JPH11229775A - トンネルボーリングマシンおよびトンネル掘進における支保方法 - Google Patents
トンネルボーリングマシンおよびトンネル掘進における支保方法Info
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- JPH11229775A JPH11229775A JP10036313A JP3631398A JPH11229775A JP H11229775 A JPH11229775 A JP H11229775A JP 10036313 A JP10036313 A JP 10036313A JP 3631398 A JP3631398 A JP 3631398A JP H11229775 A JPH11229775 A JP H11229775A
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Abstract
による支保を行う。 【解決手段】カッタヘッド10の外周面に硬化材料の吹
付けノズル2が開口され、この吹付けノズル2に対して
硬化材料を供給する第1供給管が、ノズル2の入口から
カッタヘッド10内を経由しカッタヘッド10回転中心
部からカッタヘッド10内方まで延設され、かつカッタ
ヘッド10と同軸をなすように配設されたロータリージ
ョイント3Bを介して第2供給管3Cと連結され、この
第2供給管3Cが前胴20内および後胴40内を経由し
て既設トンネル内に設置された図示しない硬化材料の供
給源と連結されている。掘削時に吹付けノズル2より硬
化材料を吹き付けることで、掘削坑内周壁に対して早期
に硬化材料を吹き付けることができる。
Description
前側の掘削面を硬化材料により覆工し支保することので
きるトンネルボーリングマシンおよびこれを用いるトン
ネル掘進における支保方法に関する。
率は主に対象岩盤の状況によって左右される。硬岩で、
一軸圧縮強度の高い岩盤においては、掘削後の地山支保
は不要であるか又は簡易なもので良いので掘進能率は比
較的に良い。反対に、地山が不良な場合は、掘削面(特
に天端)の肌落ちや崩壊が進行するので、十分な支保工
が必要とされる。
コンクリートを吹き付けることが行われている。下記
(イ)〜(チ)に、いわゆる前胴および後胴よりなるフ
ルシールドタイプ(密閉型)のトンネルボーリングマシ
ンを用いる、従来の支保方法の手順を示す。 (イ)後胴のメイングリッパジャッキを伸ばし、メイン
グリッパを掘削坑内周面(地山)に押しつけて後胴を地
山に固定する。 (ロ)前胴のフロントジャッキを縮めてフロントグリッ
パを解放し、前胴を地山から解放する。 (ハ)カッタヘッドを回転させつつ、スラストジャッキ
を伸ばし、前胴およびカッタヘッドを前進させて切羽を
掘進する。 (ニ)所定の位置まで掘進したらカッタヘッドの回転を
停止し、フロントジャッキを伸ばし、フロントグリッパ
を掘削坑内周壁(地山)に押しつけて前胴を地山に固定
する。 (ホ)メイングリッパジャッキを縮めて後胴を地山から
解放する。 (ヘ)スラストジャッキを縮めて後胴を前胴の方へ引き
寄せる。( 後胴が前進する) (ト)後胴が前進すると機体開放部たる後胴テール部の
後ろ側に、新たな掘削坑内周面が露出する。 (チ)露出した掘削面の状況によって、コンクリート吹
き付け作業や鋼製支保工等をおこなう。但し、地山が堅
固で支保作業が不要であると判断された場合は省略す
る。再び、手順(イ)に戻り、同様の作業を繰り返し行
うことでトンネルを築造する。
ーリングマシンは硬岩を掘削する事を目的に設計・製作
された機械であり、地山が安定している場合の掘進能率
は他の工法に比べて非常に高い。特に、日本の地質はヨ
ーロッパやアメリカ等の諸外国に比べて岩盤が複雑で、
不安定である。したがって、トンネルボーリングマシン
を用いてトンネルを築造する際、地山の掘削面の支保に
多大な労力を要するため、トンネル築造工事全体として
の能率は掘削面の支保時間により左右されると言っても
過言ではない。故に、機械が保有している掘削能力を十
分に発揮させて、トンネル築造能率を高めるためには掘
削面の支保を短時間で行うことが重要になる。
(イ)〜(チ)の通りであり、掘削面が後胴テール部の
後側に露出するまでは支保作業を行うことが出来なかっ
た。また、トンネルボーリングマシンにはいわゆるオー
プンタイプ(開放型)のものもあり、このトンネルボー
リングマシンを用いる場合には機長よりかなり短い距離
で掘削面(地山)が露出するため、フルシールドタイプ
のトンネルボーリングマシンを用いる場合に比べて、よ
り早期に掘削面を支保する事が可能となる。しかし、基
本的にはトンネルボーリングマシンが一定距離掘進しな
ければ掘削面の支保が出来ないのに変わりはない。した
がって、従来のトンネルボーリングマシンによるトンネ
ル築造能率は、マシンがフルシールドタイプであるとオ
ープンタイプであるとを問わず低いものであった。
て地山を掘削すると地山応力が解放されるため、時間の
経過とともに肌落ちや崩落等が発生し易くなる。特にフ
ルシールドタイプのトンネルボーリングマシンを用いた
場合、掘削面が露出するまでの時間が長く、よって支保
工を早期に行うことができない。そのため、その間に地
山が弛み、機体開放部(後胴テール部の後側等)等にお
いて肌落ちや崩落等が発生する確率が高かった。かかる
肌落ちや崩落等は、その後のズリ処理や支保作業に多大
な時間を浪費する点、吹き付け量の増大等により施工コ
ストが高くなる点、および作業員の安全を確保する点か
ら、防止する必要がある。
硬化材料による支保をより早期に行い、掘削面の肌落ち
や崩落を防止し、もってトンネル築造能率の向上および
作業員の安全の確保を図ることにある。
明のトンネルボーリングマシンは、機体開放部よりも前
側の掘削面に対して硬化材料を供給する供給装置を備
え、この供給装置から機体開放部よりも前側の支保対象
掘削面に対して硬化材料を供給し、その支保対象掘削面
を支保するように構成したことを特徴とするものであ
る。
カッタヘッド外面と対面する掘削面に対して硬化材料を
供給する供給装置をカッタヘッドに固設し、この供給装
置からカッタヘッド外面と対面する支保対象掘削面に対
して硬化材料を供給し、その支保対象掘削面を支保する
ように構成したことを特徴とするものである。
ル掘進における支保方法は、機体開放部よりも前側の掘
削面に対して硬化材料を供給する供給装置を備えたトン
ネルボーリングマシンを用い、トンネルを掘進する一方
で、前記供給装置から機体開放部よりも前側の支保対象
掘削面に対して硬化材料を供給し、その支保対象掘削面
を支保することを特徴とする方法である。
支保方法は、カッタヘッド外面と対面する掘削面に対し
て硬化材料を供給する供給装置をカッタヘッドに固設し
てなるトンネルボーリングマシンを用い、トンネルを掘
進する一方で、少なくともカッタヘッド回転中に前記供
給装置からカッタヘッド外面と対面する支保対象掘削面
に対して硬化材料を供給し、その支保対象掘削面を支保
することを特徴とする方法である。
ンは、機体開放部よりも前側の掘削面に対して硬化材料
を供給する供給装置を備えており、この供給装置から機
体開放部よりも前側の支保対象掘削面に対して硬化材料
を供給し、その支保対象掘削面を支保するものであるの
で、露出前の掘削面を硬化材料により覆工し支保するこ
とができる。そのため、機体開放部に露出する掘削面は
既に硬化材料により覆工され支保されており、機体開放
部における肌落ちや崩落が発生しにくい。よって、本発
明によれば、掘削面の支保の早期化、掘削面の肌落ちや
崩落の防止、これらによるトンネル築造能率の向上およ
び作業員の安全の確保を図ることができる。
シンでは、カッタヘッド外面と対面する掘削面に対して
硬化材料を供給する供給装置をカッタヘッドに固設して
いるので、掘削面の形成と同時もしくは形成後直ちに、
供給装置によりカッタヘッド外面と対面する掘削面のう
ち支保対象掘削面に対して硬化材料を供給し、その支保
対象掘削面を支保することができる。
いて、請求項4記載のように、少なくともカッタヘッド
回転中において、供給装置からカッタヘッドと対面する
支保対象掘削面に対して硬化材料を供給し、その支保対
象掘削面を支保する場合、カッタヘッドの回転に伴い供
給装置も回転するので、別個に供給装置の供給方向を変
える装置を設ける必要がなく、カッタヘッド回転中に供
給装置の供給方向が掘削面の支保対象部位に向いたとき
に硬化材料の供給を行うだけで、その支保対象部位の支
保を行うことができる。
て添付図面を参照しつつ詳述する。 <フルシールドタイプトンネルボーリングマシンの例>
図1および図2は、本発明に係るフルシールドタイプの
トンネルボーリングマシン例1を示している。このトン
ネルボーリングマシン1は、従来のものと同様に、カッ
タヘッド10と、このカッタヘッド10を回転自在に支
持する前胴20と、この前胴20の後方にスラストジャ
ッキ30,30により連結された後胴40とからなる。
する掘削面に対して硬化材料を供給する供給装置とし
て、カッタヘッド10の外周面に開口する硬化材料吹付
けノズル2がカッタヘッド10の周壁部に固設されてお
り、この吹付けノズル2に対して硬化材料を供給する供
給路が、第1供給管3A、ロータリージョイント3Bお
よび第2供給管3Cにより構成されている。第1供給管
3Aは、ノズル2の入口からカッタヘッド10内を経由
しカッタヘッド10回転中心部からカッタヘッド10内
方まで延設されており、カッタヘッド10と同軸をなす
ように配設されたロータリージョイント3Bを介して第
2供給管3Cと連結され、この第2供給管3Cが前胴2
0内および後胴40内を経由して既設トンネル内に設置
された図示しない硬化材料の供給源と連結されている。
すなわち、カッタヘッド10は、前面に配設されたロー
ラカッタ12,12…と、前面周縁部に配設された掘削
ズリ掻き取り部材13,13…とを備えており、掘削外
径が後続の前胴および後胴よりも若干大きくされてい
る。このカッタヘッド10を回転自在に支持する前胴2
0は、自身の固定およびその解除を行うフロントグリッ
パ21と、カッタヘッド10内方に位置し掘削ズリ掻き
取り部材13,13…からのズリを受けるホッパ22と
を備えている。後胴40は、前胴20のテール内に抜き
差し自在に挿入されており、後述の掘進時においても前
胴20との間に開放部を形成しないようになっている。
また、後胴40は自身の固定およびその解除を行うメイ
ングリッパ41と、シールドジャッキ42と、セグメン
トs,s…を組み立てるためのエレクタ43とを備えて
いる。他方、本トンネルボーリングマシン1では、ホッ
パの下方から前胴20内および後胴40内を経由して後
方の既設トンネル内まで延在するように排出コンベヤー
Cが配設されている。
を用いてトンネルを掘進する場合、支保を行わないとき
には従来方法と同様であり、下記(A)〜(C)に示す
手順を繰り返し行う。 (A)メイングリッパ41を掘削坑内周面(地山)に押
しつけて後胴40を地山に固定するとともに、フロント
グリッパ21を縮めて前胴20を地山から解放する。 (B)しかる後、カッタヘッド10を回転させるととも
に、スラストジャッキ30を伸ばし前胴20をカッタヘ
ッド10とともにを前進させて切羽を掘進し、所定の位
置まで掘進したらカッタヘッド10の回転を停止させ
る。 (C)フロントグリッパ21を掘削坑内周面(地山)に
押しつけて前胴20を地山に固定するとともにメイング
リッパ41を縮めて後胴40を地山から解放した後、ス
ラストジャッキ30を縮めて後胴40を前胴20の方へ
引き寄せる。
料を吹付ける)場合、これら(A)〜(C)のいずれか
又は全ての工程において、第2供給管3C、ロータリー
ジョイント3B、第1供給管3Aおよび吹付けノズル2
を介してカッタヘッド10側方の掘削坑内周面に硬化材
料を吹付けることができるが、特に(B)工程の切羽掘
進中(カッタヘッドの回転および前進中)において、吹
付けノズル2が支保対象部位の方向を向いているときに
硬化材料の吹付けを行うのが好ましい。
の吹付けノズルはカッタヘッド10周壁部に固設されて
いるので、カッタヘッド10の回転および前進に伴っ
て、掘削坑内周面を常に臨みつつ螺旋を描くように移動
(カッタヘッド周りの回転および前進)する。特に通常
の掘削速度の範囲内では、吹付けノズル2は、その吹付
け可能範囲が掘削坑内周面の全ての部位を通過するよう
に移動する。したがって、カッタヘッド10の回転およ
び前進中において、これに伴い回転および前進する吹付
けノズル2が支保対象部位に向いたときに硬化材料の吹
き付けを行えば、その部位に硬化材料を吹付けることが
できるのである。例えば、カッタヘッド10が一定距離
前進する間であって、吹付けノズル2が天井部や側壁部
等の掘削坑内周面の一部分を向いているときにだけ吹付
けを行えば、図3や図4にH1およびH2で示すように
天井部や側壁部に硬化材料を吹き付けることができる。
もちろん、カッタヘッド10が一定距離掘進する間中吹
付けを継続して行えば、図5にH3で示すように掘削坑
内周面の全周にわたり硬化材料を吹き付けることができ
る。なお、これらの場合の吹付け部分のトンネル前後方
向長さは、吹付け期間中のカッタヘッド10の前進距離
に応じて定まる。
ル2がトンネル延長方向における支保対象掘削面に到達
したならばスラストジャッキ30を伸ばさずにカッタヘ
ッド10のみを回転させるとともに吹付けノズル2から
支保対象掘削面に硬化材料を吹付け、吹付けが完了した
ならば硬化材料の供給を停止し、しかる後スラストジャ
ッキ30を伸ばすとともにカッタヘッドを回転させして
切羽を掘進し、吹付けノズルが新たな支保対象掘削面に
到達したならば再びスラストジャッキ30を伸ばさずに
カッタヘッド10のみを回転させるとともに吹付けノズ
ル2から支保対象掘削面に硬化材料を吹付けるようにし
て、支保対象掘削面の硬化材料による支保を行うことも
できる。
シン1は、吹付けノズル2の吹付け方向を変化させる装
置を必要とせずに、自動的に、掘削坑内周面の任意の部
位に硬化材料を吹付けることが可能なものである。ま
た、掘削坑内周面に対して掘削後直ちに硬化材料を吹付
けることができるので、後胴40テール部の後ろ側にお
ける天壁や側壁の肌落ち・崩落がない。さらに、下記に
列挙する効果が奏せられる。 (a)自動的に、掘削作業とほぼ同時に硬化材料の吹き
付けによる掘削面の支保を行うことが出来るので、地山
の安定度が格段に向上する。 (b)掘削坑内周面の任意の部位に部分的に吹き付けが
できるので、トンネルボーリングマシンの方向修正が容
易になる。 (c)肌落ち等が無くなるので、トンネル仕上がり形状
が設計寸法に近くなり、トンネルボーリングマシンテー
ル部で行う吹き付け作業の吹き付け量と時間が小さくな
る。 (d)テール部付近で行うコンクリート吹き付け量が少
なくなるのでトンネル坑内環境が改善される。 (e)これらにより、トンネル築造能率およびトンネル
ボーリングマシンテール部付近で行う作業の安全性が向
上する。また、トンネル築造費が低減する。
説明する。 <他の例1>上記例のトンネルボーリングマシン1は、
吹付けノズル2をカッタヘッド10に固設することによ
り、カッタヘッド10の回転および前進を利用して吹付
けノズル2の吹付け方向を変化させるものである。その
ため、硬化材料の吹付け量は、カッタヘッド10の回転
量および掘進量に応じて変化してしまう。
掘進量に応じて吹き付け量を調節したり、吹き付け後の
吹き付け厚さを測定する手段を設け、その測定結果に基
づいて吹き付け量を調節したりすることにより、均質な
覆工を行えるようにするのが望ましい。後者の具体例と
して、図6に示すように、吹付けノズル2よりも後方側
のカッタヘッド10内部に超音波センサ等の非接触型セ
ンサ5を配設し、このセンサ5により吹付け面Hの吹付
け厚さを測定し、その測定結果に基づいて吹き付け量を
調節することを提案する。吹付け厚さ測定手段としては
接触型センサを用いることもできる。
さ(通常、5〜50mm程度)とすることができるが、必
要に応じて機体開放部すなわち後胴40テールの後側に
おいて既設吹き付け面に対して増し吹きを行うこともで
きる。
マシン1において、掘削坑内周壁に吹付けた硬化材料面
を任意の厚さに均すために、少なくとも吹付けノズル2
よりも後側の機体側面に均し板を設けることができる。
これにより、トンネルボーリングマシン後方の開放部に
おいて吹付け面を均す必要がなくなるので、トンネルボ
ーリングマシンの掘進能率が向上する。図7には、カッ
タヘッド10の側面に周方向に沿う環状の均し板6を固
設した例を示した。この場合、カッタヘッド10の掘進
に伴って回転および前進する均し板6により硬化材料の
吹付け終了面Hが所定の厚さに均されることになる。
に前後方向に沿って延在する均し板を設けることもでき
る。この場合には、カッタヘッドの回転に伴って回転す
る均し板により硬化材料の吹付け終了面が所定厚さに均
される。
位はカッタヘッドに限られない。図示しないが、前胴ま
たは後胴のシールド外周面に周方向に沿う環状の均し板
を設けることもできる。この場合、前胴または後胴の前
進に伴い前進する均し板によりの吹付け終了面が均され
ることになる。
(または吹付け終了から次の吹付け開始までの間)、硬
化材料の供給路(第1供給管3A、ロータリージョイン
ト3Bおよび第2供給管路3C)を通水により清掃する
のが好ましいが、上記トンネルボーリングマシン1にお
いて通水を行うと、供給路に残留した硬化材料を吹付け
終了面に吹き付けてしまい、吹付け終了面を荒らすこと
になる。
おいて、例えば図8に示すように吹き付けノズル2と第
1供給管3Aとを三方弁7により連結し、この三方弁7
の残りの入出口をカッタヘッド10前面に開口する前方
排出管3Dと連結しておき、通水を行うときには、供給
路が前方排出管3Dにのみ通じるように三方弁7を切り
替えることを提案する。これにより、通水の際に供給路
内の残留硬化材料を排出管3Dを介してカッタヘッド1
0前方に排出させることができるので、吹付け終了面を
荒らさなくて済む。吹付けを行う場合には、硬化材料の
供給路が吹付けノズル2にのみ通じるように三方弁7を
切り替える。
グマシンにおいて、供給路が吹付けノズル2および前方
排出管3Dの両方に通じるように三方弁7を切り替え
て、これらの両方を供給装置として掘削坑内周面および
切羽面の両方に硬化材料を吹付けることもできる。ま
た、供給路が前方排出管3Dのみに通じるように三方弁
7を切り替え、この前方排出管3Dを供給装置として切
羽面のみに硬化材料を供給することもできる。前方排出
管3Dを吹付けノズルとして切羽面に硬化材料を供給す
ることにより、切羽面の安定を図ることもできる。
よる掘削では、切羽面と掘削坑内周面との境の曲面状掘
削面における天井側部分の崩落等も多い。そこで、図9
に示すように、この部分を臨むように噴射方向を傾斜さ
せて吹付けノズル2’を設けるのは好ましい。
複数設けることができる。例えば図10に示すように、
他の例5に示す傾斜吹付けノズル2’とカッタヘッド1
0の径方向外側を向く吹付けノズル2とを設け、これら
の吹付けノズル2,2’への硬化材料の切替を三方弁
7’により行うように構成することができる。この場
合、三方弁7’を切り替えて両吹付けノズル2,2’の
一方にのみ硬化材料を供給したり、両方に対して同時に
硬化材料を供給することができる。本例において、両吹
付けノズル2,2’への硬化材料の供給経路を別個に設
けることもできる。
の周方向に複数の吹付けノズル2,2…を設けることも
できる。
ルは少なくとも機体開放部よりも前側の掘削面に対して
硬化材料を供給しうるように設ければ良い。従って、例
えば図示しないが、前胴20や後胴40に吹付けノズル
を設けることもできる。この場合、前胴20や後胴40
は回転しないので、掘削坑内周面の全周にわたり硬化材
料を吹付けうるように、多数の吹付けノズルを前胴20
または後胴40の外周面に周方向に並べて設けたり、崩
落等を起こしやすい天井壁側や側壁側にだけ多数の吹付
けノズルを並べて設けることができる。なお、これらの
場合において、吹付け厚測定センサや均し板を設ける場
合は、吹付けノズル配設部位よりも後側に設ける。
の分野において公知のもの、例えばコンクリート、モル
タル、硬化性樹脂、およびこれらに繊維を混入したもの
等を適宜用いることができる。
材と、その硬化を促進するための急結材とを吹付けノズ
ル近傍において混合し、この混合物を吹付けることによ
り早期強度の発現を促すことが行われているが、かかる
硬化材料も本発明に用いることができる。
2系統として一方を硬化主材用供給路50とし、他方を
急結材用供給路51とし、供給部たる吹付けノズル2手
前で両者を合流混合させ、この合流混合物を吹付けノズ
ル2から吹付けるようにすれば良い。なお、同図中52
は、ロータリージョイントを示している。
グマシンの種類を問わず適用することができる。
たオープンタイプのトンネルボーリングマシン100を
示す。このマシン100は、後胴を有しない点以外は、
前述のフルシールドマシン1とほぼ同様である。すなわ
ち、カッタヘッド110の外周面に開口する硬化材料吹
付けノズル102がカッタヘッド110周壁部に固設さ
れており、この吹付けノズル102に対して硬化材料を
供給する供給路が、第1供給管103A、ロータリージ
ョイント103Bおよび第2供給管103Cにより構成
されている。第1供給管103Aは、ノズル102の入
口からカッタヘッド110内を経由しカッタヘッド11
0回転中心部からカッタヘッド110内方まで延設され
ており、カッタヘッド110と同軸をなすように配設さ
れたロータリージョイント103Bを介して第2供給管
103Cと連結され、この第2供給管103Cが前胴1
20内を経由して既設トンネル内に設置された図示しな
い硬化材料の供給源と連結されている。なお、図13
中、112,112…はローラカッタを示し、121は
フロントグリッパを示し、122は掘削ズリのホッパを
示し、140,140はスラストジャッキを示し141
はメイングリッパを示し、142はシールドジャッキを
示し、143はエレクタを示し、s,s…はセグメント
を示し、150は排出コンベヤーを示している。
適用した前胴220・中胴230・後胴240よりなる
フルシールドタイプのトンネルボーリングマシン200
を示した。231,231は、前胴220および中胴2
30を連結する方向制御ジャッキを示しており、24
2,242は中胴230と後胴240とを連結するスラ
ストジャッキを示している。また、221,221は前
胴220に設けられたフロントグリッパを示し、24
1,241は後胴240に設けられたメイングリッパを
示している。
おいては、中胴230は前胴220の方向を制御するた
めの方向制御ジャッキ231,231を有するだけであ
り、前胴220と実質的に一体として移動する。したが
って、このマシン200は、掘進時において中胴230
と後胴240との間に機体開放部を有することになるの
で、中胴230よりも前側の機体外方(すなわち、中胴
230の外側、前胴220外側およびカッタヘッド21
0の側方)に供給装置を設ける必要がある。図示例で
は、カッタヘッド210の外周面に開口する硬化材料の
吹付けノズル202が固設されており、この吹付けノズ
ル202に対して硬化材料を供給する供給路が、第1供
給管203A、ロータリージョイント203Bおよび第
2供給管203Cにより構成されている。第1供給管2
03Aは、ノズル202の入口からカッタヘッド210
内を経由しカッタヘッド210回転中心部の後方側まで
延設されており、当該部位において、カッタヘッド21
0と同軸をなすように配設されたロータリージョイント
203Bを介して第2供給管203Cと連結され、この
第2供給管203Cが前胴220、中胴230および後
胴240内を経由して既設トンネル内に設置された図示
しない硬化材料の供給源と連結されている。
トンネルボーリングマシン100,200においても他
の例1〜他の例7に示す構成を採用することができる。
また、これら他の例8および他の例9として示すトンネ
ルボーリングマシンの詳細な構成および動作態様につい
ては、当業者であれば前述の説明から容易に理解される
ところであるので、ここではこれ以上の説明を略す。
なわち硬化材料の吹付けの可否は、公知の地山判定方
法、例えば施工前の地質調査、切羽前方探査(TSP試
験、掘削機械データに基づく地山性状の判定等)、掘削
ズリの形状観察、切羽観察などに基づいて判断すること
ができる。
の硬化材料による支保をより早期に行うことができ、も
ってトンネル築造能率の向上および作業員の安全の確保
が図られる。
断面図である。
る。
である。
である。
A…第1供給管、3B…ロータリージョイント、3C…
第2供給管、10…カッタヘッド、20…前胴、40…
後胴。
Claims (4)
- 【請求項1】機体開放部よりも前側の掘削面に対して硬
化材料を供給する供給装置を備え、この供給装置から機
体開放部よりも前側の支保対象掘削面に対して硬化材料
を供給し、その支保対象掘削面を支保するように構成し
たことを特徴とするトンネルボーリングマシン。 - 【請求項2】カッタヘッド外面と対面する掘削面に対し
て硬化材料を供給する供給装置をカッタヘッドに固設
し、この供給装置からカッタヘッド外面と対面する支保
対象掘削面に対して硬化材料を供給し、その支保対象掘
削面を支保するように構成したことを特徴とするトンネ
ルボーリングマシン。 - 【請求項3】機体開放部よりも前側の掘削面に対して硬
化材料を供給する供給装置を備えたトンネルボーリング
マシンを用い、トンネルを掘進する一方で、前記供給装
置から機体開放部よりも前側の支保対象掘削面に対して
硬化材料を供給し、その支保対象掘削面を支保すること
を特徴とするトンネル掘進における支保方法。 - 【請求項4】カッタヘッド外面と対面する掘削面に対し
て硬化材料を供給する供給装置をカッタヘッドに固設し
てなるトンネルボーリングマシンを用い、トンネルを掘
進する一方で、少なくともカッタヘッド回転中に前記供
給装置からカッタヘッド外面と対面する支保対象掘削面
に対して硬化材料を供給し、その支保対象掘削面を支保
することを特徴とするトンネル掘進における支保方法。
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JP2018053449A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | 清水建設株式会社 | 吹付け覆工コンクリートの施工方法 |
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