JP2003505430A - デオキシノジリマイシンの長鎖n−アルキル誘導体およびグルコセレブロシダーゼ酵素の糖脂質異常蓄積疾患の治療用の薬剤の製造のための使用 - Google Patents

デオキシノジリマイシンの長鎖n−アルキル誘導体およびグルコセレブロシダーゼ酵素の糖脂質異常蓄積疾患の治療用の薬剤の製造のための使用

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JP2003505430A JP2001511961A JP2001511961A JP2003505430A JP 2003505430 A JP2003505430 A JP 2003505430A JP 2001511961 A JP2001511961 A JP 2001511961A JP 2001511961 A JP2001511961 A JP 2001511961A JP 2003505430 A JP2003505430 A JP 2003505430A
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ドウェク、レイモンド、エイ
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Abstract

(57)【要約】 ゴーシェ病またはその他これと類似の糖脂質異常蓄積疾患に罹った患者の治療を目的として、新規の複合薬剤治療法を開示する。本方法は、糖脂質異常蓄積疾患を軽減または抑制するために、治療有効量のデオキシノジリマイシン(DNJ) N−アルキル誘導体、およびグルコセレブロシダーゼ酵素の両方を患者に投与することからなる。アルキル基は、約2から約20までの炭素原子を有し、好ましくはブチル、ノニルまたはデシルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 これは、1999年7月26日に出願した出願番号60/145,568の一部継続出願である
。 (発明の背景) 本発明は、ゴーシェ病(Gaucher’s disease)およびその他糖脂質異常蓄積疾
患(glycolipid storage disease)の治療を目的とする、複合医薬品治療に関す
るものである。
【0002】 ゴーシェ病は、異化酵素βグルコセレブロシダーゼ活性の遺伝子欠陥に起因す
る糖分解蓄積病である(Beutler: Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 5384-5390
(1993))。この病気に罹ると血液生成が阻害され、骨折し易くなり、骨の皮質が
薄くなり、脾臓および肝臓が肥大化する。
【0003】 近年、ゴーシェ病の治療に幾つかの方法が提案された。初期治療法には、欠陥
酵素を置換する方法が含まれている(例えば、DaleおよびBeutler: Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 73, 4672-4674 (1976); Beutlerら: Blood 78、 1183-1189 (1
991); Beutler: Science 256, 794-799 (1992)参照)。
【0004】 酵素置換用の代表的な市販製品は、ヒトの胎盤組織から誘導されるCEREDASE(
グルコセレブロシダーゼ)、およびCEREZYME(組替えヒトグルコセレブロシダー
ゼ)である。これらはいずれもGenzyme Corp.が製造している(例えば、米国特
許第3,910,822号; 第5,236,838 号; および第5,549,892号参照。また、ヒトグル
コセレブロイダーゼ合成のためのクローン化DNA に関しては、米国特許第5,879,
680号および第6,074,684号参照)。
【0005】 グルコセレブロイダーゼ酵素とポリエチレングリコール (PEG)の共役物も、ゴ
ーシェ病の治療薬としてEnzon Inc.から発売されている(例えば、米国特許第5,
705,153号および第5,620,884号参照)。
【0006】 さらにこの病気に対するその他治療方法として、遺伝子治療法がある。この方
法には、生体外遺伝子移植プロトコルが含まれている(例えば、米国特許第5,91
1,983号を参照されたい)。
【0007】 その他最近の治療方法には、完全合成薬剤であるN-ブチルデオキシノジリマイ
シンおよびN-ブチルデオキシガラクトノジリマイシンを投与する方法がある。こ
れらの方法は、それぞれPlattら、 J. Biol. Chem. 269, 8362-8365 (1994); 同
269, 27108-27114 (1994)に記載されている。または米国特許第5,472,969号; 第
5,786,368号; 第5,798,366号; および第5,801,185号を参照されたい。
【0008】 N-ブチルデオキシノジリマイシン (N-ブチル-DNJ) およびこれに関連するDNJ
のN-アルキル誘導体は、N-結合オリゴサッカライド処理酵素、α-グルコシダー
ゼIおよびIIの良く知られた抑制剤である(Saunierら: J. Biol. Chem. 257, 1
4155-14161 (1982); Elbein: Ann. Rev. Biochem. 56, 497-534 (1987))。グル
コース類自体としても、これらの化合物はグリコシルトランスフェラーゼを抑制
する能力を有している(Newbrunら: Arch. Oral Biol. 28, 516-536 (1983); Wa
ngら: Tetrahedron Lett. 34, 403-406 (1993))。これらの化合物がグリコシダ
ーゼに対する抑制活性を有することから、抗高糖血症(antihyperglycemic)剤
および抗ウイルス剤としてのこれら化合物の開発が促された(例えば、PCT国際
出願WO 87/030903および米国特許第4,065,562号; 第4,182,767号; 第4,533,668
号; 4,639,436号; 第5,011,829号; 第5,030,638号; および第5,264,356号参照)
【0009】 特にN-ブチル-DNJは、Fleetら、FEBS Lett. 237, 128-132 (1988); Karpas ら
、Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 85, 9229-9233 (1988); 米国特許第4,849,430
号に記載されているようにヒト免疫不全症ウイルス (HIV)の抑制剤として、また
はBlockら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91, 2235-2239 (1994); PCT国際出願W
O 95/19172および米国特許第6,037,351号に記載されているように、B型肝炎ウ
イルス (HBV)の抑制剤として開発されたものである。
【0010】 (発明の簡単な説明) 本発明は、ゴーシェ病またはその他このような糖脂質異常蓄積疾患に罹った患
者の治療のために、新規の方法および組成物を提供するものである。本発明の方
法は、当該患者に1,5-ジデオキシ-1,5-イミノ-D-グルシトールのアルキル鎖中に
、約2個から約20個までの炭素原子を有するN-アルキル誘導体、およびグルコセ
レブロシダーゼ酵素の治療有効量を投与することにより構成される。当該N-アル
キル置換基は、例えばエチル、ブチルまたはヘキシルなどの短鎖アルキル基であ
っても、或いは例えばノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、
ヘキサデシル、オクタデシルおよびエイコシルなどの長鎖アルキル基であっても
良い。
【0011】 治療有効量とは、当該患者のゴーシェ病またはその他このような糖脂質異常蓄
積疾患を有効に軽減しまたは抑制できるような投与量を意味するものである。グ
ルコセレブロシダーゼは、グルコセレブロシドを壊さないようにこれを酵素置換
し、N-アルキル-DNJはグルコセレブロシダーゼともに糖脂質を抑制する。本発明
の複合薬剤治療法を使用することにより、いずれか片方の薬剤を使用する場合と
比較して同等以上の治療効果を得ることができ、また両薬剤の医学的な利点から
、患者が必要とするこれら薬剤のいずれか片方またはこれら両薬剤の所要量を減
少させることができる。即ち、付加効果または相乗効果により、当該病気の単一
治療における必要量と比較して、グルコセレブロシダーゼ酵素の投与頻度を減少
させ、長鎖N-アルキル-DNJの投与量を低下させることが可能となる。
【0012】 短鎖N-アルキル-DNJ化合物のアルキル基は、好ましくは4個−6個の炭素原子
を含むアルキル基(例えばブチル基またはヘキシル基)である。最も好ましい化
合物はN-ブチル-1,5-ジデオキシ-1,5-イミノ-D-グルシトールである。この化合
物は、デオキシノジリマイシン(DNJ)のN-ブチル誘導体としても良く知られてい
る。当該化合物も、ここにN-ブチル-DNJとして短縮表示することとする。
【0013】 長鎖N-アルキル-DNJ化合物中のアルキル基は、好ましくは9個−10個の炭素原
子を含むアルキル基(即ちノニル基およびデシル基)である。最も好ましい化合
物はN-ノニル-1,5-ジデオキシ-1,5-イミノ-D-グルシトールである。この化合物
は、デオキシノジリマイシン(DNJ)のN-ノニル誘導体としても知られている。こ
の化合物も、ここにN-ノニル-DNJとして短縮表示することとする。
【0014】 一般有機化学の分野において、当該長鎖アルキル基は、化合物に短鎖アルキル
基より高い疎水性を与えることが知られている。即ち、水への溶解度は鎖長が増
加する程、および温度が低下する程小さくなる。例えば46℃において、カプロン
酸(短鎖のヘキシル基)は水に対して10重量%溶解するが、ステアリン酸(長鎖
のオクタデシル基)は、これより高い69℃においても0.92%しか溶解しない(Ba
ileyの工業油脂製品(Daniel Swern編)第3版, 1964, p.126)。
【0015】 DNJの長鎖N-アルキル誘導体は、アミノ糖化合物として知られている。これら
の化合物について長鎖N-アルキル誘導体に関するデータは開示されていないが、
元来はグルコシダーゼI抑制活性および抗ウイルス活性の両方を有するDNJの短
鎖および長鎖N-アルキル誘導体の一族であるとされてきた(例えば、ドイツ特許
第3,737,523号; ヨーロッパ特許第315,017号および米国特許第4,260,622号; 第4
,639,436号; および第5,051,407号参照)。
【0016】 他の初期研究において、Schwedenら、Arch. Biochem. Biophys. 248, 335-340
, 1986(p.338 に記載)は、ベースのDNJをN-アルキル化することにより、グル
コシダーゼIを50%抑制するために必要な濃度は減少するが、抑制活性はN-アル
キル鎖の長さがN-メチルからN-デシルへと増加するにつれて減少することを見い
だした。
【0017】 特定ウiルスに対するアミノ糖化合物の抗ウイルス活性に関する限り、特定同
族体の活性を予め予想することは不可能である。例えば、Fleetら、FEBS Lett.
237, 128-132 (1988)の報告によれば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対する抑制
活性の生物学的試験において、N-置換基構造が少し変化すると、これが抗ウイル
スプロフィールに著しい影響を及ぼす。米国特許第4,849,430号によれば、DNJの
N-ブチル誘導体は、予期に反してHIV抑制剤としての効果がN-メチル同族体と比
較して2対数目盛分、N-エチル同属体と比較して3対数目盛分だけ優れているこ
とが見いだされた。
【0018】 DNJのN-アルキル誘導体の糖脂質生合成活性に関する他の研究において、DNJの
N-ヘキシル誘導体は0.2mg/mlの投与量を必要としたが、これに対して対応するN-
ブチル同族体は0.01-0.1mg/mlの投与量を必要とするのみであった。他方、N-メ
チル同族体は不活性であった。このように、この活性に対するN-アルキル基の有
効炭素鎖長は、米国特許第5,472,969号によれば、2個−8個の範囲内にあるも
のと考えられる。N-ノニルまたはその他のDNJ長鎖N-アルキル誘導体に関しては
、この特許の中では開示されていない。
【0019】 N-ノニル-DNJは、細胞小胞体(endoplasmic reticulum, ER)中のα-グルコシ
ダーゼを抑制することにより、B型肝炎(HBV)の抑制剤として効果を発揮するこ
とが、Blockら、Nature Medicine 4(5), 610-614 (1998)により報告されている
【0020】 本発明の方法がゴーシェ病およびその他このような糖脂質異常蓄積疾患の治療
に対して有するDNJ長鎖N-アルキル誘導体の有効性について、チャイニーズハム
スターの卵巣 (CHO)細胞およびヒト脊髄 (HL-60)細胞による糖脂質生合成に対し
てN-ノニルDNJおよびN-デシルDNJが示す抑制活性によりここに例示した。
【0021】 CHO細胞は、哺乳類の良く知られた糖タンパク質分泌細胞である。代表的なCHO
細胞系はCHO-K1であり、American Type Culture Collection, Bethesda, MDから
ATCC CCL 61 のアクセス番号で一般向けに市販されている。
【0022】 HL-60細胞は、Collinsら、Nature 270, 347-349 (1977)が述べたヒト前骨髄球
細胞である。これらの細胞も、American Type Culture CollectionからATCC CCL
240のアクセス番号で容易にこれを入手することができる。
【0023】 さらに、ウシ腎臓細胞(例えば、MDBK, ATCC CCL 22)およびヘパトーマ細胞
(例えばHepG2, ATCC HB 8065)中におけるN-ノニル-DNJの有効活性もここに例
示した。
【0024】 糖脂質生合成に対するN-ノニル-DNJの予知の困難さを、前記2種類の細胞系に
おける抑制活性によりここに示す。予期に反して、等量濃度において、N-ノニル
-DNJはN-ブチル-DNJと比較してCHO細胞中において約10倍から約20倍、HL-60細胞
中において約400倍も優れていることが見いだされた。N-デシル-DNJは、HL-60細
胞中において、N-ブチル-DNJと比較して50倍も低い濃度においても、有効な抑制
剤として機能することも判明した。これらの結果は、DNJの長鎖N-アルキル誘導
体の疎水性が高いことからも、さらに予期し得ないものであった。
【0025】 N-ノニル-DNJは、吸収量においてもN-ブチル-DNJとの間でさらに劇的な差異を
示し、実質的にN-ブチル-DNJより低濃度で使用することが可能であることが分か
った。器官内分布試験において、N-ノニル-DNJは、N-ブチル-DNJと比較して脳の
中へ5倍量も多く取り入れられることが判明した。このように、非全身不全を含
む糖脂質蓄積不全の治療において、N-ノニル-DNJはN-ブチル-DNJより優れた化合
物であると考えられる。
【0026】 N-ノニル-DNJおよびN-デシル-DNJは、米国特許第4,639,436号の例2に述べら
れている、等量のn-ノニルアルデヒドまたはn-デシルアルデヒドでn-ブチルアル
デヒドを置換するDNJのN-ブチル化反応と類似の方法により、1,5-ジデオキシ-1,
5-イミノ-D-グルシトール(DNJ)をそれぞれN-ノニル化またはN-デシル化してこれ
らを容易に調製することができる。出発原料は、多くの商業的供給元からこれを
容易に入手することができる。例えば、DNJ はSigma 社 (St. Lous, MO) から、
n-ノニルアルデヒド(1-ノナナールまたはペラルゴナールアルデヒドとしても知
られている)およびn-デシルアルデヒド(デカナールとしても知られている)は
Aldrich 社 (Milwaukee, WI)から市販されている。但し、この複合薬剤治療にお
いて使用するN-アルキル-DNJが、N-ブチル-DNJ、 N-ノニル-DNJ、 N-デシル-DNJ
、 またはその他DNJのN-アルキル誘導体の特定合成方法に限定されるものでない
ことは理解されよう。
【0027】 当該複合薬剤治療で使用するグルコセレブロシダーゼも、上記の通り良く知ら
れた薬剤である。例えば、この薬剤は胎盤組織から従来の単離手法および生成手
法により誘導され、または組替えDNA法により調製される。ヒト胎盤組織から単
離および生成する従来の方法については、DaleおよびBeutler、Proc. Matl. Aca
d. Sci. USA 73, 4672-4674 (1976)および米国特許第3,910,822号)に述べられ
ている。組替えDNA による適切な製造方法については、米国特許第5,236,838号;
第5,549,892号および第5,879,680号の中で述べられている。グルコセレブロシ
ダーゼも、米国特許第5,705,153号および第5,620,884号に述べられているように
、例えばポリエチレングリコール(PEG)などの担体分子と共役させることができ
る。但し、当該複合薬剤治療で使用するグリコセレブロシダーゼが、特定の製造
方法によるものに限定されるものでないことは理解されよう。
【0028】 N-ブチル-DNJ、 N-ノニル-DNJ、 N-デシル-DNJ、 およびその他DNJのN-アルキ
ル誘導体は、これをゴーシェ病およびその他糖脂質異常蓄積疾患の患者の治療に
おいて、従来の薬剤投与治療法で使用することができる。従って、当該活性化合
物は医薬品への適用を容認できる希釈剤および担体とともにこれを処方すること
が好ましい。当該活性薬剤は、遊離アミンまたは塩の形でこれを使用することが
できる。医薬品への適用を容認し得る塩の形は、例えばHCl塩として示されてい
る。投与する活性薬剤の量は有効量、即ちゴーシェ病またはその他糖脂質異常蓄
積疾患に対して医療上有益であり、且つその使用による有害毒性効果がその効能
を上回らないような量でなければならない。即ち、ヒトの大人が毎日飲む量は、
当該活性物質の量として通常約0.1mgから約1000mgの範囲内にあることが期
待されよう。好ましい投与方法は、カプセル、錠剤、シロップ、エリキシル、ゲ
ルなどを経口投与する方法である。但し、非経口投与を行うことも可能である。
【0029】 グルコセレブロシダーゼも同様に従来の手段、好ましくは活性酵素を医薬品へ
の適用が容認できるような生理的食塩水などの担体に溶かして、静脈注入法によ
りこれを投与することができる。最初は、体重1kg当たり約60Uを2週間毎に投
与する方法が推奨される(例えば、Beutler: Science 256, 794-799 (1992)参照
)。Moscickiら、New Engl. J. Med. 328, 1564 (1993) は、治療開始後6−12
カ月後以降は、2週間毎に体重1kg当たり7.5−15Uの投与量とすることを提案
している。
【0030】 一例として、2種類の複合薬剤成分を同時または別々に投与することができる
。即ち、当該酵素を定期的に(例えば1週間または2ヵ月に1回)投与し、N-ア
ルキル-DNJを毎日投与する方法である。
【0031】 ここに述べた複合薬剤治療を行うことにより、ゴーシェ病の単独治療を行う場
合と比較して、前記グルコセレブロシダーゼの静脈注入を行う場合の頻度を減ら
し、N-アルキル-DNJの投与量を低下させるためにその効果を増しまたは相乗的な
効果を得ることができる。
【0032】 医薬品への適用が許容される希釈剤および担体中に治療投与形態で配合する適
切な活性成分処方は、当分野に精通した者であれば、例えばRemington's Pharma
ceutical Sciences, Arthur Osol編, 第16版, 1980, Mack Publishing Co., Eas
ton, PAおよび第18版, 1990など、 一般的な医薬品分野における説明書および専
門書を参照することにより、誰でもこれを調製することができる。
【0033】 本発明の方法が指向するその他糖脂質異常蓄積疾患には、例えばテイサックス
(Tay-Sachs)病、サンドホフ(Sandhoff)病、ファブリ(Fabry)病、GMIガン
グリオドーシスおよびフコシドーシスなどがある。
【0034】 (発明の詳細な説明) 本明細書には、特に本発明を形成する主題が何であるかを指摘し、これを明確
に申し立てた「特許請求の範囲」が示されている。しかし、下記の優先的態様を
その付属図面とともに参照することにより、本発明はより良くこれを理解し得る
と信じるものである。
【0035】 本発明をさらに詳しく説明するために、試験室において特定の下記試験例を実
施した。ここで特定例をこのようにして説明するが、これにより、本発明がこれ
らの特定説明例或いはその詳細内容に限定されるものでないことは容易に理解さ
れるであろう。
【0036】 (例I) N-ブチル-DNJとN-ノニル-DNJとの間で、糖脂質生合成抑制効果を比較した。そ
の結果、その効果が細胞および鎖長に依存することが判明した。糖脂質生合成の
前駆体(放射線標識したパルミチン酸)に加え、種々の濃度の抑制剤存在下で生
育させたチャイニーズハムスターの卵巣(CHC)細胞およびヒト脊髄(HL-60)細胞を
溶媒で処理して、Plattら、J. Biol. Chem. 269, 8362-8365 (1994) が述べた手
順により、糖脂質を抽出した。
【0037】 放射線標識脂質をTLCにより分離(図1)し、写真濃度計により走査してグル
コシルセラミドおよびラクトシルセラミドに対応するバンドを定量化し、糖脂質
生合成量の減少程度を推定した。これらのデータをプロットして、両細胞系およ
び化合物の抑制定数 (IC50) を求めた(表1)。
【0038】 これらのデータは、これら細胞系がN-ブチル-DNJおよびN-ノニル-DNJに対して
異なる感度を有することを示している。HL-60細胞はN-ブチル-DNJに対してCHP細
胞の10倍以上の感度を、またN-ノニル-DNJに対してCHO細胞の100倍の感度を有し
ている。この細胞特異性の差異は予期し得ないものであった。さらにN-ノニル-D
NJは、N-ブチル-DNJと比較して10倍−365倍の効能を有していることが分かった
【0039】 セラミドグルコシルトランスフェラーゼ(アルキル化デオキシノジリマイシン
化合物により抑制される酵素)の抑制動力学を調べるために詳細な研究を行い、
その結果から、これらの化合物がセラミドに対しては競争的抑制剤であり、UDP-
グルコースに対しては非競争的抑制剤であることが判明した(図2)。生体外分
析におけるセラミドグルコシルトランスフェラーゼの抑制において、N-ノニル-D
NJにはN-ブチル-DNJの10倍もの能力が備わっていることが分かっている(それぞ
れ2.8μMおよび27.1μMのIC50値;図3を参照のこと)。
【0040】 セラミドの作用機構に似たアルキル化デオキシノジリマイシン化合物の作用機
構が提案されており、分子レベルにおいて良く似た模倣状態を示すこのモデルを
図4に示した。NB-DNJおよびセラミドの最小エネルギー分子モデルは、3種類の
キラル中心およびNB-DNJのN-アルキル鎖と、セラミドのトランス−アルケニルお
よびセラミドのN-アシル鎖との構造的な類似性を予見させるものである。しかし
、この高められた生体外効能により、細胞系における糖脂質生合成の抑制効果が
劇的に異なる理由を説明することはできない。
【0041】 当該活性は、細胞内吸収の相違により説明することができる。3種類の細胞系
において、CHO、 MDBK およびHepG2、 放射性標識したN-ノニル-DNJおよびN-ブ
チル-DNJを最大24時間までインキュベートし、細胞関連の放射能量を定量した。
全ての場合において、N-ノニル-DNJは3.5−5.0 倍に増加した。この増加は、明
らかに抑制の複合効果および吸収量が増加したことによるものである。この吸収
量増加が、N-ノニル-DNJによる抑制効果を強化する上で重要である。
【0042】 長いアルキル鎖の方が短いアルキル鎖よりも遙に良く吸収されることのさらな
る証拠が、マウスを使用した生体内試験により得られた。放射能標識したN-ノニ
ル-DNJおよびN-ブチル-DNJを胃管により30、 60、 および90分間経口投与した後
、体液を採集し、内蔵を取り出して放射能を推定した(図5)。90分後に肝臓お
よび脳に回収された放射能量は、N-ノニル-DNJの方がN-ブチル-DNJより10倍も高
かった(表2を参照のこと)。
【0043】 鎖の長さが(C9より)長いDNJ化合物は、セラミドグルコシルトランスフェラ
ーゼ抑制剤としての効果が大きいという証拠が得られた。この結果は、作用試験
の結果から提案された機構に従うものであり、効能の増加とセラミドの模倣との
間に相関関係が存在することを示している(図4)。さらに詳細に述べれば、HL
-60細胞に基づく上記分析において、N-デシル-DNJ (C10)は、N-ブチル-DNJと比
較して50倍も低い濃度でも明らかに抑制効果を示している。上記データから、DN
Jの長鎖N-アルキル誘導体の方が糖脂質異常蓄積疾患の治療において有効である
ことは明らかである。
【0044】 表1:N-ブチル-DNJおよびN-ノニル-DNJによる糖脂質の抑制効果;写真濃度計
で走査することにより、図1から得られた放射能標識グルコシルセラミドのバン
ドおよび放射能標識ラクトシルセラミドのバンドを定量化し、化合物投与量と比
較して、比較対照品(図1、トラックa、無処理)に対する割合(%)で表した
。当該直線から、IC50値を求めた。この値の範囲を引用して、放射能標識製品の
変動性を表現した。
【0045】 表2:正常マウス投与後における放射能標識化合物の回収率;放射能標識化合
物の胃管投与後に、時間を変えてマウスの体液および内蔵を採取した。各サンプ
ル中の放射能を測定し、これを放射能回収率(%)として表わした(図5のデー
タを使用)。
【0046】 (例II) ここに定義したN-ブチル-DNJ、 N-ノニル-DNJ、 N-デシル-DNJ、 またはその
他N-アルキル-DNJをグリコセレブロシダーゼ酵素と組み合わせ、ゴーシェ病また
はその他のこのような糖脂質異常蓄積疾患の治療に使用する場合、これら複合薬
剤の医学的な利点は、単一薬剤で治療する場合に必要な量と比較して、いずれか
の薬剤または両薬剤の量が少なくて済み、単一薬剤による場合と同等またはそれ
以上の効果が得られることである。これら治療上の利点は、N-アルキル-DNJが体
重1kg当たり約0.1mgから1000mg、グルコセレブロシダーゼ酵素が体重1kg当た
り約7.5Uから60Uの投与量範囲でこれを得ることができる。
【0047】 複合治療に関する一つの懸念は、β-グルコセレブロシダーゼもNB-DNJにより
抑制されることである。IC50値は生体外分析で520μMであり、この値はセラミ
ドグルコシルトランスフェラーゼ活性(IC50, 20.4μM)の抑制に必要な値と比
較して25倍も高い(Plattら: J. Biol. Chem. 269, 27108-27114, 1994)。従っ
て、NB-DNJ5−50μMの存在下におけるグルコセレブロシド代謝の動的平衡は、
グルコセレブロシダーゼを抑制することにより基質の減少はもたらすが、蓄積は
もたらさないものと思われる(Plattら: 同上、1994)。NB-DNJを経口投与した
動物の血清濃度を、NB-DNJ濃度 50μMの過剰状態で一定に維持することは、事
実上非常に困難である(Plattら: J. Biol. Chem. 272, 19365-19372, 1997)。
ND-DNJの臨床試験において、治療の4−6週間後に血漿濃度の定常状態が達成さ
れた。100mgを毎日3回経口投与することにより、血漿濃度は6.8μM(1.5μg/m
l)でピークを示した(Coxら: Lancet 355, 1481-1485, 2000)。
【0048】 しかし生体内においては、NB-DNJとグルコセレブロシダーゼを同時投与するこ
とにより酵素活性が抑制されてしまい、複合治療の可能性が犠牲になる可能性が
ある。従って、NB-DNLで処理したマウスの体内において、注入酵素の動力学的測
定を行うことが必要であった。NB-DNJ(4800mg/kg/日;50μMの安定血清濃度を
維持するに充分な量;Plattら: 同上、1997)を経口投与してから5週間後、マ
ウスの尾に5−10U/kg のCeredase(登録商標)を注射した。注射後に、基質と
して4-メチルウンベリフェリル-β-グルコシドを使用してグルコセレブロシダー
ゼ活性を測定し、酵素の半減期を計算した(表3)。
【0049】
【0050】 表3:未処理または4800mg/kg/日のNB-DNJで処理したマウス体内における血清
βグルコセレブロシダーゼ活性;2グループにおける酵素活性および酵素半減期
に対するP値の測定にはスチューデントのt-テストを使用した。得られたP値
の値は、それぞれ0.076および0.064 であった。
【0051】 これらのデータから、注入したβグルコセレブロシダーゼの活性は、NB-DNJの
存在下では抑制されなかったことが分かる。見かけ上は当該活性の高まりが観察
されたが、それは分析結果の変動によるものであり、統計学的な有意性は認めら
れなかった。見かけ上の活性増加に関して、低濃度のイミノ糖に暴露されること
により活性サイトが安定化されて加水分解が刺激されたというのが一つの可能な
説明である。その他のリソソーム酵素はイミノ糖抑制剤により安定化されること
が知られている(Fanら: Nature Med. 5, 112-115, 1999)。当該酵素の循環半
減期は、前に発表された値とほぼ同等であることが見いだされた(Friedmanら:
Blood 93, 2807-2816, 1999)。
【0052】 しかし、NB-DNJの存在下においては半減期が延長された。この事実から抑制作
用により酵素の不活性化が抑えられ、または受容体仲介摂取によりクリアランス
値が減少することが分かる(Friedmanら: 同上、1999)。
【0053】 このように前記データは、低濃度のNB-DNJが存在する場合においてはβグルコ
セレブロシダーゼの薬理学的プロフィールが犠牲になることなく、却って改善さ
れる可能性があることを示唆している。
【0054】 当分野に精通した者であれば、本開示内容を読むことにより、本発明の精神お
よび適用範囲から逸脱すること無く上記の他にも種々の例を考えることが可能で
あろう。しかし、本発明者らは、このような例は全て添付請求範囲の範囲内に含
めることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)CHO処理細胞および(b)HL-60処理細胞の薄層クロマトグラフの結果を
示したものである。細胞を放射能標識したパルミチン酸および下記濃度の化合物
の存在下に4日間培養した。 a)比較対照;存在化合物無し。 b)NB-DNJ 50μM c)NB-DNJ 5μM d)NB-DNJ 2.5μM e)NB-DNJ 0.25μM f)NB-DNJ 0.025μM g)NN-DNJ 50μM h)NN-DNJ 5μM i)NN-DNJ 2.5μM j)NN-DNJ 0.25μM k)NN-DNJ 0.025μM 抽出後、放射能標識した糖脂質をTLCにより分離し、放射線写真撮影法によりこ
れを可視化した。NB-DNJはN-ブチル-DNJである。NN-DNJはN-ノニル-DNJである。
【図2】 N-ブチル-DNJ (NB-DNJ) によるセラミドグルコシルトランスフェラーゼの抑制
効果を二重双方プロットしたものである。(a)5−20μMのセラミド濃度、お
よび(b)0.59−5.9μMのUDP-グルコース濃度を使用して、HL-60細胞のセラミ
ドグルコシルトランスフェラーゼ活性を測定した。5−100μMのNB-DNJ濃度を
用いた。インサートの中で示したように、Lineweaver-Burkの勾配を抑制剤濃度
に対してプロットし、抑制定数(Ki)を計算した。
【図3】 N-ブチル-DNJ(白丸)およびN-ノニル-DNJ(黒丸)によるHL-60細胞セラミド グルコシルトランスフェラーゼ活性の抑制効果を示したものである。抑制剤を
含まない比較対照に対する割合としてその活性を表し、IC50値はここに示した速
度曲線からこれを計算した。N-ブチル-DNJ=27.1μM、N-ノニル-DNJ=2.8μM
であった。
【図4】 NB-DNJの構造と、セラミドグルコシルトランスフェラーゼ基質の構造の関係を
示したものである。 (a)グルコシルセラミドの結晶構造から得られるセラミド構造;受容体
のヒドロキシル基はC11 上にある。 (b)NMR試験および分子モデル化により求めたNB-DNJ(N-アルキル)の構
造。 (c)セラミドとNB-DNJの一つの可能なオーバーレイ(overlay)。
【図5】 推定放射能量を表した棒グラフである。放射能標識したN-ブチル-DNJおよびN-
ノニル-DNJを、グラフに示した時間(時間)培養したCHO、 MDBKおよびHepG2細
胞に添加した。細胞を広範囲に洗浄し、酸で沈殿させた。NaOH中に溶解させた後
、細胞に関連する放射能を、添加した放射能標識化合物に対する割合(%)とし
て求めた。
【図6】 放射能標識したN-ブチル-DNJ(NB-DNJ)およびN-ノニル-DNJの器官分布を示す棒
グラフである。放射能標識化合物を胃管投与してから種々の時間(30、 60、 90
分)が経過した後に、マウスの体液および内蔵を採取した。各サンプル中の放射
能を測定し、放射能の回収率(%)として表した。黒バーはNN-DNJを、ハッチ付
きバーはNB-DNJを表している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 ドウェク、レイモンド、エイ イギリス国 オックスフォード、サウス パークス ロード、 ユニバーシティ オ ブ オックスフォード、デパートメント オブ バイオケミストリー、グリコバイオ ロジー インスティテュート Fターム(参考) 4C084 AA02 BA44 DC01 MA02 NA14 ZC331 ZC751 4C086 AA01 AA02 EA02 MA02 MA04 NA14 ZC33 ZC75

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖脂質異常蓄積疾患に罹病した患者を治療する方法であって
    、アルキル鎖中に約2から約20までの炭素原子を有するデオキシノジリマイシン
    のN−アルキル誘導体、およびグルコセレブロシダーゼ酵素の両方を、糖脂質異
    常蓄積疾患を軽減または抑制するために有効な量、患者に投与することからなる
    上記方法。
  2. 【請求項2】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体が、アルキル
    鎖中に4個から6個までの炭素原子を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ブチル
    -DNJである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ノニル
    −DNJまたはN−デシル−DNJである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ノニル
    −DNJである請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 糖脂質異常蓄積疾患がゴーシェ病である請求項1記載の方法
  7. 【請求項7】 糖脂質異常蓄積疾患がゴーシェ病である請求項3記載の方法
  8. 【請求項8】 糖脂質異常蓄積疾患がゴーシェ病である請求項5記載の方法
  9. 【請求項9】 医薬的に許容な希釈剤または担体中の、患者の体重1kg当
    たり約0.1mgから約1000mgまでのデオキシノジリマイシンN−アルキル誘導
    体を投与する、および、医薬的に許容な希釈剤または担体中の、患者の体重1k
    g当たり約7.5Uから約60Uまでのグルコセレブロシダーゼを投与する請求項1
    〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 医薬的に許容な希釈剤または担体中の、アルキル鎖中に約
    2から約20までの炭素原子を有するデオキシノジリマイシンN−アルキル誘導体
    、およびグルコセレブロシダーゼ酵素からなる複合医薬組成物。
  11. 【請求項11】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ブチ
    ル−DNJである、請求項10記載の組成物。
  12. 【請求項12】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ノニ
    ル−DNJまたはN−デシル−DNJである、請求項10記載の組成物。
  13. 【請求項13】 デオキシノジリマイシンのN−アルキル誘導体がN−ノニ
    ル−DNJである、請求項12記載の組成物。
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