JPH11236078A - 容器及び該容器の封鎖方法 - Google Patents

容器及び該容器の封鎖方法

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JPH11236078A
JPH11236078A JP34832498A JP34832498A JPH11236078A JP H11236078 A JPH11236078 A JP H11236078A JP 34832498 A JP34832498 A JP 34832498A JP 34832498 A JP34832498 A JP 34832498A JP H11236078 A JPH11236078 A JP H11236078A
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internal pressure
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Tetsushi Daimon
哲士 大門
Hikari Kobayashi
光 小林
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内圧を目的通り上昇でき、充填物の種類
や量等の違いがあるに係わらず、該内圧上昇による内圧
差にて、バラツキが発生することなく、容器内圧上昇量
を一定に保持できると共に、加圧・加熱殺菌中の雰囲気
に応じて容器内圧の上昇量を調整でき、容器変形及び充
填物の形状変化を緩和・抑制可能とする容器及び該容器
の封鎖方法を提供することにある。 【解決手段】 蓋体A にて閉塞可能、且つ充填領域が1
つ以上設けられた容器Bの容器本体1 の一部に、閉塞前
に凸形状2 を有し、且つ閉塞後に容器本体1 内部に押し
入れられて凹形状3 に変形可能な内圧調整部位が少なく
とも1以上設けられてなる容器を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に、充填物を収納
し、蓋体にて閉塞し、その後レトルト殺菌や、マイクロ
波殺菌等の加圧・加熱殺菌,或いは静菌をして、含気充
填密封状態で封鎖可能な容器及び該容器の封鎖方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック等を用いた成形容器
を使用した加工食品が種々製造・販売されているが、そ
の多くが長期流通を可能とするために何らかの殺菌・静
菌手段が用いられており、その1つとして加圧・加熱殺
菌が利用されている。
【0003】通常、加圧・加熱殺菌を行う場合は、定圧
殺菌或いは定差圧殺菌のいずれかであるが、含気充填密
封状態で容器を使用する際、前者の場合は言うまでもな
く、容器内圧力と殺菌機缶内圧力との間で圧力差を生
じ、特に充填物品温が低い状態ではその圧力差が大きく
容器に外圧による変形が生じ、また後者の場合において
も個々の充填物の含気量や加熱の際の昇温バラツキ、さ
らには機械設備や環境の変動のため殺菌機内の圧力変化
等で、完全な等差圧状態を設定することが困難な場合も
あるため、容器内圧が殺菌機缶内圧力を下回れば同様に
容器に変形を生じ、商品外観が悪化する。
【0004】さらには、充填物の形状が変化し易く、ま
た復元がしにくい食品(例えば、米飯や麺類等)の場合
には容器変形に伴い充填物の形状も変化し、充填物品質
価値が悪化するなどの問題がある。
【0005】このような含気充填密封容器の加圧下での
容器変形を緩和抑制する手段として、容器の厚みを厚く
することにより剛性を上げる方法が考えられるが、材料
費のコストアップの問題が生じてしまい望ましくない。
【0006】そこで、別の手段として、容器内圧を上昇
させる方法が挙げられ、従来の一般的な方法として次の
4つの方法がある。
【0007】 充填密封の際に高流量で窒素ガスを封
入する方法。 充填密封の際に液体窒素等の低温液化ガスを封入す
る方法(特開平1−182219号、特開昭58−13
7698号及び特開昭58−137698号公報参
照)。 充填密封の際に炭酸水を充填部に混入させる方法。 機械的に蓋材等の包材を膨らませ、その状態で密封
する方法。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の場合には、窒素ガスの流量に限界があるため、目的の
内圧上昇を達成できない場合が多い。
【0009】前記に関しては液体窒素の混入量の定量
化が困難なため、個々の充填物に内圧差のバラツキが発
生したり、場合によっては密封シールが破損する場合も
ある。
【0010】また、前記の方法では加熱・加圧殺菌中
に充填物の温度上昇や外圧により容器内に発生した炭酸
ガスが再び充填物に一部吸収されることにより目的の内
圧上昇に到達せず、また過剰の炭酸水を入れる場合では
殺菌終了後に容器内圧が高くなりすぎ、包材が膨らむこ
とにより商品の外観価値を損なう場合がある。
【0011】更に、前記に関しては、機械的制約やシ
ール性への影響があるため容器内圧上昇量の調整が比較
的困難であるといった場合や、或いは充填速度を低下せ
ざるを得ないというような各種問題が発生するケースが
ある。
【0012】本発明の目的は、容器内圧を目的通り上昇
でき、充填物の種類や量等の違いがあるに係わらず、該
内圧上昇による内圧差にて、バラツキが発生することな
く、容器内圧上昇量を一定に保持できると共に、加圧・
加熱殺菌中の雰囲気に応じて容器内圧の上昇量を調整で
き、容器変形及び充填物の形状変化を緩和・抑制可能と
する容器及び該容器の封鎖方法を提供することを課題と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次の第一〜第四の技術的手段を講じる。
【0014】即ち、本発明の第一の技術的手段は、容器
にあり、蓋体A にて閉塞可能な容器B の容器本体1 の一
部に、閉塞前に凸形状2 を有し、且つ閉塞後に容器本体
1 内部に押し入れられて凹形状3 に変形可能な内圧調整
部位が少なくとも1以上設けられてなることを特徴とし
ている。この場合、閉塞後の前記容器本体1 の内部は、
任意の水準に容器内圧を上昇させることが可能であるこ
とが好ましい。
【0015】また、本発明の第二の技術的手段も、容器
にあり、蓋体A にて閉塞可能な容器B の容器本体1 は、
2つ以上の充填領域a,b …を有し、該充填領域a,b …の
少なくとも1つには、閉塞前に凸形状2 を有し、且つ閉
塞後に容器本体1 内部に押し入れられて凹形状3 に変形
可能な内圧調整部位が少なくとも1以上設けられてなる
ことを特徴としている。この場合、閉塞後の前記充填領
域a,b …の内部は、各々任意の水準に容器内圧を上昇さ
せることが可能であることが好ましい。
【0016】尚、前記内圧調整部位は容器の底部6 に形
成されてなるものが良いし、更に、その形状として、ド
ーム状の角がない曲線を基本とした形状にて形成されて
なる容器であれば、特に外圧により形状が変形しやすい
固形食品類等の充填物を収納する場合においても、容器
自体の形状変形の防止は勿論のこと、該充填物の形状の
変形を充分に防止することが可能となり、非常に効果的
である。
【0017】また、本発明の第三の技術的手段は、前記
容器B の封鎖方法であり、前記記載の容器B に充填物C
を収納し、蓋体A にて含気充填閉塞し、その後前記凸形
状2の内圧調整部位を容器本体1 内部に押し入れて凹形
状3 に変形し、容器内圧を上昇させて容器を封鎖するこ
とを特徴としている。
【0018】更に、本発明の第四の技術的手段も、前記
容器B の封鎖方法であり、前記記載の容器にB に充填物
C を収納し、蓋体A にて含気充填閉塞し、その後前記凸
形状2 の内圧調整部位を容器本体1 内部に押し入れて凹
形状3 に変形し、容器内圧を上昇させた状態で加圧・加
熱殺菌,或いは加圧・加熱静菌する工程を含んで容器を
封鎖することを特徴としている。
【0019】本発明は上述のように、容器本体1 の一部
に容器B の封鎖の際に押し入れられる凸形状2 を有する
内圧調整部位が設けられているので、含気充填閉塞後に
該凸形状2 の部位を容器内部に押し入れ、凹形状3 に変
形するだけの簡単な方法にて容器内圧を上昇させること
が可能となる。
【0020】従って、閉塞後に殺菌,或いは静菌のため
の加圧・加熱等をする際、殺菌機缶内圧力による容器変
形及び、充填物形状の変形を緩和・抑制することがで
き、特に、充填物として、外圧により形状が変形しやす
い固形食品類等が収納されている場合であっても、殆ど
影響なく充分な前記効果を生じる。
【0021】また、前記加圧・加熱等をする際、容器内
圧が殺菌機缶内圧力を大きく上回った場合、本発明の容
器であれば、前記凸部の形状復元が可能であるため、容
器の破裂や変形を効果的に防ぐことができる。
【0022】さらに、2つ以上の充填領域a,b …に分割
されている容器に関しては、各充填領域a,b …に任意の
大きさ及び形状の凸形状2 を設けることができ、これに
より該充填領域a,b …毎に異なる容量、充填物、充填
量、及びヘッドスペースを設定した場合においても、そ
れらを考慮した内圧上昇値に設定することが可能とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、図1〜3で示すよう
に、蓋体A にて閉塞可能な容器B であって、容器本体1
の一部に、該容器本体1 の内部に押し入れ可能な凸形状
2 の内圧調整部位を少なくとも1つ有し、含気充填閉塞
後に該凸形状2 の内圧調整部位を容器内部に押し入れる
ことで凹形状3 (図4参照)に変形することで、容器内
圧を上昇させ、その後に、殺菌,或いは静菌のための加
圧・加熱等をする際、殺菌機缶内圧力による容器全体の
変形及び、充填物の形状の変形を緩和・抑制させるよう
にしたものである。以下、本発明の一実施形態につい
て、図面に基づき詳細に説明する。
【0024】本発明の容器B は、レトルト殺菌や、マイ
クロ波殺菌等が可能な材質、例えば、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン等よりなるプラスチック製のものであり、円形状の
輪郭を有する開口部4 と側壁部5 及び底部6 とを備えた
容器本体1 からなり、また、前記開口部4 を閉塞するた
めの蓋体A は耐熱性を有するプラスチック製、或いは紙
製のものか、それにアルミ蒸着やコーティングがなされ
た偏平状のものが使用され、ヒートシール等の公知の手
段にて、前記開口部4 周縁7 (フランジ部が設けられて
いれば該フランジ部)に密着されるように構成されてい
る。
【0025】前記容器B は、物質形状や容量、加熱特
性、誘電特性等が異なる充填物C 、例えば、流体状のカ
レーソース8 と固形食品類である米飯9 等を別々に収納
できるように、2つの充填領域a,b を有し、該2つの充
填領域a,b は、下部に空間部10を有する連結部11によっ
て、分割されている。
【0026】前記米飯9 などの固形食品類は、外圧によ
り形状が変形しやすい充填物C であるので、該米飯9 を
収納する前記一方の充填領域b の底部6 には、ドーム状
のような角がない曲線を基本とした形状にて形成された
凸形状2 の内圧調整部位が一体的に、真空成形、圧空成
形、プレス成形、若しくは射出成形等にて設けられてい
る。
【0027】尚、前記凸形状2 は図5(イ)で示すよう
に、直方体等多角体を基本とした形状であっても良い
が、同図(ロ)及び(ハ)で示すように円を基本とした
半球形状や、上記のように、楕円を基本としたドーム状
形状のような角が無い曲線を基本とした形状であれば、
凸形状2 の内圧調整部位の押し入れが容易となり、また
押し入れた後の容器内外の外観に違和感がなく使用の際
の不便さも極力抑えられるので好ましい。
【0028】また、凸形状の容量の設定については、目
的とする容器内圧上昇分を基本にし、容器本体の容量、
充填量、ヘッドスペース量、及び使用する容器材料の物
理的剛性等を考膚し適宜設定する。
【0029】更に、前記凸形状2 の設置個所については
上記底部6 に特に限定されるものではなく、工程上、問
題がなければいかなる箇所でも設置可能であるし、ま
た、設置個数についても、上記のように一方の充填領域
b のみでなく、勿論両方に設けられたものであっても良
い。
【0030】また、前記容器本体1 の形状においても上
記のように2つ以上の充填領域a,b…を有するものだけ
でなく、図5で示すように、1つの充填領域のみを有す
る通常の容器であっても良く、充填物C の種類や数量等
に応じて適宜選択可能とする。
【0031】次に本発明の前記容器B を実際に封鎖させ
る方法について下記に詳述する。
【0032】容器B の充填領域a 側にカレーソース8 を
充填すると共に、充填領域b 側に米飯9 を充填し、それ
ぞれを別々に収納する。
【0033】次に、前記蓋体A を容器B の開口部4 の周
縁7 及び連結部11にて含気充填閉塞し、その後、前記凸
形状2 の内圧調整部位を手で容器本体1 内部に押し入れ
て凹形状3 に変形する。
【0034】更に、加熱装置内に配置し、次いで、所定
の加圧条件下にて加圧・加熱を行う殺菌,或いは静菌処
理を施す。
【0035】尚、前記処理の方法に特に限定はなく、レ
トルト殺菌や、マイクロ波殺菌等種々の方法が挙げられ
る。
【0036】
【実施例】次に、本発明の容器が有する効果について、
幾つかの実験例を挙げ、詳細に説明する。
【0037】実験に際しては、上記実施形態にて記し
た、容器本体1 が2つの充填領域a,bに分割され、その
一方の充填領域b の底部6 のみに凸形状2 の内圧調整部
位が設けられている容器を用いる。
【0038】また、前記容器の充填領域a にはカレーソ
ース8 を、充填領域b には米飯9 がそれぞれ含気充填さ
れ、蓋体A により密封シールが施されている。
【0039】前記充填物C の収納後は、凸形状2 を有す
る内圧調整部位を容器内部に手で押し入れ、これにより
米飯9 を収納した方の充填領域b のみの容器内圧力が上
昇された状態となっている。
【0040】以下、上記容器内圧の上昇が完了した容器
を使用して、種々の実験を行った結果を記す。
【0041】<実験例1>実験例1として、上記の容器
B を試験容器とし、その比較対照品として、凸形状2 の
内圧調整部位を有さず、前記容器B の内圧調整部位の設
置箇所と同一箇所に予め凹形状部位を設けておいた容器
を使用し、該容器にも同様の充填物C を含気充填後、同
様の蓋体により密封シールを施し、双方の閉塞容器を共
に同条件にて加圧・加熱殺菌し、その際の容器の変形や
米飯の形状変化を比較してみた。それぞれの容器容量を
示し、変形度の目視評価について、その結果を以下表1
に表す。
【0042】
【表1】
【0043】本発明の容器は容器変形度も米飯変形度も
良好、即ち全く変形することなく、原形を共に保持して
いるのに対して、対照品の容器は容器の変形がかなり酷
く、米飯の変形に至って決して良好とは言えない状態で
あった。
【0044】<実験例2>実験例2は、実験例1で使用
した同様の試験容器及び対照容器を用い、その他の条件
(殺菌等)も前記実験例1と同様に行ったものである
が、充填物C として、上記カレーソース8 と米飯9 の組
み合わせ以外のもので試みた結果である。
【0045】実験例2では、充填領域a にミートソー
ス、充填領域b にスパゲティー麺を収納し、含気充填
し、試験容器の方はシール密封後、凸形状2 の内圧調整
部位を押し入れ、加圧・加熱殺菌による容器本体の変形
やスパゲティー麺の空隙感を対照容器と外観的に比較し
てみた。それぞれの容器容量を示し、変形度及びスパゲ
ティー麺の空隙感の目視評価について、その結果を以下
表2に表す。
【0046】
【表2】
【0047】充填物C が何であっても、本発明の容器は
容器変形度は良好であるのに対して、対照品の容器は容
器の変形がかなり酷いし、また、スパゲティー麺の空隙
感も本発明の容器に収納された方の空隙は粗く、べとつ
かず、非常に食べやすい状態が保持されているのが判
る。
【0048】<実験例3>また実験例3として、内圧調
整部位の凸形状の差異による、凸形状の押し入れ易さ、
及び内圧上昇による凸形状の復元しにくさを比較評価し
てみた。
【0049】図5で示すような充填領域が分割されてい
ない容器を用い、その容器本体1 の底部6 に異なる形の
凸形状2 を設けた3形態の容器を使用する。前記3つの
凸形状2 として、図5(イ)に示す直方体を基本とした
形状、図3に示す楕円を基本としたドーム状形状、図5
(ロ)及び(ハ)に示す円を基本とした半球形状のもの
を用意する。
【0050】容器の容量はすべて340cc に、凸形状の容
量はすべて15ccに設定し、それぞれ水200cc を充填シー
ル密封後、人の手により押し入れ易さを評価した。
【0051】次に、加熱等での内圧上昇を想定し、容器
内が1.15気圧になるよう圧縮空気を入れ、その際の凸形
状の復元しやすさを比較した。上記押し入れ易さ及び復
元しやすさの結果を以下表3に表す。
【0052】
【表3】
【0053】上記の結果のように、楕円を基本としたド
ーム形状を有する凸形状の内圧調整部位が押し入れ易
さ、及び復元しにくさについて、共に1番優れているこ
とがわかる。
【0054】<実験例4>さらに、実験例4として内圧
調整部位の凸形状の厚み差による、凸形状の押し入れ易
さ、及び内圧上昇による凸形状の復元しにくさを比較評
価してみた。
【0055】図5で示すような充填領域が分割されてい
ない容器で、その容器本体1 の底部6 に、図3で示すよ
うなドーム状の凸形状2 を有する内圧調整部位が設けら
れた容器を使用し、その凸形状2 の頂点当たりを測定点
として、その部分の肉厚を400 μ未満、400 μ以上1000
μ未満、及び1000μ以上の3系に分け、実験例3と同様
方法にて評価した。その結果を以下表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】上記の結果のように、前記ドーム状の凸形
状2 を有する容器の形状では、該凸形状2 の内圧調整部
位の測定点の肉厚が、400 μ以上1000μ未満である容器
の凸形状の内圧調整部位が一番押し入れ易さ、及び復元
しにくさを兼ね備えた特性を示すことが判る。従って、
容器内圧が殺菌内圧力を上回る場合は、前記内圧調整部
位の肉厚を調整すれば良いし、また、数種類の肉厚の容
器を製造し、充填物C の種類や量等に応じて適宜選択可
能とすれば良い。
【0058】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明に係る
容器においては、容器本体の任意の箇所に容器内部に対
し押し入れ可能、且つ内圧上昇によっても復元しにくい
任意の容量の凸形状を有する内圧調整部位を設けること
により、容器に充填物を含気充填閉塞後、該部位を容器
内部に挿し入れて凹形状に変形させるだけで、容器内圧
を上昇させた状態とすることができ、その状態にて殺
菌,或いは静菌加圧・加熱して容器を封鎖することで、
容器変形を確実に緩和・抑制する効果を奏する。
【0059】また、内圧調整部位の凸形状が、ドーム状
の角がない曲線を基本とした形状にて形成されてなる容
器であれば、該内圧調整部位の押し入れが非常に容易で
あると共に、復元しにくさを兼ね備えた特性を示すもの
となるし、更に、充填物が形状変化がし易い、例えば、
外圧により形状が変形しやすい固形食品類等が収納され
ている場合であっても、その充填物の変形をも緩和・抑
制することが可能となる。
【0060】また、前記加圧・加熱等をする際、容器内
圧が殺菌内圧力を上回った場合、本発明の容器であれ
ば、前記凸部の形状の選択や肉厚分布の調整等で形状復
元が容易に可能となる。
【0061】さらに、2つ以上の充填領域に分割されて
いる容器に関しては、各充填領域に任意の大きさ及び形
状の凸形状を有する内圧調整部位を設けることができ、
これにより前記充填領域毎に異なる容量、充填物、充填
量、及びヘッドスペースを設定した場合においても、そ
れらを考慮した内圧上昇値に設定することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態を示す容器本体及び蓋
体の斜視図。
【図2】同断面図。
【図3】本発明に係る一実施形態を示す容器本体の背面
側斜視図。
【図4】使用様態図を示す、(イ)は断面図、(ロ)は
背面側斜視図。
【図5】本発明の他の実施形態を示す、(イ)は背面側
斜視図、(ロ)は背面図、(ハ)は(ロ)の背面側斜視
図。
【符号の説明】
1 容器本体 2 凸形状の内圧調整部位 3 凹形状の内圧調整部位 4 開口部 5 側壁部 6 底部 11 連結部 A 蓋体 B 容器 C 充填物 a 充填領域 b 充填領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋体(A) にて閉塞可能な容器(B) におい
    て、容器本体(1) の一部には、閉塞前に凸形状(2) を有
    し、且つ閉塞後に容器本体(1) 内部に押し入れられて凹
    形状(3) に変形可能な内圧調整部位が少なくとも1以上
    設けられてなることを特徴とする容器。
  2. 【請求項2】 閉塞後の前記容器本体(1) の内部は、任
    意の水準に容器内圧を上昇させることが可能である請求
    項1記載の容器。
  3. 【請求項3】 蓋体(A) にて閉塞可能な容器(B) におい
    て、容器本体(1) は、2つ以上の充填領域(a),(b) …を
    有し、該充填領域(a),(b) …の少なくとも1つには、閉
    塞前に凸形状(2) を有し、且つ閉塞後に容器本体(1) 内
    部に押し入れられて凹形状(3) に変形可能な内圧調整部
    位が少なくとも1以上設けられてなることを特徴とする
    容器。
  4. 【請求項4】 閉塞後の前記充填領域(a),(b) …の内部
    は、各々任意の水準に容器内圧を上昇させることが可能
    である請求項3記載の容器。
  5. 【請求項5】 前記内圧調整部位が容器の底部(6) に形
    成されてなる請求項1〜4の何れかに記載の容器。
  6. 【請求項6】 前記内圧調整部位の凸形状(2) が、ドー
    ム状の角がない曲線を基本とした形状にて形成されてな
    る請求項1〜5の何れかに記載の容器。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜6の何れかに記載の容器
    (B) に充填物(C) を収納し、蓋体(A) にて含気充填閉塞
    し、その後前記凸形状(2) の内圧調整部位を容器本体
    (1) 内部に押し入れて凹形状(3) に変形して、容器内圧
    を上昇させて容器を封鎖することを特徴とする容器の封
    鎖方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜6の何れかに記載の容器
    (B) に充填物(C) を収納し、蓋体(A) にて含気充填閉塞
    し、その後前記凸形状(2) の内圧調整部位を容器本体
    (1) 内部に押し入れて凹形状(3) に変形し、容器内圧を
    上昇させた状態で加圧・加熱殺菌,或いは加圧・加熱静
    菌する工程を含んで容器(B) を封鎖することを特徴とす
    る容器の封鎖方法。
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