JPH11234824A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス絶縁開閉装置の全長を短くすることがで
きるとともに、普通形ケーブルヘッドの現地での取付作
業の際に、ＬＡ・ＰＴユニットの着脱作業を不要にする
ことができるガス絶縁開閉装置を提供する。 【解決手段】 ＬＡ・ＰＴユニット２は避雷器ＬＡおよ
び計器用変圧器ＰＴが横方向に並設されて、金属容器１
１内に収納される。線路ユニット１は線路断路器ＤＳ３
および線路接地開閉器ＥＳ１３が横方向に並設され、そ
の下部にはケーブルヘッドＣＨが配設されるとともに、
上部には断路部ＪＳが配設されて、金属容器２１内に収
納される。また、ＬＡ・ＰＴユニット２を線路ユニット
１の上部に載置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、発電所、変電所あ
るいは受電所などの電力用回路に使用されるガス絶縁開
閉装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】遮断器、断路器、接地開閉器、避雷器お
よび計器用変圧器等を有するガス絶縁開閉装置において
は、必要機器をそれぞれ絶縁ガスを封入した個別の金属
容器内に収納して、それら金属容器が絶縁スペーサを介
して接続されて構成されている。図３はこの種の従来の
ガス絶縁開閉装置のフィーダーユニットの一例を示すも
ので、甲母線ＢＵＳ１および甲母線断路器ＤＳ１が収納
された甲母線断路器ユニット５１と、乙母線ＢＵＳ２お
よび乙母線断路器ＤＳ２が収納された乙母線断路器ユニ
ット５２とには、遮断器ＣＢ、遮断器点検用接地開閉器
ＥＳ１１，ＥＳ１２および変流器ＣＴが収納されたＣＢ
ユニット５３が接続される。

【０００３】また、ＣＢユニット５３には、線路断路器
ＤＳ３、線路接地開閉器ＥＳ１３およびケーブルヘッド
ＣＨが収納され線路ユニット５４が接続される。さら
に、線路ユニット５４には、避雷器ＬＡが収納され金属
容器の上部に計器用変圧器ＰＴが配置されるとともに、
避雷器ＬＡおよび計器用変圧器ＰＴを主回路から切り離
すための断路部ＪＳが前記金属容器内に収納されて構成
されるＬＡ・ＰＴユニット５５が接続される。これらユ
ニット５１〜５５は絶縁ガスを封入した金属容器で形成
されるとともに、絶縁スペーサでガス区画されて接続さ
れ、ベース６１上に配置されて、ガス絶縁開閉装置のフ
ィーダーユニットの１回線が構成されている。

【０００４】また、上記のように構成されたフィーダー
ユニットは２台横方向に並べて配置され、両フィーダー
ユニットのそれぞれの甲母線断路器ユニット５１および
乙母線断路器ユニット５２同士が接続母線６２を介して
接続される。なお、５６は甲母線断路器ＤＳ１の操作装
置、５７は乙母線断路器ＤＳ２の操作装置、５８は線路
断路器ＤＳ３の操作装置、５９は線路接地開閉器ＥＳ１
３の操作装置、６０は乙母線断路器ユニット５２の下方
に配置された制御盤である。

【０００５】図４は線路ユニット５４とＬＡ・ＰＴユニ
ット５５の内部構造を示すもので、ＣＢユニット５３に
絶縁スペーサ６６を介して接続される導体６９は、その
導体６９と直角方向に配置された線路断路器ＤＳ３の本
体６７に接続され、その線路断路器本体６７と同軸方向
に配置されたケーブルヘッドＣＨに導体７０を介して接
続される。導体７０は、ＬＡ・ＰＴユニット５５に絶縁
スペーサ７６を介して接続される導体７１に分岐される
とともに、その導体７１の反対側に線路接地開閉器ＥＳ
１３の本体６８が配置されて接地回路が構成され、これ
らが絶縁ガスを封入した金属容器６５に収納されて線路
ユニット５４が構成される。

【０００６】ＬＡ・ＰＴユニット５５は、絶縁ガスを封
入した金属容器７２に絶縁スペーサ７６を介して線路ユ
ニット５４に接続される導体７４と、その導体７４と直
角方向に配置された避雷器ＬＡと、その間に主回路との
切り離し用の断路部７３とが配置され、その断路部７３
の三相のうちいずれかの一相から上部に配置される計器
用変圧器ＰＴに接続される導体７５が収納されて構成さ
れる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のガス絶縁開閉装置においては、線路ユニット５４は
線路断路器本体６７と線路接地開閉器本体６８が上下に
配置され、線路断路器本体６７は縦方向へ開閉し、線路
接地開閉器本体６８は横方向に開閉する構成をとってお
り、さらにケーブルヘッドＣＨが線路接地開閉器本体６
８の下側に配置されて収納されるため、金属容器６５の
縦方向の寸法が大きくなってしまう。

【０００８】また、ＬＡ・ＰＴユニット５５は、避雷器
ＬＡと計器用変圧器ＰＴが別々の金属容器に収納される
とともに、上下に配置されており、さらに主回路との切
り離し用の断路部７３が避雷器ＬＡと計器用変圧器ＰＴ
との間に配置されるため、金属容器７２の縦方向の寸法
が大きくなってしまう。なお、断路部７３を斜めに配置
するなどして、ＬＡ・ＰＴユニット５５の小型化を図っ
てきたが、小型化にも限界が生じていた。

【０００９】上記のように、線路ユニット５４およびＬ
Ａ・ＰＴユニット５５は、ともに縦方向の寸法が大きく
なってしまうので、線路ユニット５４とＬＡ・ＰＴユニ
ット５５は横並びでしか配置できず、ガス絶縁開閉装置
の全長が長くなり、設置スペースを多く必要とする欠点
があった。また、ケーブルヘッドＣＨが普通形ケーブル
ヘッドの場合には、現地での取付作業の際に、線路ユニ
ット５４の後方に配置されているＬＡ・ＰＴユニット５
５を一度移動させておき、作業終了後に接続する作業が
必要となるという欠点もあった。

【００１０】そこで本発明は、ガス絶縁開閉装置の全長
を短くすることができるとともに、普通形ケーブルヘッ
ドの現地での取付作業の際に、ＬＡ・ＰＴユニットの着
脱作業を不要にすることができるガス絶縁開閉装置を提
供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、避
雷器および計器用変圧器を有するＬＡ・ＰＴユニット
と、線路断路器、線路接地開閉器およびケーブルヘッド
を有するとともに、前記避雷器および前記計器用変圧器
を主回路から切り離すための断路部を有する線路ユニッ
トとを備えたガス絶縁開閉装置において、前記ＬＡ・Ｐ
Ｔユニットは、前記避雷器および前記計器用変圧器が横
方向に並設されて、金属容器内に収納され、前記線路ユ
ニットは、前記線路断路器および前記線路接地開閉器が
横方向に並設され、その下部には前記ケーブルヘッドが
配設されるとともに、上部には前記断路部が配設され
て、金属容器内に収納され、前記ＬＡ・ＰＴユニットを
前記線路ユニットの上部に載置して構成する。

【００１２】上記のように構成した請求項１の発明のガ
ス絶縁開閉装置においては、従来横並びに配置されてい
た線路ユニットとＬＡ・ＰＴユニットを上下に配置する
ことにより、ＬＡ・ＰＴユニットの１ユニット分の長さ
が無くなるためガス絶縁開閉装置の全長を短くすること
ができるとともに、普通形ケーブルヘッドの現地での取
付作業の際に、ＬＡ・ＰＴユニットの着脱作業を不要に
することができる。

【００１３】請求項２の発明では、請求項１の発明にお
いて、前記ＬＡ・ＰＴユニットの金属容器と前記線路ユ
ニットの金属容器を絶縁スペーサによってガス区画して
構成する。

【００１４】上記のように構成した請求項２の発明のガ
ス絶縁開閉装置においては、線路ユニットとＬＡ・ＰＴ
ユニットを絶縁スペーサによってガス区画することによ
り、避雷器および計器用変圧器が線路断路器および線路
接地開閉器の電流開閉による分解ガスの影響を受けるこ
とがないので、信頼性の維持を図ることができるととも
に、普通形ケーブルヘッドの現地での取付作業の際に、
避雷器および計器用変圧器が大気に開放されることがな
いので、品質の安定化も図ることができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１は、ガス絶縁開閉装置のフィ
ーダーユニットに本発明を適用した実施の形態の一例を
示すもので、（Ａ）は各相の電気的な構成を単線結線図
で示した側面図、（Ｂ）はその平面図である。ＢＵＳ１
およびＢＵＳ２はそれぞれ甲母線および乙母線、ＤＳ１
およびＤＳ２はそれぞれ甲母線断路器および乙母線断路
器で、甲母線ＢＵＳ１および甲母線断路器ＤＳ１を共通
の金属容器内に収納することにより、甲母線ユニット５
１が構成され、乙母線ＢＵＳ２および乙母線断路器ＤＳ
２を共通の金属容器内に収納することにより、乙母線ユ
ニット５２が構成される。

【００１６】ＣＢは遮断器、ＥＳ１１およびＥＳ１２は
それぞれ母線側および線路側の遮断器点検用接地開閉
器、ＣＴは変流器で、これらが共通の金属容器内に収納
されて、ＣＢユニット５３が構成される。ＤＳ３は線路
断路器、ＥＳ１３は線路接地開閉器、ＣＨはケーブルヘ
ッド、ＪＳは避雷器ＬＡおよび計器用変圧器ＰＴを主回
路から切り離す断路部で、これらが共通の金属容器内に
収納されて、線路ユニット１が構成される。避雷器ＬＡ
および計器用変圧器ＰＴは、横方向に平行に配置され、
共通の金属容器内に収納されて、ＬＡ・ＰＴユニット２
が構成される。また、これらユニット５１，５２，５
３，１，２が接続されて、１台のガス絶縁開閉装置のフ
ィーダーユニットが構成されている。

【００１７】線路ユニット１の一側面には、線路断路器
ＤＳ３、線路接地開閉器ＥＳ１３および避雷器ＬＡ・計
器用変圧器ＰＴの切り離し用断路部ＪＳのそれぞれの操
作装置５８，５９，６３が配置されている。また、図１
（Ｂ）に示すように、上記のように構成されたフィーダ
ーユニットが２台横方向に並べて配置され、両フィーダ
ーユニットのそれぞれの甲母線断路器ユニット５１およ
び乙母線断路器ユニット５２同士が接続母線６２を介し
て相互に接続されている。

【００１８】図２は線路ユニット１とＬＡ・ＰＴユニッ
ト２の詳細を示す側面図である。線路ユニット１の金属
容器１１は、縦方向に配置される母管１１ａと、横方向
に配置される分岐管１１ｂ，１１ｃとで十字形状に形成
されており、母管１１ａの下端は、底板１２により気密
に閉じられ、母管１１ａの上端は、ＬＡ・ＰＴユニット
２により気密に閉じられている。金属容器１１の分岐管
１１ｂは、ＣＢユニット５３に接続されており、絶縁ス
ペーサ６６を介して接続される三相が直線または三角形
状に配置された導体１０と、その導体１０が接続される
三相が直線または三角形状に配置された線路断路器ＤＳ
３とが収納されている。

【００１９】線路断路器ＤＳ３は、導体１０に固定され
た可動側接触部１４、可動電極１５および固定側接触部
１６等で構成さる。可動電極１５は三相分が絶縁物で形
成された主軸１３に固定されており、主軸１３は金属容
器１１の外部の一側面に配置された操作装置５８に接続
されており、操作装置５８により主軸１３が回転する
と、主軸１３に固定された可動電極１５が回転して、固
定側接触部１６に接離することにより、三相一括で開閉
操作が行われる。固定側接触部１６は、金属容器１１の
縦方向に構成された母管１１ａと同軸方向に平行に三相
が直線または三角形状に配置された導体９に固定されて
おり、導体９を中心として反対側の分岐管１１ｃには、
三相が直線または三角形状に配置された線路接地開閉器
ＥＳ１３が収納される。

【００２０】線路接地開閉器ＥＳ１３は、導体９に固定
された固定側接触部１９、可動電極１８および固定側接
触部１７等で構成される。可動電極１８は三相分が絶縁
レバー（図示せず）を介して主軸２０に接続されてお
り、主軸２０は金属容器１１の外部の一側面に配置され
た操作装置５９に接続されており、操作装置５９により
主軸２０が回転すると、絶縁レバーで回転運動から直線
運動に変換されて、可動電極１８が直線摺動して固定側
接触部１７に接離することにより、三相一括にて開閉操
作が行われる。なお、可動側接触部１８は、支え８によ
り側面板３１に固定されており、側面板３１によって、
金属容器１１の分岐管１１ｃの端部が気密に閉じられて
いる。

【００２１】導体９は支持碍子３１を介して金属容器１
１に固定されており、導体９の下部には、金属容器１１
の縦方向に配置された母管１１ａと同軸方向に平行に三
相が三角形状に配置され、かつ底板１２に固定されたケ
ーブルヘッドＣＨに接続される。また導体９の上部に
は、三相分の避雷器ＬＡと計器用変圧器ＰＴを主回路か
ら切り離す断路部ＪＳが配置される。

【００２２】断路部ＪＳは導体９に固定された固定側接
触部２８、可動電極２７および可動側接触部２６等で構
成される。可動電極２７は三相分が絶縁物で形成された
主軸２９に固定されており、主軸２９は金属容器１１の
外部の一側面に配置された操作装置６３に接続されてお
り、操作装置６３により主軸２９が回転すると、主軸２
９に固定された可動電極２７が回転して、固定側接触部
２８に接離することにより、三相一括で開閉操作が行わ
れる。可動側接触部２６は、支持碍子３０により各相毎
に線路接地開閉器ＥＳ１３の支え８に固定されて支持さ
れるとともに、線路ユニット１の上部に配置されたＬＡ
・ＰＴユニット２に接続される。

【００２３】三相分の避雷器ＬＡと単相の計器用変圧器
ＰＴを備えたＬＡ・ＰＴユニット２は、三相が直線また
は三角形状に配置された避雷器ＬＡが、金属容器２１の
天蓋２２から吊り下げられた形で固定されて、三相が直
線または三角形状に配置された導体２３により、線路ユ
ニット１に接続される。また、避雷器ＬＡとしては、酸
化亜鉛素子の粒子を細粒化して単位長さ当たりの抵抗値
を標準の素子より高くした高抵抗素子を使用することに
より、高さを抑えることができる。

【００２４】計器用変圧器ＰＴは避雷器ＬＡと平行に並
べて配置され、避雷器ＬＡと同様に、金属容器２１の天
蓋２２から吊り下げられた形で固定されて、導体２４に
より導体２３の三相のうちのいずれか一相に接続され
る。なお、ＬＡ・ＰＴユニット２を、線路ユニット１の
上部に配置して、線路ユニット１とＬＡ・ＰＴユニット
２の間を絶縁スペーサ２５にてガス区分する。

【００２５】また、線路断路器ＤＳ３は、上記実施の形
態では、可動電極１５が回転する方式としているが、線
路接地開閉器ＥＳ１３のように、可動電極１５を直線的
に可動させる方式としてもよい。さらに、線路接地開閉
器ＥＳ１３も同様に、上記実施の形態では、可動電極１
８を直線的に可動させる方式としているが、線路断路器
ＤＳ３のように、可動電極１８を回転させる方式として
もよい。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明のガス絶縁開
閉装置においては、線路ユニットとＬＡ・ＰＴユニット
を上下に並べて配置することにより、従来のＬＡ・ＰＴ
ユニットの１ユニット分の長さが無くなるため、回線長
が短くなり、ガス絶縁開閉装置の全長を短くすることが
できる。

【００２７】また、線路ユニットとＬＡ・ＰＴユニット
を絶縁スペーサによりガス区画することにより、避雷器
および計器用変圧器が線路断路器および線路接地開閉器
の電流開閉による分解ガスの影響を受けることがないの
で、信頼性の維持が図ることができるとともに、普通形
ケーブルヘッドの現地取り付け作業の際に、避雷器およ
び計器用変圧器が大気に開放されることがないので、Ｌ
Ａ・ＰＴユニットの着脱作業が削減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のガス絶縁開閉装置をフィーダーユニッ
トに適用した実施の形態の一例を示すもので、（Ａ）は
側面図、（Ｂ）は平面図である。

【図２】その線路ユニットとＬＡ・ＰＴユニットの詳細
な構造を示す側面図である。

【図３】従来のガス絶縁開閉装置のフィーダーユニット
の一例を示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は平面図
である。

【図４】従来の線路ユニットとＬＡ・ＰＴユニットの詳
細な構造を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 線路ユニット ２ ＬＡ・ＰＴユニット ８ 支え（線路接地開閉器） ９ 導体 １０ 導体 １１ 金属容器 １２ 底板 １３ 主軸（線路断路器） １４ 可動側接触部（線路断路器） １５ 可動電極（線路断路器） １６ 固定側接触部（線路断路器） １７ 可動側接触部（線路接地開閉器） １８ 可動電極（線路接地開閉器） １９ 固定側接触部（線路接地開閉器） ２０ 主軸（線路接地開閉器） ２１ 金属容器 ２２ 天蓋 ２３ 導体 ２４ 導体 ２５ 絶縁スペーサ ２６ 可動側接触部（断路部） ２７ 可動電極（断路部） ２８ 固定側接触部（断路部） ２９ 主軸（断路部） ３０ 支持碍子 ３１ 支持碍子

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】避雷器および計器用変圧器を有するＬＡ・
   ＰＴユニットと、線路断路器、線路接地開閉器およびケ
   ーブルヘッドを有するとともに、前記避雷器および前記
   計器用変圧器を主回路から切り離す断路部を有する線路
   ユニットとを備えたガス絶縁開閉装置において、 前記ＬＡ・ＰＴユニットは、前記避雷器および前記計器
   用変圧器が横方向に並設されて、金属容器内に収納さ
   れ、 前記線路ユニットは、前記線路断路器および前記線路接
   地開閉器が横方向に並設され、その下部には前記ケーブ
   ルヘッドが配設されるとともに、上部には前記断路部が
   配設されて、金属容器内に収納され、 前記ＬＡ・ＰＴユニットが前記線路ユニットの上部に載
   置された、 ことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
2. 【請求項２】前記ＬＡ・ＰＴユニットの金属容器と前記
   線路ユニットの金属容器が、絶縁スペーサによってガス
   区画されたことを特徴とする請求項１記載のガス絶縁開
   閉装置。