JPH11233584A - 基板搬送処理装置 - Google Patents

基板搬送処理装置

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JPH11233584A
JPH11233584A JP5284598A JP5284598A JPH11233584A JP H11233584 A JPH11233584 A JP H11233584A JP 5284598 A JP5284598 A JP 5284598A JP 5284598 A JP5284598 A JP 5284598A JP H11233584 A JPH11233584 A JP H11233584A
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wafers
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Hiroshi Yamahata
博史 山畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化、スループットの向上及び製品
歩留まりの向上を図る。 【解決手段】 ウエハ搬入・搬出部2と処理部3との間
で複数のウエハWを受け渡すインターフェース部4に配
設される姿勢変換装置30と、処理部3とインターフェ
ース部4とでウエハWを搬送するウエハ搬送チャック5
1と、姿勢変換装置30とウエハ搬送チャック51との
間に位置して複数のウエハWを垂直状態に所定の間隔を
おいて整列保持するピッチチェンジャ20とを具備す
る。ピッチチェンジャ20は、ウエハWを保持する複数
の保持溝21a,21bを列設した一対の側部保持部材
22a,23a;22b,23bと一対の下部保持部材
24a,25a;24b,25bとからなる第1の保持
部21Aと第2の保持部21Bとを具備し、第1の保持
部21Aと第2の保持部21Bとを相対的に昇降可能に
形成して、第1の保持部21Aと第2の保持部21Bの
いずれか一方の保持部で複数のウエハWを所定間隔をお
いて保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば半導体ウ
エハやLCD用ガラス基板等の被処理用の基板を連続的
に搬送して適宜処理する基板搬送処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造装置の製造工程にお
いては、半導体ウエハやLCD用ガラス等の被処理用の
基板(以下にウエハ等という)を薬液やリンス液(洗浄
液)等の処理液が貯留された処理槽や乾燥部に順次搬送
して洗浄や乾燥等の処理を行う基板処理装置が広く採用
されている。
【0003】このような基板処理装置において、複数枚
例えば50枚のウエハ等を効率良く洗浄等するには、ウ
エハ等の搬入・搬出部と、処理部との間にウエハ受渡し
部を配設し、ウエハ受渡し部に配設されたウエハ受渡し
装置等によって複数枚例えば50枚のウエハ等を所定間
隔に垂直に配列して搬送すると共に、各処理ユニットに
搬入し、処理ユニットから搬出する方法が好適とされて
いる。
【0004】ところで、この種の基板処理装置において
は、未処理のウエハ等と処理済みのウエハ等を同一の受
渡し装置によって保持すると、未処理のウエハ等に付着
していたパーティクル等の汚染物質がウエハ受渡し装置
のウエハ保持部を介して処理済みのウエハ等に付着し
て、ウエハ等が汚染されるという問題があった。この問
題を解決するには、2つのウエハ受渡し装置によって未
処理のウエハ等の保持と、処理済みのウエハ等の保持を
別個に行わせることが考えられるが、このように2台の
受渡し装置を設けることは、装置の大型化につながる。
【0005】上記問題を解決するために、従来では、ウ
エハ受渡し装置のウエハ保持部を、それぞれウエハ等を
垂直状態で保持する2個の保持部材からなる第1の保持
部と、3個の保持部材からなる第2の保持部とで構成
し、これら第1の保持部と第2の保持部とを相対的に昇
降可能に切換え可能に形成し、上昇位置にある一方の保
持部によりウエハ等を保持し得るように構成したものが
知られている(特開平6−163670号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の装置においては、第1の保持部にてウエハ等を
保持する場合は、ウエハ等の両側部の内方側の2箇所を
保持する状態となり、第2の保持部にてウエハ等を保持
する場合は、ウエハ等の下部中央と両側部の3箇所を保
持する状態となるため、未処理のウエハ等と処理済みの
ウエハ等を保持する状態が異なる。このように、同一の
ウエハ受渡し装置において、ウエハ等の保持状態が異な
ると、ウエハ等の保持の安定性が損なわれ、特に第1の
保持部のようにウエハ等の両側部の内方側の2箇所を保
持する場合は、移動動作時にウエハ等ががたついたり隣
接するウエハ等同士が接触してパーティクル等が発生
し、製品歩留まりが低下するという問題がある。この問
題を解決する手段として、保持部材の幅を広げることが
考えられるが、保持部材の幅を広げることは、ウエハ等
との接触面積を増大することとなり、その分ウエハ等と
の接触によってパーティクルが発生する虞れがある。
【0007】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、装置全体を小型にしてスループットの向上を図れる
ようにし、かつ未処理の基板と処理済みの基板を同じ保
持状態で保持して、基板の保持の安定化を図ると共に、
製品歩留まりの向上を図れるようにした基板搬送処理装
置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の基板搬送処理装置は、基板搬入・搬出部
と、基板に適宜処理を施す基板処理部と、上記基板搬入
・搬出部と基板処理部との間で複数の上記基板を受け渡
す基板受渡し部と、上記基板受渡し部に配設されて複数
の基板を垂直状態に整列保持する基板保持手段と、上記
基板処理部と基板受渡し部とで上記基板を搬送する基板
搬送手段と、上記基板保持手段と基板搬送手段との間に
位置して複数の上記基板を垂直状態に所定の間隔をおい
て整列保持する基板間隔保持手段とを具備する基板処理
装置において、 上記基板間隔保持手段は、それぞれ上
記基板を保持する複数の保持溝を列設した一対の側部保
持部材と一対の下部保持部材とからなる第1の保持部と
第2の保持部とを具備し、上記第1の保持部と第2の保
持部とを相対的に昇降可能に形成して、第1の保持部と
第2の保持部のいずれか一方の保持部で上記複数の基板
を所定間隔をおいて保持するように形成してなる、こと
を特徴とする。
【0009】この発明において、上記第1の保持部及び
第2の保持部は、基板の左右対称位置を保持する方が好
ましい(請求項2)。また、第1の保持部及び第2の保
持部における側部保持部材にて基板を支持し、下部保持
部材にて基板の倒れを防止する方が好ましい(請求項
3)。この場合、側部保持部材に列設される保持溝を、
断面略V字状に形成し、下部保持部材に列設される保持
溝を、断面略Y字状に形成することができる(請求項
4)。
【0010】また、上記第1の保持部と第2の保持部と
を相対的に昇降可能に形成するものであれば、その構造
は任意のものであっても差し支えないが、好ましくは第
1の保持部と第2の保持部の側部保持部材及び下部保持
部材を、それぞれ別の保持体に装着し、保持体の少なく
とも一方を昇降手段によて昇降可能に形成する方がよい
(請求項5)。
【0011】また、上記第1の保持部及び第2の保持部
を、水平方向において方向変換可能に形成する方が好ま
しく(請求項6)、更に好ましくは、上記基板間隔保持
手段を、水平及び垂直方向に移動可能に形成する方がよ
い(請求項7)。
【0012】上記のように構成されるこの発明の基板搬
送処理装置によれば、未処理の基板と処理済みの基板と
を第1の保持部と第2の保持部とで切換え保持すること
ができ、しかも、第1の保持部と第2の保持部による保
持状態を略同一状態にすることができるので、複数の基
板を所定間隔に安定した状態で保持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態では半導
体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説
明する。
【0014】図1はこの発明の基板搬送処理装置を適用
した洗浄処理システムの一例を示す概略平面図、図2は
その概略側面図である。
【0015】上記洗浄処理システムは、被処理用の基板
である半導体ウエハW(以下にウエハという)を水平状
態に収納する容器例えばキャリア1を搬入、搬出するた
めの搬入・搬出部2と、ウエハWを薬液、洗浄液等の液
処理すると共に乾燥処理する処理部3と、搬入・搬出部
2と処理部3との間に位置してウエハWの受渡し、位置
調整、姿勢変換及び間隔調整等を行うウエハの受渡し部
例えばインターフェース部4とで主に構成されている。
【0016】上記搬入・搬出部2は、洗浄処理システム
の一側端部にはキャリア搬入部5aとキャリア搬出部5
bが併設されると共に、ウエハ搬出入部6が設けられて
いる。この場合、キャリア搬入部5aとウエハ搬出入部
6との間には図示しない搬送機構が配設されており、こ
の搬送機構によってキャリア1がキャリア搬入部5aか
らウエハ搬出入部6へ搬送されるように構成されてい
る。
【0017】また、キャリア搬出部5bとウエハ搬出入
部6には、それぞれキャリアリフタ(図示せず)が配設
され、このキャリアリフタによって空のキャリア1を搬
入・搬出部2上方に設けられたキャリア待機部7への受
け渡し及びキャリア待機部7からの受け取りを行うこと
ができるように構成されている。この場合、キャリア待
機部7には、水平方向(X,Y方向)及び垂直方向(Z
方向)に移動可能なキャリア搬送ロボット(図示せず)
が配設されており、このキャリア搬送ロボットによって
ウエハ搬出入部6から搬送された空のキャリア1を整列
すると共に、キャリア搬出部5bへ搬出し得るようにな
っている。また、キャリア待機部7には、空キャリアだ
けでなく、ウエハWが収納された状態のキャリア1を待
機させておくことも可能である。
【0018】上記キャリア1は、図3及び図4に示すよ
うに、一側に開口部1aを有し内壁に複数枚例えば25
枚のウエハWを適宜間隔をおいて水平状態に保持する保
持溝(図示せず)を有する容器本体1bと、この容器本
体1bの開口部1aを開閉する蓋体1cとで構成されて
おり、蓋体1c内に組み込まれた係脱機構1dを後述す
る蓋開閉装置8によって操作することにより、蓋体1c
が開閉されるように構成されている。
【0019】上記ウエハ搬出入部6は、上記インターフ
ェース部4に開口しており、その開口部には蓋開閉装置
8が配設されている。この蓋開閉装置8によってキャリ
ア1の蓋体1cが開放あるいは閉塞されるようになって
いる。したがって、ウエハ搬出入部6に搬送された未処
理のウエハWを収納するキャリア1の蓋体1cを蓋開閉
装置8によって取り外してキャリア1内のウエハWを搬
出可能にし、全てのウエハWが搬出された後、再び蓋開
閉装置8によって蓋体1cを閉塞することができる。ま
た、キャリア待機部7からウエハ搬出入部6に搬送され
た空のキャリア1の蓋体1cを蓋開閉装置8によって取
り外してキャリア1内へのウエハWを搬入可能にし、全
てのウエハWが搬入された後、再び蓋開閉装置8によっ
て蓋体1cを閉塞することができる。なお、ウエハ搬出
入部6の開口部近傍には、キャリア1内に収納されたウ
エハWの枚数を検出するマッピングセンサ9が配設され
ている。
【0020】上記インターフェース部4には、複数枚例
えば25枚のウエハWを水平状態に保持すると共に、ウ
エハ搬出入部6のキャリア1との間で、水平状態でウエ
ハWを受け渡すウエハ搬送アーム10と、複数枚例えば
52枚のウエハWを所定間隔をおいて垂直状態に保持す
る間隔調整手段例えばピッチチェンジャ20と、ウエハ
搬送アーム10とピッチチェンジャ20との間に位置し
て、複数枚例えば26枚のウエハWを水平状態と垂直状
態とに変換する保持手段例えば姿勢変換装置30と、垂
直状態に姿勢変換されたウエハWに設けられたノッチ
(図示せず)を検出する位置検出手段例えばノッチアラ
イナ40が配設されている。また、インターフェース部
4には、処理部3と連なる搬送路50が設けられてお
り、この搬送路50にウエハ(基板)搬送手段例えばウ
エハ搬送チャック51が移動自在に配設されている。
【0021】この場合、上記ウエハ搬送アーム10は、
ウエハ受渡し部7のキャリア1から複数枚のウエハWを
取り出して搬送すると共に、キャリア1内に複数枚のウ
エハWを収納する2つの保持部例えばアーム体11,1
2を併設してなる。これらアーム体11,12は、水平
方向(X,Y方向),垂直方向(Z方向)及び回転(θ
方向)可能な駆動台13の上部に搭載されてそれぞれ独
立してウエハWを水平状態に保持すると共に、ウエハ搬
出入部6に載置されたキャリア1と姿勢変換装置30と
の間でウエハWの受渡しを行うように構成されている。
したがって、一方のアーム体11によって未処理のウエ
ハWを保持し、他方のアーム体12によって処理済みの
ウエハWを保持することができる。
【0022】上記姿勢変換装置30は、図5ないし図9
に示すように、ウエハWを挾持する略矩形状の一対の保
持体31a,31bを具備しており、かつ各保持体31
a,31bの対向する辺部に、それぞれ独立して複数の
ウエハWを保持する複数例えば26個の保持溝32A,
32Bが適宜間隔をおいて2組設けられている。この場
合、保持溝32A,32Bは、図10に示すように、開
口側が拡開された略Y字断面に形成されて、ウエハWを
保持する際になるべくウエハWと接触しないように考慮
されている。更に、図11に示すように、保持溝32
A,32Bは、その底部が円弧状に形成されると共に、
各組の保持溝32A,32Bの底部の曲率半径が、例え
ば300mmウエハWの中心から0.5mm偏倚した中
心点から150mmに設定されている。したがって、ウ
エハWを水平状態で保持する際に保持溝32A,32B
の底部とウエハWとの間に若干の隙間が生じるようにな
っている。
【0023】また、各保持溝32A,32Bには排気孔
33が設けられており、排気孔33には排気管33aを
介して排気手段例えば真空ポンプ等の排気装置34が接
続されている(図10及び図11参照)。このように各
保持溝32A,32Bに排気孔33を設けると共に、排
気装置34に接続することにより、保持体31a,31
bにてウエハWを挾持(保持)した際に保持溝32A,
32Bに付着するパーティクルを、排気装置34の駆動
によって吸引し、排気管33aを介して外部に排出する
ことができる。
【0024】また、両保持体31a,31bは、回転手
段例えばサーボモータ35に着脱可能に連結する回転ア
ーム36に取り付けられて、サーボモータ35の駆動に
よって両保持体31a,31bが同時に垂直方向に回転
し得るように構成されている。また、保持体31a,3
1bの一方例えばサーボモータ側の保持体31aは他方
の保持体31bに向かって進退移動可能に形成されると
共に、移動手段例えばエアーシリンダ37によって進退
移動されるように構成されている。なお、保持体31
a,31bの回転支持部38、サーボモータ35及びエ
アーシリンダ37は、架台39上に配設されている。
【0025】上記ノッチアライナ40は、図8に示すよ
うに、姿勢変換装置30の下部側方から姿勢変換装置3
0の下方へ移動すると共に、姿勢変換装置30の下方位
置から昇降可能な支持体41の上面に、一対のガイドロ
ーラ42,43と、両ガイドローラ42,43間に位置
する駆動ローラ44と、一方のガイドローラ例えばガイ
ドローラ42の近傍に配設される図示しないノッチセン
サとを具備してなり、両ガイドローラ42,43と駆動
ローラ44とでウエハWを垂直に保持した状態で、駆動
ローラ44を駆動してウエハWを垂直方向に回転すると
共に、ノッチセンサによる検出によって各ウエハWのノ
ッチを同一位置に揃えるすなわち位置決めが行われる。
このようにして位置決めされたウエハWは再び姿勢変換
装置30に搬送されて垂直状態に挾持(保持)される。
【0026】一方、上記ピッチチェンジャ20は、図1
2ないし図15に示すように、ウエハWの両側部を保持
する複数例えば52個の保持溝21aを有する互いに平
行な一対の側部保持部22,23と、ウエハWの下部を
保持する複数例えば52個の保持溝21bを有する互い
に平行な一対の下部保持部24,25とを有する第1の
保持部21A及び第2の保持部21Bと、これら第1の
保持部21Aと第2の保持部21Bを保持する保持体例
えば保持テーブル26と、この保持テーブル26の水平
方向の向きを変換する方向変換用モータ27と、保持テ
ーブル26及び方向変換用モータ27を搭載した基台6
0を垂直方向(Z方向)に移動する垂直移動機構28
と、基台60及び垂直移動機構28を取り付けた摺動板
61を水平のY方向に移動する水平移動機構29とを具
備してなる。
【0027】この場合、上記保持テーブル26は、方向
変換用モータ27に連結される回転板27aに固定され
る固定テーブル26aと、回転板27a上に固設された
保持切換用エアーシリンダ26cによって昇降可能な可
動テーブル26bとで構成されている。また、上記第1
の保持部21Aと第2の保持部21Bを形成する側部保
持部22,23と下部保持部24,25は、それぞれ固
定テーブル26aに固定されて可動テーブル26bの上
方に延在する側部保持部材22a,23a及び下部保持
部材24a,25aと、可動テーブル26bに固定され
て固定テーブル26aの上方に延在する側部保持部材2
2b,23b及び下部保持部材24b,25bとで構成
されており、側部保持部材22a,23aと下部保持部
材24a,25aとで第1の保持部21Aが構成され、
また側部保持部材22b,23bと下部保持部材24
b,25bとで第2の保持部21Bが構成されている。
【0028】また、保持切換用エアーシリンダ26cの
駆動によって可動テーブル26bが下方位置にあるとき
は、固定テーブル26aに固定された第1の保持部21
Aすなわち側部保持部材22a,23aと下部保持部材
24a,25aによってウエハWを垂直状態に保持し、
また保持切換用エアーシリンダ26cの駆動によって可
動テーブル26bが上昇位置にあるときは、第2の保持
部21Bすなわち側部保持部材22b,23bと下部保
持部材24b,25bとでウエハWを垂直状態に保持し
得るように構成されている。
【0029】なおこの場合、固定テーブル26aに装着
される一対の側部保持部材22a,23aと一対の下部
保持部材24a,25aとによるウエハWの保持状態
と、可動テーブル26bに装着される一対の側部保持部
材22b,23bと一対の下部保持部材24b,25b
とによるウエハWの保持状態とは、図15(a),
(b)に示すように、ウエハWの中心線に対して左右対
称な状態で保持される。また、側部保持部材22a,2
3a;22b,23bに列設される保持溝21aは、図
16(a)に示すように、断面略V字状に形成されて、
ウエハWを支持し得るように形成されており、下部保持
部材24a,25a;24b,25bに列設される保持
溝21bは、図16(b)に示すように、断面略Y字状
に形成されて、ウエハWの倒れを防止し得るように形成
されている。したがって、未処理のウエハWと処理済み
のウエハWを、略同一状態で保持することができると共
に、所定の間隔をおいて安定させた状態で保持すること
ができる。なお、ピッチチェンジャ20で保持されるウ
エハWの水平のX方向は基本的には一定であるが、万
一、精度公差上のずれがある場合はX方向を移動するウ
エハ搬送チャック51によって吸収することができる。
また、Z方向においては、未処理のウエハWの保持時と
処理済みのウエハWの保持時とでずれが生じるが、ピッ
チチェンジャ20が具備する垂直移動機構28によって
吸収することができる。
【0030】なお、側部保持部22,23すなわち側部
保持部材22a,23a;22b,23bと下部保持部
24,25すなわち下部保持部材24a,25a;24
b,25bに形成される52個の保持溝21a,21b
のピッチは上記姿勢変換装置30の保持体31に設けら
れた26個の保持溝32A,32Bのピッチの半分に設
定されている。また、上記側部保持部材22a,23
a;22b,23b及び下部保持部材24a,25a;
24b,25bは、それぞれ固定テーブル26a又は可
動テーブル26bに片持ち状態に固定されているため、
ある程度の強度を有する必要がある。そのため、ここで
は、例えばステンレス鋼製心棒の表面に例えばポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)製合成樹脂を被着して
各保持部材を形成している。
【0031】上記垂直移動機構28は、垂直に配置され
た正逆回転可能なモータ28aによって回転されるねじ
軸28bと、このねじ軸28bとの間に多数のボール
(図示せず)を介在して螺合するナット28cとからな
るボールねじにて構成されている。なお、基台60はね
じ軸28aと平行に配設される一対のガイドレール28
d上を摺動する摺動子28eを具備している。また、上
記水平移動機構29は、水平に配置された正逆回転可能
なモータ29aによって回転されるねじ軸29bと、こ
のねじ軸29bとの間に多数のボール(図示せず)を介
在して螺合するナット29cとからなるボールねじにて
構成されている。このように構成される移動機構すなわ
ちボールねじ29のナット29cを上記摺動板61に固
定すると共に、摺動板61に取り付けられた摺動子29
dをねじ軸29bと平行に配設されたガイドレール29
eに摺動可能に係合させ、モータ29aを駆動すること
により、摺動板61に取り付けられた基台60及び保持
テーブル26等をY方向に移動するように構成されてい
る。
【0032】このように構成することにより、ピッチチ
ェンジャ20を上記姿勢変換装置30の下方とウエハ搬
送チャック51の下方へ移動することができ、また姿勢
変換装置30又はウエハ搬送チャック51に対して昇降
移動させて姿勢変換装置30又はウエハ搬送チャック5
1との間でウエハWを受け渡しすることができる。
【0033】一方、上記処理部3には、ウエハWに付着
するパーティクルや有機物汚染を除去する第1の処理ユ
ニット52と、ウエハWに付着する金属汚染を除去する
第2の処理ユニット53と、ウエハWに付着する化学酸
化膜を除去すると共に乾燥処理する洗浄・乾燥処理ユニ
ット54及びチャック洗浄ユニット55が直線状に配列
されており、これら各ユニット52〜55と対向する位
置に設けられた搬送路50に、X,Y方向(水平方
向)、Z方向(垂直方向)及び回転(θ)可能なウエハ
搬送チャック(ウエハ搬送手段)が配設されている。な
お、チャック洗浄ユニット55は、必ずしも洗浄・乾燥
処理ユニット54とインターフェース部4との間に配設
する必要はなく、例えば第2の処理ユニット53と洗浄
・乾燥処理ユニット54との間に配設してもよく、ある
いは第1の処理ユニット52に隣接して配設してもよ
い。
【0034】この場合、ウエハ搬送チャック51は、図
1、図12及び図13に示すように、搬送路50に設け
られたガイドレール(図示せず)に沿って移動する昇降
可能な駆動台51aと、この駆動台51aから突設され
る下部保持アーム51b及び下部保持アーム51bに対
して円弧状に移動可能な一対の側部保持アーム51cと
で構成されている。
【0035】次に、上記洗浄処理ユニットのウエハWの
搬送及び処理工程について説明する。まず、オペレータ
あるいは搬送ロボットによって未処理のウエハWを収納
したキャリア1をキャリア搬入部5aに載置すると、図
示しない搬送機構が移動してキャリア1がウエハ搬出入
部6に搬入される。ウエハ搬出入部6に搬入されたキャ
リア1は蓋開閉装置8によって蓋体1cが開放された状
態でインターフェース部4に向かって待機する。このと
きマッピングセンサ9が作動してキャリア1内に収納さ
れているウエハWの枚数を検出する。
【0036】マッピングセンサ9によってキャリア1内
のウエハWの枚数が検出された後、インターフェース部
4内に配設されたウエハ搬送アーム10(具体的にはア
ーム体11)がキャリア1内に進入してキャリア1内に
収納された複数枚例えば25枚のウエハWを取り出し、
取出したウエハWを姿勢変換装置30に搬送すると共
に、開いた状態で待機する一対の保持体31a,31b
間にウエハWを移動する。すると、エアーシリンダ37
が駆動して、一方の保持体31aが他方の保持体31b
側に移動してウエハ搬送アーム10によって保持されて
いるウエハWを保持体31a,31bによって挾持する
と共に、保持溝32Aによって保持する。このとき、ウ
エハWは保持溝32Aの底部との間に僅かな隙間をおい
て保持される(図11(a)参照)。ウエハWが姿勢変
換装置30によって保持された後、ウエハ搬送アーム1
0は姿勢変換装置30から後退する。なお、ウエハWが
取り出された空のキャリア1は図示しないキャリアリフ
タによってインターフェース部4上方のキャリア待機部
7に搬送される。
【0037】ウエハWを水平状態で保持した後、サーボ
モータ35が駆動して両保持体31a,31bが90度
回転されてウエハWの姿勢が垂直状態に変換される(図
9参照)。このとき、ウエハWは保持溝32A内を移動
して保持溝32Aの底部に当接する(図10参照)。ま
たこの際、排気装置34の駆動により排気孔33を介し
て保持溝32A内が吸引されるので、保持溝32Aに付
着するパーティクルを除去することができる。
【0038】姿勢変換装置30によってウエハWを垂直
状態に姿勢変換した後、姿勢変換装置30の下方にノッ
チアライナ40が移動し、そして上昇してガイドローラ
42,43及び駆動ローラ44上にウエハWを保持した
状態で両保持体31a,31bが開いてウエハWをノッ
チアライナ40に受け渡す。ノッチアライナ40にて保
持された複数枚のウエハWは、ノッチアライナ40によ
って各ウエハWのノッチの位置が揃えられて位置決めが
行われる。位置決めされたウエハWは再び姿勢変換装置
30の保持体31に受け取られる。ウエハWを姿勢変換
装置30に受け渡したノッチアライナ40は元の待機位
置に後退する。
【0039】次に、姿勢変換装置30の下方にピッチチ
ェンジャ20が移動した後、上昇してピッチチェンジャ
20に設けられた側部保持部22,23と下部保持部2
4,25{例えば第1の保持部21Aすなわち側部保持
部材22a,23aと下部保持部材24a,25a}に
よって複数枚のウエハWを垂直状態のまま保持すると共
に、ウエハW間のピッチを調整する(図7参照)。ウエ
ハWを受け取ってピッチを調整した後、ピッチチェンジ
ャ20は待機側に移動上昇し、上方に待機するウエハ搬
送チャック51にウエハWを受け渡す。このとき、上昇
したピッチチェンジャ20の両下部保持部24,25間
にウエハ搬送チャック51の下部保持アーム51bが進
入した後、ピッチチェンジャ20が下降すると同時に、
両側から側部保持アーム51cがウエハWを挾持してウ
エハWを保持する。
【0040】なお、ウエハWをピッチチェンジャ20に
受け渡した後、サーボモータ35が駆動して保持体31
a,31bが、最初の状態から180度回転して、未処
理のウエハWを保持した保持溝32Aとは別の対向する
辺部の保持溝32Bが下方に位置した状態で待機する。
【0041】ウエハWを受け取ったウエハ搬送チャック
51は、受け取ったウエハWをまず第1の処理ユニット
52に搬送する。第1の処理ユニット52に搬送された
ウエハWは、薬液例えばAPM溶液(アンモニア,過酸
化水素水及び純水の混合溶液)によってパーティクルや
有機物汚染が除去された後、洗浄液例えば純水によって
洗浄される。このようにして一次洗浄されたウエハWは
再びウエハ搬送チャック51に受け取られて第2の処理
ユニット53に搬送されて薬液例えばHPM溶液(塩
酸,過酸化水素水及び純水の混合溶液)によって金属汚
染が除去された後、純水によって洗浄される。このよう
にして洗浄処理されたウエハWは再びウエハ搬送チャッ
ク51に受け取られて洗浄・乾燥処理ユニット54に搬
送され、洗浄・乾燥処理ユニット54内においてフッ化
水素酸によって化学酸化膜が除去された後、乾燥蒸気例
えばイソピルアルコール(IPA)ガスが接触されて乾
燥される。
【0042】乾燥処理されたウエハWは再びウエハ搬送
チャック51によって受け取られた後、ピッチチェンジ
ャ20に受け渡される。このとき、保持切換用エアーシ
リンダ26cが駆動して第2の保持部21Bすなわち側
部保持部材22b,23bと下部保持部材24b,25
bが上昇した状態で、ピッチチェンジャ20が上昇して
ウエハWを保持すると同時に、ウエハ搬送チャック51
の側部保持アーム51cが外方へ開いてウエハWをピッ
チチェンジャ20に受け渡す。このように、ウエハWを
未処理のウエハWを保持した第1の保持部21A(側部
保持部材22a,23aと下部保持部材24a,25
a)とは別の第2の保持部21B(側部保持部材22
b,23bと下部保持部材24b,25b)とで保持す
ることにより、処理済みのウエハWが既に保持した部分
に付着するパーティクル等によって汚染されるのを防止
することができる。
【0043】ウエハ搬送チャック51からウエハWを受
け取ったピッチチェンジャ20は、下降した後に姿勢変
換装置30の下方へ移動した後、上昇して、ウエハWを
開いた状態の保持体31a,31b間に移動する。する
と、エアーシリンダ37が駆動して一方の保持体31a
が他方の保持体31b側に向かって移動して保持体31
a,31b間にウエハWを挾持すると共に、未処理のウ
エハWを保持した保持溝32Aとは別の保持溝32Bに
よって保持する(図11(b)参照)。したがって、未
処理のウエハWを保持した保持溝32Aに付着するパー
ティクル等が処理済みのウエハWに付着する心配がな
い。ウエハWが姿勢変換装置30によって保持された
後、ピッチチェンジャ20は姿勢変換装置30から後退
する。
【0044】ピッチチェンジャ20からウエハWを受け
取った後、サーボモータ35が駆動して保持体31a,
31bが90度回転されて、ウエハWを垂直状態から水
平状態に姿勢変換する(図5参照)。この状態で、他方
のウエハ搬送アーム10すなわち未処理のウエハWを保
持したアーム体11とは別のアーム体12が姿勢変換装
置30側に移動し、水平状態に保持された各ウエハWの
間に侵入してウエハWを保持する。アーム体12によっ
てウエハWが保持されるのを確認して、エアーシリンダ
37が駆動して両保持体31a,31bが開いてウエハ
Wをウエハ搬送アーム10のアーム体12に受け渡す。
【0045】ウエハWを受け取った後、ウエハ搬送アー
ム10はウエハ受け渡し部6に移動して、ウエハ搬出入
部6で待機する空のキャリア1内にウエハWを収納す
る。その後、蓋開閉装置8によってキャリア1の蓋体1
cが閉塞されて、ウエキャリア1はウエハ搬出入部6か
らキャリア搬出部5bに搬送される。
【0046】なお、処理部3において、洗浄処理後のウ
エハWを洗浄・乾燥処理ユニット54に搬送したウエハ
搬送チャック51には薬液や洗浄液等が付着しているの
で、次の未処理のウエハWを受け取る前に、チャック洗
浄ユニット55に移動して、ウエハ搬送チャック51の
アーム51b,51c部を洗浄すると共に乾燥して、次
のウエハWの搬送に供される。
【0047】なお、図示しないが、上記搬入・搬出部2
と処理部3とインターフェース部4上に、例えばHEP
Aフィルタ,ULPAフィルタ等のファンフィルタユニ
ットを設けることにより、より清浄度の高い装置が提供
できる。
【0048】上記実施形態では、キャリア1内に収納さ
れた25枚のウエハWを同時に取り出して、姿勢変換、
ノッチ合せ、ピッチ調整した後、適宜洗浄処理を施す場
合について説明したが、以下にウエハWを所定枚数ごと
に分割して搬送する場合について、図17ないし図20
を参照して説明する。
【0049】図17はウエハ搬送アーム10から姿勢変
換装置30へ未処理のウエハWを受け渡す状態(a)及
び姿勢変換装置30からピッチチェンジャ20へ未処理
のウエハWを受け渡す状態(b)を示す概略構成図であ
り、図18はピッチチェンジャ20から姿勢変換装置3
0へ処理済みのウエハWを受け渡す状態(a)及び姿勢
変換装置30からウエハ搬送アーム10へ処理済みのウ
エハWを受け渡す状態(b)を示す概略構成図である。
ここで、姿勢変換装置30は保持体31a,31bを代
表して示されており、この保持体31a,31b(以下
に符号31で代表する)には、未処理のウエハWを保持
する保持溝32Aと処理済みのウエハWを保持する保持
溝32Bを、それぞれ2つの領域A,CとB,Dの計4
つの領域に区別してあり、1つの領域には13個の保持
溝が設けられている。
【0050】◎次に、13枚仕様のウエハWの搬送形態
の具体例について説明する。
【0051】まず、13枚のウエハWをウエハ搬送ア
ーム10(具体的にはアーム体11)で水平状態に保持
して、姿勢変換装置30すなわち保持体31の領域Cに
よってウエハWを水平状態で受け取った後、保持体31
を90度回転してウエハWを垂直状態に姿勢変換する。
その後ノッチアライナ40でノッチ合せを行って再び保
持体31でウエハWを垂直に保持した状態で、ピッチチ
ェンジャ20の基端部側の例えば第1の保持部21Aの
1つおきの保持溝にて13枚のウエハWを例えば10m
mピッチで保持する(図19(a)参照)。
【0052】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行った後、ピッチチェンジャ20が5mm移動し
て既に13枚のウエハWを保持した第1の保持部21A
の保持溝間の保持溝を位置させ、その状態で上昇して保
持体31から13枚のウエハWを受け取って26枚のウ
エハWを5mmピッチにピッチ調整する(図19(b)
参照)。
【0053】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行った後、ピッチチェンジャ20の第1の保持部
21Aの先端部側の保持溝を位置させて上昇して先端部
の保持溝の1つおきの保持溝にて13枚のウエハWを例
えば10mmピッチで保持する(図19(c)参照)。
【0054】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行った後、ピッチチェンジャ20が5mm移動し
て既に13枚のウエハWを保持した第1の保持部21A
の先端部側の保持溝間の保持溝を位置させて上昇して保
持体31から13枚のウエハWを受け取って52枚のウ
エハWを5mmピッチにピッチ調整する(図19(d)
参照)。このようにして、52枚のウエハWのピッチ調
整を行う。そして、ピッチ調整された52枚のウエハW
をウエハ搬送チャック51によって受け取って処理部3
の各処理ユニット52〜54に搬送して適宜処理を施
す。
【0055】処理が施された52枚の処理済みのウエハ
Wは、上記手順と逆の動作によって13枚ずつからのキ
ャリア1内に搬送されるのであるが、この際、ピッチチ
ェンジャ20の第2の保持部21Bで処理済みのウエハ
Wを保持すると共に、保持体31の保持溝を未処理のウ
エハWを保持した領域Cと対角線状の別の領域Bを使用
する点が異なる。すなわち、昇降用エアーシリンダ6c
を駆動して、第2の保持部21B(側部保持部材22
b,23bと下部保持部材24b,25b)を上昇させ
て、この第2の保持部21BにてウエハWをウエハ搬送
チャック51から受け取り、また、図18(a)に示す
ように、保持体の領域Bを垂直状態に待機した状態でピ
ッチチェンジャ20から13枚の処理済みのウエハWを
受け取った後、図18(b)に示すように、保持体31
を90度回転して13枚のウエハWを水平状態に姿勢変
換した後、ウエハ搬送アーム10(具体的にはアーム体
12)にウエハWを受渡してからのキャリア1内に収納
する。ウエハWをウエハ搬送アーム10に受け渡した
後、保持体31は再び90度回転して領域Bを垂直状態
にして待機させ、上記と同様にピッチチェンジャ20か
ら13枚の処理済みのウエハWを受け取る。以下、同様
の動作を繰り返して52枚の処理済みのウエハWをから
のキャリア1内に収納して処理を完了する。
【0056】上記のように、26枚のウエハWをピッチ
チェンジャ20の基端部側に保持した後に、残りの26
枚のウエハをピッチチェンジャ20の先端部側に保持さ
せるようにすることにより、ピッチチェンジャ20の移
動量を少なくすることができると共に、受渡し動作の迅
速化を図ることができる。また、保持体31の対角線上
の領域CとBを使用して未処理のウエハWと処理済みの
ウエハWを保持すると共に、姿勢変換することにより、
両領域C,Bが上下位置に重なることがないので、処理
済みのウエハWが領域Cに付着したパーティクル等によ
って汚染されるのを防止することができる。つまり、処
理済みのウエハWを保持体31の領域Bで受け取る際、
未処理のウエハWを保持した領域Cは対角線上に位置す
るので、領域Cに付着したパーティクルは領域Bに落下
する心配がなく、処理済みのウエハWを安全に保持して
姿勢変換することができる。また、未処理のウエハWを
ピッチチェンジャ20の第1の保持部21Aで保持し、
処理済みのウエハWをピッチチェンジャ20の第2の保
持部21Bで保持することにより、処理済みのウエハW
が既に保持した部分に付着するパーティクル等によって
汚染されるのを防止することができる。
【0057】◎次に、ウエハWの鏡面同士を対向配置し
た状態で処理を施す場合の13仕様の搬送形態について
説明する。なお、ウエハWを水平状態で保持する場合
は、一般に鏡面は上面側に向くように保持されている。
【0058】まず、13枚のウエハWをウエハ搬送ア
ーム10(具体的にはアーム体11)で水平状態に保持
して、姿勢変換装置30すなわち保持体31の領域Cに
よってウエハWを水平状態で受け取った後、保持体31
を90度回転してウエハWを垂直状態に姿勢変換する。
その後ノッチアライナ40でノッチ合せを行って再び保
持体31でウエハWを垂直に保持した状態で、ピッチチ
ェンジャ20の基端部側の第1の保持部21Aの1つお
きの保持溝にて13枚のウエハWを例えば10mmピッ
チで保持する(図20(a)参照)。なお、ウエハWは
水平状態に保持される場合は、鏡面(イ)は上面側に位
置し、裏面(ロ)は下面側に位置する。また、ウエハW
が垂直状態に保持される場合は、図において鏡面(イ)
は左向きに、裏面(ロ)は右向きに位置する。
【0059】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行った後、ピッチチェンジャ20が移動して第1
の保持部21Aの先端部側の保持溝を位置させ、その状
態で上昇して第1の保持部21Aの先端部側の保持部の
1つおきの保持溝にて保持体31から13枚のウエハW
を受け取って26枚のウエハWを10mmピッチにピッ
チ調整する(図20(b)参照)。
【0060】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行う。この際、ピッチチェンジャ20は、最初の
状態から180度回転して基端部側の既に13枚のウエ
ハWを保持した保持溝の間の保持溝を位置させ、その状
態で上昇して第1の保持部21Aの基端部側の保持溝に
て26枚(全体では39枚)のウエハWを例えば5mm
ピッチで保持すると共に、ウエハWの鏡面(イ)同士を
対向配置する(図20(c)参照)。
【0061】次に、再び保持体31の領域Cが水平状
態で次の13枚のウエハWをウエハ搬送アーム10から
受け取り、上記と同様に垂直状態に姿勢変換し、ノッチ
合せを行った後、ピッチチェンジャ20が移動して第1
の保持部21Aの先端部側の既に13枚のウエハWを保
持した第1の保持部21Aの保持溝の間の保持溝を位置
させ、その状態で上昇して保持体31から13枚のウエ
ハWを受け取って52枚のウエハWを5mmピッチにピ
ッチ調整すると共に、先端部側においても鏡面(イ)同
士を対向配置する(図20(d)参照)。このようにし
て、52枚のウエハWのピッチ調整を行うと共に、鏡面
(イ)同士を対向配置する。そして、ピッチ調整及び対
向配置された52枚のウエハWを、上記と同様にウエハ
搬送チャック51によって受け取って処理部3の各処理
ユニット52〜54に搬送して適宜処理を施す。
【0062】処理が施された52枚の処理済みのウエハ
Wは、上記手順と逆の動作によって13枚ずつ空のキャ
リア1内に搬送されるのであるが、この際、ピッチチェ
ンジャ20の第2の保持部21Bで処理済みのウエハW
を保持すると共に、上述した13枚仕様の搬送形態と同
様に、保持体31の保持溝を未処理のウエハWを保持し
た領域Cと対角線状の別の領域Bを使用する点が異な
る。すなわち、昇降用エアーシリンダ6cを駆動して、
第2の保持部21B(側部保持部材22b,23bと下
部保持部材24b,25b)を上昇させて、この第2の
保持部21BにてウエハWをウエハ搬送チャック51か
ら受け取り、また、図18(a)に示すように、保持体
の領域Bを垂直状態に待機した状態でピッチチェンジャ
20の先端部側の13枚の処理済みのウエハWを受け取
った後、図18(b)に示すように、保持体31を90
度回転して13枚のウエハWを鏡面(イ)が上面となる
ように水平状態に姿勢変換した後、ウエハ搬送アーム1
0(具体的にはアーム体12)にウエハWを受渡してか
らのキャリア1内に収納する。ウエハWをウエハ搬送ア
ーム10に受け渡した後、保持体31は再び90度回転
して領域Bを垂直状態にして待機させ、次にピッチチェ
ンジャ20の基端部側の13枚の処理済みのウエハWを
受け取り、その後保持体31が90度回転してウエハW
の鏡面(イ)が上面になるように水平状態にする。
【0063】次に、保持体31は再び90度回転して領
域Bを垂直状態にして待機する一方、ピッチチェンジャ
20が180度回転して、先端部側の13枚のウエハW
を位置させ、その状態で上昇して、ピッチチェンジャ2
0の先端部側の残りの処理済みの13枚のウエハWを保
持体31に受け渡す。その後、保持体31が90度回転
してウエハWの鏡面(イ)が上面になるように水平状態
にして、ウエハ搬送アーム10に受け渡す。そして、保
持体31は再び90度回転して領域Bを垂直状態にして
待機させ、次にピッチチェンジャ20の基端部側の残り
の13枚の処理済みのウエハWを受け取り、その後保持
体31が90度回転してウエハWの鏡面(イ)が上面に
なるように水平状態にして、ウエハ搬送アーム10に受
け渡して、空のキャリア1内に処理済みの52枚のウエ
ハWを収納して搬送処理は完了する。
【0064】なお、上記実施形態では、ピッチチェンジ
ャ20の第1の保持部21Aで未処理のウエハWを保持
し、処理済みのウエハWを第2の保持部21Bにて保持
する場合について説明したが、逆にしてもよい。すなわ
ち、未処理のウエハWを第2の保持部21Bにて保持
し、処理済みのウエハWを第1の保持部21Aにて保持
してもよい。なおこの場合、第2の保持部21Bすなわ
ち側部保持部材22b,23bと下部保持部材24b,
25bを可動テーブル26bに装着して昇降させている
が、第1の保持部21Aと第2の保持部21Bの両方を
昇降可能にして相対的に昇降させるようにしてもよい。
【0065】また、上記実施形態では、この発明の基板
搬送処理装置を半導体ウエハの洗浄処理システムに適用
した場合について説明したが、洗浄処理以外の処理シス
テムにも適用できることは勿論であり、また、半導体ウ
エハ以外のLCD用ガラス基板等にも適用できることは
勿論である。
【0066】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の基板
搬送処理装置によれば、未処理の基板と処理済みの基板
とを第1の保持部と第2の保持部とで切換え保持するこ
とができ、しかも、第1の保持部と第2の保持部による
保持状態を略同一状態にすることができるので、複数の
基板を所定間隔に安定した状態で保持することができ
る。したがって、装置の小型化が図れると共に、スルー
プットの向上及び製品歩留まりの向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基板搬送処理装置を適用した洗浄処
理システムの一例を示す概略平面図である。
【図2】上記洗浄処理システムの概略側面図である。
【図3】この発明におけるキャリアの一例を示す斜視図
である。
【図4】上記キャリアの横断面図である。
【図5】この発明における姿勢変換装置とピッチチェン
ジャを示す概略側面図である。
【図6】上記姿勢変換装置の概略平面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】この発明における姿勢変換装置、ウエハ搬送ア
ーム、ノッチアライナー及びピッチチェンジャを示す斜
視図である。
【図9】上記姿勢変換装置の垂直保持状態を示す概略断
面図である。
【図10】この発明における姿勢変換装置の保持溝の拡
大断面図である。
【図11】上記姿勢変換装置によって未処理のウエハを
保持した状態の概略平面図(a)及び処理済みのウエハ
を保持した状態の概略平面図(b)である。
【図12】この発明におけるピッチチェンジャを示す概
略側面図である。
【図13】図12の側面図である。
【図14】上記ピッチチェンジャの要部を示す斜視図で
ある。
【図15】上記ピッチチェンジャの第1の保持部にて未
処理のウエハを保持した状態の側面図(a)、第2の保
持部にて処理済みのウエハを保持した状態の側面図
(b)及びピッチチェンジャの平面図(c)である。
【図16】この発明における側部保持部材に列設される
保持溝の拡大断面図(a)及び下部保持不部材に列設さ
れる保持溝の拡大断面図(b)である。
【図17】この発明における保持体による未処理のウエ
ハをウエハ搬送アームからピッチチェンジャに受け渡す
状態を示す概略構成図である。
【図18】上記保持体による処理済みのウエハをピッチ
チェンジャからウエハ搬送アームに受け渡す状態を示す
概略構成図である。
【図19】13枚仕様のウエハをピッチチェンジャに搬
送する手順を示す説明図である。
【図20】13枚仕様のウエハを鏡面を対向させてピッ
チチェンジャに搬送する手順を示す説明図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ(基板) 1 キャリア(容器) 3 処理部 4 インターフェース部 5a キャリア搬入部 5b キャリア搬出部 6 ウエハ受渡し部 10 ウエハ搬送アーム 20 ピッチチェンジャ(基板間隔調整手段) 21A 第1の保持部 21B 第2の保持部 21a,21b 保持溝 22,23 側部保持部 22a,22b,23a,23b 側部保持部材 24,25 下部保持部 24a,24b,25a,25b 下部保持部材 26 保持テーブル(保持体) 26a 固定テーブル 26b 可動テーブル 26c 保持切換用エアーシリンダ 27 方向変換用モータ 28 垂直移動機構 29 水平移動機構 30 姿勢変換装置(基板保持手段) 51 ウエハ搬送チャック(基板搬送手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板搬入・搬出部と、基板に適宜処理を
    施す基板処理部と、上記基板搬入・搬出部と基板処理部
    との間で複数の上記基板を受け渡す基板受渡し部と、上
    記基板受渡し部に配設されて複数の基板を垂直状態に整
    列保持する基板保持手段と、上記基板処理部と基板受渡
    し部とで上記基板を搬送する基板搬送手段と、上記基板
    保持手段と基板搬送手段との間に位置して複数の上記基
    板を垂直状態に所定の間隔をおいて整列保持する基板間
    隔保持手段とを具備する基板処理装置において、 上記基板間隔保持手段は、それぞれ上記基板を保持する
    複数の保持溝を列設した一対の側部保持部材と一対の下
    部保持部材とからなる第1の保持部と第2の保持部とを
    具備し、 上記第1の保持部と第2の保持部とを相対的に昇降可能
    に形成して、第1の保持部と第2の保持部のいずれか一
    方の保持部で上記複数の基板を所定間隔をおいて保持す
    るように形成してなる、ことを特徴とする基板搬送処理
    装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の保持部及び第2の保持部が、
    基板の左右対称位置を保持する、ことを特徴とする請求
    項1記載の基板搬送処理装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の保持部及び第2の保持部にお
    ける側部保持部材にて基板を支持し、下部保持部材にて
    上記基板の倒れ防止を行うようにした、ことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の基板搬送処理装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の保持部及び第2の保持部にお
    ける側部保持部材に列設される保持溝を、断面略V字状
    に形成し、下部保持部材に列設される保持溝を、断面略
    Y字状に形成してなる、ことを特徴とする請求項2又は
    3記載の基板搬送処理装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の保持部と第2の保持部の側部
    保持部材及び下部保持部材を、それぞれ別の保持体に装
    着し、上記保持体の少なくとも一方を昇降手段によて昇
    降可能に形成してなる、ことを特徴とする請求項1又は
    2記載の基板搬送処理装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の保持部及び第2の保持部を、
    水平方向において方向変換可能に形成してなる、ことを
    特徴とする請求項1、2又は5記載の基板搬送処理装
    置。
  7. 【請求項7】 上記基板間隔保持手段を、水平及び垂直
    方向に移動可能に形成してなる、ことを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれかに記載の基板搬送処理装置。
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