JPH1122947A - ストーカ式ごみ焼却炉 - Google Patents

ストーカ式ごみ焼却炉

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JPH1122947A
JPH1122947A JP9179449A JP17944997A JPH1122947A JP H1122947 A JPH1122947 A JP H1122947A JP 9179449 A JP9179449 A JP 9179449A JP 17944997 A JP17944997 A JP 17944997A JP H1122947 A JPH1122947 A JP H1122947A
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Masahide Nishigaki
正秀 西垣
Takeshi Shinohara
武 篠原
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Takuma Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 階段式ストーカを備えたごみ焼却炉に於い
て、焼却灰中に含まれているダイオキシン類を分解し、
ダイオキシン類を含まない焼却灰を取り出せるようにす
る。 【解決手段】 乾燥ストーカ6a、燃焼ストーカ6b及
び後燃焼ストーカ6cを備えたストーカ式ごみ焼却炉1
に於いて、前記後燃焼ストーカ6cの後部位置に後燃焼
ストーカ6cから排出される焼却灰Cを貯留し得る後燃
焼貯留部8を設け、該後燃焼貯留部8内の焼却灰Cの温
度を加熱装置9により焼却灰C中に含まれているダイオ
キシン類が分解される温度に保つようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に都市ごみや産
業廃棄物等を焼却処理するごみ焼却炉、特に乾燥ストー
カ、燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカを備えたストーカ
式ごみ焼却炉の改良に係り、後燃焼ストーカから排出さ
れる焼却灰や各ストーカから灰ホッパ内へ落下する落下
灰に夫々含まれているダイオキシン類を分解・除去でき
るようにしたストーカ式ごみ焼却炉に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市ごみや産業廃棄物等(以下
ごみと云う)の処理方法としては、所謂焼却による処理
がその主流を占めて居り、ストーカ式ごみ焼却炉や流動
床式ごみ焼却炉を用いた処理方法が多く実用化されてい
る。何故なら、ごみは、焼却によって灰となり、減量及
び減容されると共に無害化されるからである。
【0003】而して、近年大都市部に於いては、ごみの
排出量が急増しつつあり、その結果、ごみ焼却炉も大容
量の自動連続運転型のものが多く用いられるようになっ
て来ている。ごみ焼却炉の中でも、階段式ストーカを備
えたごみ焼却炉が最も普及している。
【0004】図4は従前のストーカ式ごみ焼却炉の一例
を示すものであり、当該ストーカ式ごみ焼却炉1は、炉
本体2、灰出し口2a、燃焼室3、ごみ供給用ホッパ
4、定量供給装置5、階段式ストーカ6(乾燥ストーカ
6a、燃焼ストーカ6b及び後燃焼ストーカ6cから成
る)及び灰ホッパ7等から構成されて居り、ごみ供給用
ホッパ4内のごみWを定量供給装置5により階段式スト
ーカ6へ供給し、階段式ストーカ6の各ストーカ6a,
6b,6cにより順次乾燥・焼却して焼却灰Cとし、こ
の焼却灰Cを後燃焼ストーカ6cから灰出し口2aへ排
出するようにしたものである。
【0005】即ち、ごみ供給用ホッパー4内へ投入され
たごみWは、定量供給装置5によって乾燥ストーカ6a
上へ順次供給され、ここで乾燥ストーカ6aの下方から
供給される一次空気a1 と上方の高温状態にある燃焼室
3からの輻射熱によって加熱・乾燥される。その結果、
ごみW内の水分が蒸発すると共に、COやCmn 、N
3 等の還元ガスが放出される。
【0006】次に、乾燥されたごみは、引き続き乾燥ス
トーカ6a上から燃焼ストーカ6b上へ移送され、下方
から供給される一次空気a1 によって火炎を上げて燃焼
をすると共に、燃焼ストーカ6bの先端部に於いて丁度
燃え切り点に達する。
【0007】そして、燃焼ストーカ6bの先端部に於い
て燃え切ったごみは、引き続き後燃焼ストーカ6c上へ
移送され、ここで所謂おき燃焼をして完全な焼却灰Cと
なった後、灰出し口2aから冷却水槽(図示省略)内へ
落下排出される。
【0008】一方、主に乾燥ストーカ6aから生じた還
元ガスや燃焼ガス中の未燃焼物は、炉本体2の炉壁部分
から燃焼室3内へ供給される二次空気a2 によって完全
燃焼をした後、燃焼室3から廃熱ボイラ(図示省略)側
へ排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ストーカ式
ごみ焼却炉1に於いては、燃焼ストーカ6b上で燃え切
ったごみを後燃焼ストーカ6c上でおき燃焼させる場
合、後燃焼ストーカ6cの下方から常温〜150℃の一
次空気a1 を供給するようにしている為、おき燃焼物が
冷却されてその中に含まれている未燃物がくすぶり状態
となる。このようなくすぶり状態では、ダイオキシン類
(PCDDS +PCDFS )の発生し易い温度領域(3
00℃〜400℃)を作ることになり、ダイオキシン類
が生成されたり、或いは生成されたダイオキシン類が分
解されずに残存してしまうことになる。通常、焼却灰C
中には、ダイオキシン類が0.1〜数ng/gの範囲で
存在している。
【0010】このように、ストーカ式ごみ焼却炉1の後
燃焼ストーカ6c上のおき燃焼では、一次空気a1 によ
る高い酸素濃度、低温でのくすぶり等によりダイオキシ
ン類の生成或いは存在し易い環境にある。その結果、ス
トーカ式ごみ焼却炉1から排出される焼却灰Cは、ダイ
オキシン類を含んで居り、焼却灰Cの埋め立てや有効利
用に支障を来すことになる。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的は焼却灰中に含まれているダ
イオキシン類を分解し、ダイオキシン類を含まない焼却
灰を取り出せるようにしたストーカ式ごみ焼却炉を提供
するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の発明は、乾燥ストーカ、
燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカを備えたストーカ式ご
み焼却炉に於いて、前記後燃焼ストーカの後部位置に後
燃焼ストーカから排出される焼却灰を貯留し得る後燃焼
貯留部を設け、該後燃焼貯留部内の焼却灰の温度を加熱
装置により焼却灰中に含まれているダイオキシン類が分
解される温度に保つようにしたことに特徴がある。
【0013】又、本発明の請求項2に記載の発明は、加
熱装置を、後燃焼貯留部へ加熱用空気を供給する加熱用
空気供給機構と、後燃焼貯留部の下部に回転自在に配設
されて後燃焼貯留部内の焼却灰の排出量を調整し得るロ
ータと、後燃焼貯留部内に配設されて後燃焼貯留部内の
焼却灰の温度を検出する温度検出器と、温度検出器から
の検出温度に基づいて加熱用空気供給機構及びロータを
制御する制御装置とから構成し、後燃焼貯留部内の焼却
灰の検出温度に基づいて後燃焼貯留部への加熱用空気の
温度及び供給量とロータの回転数を夫々制御し、後燃焼
貯留部内の焼却灰の温度が焼却灰中に含まれているダイ
オキシン類を分解できる温度に保たれるようにしたこと
に特徴がある。
【0014】更に、本発明の請求項3に記載の発明は、
後燃焼貯留部と各ストーカの下部に夫々配置した灰ホッ
パとの間に灰搬送装置を配設し、各ストーカから灰ホッ
パ内へ落下した落下灰を灰搬送装置により後燃焼貯留部
へ搬送し、ここで落下灰中に含まれているダイオキシン
類を分解するようにしたことに特徴がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るストー
カ式ごみ焼却炉1の一例を示すものであり、当該ストー
カ式ごみ焼却炉1は、炉本体2、灰出し口2a、燃焼室
3(一次燃焼室3a及び二次燃焼室3b)、ごみ供給用
ホッパ4、定量供給装置5(プッシャー)、階段式スト
ーカ6、灰ホッパ7、後燃焼貯留部8、加熱装置9、灰
搬送装置10及び冷却水槽11等から構成されて居り、
ごみ供給用ホッパ4内のごみWを定量供給装置5により
階段式ストーカ6へ供給し、階段式ストーカ6により順
次乾燥・焼却して焼却灰Cとし、この焼却灰Cを階段式
ストーカ6から後燃焼貯留部8内へ排出してここへ貯留
すると共に、階段式ストーカ6から灰ホッパ7内へ落下
した落下灰Cを灰搬送装置10により後燃焼貯留部8内
へ搬送し、後燃焼貯留部8内の焼却灰Cを加熱装置9に
より加熱して焼却灰C中に含まれているダイオキシン類
を分解・除去してから炉外へ排出するようにしたもので
ある。
【0016】尚、階段式ストーカ6には、従来公知の階
段式ストーカ6が使用されて居り、これは乾燥ストーカ
6a、燃焼ストーカ6b及び後燃焼ストーカ6cから成
る。これら各ストーカ6a,6b,6cは、可動火格子
(図示省略)と固定火格子(図示省略)とを交互に配列
して成り、各可動火格子をストーカ駆動装置(図示省
略)によって前後方向へ一定のピッチで往復動させるこ
とによって、各ストーカ6a,6b,6c上のごみWを
攪拌並びに前進させるようになっている。
【0017】前記後燃焼貯留部8は、図2示す如く、後
燃焼ストーカ6cの後部位置(先端部位置)に形成した
灰出し口2aに、鋼板製のケーシングに耐火材を内張り
して成る灰出しシュート8aを接続し、該灰出しシュー
ト8aの下部にロータ12及びフラップゲート13を設
けることにより構成されて居り、後燃焼ストーカ6cか
ら排出された焼却灰Cを貯留並びに排出し得るようにな
っている。
【0018】前記ロータ12は、後燃焼貯留部8(灰出
しシュート8a)内の下部位置に水平姿勢で回転自在に
配設されて居り、後燃焼貯留部8の外壁面に設けたモー
タ14により図2の矢印方向へ回転駆動されるようにな
っている。このロータ12の外周面には、複数の突条部
12aが等角度毎に長手方向に沿って突出形成されてい
る。又、フラップゲート13は、後燃焼貯留部8(灰出
しシュート8a)内の下部位置に垂設されて居り、その
下端がロータ12の突条部12aに軽く摺動接触するよ
うになっている。
【0019】而して、前記後燃焼貯留部8に於いては、
ロータ12がモータ14により図2の矢印方向へ回転駆
動されると、後燃焼貯留部8内の焼却灰Cがロータ12
の外周面とフラップゲート13の隙間から徐々に排出さ
れることになる。又、ロータ12の回転数を制御するこ
とによって、焼却灰Cの排出量や後燃焼貯留部8内への
滞留時間が調整されることになる。即ち、ロータ12の
回転数を速くすると、後燃焼貯留部8内の焼却灰Cの排
出量が多くなると共に、焼却灰Cの後燃焼貯留部8内へ
の滞留時間が短くなり、反対にロータ12の回転数を遅
くすると、焼却灰Cの排出量が少なくなると共に、焼却
灰Cの後燃焼貯留部8内への滞留時間が長くなることに
なる。
【0020】前記加熱装置9は、後燃焼貯留部8内に貯
留されている焼却灰Cを加熱し、焼却灰Cの温度を焼却
灰C中に含まれているダイオキシン類が分解される温度
に保つようにしたものである。
【0021】即ち、加熱装置9は、図1に示す如く、後
燃焼貯留部8へ加熱用空気Aを供給する加熱用空気供給
機構15と、後燃焼貯留部8の下部に配設されたロータ
12と、後燃焼貯留部8内に配設されて後燃焼貯留部8
内の焼却灰Cの温度を検出する複数の温度検出器16
と、温度検出器16からの検出温度に基づいて加熱用空
気供給機構15及びロータ12を夫々制御する制御装置
17とから構成されている。
【0022】又、加熱用空気供給機構15は、押込送風
機18と、押込送風機18に接続された空気供給管19
と、空気供給管19に接続された空気予熱器20と、一
端部側が空気予熱器20に接続され、他端部側が後燃焼
貯留部8(灰出しシュート8a)の下部に接続された温
風用供給管21と、一端部側が空気供給管19に接続さ
れ、他端部側が温風用供給管18に接続された冷風用供
給管22と、温風用供給管21及び冷風用供給管22に
夫々介設された風量調整ダンパ23と、各風量調整ダン
パ23を夫々開閉制御する複数のダンパ駆動装置24
(モータ若しくは流体圧シリンダ等)とから構成されて
居り、各ダンパ駆動装置24を駆動制御して各風量調整
ダンパ23の開度を変え、温風A1 及び冷風A2 の供給
量を調整することによって、後燃焼貯留部8内へ供給さ
れる加熱用空気Aの温度及び供給量を調整できるように
なっている。
【0023】更に、制御装置17は、後燃焼貯留部8内
の焼却灰Cの温度が所定の温度に保たれるように、温度
検出器16からの検出温度に基づいて各風量調整ダンパ
23のダンパ駆動装置24とロータ12のモータ14と
を夫々駆動制御するものである。即ち、制御装置17
は、後燃焼貯留部8内の焼却灰Cの温度が焼却灰C中に
含まれているダイオキシン類を分解できる温度(好まし
くは700℃〜1000℃)に保たれるように、各風量
調整ダンパ23の開度とロータ12の回転数を夫々制御
し、加熱用空気Aの温度及び供給量と焼却灰Cの後燃焼
貯留部8への滞留時間等を調整するものである。
【0024】前記灰搬送装置10は、後燃焼貯留部8と
階段式ストーカ6の各ストーカ6a,6b,6cの下部
に夫々配置した灰ホッパ7との間に配設されて居り、各
ストーカ6a,6b,6cから灰ホッパ7内へ落下した
落下灰Cを後燃焼貯留部8の上部へ搬送するようにした
ものである。この灰搬送装置10には、落下灰コンベヤ
10aと落下灰フィーダー10bとを組み合わせたもの
が使用されている。
【0025】尚、図1に於いて、21′は一端部側が温
風用供給管21に接続され、他端部側が灰ホッパ7に接
続された一次空気供給管(温風用)、22′は一端部側
が空気供給管19若しくは冷風用供給管22に接続さ
れ、他端部側が一次空気供給管(温風用)21′に接続
された一次空気供給管(冷風用)、23′は各一次空気
供給管21′,22′に夫々介設され、温風A1 及び冷
風A2 の供給量を調整して各ストーカ6a,6b,6c
へ供給される一次空気A3 の温度及び供給量を調整する
風量調整ダンパ、24′は各風量調整ダンパ23′を夫
々開閉駆動制御するダンパ駆動装置24(モータ若しく
は流体圧シリンダ等)である。
【0026】而して、前記ストーカ式ごみ焼却炉1に於
いて、ごみ供給用ホッパ4に投入されたごみW(都市ご
みや産業廃棄物等)は、定量供給装置5によって乾燥ス
トーカ6a上に定量ずつ送り出されてここで乾燥し、次
に燃焼ストーカ6bへ送られて炎燃焼し、その後後燃焼
ストーカ6c上でおき燃焼して完全に灰Cとなって灰出
し口2aから後燃焼貯留部8(灰出しシュート8a)内
へ落下排出される。
【0027】又、ごみWの燃焼により発生した燃焼排ガ
スは、燃焼室3(一次燃焼室3a及び二次燃焼室3b)
から排出されて廃熱ボイラ及びエコノマイザを経て熱回
収された後、排ガス処理装置(何れも図示省略)等を経
て大気中へ排出される。
【0028】そして、後燃焼貯留部8に貯留された焼却
灰Cは、加熱装置9によって焼却灰C中に含まれている
ダイオキシン類を分解できる温度(700〜1000
℃)にまで加熱される。
【0029】即ち、温度検出器16からの検出信号に基
づいて制御装置17が各風量調整ダンパ23のダンパ駆
動装置24及びロータ12のモータ14を夫々駆動制御
して各風量調整ダンパ23の開度とロータ12の回転数
を夫々制御し、後燃焼貯留部8内の焼却灰Cの温度が焼
却灰C中に含まれているダイオキシン類を分解できる温
度(好ましくは700℃〜1000℃)に保たれるよう
に、加熱用空気Aの温度及び供給量と焼却灰Cの後燃焼
貯留部8への滞留時間等を調整する。これによって、後
燃焼貯留部8内の焼却灰C中に含まれているダイオキシ
ン類(通常0.1〜数ng/g)は完全に分解されるこ
とになる。
【0030】一方、階段式ストーカ6の各ストーカ6
a,6b,6cから灰ホッパ7内へ落下した落下灰C
は、落下灰コンベヤ10a及び落下灰フィーダー10b
によって後燃焼貯留部8へ搬送され、ここで後燃焼スト
ーカ6cから落下排出された焼却灰Cと一緒にダイオキ
シン類が分解される。
【0031】そして、ダイオキシ類が分解された後燃焼
貯留部8内の焼却灰Cは、ロータ12の回転によりロー
タ12の外周面とフラップゲート13との隙間から排出
されて冷却水槽11内へ落下し、ここで冷却水により急
冷された後、冷却水槽11内に配設した水封式コンベヤ
(図示省略)により排出される。尚、冷却水槽11内へ
落下排出した焼却灰Cは、冷却水により急冷される為、
ダイオキシン類が再合成されると云うこともない。
【0032】このようにして得られた焼却灰Cは、ダイ
オキシン類を含まない為、有効利用し易い。例えば、焼
却灰Cを、磁選機により鉄等の磁性物を除去してから振
動篩で分級し、その後重金属溶出防止剤を加えることに
よって、道路用材に利用することができる。
【0033】尚、上記例に於いては、後燃焼貯留部8の
下部側で且つロータ12の後方位置に加熱用空気Aを供
給して後燃焼貯留部8内の焼却灰Cの温度をダイオキシ
ン類が分解される温度に保つようにしているが、他の例
に於いては、加熱用空気Aを直接後燃焼貯留部8内の焼
却灰C中へ供給して焼却灰Cの温度をダイオキシン類が
分解される温度に保つようにしても良い。
【0034】又、上記例に於いては、加熱装置9は、後
燃焼貯留部8内へ加熱用空気Aを供給して後燃焼貯留部
8内の焼却灰Cの温度をダイオキシン類が分解される温
度に保つようにしているが、加熱装置9は上記例のもの
に限定されるものではなく、後燃焼貯留部8内の焼却灰
Cの温度を700℃〜1000℃に保つことができれ
ば、如何なる構成及び構造のものであっても良い。例え
ば、加熱装置9を灰出しシュート8aに設けた電熱体や
バーナ(何れも図示省略)により構成し、後燃焼貯留部
8内の焼却灰Cを電熱体やバーナにより700℃〜10
00℃に加熱するようにしても良い。
【0035】
【発明の効果】上述の通り、本発明の請求項1のストー
カ式ごみ焼却炉は、後燃焼ストーカの後部位置に後燃焼
ストーカから排出される焼却灰を貯留し得る後燃焼貯留
部を設け、該後燃焼貯留部内の焼却灰の温度を加熱装置
により焼却灰中に含まれているダイオキシン類が分解さ
れる温度に保つようにしている為、ストーカ式ごみ焼却
炉から排出される焼却灰はダイオキシン類を含まない焼
却灰となる。その結果、この焼却灰を直接埋立地へ埋め
てもダイオキシン類が溶出すると云うこともなく、埋立
地のダイオキシン類負荷が低くなる。又、焼却灰がダイ
オキシン類を含まない為、焼却灰の有効利用の用途が拡
がることになる。更に、焼却灰中に含まれているダイオ
キシン類を分解する為の目的で焼却灰を溶融炉により溶
融処理する必要もなくなり、ランニングコストや設備費
の大幅な低減を図れる。
【0036】本発明の請求項2及び請求項3のストーカ
式ごみ焼却炉は、上記効果に加えて更に次のような効果
を奏し得る。即ち、請求項2のストーカ式ごみ焼却炉
は、後燃焼貯留部内の焼却灰の温度を検出し、この検出
温度に基づいて加熱装置を制御し、後燃焼貯留部内の焼
却灰の温度をダイオキシン類が分解される温度に保つよ
うにしている為、焼却灰中に含まれているダイオキシン
類の分解を確実且つ良好に行うことができる。
【0037】又、請求項3のストーカ式ごみ焼却炉は、
各ストーカの下部に配置したホッパ内の落下灰を灰搬送
装置により後燃焼貯留部へ搬送し、ここで落下灰中に含
まれているダイオキシン類を分解するようにしている
為、ごみ焼却炉から排出される全ての灰中のダイオキシ
ン類を分解することができ、極めて好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るストーカ式ごみ焼却炉の概略縦断
面図である。
【図2】ストーカ式ごみ焼却炉の概略部分側面図であ
る。
【図3】ストーカ式ごみ焼却炉の要部の概略縦断面図で
ある。
【図4】従前のストーカ式ごみ焼却炉の一例を示す概略
縦断面図である。
【符号の説明】
1はストーカ式ごみ焼却炉、6aは乾燥ストーカ、6b
は燃焼ストーカ、6cは後燃焼ストーカ、7は灰ホッ
パ、8は後燃焼貯留部、9は加熱装置、10は灰搬送装
置、12はロータ、15は加熱用空気供給機構、16は
温度検出器、17は制御装置、Aは加熱用空気、Cは焼
却灰、落下灰、Wはごみ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB B09B 3/00 303L

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥ストーカ(6a)、燃焼ストーカ
    (6b)及び後燃焼ストーカ(6c)を備えたストーカ
    式ごみ焼却炉(1)に於いて、前記後燃焼ストーカ(6
    c)の後部位置に後燃焼ストーカ(6c)から排出され
    る焼却灰(C)を貯留し得る後燃焼貯留部(8)を設
    け、該後燃焼貯留部(8)内の焼却灰(C)の温度を加
    熱装置(9)により焼却灰(C)中に含まれているダイ
    オキシン類が分解される温度に保つようにしたことを特
    徴するストーカ式ごみ焼却炉。
  2. 【請求項2】 加熱装置(9)が、後燃焼貯留部(8)
    へ加熱用空気(A)を供給する加熱用空気供給機構(1
    5)と、後燃焼貯留部(8)の下部に回転自在に配設さ
    れて後燃焼貯留部(8)内の焼却灰(C)の排出量を調
    整し得るロータ(12)と、後燃焼貯留部(8)内に配
    設されて後燃焼貯留部(8)内の焼却灰(C)の温度を
    検出する温度検出器(16)と、温度検出器(16)か
    らの検出温度に基づいて加熱用空気供給機構(15)及
    びロータ(12)を制御する制御装置(17)とから構
    成されて居り、後燃焼貯留部(8)内の焼却灰(C)の
    検出温度に基づいて後燃焼貯留部(8)への加熱用空気
    (A)の温度及び供給量とロータ(12)の回転数を夫
    々制御し、後燃焼貯留部(8)内の焼却灰(C)の温度
    を焼却灰(C)中に含まれているダイオキシン類が分解
    される温度に保つようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載のストーカ式ごみ焼却炉。
  3. 【請求項3】 後燃焼貯留部(8)と各ストーカ(6
    a),(6b),(6c)の下部に夫々配置した灰ホッ
    パ(7)との間に灰搬送装置(10)を配設し、各スト
    ーカ(6a),(6b),(6c)から灰ホッパ(7)
    内へ落下した落下灰(C)を灰搬送装置(10)により
    後燃焼貯留部(8)へ搬送し、ここで落下灰(C)中に
    含まれているダイオキシン類を分解するようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載のストーカ式ごみ焼却炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004093113A (ja) * 1999-05-21 2004-03-25 Barlow Projects Inc 改善された大量燃料燃焼システム
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CN112178645A (zh) * 2020-09-29 2021-01-05 中科院过程工程研究所南京绿色制造产业创新研究院 一种储热式垃圾发酵装置、系统装置及其工艺方法

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