JPH11233521A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH11233521A
JPH11233521A JP3004098A JP3004098A JPH11233521A JP H11233521 A JPH11233521 A JP H11233521A JP 3004098 A JP3004098 A JP 3004098A JP 3004098 A JP3004098 A JP 3004098A JP H11233521 A JPH11233521 A JP H11233521A
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JP3004098A
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English (en)
Inventor
Makoto Yoshimi
見 信 吉
Kazumi Inou
納 和 美 井
Takashi Yamada
田 敬 山
Tomoaki Shino
智 彰 篠
Mamoru Terauchi
内 衛 寺
Shigeru Kawanaka
中 繁 川
Sadayuki Yoshitomi
富 貞 幸 吉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラテラル・バイポーラ・トランジスタを形成
するに際して、シリコン基板と平行方向に単調に減少す
る不純物濃度をもたせたベース領域を形成し、そのベー
ス幅を0.1ミクロン以下に設定し、且つ最小のベース
抵抗でベース電極と接続することができる方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 内部ベース領域と外部ベース領域とを含
む素子領域を規定するマスクを用いて絶縁層の上に半導
体層を島状に形成し、その後にそのマスクをサイドエッ
チングにより一定の幅だけ縮小させてから不純物を導入
することにより自己整合的にp型の接続領域を形成し、
さらに不純物を熱拡散させて内部ベース領域を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関する。さらに具体的には、本発明は、SOI
(Silicon on Insulator)基板上に従来よりも高性能な
バイポーラ・トランジスタを形成することができる製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラ・トランジスタにおいて、そ
の遮断周波数(ft)などの高周波基本特性を改善するに
は、各電極間の寄生容量を低減することが有効である。
図8は、従来型のバイポーラ・トランジスタの構造を例
示する概略断面図である。すなわち、同図に例示したバ
イポーラ・トランジスタ100は、シリコン基板上に形
成された積層型の構造を有し、p型のシリコン基板10
2の上に、n+型コレクタ領域104、n-型コレクタ領
域105、p+型ベース領域106、n+型エミッタ領域
108が選択的に形成されている。また、トランジスタ
の要部は、素子分離用の酸化層110により絶縁されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に例示し
たような従来のトランジスタにおいては、各領域の間の
pn接合の面積が大きく、接合容量が大きいという問題
があった。すなわち、エミッタ・ベース間容量、ベース
・コレクタ間容量、コレクタ・シリコン基板間容量など
が発生し、高周波特性を劣化させる要因となっていた。
【0004】このような従来型のバイポーラ・トランジ
スタの欠点を改善する構造として、SOI基板上に形成
されるいわゆるラテラル・バイポーラ・トランジスタが
提案されている。
【0005】図9は、ラテラル・バイポーラ・トランジ
スタの断面構造を表す概略説明図である。同図に示した
ように、ラテラル・パイポーラ・トランジスタ200
は、絶縁層202の上に半導体層が形成され、n+型エ
ミッタ領域204、p型内部ベース領域206、n-
コレクタ領域207、n+型コレクタ領域208がこの
順序に接続された構成を有する。トランジスタ領域は、
保護膜210により覆われ、所定のコンタクト開口を介
して、エミッタ電極220とコレクタ電極230が接続
されている。また、内部ベース領域206も図示しない
ベース電極に接続される。
【0006】このようなラテラル・バイポーラ・トラン
ジスタは、エミッタ、ベース、コレクタ間のpn接合の
面積が小さく、寄生容量を削減することができるため、
高周波特性の大幅な改善を期待できる。
【0007】しかし、ラテラル・バイポーラ・トランジ
スタにおいては、電流をシリコン基板面と平行方向に流
すため、内部ベース領域206の形成に際して、エミッ
タからコレクタヘかけて不純物濃度の勾配を設け、かつ
内部ベース領域206の幅Wを例えば0.1ミクロン以
下にする必要がある。しかし、このような内部ベース領
域206を高い再現性で形成することは従来、困難であ
った。
【0008】さらに、このような狭い内部ベース領域2
06に対し、ベース抵抗を増大させることなくベース電
極を接続するためには、極めて精密な位置合わせ技術
や、拡散技術が必要とされ、従来は、高い再現性で形成
することが困難であった。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、バイポーラ・トランジスタに
おける電極間容量を低減させるため、SOI基板上にラ
テラル・バイポーラ・トランジスタを形成するに際し
て、シリコン基板と平行方向に単調に減少する不純物濃
度をもたせたベース領域を形成し、そのベース幅を0.
1ミクロン以下に設定し、且つ最小のベ一ス抵抗でベー
ス電極と接続することができる方法を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の半導
体装置の製造方法は、絶縁層の上に隣接して並列配置さ
れたエミッタ領域と、内部ベース領域と、外部ベース領
域と、コレクタ領域とを有する半導体装置の製造方法で
あって、絶縁層の上に積層された半導体層の上にマスク
を形成して前記外部ベース領域の形状を決定し、前記マ
スクを縮小させてから不純物を導入し、熱処理を施すこ
とにより、内部ベース領域とそれに接続された外部ベー
ス領域とを自己整合的に形成することを特徴とし、微細
な内部ベースを高い精度で形成することができるととも
に、その内部ベースとベース電極とを低いベース抵抗で
確実に接続することができる。
【0011】さらに具体的には、本発明の半導体装置の
製造方法は、絶縁層の上に隣接して並列配置されたエミ
ッタ領域と、内部ベース領域と、外部ベース領域と、コ
レクタ領域と、を有する半導体装置の製造方法であっ
て、絶縁層の上に積層された半導体層の上にマスクを形
成する工程と、少なくとも前記マスクにより覆われてい
る部分の前記半導体層を周囲から分離して前記外部ベー
ス領域の形状を決定する工程と、前記マスクの外寸を縮
小させる工程と、前記マスクに覆われていない部分の前
記半導体層に不純物を導入する工程と、熱処理を施すこ
とにより、前記不純物を前記マスクに覆われている前記
半導体層の部分に拡散させて前記内部ベース領域を形成
する工程と、を備えたことを特徴とし、微細な内部ベー
ス領域と、それに確実に接続されたp型領域とを自己整
合的に形成することができる。
【0012】また、さらに具体的には、本発明の半導体
装置の製造方法は、絶縁層の上に、第2導電型のエミッ
タ領域と、第1導電型の内部ベース領域と、第2導電型
のコレクタ領域と、がこの順序に隣接して並列配置さ
れ、さらに、前記内部ベース領域の両側に第1導電型の
部分を有する外部ベース領域がそれぞれ隣接して並列配
置されてなる半導体装置の製造方法であって、絶縁層の
上に積層された半導体層の上に前記外部ベース領域の形
状を決定する第1のマスクと、前記エミッタ領域及び前
記コレクタ領域の形状を決定する第2のマスクと、を形
成する工程と、前記第1のマスク或いは前記第2のマス
クにより覆われている部分の前記半導体層を周囲から分
離する工程と、前記第2のマスクを除去する工程と、前
記第1のマスクの外寸を縮小させる工程と、前記第1の
マスクにより覆われていない部分の前記半導体層に第1
導電型の不純物を導入することにより、前記外部ベース
領域に第1導電型の第1の領域を形成する工程と、熱処
理を施すことにより、前記第1導電型の不純物を前記第
1のマスクにより覆われている前記半導体層の部分に拡
散させて前記内部ベース領域を形成するとともに前記外
部ベース領域に第1導電型の第2の領域を形成する工程
と、前記外部ベース領域の主要部を覆う第3のマスクを
形成する工程と、前記第1のマスクあるいは前記第3の
マスクにより覆われていない部分の前記半導体層に第2
導電型の不純物を導入することにより、前記エミッタ領
域と、前記コレクタ領域とを形成する工程と、を備えた
ことを特徴とし、自己整合的に形成された第1のp型領
域と第2のp型領域とにより、微細な内部ベース領域を
確実にベース電極と接続することができる。
【0013】ここで、前記第1導電型の不純物は、ボロ
ンであり、前記第2導電型の不純物は、砒素とすると、
両者の拡散係数の違いを利用して微細な内部ベース領域
を高い精度で形成することが容易となる。
【0014】また、前記分離する工程は、選択酸化法を
用い、前記縮小させる工程は、前記第1のマスクをエッ
チングすることによれば、プロセス条件を大幅に変更す
ることなく、高性能のラテラル・バイポーラ・トランジ
スタを確実に製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明においては、内部ベース領
域と外部ベース領域とを含む素子領域を規定するマスク
を用いて絶縁層の上に半導体層を島状に形成し、そのマ
スクをサイドエッチングにより一定の幅だけ縮小させて
から不純物を導入することにより自己整合的にp型の接
続領域を形成し、さらに不純物を熱拡散させて内部ベー
ス領域を形成する。
【0016】例えば、npn型トランジスタについて本
発明を説明すれば、マスクのサイドエッチングを利用し
て、p型の内部ベース領域とp型の外部ベース領域とを
確実に接続することができる。その結果として、低いベ
ース抵抗で内部ベース領域とベース電極とを確実に接続
することができる。さらに、p型の内部ベース領域とn
型のエミッタ領域は、同一のイオン注入マスクで形成さ
れるため、内部ベース領域の幅は、砒素とボロンの拡散
の差によってのみ決まる。この結果、ベース幅を極めて
よい制御性で形成することができる。さらに、ベース電
極とエミッタ電極は、マスク合わせにより確実に分離す
ることもできる。
【0017】以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形
態について説明する。図1は、本発明のバイポーラ・ト
ランジスタを表す概略構成図である。すなわち、同図
(a)は、その平面図であり、同図(b)は、そのA−
A’線断面図である。本発明のバイポーラ・トランジス
タ10は、シリコン基板12の上に形成された絶縁層1
4の上に形成されている。その活性領域は、n+型エミ
ッタ領域16、p型内部ベース領域18、n-型コレク
タ領域20、n+型コレクタ領域22がこの順序に接続
された構成を有する。また、図1(a)に示したよう
に、内部ベース領域18は、その両側に延在した外部ベ
ース領域24、24とつながっている。
【0018】この外部ベース領域24についてさらに詳
しく説明すると、まず、エミッタ側に比較的キャリア濃
度が高いp型領域26Aが帯状に形成されている。さら
に、それに隣接して、それよりもキャリア濃度が低いp
型領域26Bが帯状に形成されている。また、これらの
外側には、キャリア濃度が高いp型のコンタクト領域2
6Cが形成されている。
【0019】以上説明した各領域が形成された半導体層
は、酸化膜36により素子分離されるとともに保護膜4
0により覆われ、所定のコンタクト開口を介して、エミ
ッタ電極44、コレクタ電極48に接続されている。ま
た、外部ベース領域24、24のコンタクト領域26
C、26Cには、それぞれベース電極46、46が接続
されている。
【0020】ここで、本発明によれば、内部ベース領域
18の幅Wは、例えば0.1ミクロン以下の寸法で精密
に形成することができる。その結果、遮断周波数を例え
ば20〜30GHzとすることができ、高周波特性の優
れた素子を実現できる。
【0021】さらに、図1(a)に示したように、外部
ベース領域24には、p型領域26Aと、p型領域26
Bと、コンタクト領域26Cとが形成されている。後に
詳述するように、p型領域26Aのキャリア濃度は、p
型領域26Bのキャリア濃度よりも若干高いものとして
構成されている。また、コンタクト領域26Cは、高い
キャリア濃度を有するp型の領域である。そして、p型
領域26Bは、内部ベース領域18と連続して形成され
ている。すなわち、内部ベース領域18は、p型領域2
6Bとp型領域26Aとを介して、コンタクト領域26
Cとつながり、ベース電極46に確実に接続されてい
る。この結果として、内部ベース18の幅Wを微細化し
ても、低いベース抵抗を維持しつつ、確実にベース電極
に接続することができる。
【0022】次に、本発明のバイポーラ・トランジスタ
の製造方法を説明する。図2〜図7は、バイポーラ・ト
ランジスタ10の製造方法を説明する要部工程平面図及
び工程断面図である。まず、図2に示したように、SO
Iウェーハ上に所定のマスクを形成する。具体的には、
まず、p型シリコン基板12に酸素をイオン注入して絶
縁層14を形成する。イオン注入のドーズ量は、例えば
4x1017cm-2とすることができる。イオン注入に続
いて、1350℃程度で、約6時間ほどアニールするこ
とにより、いわゆる低ドーズのSIMOX(Separation
by Implanted Oxygen)基板を作製する。この状態で
は、SIMOX基板は、p型のシリコン基板12と絶縁
層14とp型のシリコン層とが積層された構成を有す
る。続いて、このSIMOX基板の上層のシリコン層の
表面を約500オングストロームの厚さ酸化し、酸化シ
リコン膜36’を形成する。さらに、その表面にCVD
法により約500オングストロームの厚さの窒化シリコ
ン膜400を堆積する。この後に、リン(P)を加速電
圧40kV、ドーズ量1x1012cm-2の条件でイオン
注入することにより、SIMOX基板上のp型シリコン
層をn-型シリコン層20’とする。
【0023】この後、さらに窒化シリコン膜400の上
に、CVD法により酸化シリコン膜を堆積し、図示しな
いレジスト・マスクを用いて酸化シリコン膜をパターニ
ングすることにより、図1(a)に示したようなパター
ン形状を有するCVDマスク410を形成する。このC
VDマスク410は、後に詳述するように、トランジス
タの内部ベース領域と外部ベース領域とを規定する役割
を有する。
【0024】次に、図3に示したように、酸化シリコン
膜36’と窒化シリコン膜400をパターニングする。
具体的には、同図(a)に示したようなパターン形状を
有するレジスト・マスク420を形成し、このレジスト
・マスク420とCVDマスク410とをマスクとし
て、窒化シリコン膜400と酸化シリコン膜36’とを
エッチングする。ここで、レジスト・マスク420は、
トランジスタのエミッタ領域とコレクタ領域を規定する
役割を有する。
【0025】次に、図4に示したように、素子分離す
る。具体的には、まず、レジスト・マスク420を除去
する。そして、選択酸化法を用いて窒化シリコン膜40
0に覆われていない部分のシリコン層20’を酸化する
ことにより、素子分離酸化膜36を形成する。さらに、
フッ酸系のエッチング液によりウェーハをエッチングす
る。このエッチング処理によって、窒化シリコン膜40
0の上に薄く堆積した酸化シリコン膜をエッチング除去
することができる。この際に、図4(a)に示したよう
に、CVDマスク410も同時にエッチングされ、その
外周は、当初の寸法よりも後退して、下地の窒化シリコ
ン膜400が露出する。
【0026】本発明によれば、後に詳述するように、こ
のエッチングによる後退を利用して、内部ベース領域と
外部ベース領域とを確実に接続することができる。CV
Dマスク410の後退量L1は、エッチングの条件によ
り制御することが可能であり、例えば、0.3ミクロン
程度とすることができる。また、このエッチング方法
は、前述したフッ酸系のエッチング液に限定されず、あ
る程度の等方性を有するエッチング方法であれば、ウエ
ット・エッチング法でも、ドライ・エッチング法でも良
い。
【0027】ここで、先の選択酸化工程によって、いわ
ゆる「バーズビーク」が生ずるために、シリコン層2
0’の外周も後退する。このシリコン層の後退量L2
は、例えば、0.2ミクロン程度である。従って、ウェ
ーハの垂直上方からみた場合に、シリコン層20’の外
周は、CVDマスク410の外周よりも、0.1ミクロ
ン程度はみ出すように形成することができる。
【0028】次に、図5に示したように、内部ベース領
域を形成する。具体的には、まず、トランジスタのエミ
ッタ領域と、内部・外部ベース領域の一部とが露出する
ようなレジスト・マスク430を形成する。そして、ベ
ース拡散用のボロン(B)を例えば、加速電圧40k
V、ドーズ量1x1014cm-2程度の条件でイオン注入
する。このイオン注入により、CVDマスク410とレ
ジスト・マスク430に覆われていない部分のシリコン
層20’に、酸化シリコン膜36’と窒化シリコン膜4
00を通してボロンが打ち込まれる。
【0029】この後、熱拡散処理を施すことにより、注
入されたボロンは、p型ドーパントとして活性化すると
共に、図5(b)に点線で示すようにコレクタ側に拡散
して内部ベース領域18を形成する。内部ベース領域の
幅Wは、ボロンの注入量と熱拡散処理の条件とにより調
節することができる。熱拡散処理の具体的な条件は、例
えば、約850℃で、30分間程度とすることができ
る。
【0030】また、このイオン注入によって、外部ベー
ス領域24、24のうちでマスク410、430に覆わ
れていない部分26A、26Aにもボロンが注入されて
キャリア濃度が高いp型領域26A、26Aが形成され
る。本発明によれば、これらのp型領域26A、26A
を、CVDマスク410をエッチングして後退させるこ
とによっていわゆる自己整合的に形成することができ
る。
【0031】さらに、熱拡散処理により、そのp型領域
26A、26Aに隣接するマスク410の下部のシリコ
ン層にボロンが拡散して、キャリア濃度がより低いp型
領域26B、26Bが形成される。本発明によれば、こ
のようにp型領域26A、26Bを自己整合的に形成す
ることにより、内部ベース領域18とベース電極46と
を低いベース抵抗で確実に接続することができるように
なる。
【0032】次に、図6に示したように、エミッタ領域
とコレクタ領域とを形成する。具体的には、まず、レジ
スト・マスク430を除去し、新たに、図示したように
ベース領域を覆い、エミッタとコレクタ高濃度領域を露
出させるレジスト・マスク440を形成する。そして、
砒素(As)を、例えば、加速電圧40kV、4x10
15cm-2の条件でイオン注入する。このイオン注入によ
り、窒化シリコン膜400と酸化シリコン膜36’を通
してシリコン層に砒素が導入される。この後に、熱処理
を施すことにより、注入された砒素が活性化して、n+
型のエミッタ領域16とコレクタ領域22とが形成され
る。
【0033】なお、この熱処理の際に、注入された砒素
も半導体層中を拡散する。しかし、前述したボロンの場
合と比較すると、砒素の拡散係数の方が低い。従って、
砒素の活性化処理に伴って砒素がp型の内部ベース領域
に拡散し、その導電型を反転させるという現象は、無視
することができる。
【0034】また、砒素以外のn型の不純物として、よ
り高い拡散係数を有するものを用いることも可能であ
る。但し、このような場合には、図5に関して前述した
ボロンの熱拡散処理よりも、熱処理の温度を下げるか、
または時間を短縮して、内部ベース領域のn型化を抑制
する必要がある。
【0035】また、レジスト・マスク440の形成に際
しては、そのパターニング精度に応じて、図6に符号E
で示したように、外部ベース領域24のp型領域26A
の一部が露出することもある。このように露出した外部
ベース領域は、砒素が注入されてn型化する。しかし、
その内側には、窒化シリコン膜36’の下にボロンが拡
散して形成されたp型領域26Bが形成されているため
に、内部ベース領域18とベース電極との間の接続は、
確保することができる。
【0036】次に、図7に示したように、コンタクト領
域26Cを形成する。具体的には、まず、CVDマスク
410と窒化シリコン膜400を除去する。但し、これ
らを除去せずに、そのまま残してトランジスタを形成し
ても良い。次に、図示したように、エミッタ領域16と
コレクタ領域22とを覆い、外部領域を露出したレジス
ト・マスク450を形成する。さらに、ボロン(B)
を、例えば、加速電圧30kV、ドーズ量2x1015
-2の条件でイオン注入し、熱処理を施すことにより、
キャリア濃度が高いp型の外部ベース領域を形成する。
【0037】その後、例えばCVD法により酸化シリコ
ン膜を堆積することにより、保護膜40を形成する。さ
らに、所定のコンタクト開口を形成した後に、アルミニ
ウム(Al)などの電極配線を施すことにより、エミッ
タ電極44、ベース電極46、コレクタ電極48を形成
して、図1に示したバイポーラ・トランジスタ10が完
成する。
【0038】本発明によれば、図5に関して前述したよ
うに、ボロンと砒素の熱拡散係数の相違を利用して、内
部ベース領域18を高い寸法精度で形成することができ
る。すなわち、ボロンの注入量と、その後の熱拡散処理
の条件を調節することにより、内部ベース領域18の幅
Wを制御することができ、微細な幅Wを有する内部ベー
ス領域18を高い再現性で製造することができるように
なる。その結果として、従来よりも優れた性能を有する
ラテラル・バイポーラ・トランジスタを従来よりもはる
かに容易且つ確実に製造することができる。
【0039】また、本発明によれば、CVDマスク41
0をエッチングにより後退させて、外部ベース領域2
4、24の一部にキャリア濃度が高いp型の領域26
A、26Aを形成し、さらに、その内側にボロンを拡散
させてp型領域26B、26Bを形成することによっ
て、内部ベース領域18とベース電極46、46とを低
いベース抵抗で接続することができる。すなわち、本発
明によれば、自己整合的にp型領域26A、26Bを形
成することができる。従って、素子寸法が数ミクロン程
度の微細なラテラル・バイポーラ・トランジスタにおい
ても、ベース抵抗を増加させることなく、確実にベース
電極に接続することができる。
【0040】本発明によれば、内部ベース18とp型領
域26Bとを自動的に接続することができるので、特
に、内部ベース18の幅Wを微細化した場合にその効果
が顕著となる。すなわち、従来は、内部ベースの幅を微
細化した場合には、外部ベース領域と確実に接続するこ
とが極めて困難であった。これに対して、本発明によれ
ば、極めて容易且つ確実に内部ベースと外部ベースとを
接続することができるようになる。
【0041】以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の
形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具
体例に限定されるものではない。例えば、図2に関して
前述した例においては、SIMOX基板を用いた場合に
ついて説明したが、これ以外にも、例えば、いわゆる張
り合わせSOI基板を用いても本発明は同様に実施して
同様の効果を得ることができる。
【0042】また、ドーパントとして用いる不純物の種
類も、前述した例には限定されない。すなわち、エミッ
タ領域のドーパントよりも内部ベース領域のドーパント
の方が高い拡散係数を有する場合には、本発明を同様に
適用して、同様の効果を得ることができる。また、エミ
ッタ領域のドーパントよりも内部ベース領域のドーパン
トの方が高い拡散係数を有するような場合であっても、
それぞれの熱処理条件を調節することにより、同様の効
果を得ることができる。
【0043】また、ボロンと砒素を注入する順序や、ボ
ロンを熱拡散させる処理と砒素を活性化させる処理の順
序も、前述した例には限定されない。この他にも、注入
する順序を逆転させることも可能であり、また、これら
の熱処理を同時に施すようにしても良い。
【0044】さらに、イオン注入条件、エッチング条
件、熱処理条件、各種堆積膜の材質や膜厚などに関して
も、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜変更するこ
とができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
p型ドーパントとn型ドーパントの熱拡散係数の相違を
利用して、微細な内部ベース領域を高い寸法精度で形成
することができる。その結果として、従来よりも優れた
性能を有するラテラル・バイポーラ・トランジスタを従
来よりもはるかに容易、確実に高い再現性で製造するこ
とができる。
【0046】また、本発明によれば、内部ベース領域と
ベース電極との電気的な接続を高いマージンで実現する
ことができる。すなわち、CVDマスクをエッチングに
より後退させて、外部ベース領域の一部にキャリア濃度
が高いp型の領域を形成し、さらに、その内側にボロン
を拡散させてp型領域を形成することによって、内部ベ
ース領域とベース電極とを低いベース抵抗で接続するこ
とができる。すなわち、本発明によれば、自己整合的に
p型領域を形成することができる。従って、素子寸法が
数ミクロン程度の微細なラテラル・バイポーラ・トラン
ジスタにおいても、ベース抵抗を増加させることなく、
確実にベース電極に接続することができる。
【0047】特に、本発明によれば、内部ベースとp型
領域とを自動的に接続することができるので、内部ベー
スの幅を微細化した場合にその効果が顕著となる。すな
わち、従来は、内部ベースの幅を微細化した場合には、
外部ベース領域と確実に接続することが極めて困難であ
った。これに対して、本発明によれば、極めて容易且つ
確実に内部ベースと外部ベースとを接続することができ
るようになる。
【0048】以上詳述したように、本発明によれば、高
性能を有するラテラル・バイポーラ・トランジスタを容
易に高い再現性で製造することができるようになり、産
業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイポーラ・トランジスタを表す概略
構成図である。すなわち、同図(a)は、その平面図で
あり、同図(b)は、そのA−A’線断面図である。
【図2】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図3】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図4】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図5】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図6】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図7】バイポーラ・トランジスタ10の製造方法を説
明する要部工程平面図及び工程断面図である。
【図8】従来型のトランジスタの断面図である。
【図9】ラテラル・バイポーラ・トランジスタの断面構
造を表す概略説明図である。
【符号の説明】
10 ラテラル・バイポーラ・トラ ンジスタ 12 シリコン基板 14 絶縁層 16 エミッタ領域 18 内部ベース領域 20 コレクタ領域 22 コレクタ領域 24 外部ベース領域 26A p型領域 26B p型領域 26C コンタクト領域 36 酸化膜 40 保護膜 44 エミッタ電極 46 ベース電極 48 コレクタ電極 400 窒化シリコン膜 410 CVDマスク 420、430、440、450 レジスト・マスク 100 バイポーラ・トランジスタ 102 シリコン基板 104、105 コレクタ領域 106 ベース領域 108 エミッタ領域 110 素子分離領域 200 ラテラル・バイポーラ・トランジスタ 202 絶縁層 204 エミッタ領域 206 内部ベース領域 207、208 コレクタ領域 210 保護膜 220 エミッタ電極 230 コレクタ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠 智 彰 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 寺 内 衛 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 川 中 繁 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 吉 富 貞 幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層の上に隣接して並列配置されたエミ
    ッタ領域と、内部ベース領域と、外部ベース領域と、コ
    レクタ領域とを有する半導体装置の製造方法であって、 絶縁層の上に積層された半導体層の上にマスクを形成し
    て前記外部ベース領域の形状を決定し、前記マスクを縮
    小させてから不純物を導入し、熱処理を施すことによ
    り、内部ベース領域とそれに接続された外部ベース領域
    とを自己整合的に形成することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁層の上に隣接して並列配置されたエミ
    ッタ領域と、内部ベース領域と、外部ベース領域と、コ
    レクタ領域と、を有する半導体装置の製造方法であっ
    て、 絶縁層の上に積層された半導体層の上にマスクを形成す
    る工程と、 少なくとも前記マスクにより覆われている部分の前記半
    導体層を周囲から分離して前記外部ベース領域の形状を
    決定する工程と、 前記マスクの外寸を縮小させる工程と、 前記マスクに覆われていない部分の前記半導体層に不純
    物を導入する工程と、 熱処理を施すことにより、前記不純物を前記マスクに覆
    われている前記半導体層の部分に拡散させて前記内部ベ
    ース領域を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁層の上に、第2導電型のエミッタ領域
    と、第1導電型の内部ベース領域と、第2導電型のコレ
    クタ領域と、がこの順序に隣接して並列配置され、さら
    に、前記内部ベース領域の両側に第1導電型の部分を有
    する外部ベース領域がそれぞれ隣接して並列配置されて
    なる半導体装置の製造方法であって、 絶縁層の上に積層された半導体層の上に前記外部ベース
    領域の形状を決定する第1のマスクと、前記エミッタ領
    域及び前記コレクタ領域の形状を決定する第2のマスク
    と、を形成する工程と、 前記第1のマスク或いは前記第2のマスクにより覆われ
    ている部分の前記半導体層を周囲から分離する工程と、 前記第2のマスクを除去する工程と、 前記第1のマスクの外寸を縮小させる工程と、 前記第1のマスクにより覆われていない部分の前記半導
    体層に第1導電型の不純物を導入することにより、前記
    外部ベース領域に第1導電型の第1の領域を形成する工
    程と、 熱処理を施すことにより、前記第1導電型の不純物を前
    記第1のマスクにより覆われている前記半導体層の部分
    に拡散させて前記内部ベース領域を形成するとともに前
    記外部ベース領域に第1導電型の第2の領域を形成する
    工程と、 前記外部ベース領域の主要部を覆う第3のマスクを形成
    する工程と、 前記第1のマスクあるいは前記第3のマスクにより覆わ
    れていない部分の前記半導体層に第2導電型の不純物を
    導入することにより、前記エミッタ領域と、前記コレク
    タ領域とを形成する工程と、 を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第1導電型の不純物は、ボロンであ
    り、 前記第2導電型の不純物は、砒素であることを特徴とす
    る請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記分離する工程は、選択酸化法を用い、 前記縮小させる工程は、前記第1のマスクをエッチング
    することによることを特徴とする請求項2〜4のいずれ
    か1つに記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7026221B2 (en) 2002-04-26 2006-04-11 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of forming semiconductor device with bipolar transistor having lateral structure

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