JPH11225096A - エコーキャンセラ装置及びエコー制御方法 - Google Patents

エコーキャンセラ装置及びエコー制御方法

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JPH11225096A
JPH11225096A JP2370398A JP2370398A JPH11225096A JP H11225096 A JPH11225096 A JP H11225096A JP 2370398 A JP2370398 A JP 2370398A JP 2370398 A JP2370398 A JP 2370398A JP H11225096 A JPH11225096 A JP H11225096A
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JP
Japan
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echo
signal
echo canceller
canceller
far
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JP2370398A
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Koichi Kihara
弘一 木原
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンデム接続を確実に回避できるエコーキャ
ンセラ装置、及びエコーキャンセラがタンデム接続され
ているような場合に音声品質の劣化を回避できるエコー
制御方法を提供する。 【解決手段】 通信が開始される前には、スイッチ9に
おいて端子91と端子92が接続され、またスイッチ1
0において端子101と端子102が接続されている。
また、エコーキャンセラ7はエコー消去動作を停止して
おり、2線伝送路1と2の間はスルーにされている。着
呼側の電話機を収容している加入者交換機からリンガー
の送出が停止され、通話が開始される前に、コントロー
ラ11はスイッチ10の端子101と102との間を開
放する。これにより、エコーキャンセラ7ではエコー消
去動作が開始される。また、同時にコントローラ11は
スイッチ9の端子91と93との間を接続する。これに
よって、ディセーブリングトーン発生器8からエコーキ
ャンセラの動作を停止させるためのディセーブリングト
ーンが、遠端話者側のエコーキャンセラ装置に送出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電話回線のエコ
ー信号を消去するエコーキャンセラ装置及び音声通信装
置におけるエコー制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電話回線の2線加入者線と4
線中継線を結ぶハイブリッドトランスでは、インピーダ
ンス不整合により加入者側に戻ってくる反射信号(遠端
エコー)が目立ち、通話品質を大きく劣化させる問題が
あった。そこで、エコー信号を適応的に推定してエコー
を制御し、通話品質を改善するための反響消去装置(エ
コーキャンセラ:Echo Canceller)が使用されてい
る。
【0003】エコーキャンセラについては、国際電気通
信連合がITU−T勧告G.165、或いはITU−T
勧告G.167でその性能基準を定めている。そこで
は、衛星通信や海底ケーブル通信のような長距離通信回
線において、ハイブリッドトランスまでの往復の伝搬遅
延時間であるラウンドトリップタイムが問題とされてい
た。しかし、ATM(非同期転送モード)を使用した音
声通信、及び移動体通信等で使用されている低速音声符
号化を採用した音声通信では、より短い距離であっても
ラウンドトリップタイムが問題となる。すなわち、AT
Mによる音声通信や低速音声符号化を使用した音声トラ
ヒックの中継が国内通信網に導入されると、国際通信の
ような長距離の場合以外にも伝送遅延時間は問題にな
る。そのため、エコーキャンセラが国内通信網の様々な
場所に配置されるようになり、複数のエコーキャンセラ
がタンデム接続される場合が多くなる。
【0004】図4は、タンデム接続されたエコーキャン
セラを含む電話回線の構成を示す図である。
【0005】図4において、41は電話機、42は2線
式伝送路、43は2線式伝送路42を4線式伝送路に接
続する変換器(H)、44〜47は4線式伝送路を構成
する2線式伝送路,48,49はタンデム接続されたエ
コーキャンセラ(EC1,EC2)である。エコーキャ
ンセラ48とエコーキャンセラ49は、それぞれが2線
/4線変換器43からのエコー信号を消去するために、
経路P1,P2を経由する信号に対して適応制御を実施
するものである。
【0006】このようなエコーキャンセラ48,49で
は、エコー信号を発生させるエコー経路P1,P2を線
形回路と見なして、エコーキャンセラ自身の内部にエコ
ー経路モデルを適応制御により作成し、エコー信号を推
定している。すなわち、エコーキャンセラ48,49は
エコー経路モデルを時々刻々と変化させているので、そ
れ自身は非線形回路と見なすことができる。そして、エ
コーキャンセラ48のエコー経路P1は線形回路と見な
せるため、エコーキャンセラ48は正常に動作する。し
かし、エコーキャンセラ49のエコー経路P2は、2線
/4線変換器43とエコーキャンセラ48とを並列に含
む非線形回路を構成するために、エコーキャンセラ49
の内部で精確なエコー経路モデルを作成することが困難
となる。このように、一般にエコーキャンセラは非線形
プロセッサと呼ばれる非線形機能を有しており、エコー
キャンセラの適応制御によりエコー消去が十分に達成さ
れると、言い換えるならば、残留エコー信号が十分に小
さくなると、エコーキャンセラはこの残留エコー信号を
わざとゼロにして話者側に戻す。つまり、完全に非線形
に振る舞う。したがって、図4でエコーキャンセラ48
がこのような非線形動作状態になると、エコーキャンセ
ラ49は適応制御不能となり、音声通信の通話品質を補
償できなくなる。
【0007】ところで、ATM(非同期転送モード)を
使用した音声信号、或いは移動体通信等で使用されてい
るような低速音声符号化方式の音声信号を中継する音声
通信装置では、通常の電話回線以上にラウンドトリップ
タイムが増大する。ATMによる音声通信の場合には、
音声符号化データを固定長のパケットであるセルに詰め
込んでから転送が開始され、このようなセルの組み立て
に時間を要するからである。
【0008】例えば、音声符号化にITU−T勧告G.
711のΡCΜ符号化(64Kbit/sec)方式を採用し
た場合、1セル当たりのユーザ情報を詰め込む領域であ
るペイロードが48Byteであるから、1セル組み立てる
のに約6msecを要する。したがって、ATM方式ではラ
ウンドトリップタイムが12msecだけ増加する。しか
も、セルの遅延ゆらぎを吸収するために、受信側におい
て受信セルをバッファリングしているため、さらにラウ
ンドトリップタイムは増大することになる。
【0009】また、低速音声符号化方式では、例えばI
TU−T勧告G.728のLD−CELΡ符号化(16
Kbit/sec)方式によれば、符号化/復号化にそれぞれ
約5msecを要し、ラウンドトリップタイムが10msecだ
け増加する。
【0010】日本国内では現在、北海道と沖縄間で音声
通信するときエコーキャンセラが使用されている。一般
に、伝送路の長さ1m当たりの伝搬遅延時間は5nsecで
あるから、上述のATM音声通信の場合には、エコーキ
ャンセラを必要とする2地点間の最低通話距離は、 6msec/(5nsec/m)=1200km だけ短くなる。
【0011】また、上述した低速音声符号化を採用した
場合には、 5msec/(5nsec/m)=1000km だけ最低通話距離が短くなる。したがって、ATMによ
る音声通信や、低速音声符号化を使用した音声トラヒッ
クの中継が国内通信網にも導入されると、エコーキャン
セラが国内通信網の様々な場所に配置される。そのため
に、複数のエコーキャンセラがタンデム接続される場合
が多くなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、現状では
国際通信のような長距離の場合以外にも伝送遅延時間が
問題になるのは、複数のエコーキャンセラがタンデム接
続されるからであり、こうした状態で、音声通信の通話
品質を補償するには、音声信号のエコー経路に最も近い
ところに配備されているエコーキャンセラのみ動作可能
な状態とし、その他のエコーキャンセラは動作停止さ
せ、伝送路上の信号を単に通過させるようにしなくては
ならない。
【0013】しかし、従来はエコーキャンセラがタンデ
ム接続されるような状況、つまり、ATMによる音声通
信や低速音声符号化を使用した音声トラヒックの中継は
想定されていなかったので、エコーキャンセラのタンデ
ム接続への対処が不十分であるという問題があった。
【0014】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、第1の目的は、タンデム接続を
確実に回避できるエコーキャンセラ装置を提供すること
である。
【0015】この発明の別の目的は、エコーキャンセラ
がタンデム接続されているような場合に、音声信号のエ
コー経路に最も近いところに配備されているエコーキャ
ンセラ以外を動作不能とすることによって、音声品質の
劣化を回避できるエコー制御方法を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエコーキ
ャンセラ装置は、近端話者側に設けられ遠端話者の音声
信号に伴うエコー信号を消去するエコーキャンセラと、
前記エコー信号の消去動作を停止させるためのディセー
ブリング信号を発生するディセーブリング信号発生手段
と、前記近端話者及び前記エコーキャンセラに対して前
記遠端話者からの音声信号の供給をオン/オフする第1
の選択手段と、前記ディセーブリング信号或いは前記エ
コーキャンセラからの出力信号のいずれかを選択して遠
端話者側へ送出する第2の選択手段と、前記ディセーブ
リング信号発生手段、前記第1の選択手段、及び第2の
選択手段を制御して一連の制御シーケンスを実行する制
御手段とを備え、音声通信開始に際して一定時間、前記
第1の選択手段により近端話者とエコーキャンセラに対
する音声信号の供給を停止するとともに、前記第2の選
択手段により前記ディセーブリング信号を遠端話者側に
送出するものである。
【0017】この発明に係るエコー制御方法は、音声通
信において生じる回線エコー又は音響エコーをエコーキ
ャンセラによって消去するエコー制御方法において、音
声通信の開始時に、近端話者と前記エコーキャンセラに
対する遠端話者からの信号供給を停止するとともに、遠
端話者側のエコーキャンセラにディセーブリング信号を
送出するステップと、前記ディセーブリング信号の送出
を停止して前記エコーキャンセラの出力信号を遠端話者
側に送出するとともに、遠端話者からの音声信号を近端
話者とエコーキャンセラに供給するステップとを含むも
のである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明の実施の形態を説明する。
【0019】図1は、この発明のエコーキャンセラ装置
の構成を示すブロック図である。図2は、2線/4線変
換器を用いた電話回線の構成を示すブロック図である。
また、図3は、エコーキャンセラを配備した電話回線の
構成を示すブロック図である。
【0020】最初に、図2によりエコー信号について説
明する。
【0021】図2において、21、22は電話機、2
3、24、25、26は2線式伝送路、27、28は2
線/4線変換器である。図では、伝送路23,24,2
5,26を簡易的にそれぞれ1本の線で描いている。実
線29は電話機22から電話機21に送出される話者信
号を示し、また、破線30は話者信号29によって生じ
るエコー信号を示すものである。
【0022】一般に使用されている交換機では、2つの
電話機21,22間を接続する電話回線によって通話が
開始されるまでに、以下の制御シーケンスが実行され
る。
【0023】発呼側の電話機22がオフフックになる
と、発呼者を収容している加入者交換機から発呼者に対
して、ダイアルトーン信号が送出される。
【0024】次に、発呼側の電話機22から着呼側の電
話番号がダイアルされると、発呼者を収容している加入
者交換機は、発呼者にリングバックトーンを送出する。
また、着呼側を収容している加入者交換機からは、着呼
側の電話機21に対してリンガー信号が送出される。
【0025】このリンガー信号を受けた着呼側では、電
話機21がオフフックとなる。
【0026】発呼者を収容している加入者交換機は、発
呼者に対するリングバックトーンの送出を停止し、着呼
側を収容している加入者交換機では、着呼側の電話機2
1に対するリンガーの送出が停止され、通話が開始され
る。
【0027】図2において、電話機22から送信される
話者信号29は、2線式伝送路24、2線/4線変換器
28、2線式伝送路26、2線/4線変換器27、2線
式伝送路23を介して、通信相手の電話機21に到達す
る。一方、2線/4線変換器27では、話者信号29が
2線式伝送路25側にも漏れ込んでエコー信号30とな
り、2線式伝送路25、2線/4線変換器28、2線式
伝送路24を介して発呼側の電話機22に戻ってくる。
2線/4線変換器27における話者信号29の漏れは、
2線/4線変換器27のインピーダンス不整合により発
生するものであり、このインピーダンス不整合を避ける
ことは、技術的に不可能である。
【0028】次に、このようなエコー信号の消去につい
て説明する。
【0029】話者信号29が送信されてから、エコー信
号30となって再び電話機22に戻ってくるまでの伝搬
遅延時間は、ラウンド卜リップタイムと呼ばれているも
のである。このラウンドトリップタイムが40msecを超
過すると、通話品質が劣化する。自分の発した声が戻っ
てきていることを話者が認識可能となって、話しづらく
なるからである。また、一般に通話に使用される電話機
の間の距離が長くなるほど、ラウンドトリップタイムは
大きくなる。特に、国際通信のような長距離通話ではエ
コー信号が目立つようになり耳障りとなる。このような
ラウンドトリップタイムが長い場合に、電話回線にエコ
ーキャンセラを配備し、そこでエコー信号の極性を反転
した推定エコー信号を形成することで、2線/4線変換
器27からのエコー信号30を消去することができる。
【0030】図3は、エコーキャンセラを配備した電話
回線の構成を示している。図3において、31は極性を
反転した推定エコー信号、32は残留誤差信号、33、
34はエコーキャンセラ、35,36は加算器であり、
その他の構成要素については、図2と同一部分に同一の
符号を付けている。
【0031】エコーキャンセラ33は話者信号29が入
力され、適応制御によりエコー信号30と逆の極性を有
する推定エコー信号31を推定している。加算器35で
は、エコー信号30と推定エコー信号31を加算して、
エコー信号30を消去する。消去しきれなかった残留誤
差信号32は、エコーキャンセラ33に戻され、適応制
御のフィードバック信号として使用される。
【0032】以下、図1に示すこの発明のエコーキャン
セラ装置について説明する。
【0033】図1において、1〜6は2線伝送路、7は
エコーキャンセラ、8はディセーブリングトーン発生
器、9,10はスイッチ、11はコントローラである。
スイッチ9は、3つの端子91〜93を備え、2線伝送
路2或いは6のいずれかを2線伝送路4に選択的に接続
するものである。また、スイッチ10は端子101,1
02を備え、2線伝送路5,6間をオンオフするもので
ある。
【0034】図1のエコーキャンセラ装置は、例えば図
3のエコーキャンセラ33に代えて配置される。すなわ
ち、2線伝送路1、6は近端話者側の端末装置と接続さ
れており、エコーキャンセラ7は、この近端話者側から
戻ってくるエコー信号を消去するためのものである。図
1のエコーキャンセラ装置は、遠端話者側から近端話者
への音声信号に伴うエコー信号を抑制するため、近端話
者側に設けられているけれども、図3に示す対向側の遠
端話者側にも、エコーキャンセラ34として図1と同一
構成のものが配備されている。したがって、以下の動作
説明は、遠端話者側に配備されるエコーキャンセラ装置
に同様に適用される。
【0035】以上のように構成されたエコーキャンセラ
装置の動作を説明する。
【0036】最初に、ディセーブリングトーン発生器8
について説明する。
【0037】エコーキャンセラ7によるエコー信号の消
去は、図3に示すように端末装置として電話機21,2
2が使用されているときは有効である。しかし、端末装
置としてファックスやモデム等が接続されることもあ
り、そのような場合には、特定の音声帯域信号(Voice
−Band Data Traffic)だけが使用されるため、エコ
ー消去動作を停止させなければならない。一般にモデム
等で使用される音声帯域信号は狭帯域信号であるため、
エコーキャンセラで採用されているような適応制御の能
力を劣化させることになるからである。すなわち、ファ
ックス通信やモデム通信でエコー消去動作が行われる
と、ファックス信号やモデム信号が歪んで、データエラ
ーの発生要因となってしまう。そこで、端末装置として
ファックスやモデム等が接続される場合には、これらの
端末装置から、通信開始時に周期的に位相反転を伴う2
100Ηzの正弦波(以下、ディセーブリングトーン:
Disabling Toneという。)をCED(被呼端末識別信
号:Called Station Identification)として送出
し、エコー消去動作を自動停止している。ディセーブリ
ングトーン発生器8では、このCEDと同様のディセー
ブリングトーンを発生しており、このディセーブリング
トーンによってエコーキャンセラ7がエコー消去動作を
自動停止する。
【0038】この発明のエコーキャンセラ装置は、エコ
ー消去機能とともにエコー消去動作の自動停止機能を有
している。また、エコーキャンセラ7、スイッチ9、1
0はコントローラ11によって制御され、上位装置から
の命令に基づいて制御シーケンスを実行する。
【0039】次に、エコーキャンセラ装置がタンデム接
続された場合のエコー消去動作について説明する。
【0040】ここでは、上述した通信開始時の一般的な
制御シーケンスに加えて、以下の制御シーケンスが実行
される。
【0041】通信が開始される前には、スイッチ9にお
いて端子91と端子92が接続され、またスイッチ10
において端子101と端子102が接続されている。ま
た、エコーキャンセラ7はエコー消去動作を停止してお
り、2線伝送路1と2の間はスルーにされている。
【0042】着呼側の電話機を収容している加入者交換
機からリンガーの送出が停止され、通話が開始される前
に、コントローラ11はスイッチ10の端子101と1
02との間を開放する。これにより、エコーキャンセラ
7ではエコー消去動作が開始される。また、同時にコン
トローラ11はスイッチ9の端子91と93との間を接
続する。これによって、ディセーブリングトーン発生器
8からエコーキャンセラの動作を停止させるためのディ
セーブリングトーンが、遠端話者側のエコーキャンセラ
装置に送出される。
【0043】コントローラ11は、一定時間経過後にス
イッチ10の端子101と102を再び接続するととも
に、スイッチ9の端子91を端子92と接続する。これ
によって、図1のエコーキャンセラ装置を設けた回線は
正常に通話可能な状態になり、通話が開始される。
【0044】この発明のエコーキャンセラ装置は、以上
の制御シーケンスにおいて、エコーキャンセラの動作を
停止させるためのディセーブリングトーンを遠端話者側
に送出している点に特徴がある。近端話者側のエコーキ
ャンセラ装置から送出されたディセーブリングトーン
は、遠端話者側のエコーキャンセラのエコー消去動作を
停止させ、そこでは音声信号を通過させるだけの構成と
なって、エコーキャンセラは実質的にタンデム接続の状
態とならない。したがって、近端話者側と遠端話者側に
それぞれエコーキャンセラが配備された回線接続状態で
あっても、確実に音声品質の劣化を回避することができ
る。
【0045】この発明では、話者間に複数のエコーキャ
ンセラがタンデム接続されている場合でも、音声品質劣
化の問題は生じない。なぜなら、上述の制御シーケンス
ではエコーキャンセラ7の動作を開始させた時点で、ス
イッチ10は開放状態にあって、ディセーブリングトー
ンの検出だけが可能だからである。したがって、実際に
は近端話者の最も近傍に配備されたエコーキャンセラ7
だけがエコー消去動作を行い、それとタンデム接続され
た他のエコーキャンセラでは、ディセーブリングトーン
によってエコー消去動作がディセーブリングされる。
【0046】この発明のエコーキャンセラ装置は、従来
から使用されているITU−T勧告G.165に準拠し
たエコーキャンセラを使用することで、スイッチ9.1
0とディセーブリングトーン発生器8とを追加するだけ
で、簡単に構成できる。その場合に、これらスイッチ
9,10、ディセーブリングトーン発生器8をエコーキ
ャンセラ7に内蔵するように構成することも可能であ
る。
【0047】以上では、この発明を電話交換システムの
2線/4線変換器の近端側に配置する場合について説明
したが、エコーキャンセラを必要とする交換システムに
おける加入者回路、中継トランク、又は音声通信端末等
に適用しても、同様に音声通信の音響エコーを確実に消
去することができる。
【0048】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、エコーキャンセラがタンデム接続され
た場合に、エコー経路が最も短い位置に配置されたエコ
ーキャンセラ以外のエコー消去動作を無力にして、通話
品質の劣化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示すエコーキャンセ
ラ装置を示すブロック図である。
【図2】 2線/4線変換器を用いた電話回線の構成を
示すブロック図である。
【図3】 エコーキャンセラを配備した電話回線の構成
を示すブロック図である。
【図4】 タンデム接続されたエコーキャンセラを含む
電話回線の構成を示す図である。
【符号の説明】
1〜6 2線伝送路、 7 エコーキャンセラ、 8
ディセーブリングトーン発生器、 9,10 スイッ
チ、 11 コントローラ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近端話者側に設けられ遠端話者の音声信
    号に伴うエコー信号を消去するエコーキャンセラと、 前記エコー信号の消去動作を停止させるためのディセー
    ブリング信号を発生するディセーブリング信号発生手段
    と、 前記近端話者及び前記エコーキャンセラに対して前記遠
    端話者からの音声信号の供給をオン/オフする第1の選
    択手段と、 前記ディセーブリング信号或いは前記エコーキャンセラ
    からの出力信号のいずれかを選択して遠端話者側へ送出
    する第2の選択手段と、 前記ディセーブリング信号発生手段、前記第1の選択手
    段、及び第2の選択手段を制御して一連の制御シーケン
    スを実行する制御手段とを備え、音声通信開始に際して
    一定時間、前記第1の選択手段により近端話者とエコー
    キャンセラに対する音声信号の供給を停止するととも
    に、前記第2の選択手段により前記ディセーブリング信
    号を遠端話者側に送出することを特徴とするエコーキャ
    ンセラ装置。
  2. 【請求項2】 前記エコーキャンセラは、ITU−T勧
    告G.165、又はITU−T勧告G.167に準拠し
    たものであることを特徴とする請求項1に記載のエコー
    キャンセラ装置。
  3. 【請求項3】 前記ディセーブリング信号は、周期的に
    位相反転を伴う正弦波信号であることを特徴とする請求
    項1に記載のエコーキャンセラ装置。
  4. 【請求項4】 音声通信において生じる回線エコー又は
    音響エコーをエコーキャンセラによって消去するエコー
    制御方法において、 音声通信の開始時に、近端話者と前記エコーキャンセラ
    に対する遠端話者からの信号供給を停止するとともに、
    遠端話者側のエコーキャンセラにディセーブリング信号
    を送出するステップと、 前記ディセーブリング信号の送出を停止して前記エコー
    キャンセラの出力信号を遠端話者側に送出するととも
    に、遠端話者からの音声信号を近端話者とエコーキャン
    セラに供給するステップとを含むことを特徴とするエコ
    ー制御方法。
  5. 【請求項5】 前記エコーキャンセラは、ITU−T勧
    告G.165、又はITU−T勧告G.167に準拠し
    たものであることを特徴とする請求項4に記載のエコー
    制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100417079C (zh) * 2004-11-29 2008-09-03 中兴通讯股份有限公司 同步数字体系支路自动保护倒换装置

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