JPH11235077A - 帯板の搬送制御方法およびその搬送制御装置 - Google Patents

帯板の搬送制御方法およびその搬送制御装置

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JPH11235077A
JPH11235077A JP10036098A JP3609898A JPH11235077A JP H11235077 A JPH11235077 A JP H11235077A JP 10036098 A JP10036098 A JP 10036098A JP 3609898 A JP3609898 A JP 3609898A JP H11235077 A JPH11235077 A JP H11235077A
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speed
motor
roll
target value
control
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JP10036098A
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Kazunari Yuasa
一成 湯浅
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯板の処理ラインにおいて、ロールを駆動す
る制御性能の異なるモータが混在する場合に、ロールと
帯板の間に発生するスリップの抑制、帯板の擦り傷防止
を図る事を目的とした帯板の搬送制御方法およびその装
置の提供。 【解決手段】 帯板を搬送する搬送ロールを第1モータ
1Cで駆動させ、帯板の所定の処理に利用する補助ロー
ルを第2モータ2A〜2Dで駆動させる。速度制御部5
Cは、搬送ロールの検出速度が目標値に一致するように
第1モータの速度を制御し、速度制御部9A〜9Bは、
補助ロールの検出速度が目標値に一致するように第2モ
ータの速度を制御する。第1モータの制御性能が第2モ
ータの制御性能に比べて相対的に低いので、補正回路1
7が搬送ロールの検出速度と目標値とを比較して偏差を
求め、この求めた偏差に応じて第2モータの速度を制御
する際の目標値を補正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯板の処理ライン
に係わり、特に、帯鋼などの帯板に電気錫メッキなどの
処理を行う帯板の処理ラインに好適に適用される、帯板
の搬送制御方法およびその搬送制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の帯板処理ラインとして
は、例えば、帯鋼を搬送させるブライドルロールと、帯
鋼の張力を一定にする張力制御用のブライドルロール
と、これらの両ロール間に所定のメッキや洗浄などの各
種の処理をするために設けられた複数のヘルパロールと
を備えたものが知られている。ブライドルロールは、図
4に示すように、ブライドルロール駆動モータ1で駆動
され、複数のヘルパロールはヘルパロール駆動モータ2
A〜2Dで駆動されるように構成されている。
【0003】一般に、上述のヘルパロール駆動モータ2
A〜2Dに直流モータを使用し、電圧制御により行う速
度制御は、種々の外乱があってもトリップしないように
するために、ヘルパロール駆動モータ2A〜2Dの負荷
電流に応じて指令速度(目標値)を低減させる垂下特性
(ドループ)を、5〜10%程度持たせる方法が採用さ
れている。同様に、上記のブライドルロール駆動モータ
1の速度制御においても、ブライドルロール駆動モータ
1の負荷電流に応じて指令速度を低減させる方法が採用
されている。
【0004】次に、ブライドルロール駆動モータ1、お
よび各ヘルパロール駆動モータ2A〜2Dを制御する制
御装置について、図4を参照して説明する。図4に示す
ように、ブライドルロール駆動モータ1の速度制御系
は、パルスジェネレータ(PLG)3、負荷電流検出器
4、速度制御部5、および演算処理部6から構成され
る。また、速度制御部5は、図4に示すように、ドルー
プ設定器51、加算器52、加算器53、速度調節器
(ASR)54、加算器55、電流調節器(ACR)5
6、位相制御回路57、および可変電圧電源58から構
成される。
【0005】一方、ヘルパロール駆動モータ2A〜2D
の速度制御系は、図4に示すように、パルスジェネレー
タ(PLG)7A〜7D、負荷電流検出器8A〜8D、
速度制御部9A〜9D、および演算処理部6から構成さ
れる。また、速度制御部9Aは、ドループ設定器91、
加算器92、加算器93、速度調節器(ASR)94、
加算器95、電流調節器(ACR)96、位相制御回路
97、および可変電圧電源98から構成される。なお、
速度制御部9B〜9Dは、速度制御部9Aと同様に構成
されるので、図4では省略してある。
【0006】演算処理部6は、帯鋼の搬送基準速度11
を受け取り、この受け取った搬送基準速度11を速度・
回転数変換器61〜65に供給されるように構成されて
いる。速度・回転数変換器61〜65は、搬送基準速度
からブライドルロールおよびヘルパロールの指令回転数
に変換し、この変換された指令回転数を速度制御部5の
加算器52、および速度制御部9A〜9Dの各加算器9
2にそれぞれ出力するように構成される。
【0007】次に、このように構成されるブライドルロ
ール駆動モータ1の速度制御系と、各ヘルパロール駆動
モータ2A〜2Dの速度制御系の動作について説明す
る。まず、ブライドルロール駆動モータ1の速度制御系
について説明すると、パルスジェネレータ3がブラドル
ロール駆動モータ1の回転数を検出し、この検出回転数
が加算器53に供給される。また、負荷電流検出器4が
ブライドルロール駆動モータ1の負荷電流を検出し、こ
の検出負荷電流がドループ設定器51および加算器55
にそれぞれ供給される。ドループ設定器51は、負荷電
流検出器4からの検出負荷電流に応じた信号を生成して
加算器52に出力する。加算器52は、速度・回転数変
換器61からの指令回転数を、ドループ設定器51の出
力信号により減算(マイナス値を加算)し、その減算結
果をブライドルロールの指令回転数(目標値)として加
算器53に出力する。ドループ設定器51と加算器52
とでは、図3に示すように、例えばドループ値αが5%
であれば、負荷電流が100%のときに、指令回転数を
5%だけ小さくするための信号を出力するようになって
いる。
【0008】加算器53は、その加算器52からの指令
回転数とパルスジェネレータ3からの検出回転数とを減
算して両者の偏差Δvを求め、その求めた偏差Δvを速
度調節器54に出力する。速度調節器54は、その偏差
Δvに基づいて負荷電流の目標値を加算器55に出力す
る。
【0009】加算器55は、速度調節器54から出力さ
れる負荷電流の目標値と負荷電流検出器4からの検出負
荷電流とを減算して両者の偏差を求め、この求めた偏差
を電流調節器56に出力する。電流調節器56は、その
偏差をなくすような信号を生成して位相制御回路57に
出力する。位相制御回路57は、電流調節器56からの
出力信号に基づいて可変電圧電源58を構成するサイリ
スタの位相制御を行う。これにより可変電圧電源58の
電圧が制御されて、ブライドルロール駆動モータ1への
供給電圧が制御される。
【0010】このような一連の動作により、加算器53
に入力される指令回転数である目標値と、パルスジェネ
レータ3が検出するブライドルロール駆動モータ1の実
際の回転数との偏差Δvが零になるように、ブライドル
ロール駆動モータ1の速度制御が行われるので、これに
よりブライドルロール駆動モータ1の回転数がその指令
回転数(指令速度)になる。
【0011】次に、ヘルパロール駆動モータ2A〜2D
の速度制御系の動作について説明するが、各速度制御系
の動作はいずれも同様であるので、ここでは、ヘルパロ
ール駆動モータ2Aの速度制御系の動作についてのみ説
明する。
【0012】パルスジェネレータ7Aがヘルパロール駆
動モータ2Aの回転数を検出し、この検出回転数に応じ
た信号が加算器93に供給される。また、負荷電流検出
器8Aがヘルパロール駆動モータ2Aの負荷電流を検出
し、この検出負荷電流がドループ設定器91および加算
器95にそれぞれ供給される。ドループ設定器91は、
負荷電流検出器8Aからの検出負荷電流に応じた信号を
生成し、この生成した信号を加算器92に出力する。
【0013】加算器92は、速度・回転数変換器62か
らの指令回転数を、ドループ設定器91の出力信号によ
り減算(マイナス値を加算)し、その減算結果をブライ
ドルロール駆動モータ2Aの指令回転数(目標値)とし
て加算器93に出力する。加算器93は、その加算器9
2からの指令回転数とパルスジェネレータ7Aからの検
出回転数とを減算して両者の偏差Δvを求め、その求め
た偏差Δvを速度調節器94に出力する。速度調節器9
4は、その偏差Δvに基づいて負荷電流の目標値を出力
する。
【0014】加算器95は、速度調節器94から出力さ
れる負荷電流の目標値と負荷電流検出器8Aからの検出
負荷電流とを減算して両者の偏差を求め、この求めた偏
差を電流調節器96に出力する。電流調節器96は、そ
の偏差をなくすような信号を生成して位相制御回路97
に出力する。位相制御回路97は、電流調節器96から
の出力信号に基づいて可変電圧電源98を構成するサイ
リスタの位相制御を行う。これにより可変電圧電源98
の電圧が制御されて、ヘルパロール駆動モータ2Aへの
供給電圧が制御される。
【0015】このような一連の動作により、加算器93
に入力される指令回転数である目標値と、パルスジェネ
レータ7Aが検出するヘルパロール駆動モータ2Aの検
出回転数との偏差Δvが零になるように、ヘルパロール
駆動モータ2Aの速度制御が行われるので、これにより
ヘルパロール駆動モータ2Aの回転数がその指令回転数
(指令速度)になる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、帯板の生産
ラインにおいて、上述のような処理ラインを増強するよ
うな場合には、増強する部分のみを新規な設備にし、他
の部分は従来のものを使用することがあり、例えば、上
述のブライドルロール駆動モータ1やその速度制御部2
などについては速度制御性能の低い既存のものをそのま
ま使用し、上述のヘルパロール駆動モータ2A〜2Dや
その速度制御部9A〜9Dなどについては速度制御性能
の高い新型のものを使用することがある。
【0017】このような場合には、ブライドルロールの
回転速度(回転数)と指令速度(指令回転数)との偏差
に比べてヘルパロールの回転速度と指令速度との偏差は
小さくなる。このため、ブライドルロールの回転速度と
ヘルパロールの回転速度が揃わず、ヘルパロールと帯板
との間でスリップが発生するというような不都合があ
る。
【0018】以上述べたような不都合は、上記のよう
に、ブライドルロール駆動モータ1について速度制御性
能の低い既存のものをそのまま使用し、ヘルパロール駆
動モータ2A〜2Dについて速度制御性能の高い新型の
ものを使用した場合のみならず、この逆の場合、すなわ
ち、ブライドルロール駆動モータ1についての速度制御
性能の高い新型のものを使用し、ヘルパロール駆動モー
タ2A〜2Dについて速度制御性能の低い既存のものを
使用した場合にも発生すると考えられる。
【0019】ところで、上述のように、ブライドルロー
ル駆動モータ1側の速度制御性能が低い場合には、その
ラインの出力側で設定される帯板の張力を変化させる
と、その設定張力が大きなときにはヘルパロール駆動モ
ータ2A〜2Dの負荷電流が大きくなり、逆にその設定
張力が小さなときにはその負荷電流が小さくなるという
ように、設定張力の変動に応じてその負荷電流も大幅に
変動し、帯板の全長にわたって擦り傷が付いてしまうと
いう不都合が発生することもあった。また、ラインの加
減速時などの変化時には、速度マスターのブライドルロ
ールの指令速度と実際の速度との偏差が最大で10%程
度であった。
【0020】一方、ヘルパロール駆動モータ2A〜2D
の速度制御において5〜10%程度の垂下特性を持たせ
るような制御では、ラインを加減速させた場合には、ヘ
ルパロール駆動モータやヘルパロールなどが有する慣性
により、ヘルパロールが目標の速度に直ちに移行できな
いので、その移行が円滑にできるように補償する必要が
ある。しかし、その補償をすることが難しいために帯板
の張力変動となって表れ、この結果、帯板が偏って搬送
されたり、帯板がスリップするような不都合が生じる。
【0021】さらに、ヘルパロールに一番近い位置にあ
るブライドルロールを駆動するブライドルロール駆動モ
ータの速度制御の誤差が5〜10%というように、比較
的大きな場合には、ヘルパロール駆動モータの速度制御
の際の垂下特性をさらに大きくする必要があるので、上
述のスリップなどの不都合がいっそう発生しやすくな
る。
【0022】本発明は、上述の点に鑑みなされたもので
あり、その目的は、帯鋼などの帯板の処理ラインにおい
て、ロールを駆動する制御性能の異なるモータがそれぞ
れ混在する場合に、各ロールの速度を揃えるようにして
全体として帯板の搬送制御を高精度で行えるようにし、
もって、ロールと帯板の間に発生するスリップの抑制、
帯板の発生する擦り傷を防止などが行えるようにした帯
板の搬送制御方法およびその搬送制御装置を提供するこ
とある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、本発
明の目的を達成するために、請求項1記載の発明によれ
ば、帯板を搬送する第1ロールを第1モータで駆動させ
るとともに、前記帯板を搬送する第2ロールを第2モー
タで駆動させ、前記第1ロールの速度を検出し、この検
出速度が目標値に一致するように前記第1モータの速度
を制御し、かつ、前記第2ロールの速度を検出し、この
検出速度が前記目標値に一致するように前記第2モータ
の速度を制御する帯板の搬送制御方法において、前記第
1モータの制御性能と前記第2モータの制御性能との間
に相対的に差がある場合には、制御性能の低い方のロー
ルの検出速度と前記目標値とを比較して偏差を求め、こ
の求めた偏差に応じて制御性能の高い方のモータの速度
を制御する際の目標値を補正する帯板の搬送制御方法が
提供される。
【0024】また、請求項2記載の発明によれば、帯板
を搬送する搬送ロールを第1モータで駆動させるととも
に、前記帯板の所定の処理に利用する補助ロールを第2
モータで駆動させ、前記搬送ロールの速度を検出し、こ
の検出速度が目標値に一致するように前記第1モータの
速度を制御し、かつ、前記補助ロールの速度を検出し、
この検出速度が前記目標値に一致するように前記第2モ
ータの速度を制御する帯板の搬送制御方法において、前
記第1モータの制御性能と前記第2モータの制御性能と
の間に相対的に差がある場合には、制御性能の低い方の
ロールの検出速度と前記目標値とを比較して偏差を求
め、この求めた偏差に応じて制御性能の高い方のモータ
の速度を制御する際の目標値を補正する帯板の搬送制御
方法が提供される。
【0025】さらに、以下のような本発明の他の対応も
提案される。すなわち、請求項3記載の発明によれば、
帯板を搬送する搬送ロールを駆動する第1モータと、前
記搬送ロールと関連して配置され、前記帯板の所定の処
理に利用される補助ロールを駆動する第2モータと、前
記搬送ロールの速度を検出する第1速度検出手段と、こ
の第1速度検出手段の検出速度が目標値に一致するよう
に、前記第1モータの速度を制御する第1制御手段と、
前記補助ロールの速度を検出する第2速度検出手段と、
この第2速度検出手段の検出速度が前記目標値に一致す
るように、前記第2モータの速度を制御する第2制御手
段とを備え、前記第1モータの制御性能と前記第2モー
タの制御性能との間に相対的に差がある帯板の搬送制御
装置において、 制御性能の低い方のロールの検出速度
と前記目標値とを比較して偏差を求め、この求めた偏差
に応じて制御性能の高い方のモータの速度を制御する際
の目標値を補正する補正手段を備えたことを特徴とする
帯板の搬送制御装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明が
適用される帯鋼の処理ラインの全体構成を概略的に示し
た構成図である。なお、この実施形態では、その構成要
素が図4の従来装置の構成要素と同一の場合には、同一
の構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を適宜
省略する。
【0027】この処理ラインは、図1に示すように、張
力制御されるブライドルロール13A、13Bと速度制
御されるブライドルロール13C、13Dとが、左右の
所定位置にそれぞれ回転自在に配置され、これらのロー
ル13A〜13Dにより帯鋼aを所定の張力で連続搬送
されるように構成される。
【0028】ブライドルロール13A、13Bとブライ
ドルロール13C、13Dとの間には、処理槽14と、
4つの回転自在なヘルパロール15A〜15Dとが配置
されている。このヘルパロール15A〜15Dは、帯鋼
aを処理槽14内に導き、帯鋼aの表面に所定の処理が
されるように配置されている。
【0029】また、ブライドルロール13Bとヘルパロ
ール15Aとの間には、帯鋼aの張力を検出する張力計
12が設けられ、この検出張力が演算処理部16に供給
されるように構成される。
【0030】さらに、この処理ラインでは、ブライドル
ロール13A〜13Dは、図4に示すブライドルロール
駆動モータ1と同様のブライドルロール駆動モータ1A
〜1Dによりそれぞれ駆動され、ブライドルロール13
A〜13Dの各回転速度が、図4に示すパルスジェネレ
ータ3と同様のパルスジェネレータ3A〜3Dによりそ
れぞれ検出されるように構成される。そして、ブライド
ルロール駆動モータ1A、1Bは、張力計12の検出張
力が目標値に一致するように、速度制御部5A、5Bに
より速度制御され、これによりその張力が設定値となる
ようにブライドルロール13A、13Bが速度制御され
るように構成される。また、ブライドルロール駆動モー
タ1C、1Dは、図4に示す速度制御部5と同様の速度
制御部5C、5Dによりその速度制御が行われ、これに
よりブライドルロール13C、13Dの速度制御が行わ
れるように構成される。
【0031】同様に、ヘルパロール15A〜15Dは、
ヘルパロール駆動モータ2A〜2Dによりそれぞれ駆動
されるとともに、ヘルパロール15A〜15Dの回転速
度がパルスジェネレータ7A〜7Dにより検出されるよ
うに構成される。ヘルパロール駆動モータ2A〜2D
は、速度制御部9A〜9Dによりその速度制御が行わ
れ、これによりヘルパロール15A〜15Dの速度制御
が行われるように構成される。また、パルスジェネレー
タ3Cの検出速度は、演算処理部16に供給され、後述
のような処理を行うように構成される。
【0032】次に、この実施形態の制御方法が適用され
る制御装置の詳細な構成について、図2のブロック図を
参照して説明する。この制御装置は、ブライドルロール
13C、13D側の制御性能が低く、逆に、ヘルパロー
ル15A〜15D側の制御性能が相対的に高い場合のも
のであり、図2に示すように、演算処理部16の構成が
図4に示す従来装置の演算処理部6と異なり、その他の
部分の構成は従来装置と同様のものである。従って、以
下の説明では、その異なる部分についてのみ説明する。
【0033】演算処理部16は、図2に示すように、速
度・回転数変換器61には搬送基準速度11が直接供給
されるとともに、速度・回転数変換器62〜65には、
搬送基準速度11が補正回路17により補正される方法
を採用し、その補正された速度が供給されるようになっ
ている。
【0034】補正回路17は、図2に示すように、変換
器171、加算器172、および加算器173から構成
される。変換器171は、パルスジェネレータ3Cから
の検出回転数を受け取ると、その検出回転数を加算器1
72で処理可能な速度に変換するように構成される。こ
こで、変換器171に入力される検出回転数は、ヘルパ
ロール15A〜15Dに一番近い位置にある速度マスタ
ーであるブライドルロール13Cの回転数を検出するパ
ルスジェネレータ3Cのものが好ましいが、パルスジェ
ネレータ3Dからの検出回転数であっても良い。
【0035】加算器172は、搬送基準速度11と変換
器171から出力される速度とを加算してその速度偏差
を求め、その求めた速度偏差を加算器173に出力する
ように構成される。加算器173は、搬送基準速度11
に対して加算器172で求められた速度偏差を減算し、
その結果を速度・回転数変換器62〜65にそれぞれ供
給するように構成される。
【0036】次に、上記の補正回路17を設けた理由に
ついて、以下に説明する。図3は、モータの負荷電流と
その回転数の関係における垂下特性を示す図である。本
来ならば、図1に示す速度制御のマスターであるブライ
ドルロール13C、13Dは、droop=0%で制御
されなければならないが、トリップの防止など制御系の
安定のために、1%程度に設定される。しかし、ブライ
ドルロール駆動モータ1C、1Dや速度制御部5C、5
Dの制御性能が低い場合には、指令速度と実績値(実際
の速度)の偏差が図3と同様な形で表れる。
【0037】さらに、ブライドルロール13C、13D
を駆動するブライドルロール駆動モータ1C、1Dやそ
の速度制御部5C、5Dの制御性能が低く、逆に、ヘル
パロール15A〜15Dを駆動するヘルパロール駆動モ
ータ2A〜2Dやその速度制御部9A〜9Dの制御性能
が相対的に高い場合には、ブライドルロール13C、1
3Dの回転速度と指令速度との偏差が大きくなり、ヘル
パロール15A〜15Dの回転速度と指令速度との偏差
が小さくなる。このため、ブライドルロール13C、1
3Dの回転速度とヘルパロール15A〜15Dの回転速
度が揃わず、ヘルパロール15A〜15Dと帯鋼aとの
速度差が発生し、ヘルパロール15A〜15Dと帯鋼a
との間でスリップが発生したり、ヘルパロール駆動モー
タ2A〜2Dのトリップが発生するという不都合があ
る。
【0038】そこで、この実施形態では、これらの不都
合を解消するために、上記の補正回路17を設けるよう
にした。そして、この補正回路17により、制御性能の
高いヘルパロール15A〜15D側を制御する速度制御
部9A〜9Dに与える指令回転数を、制御性能の低いブ
ライドルロール駆動モータ1Cの回転数をパルスジェネ
レータ3Cにより検出し、上記のように補正するように
した。
【0039】次に、この補正回路17の動作の詳細につ
いて説明する。いま、変換器171が、パルスジェネレ
ータ3Cからの検出回転数を受け取ると、その検出回転
数を加算器172が処理可能な速度に変換する。加算器
172は、搬送基準速度11と変換器171から出力さ
れる速度とを減算してその速度偏差を求め、その求めた
速度偏差を加算器173に出力する。加算器173は、
搬送基準速度11に対して加算器172で求められた速
度偏差を減算し、その結果を速度・回転数変換器62〜
65にそれぞれ供給する。
【0040】ここで、以後の速度制御部9A〜9Dの動
作は、図4と同様であるのでその説明は省略する。以上
説明したように、本発明の実施形態によれば、補正回路
17を設け、この補正回路17によって搬送基準速度と
ブライドルロール13Cの検出速度を比較してその偏差
を求め、その偏差に応じてヘルパロール15A〜15D
の速度制御部9A〜9Dに供給する指令回転数を補正す
るようにした。このため、ブライドルロール13C、1
3Dの速度制御性能がヘルパロール15A〜15Dの速
度制御性能よりも相対的に低い場合でも、ブライドルロ
ール13C、13Dとヘルパロール15A〜15Dとの
速度を揃えることができるようになった。従って、帯鋼
aの搬送速度とヘルパロール15A〜15Dの回転速度
との誤差がなくなるので、帯鋼aとヘルパロール15A
〜15Dとの間のスリップが抑制され、帯鋼aの高精度
の搬送制御が実現できる。さらに、制御の際のドループ
値を小さくすることができる。
【0041】なお、以上説明した本発明の実施形態は、
ブライドルロール駆動モータ1について速度制御性能の
低いものを使用し、ヘルパロール駆動モータ2A〜2D
について速度制御性能の高いものを使用した場合につい
て説明した。しかし、本発明は、その逆の場合、すなわ
ち、ブライドルロール駆動モータ1について速度制御性
能の高いものを使用し、ヘルパロール駆動モータ2A〜
2Dについて速度制御性能の低いものを使用した場合に
も適用可能である。この場合には、図2に示す演算処理
部16において、速度・回転数変換器62〜65には搬
送基準速度11が直接供給されるとともに、速度・回転
数変換器61には、搬送基準速度11が補正回路17に
より補正され、その補正された速度が供給するように構
成すれば良い。
【0042】また、本発明の実施の形態では、ブライド
ルロール13A〜13Dと、ヘルパロール15A〜15
Dとを備え、これらの両ロールの間に制御性能の差があ
る場合について説明した。しかし、本発明は、これに限
定されるものではなく、帯鋼の処理ラインが複数の搬送
ロールを備え、これらのロール間に制御性能の差がある
ような場合にも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、第1ロールを駆動する第1モータの制御性能と
第2ロールを駆動する第2モータの制御性能との間に相
対的に差がある場合には、制御性能の低い方のロールの
検出速度と目標値とを比較して偏差を求め、この求めた
偏差に応じて制御性能の高い方のモータの速度を制御す
る際の目標値を補正するようにした。このため、両モー
タの制御性能が異なる場合に、両ロールの速度を揃える
ことができるようになって、帯板の搬送速度とロールの
回転速度との誤差がなくなるので、帯板とそのロールと
の間のスリップが抑制され、帯板の高精度の搬送制御が
実現できる。
【0044】請求項2および請求項3記載の発明では、
搬送ロールを駆動する第1モータの制御性能と補助ロー
ルを駆動する第2モータの制御性能との間に相対的に差
がある場合には、制御性能の低い方のロールの検出速度
と目標値とを比較して偏差を求め、この求めた偏差に応
じて制御性能の高い方のモータの速度を制御する際の目
標値を補正するようにした。このため、両モータの制御
性能が異なる場合に、両ロールの速度を揃えることがで
きるようになって、帯板の搬送速度とロールの回転速度
との誤差がなくなるので、帯板とそのロールとの間のス
リップが抑制され、帯板の高精度の搬送制御が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される帯鋼の処理ラインの全体構
成を概略的に示した構成図である。
【図2】図1に示す本発明の制御装置の詳細な構成を示
すブロック図である。
【図3】モータ制御装置の垂下特性を示す図である。
【図4】従来装置のブロック図である。
【符号の説明】
a 帯鋼 1A〜1D ブライドルロール駆動モータ(第1モー
タ) 2A〜2D ヘルパロール駆動モータ(第2モータ) 3A〜3D、7A〜7D パルスジェネレータ 4、8A〜8D 負荷電流検出器 5A〜5D、9A〜9D 速度制御部 13A〜13D ブライドルロール 14 処理槽 15A〜15D ヘルパロール 16 演算処理部 17 補正回路 61〜65 速度・回転数変換器 171 変換器 172 加算器 173 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05D 13/62 G05D 13/62 K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯板を搬送する第1ロールを第1モータ
    で駆動させるとともに、前記帯板を搬送する第2ロール
    を第2モータで駆動させ、前記第1ロールの速度を検出
    し、この検出速度が目標値に一致するように前記第1モ
    ータの速度を制御し、かつ、前記第2ロールの速度を検
    出し、この検出速度が前記目標値に一致するように前記
    第2モータの速度を制御する帯板の搬送制御方法におい
    て、 前記第1モータの制御性能と前記第2モータの制御性能
    との間に相対的に差がある場合には、制御性能の低い方
    のロールの検出速度と前記目標値とを比較して偏差を求
    め、この求めた偏差に応じて制御性能の高い方のモータ
    の速度を制御する際の目標値を補正することを特徴とす
    る帯板の搬送制御方法。
  2. 【請求項2】 帯板を搬送する搬送ロールを第1モータ
    で駆動させるとともに、前記帯板の所定の処理に利用す
    る補助ロールを第2モータで駆動させ、前記搬送ロール
    の速度を検出し、この検出速度が目標値に一致するよう
    に前記第1モータの速度を制御し、かつ、前記補助ロー
    ルの速度を検出し、この検出速度が前記目標値に一致す
    るように前記第2モータの速度を制御する帯板の搬送制
    御方法において、 前記第1モータの制御性能と前記第2モータの制御性能
    との間に相対的に差がある場合には、制御性能の低い方
    のロールの検出速度と前記目標値とを比較して偏差を求
    め、この求めた偏差に応じて制御性能の高い方のモータ
    の速度を制御する際の目標値を補正することを特徴とす
    る帯板の搬送制御方法。
  3. 【請求項3】 帯板を搬送する搬送ロールを駆動する第
    1モータと、 前記搬送ロールと関連して配置され、前記帯板の所定の
    処理に利用される補助ロールを駆動する第2モータと、 前記搬送ロールの速度を検出する第1速度検出手段と、 この第1速度検出手段の検出速度が目標値に一致するよ
    うに、前記第1モータの速度を制御する第1制御手段
    と、 前記補助ロールの速度を検出する第2速度検出手段と、 この第2速度検出手段の検出速度が前記目標値に一致す
    るように、前記第2モータの速度を制御する第2制御手
    段とを備え、前記第1モータの制御性能と前記第2モー
    タの制御性能との間に相対的に差がある帯板の搬送制御
    装置において、 制御性能の低い方のロールの検出速度と前記目標値とを
    比較して偏差を求め、この求めた偏差に応じて制御性能
    の高い方のモータの速度を制御する際の目標値を補正す
    る補正手段を備えたことを特徴とする帯板の搬送制御装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140108327A (ko) * 2011-12-30 2014-09-05 애슈워쓰 브라더스, 인코포레이티드 컨베이어 벨트의 전해 연마 또는 전해 도금 방법 및 시스템

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