JPH1122748A - 締結クラッチのリリーフ弁構造 - Google Patents

締結クラッチのリリーフ弁構造

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JPH1122748A
JPH1122748A JP9179427A JP17942797A JPH1122748A JP H1122748 A JPH1122748 A JP H1122748A JP 9179427 A JP9179427 A JP 9179427A JP 17942797 A JP17942797 A JP 17942797A JP H1122748 A JPH1122748 A JP H1122748A
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明人 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レイアウト自由度が向上して容易に製作するこ
とが可能な締結クラッチのリリーフ弁構造を提供する。 【解決手段】多板クラッチを押圧すう前進用クラッチピ
ストン32fに、リターンスプリング32hが当接して
いる壁面から前進用クラッチシリンダ室32jに貫通す
るリリーフ孔84を形成し、リターンスプリング側で開
口するリリーフ孔の開口部にリリーフボール86を当接
し、リリーフ孔に向かう所定のリターンスプリングによ
りリリーフボールを押圧してリリーフ孔を閉塞してい
る。そして、リリーフボールを押圧している所定のリタ
ーンプリングを、前進用クラッチシリンダ室の作動流体
の圧力が所定値以上に達したときに、リリーフボールに
よるリリーフ孔の閉塞を解除するバネ定数に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多板クラッチに
対してピストンが締結動作を行う際に、前記ピストンに
加わる作動流体の圧力を一定に保持する締結クラッチの
リリーフ弁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機には、トランスアクスル内に
組み込んだ変速機構に供給する作動圧を調節したり、油
圧回路を切換えるコントロールバルブが配設されてい
る。このコントロールバルブは、通常、オイルパンの中
に隠れるように自動変速機の下部に取付けられている。
【0003】コントロールバルブの内部は、図5に示す
バルブ本体1のように、蜂の巣のように複雑に入り組ん
だ溝(油圧回路)や、スプリングや円筒形のバルブ(図
示せず)が配設されている。そして、油圧回路の一部
は、締結クラッチやブレーキ等の変速機構や、オイルポ
ンプに接続している。
【0004】ここで、バルブ本体1には、図5及び図6
に示すように、締結クラッチに供給すべき作動油が何等
かの原因により昇圧したときに、作動油を設定圧まで降
下させるリリーフ弁2を設けている。
【0005】このリリーフ弁2は、バルブ本体1に円筒
形状のリリーフ穴3を形成し、このリリーフ穴3の底
に、リリーフ穴3と外部とを連通するドレン孔4を形成
している。そして、リリーフ穴3の底側にスプリング5
を挿入し、リリーフ穴3の開口部側にボール6を配置
し、貫通孔7aを形成した閉塞板7でリリーフ穴3を閉
塞している。そして、油路8中の作動油が設定圧以上と
なると、スプリング5の付勢力に抗して油圧がボール6
を押し上げて作動油がリリーフ穴3、ドレン孔を介して
外部に流れ出るので、常に、設定圧に保持された作動油
が締結クラッチに供給されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たリリーフ弁2は、油圧回路が複雑に入り組んだバルブ
本体1内に配置されているので、弁の数を増大したり配
置位置を自由にレイアウトすることが難しい。
【0007】また、通常、リリーフ穴3及びドレン穴4
は、バルブ本体1を製作する際の最終工程で穴開け加工
により形成するが、その際に生じる切り子が油圧回路を
形成している溝内に入り込む場合があり、穴開け加工後
に切り子を完全に除去する作業に多くの手間がかかる。
【0008】そこで、この発明は上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、レイアウト自由度
が向上してリリーフ弁の数を適宜増減することが可能で
あり、しかも容易に製作することができる締結クラッチ
のリリーフ弁構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、入力軸とともに回転するクラッ
チドラムと、一部のクラッチ部材を前記クラッチドラム
に係合し、軸方向の移動により互いに締結して前記クラ
ッチドラムに伝達した回転力を出力側に伝達することが
可能な多板クラッチと、前記クラッチドラムの内側に同
軸に配設されて前記多板クラッチ部材に向けて移動可能
なピストンと、前記クラッチドラム及び前記ピストンと
の対向壁間に設けられて作動流体が供給されるシリンダ
室と、前記ピストンの軸を中心とした所定の円周上に所
定間隔をあけて配置されて前記クラッチドラムと対向し
ない前記ピストンの壁面に当接し、前記ピストンを前記
多板クラッチ部材から離間する方向に押圧する複数本の
リターンスプリングとを備えた締結クラッチにおいて、
前記ピストンに、前記リターンスプリングが当接してい
る壁面から前記シリンダ室に向かって貫通するリリーフ
孔を形成し、前記リターンスプリング側で開口する前記
リリーフ孔の開口部にリリーフボールを当接し、前記リ
リーフ孔に向かう所定のリターンスプリングにより前記
リリーフボールを押圧して前記リリーフ孔を閉塞すると
ともに、前記リリーフボールを押圧している所定のリタ
ーンプリングを、前記シリンダ室の作動流体の圧力が所
定値以上に達したときに前記リリーフボールによる前記
リリーフ孔の閉塞を解除するバネ定数に設定した。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の締結クラッチのリリーフ弁構造において、前記リリ
ーフ孔、前記リリーフボール及びリリーフボールを押圧
する所定の前記リターンスプリングを、前記ピストンの
軸に対して互いに対称となる位置に少なくとも一対配設
した。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、シリンダ
室の締結クラッチの構成要素であるピストンに、シリン
ダ室と連通するリリーフ孔を形成し、このリリーフ孔の
開口部にリリーフボールを当接し、所定のリターンスプ
リングを利用してリリーフボールを押圧することにより
リリーフ孔を閉塞するリリーフ弁を構成しているので、
従来技術のようにコントロールバルブ内にリリーフ弁を
設けた構造と比較して、レイアウト自由度が向上し、さ
らに、リリーフ圧力の設定に応じてリリーフ弁の数を自
由に設定することができる。
【0012】また、請求項2記載の発明によると、リリ
ーフボールを押圧する所定のリターンスプリングを、ピ
ストンの軸に対して互いに対称となる位置に少なくとも
一対配設しており、これらリターンスプリングがピスト
ンに対して偏った押圧力を与えことがなく、他のリター
ンスプリングとともに正常にピストンを押圧することが
できる。
【0013】また、リリーフボールもピストンの軸に対
して互いに対称となる位置に少なくとも一対配設してい
るので、ピストンが回転する際の重量バランスを正常に
保持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、無段式自動変速機構を組
み込んだトランスアクスルを示すものであり、トルクコ
ンバータ20、前後進切換機構22、Vベルト式無段変
速機構24、差動装置26等を備えている。
【0015】トルクコンバータ20の入力側はエンジン
28の回転軸28aと連結し、その出力側は前後進切換
機構22の入力軸23と連結している。また、前後進切
換機構22は、遊星歯車機構30、前進用クラッチ3
2、および後進用クラッチ34を備えており、後述する
遊星歯車機構30のサンギヤに出力軸38が連結し、こ
の出力軸38にVベルト式無段変速機構24の駆動プー
リ40が設けられている。
【0016】Vベルト式無段変速機構24は、駆動プー
リ40、Vベルト42及び従動プーリ44により構成さ
れている。駆動プーリ40は、出力軸38と一体に回転
する固定円錐板46と、出力軸38の軸方向に移動可能
な可動円錐板48とから構成されている。また、駆動プ
ーリ40はVベルト42によって従動プーリ44と伝動
可能に連結されている。従動プーリ44は、従動軸50
と一体に回転する固定円錐板52と、従動軸50の軸方
向に移動可能な可動円錐板54とから構成されている。
【0017】そして、従動軸50には、パーキング56
と、駆動ギヤ58とが固着されており、駆動ギヤ58は
アイドラ軸60上のアイドラギヤ62と噛合している。
さらに、アイドラ軸60に設けたピニオン64はファイ
ナルギヤ66と常に噛合している。また、ファイナルギ
ヤ66には、差動装置26を構成する一対のピニオン6
8及び70が取付けられており、このピニオン68及び
70と一対のサイドギヤ72及び74が噛合し、サイド
ギヤ72及び74に夫々出力軸76及び78が連結して
いる。
【0018】そして、エンジン28の出力軸28aから
入力された回転力は、トルクコンバータ22及び入力軸
23を介して前後進切換機構22に伝達され、前進用ク
ラッチ32が締結されると共に後進用クラッチ34が解
放されている場合には、一体回転状態となっている遊星
歯車機構30を介して入力軸23の回転力が同じ回転方
向のまま出力軸38に伝達される。
【0019】一方、前進用クラッチ32が解放されると
共に後進用クラッチ34が締結されている場合には、遊
星歯車機構30の作用により入力軸23の回転力は回転
方向が逆になった状態で出力軸38に伝達される。ま
た、出力軸38の回転力は、駆動プーリ40、Vベルト
42、従動プーリ44、従動軸50、駆動ギヤ58、ア
イドラギヤ62、アイドラ軸60、ピニオン64及びフ
ァイナルギヤ66を介して差動装置26に伝達され、左
右のドライブシャフト76,78が前進方向又は後進方
向に回転する。
【0020】この動力伝達の際に、駆動プーリ40の油
圧室41、従動プーリ44への油圧室45への油圧供給
制御により駆動プーリ40、可動円錐板48及び従動プ
ーリ44の可動円錐板54を軸方向に移動させてVベル
ト42との接触位置半径を変えることにより、駆動プー
リ40と従動プーリ44との回転比を変えることができ
る。
【0021】次に、図2は、前後進切換機構22の具体
的構成を示したものであり、トランアクスルケース80
内には、入力軸23及び出力軸38が軸線S上に同軸に
配置されている。そして、出力軸38の外周に遊星歯車
機構30が配設されており、この遊星歯車機構30及び
前進用クラッチ32を介して入力軸23と出力軸38が
適宜結合可能とされているとともに、遊星歯車機構30
及び後進用クラッチ34を介して入力軸23と出力軸3
8とが適宜結合可能とされている。
【0022】すなわち、遊星歯車機構30は、出力軸3
8の外周とスプライン結合したサンギヤ30Sと、サン
ギヤ30Sの外周に配設したリングギヤ30Rと、これ
らサンギヤ30S及びリングギヤ30R間で噛合する複
数のピニオン30Pと、軸線Sと直交する円盤部でピニ
オン30Pを回転自在に支持している円筒形状の後進用
クラッチハブ34aとで構成した単純遊星歯車組であ
る。
【0023】また、後進用クラッチ34は、後進用クラ
ッチハブ34aの円筒部の外周に係合して後進用クラッ
チハブ34aの回転力が伝達され、軸線S方向に摺動自
在とされたドライブプレート34bと、トランスアクス
ルケース80の内周に係合して軸線S方向に摺動自在と
され、各ドライブプレート34b間に交互に入り込むド
リブンプレート34cと、ドライブプレート34b及び
ドリブンプレート34cを保持するリテーニングプレー
ト34dと、図2の軸線S方向の右側移動によりドライ
ブプレート34b及びドリブンプレート34cを締結状
態とする後進用クラッチピストン34eと、ドライブプ
レート34b及びドリブンプレート34cから離間する
方向(図2の軸線S方向の左側)に後進用クラッチピス
トン34eを押圧するリターンスプリング34fと、所
定圧の作動油が供給されることにより後進用クラッチピ
ストン34eをドライブプレート34b及びドリブンプ
レート34c側に移動させる後進用クラッチシリンダ室
34gとを備えている。
【0024】一方、前進用クラッチ32は、後進用クラ
ッチハブ34aの内側に配設されて入力軸6と一体に回
転する円筒体であり、円筒部の先端部内周に遊星歯車機
構30のリングギヤ30Rを固定したクラッチドラム3
2aと、遊星歯車機構30のサンギヤ30Sと一体に回
転しながらクラッチドラム32aの内側に配設した前進
用クラッチハブ32bと、クラッチドラム32aの内周
側に係合してクラッチドラム32aの回転力が伝達さ
れ、軸線S方向に摺動自在とされた複数枚のドリブンプ
レート32cと、前進用クラッチハブ32bの外周側に
係合して前進用クラッチハブ32bの回転力が伝達さ
れ、軸線S方向に摺動自在とされて各ドリブンプレート
32c間に交互に入り込む複数枚のドライブプレート3
2dと、ドリブンプレート32c及びドライブプレート
32dを保持するリテーニングプレート32eとを備え
ている。
【0025】そして、図3にも示すように、クラッチド
ラム32aの内側には、図の軸線S方向の左側移動によ
りドリブンプレート32c及びドライブプレート32d
を締結状態とする前進用クラッチピストン32fが配設
されている。この前進用クラッチピストン32fは、所
定の円周上に配置した複数本のリターンスプリング32
hによって図の軸線方向の右側に押圧されており、各リ
ターンスプリング32hは、クラッチドラム32aの内
径部に係合したスプリングリテーナ32gに保持されて
いる。
【0026】また、クラッチドラム32aの内壁と、こ
の内壁と対向する前進用クラッチピストン32fの壁面
との間に前進用クラッチシリンダ室32jが形成されて
おり、この前進用クラッチシリンダ室32jに油路82
から所定圧の作動油(以下、締結圧P1 と称する。)が
供給されると、リターンスプリング32hの付勢力に抗
して前進用クラッチピストン32fが図の軸線S方向の
左側に移動し、ドリブンプレート32c及びドライブプ
レート32dを締結状態とする。
【0027】ここで、前進用クラッチ32には、前進用
クラッチシリンダ室32jの作動油の最高圧力(締結圧
1 を大幅に上回る圧力)を設定するリリーフ弁82が
配設されている。
【0028】すなわち、図4は、スプリングリテナー3
2g側から前進用クラッチピストン32fを示したもの
であるが、前進用クラッチピストン32fにはリング溝
32kが形成されており、このリング溝32kの底部
に、前進用クラッチシリンダ室32jに向けて貫通する
4箇所のリリーフ孔84が形成されている。これらリリ
ーフ孔84は、2箇所のリリーフ孔84どうしが軸線S
に対して互いに対称となる位置に設けられている。そし
て、図3に示すように、各リリーフ孔84のスプリング
リテナー32g側の開口部をリリーフボール86により
閉塞しているとともに、複数本のリターンスプリング3
2hのうちリリーフ孔84に対応している4本のリター
ンスプリング32hがリリーフボール86を貫通孔84
に向けて押圧している。
【0029】これにより、リリーフ弁82は、前進用ク
ラッチピストン32fに形成したリリーフ孔84と、リ
リーフ孔84の一方の開口部を閉塞するリリーフボール
86と、リリーフボール86をリリーフ孔84に向けて
押圧するリターンスプリング32hとで構成されている
とともに、リリーフボール86を押圧しているリターン
スプリング32hは、前進用クラッチシリンダ室32j
の作動油が締結圧P1或いはそれ以下の圧力ではリリー
フボール86によるリリーフ孔84の閉塞状態を保持
し、前進用クラッチシリンダ室32jの作動油が最高圧
力に達したときにリリーフボール86によるリリーフ孔
84の閉塞状態を解除するようなバネ定数に設定されて
いる。
【0030】そして、前進動作を選択すると、前進用ク
ラッチシリンダ室32jに締結圧P 1 の作動油が供給さ
れ、リターンスプリング32hの付勢力に抗して前進用
クラッチピストン32fが図2の左側に移動することに
よってドリブンプレート32cを押圧し、ドライブプレ
ート32d及びドリブンプレート32cが締結状態とな
る。これにより、入力軸23の正転回転力が、クラッチ
ドラム32a、ドリブンプレート32c、ドライブプレ
ート32d、前進用クラッチハブ32bを介して遊星歯
車機構30のサンギヤ30Sに伝達され、サンギヤ30
Sの正転回転力は出力軸38に伝達される。
【0031】また、後退動作を選択すると、後進用クラ
ッチシリンダ室34gに作動油が供給され、リターンス
プリング34fの付勢力に抗して後退用クラッチピスト
ン34eが図2の右側に移動する。これにより、後退用
クラッチピストン34eの先端部がドライブプレート3
4bを押圧し、ドライブプレート34b及びドリブンプ
レート34cが締結状態となって後進用クラッチハブ3
4aが固定される。そして、入力軸23の正転回転力
が、クラッチドラム32aを介して遊星歯車機構30の
リングギヤ30Rに伝達され、ピニオン30Pが後進用
クラッチハブ34aにより固定されるので、リングギヤ
30Rの正転回転力は、サンギヤ30Sを介して出力軸
38に逆転の回転力として伝達される。
【0032】そして、若し、前進用クラッチシリンダ室
32jに供給される作動油が、何等かの原因により締結
圧P1 以上に昇圧すると、リリーフボール86を押圧し
ているリターンスプリング32hが作動油圧に押されて
収縮し、リリーフボール86によるリリーフ孔84の閉
塞状態が解除される。これにより、前進用クラッチシリ
ンダ室32j内の作動油がリリーフ84から外部に流れ
出ていくので、短時間に前進用クラッチシリンダ室32
jを締結圧P1 に戻すことができる。
【0033】上述した構成によると、前進用クラッチピ
ストン32fに前進用クラッチシリンダ室32jと連通
するリリーフ孔84を形成し、このリリーフ孔84の開
口部にリリーフボール86を当接し、リターンスプリン
グ32hを利用してリリーフボール86を押圧してリリ
ーフ孔84を閉塞してリリーフ弁を構成しているので、
従来技術のようにコントロールバルブ内にリリーフ弁8
2を設けた構造と比較して、レイアウト自由度が向上す
るとともに、リリーフ弁82の数を自由に設定すること
ができる。
【0034】また、リリーフボール86を押圧している
4本のリターンスプリング32hを、前進用クラッチピ
ストン32fの軸線Sに対して互いに対称となる位置に
2対配設しており、これらリターンスプリング32hは
前進用クラッチピストン32fに対して偏った押圧力を
与えことがなく、他のリターンスプリング32hととも
に正常に前進用クラッチピストン32fを押圧すること
ができる。
【0035】また、4個のリリーフボール86も前進用
クラッチピストン32fの軸線Sに対して互いに対称と
なる位置に2対配設しているので、前進用クラッチピス
トン32fが回転する際の重量バランスを正常に保持す
ることができる。
【0036】なお、本実施形態では、ドリブンプレート
32c及びドライブプレート32dが請求項1記載の多
板クラッチに対応し、前進用クラッチピストン32fが
請求項1記載のピストンに対応し、前進ヨウクラッチシ
リンダ室32jが請求項1記載のシリンダ室に対応して
いる。
【0037】また、本実施形態では、前進用クラッチ3
2にリリーフ弁構造を配設したが、後進用クラッチ34
にリリーフ弁構造を適用しても、同様の作用効果を得る
ことができる。
【0038】さらに、他の動力伝達部のクラッチ構造に
本発明の構造を適用しても、同様の作用効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動変速機の動力伝達部を示すス
ケルトン図である。
【図2】図1の自動変速機に採用している前後進切換え
機構を示す断面図である。
【図3】前後進切換え機構の前進用クラッチの詳細を示
す断面図である。
【図4】前進用クラッチの前進用クラッチピストンをリ
ターンスプリング側から示す図である。
【図5】リリーフ弁を設けた従来のコントロールバルブ
のバルブ本体を示す図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視断面図である。
【符号の説明】
23 入力軸 30 遊星歯車機構 32 前進用クラッチ 32a クラッチドラム 32b 前進用クラッチハブ 32c ドリブンプレート 32d ドライブプレート 32f 前進用クラッチピストン 32h リターンスプリング 32j 前進用クラッチシリンダ室 34 後進用クラッチ 38 出力軸 84 リリーフ孔 86 リリーフボール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸とともに回転するクラッチドラム
    と、一部のクラッチ部材を前記クラッチドラムに係合
    し、軸方向の移動により互いに締結して前記クラッチド
    ラムに伝達した回転力を出力側に伝達することが可能な
    多板クラッチと、前記クラッチドラムの内側に同軸に配
    設されて前記多板クラッチ部材に向けて移動可能なピス
    トンと、前記クラッチドラム及び前記ピストンとの対向
    壁間に設けられて作動流体が供給されるシリンダ室と、
    前記ピストンの軸を中心とした所定の円周上に所定間隔
    をあけて配置されて前記クラッチドラムと対向しない前
    記ピストンの壁面に当接し、前記ピストンを前記多板ク
    ラッチ部材から離間する方向に押圧する複数本のリター
    ンスプリングとを備えた締結クラッチにおいて、 前記ピストンに、前記リターンスプリングが当接してい
    る壁面から前記シリンダ室に向かって貫通するリリーフ
    孔を形成し、前記リターンスプリング側で開口する前記
    リリーフ孔の開口部にリリーフボールを当接し、前記リ
    リーフ孔に向かう所定のリターンスプリングにより前記
    リリーフボールを押圧して前記リリーフ孔を閉塞すると
    ともに、前記リリーフボールを押圧している所定のリタ
    ーンプリングを、前記シリンダ室の作動流体の圧力が所
    定値以上に達したときに、前記リリーフボールによる前
    記リリーフ孔の閉塞を解除するバネ定数に設定したこと
    を特徴とする締結クラッチのリリーフ弁構造。
  2. 【請求項2】 前記リリーフ孔、前記リリーフボール及
    びリリーフボールを押圧する所定の前記リターンスプリ
    ングを、前記ピストンの軸に対して互いに対称となる位
    置に、少なくとも一対配設したことを特徴とする請求項
    1記載の締結クラッチのリリーフ弁構造。
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