JP4017673B2 - 酢酸の製造方法 - Google Patents
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Description
第VIII族貴金属触媒の存在下におけるメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の連続液相製造法は公知である。この種の方法において、酢酸生成物は液体反応組成物から回収されると共に乾燥され、反応組成物の残余の成分は反応器へ循環されてその濃度を維持する。
ハワード等、キャタリシス・ツデー、第18巻(1993)、第325−354頁は、メタノールから酢酸へのロジウムおよびイリジウム触媒によるカルボニル化を記載している。連続ロジウム触媒均質メタノールカルボニル化法は次の3種の基本的部門で構成されると言われる:すなわち反応、精製およびオフガス理、反応部門は、高められた温度および圧力にて操作される撹拌タンク反応器とフラッシュ容器とからなっている。液体反応組成物を反応器から抜き取ると共にフラッシュ弁を介しフラッシュタンクまで移送し、ここで液体反応組成物の軽質成分(沃化メチル、酢酸メチルおよび水)の大部分を生成酢酸と一緒に気化させる。次いで蒸気フラクションを精製部門に移送する一方、液体フラクション(酢酸中にロジウム触媒を含む)を反応器に循環させる(ハワード等の図2参照)。精製部門は第1蒸留カラム(ライトエンドカラム)と第2蒸留カラム(乾燥カラム)と第3蒸留カラム(ヘビーエンドカラム)とを備えると言われる(ハワード等の図3参照)。ライトエンドカラムにおいては沃化メチルと酢酸メチルとを或る程度の水および酢酸と一緒にオーバーヘッドから除去する。蒸気を凝縮させると共にデカンタにて2つの相に分離させ、両相を反応器へ戻す。湿潤酢酸をライトエンドカラムから副流として除去すると共に乾燥カラムへ供給し、ここで水をオーバーヘッドで除去すると共に実質的に乾燥した酢酸流を蒸留帯域の底部から除去する。ハワード等の図3から見られるように乾燥カラムからのオーバーヘッド水流は反応部門に循環される。ヘビーの液体副生物をヘビーエンドカラムの底部から除去すると共に生成酢酸を副流として採取する。
メタノールおよび/またはその反応性誘導体を、第VIII族貴金属触媒とハロゲン含有助触媒と有限濃度の水との存在下に反応器内で液体反応組成物にてカルボニル化し、さらに液体反応組成物を反応器から抜き取る方法において、カルボニル化生成物はそこから分離されると共に、水を含む残留成分は反応器へ循環され、水は循環流にて許容しえない程度まで蓄積し、従ってカルボニル化反応器に蓄積しうることが判明した。
水が生成して消費される反応器内で生ずる主たる反応はメタン化反応(I)および水性ガスシフト反応(II)であって、次のように示すことができる:
連続カルボニル化法においては、たとえばポンプシールおよび/または凝縮器または冷却剤として水を用いる冷却器からのような漏れを介する反応器への水の直接的および/または間接的侵入によって水も蓄積しうる。
ロジウムをメタノールおよび/またはその反応性誘導体の均質カルボニル化につき第VIII貴族金属触媒として使用する場合、メタン化反応は比較的遅く、水が水性ガスシフト反応により一層急速に消費されるため典型的には水供給物をシステムに供給して、反応器内の液体反応組成物における水の定常状態濃度を維持する必要がある。
これに対し、酢酸を製造するためのメタノールおよび/またはその反応性誘導体のイリジウム触媒カルボニル化については水の蓄積が問題となりうる。何故なら、カルボニル化反応器におけるメタン化反応(I)による水の発生速度が比較的高く、カルボニル化反応器における水性ガスシフト反応(II)による水の消費速度よりも大となってシステムから水を除去すると共に廃棄する必要性をもたらしうるからである。
他の問題は、許容しえない高レベルの水を有する酢酸を製造する場合、連続液相メタノールカルボニル化法の始動時および混乱時に生じうる。この種の規格外の水汚染された酢酸は、水汚染された酢酸のプロセス流を工程(たとえば工程の乾燥カラム)へ供給することにより精製することができ、そこから水をカルボニル化反応器へ循環させる。触媒としてイリジウムを使用する場合、これはさらにカルボニル化反応器内の液体反応組成物における水の蓄積をもたらす。ロジウムを触媒として使用する場合、水汚染された規格外の酢酸を工程に供給しうる速度は、水がカルボニル化反応器内での水性ガスシフト反応により消費される速度により制限され、さもないと水がカルボニル化反応器内の液体反応組成物に蓄積する。
酢酸のカルボニル化製造法にて循環流中に蓄積する傾向を有する過剰の水の除去が米国特許第4,008,131号に記載されている。この種の方法で製造される酢酸は、一連の蒸留により水および残留量の沃素汚染物につき精製されると言われる。水はたとえば米国特許第3,769,177号および米国特許第3,791,935号に記載された技術により除去しうると言われる。しかしながら、水はたとえば沃化メチルのような沃化アルキルの同時的除去なしには、この種の技術により除去しえないと言われる。何故なら、沃化メチルは水と共にオーバーヘッドで取り出されると言われるからである。米国特許第4,008,131号に記載されたように、沃化メチルを再使用せねばならないことを経済が支配するため、水−沃化メチルの流れは一般に反応器に循環される。さらに、この流れは酸有価物を回収すべく循環せねばならないとも言われる。米国特許第4,008,131号によれば、この操作は反応の欠如および漏れに基づきシステム内に水が蓄積して過剰量の水を乾燥カラムへの供給物に生ぜしめ、乾燥操作における渋滞部分を形成して純粋酸の生成を著しく遅らせる速度縮小をもたらすまでは満足しうる。供給物の水含有量を減少させる1つの明瞭な修正作用は、オーバーヘッド流からの水の廃棄であると米国特許第4,008,131号に言われる。しかしながら、水の廃棄は沃化メチルの廃棄をも意味すると言われ、さらに沃化メチルを循環させない場合に生ずる悪経済作用の他に処分問題をも形成すると言われる。米国特許第4,008,131号により提案されたこの問題に対する解決策は、少量の水と或る程度の酢酸とを含有するが沃化メチルを含まない液体側流を酢酸生成物を精製すべく使用される蒸留カラムから除去することであり、副流は所望に応じ低コストにて処分または精製することができると言われる。すなわち米国特許第4,008,131号は、酢酸生成物が回収される蒸留カラムから液体副流として水を除去および排斥する。
酢酸生成物を精製すべく使用される蒸留カラムからの副流として水を除去することがGB 1,505,336号にも記載されている。
酢酸カルボニル化生成物を精製すべく使用される蒸留カラムからの副流として水を除去する欠点は、抜き取られつつあるプロセス流の組成に対し制約を課することであり、これら制約は酢酸精製カラムの要件に依存する。
1996年10月10日付け公開の国際特許出願公開WO96/31456号は、メタノール、ジメチルエーテルもしくは酢酸メチルよりなる群から選択される1種もしくはそれ以上の化合物から酢酸へのカルボニル化法を開示しており、この方法は前記メタノール、メチルエーテルもしくは酢酸メチルを第VIII族金属カルボニル化触媒と沃化メチルと水とをさらに含有する反応媒体にてカルボニル化して酢酸と水とを含む反応生成物を生成させ、前記反応生成物を精製して実質的に乾燥した酢酸生成物と50重量%までの酢酸を含有する1種もしくはそれ以上の水性流とを形成させ、前記水性流の少なくとも一方を第2触媒の存在下にメタノールと反応させて酢酸メチルと水とを生成させ、次いで前記酢酸メチルを前記水から分離することからなっている。この方法は第VIII族金属カルボニル化触媒としてロジウムを記載しており、イリジウムおよびその使用に関連した水制御問題については特に言及していない。さらに、精製された水性流を用いる主たる用途は第VIII族金属触媒カルボニル化法により生成された酢酸生成物からアルカン不純物を除去することであるが、カルボニル化法の全体にわたる水含有量の制御が示されている。
従ってカルボニル化反応器内の液体反応組成物における水蓄積の問題を解消すると共に、前記欠点なしにカルボニル化反応器内の液体反応組成物に定常状態の水濃度を維持させうるような液相カルボニル化法につきニーズが存在する。
従って本発明によればメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法が提供され、この方法は
(a)メタノール供給物とプロセス循環流とをカルボニル化反応器に導入し、メタノールおよび/またはその反応性誘導体を前記カルボニル化反応器にて液体反応組成物における一酸化炭素と反応させて酢酸を生成させ、液体反応組成物は第VIII族金属カルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤と少なくとも有限濃度の水と酢酸メチルと酢酸生成物とを含み;
(b)液体反応組成物を前記カルボニル化反応器から抜き取ると共に、前記抜き取られた液体反応組成物を少なくとも1つのフラッシュ分離帯域に、熱を加えながらまたは加えずに導入して、水と酢酸生成物と酢酸メチルと沃化メチルとを含む蒸気フラクションおよび第VIII族金属カルボニル化触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤とを含む液体フラクションを生ぜしめ;
(c)工程(b)からの前記液体フラクションを前記カルボニル化反応器に循環させ;
(d)工程(b)からの前記蒸気フラクションをライトエンド蒸留カラムに導入し;
(e)酢酸生成物を含むプロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムから除去し;
(f)酢酸メチルと沃化メチルと水と酢酸とを含む蒸気プロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムの頂部から除去し;
(g)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記蒸気プロセス流を凝縮させ;
(h)前記凝縮ヘッド蒸気プロセス流の少なくとも1部を前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部から前記ライトエンド蒸留カラムまで還流物として循環させると共に、前記凝縮蒸気プロセス流の少なくとも1部を前記カルボニル化反応器まで循環させる
工程からなり、前記液体反応組成物における水の濃度を(i)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記凝縮蒸気プロセス流の少なくとも1部より水を回収および処分すると共に、そこから残留成分を前記カルボニル化反応器および/またはライトエンド蒸留カラムに循環させ、および(ii)前記カルボニル化反応器への前記メタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分で置換するよりなる群から選択される少なくとも1つのプロセス工程により定常状態に維持することを特徴とする。
本発明の方法は、上記技術的問題を(1)ライトエンド蒸留カラムの頂部からの凝縮蒸気プロセス流の少なくとも1部より水を回収および処分し、そこから残留成分をカルボニル化反応器および/またはライトエンド蒸留カラムまで循環させ(この循環流からの水の分離に必要な基準は従って抜き取られた液体反応組成物からの酢酸カルボニル化生成物の回収に必要な基準とは独立する)、および/または(2)カルボニル化反応器へのメタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分で置換し、酢酸メチルおよびジメチルエーテルをカルボニル化して、液体反応組成物からの水の正味消費にて酢酸を生成させると共に無水酢酸により水を反応組成物から反応により除去して酢酸を生成させることにより解決する。
本発明の他の具体例において頂部蒸気プロセス流はこれを凝縮すると2つの相を形成し、水リッチ相はより少量の沃化メチルと酢酸と酢酸メチルとを含む水からなり、沃化メチルリッチ相はより少量の水と酢酸とを含む沃化メチルと酢酸メチルからなっている。
従って本発明のこの具体例によれば、
(a′)メタノール供給物とプロセス循環流とをカルボニル化反応器に導入し、メタノールおよび/またはその反応性誘導体を前記カルボニル化反応器内で液体反応組成物における一酸化炭素と反応させて酢酸を生成させ、液体反応組成物は第VIII族金属カルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤と少なくとも有限濃度の水と酢酸メチルと酢酸生成物とを含み;
(b′)液体反応組成物を前記カルボニル化反応器から抜き取ると共に、前記抜き取られた液体反応組成物を少なくとも1つのフラッシュ分離帯域に熱を加えながらまたは加えずに導入して、水と酢酸生成物と酢酸メチルと沃化メチルとからなる蒸気フラクションおよび第VIII族金属カルボニル化触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤とからなる液体フラクションを生成させ;
(c′)工程(b′)からの前記液体フラクションを前記カルボニル化反応器に循環させ;
(d′)工程(b′)からの前記蒸気フラクションをライトエンド蒸留カラムに導入し;
(e′)酢酸生成物を含むプロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムから除去し;
(f′)酢酸メチルと沃化メチルと水と酢酸とを含む蒸気プロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムの頂部から除去し;
(g′)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの蒸気プロセス流を凝縮させて、より少量の沃化メチルと酢酸と酢酸メチルとを有する水リッチ相およびより少量の水と酢酸とを有する沃化メチルおよび酢酸メチルからなる沃化メチルリッチ相を形成させると共に、前記2つの相を分離し;
(h′)前記沃化メチルリッチ相を前記カルボニル化反応器に循環させると共に、前記水リッチ相の少なくとも1部を前記ライトエンド蒸留カラムに還流物として戻す
工程からなり、前記液体反応組成物における水の濃度を(i′)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記水リッチ相の少なくとも1部より水を回収および処分すると共に、そこからの残留成分を前記カルボニル化反応器および/またはライトエンド蒸留カラムに循環させ、および(ii′)前記カルボニル化反応器への前記メタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分により置換することよりなる群から選択される少なくとも1つのプロセス工程により定常状態濃度に維持することを特徴とするメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法が提供される。
この具体例は、分離されたライトエンド水性相における水濃度が比較的高く(たとえば60〜90重量%の範囲、典型的には70〜85重量%の範囲)なり、さらに酢酸濃度が比較的低く(たとえば0〜10重量%の範囲、典型的には1〜6重量%の範囲)となり、処分すべき水の回収を容易化させるという利点を有する。ライトエンド蒸留カラムの頂部からの蒸気プロセス流を凝縮させて生成される水リッチ相と沃化メチルリッチ相とはデカンターにて分離することができる。
好適には水リッチ相の第1部分をライトエンド蒸留カラムに還流物としてライトエンド蒸留カラムの頂部からの蒸気プロセス流の除去速度よりも約0.1〜約0.7倍における速度にて戻す。必要に応じ、水リッチ相の1部をカルボニル化反応器に直接戻すこともできる。水を水リッチ相の第2部分から水除去カラムにて除去する速度は、カルボニル化反応器における液体反応組成物中の水の濃度を定常状態濃度に維持するような速度である。
本発明の他の具体例においては、精製過程にてさらに下流で、たとえばライトエンド蒸留カラムから除去された酢酸生成物の乾燥に際し生成された水を含む循環流より水を回収すると共に処分することもできる。従って本発明のこの具体例によれば、ライトエンド蒸留カラムから除去された粗製酢酸生成物流を乾燥蒸留カラム中へ導入し、ここで減少水濃度を有する粗製乾燥酢酸生成物流を水を含む循環プロセス流から分離し、その1部をカルボニル化反応器へ直接もしくは間接的に循環させ、液体反応組成物における水の濃度を定常状態濃度に維持し、これには乾燥蒸留カラムから除去された水を含む前記循環プロセス流の少なくとも1部より水を回収すると共に処分し、その残留成分をカルボニル化反応器、ライトエンド蒸留カラムおよび/または乾燥カラムに循環させる。水含有プロセス流は乾燥カラムの頂部および/または側部から除去することができる。
好ましくは、ライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より水を回収すると共に必要に応じ乾燥カラムからの循環プロセス流より水を回収するため蒸留を用いるが、たとえば半透膜および吸収プロセスのような他の回収プロセスも用いることができる。好適には水を蒸留カラムにて底部流として回収すること共に、残留成分を頂部流として回収する。水を回収するプロセス流の残留成分はカルボニル化反応器および/またはたとえばライトエンド蒸留カラムおよび/または乾燥カラムのようなプロセスの1つもしくはそれ以上の蒸留カラムに循環させることができる。液体反応組成物における各成分の濃度はかくして定常状態濃度に維持することができる。好適にはライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より回収された残留成分はライトエンド蒸留カラムのオーバーヘッドに循環される。
ライトエンド蒸留カラム頂部からのプロセス流より水を回収するのに適する蒸留カラムは、頂部への供給を含む充填ストリッピングカラムである。好適には、この種のストリッピングカラムは20段までの理論段階、好ましくは15段までの理論段階を有する。トレーカラムも用いることができる。
乾燥カラムからの循環流より水を適宜回収するのに適する蒸留カラムは精製段階およびストリッピング段階を有することができ、プロセスの要件に適するよう当業者により判定される。
好適には、ライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より水を回収すると共に乾燥カラムからの循環流より水を適宜回収するための蒸留カラムは約1.2bargの頂部圧および約1.3bargの底部圧にて操作しうるが、それより高いもしくは低い圧力も用いることができる。水除去蒸留カラムの操作温度は供給物、頂部流および底部流の組成、並びに操作圧力に依存する。典型的な底部温度は120〜140℃であり、典型的な頂部温度は105〜115℃である。
ライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より水を回収するには、連続的または半連続的に一連の選択基準で操作することができる。
本発明のカルボニル化反応器において、第VIII族金属カルボニル化触媒は好ましくはロジウムもしくはイリジウムカルボニル化触媒、より好ましくはイリジウムカルボニル化触媒である。
ロジウムカルボニル化触媒を本発明の方法に使用する場合、好ましくは適宜の促進剤をアルカリ金属およびアルカリ土類金属の沃化物、第四アンモニウム沃化物、並びに第四ホスホニウム沃化物よりなる群から選択する。好適には、適宜の促進剤をその溶解度限界まで存在させることができる。
イリジウムカルボニル化触媒を本発明の方法に用いる場合、適宜の促進剤は好ましくはルテニウム、オスミウム、カドミウム、レニウム、亜鉛、水銀、ガリウム、インジウム、タングステンおよびその混合物よりなる群から選択される金属である。好適には、促進剤:イリジウムのモル比は[0.5〜15]:1である。
メタノールのロジウム触媒カルボニル化に適する液体反応組成物は50〜5000ppm、好ましくは100〜1500ppmのロジウムと、1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜16重量%の沃化メチルと、0.1〜15重量%、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは14重量%未満、さらに一層好ましくは11重量%未満、より一層好ましくは8重量%未満の水と、0.1〜70重量%、好ましくは0.5〜35重量%、典型的には5重量%までの酢酸メチルとを含み、残部は酢酸である。
メタノールのイリジウム触媒カルボニル化に適する液体反応組成物は100〜6000ppmのイリジウムと、1〜20重量%、好ましくは2〜16重量%の沃化メチルと、1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の水と、1〜70重量%、好ましくは2〜50重量%、さらに一層好ましくは3〜35重量%の酢酸メチルとを含み、残部は酢酸である。
ロジウム−およびイリジウム−触媒カルボニル化反応の圧力は好適には10〜200barg、好ましくは10〜100barg、より好ましくは15〜50bargの範囲である。ロジウム−およびイリジウム−触媒カルボニル化反応の温度は好適には100〜300℃の範囲、好ましくは150〜220℃の範囲である。
上記した本発明のいずれの具体例においても、液体反応組成物を反応器から抜き取って熱を加えながら或いは加えずに1つもしくはそれ以上のプレフラッシュ分離段階にかけて、1つもしくはそれ以上のプレフラッシュ蒸気フラクションを生成させることができ、これらをカルボニル化反応器に循環させた後、残余の組成物を最終フラクション分離帯域に移送し、そこからカルボニル化反応器へ循環させるための第VIII族金属カルボニル化触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤とを含む液体フラクションおよびライトエンドカラムにて精製するための酢酸生成物を含む蒸気フラクションを分離する。
単一段階のフラッシュを用いる場合、圧力は0〜3bargの範囲とすることができ、温度は100〜150℃の範囲である。2段階フラッシュを用いる場合、第1フラッシュにおける圧力は1〜10bargの範囲とすることができ、第2フラッシュの圧力は0〜5bargの範囲とすることができる。
好適にはライトエンド蒸留カラムは40段までの理論段階を有する。ライトエンド蒸留カラムは任意適する圧力、たとえば約1.2bargの頂部圧力および約1.5bargの底部圧力にて操作することができる。ライトエンド蒸留カラムの操作温度は供給物、頂部流および底部流の組成、並びに操作圧力に依存する。典型的な底部温度は125〜140℃の範囲であり、典型的な頂部温度は105〜115℃の範囲である。
酢酸生成物を含むプロセス流はライトエンド蒸留カラムから任意適する点にて(たとえば供給点の上方または下方にて)或いはライトエンド蒸留カラムの底部から液体もしくは蒸気として除去することができる。ライトエンド蒸留カラムから除去された酢酸生成物を含むプロセス流はたとえば乾燥蒸留カラムにて乾燥させることができ、分離された水はカルボニル化反応器に戻されるか域いはプロセスから除去される。次いで乾燥酢酸をヘビーエンド蒸留カラムに移送し、ここでプロピオン酸副生物を乾燥酢酸から分離する。
酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび/または無水酢酸により反応組成物における水の濃度を定常状態濃度に維持するため置換されるメタノール供給物の比率は約5モル%まで、たとえば約1モル%とすることができる。
ライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より回収されかつ必要に応じ乾燥カラムから回収された水はプロセスから処分される。しかしながら、この水は水の処分前に除去を必要としうる酢酸を含有する。カルボン酸汚染された水性流出液は処分に先立ち、たとえば蒸留によるカルボン酸の除去によってプロセスまたはその他で使用すべく精製することができる。代案として、酢酸を中和し或いは水の処分前に反応により除去することもできる。
本発明の好適具体例において、ライトエンドカラム頂部プロセス流からの、および必要に応じ乾燥カラムからの酢酸汚染された水性流出液は反応蒸留により酢酸につき精製することができ、ここでは酢酸を少なくとも1種のC1〜C3アルコールと反応させる。
従って他面において本発明によれば、カルボン酸汚染された水性流出液流の精製方法も提供され、この方法は流出液流を中間帯域内に固体床エステル化触媒を有すると共に(i)触媒帯域の頂部より上方位置に水性流出液流の供給点が設けられ、(ii)触媒帯域の底部より下にアルコール供給点が設けられ、(iii)オーバーヘッド蒸気取出点が設けられ、さらに(iv)底部液体取出点が設けられた反応蒸留カラムに供給することからなり、流出液流を流出液流の供給点にて反応蒸留カラム供給し、少なくとも1種のC1〜C3アルコールをアルコール供給点にて反応蒸留カラムに供給し、カルボン酸およびアルコールを触媒帯域内で合してアルコールのカルボン酸エステルを生成するよう反応させ、オーバーヘッド取出点からアルコールのカルボン酸エステルを含む蒸気フラクションを除去すると共に、底部液体取出点からカルボン酸汚染された水性流出液液におけるよりも顕著に少ないカルボン酸を含有する水からなる処分用の液体流を除去することを特徴とする。
本発明のこの面によれば、カルボン酸汚染された水性流出液流を、たとえば炭化水素酸化反応およびカルボニル化反応のような任意のカルボン酸製造方法から放出させることができる。カルボン酸汚染された水性流出液流の適する供給源はブタン酸化、ナフサ酸化、並びにメタノール、酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造過程である。カルボン酸汚染された水性流出液流はさらにカルボン酸が反応体もしくは溶剤であるプロセスから、たとえ酢酸からの酢酸ビニルの製造方法より放出させることもできる。好適具体例において、水性流出液流はライトエンドカラムの頂部からの凝縮蒸気プロセス流、特にメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸のカルボニル化製造方法の分離水性相から得られる。
カルボン酸汚染された水性流出液流は、好適には1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する1種もしくはそれ以上のカルボン酸を含むことができ、特に好ましくは蟻酸、酢酸および/またはプロピオン酸である。カルボン酸汚染された水性流出液流は50重量%までのカルボン酸、好ましくは10重量%までのカルボン酸を含むことができる。カルボン酸汚染された水性流出液流はさらに(i)カルボン酸のエステル(たとえば酢酸メチル)をたとえば20重量%までの濃度にて;(ii)アルコール(たとえばメタノール)をたとえば10重量%までの濃度にて;および(iii)ハロゲン化アルキル(たとえば沃化メチル)をたとえば5重量%までの濃度にて含むことができる。
本発明のこの面によれば、カルボン酸汚染された水性流出液流の精製は反応蒸留カラムにて行われる。この種のカラムは、生成物の生成および蒸留が同時に生ずるものとして簡単に説明することができる。反応蒸留カラムは新規でない。すなわち反応蒸留カラムにおける氷酢酸とメタノールとの反応による酢酸メチルの製造はたとえばEP−0473688−B1号およびEP−0105885−B1号に記載されている。
本発明の方法においては中間帯域内に固定床エステル化触媒を有する反応蒸留カラムを使用し、このカラムには(i)触媒帯域の頂部より上方位置に水性流出液流の供給点を設け、(ii)触媒帯域の底部より下にアルコール供給点を設け、(iii)オーバーヘッド蒸気取出点を設け、さらに(iv)底部液体取出点を設ける。固定床エステル化触媒は好ましくは酸触媒であって鉱酸(たとえば硫酸もしくは燐酸)の形態とすることができ、適する支持体に支持される。代案として触媒は粘土、結晶アルミノシリケート(たとえばZSM−5)の酸型またはイオン交換樹脂、たとえばアンバリスト15とすることができる。適する触媒または触媒支持体は、オープンクロスフロー構造内にイオン交換樹脂触媒を有する商標KATAPAKとしてスルツァー・ケムテク社により販売されるものである。固定床エステル化触媒は蒸留カラムからの取拙しを容易にするようカラムセクションに装着することができる。好ましくは、反応蒸留帯域は固定床エステル化触媒より上方および下方に、上側および下側分別帯域を有する。
少なくとも1種のC1〜C3アルコール、好ましくはメタノール、エタノールおよび/またはイソプロパノール、より好ましくはメタノールを使用する。市販入手しうるメタノールを好適に使用することができる。好適にはC1〜C3アルコールを、流出液流におけるカルボン酸と完全に反応させるのに充分な量にて供給する。好ましくは化学量論量よりも過剰のアルコールを供給する。
カルボン酸汚染された水性流出液流は流出液流の供給点にて反応蒸留カラムに供給される。同時に、少なくとも1種のC1〜C3アルコールをアルコール供給点にて供給する。カルボン酸とアルコールとを触媒帯域で合して、アルコールのカルボン酸エステルを生成させるべく反応させる。反応蒸留カラムは、オーバーヘッド取出点からアルコールのカルボン酸エステルを含む蒸気フラクションが除去されると共に、底部液体取出点から水性流出液供給物におけるよりも顕著に少ないカルボン酸を含有する水を含んだ液体流が除去されるような温度および圧力の条件下に維持される。蒸気フラクションはアルコールのカルボン酸エステルの他に水、未消費のアルコール、カルボン酸およびたとえばハロゲン化アルキルのような他の汚染物の1種もしくはそれ以上を含むことができる。この蒸気フラクションを凝縮させて、その全部または1部をプロセスに循環させ、そこから水性流出液流を除去する。オーバーヘッド取出点からの凝縮蒸気の部分は所望に応じ反応蒸留カラムに還流物として戻すことができる。底部液体取出点から除去された液体流は、好適には5重量%未満、典型的には1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満のカルボン酸を含有する水を含む。好ましくは液体流は実質的にアルコールおよびアルコールのカルボン酸エスチルを含有しない。液体流は、従来よりも環境用上の汚染の危険を低くして放出廃棄することができる。有利には、さらにカルボン酸エステルとして回収されたカルボン酸は適合しうるプロセス、たとえばカルボン酸製造過程に供給原料として循環させることができ、そこから水性流出液流を廃棄するのでなく除去する。すなわち、酢酸メチルは酢酸のカルボニル化製造方法に循環させることができる。
反応蒸留カラムは、好適には還流物なしに1.5bargまでの圧力、並びに底部にて約140℃までおよびカラムの頂部にて約100℃までのカラム内の温度範囲で操作される。それより高い圧力も有利に用いることができる。
以下、図1および図2を参照して実施例により本発明をさらに説明する。図1は本発明によるイリジウム触媒カルボニル化法の流れ図を示す。図2はライトエンドオーバーヘッド水リッチ相から水を回収するための反応蒸留カラムを示す。
図1において、カルボニル化反応器(1)には一酸化炭素を反応器へ導入するための手段(2)およびメタノール供給物を反応器へ導入するための手段(3)を設ける。使用に際し、カルボニル化反応器(1)はイリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と必要に応じルテニウム、オスミウム、カドミウム、レニウム、亜鉛、水銀、ガリウム、インジュウムおよびタングステンよりなる群から選択される少なくとも1種の促進剤と少なくとも0.1重量%の有限濃度の水と酢酸メチルと酢酸とを含む液体反応組成物(22)を内蔵する。使用に際し、反応器は10〜100bargの圧力および100〜300℃の温度に維持される。使用に際し、メタノールを液体反応組成物中に主として酢酸メチルとして存在させ、酸化炭素と反応させて酢酸を生成する。使用に際し、液体カルボニル化反応組成物はカルボニル化反応器(1)から抜き取られて、カルボニル化反応器(1)の圧力よりも低い圧力(たとえば0〜20barg)にて操作されるフラッシュ分離帯域(4)に導入され、水と酢酸と酢酸メチルおよび沃化メチルの大部分とを含む蒸気フラクションおよびイリジウムカルボニル化触媒と必要に応じ少なくとも1種の促進剤とを含む液体フラクションを生成する。液体フラクションは経路(5)を介しカルボニル化反応器(1)まで循環されるー方、蒸気フラクションはフラッシュ帯域(4)から経路(6)に沿ってライトエンド蒸留カラム(7)まで移送される。酢酸メチルと沃化メチルと水と酢酸とを含む蒸気プロセス流をライトエンド蒸留カラム(7)の頂部から採取する。この蒸気プロセス流を経路(9)に沿って凝縮器(18)まで移送し、ここで蒸気プロセス流を凝縮させた後にデカンタ(10)まで移送し、ここでより少量の沃化メチルと酢酸メチルとを含む水からなる水リッチ相(20)およびより少量の水と共に沃化メチルと酢酸メチルとを含む沃化メチルリッチ相(21)を生成させる。沃化メチルリッチ相を経路(12)に沿ってカルボニル化反応器(1)へ循環させる。水リッチ相の第1部分をライトエンド蒸留カラム(7)へ還流液として経路(11)に沿って戻す一方、水リッチ相の第2部分を経路(17)に沿ってカルボニル化反応器(1)まで循環させる。水リッチ相の第3部分を経路(13)に沿って水除去蒸留カラム(14)へ導入する。少量の酢酸を含む水からなる流れを、経路(15)を介し水除去蒸留カラムの底部から除去すると共に工程から処分する。残余の水リッチ相を含む流れを水除去蒸留カラム(14)の頂部から取り出して経路(16)に沿ってライトエンド蒸留カラムのオーバーヘッドに循環させ、ライトエンド蒸気プロセス流と合体させる。
代案として図2に示したように、水除去カラム(14)は、上側分別帯域(32)および下側分別帯域(33)をさらに備えると共にその中間帯域に固体床エステル化触媒(30)並びにカラムの底部および触媒帯域の底部に近接する位置にメタノール供給点(31)を備え、さらに水リッチ相の供給経路(13)を備えた反応蒸留カラムとすることができる。カラム(14)に導入される水リッチ相における酢酸およびメタノール供給点(31)を介し導入されるメタノールは触媒帯域(30)で合体されて、酢酸メチルを生成すべく反応させる。カラム(14)は、オーバーヘッド取出点から酢酸メチルを含む蒸気フラクションが除去されると共に底部液体取出点から1重量%未満の酢酸を含有する水からなる液流を除去するような温度および圧力の条件下に維持される。
粗製の酢酸生成物流を経路(8)に沿ってライトエンド蒸留カラムの底部から採取すると共に慣用手段(図示せず)によりさらに精製して、たとえば水、沃化物、酸化可能な不純物およびプロピオン酸を除去することができる。この種の精製は乾燥カラムの使用を含み、そこから水を含む循環プロセス流を回収し、その少なくとも1部をカルボニル化反応器まで直接的または間接的に循環させる。水を乾燥蒸留カラムからの水を含む循環プロセス流の少なくとも1部より回収して処分し、その残留成分をカルボニル化反応器、ライトエンド蒸留カラムおよび/または乾燥カラムへ循環させることができる。乾燥カラムから回収された水は、本発明の方法により反応蒸留で精製することもできる。
水を含有する規格外の酢酸をプロセスに、たとえば乾燥カラムに導入しうることが判るであろう。さらに、たとえばポンプシールおよび/または凝縮器または冷却剤として水を使用する冷却器からのような漏れを介する反応器中への水の直接的および/または間接的侵入も存在しうる。
液体反応組成物における水の濃度は、ライトエンド蒸留カラムのヘッドからの蒸気プロセス流より凝縮された水リッチ相より水を回収かつ処分すると共に、そこから残留成分をライトエンド蒸留カラムおよび反応器へ循環させることにより、および/またはカルボニル化反応器へのメタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分で置換することにより定常状態濃度に維持される。
本発明の反応蒸留の具体例を例示すべく以下の実験を行った。
各実施例においては、イリジウムカルボニル化触媒の存在下におけるメタノールのカルボニル化による酢酸の製造方法からの水性流出液(沃化メチルの不存在を除外)を真似るよう設計された合成水性流出液混合物を使用した。合成水性流出液の組成は次の通りとした:
水(H2O) 81重量%
メタノール(MeOH) 1重量%
酢酸メチル(MeoAc) 13重量%
酢酸(AcOH) 5重量%
これを反応蒸留カラムの頂部に供給し、これにメタノールをも触媒帯域の下に供給した。カラムは大気圧にて還流物なしに操作した。カラムの反応帯域は、約245gのアンバリストA15を一体化したスルツァーパッキングで構成し、床容積は約1.17リットルとした。反応蒸留カラムは3つのセクション、すなわち5個のガラスオールダーショウ・トレーを内蔵する直径1インチの上側分別帯域;直径2インチの中間反応帯域、および8個のPTFEトレーを内蔵する直径2インチの下側蒸留帯域で構成した。
実施例1
水性流出液を約1.5リットル/hの速度で供給し、MeOH:AcOHモル比を約8:1とし、触媒帯域における温度を81℃とした。頂部取出(HTO)および底部取出(BTO)の組成は次の通りであった:
実質的に全部の酢酸が流出液流から除去されたことが明らかである。しかしながら、底部における温度は、メタノールが存在するため88℃であつた。カラム内に充分な沸騰は得られなかったが、これはレボイラーの限界であった。従って、この実施例を供給速度を半分にして反復した(実施例2)。
実施例2
水性流出液を約700ミリリットル/hの速度で供給し、MeOH:AcOHモル比を約11:1とし、触媒帯域内の温度を81℃とした。取出流の組成は次の通りであった:
実質的に全部の酢酸が流出液流から除去されたことが明らかである。底部温度は98.7℃であり、底部流は実質的に水であった。しかしながら、これは大過剰のメタノールおよびさらにHTOにおける著量の水の犠牲にて達成された。他の例(実施例3)を行って、この水性供給速度におけるメタノール供給を減少させる作用を検査した。
実施例3
水性流出液を約780ミリリットル/hの速度で供給し、MeOH:AcOHモル比を約3:1とし、触媒帯域における温度を82.5℃とした。取出流の組成は次の通りであった:
実質的に全部の酢酸が流出液流から除去されたことが明らかである。底部温度は98℃であり、底部流は実質的に水であった。
Claims (21)
- メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法において、
(a)メタノール供給物とプロセス循環流とをカルボニル化反応器に導入し、メタノールおよび/またはその反応性誘導体を前記カルボニル化反応器にて液体反応組成物における一酸化炭素と反応させて酢酸を生成させ、液体反応組成物はイリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と、ルテニウム、オスミウム、カドミウム、レニウム、亜鉛、水銀、ガリウム、インジウム、タングステン及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の促進剤と少なくとも有機濃度の水と酢酸メチルと酢酸生成物を含み;
(b)液体反応組成物を前記カルボニル化反応器から抜き取ると共に、前記抜き取られた液体反応組成物を少なくとも1つのフラッシュ分離帯域に熱を加えながらまたは加えずに導入して水と酢酸生成物と酢酸メチルと沃化メチルとを含む蒸気フラクションおよびイリジウムカルボニル化触媒と少なくとも1種の促進剤とを含む液体フラクションを生ぜしめ;
(c)工程(b)からの前記液体フラクションを前記カルボニル化反応器に循環させ;
(d)工程(b)からの前記蒸気フラクションをライトエンド蒸留カラムに導入し;
(e)酢酸生成物を含むプロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムから除去し;
(f)酢酸メチルと沃化メチルと水と酢酸とを含む蒸気プロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムの頂部から除去し;
(g)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記蒸気プロセス流を凝縮させ;
(h)前記凝縮ヘッド蒸気プロセス流の少なくとも1部を前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部から前記ライトエンド蒸留カラムまで還流物として循環させると共に、前記凝縮蒸気プロセス流の1部を前記カルボニル化反応器まで循環させる工程からなり、前記液体反応組成物における水の濃度を(i)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記凝縮蒸気プロセス流の少なくとも1部より水を回収および処分すると共に、そこからの残留成分を前記カルボニル化反応器および/またはライトエンド蒸留カラムに循環させ、および(ii)前記カルボニル化反応器への前記メタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分で置換することよりなる群から選択される少なくとも1つのプロセス工程により定常状態に維持することを特徴とする酢酸の製造方法。 - (a’)メタノール供給物とプロセス循環流とをカルボニル化反応器に導入し、メタノールおよび/またはその反応性誘導体を前記カルボニル化反応器内で液体反応組成物における一酸化炭素と反応させて酢酸を生成させ、液体反応組成物はイリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と、ルテニウム、オスミウム、カドミウム、レニウム、亜鉛、水銀、ガリウム、インジウム、タングステン及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の促進剤と少なくとも有限濃度の水と酢酸メチルと酢酸生成物とを含み;
(b’)液体反応組成物を前記カルボニル化反応器から抜き取ると共に、前記抜き取られた液体反応組成物を少なくとも1つのフラッシュ分離帯域に熱を加えながらまたは加えずに導入して、水と酢酸生成物と酢酸メチルと沃化メチルとを含む蒸気フラクションおよびイリジウムカルボニル化触媒と少なくとも1種の促進剤とを含む液体フラクションを生成させ;
(c’)工程(b’)からの前記液体フラクションを前記カルボニル化反応器に循環させ;
(d’)工程(b’)からの前記蒸気フラクションをライトエンド蒸留カラムに導入し;
(e’)酢酸生成物を含むプロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムから除去し;
(f’)酢酸メチルと沃化メチルと水と酢酸とを含む蒸気プロセス流を前記ライトエンド蒸留カラムの頂部から除去し;
(g’)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの蒸気プロセス流を凝縮させて、より少量の沃化メチルと酢酸と酢酸メチルとを含む水リッチ相およびより少量の水と酢酸とを有する沃化メチルおよび酢酸メチルを含む沃化メチルリッチ相を形成させ、前記2つの相を分離し;
(h’)前記沃化メチルリッチ相を前記カルボニル化反応器に循環させると共に、前記水リッチ相の少なくとも1部を前記ライトエンド蒸留カラムに還流物として戻す
工程からなり、前記液体反応組成物における水の濃度を(i’)前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記水リッチ相の少なくとも1部より水を回収および処分すると共に、そこからの残留成分を前記カルボニル化反応器および/またはライトエンド蒸留カラムに循環させ、および(ii’)前記カルボニル化反応器への前記メタノール供給物の少なくとも1部を酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分により置換することよりなる群から選択される少なくとも1つの工程により定常状態濃度に維持する請求の範囲第1項に記載の方法。 - 水をライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より蒸留により回収する請求の範囲第2項に記載の方法。
- 水を120〜140℃の範囲の底部温度および105〜115℃の範囲の頂部温度にて操作される蒸留カラムにて除去する請求の範囲第3項に記載の方法。
- 水を約1.2bargの頂部圧力および約1.3bargの底部圧力にて操作される蒸留カラムにて除去する請求の範囲第3項に記載の方法。
- 水を底部流として回収すると共に、残留成分を頂部流として回収して、これをライトエンド蒸留カラムのオーバーヘッドに循環させる請求の範囲第3項に記載の方法。
- 水をライトエンド蒸留カラムの頂部からのプロセス流より、頂部への供給を含む充填ストリッピングにて回収する請求の範囲第6項に記載の方法。
- 前記水リッチ相が酢酸からなり、前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部からの前記水リッチ相の少なくとも1部より水を回収すると共に、処分する前に前記水リッチな相の少なくとも1部を前記ライトエンド蒸留カラムの前記頂部から、中間帯域内に固定床エステル化触媒を有すると共に(i)触媒帯域の頂部の上方位置に水性流出液流の供給点が設けられ、(ii)触媒帯域の底部より下にアルコール供給点が設けられ、(iii)オーバーヘッドに蒸気取出点が設けられ、さらに(iv)底部液体取出点が設けられた反応蒸留カラムに供給することにより精製し;前記水リッチ相の少なくとも1部を流出流供給点にて反応蒸留カラムに供給し、少なくとも1種のC1〜C3アルコールをアルコール供給点にて反応蒸留カラムに供給し、酢酸およびアルコールを触媒帯域で合してアルコールの酢酸エステルを生成するよう反応させ、オーバーヘッド取出点から酢酸エステルを含む蒸気フラクションを除去すると共に、底部液体取出点から前記水リッチ相におけるよりも顕著に少ない酢酸を含有する水を含む処分用の液体流を除去する請求の範囲第2項に記載の方法。
- 前記底部液体取出流が1重量%未満の酢酸を含む請求の範囲第8項に記載の方法。
- 前記少なくとも1種のC1〜C3アルコールがメタノールである請求の範囲第8項に記載の方法。
- 水を、ライトエンド蒸留カラムから除去された酢酸生成物を含むプロセス流より回収および処分する請求の範囲第1項に記載の方法。
- ライトエンド蒸留カラムから除去された酢酸生成物を含むプロセス流を乾燥蒸留カラムに導入し、減少した水濃度を有する粗製乾燥酢酸生成物流を水を含む循環プロセス流から分離し、その少なくとも1部をカルボニル化反応器まで直接的または間接的に循環させ、液体反応組成物における水の濃度を乾燥蒸留カラムから除去された水を含む前記循環プロセス流の少なくとも1部より水を回収および処分しかつその残留成分をカルボニル化反応器、ライトエンド蒸留カラムおよび/または乾燥カラムに循環させる追加工程により定常状態濃度に維持する請求の範囲第11項に記載の方法。
- 乾燥蒸留カラムから除去された水を含む前記循環プロセス流の前記少なくとも1部からの水が酢酸を含み、前記循環プロセス流の少なくとも1部を中間帯域内に固定床エステル化触媒を有すると共に(i)触媒帯域の頂部より上方位置に水性流出流の供給点が設けられ、(ii)触媒帯域の底部より下にアルコール供給点が設けられ、(iii)オーバーヘッドの蒸気取出点が設けられ、さらに(iv)底部液体取出点が設けられた反応蒸留カラムに供給することにより精製し、乾燥蒸留カラムから除去された水を含む前記プロセス流を流出液流供給点にて反応蒸留カラムに供給し、少なくとも1種のC1〜C3アルコールをアルコール供給点にて反応蒸留カラムに供給し、酢酸およびアルコールを触媒帯域で合してアルコールの酢酸エステルを生成するよう反応させ、オーバーヘッド取出点から酢酸エステルを含む蒸気フラクションを除去すると共に、底部液体取出点から循環プロセス流供給物におけるよりも顕著に少ない酢酸を含有する水を含む処分用の液体流を除去する請求の範囲第12項に記載の方法。
- 前記底部液体取出流が1重量%未満の酢酸を含む請求の範囲第13項に記載の方法。
- 前記少なくとも1種のC1〜C3アルコールがメタノールである請求の範囲第13項に記載の方法。
- 前記カルボニル化反応器への前記メタノール供給物の約5%モルまでを酢酸メチル、ジメチルエーテル、無水酢酸およびその混合物よりなる群から選択される成分で置換して、反応生成物における水の濃度を定常状態濃度に維持する請求の範囲第1項に記載の方法。
- 底部液体取出点から、0.5重量%未満のカルボン酸、好ましくは0.1重量%未満のカルボン酸を含有する水を含む処分用の液体流を除去する請求の範囲第9項及び第14項に記載の方法。
- 促進剤:イリジウムのモル比が[0.5〜15]:1である請求の範囲第1〜17項のいずれか一項に記載の方法。
- 蒸留によって乾燥カラムからの循環流の少なくとも一部より水が回収され処分される請求の範囲第12項に記載の方法。
- 120〜140℃の範囲の底部温度と105〜115℃の範囲の頂部温度にて操作される蒸留カラムにて水が回収される請求の範囲第19項に記載の方法。
- 1.2bargの頂部圧と1.3bargの底部圧にて操作される蒸留カラムにて水が回収される請求の範囲第19項又は第20項に記載の方法。
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