JPH11228486A - 酢酸含有廃水からの酢酸回収方法 - Google Patents
酢酸含有廃水からの酢酸回収方法Info
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- JPH11228486A JPH11228486A JP33967998A JP33967998A JPH11228486A JP H11228486 A JPH11228486 A JP H11228486A JP 33967998 A JP33967998 A JP 33967998A JP 33967998 A JP33967998 A JP 33967998A JP H11228486 A JPH11228486 A JP H11228486A
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Abstract
廃水から高純度の酢酸を回収する方法を提供すること。 【解決手段】 抽出溶剤を用いて酢酸含有廃水から酢酸
を抽出する方法において、該抽出溶剤として、精製され
た、下記(c)〜(e)の特性を有する溶剤を抽出溶剤
の少なくとも一部に用いる。 (c)水と共沸混合物を形成すること。 (d)酢酸とは共沸混合物を形成しないこと。 (e)酢酸の沸点よりも高い沸点を有すること。
Description
酢酸を回収する方法に関し、更に詳しくは、抽出溶剤を
用いて、酢酸含有廃水から酢酸を抽出回収する、酢酸含
有廃水からの酢酸回収方法に関する。
活性汚泥法、直接燃焼法が広く知られている。しかし、
これらの方法はいずれも他の全有機炭素成分(以下、T
OC成分と称することもある。)と共に酢酸をも処分し
てしまう方法であり、有効資源のリサイクルという観点
からすれば決して好ましい方法ではない。また、余剰汚
泥等の副生もあり、地球環境保全上も好ましくない。
蒸留回収することが提案されており、この蒸留回収方法
としては、オランダ国特許第73−16510号、ドイ
ツ連邦国特許第3408239号、ソビエト連邦国特許
第1268564号、特開平6−65139号公報等、
各種の提案がなされているが、これらの方法はいずれも
酢酸濃度が10重量%以上の酢酸水溶液を対象にした方
法であって、酢酸濃度が数重量%以下の低い濃度である
と、蒸留操作のみで効率的に酢酸を回収するのは困難で
ある。
(ハンガリー国特許第40969号、特開昭59−29
633号公報等)も提案されている。しかし、これらの
方法ではエステル化と加水分解との2段階の反応工程を
必要とし、それに伴ってアルコールの除去、水の除去な
どの分離操作も必要となるため、プロセス全体が長くな
って設備コストが増大するという問題がある。
法も提案されており、抽出溶剤として、ホスファンオキ
サイド(特開昭63−44539号公報)、アミン及び
燐酸エステル(特開昭55−154935号公報)、燐
酸エステル(特開昭57−56002号公報)、メチル
−n−アミルケトン(特開昭60−25949号公報)
等の有機溶媒が提案されている。
ンを使用する方法においては、該ケトンに含まれる微量
の不飽和化合物等が精製酢酸に混入し、酢酸品質の悪化
をもたらすたという問題や、抽出溶剤中に排水中の芳香
族酸成分が蓄積し詰りが発生する等の問題が生じてお
り、依然として有効な酢酸含有廃水からの酢酸回収方法
を確立することが要望となっていた。
従来技術が有していた問題点を解決し、抽出溶剤を用い
た抽出法によって、酢酸含有廃水から高純度の酢酸を回
収する方法を提供することにある。
を用いる酢酸の回収方法について鋭意検討を重ねた結
果、該抽出溶剤として、水と容易に共沸混合物を形成
し、酢酸とは共沸混合物を形成せず、更に、酢酸の沸点
よりも高い沸点を有する溶剤を精製して用いるとき、上
記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
酢酸含有廃水から酢酸を抽出する方法において、該抽出
溶剤として、下記(a)〜(b)の各工程を逐次通過さ
せて精製した、下記(c)〜(e)の特性を有する溶剤
を抽出溶剤の少なくとも一部に用いることを特徴とす
る、酢酸含有廃水からの酢酸回収方法により達成するこ
とができる。 (a)抽出溶剤回収塔内に抽出溶剤と水とを導入し、該
回収塔塔頂部から抽出溶剤と水とからなる共沸混合物を
留出液として取り出す、第一工程。 (b)抽出溶剤回収塔からの留出液である共沸混合物
を、溶剤相と水相とに液液分離する、第二工程。 (c)水と共沸混合物を形成すること。 (d)酢酸とは共沸混合物を形成しないこと。 (e)酢酸の沸点よりも高い沸点を有すること。
回収するには、水と共沸混合物を形成し、酢酸とは
共沸混合物を形成せず、酢酸の沸点よりも高い沸点を
有する抽出溶剤を精製して用いて、酢酸の抽出操作を行
う必要がある。
酢酸とは共沸混合物を形成しない物質であり、酢酸の沸
点よりも高い沸点を有していることが必要であるが、回
収した酢酸から抽出溶剤を分離する操作を容易なものと
するために該抽出溶剤の沸点は酢酸よりも20℃以上高
いことが好ましく、一方、設備コスト等の観点から、該
沸点差を80℃以下とすることが好ましい。更に、水と
抽出溶剤とからなる共沸混合物の沸点と酢酸の沸点との
差を大きくとると、両者の分離操作が容易になるため特
に好ましい。
炭素数6〜10の脂肪族ケトンを挙げることができ、更
に具体的には、ジイソプロピルケトン、ジ−n−プロピ
ルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ブ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブ
チルケトン及びジイソブチルケトン等を挙げることがで
きる。
0の範囲にある場合には、特に、酢酸との沸点差が大き
く分離操作が安易であるとともに、抽出溶剤の蒸留精製
工程におけるエネルギー使用量を制御することができ
る。
も、2種類以上を併用してもどちらでもよいが、該抽出
溶剤の使用量は抽出処理する酢酸含有排水量に対して1.
1重量倍以上、3.0重量倍以下であることが好まし
い。該使用量を1.1重量倍以上とすることにより酢酸
水溶液を効率良く酢酸を抽出することが可能となる。逆
に該使用量が1.1重量倍未満であると酢酸含有排水か
ら効率良く酢酸を抽出することが困難になるため好まし
くない。
合には、抽出溶剤回収塔での溶剤蒸留精製量を一時的に
少なくすることができ、p−トルイル酸やテレフタル酸
のような高沸点の不純物が含まれていても、酢酸と抽出
溶剤とを分離する蒸留塔の釜残に高沸点の不純物が濃縮
され難くなり、酢酸と高沸点の不純物とを分離する蒸留
精製塔の塔底に高沸点の不純物が濃縮されて、リボイラ
ーチューブへの該不純物の付着が原因となる伝熱効率の
低下、リボイラーチューブの閉塞、といった問題点を抑
制できる利点がある。
多すぎると(例えば、抽出処理する酢酸含有排水量の3
倍以上)、抽出溶剤と酢酸との分離操作に多くのエネル
ギーを必要とするので、前述の使用量の条件及び工程全
体の経済性を十分考慮したうえで抽出溶剤使用量を設定
すればよい。
等を含んでおり、該不純物を精製する必要がある。特
に、抽出溶剤として脂肪族ケトンを用いる際には、該脂
肪族ケトンには、例えば不飽和ケトン、オレフィン等脂
肪族ケトンの原料や脂肪族ケトンの精製過程で生成され
た副生物等の不純物が含まれる為、該脂肪族ケトンの純
度を制御することが好ましく、該脂肪族ケトンの純度は
硫酸着色試験によって測定することができる。ここで、
硫酸着色試験とは、硫酸で容易に酸化される不飽和化合
物、芳香族炭化水素などの不純物を検出する方法であっ
て、本発明における具体的な測定手順としては、回収し
た酢酸に一定量の硫酸を添加し、30分経過した後の色
相(以下、硫酸着色度と称することもある。)を測定す
るものである。
c Health Association(APHA)規程の方法に準拠して測
定を行った。ここで、抽出溶媒として脂肪族ケトンを用
いる場合には、該脂肪族ケトンを抽出溶剤として用いて
回収された酢酸の色相が300以下程度となるようにす
ることが好ましい。該色相が300以下である場合に
は、着色成分を除去するための酢酸精製の蒸留条件が温
和となり、工業的に使用可能な高純度酢酸の収量が増大
する。
を行えば精製することができるが、水蒸気蒸留塔内の塔
頂温度、圧力は、用いる脂肪族ケトンの種類によって左
右され、搭頂温度が80〜150℃、圧力は常圧である
ことが好ましく、該塔頂温度が上記の範囲内にある時に
は、共沸混合物の生成が十分行われて抽出溶剤の純度を
更に向上させることができる。該水蒸気蒸留は常圧で行
うことが可能であり、減圧、加圧蒸留を敢えて選択する
必要は無い。
糸工場等の酸化反応プロセスから排出される廃水を対象
としており、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸を
始めとする脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸を始めとする芳香族カルボン酸、これらカルボン酸
のエステル製造プロセス等から排出される廃水に対して
適用できる。
類、ギ酸、アルコール類等が含有成分として含まれてお
り、更に具体的には、カルボン酸として酢酸、ギ酸及び
プロピオン酸、アルデヒド類としてホルムアルデヒド及
びアセトアルデヒド、アルコール類としてメタノール、
エタノールなどが含まれている。該廃水含有成分の各成
分濃度については特に限定はしないが、酢酸濃度が0.
1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。該濃度が
上記の範囲内にある場合には、少量の抽出溶剤で、効率
良く回収を行うことができる。尚、酢酸濃度が50重量
%を超えるような廃水にあっては、操作が簡便な他の方
法を用いても比較的容易に高純度の酢酸が得られるの
で、抽出方を使用する利点は少ない。
水に前処理として、該廃水が液相を保持する圧力下で貴
金属担持固体触媒を用いて触媒湿式酸化処理を施すこと
が好ましい。該触媒湿式酸化処理を行うことにより、酢
酸含有廃水中に含まれているホルムアルデヒド、ギ酸な
どの酢酸以外の有機物を、炭酸ガスと水とに分解するこ
とができ、酢酸は大部分が分解されずに処理液中に残存
するため、酢酸含有廃水から、更に効率良く酢酸を回収
することが可能となる。
の一態様を説明する。図1中、酢酸含有廃水を廃水ポン
プ(図中1)により熱交換器(図中2)に導入し、一方
コンプレッサー(図中3)により昇圧された酸素含有ガ
スも同時に熱交換器(図中2)に導入して予熱を行い昇
温する。
スは、触媒を充填した触媒湿式酸化処理装置(図中4)
の塔頂部に導入され、該廃水中の有機物は触媒湿式酸化
処理を受けて酸化分解されつつ廃水は塔底部に向かって
流下する。該処理装置(図中4)から排出された廃水処
理液は熱交換器(図中2)を経て冷却される。
た処理液は、無害な炭酸ガスと酢酸含有処理水とに分離
されたのち、該酢酸含有処理水は酢酸抽出塔(図中6)
に導入される。
8)により溶剤回収塔(図中15)に導入して水蒸気蒸
留を行う。溶剤精製塔を新たに設けても良いが、溶剤回
収塔と同機能であり経済的には兼ねることが好ましい。
不純物である不飽和化合物、溶剤は塔底部の缶出液とし
て抜き出され、水、溶剤は塔頂部の留出液として抜き出
される。缶出液はそのままパージされ、留出液は液液分
離器(図中11)へ送液される。
(図中6)で向流接触して、塔頂から抽剤相、塔底から
抽残相が抜き出される。抽剤相はポンプ(図中12)に
より脱水塔(図中13)に送液され、抽残相はポンプ
(図中14)により溶剤回収塔(図中15)に送液され
る。
行われ、水、溶剤、少量の酢酸が塔頂部の留出液として
取り出され、酢酸、溶剤が塔底部の缶出液として取り出
される。留出液は液液分離器(図中16)に送られ、ま
た缶出液は酢酸精製塔(図中18)へ送られて酢酸の回
収が行われる。
相、抽出相に分離されたのち、水相はポンプ(図中1
9)により溶剤回収塔(図中15)に送液され、一方、
抽出相は酢酸精製塔(図中18)に送液され、微量の酢
酸が回収される。
抽剤の回収が行われ、塔頂から抽剤、水が抜き出され、
塔底から抽剤を含まない処理を抜き出してパージする。
離器(図中11)へ送られる。ここで留出液は水相、抽
出相に分離されたのち、水相はポンプ(図中19)によ
り溶剤回収塔(図中15)に戻され、抽出相はポンプ
(図中21)により脱水塔(図中13)に送液される。
精製酢酸、塔底部から抽剤が抜き出される。精製酢酸は
ポンプ(図中23)により回収酢酸タンク(図中24)
へ送液され、抽剤はポンプ(図中10)によりクーラー
(図中 9)にて冷却後抽出溶剤タンク(図中7)に貯
える。この抽出溶剤は、ポンプ(図中8)により、一部
を溶剤回収塔(図中15)に送液し溶剤中の不純物を除
去する。大部分は酢酸抽出塔(図中6)に戻されて循環
使用される。溶剤回収塔への送液量は溶剤中の不純物濃
度が通常使用する最低の温度、即ち、40℃付近におけ
る不純物飽和溶解度以下となるように行う。
明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるもので
はない。尚、実施例中の各値は以下の方法に従って算出
した。 重量空間速度: 重量空間速度(hr-1)=廃水供給速度(g/hr)/
触媒重量(g) TOC濃度: TOC濃度(ppm)=排水中に含まれる有機化合物の
総炭素量(mg)/廃水質量(g)×1000 ギ酸濃度: ギ酸濃度(ppm)=廃水中に含まれるギ酸質量(m
g)/廃水質量(g)×1000 酢酸濃度: 酢酸濃度(ppm)=廃水中に含まれる酢酸質量(m
g)/廃水質量(g)×1000 硫酸着色試験法:回収した酢酸27mLに濃硫酸3mL
を添加し、室温で10分間放置した後、サンプルを色度
標準と比較することにより回収酢酸の硫酸着色度を求め
た。
を酸化チタンに担持した触媒(ルテニウム2重量%)を
充填し、ジメチルテレフタレート製造プロセスから排出
されたTOC濃度18440ppm、ギ酸濃度1.05
重量%、酢酸濃度2.83重量%、ホルムアルデヒド濃
度1.01重量%の廃水と4NL/minの空気とを混
合してWHSV2hr-1で反応器の塔頂部より導入し、
処理温度230℃、処理圧力30kg/cm2Gにて廃
水を処理した。各有機成分の分解率、酢酸濃度を表1に
示す。
ガラス製蒸留塔を用い、塔上部に水蒸気と、メシチルオ
キシド240ppmを含有するメチル−n−アミルケト
ン(以下、MAKと略記する。)を供給した。そして塔
頂からMAK、水の2相混合液、塔底からMAKを抜き
出した。この時、蒸留塔の塔頂温度は97℃、塔底温度
は106℃であった。留出液、缶出液の液組成は表2に
記載した通りであった。留出液中のメシチルオキシドは
5ppmであった。
抽出塔を用い、酢酸含有処理液の抽出操作を行った。湿
式酸化分解工程にて得られた酢酸含有処理液を抽出塔上
部に、抽出溶剤精製工程にて得られたMAKを抽出塔下
部に導入し塔内で向流接触させた。塔頂部から抽出液、
塔底部から抽残液を取り出した。ガスクロマトグラフィ
ーにより、抽出液及び抽残液の酢酸濃度、MAK濃度を
求めて表3に示した。
酢酸抽出液に対して2段階の蒸留操作を行った。1段目
の蒸留操作で酢酸抽出液の脱水を行い、2段目の蒸留操
作で酢酸精製を行った。2段目の蒸留操作の留分とし
て、純度99.9重量%の酢酸が回収率93.8%で得
られた。各蒸留操作の条件、回収酢酸の硫酸着色度は表
4、5に示す。
としてジ−n−プロピルケトンを用い、酢酸抽出条件、
脂肪族ケトンの水蒸気蒸留条件、脱水条件及び酢酸精製
条件を変更すること以外は同様の操作をを行った。結果
を表6〜9に示す。
留をしていないメチル−n−アミルケトンを用いること
以外は同様の操作を行った。結果を表10〜12に示
す。
留をしていないジ−n−プロピルケトンを用いること以
外は同様の操作を行った。結果を表13〜15に示す。
ニウムを酸化チタンに担持した触媒(ルテニウム2重量
%)を充填し、ジメチルテレフタレート製造プロセスか
ら排出されたTOC濃度18440ppm、ギ酸濃度
1.05重量%、酢酸濃度2.83重量%、ホルムアル
デヒド濃度1.01重量%の廃水と10Nm3/min
の空気とを混合してWHSV6hr-1で反応器の塔頂部
より導入し、処理温度230℃、処理圧力35kg/c
m2Gにて廃水を処理した。該排水を住友重機製カール
カラム型抽出塔を用い、酢酸含有処理液の抽出操作を行
った。湿式酸化分解工程にて得られた酢酸含有処理液を
抽出塔上部に6ton/h、酢酸と蒸留分離して得られ
たMAKを12T/Hで抽出塔下部に導入し塔内で向流接
触させた。塔頂部から抽出液、塔底部から抽残液を取り
出した。この抽出液を蒸留で脱水後、酢酸蒸留塔で酢酸
を分離し、塔底から得られるMAKを24kg/hで排
水中MAK回収塔にフィードした。留出MAKは抽出塔
へフィードした。この時の抽出塔フィードMAK中に含
まれるテレフタル酸濃度を島津製作所製の等速電気泳動
分析装置により測定した。結果は表16のようになり、
固形物の析出はなく、連続運転できた。
塔塔底のMAKを672kg/hで排水中MAK回収塔
にフィードすること以外は同様の操作を行った。結果は
表16にようになり固形物の析出が起こり運転できなく
なった。
製糸工場等の酸化反応プロセスから排出される酢酸含有
廃水から、高純度の酢酸を効率よく、容易に回収するこ
とができる。
プロセスの一態様を示した概略図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 抽出溶剤を用いて酢酸含有廃水から酢酸
を抽出する方法において、 該抽出溶剤として、下記(a)〜(b)の各工程を逐次
通過させて精製した、下記(c)〜(e)の特性を有す
る溶剤を抽出溶剤の少なくとも一部に用いることを特徴
とする、酢酸含有廃水からの酢酸回収方法。 (a)抽出溶剤回収塔内に抽出溶剤と水とを導入し、該
回収塔塔頂部から抽出溶剤と水とからなる共沸混合物を
留出液として取り出す、第一工程。 (b)抽出溶剤回収塔からの留出液である共沸混合物
を、溶剤相と水相とに液液分離する第二工程。 (c)水と共沸混合物を形成すること。 (d)酢酸とは共沸混合物を形成しないこと。 (e)酢酸の沸点よりも高い沸点を有すること。 - 【請求項2】 抽出溶剤が、構成炭素数6〜10の脂肪
族ケトンである、請求項1記載の酢酸回収方法。 - 【請求項3】 脂肪族ケトンが、構成炭素数6〜10で
あって、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、
ジ−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、
メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン及
びエチル−n−ブチルケトンからなる群から選ばれる少
なくとも1種類のケトンである、請求項2記載の酢酸回
収方法。 - 【請求項4】 抽出溶剤精製搭内に導入する水として水
蒸気を用いる、請求項1記載の酢酸回収方法。 - 【請求項5】 酢酸を抽出・回収する前の酢酸含有廃水
に対して、予め該廃水が液相を保持する圧力下で貴金属
担持固体触媒を用いて触媒湿式酸化処理を行う、請求項
1記載の酢酸回収方法。 - 【請求項6】 酢酸含有廃水が、テレフタル酸、テレフ
タル酸ジメチル及びポリエチレンテレフタレートのいず
れかの製造プロセスから排出された廃水である、請求項
1記載の酢酸回収方法。
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JP9-330170 | 1997-12-01 | ||
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