低級(C1-6)アルキル基、低
級(C1-6)アルコキシ基、ハロゲン(例、塩素、臭
素、フッ素、ヨウ素)、フェニル基などが挙げられる。
また、Aには炭素数5ないし6員の環状炭化水素基およ
び糖残基が含まれる。これらは、水酸基,ヒドロキシメ
チル基,メチル基,アミノ基を置換基として有していて
もよい。ここでいう糖残基とは、糖類の分子から水素原
子1個を除いた残りの基を意味し、例えば単糖類、少糖
類から導かれた糖残基が挙げられる。これらの誘導体
は、例えば塩酸などの無機酸あるいはクエン酸などの有
機酸と塩を形成しているものであってもよい。
【0006】一般式[I]で表わされるバリオールアミ
ン誘導体の具体例としては、 (1)N−フェネチルバリオールアミン; (2)N−(3−フェニルアリル)バリオールアミン; (3)N−フルフリルバリオールアミン; (4)N−チエニルバリオールアミン; (5)N−(3−ピリジルメチル)バリオールアミン; (6)N−(4−ブロモベンジル)バリオールアミン; (7)N−[(R)−β−ヒドロキシフェネチル]バリオール
アミン; (8)N−[(S)−β−ヒドロキシフェネチル]バリオール
アミン; (9)N−(β−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル)バ
リオールアミン; (10)N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)バリオールアミン; (11)N−(シクロヘキシルメチル)バリオールアミン; (12)N−ゲラニルバリオールアミン; (13)N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)バリオ
ールアミン; (14)N−(1,3−ジヒドロキシ−1−フェニル−2−プ
ロピル)バリオールアミン; (15)N−[(R)−α−(ヒドロキシメチル)ベンジル]バリ
オールアミン;
【0007】(16)N−シクロヘキシルバリオールアミ
ン; (17)N−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)バリオールア
ミン; (18)N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル]バリオールアミン; (19)N−(2−ヒドロキシシクロペンチル)バリオールア
ミン; (20)メチル 4−[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,
5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキシル]アミノ−4,6−ジデオキシ
−α−D−グルコピラノシド; (21)メチル 4−[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,
5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキシル]アミノ−4−デオキシ−α−
D−グルコピラノシド; (22)[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,5)−2,3,
4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)シ
クロヘキシル] [(1R,2S)−(2,6/3,4)−4−ア
ミノ−2,3−ジヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)
シクロヘキシル]アミン; (23)N−[(1R,2S)−(2,4/3,5)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシ
ル]バリオールアミン;
【0008】(24)N−[(1R,2S)−(2,6/3,4)−
4−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−6−メチルシクロ
ヘキシル]バリオールアミン; (25)N−[(1R,2S)−(2,6/3,4)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−6−メチルシクロヘキシル]バリオール
アミン; (26)N−[(1R,2S)−(2,4,6/3)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−6−メチルシクロヘキシル]バリオール
アミン; (27)4−O−α−[4−[((1S)−(1,2,4,5(OH)
/3,5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ]−4,6−ジデオ
キシ−D−グルコピラノシル]−D−グルコピラノー
ス; (28)1,6−アンヒドロ−4−O−α−[4−[((1S)−
(1,2,4,5(OH)/3,5)−2,3,4,5−テトラヒ
ドロキシ−5−C−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシ
ル)アミノ]−4,6−ジデオキシ−D−グルコピラノシ
ル]−β−D−グルコピラノース などが挙げられる。
【0009】これらのなかでも、N−(1,3−ジヒドロ
キシ−2−プロピル)バリオールアミン、すなわち[2
−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]バリ
オールアミン又は1L(1S)−(1(OH),2,4,5/
1,3)−5−[[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチ
ル)エチル]アミノ]−1−C−(ヒドロキシメチル)−1,
2,3,4−シクロヘキサンテトロール(本明細書中、ボ
グリボースと略記することもある)が特に好ましい。ま
た、特開昭57−64648等に記載の一般式
【化2】 [式中、A'は水酸基,フェノキシ,チエニル,フリ
ル,ピリジル,シクロヘキシル,置換されていてもよい
フェニル(置換基としては、Aに関して述べたような、
低級(C1-6)アルキル基、低級(C1-6)アルコキシ
基、ハロゲン基及びフェニル基などが挙げられる)を有
しうる炭素数1ないし10の鎖状炭化水素基、水酸基,
ヒドロキシメチル基,メチル基,アミノ基を有しうる炭
素数5,6員の環状炭化水素基または糖残基を示す。]
で表わされるバリエナミンN−置換誘導体や、特開昭57
−114554等に記載の一般式
【化3】 [式中、A''は水酸基,フェノキシ,チエニル,フリ
ル,ピリジル,シクロヘキシル,(A及びA'に関して
述べたのと同様な置換基で)置換されていてもよいフェ
ニルを有しうる炭素数1ないし10の鎖状炭化水素基、
水酸基,ヒドロキシメチル基,メチル基,アミノ基を有
しうる炭素数5ないし6員の環状炭化水素基または糖残
基を示す。]で表わされるバリダミンのN−置換誘導体
もα−グルコシダーゼ阻害剤として好適に使用される。
【0010】さらに、α−グルコシダーゼ阻害剤とし
て、アカルボース[(acarbose),BAYg 5421,ナツー
ルヴイツセンシヤフテン(Naturwissenschaften),第64
巻,535〜537頁(1997年),特公昭54−39474];トレス
タチン[(trestatin),ザ・ジャーナル・オブ・アンテ
イバイオテイクス(J. Antibiotics)第36巻,1157〜1175
頁(1983年)および第37巻,182〜186頁(1984年);特開昭
54−163511];アデイポシン[(adiposins)、ザ・ジャ
ーナル・オブ・アンテイバイオテイクス(J. Antibiotic
s)第35巻,1234〜1236頁(1982年);澱粉化学(J. Jap. S
oc. Starch Sci.)第26巻,134〜144頁(1979年),第27
巻,107〜113頁(1980年);特開昭54−106402;特開昭54
−106403;特開昭55−64509;特開昭56−123986;特開
昭56−125398];アミロスタチン[(amylostatins),ア
グリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミスト
リー(Agric. Biol. Chem.)第46巻,1941〜1945頁(1982
年);特開昭50−123891;特開昭55−71494;特開昭55−
157595];オリゴスタチン[(oligostatins),SF−11
30X,特開昭53−26398;特開昭56−43294;ザ・ジャー
ナル・オブ・アンテイバイオテイクス(J. Antibiotic
s),第34巻,1424〜1433頁(1981年)];アミノ糖化合物
(特開昭54−92909)などが使用できる。なお、上記の化
合物を含む微生物起源のα−グルコシダーゼ阻害物質に
ついては、エー・トルシヤイト(E. Truscheit)らの総説
[アンゲバンテ・ヘミー(Angewandte Chemie)第93巻,
738〜755頁(1981年)]が報告されている。
【0011】さらに、アカルボース(acarbose)およびオ
リゴスタチンC(oligostatins C)のメタノリシスによ
り得られるメチル4−[(1S,6S)−(4,6/5)−4,
5,6−トリヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2−
シクロヘキセン−1−イル]アミノ−4,6−ジデオキシ
−α−D−グルコピラノシド[第182回アメリカ化学会
講演要旨集(182nd ACS National meeting Abstracts
paper)MEDI 69,1981年8月,ニューヨーク;ザ・
ジャーナル・オブ・アンテイバイオテイクス(J. Antibi
otics),第34巻,1429〜1433頁(1981年);および特開昭
57−24397]、1−デオキシノジリマイシン[(1−deox
ynojirimycin),ナツールヴイツセンシヤフテン(Naturw
issenschaften),第66巻,584〜585頁(1979年)]および
そのN−置換誘導体、例えばミグリトール(BAYm 10
99)やBAYo 1248[ザ・ジャーナル・オブ・クリニカ
ル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.),第14
巻(2−II),47(1984);ダイアベトロジア第27巻(2),
288A,346A,323A(1984)]などもα−グルコシダー
ゼ阻害剤として使用しうる。これらのα−グルコシダー
ゼ阻害剤は、単独で用いてもよく、又二種以上を適宜組
み合わせて用いてもよい。本発明において、α−グルコ
シダーゼ阻害剤は、好ましくはボグリボース、アカルボ
ース、ミグリトールであり、特に好ましくはボグリボー
スである。
【0012】「耐糖能異常」の定義については、WHO
(世界保険機構)から、75g経口ブドウ糖負荷試験
(75gOGTT)における判定基準が提唱されてい
る。この判定基準によれば、「耐糖能異常」とは、空腹
時血糖値(静脈血漿)が140mg/dl未満であり、
かつ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷試験を行っ
た場合の2時間後血糖値(静脈血漿におけるグルコース
濃度)が140から199mg/dlを示す状態であ
る。本発明において、「ハイリスク耐糖能異常」とは、
空腹時血糖値(静脈血漿)が140mg/dl未満であ
り、かつ、1夜絶食後の75g経口ブドウ糖負荷試験で
の2時間後血糖値が170から199mg/dlを示す
耐糖能異常を意味する。一方、糖尿病とは、空腹時血糖
値(静脈血漿)が140mg/dl以上であり、かつ、
上記した75g経口ブドウ糖負荷試験での2時間後血糖
値が200mg/dl以上を示す状態である。糖尿病の
種類としては、例えばインスリン依存型糖尿病(タイプ
−1)、インスリン非依存型糖尿病(タイプ−2)など
が挙げられ、本発明の剤は、とりわけインスリン非依存
型糖尿病に対して好適に用いられる。本発明において
は、「治療」とは、前記ハイリスクIGTにおける、1夜
絶食後の75g経口ブドウ糖負荷試験での2時間後血糖
値が正常値になることを意味する。また、正常域とは、
空腹時血糖値(静脈血漿)が110mg/dl未満また
は、1夜絶食後の75g経口ブドウ糖負荷試験での2時
間後血糖値が140mg/dl未満になること、または
その両方を意味する。一方、「移行抑制」とは前記ハイリ
スクIGTにおける血糖値から、前記糖尿病における血
糖値への移行を抑制することを意味し、正常域まで前記
2種類の血糖値を下げることは必要ではない。
【0013】本発明の医薬製剤は、α−グルコシダーゼ
阻害剤をそのまま用いてもよいが、通常、α−グルコシ
ダーゼ阻害剤と薬理学的に許容される担体などとを自体
公知の方法で混合して得られる医薬組成物として用いら
れる。本発明の医薬製剤は、製剤技術分野において慣用
の方法、例えば日本薬局方(例えば第13改正)に記載
の方法等により製造することができる。本発明の医薬製
剤の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカ
プセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、シ
ロップ剤等の経口投与用製剤;および注射剤、坐剤、ペ
レット、点滴剤等の非経口投与用製剤が挙げられ、それ
ぞれ経口的あるいは非経口的に投与できる。これらの通
常の剤形に加え、口腔内崩壊固形剤(例えば、錠剤、顆
粒剤、細粒剤)及び経口的あるいは非経口的に投与され
る徐放性製剤(錠剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、カプセル
剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、溶液など)もまた本発
明において利用できる。これらの剤形もまた、慣用の方
法で製造できる。特に、この発明における医薬製剤の剤
形は経口投与のためのものが好ましい。ここにおいて、
薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣
用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、酸、発泡
剤、安定剤、コーティング剤など;液状製剤における溶
剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化
剤、乳化剤などとして配合される。また必要に応じて、
防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、香料などの製剤添
加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例として
は、例えば乳糖、ショ糖、D-マンニトール、キシリト
ール、ソルビトール、エリスリトール、デンプン、結晶
セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤
の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリ
カ、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、
ステアリン酸などが挙げられる。
【0014】結合剤の好適な例としては、例えばα化デ
ンプン、メチルセルロース、結晶セルロース、ショ糖、
D-マンニトール、トレハロース、デキストリン、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、
ゼラチン、プルランなどが挙げられる。前記結合剤とし
て結晶セルロースを用いる場合、優れた口腔内崩壊性を
保持したままで、製剤強度のさらに大きい固形製剤を得
ることができる。ここで、結晶セルロースとしては、微
結晶セルロースと呼ばれているものも含まれる。結晶セ
ルロースの具体例としては、例えばセオラスKG 80
1,アビセルPH 101,アビセルPH102,アビ
セルPH 301,アビセルPH 302,アビセルRC
−A591NF(結晶セルロース・カルメロースナトリ
ウム)等が挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例
えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースカルシウム、クロスポビドン[ISP Inc.(米
国), BASF(ドイツ)製]、クロスカルメロースナ
トリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム
(五徳薬品)、ヒドロキシプロピルセルロース;カルボ
キシメチルスターチナトリウム(松谷化学(株));コ
ーンスターチ等が挙げられ、なかでも、クロスポビドン
が好適に用いられる。これら崩壊剤は、2種以上を適宜
の割合で混合して用いてもよい。前記クロスポビドン
は、1−エテニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称
される架橋された重合物であればいずれでもよく、通常
分子量 1,000,000以上のクロスポビドンが用いられる。
市販品として入手可能なクロスポビドンの具体例として
は、例えばクロス−リンクト(架橋)ポビドン、コリド
ンCL[BASF(ドイツ)製]、ポリプラスドンX
L、ポリプラスドンXL−10,INF−10[ISP
Inc.(米国)製]、ポリビニルポリピロリドン、PV
PP,1−ビニル−2−ピロリジノンホモポリマーなど
が挙げられる。このような崩壊剤は、固形製剤100重
量部に対して、例えば0.1〜20重量部、好ましくは
1〜10重量部用いられる。
【0015】酸としては、例えばクエン酸、酒石酸、リ
ンゴ酸などが挙げられる。発泡剤としては、例えば重曹
などが挙げられる。安定化剤としては、塩基性医薬成分
の場合には塩基性物質が挙げられる。溶剤の好適な例と
しては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリ
コール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、トリ
カプリリンなどが挙げられる。溶解補助剤の好適な例と
しては、例えばポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、D-マンニトール、トレハロース、安息香酸
ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステ
ロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエ
ン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例
としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、
レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例
えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性
高分子などが挙げられる。等張化剤の好適な例として
は、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニト
ールなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例
えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝
液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例
えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
【0016】乳化剤としては、一般的に安定なO/Wエ
マルジョンを形成するものであればいずれでもよいが、
例えば、アニオン界面活性剤(例、オレイン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム
など)、非イオン性界面活性剤(例、ツイーン80、ツイ
ーン60、HCO-60、HCO-70など)、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ゼラチンなどが挙げられ
る。これらの乳化剤は、2種以上を適宜の割合で混合し
て用いてもよい。外水相における乳化剤の濃度は、例え
ば0.01ないし20%、好ましくは、0.05ないし10%であ
る。防腐剤の好適な例としては、例えばパラヒドロキシ
安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアル
コール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビ
ン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、
例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。着
色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食
用青色2号などの食用色素;食用レーキ色素、ベンガ
ラ、酸化チタンなどが挙げられる。甘味剤としては、例
えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウ
ム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げ
られる。香料としては、例えばレモン、レモンライム、
オレンジ、メントールなどが挙げられる。
【0017】コーティング剤としては、味・臭気のマス
キング,腸溶化あるいは徐放化を目的として、例えばヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン
80、ブルロニックF68、セルロースアセテートフタレー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、
ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、
オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル
酸、アクリル酸共重合)などが挙げられる。特にこのコ
ーティング剤は、慣用の方法で顆粒剤及び細粒剤のよう
な腸溶性固体製剤を製造するために用いられる。これら
の腸溶性製剤はさらに、錠剤、カプセル剤、口腔崩壊剤
などにも利用できる。本発明における前記口腔崩壊固体
製剤は、(1)α−グルコシダーゼ阻害剤、(2)ソル
ビトール、マルチトール、還元澱粉糖化物、キシリトー
ル、還元パラチノースまたはエリスリトールから選ばれ
た1種類またはそれ以上の水溶性糖アルコール(以下、
水溶性糖アルコールと記されることがある)及び(3)
ヒドロキシプロポキシル基含量が7.0〜9.9重量%で
ある低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含んでい
てもよい。α−グルコシダーゼ阻害剤は、味・臭気のマ
スキング,腸溶化あるいは徐放化を目的として、自体公
知の方法によってコーティングしてもよい。この際、コ
ーティング剤としては、例えば腸溶性ポリマー(例、酢
酸フタル酸セルロース,メタアクリル酸コポリマーL,
メタアクリル酸コポリマーLD,メタアクリル酸コポリ
マーS,ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト,ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート,カルボキシメチルエチルセルロース等)、
胃溶性ポリマー(例、ポリビニルアセタールジエチルア
ミノアセテート,アミノアルキルメタアクリレートコポ
リマー等)、水溶性ポリマー(例、ヒドロキシプロピル
セルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース
等)、難溶性ポリマー(例、エチルセルロース,アミノ
アルキルメタアクリレートコポリマーRS,アクリル酸
エチル・メタアクリル酸メチル共重合体等)、ワックス
等が挙げられる。そして、上記の剤はコーティング剤と
して用いられる。上記したα−グルコシダーゼ阻害剤
は、例えば固形製剤100重量部に対して0.01〜7
0重量部、好ましくは0.02〜50重量部、さらに好
ましくは0.05〜30重量部用いられる。
【0018】前記水溶性糖アルコールとは、糖アルコー
ル1gを水に加え、20℃において5分ごとに強く30
秒間振り混ぜて30分以内に溶かす際に、必要な水の量
が30ml未満である糖アルコールを意味する。水溶性
糖アルコールとしては、ソルビトール,マルチトール,
還元澱粉糖化物,キシリトール,還元パラチノースまた
はエリスリトールが用いられ、これらは、その2種以上
を適宜の割合で混合して用いてもよい。水溶性糖アルコ
ールは、好ましくはキシリトールまたはエリスリトー
ル、特に好ましくはエリスリトールである。エリスリト
ールとしては、通常ぶどう糖を原料として酵母による発
酵により生産され、粒度が50メッシュ以下のものが用い
られる。このようなエリスリトールは、市販品(日研化
学(株)製品等)として入手することができる。水溶性
糖アルコールは、固形製剤100重量部に対して5〜9
7重量部、好ましくは10〜90重量部用いられる。本
発明の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースにおける
ヒドロキシプロポキシル基含量は、7.0〜9.9重量%
である。ヒドロキシプロポキシル基含量が7.0〜9.9
%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとしては、
例えばLH-22、LH-32およびこれらの混合物などが挙げら
れ、これらは市販品(信越化学(株)製)として入手で
きる。ヒドロキシプロポキシル基含量が7.0〜9.9%
の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、固形製剤
100重量部に対して3〜50重量部、好ましくは5〜
40重量部用いられる。固体の口腔崩壊製剤において、
ヒドロキシプロポキシル基含量が7.0〜9.9%の低置
換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いるのが好まし
い。
【0019】本発明の固形製剤は、特に口腔内崩壊性製
剤として有用であり、水なしで、あるいは水とともに服
用される。本発明の固形製剤の剤形としては、例えば錠
剤、顆粒剤、細粒剤などが挙げられ、なかでも錠剤が好
ましい。本発明の固形製剤は、口腔内崩壊性または製剤
強度に支障のない限り、一般製剤の製造に用いられる種
々の添加剤を含んでもよく、またその添加量は一般製剤
の製造に用いられる量である。このような添加剤として
は、例えば結合剤、酸、発泡剤、甘味剤、香料、滑沢
剤、着色剤、安定化剤、崩壊剤などが挙げられる。これ
らは、上記製剤分野で一般的に使用される。成形は、例
えば固形製剤が錠剤である場合、単発錠剤機(菊水製作
所製)、ロータリー式打錠機(菊水製作所製)などを用
い、0.5〜3ton/cm2の圧力で打錠することにより行
われる。乾燥は、例えば真空乾燥、流動層乾燥など製剤
一般の乾燥に用いられる何れの方法によってもよい。
【0020】徐放性製剤は慣用の方法で製造できる。例
えば経口徐放性製剤の場合、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、細粒剤などである。前記製剤において徐放性効果を
達成するために、小腸、大腸、胃、直腸などの消化器官
に長時間留まる特徴を有するマトリックスが使用され
る。そのマトリックスは、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルまたは、そのエステルと脂質(融点が30〜120
℃、好ましくは40〜120℃)の混合物である。天然
または合成ポリマーのような粘性物質がマトリックスの
中に分散されているか、あるいはマトリックスが前記粘
性物質で被覆されているのが好ましい。前記ポリグリセ
リン脂肪酸エステルはモノまたは多数のエステルであ
る。それは、2〜20分子のグリセリンが重合してでき
たポリグリセリンと12〜22の炭素原子を有する脂肪
酸で構成されている。脂肪酸は通常、ステアリン酸など
の不飽和脂肪酸である。脂質としては、脂質として使用
される慣用の物質が通常使用される。14〜22個の炭
素原子を持つパルチミン酸などの飽和脂肪酸またはその
塩がその例である。粘性物質の例としては、ゼラチン、
カードラン、ゴムなどの天然粘性ポリマー、カルボキシ
ビニルポリマー、アクリルポリマーなどの合成粘性ポリ
マーが挙げられる。これらの成分の割合は、製剤が徐放
性効果を達成できるよう適当に決められる。徐放性ポリ
マーの製造方法の例は、スプレー冷却などである。徐放
性製剤は通常、消化器官に3〜20時間留まっている。
この徐放性製剤は1日に1〜2回投与される。
【0021】本発明の抑制剤は、毒性も低く、哺乳動物
(例、ヒト,マウス,ラット,ウサギ,イヌ,ネコ,ウ
シ,ウマ,ブタ,サル等)に対し、安全に投与できる。
本発明の抑制剤の投与量は、投与対象,剤形,投与方法
などにより、適宜選択することができる。このような投
与量としては、経口投与の場合、α−グルコシダーゼ阻
害剤の有効量、具体的にはボグリボースなどの上記した
バリオールアミン誘導体の成人1人当たりの投与量が、
通常0.15〜15mg/日、好ましくは0.2〜1.5
mg/日、より好ましくは0.3〜0.9mg/日となる
ように選択される。経口の徐放性製剤の場合、1日当た
りの有効成分量を前記投与量の範囲で投与すればよい。
非経口投与の場合、その投与量は剤形により異なる。ど
の場合でも、投与量は経口投与の場合に等しい薬剤有効
性を示すのに十分な量でよい。投与頻度は剤形により異
なる。例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤の
ような経口の剤形のもの、及び錠剤、カプセル剤などの
口腔崩壊剤は1日当たり1〜3回投与され、中でも1日
3回の投与が好ましい。それらの剤は、通常食前60分以
内、好ましくは食前30分以内、より好ましくは食前5分
以内に投与される。徐放性製剤の場合は前もって決めら
れた時間毎に1回、通常は1日1〜2回の投与である。
時刻は特に特定されない。一方、非経口の剤形の場合
は、1日1回以下の投与となる。非経口の徐放性製剤の
場合は、前もって決められた時間毎に1回の投与とな
る。一般的には、それらの剤は食前に投与される必要は
ない。個々の患者にもよるが、この発明を達成するため
には、一般的には投与期間はどの剤形の場合も13週間
以上の投与が好ましく、20週間以上の投与がより好ま
しく、28週間以上の投与がさらに好ましい。このよう
な投与は連続的に行われるのが好ましい。実質的に連続
投与であれば、毎日の投与は必要ではない。これはその
剤の投与が、この発明の効果を連続的に示すのに十分な
短い期間で繰り返されることを意味する。例えば、2日
に1回などである。断続的投与の場合は、投与間隔は通
常2週間以上であるが、2週間以下の投与間隔もまた十
分に可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、実施例および実験例を掲
げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発
明を限定するものではない。
【実施例】実施例1 常法にしたがい、以下の組成を有する錠剤を製造する。
錠剤1錠あたりの組成を[表1]に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 常法にしたがい、以下の組成を有する錠剤を製造する。
錠剤1錠あたりの組成を[表2]に示す。
【0025】
【表2】
【0026】実験例1 ハイリスク耐糖能異常の状態にある患者A(女性、62
歳),B(男性、66歳),C(男性、53歳)に、ボ
グリボース(0.6mg/日)を28週間投与した。ま
た、ボグリボースの投与開始前および投与終了後に、7
5g経口ブドウ糖負荷試験(以下、OGTTと略記す
る)を行った。ボグリボースの投与開始前および投与終
了後に行ったOGTTの結果を、それぞれ[表3]および
[表4]に示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】[表3]に示されるように、患者A,B,C
のOGTT2時間後血糖値は、それぞれ186mg/dl,
178mg/dl,196mg/dlであり、いずれも170か
ら199mg/dlの範囲内であった。すなわち、患者A,
B,Cのいずれもハイリスク耐糖能異常の状態にあっ
た。また、[表3]と[表4]との比較から明らかなよう
に、ハイリスク耐糖能異常の状態にある患者において、
ボグリボースの投与により、耐糖能が著しく改善され
た。さらに、[表3]および[表4]に示されるように、ボ
グリボース投与開始前にハイリスク耐糖能異常の状態に
ある患者A,B,Cにおいて、ボグリボース投与終了後
のOGTT2時間後血糖値は、それぞれ172mg/dl,
138mg/dl,157mg/dlであり、いずれも200mg
/dl未満であった。すなわち、ハイリスク耐糖能異常か
ら糖尿病への移行がみられなかった。さらに1例におい
て、耐糖能異常が140mg/dl未満にまで改善された。
このように、ハイリスク耐糖能異常から糖尿病への移行
はこの試験では見られず、治療面では、OGTT2時間
後血糖値が140mg/dl未満の正常域にまで低下する効
果までも示した。
【0030】
【発明の効果】本発明の剤は、糖尿病への移行率の高い
ハイリスク耐糖能異常から糖尿病への移行を抑制するの
で、糖尿病の予防薬として有用である。また、本発明の
抑制剤は、毒性も低く、哺乳動物、特にヒトに対して安
全に投与される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−グルコシダーゼ阻害剤を含有してな
    る、ハイリスク耐糖能異常から糖尿病への移行抑制剤。
  2. 【請求項2】α−グルコシダーゼ阻害剤を含有してな
    る、ハイリスク耐糖能異常治療剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080524A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Ajinomoto Co., Inc. 血糖降下剤を含有する、耐糖能異常、境界型糖尿病、インスリン抵抗性及び高インスリン血症の改善ないし治療用医薬組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006080524A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Ajinomoto Co., Inc. 血糖降下剤を含有する、耐糖能異常、境界型糖尿病、インスリン抵抗性及び高インスリン血症の改善ないし治療用医薬組成物
JP4974057B2 (ja) * 2005-01-31 2012-07-11 味の素株式会社 血糖降下剤を含有する、耐糖能異常、境界型糖尿病、インスリン抵抗性及び高インスリン血症の改善ないし治療用医薬組成物

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