JPH11225574A - 接木機械のクリップ供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリップをクリップ移送装置からクリップ開
移送装置へ引継ぎ供給を正確に行わせようとするもので
ある。 【解決手段】 台木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗
（Ｂ）の切断部（Ｆ）とを接合装置１４で接合して、接
合部を保持するクリップ５を貯留したクリップ貯留装置
６からクリップ移送装置７を経てクリップ開移送装置８
へ供給するこのクリップ開移送装置８の供給位置の調節
移動により、該クリップ移動装置７が連動移動すべく連
接具５１を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、台木苗の切断部
と穂木苗の切断部とを接合装置で接合して、接合部を保
持するクリップを貯留したクリップ貯留装置からクリッ
プ移送装置へ供給し、このクリップを該クリップ移送装
置からクリップ開移送装置へ供給するこのクリップ開移
送装置の供給位置を調節移動により、該クリップ移送装
置が連動移動すべく連接具で連接したクリップ供給装
置。

【０００２】

【従来の技術】例えば、なすの台木を接木する接木機械
であると、台木苗の切断部と穂木苗の切断部とは、接合
装置へ供給されて接合され、この接合部をクリップで保
持する。このクリップは、クリップ貯留装置へ貯留され
ていて、このクリップ貯留装置からクリップ移送装置へ
供給されて移送され、このクリップ移送装置からクリッ
プ開移送装置へ供給され、このクリップ開移送装置で開
状態にしながら移送して該接合装置部へ供給され、この
接合装置で保持した台木苗と穂木苗の接合部は、このク
リップで保持して接木が終了する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】クリップをクリップ開
移送装置で開状態にしながら移送して接合装置部へ供給
するが、このクリップ開移送装置の供給位置が不良であ
ると、このクリップで接合装置に保持した台木苗と穂木
苗の接合部を正確に保持できないことがあり、このとき
は、該クリップ開移送装置を移動調節して、供給位置を
調節するが、この移動調節により、該クリップ移送装置
から該クリップ開移送装置へのクリップの引継ぎ位置に
狂いが発生して、このために、このクリップが正常に引
継ぎ供給されないことが発生していたが、この発明によ
り、この問題点を解消しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このために、この発明
は、台木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗（Ｂ）の切断
部（Ｆ）とを接合装置１４で接合して接合部を保持する
クリップ５と、該クリップ５を貯留してクリップ移送装
置７へ供給するクリップ貯留装置６と、該クリップ移送
装置７から該クリップ５の供給を受けて開状態にしなが
ら該接合装置１４へ供給するクリップ開移送装置８とを
設けた接木機械において、該接合装置１４へ該クリップ
開移送装置８の供給位置を調節移動に基づいて該クリッ
プ移送装置７が連動移動すべく連接する連接具５１を設
けたことを特徴とする接木機械のクリップ供給装置の構
成とする。

【０００５】

【発明の作用】なすの苗木を接木する接木機械である
と、台木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗（Ｂ）の切断
部（Ｆ）とは、接合装置１４へ供給されて接合され、こ
の接合部をクリップ５で保持する。前記クリップ５は、
クリップ貯留装置６へ貯留されていて、このクリップ貯
留装置６からクリップ移送装置７へ供給されて移送さ
れ、このクリップ移送装置７からクリップ開移送装置８
へ供給され、このクリップ開移送装置８で開状態にしな
がら移送して接合装置１４へ供給され、この接合装置１
４で保持した台木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗
（Ｂ）の切断部（Ｆ）との接合部は、このクリップ５で
保持して接木が終了する。

【０００６】前記クリップ開移送装置８のクリップ５の
供給位置が不良のときは、このクリップ開移送装置８を
移動調節して供給位置を調節する。この調節に伴ない連
接具５１で連接した移送装置７も同時に移動調節され
る。

【０００７】

【発明の効果】クリップ開移送装置８のクリップ５の供
給位置が不良のときに、このクリップ開移送装置８を移
動調節しても、このクリップ開移送装置８へ該クリップ
５を供給するクリップ移送装置７も同時に移動すること
により、このクリップ５は、該クリップ移送装置７から
該クリップ開移送装置８へ正確に引継ぎ供給されること
により、安定した接木作業を行うことができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。図例は、例えば、なすの台木苗
（Ａ）の胚軸（Ｃ）部の切断部（Ｅ）と、なすの穂木苗
（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部の切断部（Ｆ）とを接合させて接
木する接木機械１について説明する。

【０００９】前記接木機械１は、機枠２内下部には、コ
ンプレッサ３、各種電磁弁４、クリップ５を貯留、及び
移送するクリップ貯留装置６、クリップ移送装置７、及
びクリップ開移送装置８等を設けている。前記機枠２上
部には、台木苗（Ａ）、及び穂木苗（Ｂ）の手動供給を
受けて保持する台木受装置９ａ、穂木受装置９ｂ、これ
ら台木苗（Ａ）、及び穂木苗（Ｂ）を引継ぎして挟持移
送する台木挟持移送装置１０、及び穂木挟持移送装置１
１を設けている。又、台木苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部の所
定位置を斜めに切断した下部側の胚軸（Ｃ）部と根鉢部
（Ｊ）とを接木用台木苗（Ｋ）とする台木切断装置１
２、穂木苗（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部の所定位置を斜めに切
断した上部側の胚軸（Ｄ）部と本葉（Ｈ）部とを接木用
穂木苗（Ｌ）とする穂木切断装置１３、これら切断済み
接木用台木苗（Ｋ）の切断部（Ｅ）と接木用穂木苗
（Ｌ）の切断部（Ｆ）とを接合する接合装置１４、及び
操作装置１５等よりなる構成としている。前記機枠２の
周囲には、各側壁板１６を設け、前後両側には、折畳み
自在にフレーム１７，１７を設け、台木苗（Ａ）、及び
穂木苗（Ｂ）等を収納した苗箱を載置できる構成であ
る。又、台木切断装置１２、及び穂木切断装置１３等の
機能部品の上側には、透明で樹脂材等よりなる機能部品
カバー１８を開閉自在に設けて、該機能部品を覆う構成
としている。

【００１０】前記台木受装置８は、機枠２内の後方上部
に設け、台木苗（Ａ）が手動で供給されると、この台木
苗（Ａ）の供給を受ける開閉自在な上挟持片１９と下挟
持片２０とを設けると共に、この下挟持片２０の下側に
は、中央部にＶ字形状の挿入溝を有する受板２１を設け
ている。該下挟持片２０の下側には、供給される台木苗
（Ａ）を検出する台木苗センサ２２を設けた構成として
いる。

【００１１】前記台木受装置８へ台木苗（Ａ）が供給さ
れると、図９（イ）〜図９（ハ）で示す作用図の如くこ
の供給を台木苗センサ２２が検出し、この検出に伴なっ
て開状態の上挟持片１９と下挟持片２０とが閉状態に作
動して、台木苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部が挟持されると共
に、挟持が終了すると該上挟持片１９は移動用シリンダ
２３の始動によって、台木苗（Ａ）の根鉢部（Ｊ）の上
側面が、受板２１の下側面へ当接するまで、上昇作動す
る構成としている。

【００１２】前記の上昇制御が終了すると、開状態の移
動挟持片２４は、横移動用シリンダ２５によって、台木
苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部へ移動して、この移動挟持片２
４は閉状態に作動して、胚軸（Ｃ）部を挟持する構成で
あり、この挟持が終了すると上下移動用シリンダ２６の
始動によって、この胚軸（Ｃ）部を上方へ向けて該移動
挟持片２４は、移動制御されて、この台木苗（Ａ）の胚
軸（Ｃ）の子葉（Ｇ）を、確実に除去する構成としてい
る。

【００１３】前記作動が終了すると、後述する台木挟持
移送装置１０が作動して、台木苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部
を引継ぎする構成であり、この引継ぎが終了すると、移
動挟持片２４は開作動すると共に、元の位置へ復元する
構成であり、又、上挟持片１９と下挟持片２０とは、開
状態に作動する構成としている。前記穂木受装置９は、
機枠２内の前方上部に平行状態に設け、穂木苗（Ｂ）の
胚軸（Ｄ）の所定位置で切断したこの穂木苗（Ｂ）を手
動により、所定間隔で上下二段に設けた保持板２７の挿
入溝２８へ供給すると、この穂木苗（Ｂ）の本葉（Ｈ）
下部は、上側の該保持板２７の上側面へ当接するまで自
然落下し、垂直状態に保持される構成としている。

【００１４】前記で供給された穂木苗（Ｂ）は、上側の
保持板２７下側面に設けた穂木苗センサ２９で検出さ
れ、この検出に伴なって保持板２７下側に開閉自在で開
状態に設けた穂木挟持片３０は、閉状態に作動して、穂
木苗（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部の所定位置を挟持する構成と
している。前記の作動が終了すると、後述する穂木挟持
移送装置１１が作動して、穂木苗（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部
を挟持して引継ぎする構成であり、この引継ぎが終了す
ると、穂木挟持片３０は開状態に作動する構成としてい
る。

【００１５】前記穂木挟持片３０下方部には、作業者の
手を検出する手センサ３１を設け、この手センサ３１が
手を検出中は、穂木挟持移送装置１１を始動させない構
成としている。前記台木挟持移送装置１０は、機枠２内
の後方側へ回動自在に台木搬送ローラ３２、及び台木搬
送ベース３３等で支持させている。又、上部より順次開
閉、及び移動自在に台木先挟持片３４、台木挟持片３
５、根鉢片３６等を設けてなり、これらの開閉、及び移
動作動は、台木先挟持用シリンダ、台木挟持用シリンダ
（共に図示せず）、及び根鉢用シリンダ３６ａの始動に
より、個別に行う構成としている。

【００１６】前記台木受装置８に挟持された台木苗
（Ａ）の胚軸（Ｃ）部の切断部（Ｅ）近傍を上部より、
台木先挟持片３４、及び台木挟持片３５の回動移動、及
び閉作動により、順次挟持して引継ぎする構成であり、
又、根鉢（Ｊ）部は根鉢片３６の回動移動、及び閉作動
により、挟持して引継ぎする構成であり、これらによっ
て挟持された台木苗（Ａ）は、台木切断装置１２部へ９
０度回動移動して停止する構成としている。

【００１７】前記穂木挟持移送装置１１は、機枠２内前
方側に回動自在に穂木搬送ローラ３８、及び穂木搬送ベ
ース３９等で支持させている。又、開閉、及び移動自在
で所定間隔に上下二段に穂木挟持片３７，３７を設け、
この穂木挟持片３７，３７の開閉、及び移動作動は、穂
木挟持用シリンダ３７ａ，３７ａの始動により行う構成
としている。

【００１８】前記穂木受装置９に挟持された穂木苗
（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部の切断部（Ｆ）近傍は、穂木挟持
片３７，３７の回動移動、及び閉作動により、挟持して
引継ぎする構成であり、これにより、挟持された穂木苗
（Ｂ）は、穂木切断装置１３部へ９０度回動移動して停
止する構成としている。前記台木切断装置１２は、台木
挟持移送装置１０の左側部の所定位置へ回動自在に設け
ている。又、穂木切断装置１３は、穂木挟持移送装置１
１の左側部の所定位置へ回動自在に設けている。これら
台木切断装置１２、及び穂木切断装置１３は、支持板４
１、及び支持杆４２等よりなる構成であり、この支持杆
４２は調節ボルト４２ａで上下移動可能な構成である。
これら台木切断装置１２の先端部には、台木切断ナイフ
４３を装着して設け、穂木切断装置１３の先端部には、
穂木切断ナイフ４４を装着して設けた構成としている。

【００１９】前記台木切断ナイフ４３は、下部から上部
へ向けて回転駆動する構成であり、この回転駆動によ
り、台木挟持移送装置１０に挟持された台木苗（Ａ）の
胚軸（Ｃ）部で根鉢（Ｊ）部上の所定位置を斜めに切断
する構成である。又、穂木切断ナイフ４４は、上部から
下部へ向けて回動駆動する構成であり、この回転駆動に
より、穂木挟持移送装置１１に挟持された穂木苗（Ａ）
の胚軸（Ｄ）部の所定位置を斜めに切断する構成として
いる。

【００２０】前記台木切断ナイフ４３、及び穂木切断ナ
イフ４４の取付部は、上下に調節移動可能な構成とする
と共に、これらの各ナイフ４３，４４は、取り換え可能
な構成であり、切断位置の調節ができると共に、切味低
下のときは交換できる構成としている。前記台木挟持移
送装置１０で挟持されて切断された台木苗（Ａ）と、穂
木挟持移送装置１１で挟持されて切断された穂木苗
（Ｂ）とは、これら台木挟持移送装置１０、及び穂木挟
持移送装置１１は、台木苗（Ａ）、及び穂木苗（Ｂ）の
切断が終了すると、９０度回転して接合装置１４の先端
部へ移動して停止する構成としている。

【００２１】前記台木切断装置１２、及び穂木切断装置
１３の下側には、台木清掃装置４７、及び穂木清掃装置
４８を設け、これら台木清掃装置４７、及び穂木清掃装
置４８は、水タンク４９をタンクシリンダ４９ａの作動
により、上下移動自在に個別に設け、この各水タンク４
９内には、水とゴム材等よりなるスポンジ５０とを入れ
た構成であり、これら台木切断装置１２、及び穂木切断
装置１３の台木切断ナイフ４３、及び穂木切断ナイフ４
４で台木苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部、及び穂木苗（Ｂ）の
胚軸（Ｄ）部の切断が終了すると、これら台木清掃装置
４７、及び穂木清掃装置４８が上昇して、該各スポンジ
５０が該各切断ナイフ４３，４４へ接触して、これら各
切断ナイフ４３，４４に付着した切断屑を清掃する構成
としている。

【００２２】前記クリップ貯留装置６は、接合装置１４
の右側部に設け、このクリップ貯留装置６の揺動回転に
より、収容されたクリップ５は、下段の底部から上段の
底部の外周部へと順次移動して、この外周部を経て、こ
のクリップ貯留装置６と同時に揺動回転するクリップ移
送装置７の移送通路７ａへと供給されて移送され、この
クリップ移送装置７のこの移送通路７ａからクリップ開
移送装置８の移送通路８ａへ供給され、この移送通路８
ａの移送始端部で該クリップ５は、待機状態になる構成
としている。

【００２３】前記クリップ移送装置７へクリップ５を供
給のときに、逆方向を向いた該クリップ５、及び該クリ
ップ移送装置７の移送通路７ａ内が該クリップ５で満杯
状態のときには、このクリップ５は、クリップ貯留装置
６内へ還元される構成としている。前記クリップ開移送
装置８は、クリップ移送装置７の先端部に設け、後述す
る接合装置１４のクリップ押出し具４５の作動により、
このクリップ開移送装置８の上・下保持板４６ａ，４６
ａ、及び両側の支持板４６ｂ，４６ｂ間で形成した移送
通路８ａの移送始端部に待機したクリップ５は、このク
リップ押出し具４５によって押出しながら、該支持板４
６ｂ，４６ｂにより、開状態に操作されて保持される構
成であり、開状態に保持された該クリップ５は、該クリ
ップ押出し具４５で先端部まで押出されると閉状態にな
る構成である。このクリップ５の押出された位置は、切
断済み台木苗（Ａ）の胚軸（Ｃ）部の切断部（Ｅ）と、
穂木苗（Ｂ）の胚軸（Ｄ）部の切断部（Ｆ）とが接合さ
れる接合部の位置になる構成であり、この位置まで押出
されると該クリップ５は閉状態に保持されて、接合部を
両側から摘んで保持する構成としている。

【００２４】前記クリップ開移送装置８の下保持板４６
ａは、この下保持板４６ａ下側の受具４６ｃに左右方
向、及び前後方向へ調節可能に装着して設け、このクリ
ップ開移送装置８の移送通路８ａの先端部の位置を、台
木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗（Ｂ）の切断部
（Ｆ）との接合部位置へ調節移動できる構成であり、接
合部を確実に摘んで保持する構成としている。

【００２５】前記クリップ開移送装置８の受具４６ｃに
は、棒状の所定長さで中央部を径大とした連接具５１を
装着して設け、この連接具５１の先端部側は、クリップ
移送装置７の下側に設けた弾性部材等よりなる振動受具
５２に設けた挿入孔５３へ挿入した構成である。この連
接具５１は、例えば、弾性部材で形成するもよく、又は
該挿入孔５３部にはベアリングを嵌入し、このベアリン
グに該連接具５１を嵌入するもよい。

【００２６】前記クリップ開移送装置８の供給位置の前
後方向の調節移動により、この調節移動に連動して、連
接具５１、及び振動具５２の挿入孔５３を介して、クリ
ップ移送装置７は、前後方向へ連動移動する構成であ
り、該クリップ開移送装置８の移送通路８ａと該クリッ
プ移送装置７の移送通路７ａとは、常に一定の関係位置
に保持される構成であり、これらクリップ移送装置７の
移送通路７ａからクリップ開移送装置８の移送通路８ａ
へのクリップ５の移送供給は、スムーズに狂いなく供給
される構成としている。

【００２７】前記受具４６ｃは、支持杆５２ａに装着し
た構成である。又、振動受具５２は、該支持杆５２ａで
支持した構成としている。前記クリップ５は、所定位置
まで押出しされ、所定位置へ達するとクリップ開移送装
置８の支持板４６ｂ，４６ｂにより、開状態から閉状態
に作動して、閉状態になることにより、切断済み台木苗
（Ａ）と穂木苗（Ｂ）との切断部（Ｅ），（Ｆ）の接合
部を、このクリップ５で摘んで保持する構成であり、こ
の保持が終了すると接木が終了し、接木済み苗は、下部
へ排出される構成としている。

【００２８】前記クリップ５で接合部を摘むときは、台
木先挟持片３４は、切断済み台木苗（Ａ）と穂木苗
（Ｂ）との挟持を解除する構成として、該クリップ５
は、この台木先挟持片３４へ当接を防止する構成として
いる。前記コンプレッサ３から供給される空気は、操作
装置１５からの各種信号の出力により、開閉制御される
各種電磁弁４を経て接木機械１の各部が始動、及び停止
制御される構成としている。

【００２９】前記操作装置１５は、箱形状に形成して機
枠２の所定位置に装着して設け、この箱体の表面板に
は、ＯＮ−ＯＦＦスイッチ方式の電源スイッチ、スター
トスイッチ、リセットスイッチ、各マニアルスイッチ、
各種表示する各種表示ランプ、及び警報を発するブザー
等を設け、内部には、各種入力項目を算術論理演算、比
較演算、及び各種信号を出力するＣＰＵを有する制御装
置を内装した構成としている。

【００３０】図１３〜図１７で示す如くクリップ貯留装
置６の移送通路６ａ幅（Ｍ１）は、クリップ移送装置７
の移送通路７ａ幅（Ｍ２）より、所定幅広幅に形成する
と共に、後述するエアーノズル５４より噴射するエアー
噴出方向側の該移送通路６ａ、及び該移送通路７ａを形
成する壁板６ｂ、及び壁板７ｂの所定長さの間は、全高
（Ｈ１）を他方側の壁板６ｃ、及び壁板７ｃの全高（Ｈ
２）より、所定高さ低く形成し、該エアーノズル５４か
ら噴射するエアーによって、移送中の不良クリップ５
は、機外へ排出される構成としている。

【００３１】前記クリップ貯留装置６の上側には、図１
３で示す如く不良クリップ５をエアー噴射によって、機
外へ排出するエアーノズル５４を設けると共に、該クリ
ップ貯留装置６先端部には、クリップ５の有無を検出す
る光電センサ５５を設け、又、クリップ移送装置７の移
送始端近傍には、該クリップ５の有無を検出する光電セ
ンサ５６を設けている。これら光電センサ５５，５６
は、逆光部５５ａ，５６ａと受光部５５ｂ，５６ｂとよ
りなる構成としている。

【００３２】前記クリップ貯留装置６内に収納されたク
リップ５は、形状が大幅に変形したものは、このクリッ
プ貯留装置６の移送通路６ａ部内を移送中に目視選別さ
れる。又、経時寸法変化で目視選別困難な該クリップ５
は、該クリップ貯留装置６の該移送通路６ａからクリッ
プ移送装置７の移送通路７ａへ移送供給され、この移送
通路７ａ内を移送中に停滞する。この停滞により、光電
センサ５５は該クリップ５を検出するが、光電センサ５
６は該クリップ５を検出しないこととなり、この両者の
検出により、エアーノズル５４が始動し、移送通路７ａ
内に停滞した該クリップ５は、該エアーノズル５４から
のエアー噴射によって、機外へ排出する構成としてい
る。

【００３３】これにより、クリップ５の移送工程内で大
幅形状変化品と、目視選別困難な経時寸法変化品との両
者を同時に選別することができ、接木性能を安定させる
ことができる。図１８、及び図１９で示す如くコンプレ
ッサ３と接木機械１の各部を始動、及び停止させる電磁
弁４との間には、３ポート弁５７を内装した切換装置５
８を設け、この切換装置５８と該コンプレッサ３との間
には、連結ホース５９を設けて連結した構成である。
又、この切換装置５８と該電磁弁４との間には、連結ホ
ース６０を設けて連結した構成としている。

【００３４】前記操作装置１５の電源スイッチをＯＮ操
作すると、切換装置５８の３ポート弁５７は、図１８で
示す如く供給側へ作動され、その後にコンプレッサ３が
始動され、このコンプレッサ３から該切換装置５８を経
て電磁弁４が始動作動され、接木機械１の各部を始動す
る構成としている。又、前記操作装置１５の電源スイッ
チをＯＦＦ操作すると、切換装置５８の３ポート弁５７
は、図１９で示す如く排出側へ作動され、その後にコン
プレッサ３が停止され、電磁弁４が停止作動され、接木
機械１の各部が停止する構成としている。

【００３５】従来は、ドレンを操作してエアーを抜いて
から電源スイッチをＯＦＦ操作する構成であったが、こ
の間もエアーの供給は継続されていることにより、連結
ホース内、及びシリンダ内には、エアーが残っているこ
とにより、このシリンダに錆が発生することがあった
が、これにより、切換装置５８の３ポート弁５７の作動
により、エアーは確実に排出されることにより、該シリ
ンダの錆発生が防止でき、又、連結ホースにもエアーが
残ることがなくなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部の拡大正面図

【図２】要部の拡大平面図

【図３】クリップ貯留装置部の拡大平面図

【図４】接木機械の全体平面図

【図５】接木機械の全体正面図

【図６】接木機械の全体側面図

【図７】接木機械の一部の拡大平面図

【図８】接木機械の一部の拡大側面図

【図９】台木受装置部の拡大平面図、及び拡大正面図

【図１０】切断装置部の拡大正面図

【図１１】台木苗

【図１２】穂木苗

【図１３】他の実施例を示す図で、クリップ貯留装置部
の一部破断せる拡大平面図

【図１４】他の実施例を示す図で、図１３のＡ−Ａ拡大
断面図

【図１５】他の実施例を示す図で、図１３のＢ−Ｂ拡大
断面図

【図１６】他の実施例を示す図で、図１３のＣ−Ｃ拡大
断面図

【図１７】他の実施例を示す図で、図１３のＤ−Ｄ拡大
断面図

【図１８】他の実施例を示す図で、切換装置始動時の拡
大断面図

【図１９】他の実施例を示す図で、切換装置停止時の拡
大断面図

【符号の説明】

５ クリップ ６ クリップ貯留装置 ７ クリップ移送装置 ８ クリップ開移送装置 １４ 接合装置 ５１ 連接具 （Ａ） 台木苗 （Ｂ） 穂木苗 （Ｅ） 切断部 （Ｆ） 切断部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台木苗（Ａ）の切断部（Ｅ）と穂木苗
   （Ｂ）の切断部（Ｆ）とを接合装置１４で接合して接合
   部を保持するクリップ５と、該クリップ５を貯留してク
   リップ移送装置７へ供給するクリップ貯留装置６と、該
   クリップ移送装置７から該クリップ５の供給を受けて開
   状態にしながら該接合装置１４へ供給するクリップ開移
   送装置８とを設けた接木機械において、該接合装置１４
   へ該クリップ開移送装置８の供給位置を調節移動に基づ
   いて該クリップ移送装置７が連動移動すべく連接する連
   接具５１を設けたことを特徴とする接木機械のクリップ
   供給装置。