JPH1188237A - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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Publication number
JPH1188237A
JPH1188237A JP26100997A JP26100997A JPH1188237A JP H1188237 A JPH1188237 A JP H1188237A JP 26100997 A JP26100997 A JP 26100997A JP 26100997 A JP26100997 A JP 26100997A JP H1188237 A JPH1188237 A JP H1188237A
Authority
JP
Japan
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coefficient value
coefficient
echo
signal
unit
Prior art date
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Pending
Application number
JP26100997A
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English (en)
Inventor
Toshio Kido
俊雄 木戸
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通話時における実質的なエコーキャンセル能
力を高めたエコーキャンセラを提供すること。 【解決手段】 対向局からの受信信号を抽出する受信信
号抽出手段2と、この受信信号と自局から送信すべき送
信信号とを比較する比較手段3と、比較手段3による比
較結果から消去すべきエコー成分の係数値を計算する係
数値計算手段4と、係数値計算手段4により計算された
係数値を格納する係数値格納手段7と、係数値格納手段
7に格納された係数値のうち、遅延時間の長い係数値部
分を更新する係数値更新手段6と、係数値格納手段7に
格納された係数値に基づいて、消去すべきエコー信号を
生成するエコー信号生成手段8と、エコー信号生成手段
8により生成されたエコー信号を、送信すべき送信信号
から減算するエコー信号減算手段8、9とを備えるよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声帯域内信号装
置に関し、特に、2線式専用通信回線を用いた音声帯域
内信号装置に利用されるエコーキャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なアナログ公衆電話回線では、電
話機やファクシミリ等の一般加入者端末と交換局との間
を2本の信号線によって直接接続している。このため、
一般加入者端末と交換局との間では、例えば、16Hz
の呼出信号や、直流回路の開閉によるダイヤルパルス
や、送受話器のオンフック及びオフフックを伝える直流
電流等を伝送することが可能である。しかし、専用通信
回線では、通信に用いられる帯域が、300Hz〜3.
4kHzと、音声帯域内に制限されている場合が多く、
そのままでは上述したダイヤルパルス信号や直流信号等
を伝送することが不可能である。
【0003】そこで、専用通信回線を用いる場合、ダイ
ヤルパルス信号やオンフック信号およびオフフック信号
等を一旦音声帯域内信号に変換したり、また、変換され
た音声帯域内信号を元のダイヤルパルス信号やオンフッ
ク信号およびオフフック信号等に逆変換したりすること
が必要となる。このような機能を有する装置を「音声帯
域内信号装置(インバンドリンガ)」といい、通信端末
と専用通信回線との間に設けることにより、前述した相
互変換を行っている。
【0004】音声帯域内信号装置は、使用する回線数に
よって4線式のものと2線式のものとがあるが、近年、
伝送情報量の増大化に伴って専用通信回線の使用料が高
騰化傾向にあることから、より経済的な伝送網を構成す
るために2線式の専用通信回線を用いた2線式音声帯域
内信号装置が普及しつつある。
【0005】図5は、従来の2線式音声帯域内信号装置
を設けた通信端末間の接続状態を示す図である。同図に
おいて、2線式音声帯域内信号装置11は、通信端末T
A、TBを接続した構内交換機(以下、PBX:Privat
e Branch eXchange )40A、40Bと、2線式専用通
信回線Lとの間に設けられた送受信部12A、12Bか
ら構成されている。
【0006】送受信部12A、12Bは、2線式専用通
信回線Lに接続されるハイブリッドトランス13A、1
3Bと、PBX40A、40Bに接続するインバンドリ
ンガ部14A、14Bと、ハイブリッドトランス13
A、13Bおよびインバンドリンガ部14A、14Bと
の間に設けられたエコーキャンセラ15A、15Bとか
ら構成されている。
【0007】ハイブリッドトランス13A、13Bは、
信号の方向性に基づいて送信信号と受信信号とを分岐す
るものであり、通信端末Tの送話器からの入力される送
信信号を、2線式専用通信回線Lを介して相手側通信端
末に伝達するとともに、2線式専用通信回線Lを介して
受信した受信信号を、自局側通信端末Tの受話器に伝達
するものである。
【0008】インバンドリンガ部14A、14Bは、ダ
イヤルパルス信号や、応答(オフフック)、終話(オン
フック)、話し中等の監視信号を音声帯域内信号に変換
あるいは逆変換するものである。エコーキャンセラ15
A、15Bは、ハイブリッドトランス13A、13B部
分に形成されるエコー経路や、4線から2線への変換部
分でのインピーダンス不整合が原因となって発生するエ
コーを消去するためのものである。このように、2線式
音声帯域内信号装置11においてはエコーを消去するた
めのエコーキャンセラ15A、15Bは必要不可欠とな
っている。
【0009】エコーキャンセラ15A、15Bは、イン
バンドリンガ部14A、14Bからの送信信号に基づい
て発生するエコー信号に対して、時間軸における位相が
まったく同一となる擬似エコー信号を生成するディジタ
ルフィルタを備えた擬似エコー生成部16A、16B
と、生成した擬似エコー信号を受信信号から減算する減
算器17A、17Bとを備え、エコー信号を擬似エコー
信号で打ち消すことによって消去する。このため、ディ
ジタルフィルタには、エコー消去量が最大となるよう
に、その係数の設定が必要となる。
【0010】一般に、2線式音声帯域内信号装置11の
エコーキャンセラ15A、15Bは、専用線側に挿入さ
れて用いられるため、必要とするエコー消去量を実現
し、かつ、ファックシミリ等で発生する単一トーンで誤
った推定をしないように、初期動作時において、たとえ
ば、ホワイトノイズからなるトレーニング信号を供給
し、エコー量が最大となる係数を求めるという、初期ト
レーニングを行う。詳しくは、エコーキャンセラに内蔵
された、有限インパルスレスポンス(以下、FIR)フ
ィルタの係数を推定し、推定後は求められたFIRフィ
ルタの係数を固定する方法が採られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエコーキャンセラにあっては、通信端末TB
がオンフック状態で初期トレーニングを行うため、以下
に述べるような問題点があった。すなわち、初期トレー
ニング時は、図5中、で示すように、通信端末TA側
で発生する近端エコーを消去するための係数設定を行っ
ており、図5中、で示すように、通信端末TB側で発
生する遠端エコーには対処していない。
【0012】したがって、通信端末TA、TB間におけ
る通話時には、通信端末TBはオフフック状態であるた
め、初期トレーニングでのエコー消去とは条件が異な
り、エコーを充分に消去できないという問題が生じてい
た。このため、遠端エコーの遅延が短い場合には、通話
にあまり影響がでないものの、遠端エコーの遅延が長い
場合には、通話品質が劣化するということが起こる。
【0013】本発明の課題は、上記問題点を解決するた
めになされたものであり、通話時における実質的なエコ
ーキャンセル能力を高めたエコーキャンセラを提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のエコーキャンセ
ラは、帯域制限された2線式専用通信回線を介し、自局
と対向局との間で異なる周波数の帯域内信号を送受信す
る送受信装置内に設けられたエコーキャンセラであっ
て、対向局から送受信装置内に取り込まれた受信信号を
抽出する受信信号抽出手段と、受信信号抽出手段によっ
て抽出された受信信号と自局から送信すべき送信信号と
を比較する比較手段と、比較手段による比較結果から、
消去すべきエコー成分の係数値を計算する係数値計算手
段と、係数値計算手段により計算された係数値を格納す
る係数値格納手段と、係数値格納手段に格納された係数
値のうち、遅延時間の長い係数値部分を、係数値計算手
段により計算された係数値によって更新する係数値更新
手段と、係数値格納手段に格納された係数値に基づい
て、消去すべきエコー信号を生成するエコー信号生成手
段と、エコー信号生成手段により生成されたエコー信号
を、送信すべき送信信号から減算するエコー信号減算手
段とを備えるように構成している。
【0015】また、本発明のエコーキャンセラは、帯域
制限された2線式専用通信回線を介し、自局と対向局と
の間で異なる周波数の帯域内信号を送受信する送受信装
置内に設けられたエコーキャンセラであって、対向局か
ら送受信装置内に取り込まれた受信信号を、ある時間t
0から一定時間tnが経過するまで抽出する受信信号抽
出手段と、受信信号抽出手段によって抽出された受信信
号と自局から送信すべき送信信号とを比較する比較手段
と、比較手段による比較結果から、所定時間間隔ごとに
消去すべきエコー成分の係数値を計算する係数値計算手
段と、係数値計算手段により計算された係数値を所定時
間間隔ごとに格納する係数値格納手段と、係数値格納手
段に格納された係数値のうち、ある時間t0より時間T
だけ経過した時間t1から一定時間tnまでに相当する
係数値部分を、係数値計算手段により計算された係数値
によって更新する係数値更新手段と、係数値格納手段に
格納された係数値に基づいて、消去すべきエコー信号を
生成するエコー信号生成手段と、エコー信号生成手段に
より生成されたエコー信号を、送信すべき送信信号から
減算するエコー信号減算手段とを備えるように構成して
いる。
【0016】この場合、係数値格納手段は、時間t0か
ら時間t1までに相当する係数値を格納する固定係数格
納部と、時間t1から時間tnまでに相当する係数値を
格納する変動係数格納部とを有するように構成すること
が好ましく、また、係数値更新手段は、消去すべきエコ
ー成分を求めるための初期トレーニング時に、係数計算
手段により計算された係数値によって、固定係数格納部
および変動係数格納部に格納された係数値を更新する係
数固定値更新部と、通話時に、係数計算手段により計算
された係数値によって、変動係数格納部に格納された係
数値を更新する係数変動値更新部とを有するように構成
することが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図示した一実施形態に基づ
いて本発明を詳細に説明する。図1は、本実施形態のエ
コーキャンセラを構成を示すブロック図である。なお、
図1に示すエコーキャンセラの周辺回路ブロックは、図
5に示す従来例と同様の構成となっている。
【0018】本実施形態でのエコーキャンセラ1は、ハ
イブリッドトランス13部分に形成されるエコー経路
や、4線から2線への変換部分でのインピーダンス不整
合が原因となって発生する近端エコー成分だけでなく、
遠端エコー成分も確実に消去するためのものである。エ
コーキャンセラ1は、サンプリング部(受信信号抽出手
段)2と、比較部(比較手段)3と、係数値計算部(計
数値計算手段)4と、係数固定値更新部5と、係数変動
値更新部(係数値更新手段)6と、係数値格納部(係数
値格納手段)7と、係数値符号変換部(エコー信号生成
手段、エコー信号減算手段)8と、加算器9(エコー信
号減算手段)から構成されている。
【0019】サンプリング部2は、8kHzのサンプリ
ング周波数に基づいて、125μsecごとに、受信側
の信号線から得られる信号をサンプリングするものであ
る。125μsecごとのサンプリング係数はタップと
呼ばれ、64msec中には512のタップが存在する
ことになる。比較部3は、サンプリング部2を介して得
られる信号と、送信側の信号線から得られる信号とを比
較し、その差成分を示す信号を出力するものである。
【0020】係数値計算部4は、比較部3から出力され
る差成分を示す信号に基づいて、エコー成分の係数値を
計算するものであり、初期トレーニング時だけではな
く、通常動作時においてもエコー成分の係数値を計算す
る。本実施形態では、ある時点から64msec経過す
るまでの係数値を計算する。これによって、512のタ
ップを得ることができるように構成されている。
【0021】係数固定値更新部5は、初期トレーニング
開始時に係数値計算部4によって計算された係数値を係
数値格納部7に格納するものである。詳しくは、初期ト
レーニング開始時から20msec経過するまでの係数
値を固定値として格納し、20msecから64mse
c経過するまでの係数値を変動値として格納する。係数
変動値更新部6は、通常動作時に係数値計算部4によっ
て計算された係数値を係数値格納部7に格納するもので
ある。詳しくは、ある時点から20msec経過した時
点から64msec経過するまでの係数値を変動値とし
て格納する。
【0022】係数値格納部7は、ある時点から20ms
ec経過するまでに相当する、160のタップを格納す
る固定係数格納部7aと、20msec経過してから6
4msec経過するまでに相当する、352のタップを
格納する変動係数格納部7bとを有している。
【0023】係数値符号変換部8は、消去すべきエコー
信号を生成するものであり、具体的には、係数値格納部
7に格納された係数値に基づいて、現在発生しているエ
コー信号と同一信号を生成し、その位相を180°反転
させた信号を出力するものである。加算器9は、係数値
符号変換部8から出力される信号を、出力側の信号線に
加えることで、受信側の信号線に付加されるエコー成分
を消去するものである。
【0024】次に、上述の実施形態におけるエコーキャ
ンセラ1の動作例を、図2〜図4に基づいて説明する。
【0025】図2は、通話時に発生するエコーレベルの
許容範囲を示すものであり、送話者エコーの減衰量と、
信号伝搬時間との関係を示す。同図では、ある信号伝搬
時間におけるエコーレベルに対し、エコー許容限で示さ
れるラインよりも大きな減衰量を得ることができれば、
そのエコーは、充分許容できる値となることを示し、さ
らに、エコー検知限で示されるラインよりも大きな減衰
量を得ることができれば、そのエコーは、検知すること
もできないほどに小さい値であることを示している。
【0026】図3は、初期トレーニングモード時におけ
るエコー信号の波形例を示す。同図に示すように、初期
トレーニングモード時には、近端エコーによるインパル
ス応答は、経過時間が16msec程度までにそのほと
んどが存在し、その後は、主に遠端エコーによるものと
なる。そこで、本実施形態では、遠端エコーによるハイ
ブリッドトランス13からの回り込みや、レベルダイヤ
(装置信号強度)等を考慮して、近端エコーおよび遠端
エコーの信号伝搬時間におけるしきい値を、前述したよ
うに20msecに設定している。
【0027】また、エコーキャンセラ1の能力を、64
msec対応のものとして設定しているため、初期トレ
ーニングモード時に得たタップのうち、信号伝搬時間が
0msecから20msecまでは固定とし、20ms
ecから64msecまでは緩やかなアダプティブ動作
を行わせる。すなわち、通話動作時にもエコーキャンセ
ル値の補正動作を行う。
【0028】図4は、本実施形態におけるエコーキャン
セラの動作手順を説明するための流れ図である。まず、
現在の動作モードが初期トレーニング動作モードである
か否かをチェックし(ステップS101)、初期トレー
ニング動作モードでなければ(ステップS101;
N)、動作モードが初期トレーニング動作モードとなる
まで待機する。
【0029】一方、ステップS101の判断処理におい
て、動作モードが初期トレーニング動作モードであると
判断した場合(ステップS101;Y)、サンプリング
部2は、受信側の信号線から得られる信号のサンプリン
グを開始する(ステップS102)。そして、サンプリ
ング部2によってサンプリングされた信号と、送信側の
信号線から得られる信号とを比較部3により比較し、そ
の差成分を示す出力信号から、係数値計算部4は、エコ
ー成分の係数値を計算して512のタップを得る(ステ
ップS103)。
【0030】つづいて、現在の動作モードは、初期トレ
ーニング動作モードであることから、係数固定値更新部
5は、初期トレーニング開始時から20msec経過す
るまでの係数値を、係数値格納部7内の固定係数格納部
7aに格納し(ステップS104)、サンプリング開始
時より20msec経過した時点から64msec経過
するまでの係数値を、係数値格納部7内の変動係数格納
部7bに格納する(ステップS105)。
【0031】そして、係数値符号変換部8は、係数値格
納部7に格納された係数値から現在発生しているエコー
信号と同一信号を生成し、その位相を180°反転させ
た信号を、加算器9を介して出力側の信号線に加えるこ
とで、受信側の信号線に付加されるエコー成分を消去す
る(ステップS106)。
【0032】初期トレーニング動作が終了すると、つづ
いて、現在の動作モードが通話モードであるか否かをチ
ェックし(ステップS107)、通話モードでなければ
(ステップS107;N)、通話モードとなるまで待機
する。
【0033】一方、ステップS107の判断処理におい
て、動作モードが通話モードであると判断した場合(ス
テップS107;Y)、サンプリング部2は、受信側の
信号線から得られる信号のサンプリングを開始する(ス
テップS108)。そして、サンプリング部2によって
サンプリングされた信号と、送信側の信号線から得られ
る信号とを比較部3により比較し、その差成分を示す出
力信号から、係数値計算部4は、エコー成分の係数値を
計算して512のタップを得る(ステップS109)。
【0034】つづいて、現在の動作モードは、通話モー
ドであることから、係数変動値更新部6は、サンプリン
グ開始時より20msec経過した時点から64mse
c経過するまでの係数値を、係数値格納部7内の変動係
数格納部7bに格納する(ステップS110)。そし
て、係数値符号変換部8は、係数値格納部7に格納され
た係数値から現在発生しているエコー信号と同一信号を
生成し、その位相を180°反転させた信号を、加算器
9を介して出力側の信号線に加えることで、受信側の信
号線に付加されるエコー成分を消去する(ステップS1
11)。
【0035】このように、本実施形態では、近端エコー
のインパルス応答と、エコーの影響の実測例によるエコ
ー許容限度に基づいて、初期トレーニング動作モード時
に、エコーキャンセラ1によって得られるタップのう
ち、近端エコーに対応する部分だけを固定して用いる。
それ以降のタップについては、初期トレーニング動作モ
ード時に得られた推定値を初期値とし、通話時にアダプ
ティブ動作を行うことで、適正値となるように適時更新
する。
【0036】なお、アダプティブ動作時におけるステッ
プゲインは、発散しないような小さな値に設定し、タッ
プについては、その中の1つが、ある値よりも高くなっ
たら初期値に戻るように設定する。
【0037】以上説明したように、本実施形態では、従
来の初期トレーニング動作モード時だけ、消去すべきエ
コーの推定を行うのではなく、実際の通話時にもエコー
の推定を行うとともに、推定したエコーの消去を行うた
め、より高精度なエコーの消去が実現できる。また、近
端エコーのみならず、遠端エコーにも対応することで、
対向局の端末側にエコーキャンセラが実装されていない
場合でも、自局側の電話機の通話品質を改善することが
できる。
【0038】また、初期トレーニング動作モード時に設
定した、近端エコーに相当するタップについては係数値
を固定しているため、通話品質のバラツキを抑えるとと
もに、係数計算も高速に行うことができる。
【0039】なお、前述の実施形態では、エコーキャン
セラ1の能力を64msec対応とし、近端エコーと遠
端エコーとのしきい値を20msecに設定した例で説
明しているが、これらの値は、その目的に応じて自由に
変更することが可能である。ただし、近端エコーと遠端
エコーとのしきい値は、15msecから25msec
の範囲内であることが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、実際の通話時に、エコーの推定を行い、か
つ、推定したエコーの消去を行うため、より高精度にエ
コーの消去を実現でき、通話時における実質的なエコー
キャンセル能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のエコーキャンセラを構成を示すブ
ロック図である。
【図2】通話時に発生するエコーレベルの許容範囲を示
す図である。
【図3】初期トレーニングモード時におけるエコー信号
の波形例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるエコーキャンセラの動作手
順を説明するための流れ図である。
【図5】従来の2線式音声帯域内信号装置を設けた通信
端末間の接続状態を示す図である。
【符号の説明】
1 エコーキャンセラ 2 サンプリング部(受信信号抽出手段) 3 比較部(比較手段) 4 係数値計算部(計数値計算手段) 5 係数固定値更新部 6 係数変動値更新部(係数値更新手段) 7 係数値格納部(係数値格納手段) 8 係数値符号変換部(エコー信号生成手段、エコー
信号減算手段) 9 加算器(エコー信号減算手段) 11 2線式音声帯域内信号装置 12A、12B 送受信部 13A、13B ハイブリッドトランス 14A、14B インバンドリンガ部 15A、15B エコーキャンセラ 40A、40B 構内交換機(PBX) TA、TB 通信端末 L 2線式専用通信回線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯域制限された2線式専用通信回線を介
    し、自局と対向局との間で異なる周波数の帯域内信号を
    送受信する送受信装置内に設けられたエコーキャンセラ
    であって、 対向局から前記送受信装置内に取り込まれた受信信号を
    抽出する受信信号抽出手段と、 前記受信信号抽出手段によって抽出された受信信号と自
    局から送信すべき送信信号とを比較する比較手段と、 前記比較手段による比較結果から、消去すべきエコー成
    分の係数値を計算する係数値計算手段と、 前記係数値計算手段により計算された係数値を格納する
    係数値格納手段と、 前記係数値格納手段に格納された係数値のうち、遅延時
    間の長い係数値部分を、前記係数値計算手段により計算
    された係数値によって更新する係数値更新手段と、 前記係数値格納手段に格納された係数値に基づいて、消
    去すべきエコー信号を生成するエコー信号生成手段と、 前記エコー信号生成手段により生成されたエコー信号
    を、送信すべき送信信号から減算するエコー信号減算手
    段と、 を備えることを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】帯域制限された2線式専用通信回線を介
    し、自局と対向局との間で異なる周波数の帯域内信号を
    送受信する送受信装置内に設けられたエコーキャンセラ
    であって、 対向局から前記送受信装置内に取り込まれた受信信号
    を、ある時間t0から一定時間tnが経過するまで抽出
    する受信信号抽出手段と、 前記受信信号抽出手段によって抽出された受信信号と自
    局から送信すべき送信信号とを比較する比較手段と、 前記比較手段による比較結果から、所定時間間隔ごとに
    消去すべきエコー成分の係数値を計算する係数値計算手
    段と、 前記係数値計算手段により計算された係数値を所定時間
    間隔ごとに格納する係数値格納手段と、 前記係数値格納手段に格納された係数値のうち、ある時
    間t0より時間Tだけ経過した時間t1から一定時間t
    nまでに相当する係数値部分を、前記係数値計算手段に
    より計算された係数値によって更新する係数値更新手段
    と、 前記係数値格納手段に格納された係数値に基づいて、消
    去すべきエコー信号を生成するエコー信号生成手段と、 前記エコー信号生成手段により生成されたエコー信号
    を、送信すべき送信信号から減算するエコー信号減算手
    段と、 を備えることを特徴とするエコーキャンセラ。
  3. 【請求項3】前記係数値格納手段は、 時間t0から時間t1までに相当する係数値を格納する
    固定係数格納部と、 時間t1から時間tnまでに相当する係数値を格納する
    変動係数格納部と、 を有することを特徴とする請求項2記載のエコーキャン
    セラ。
  4. 【請求項4】前記係数値更新手段は、 消去すべきエコー成分を求めるための初期トレーニング
    時に、前記係数計算手段により計算された係数値によっ
    て、前記固定係数格納部および前記変動係数格納部に格
    納された係数値を更新する係数固定値更新部と、 通話時に、前記係数計算手段により計算された係数値に
    よって、前記変動係数格納部に格納された係数値を更新
    する係数変動値更新部と、 を有することを特徴とする請求項3記載のエコーキャン
    セラ。
JP26100997A 1997-09-08 1997-09-08 エコーキャンセラ Pending JPH1188237A (ja)

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JP26100997A JPH1188237A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 エコーキャンセラ

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JP26100997A JPH1188237A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 エコーキャンセラ

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JP26100997A Pending JPH1188237A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 エコーキャンセラ

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JP (1) JPH1188237A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353863A (ja) * 2001-05-30 2002-12-06 Toyo Commun Equip Co Ltd エコーキャンセラ

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