JPH11224864A - 半導体ウエハチップ分離方法 - Google Patents

半導体ウエハチップ分離方法

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JPH11224864A
JPH11224864A JP10025500A JP2550098A JPH11224864A JP H11224864 A JPH11224864 A JP H11224864A JP 10025500 A JP10025500 A JP 10025500A JP 2550098 A JP2550098 A JP 2550098A JP H11224864 A JPH11224864 A JP H11224864A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造の分野において、半導体ウエハ上
に形成した多数の半導体回路などの機能素子をレーザビ
ームによるスクライビングに際して、半導体ウエハから
の多数のチップ切り出しのための効率的な座標設定を可
能にした半導体ウエハチップ分離方法を提供する。 【解決手段】 チップ分離方法は、a)X軸及びY軸の
切出しピッチを走査制御手段に入力し、b)仮想のスク
ライブラインに非加工スクライブライン領域の座標を走
査制御手段に指定し、c)走査制御手段が、半導体ウエ
ハ上にレーザビーム光軸をX方向に指定されたピッチで
順次走査させ、次いでY方向に指定されたピッチで順次
走査させながら、指定した非加工スクライブラインの領
域を除いて、スクライブラインにレーザビーム照射して
切開孔を形成して、チップを分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造の分野
において、半導体ウエハ上に形成した多数の半導体回路
などの機能素子を各チップに切り出して分離するための
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造の工程には、半導体ウエハ上
に多数の所要の半導体回路を形成し、所定の検査を行っ
た後、各半導体回路をチップにして切り出されて、デバ
イスに形成される。半導体ウエハからチップを切り出す
工程は、従来は、ダイヤモンド尖端の刃で、半導体ウエ
ハの表面に引掻き疵を入れて、疵に沿って劈開してチッ
プを分離するスクライビング法がある。また、高速回転
させた薄いダイヤモンドホイールを半導体ウエハ表面上
に切り込みながらホイールをそのホイール面方向に移動
して切り溝を形成して、チップに分離するダイシング法
が知られている。
【0003】従来の機械的なスクライビング法では、そ
の分離方法は、半導体ウエハをステージ上にセットし、
装置の制御手段にX軸とY軸とのそれぞれ加工するピッ
チを入力し、半導体ウエハ上の縦又は横のスクライブラ
インとダイヤモンド尖端の刃またはダイヤモンドホイー
ルの進行方向との角度を検出して、ステージを回転して
角度補正を行ったあと、X軸方向に入力X方向ピッチの
間隔で半導体ウエハに多数の平行な疵又は溝を入れ、次
いで、その直角方向Y軸の方向に入力Y方向ピッチに従
って半導体ウエハに多数の平行な疵又は溝を入れ、最後
に各チップを分離して、所要のチップを選びだしてい
た。
【0004】また、半導体ウエハにレーザ光を照射し
て、チップを切り出す半導体チップ分離装置は、特開平
4−180649号公報に開示されている。解析用サン
プルとして、半導体ウエハから任意のチップを選択して
レーザ光照射により分離するものである。この方法は、
半導体ウエハの上面のCCDで撮影した画像をディスプ
レイ上に表示し、サンプリングしたい特定のチップの区
画座標をディスプレイ上に表示したウエハのグラフィッ
ク座標上に指定して、指定した区画をレーザ射出光学系
の移動によりレーザ光を照射して加熱切出しを行うもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの機械的な分離
方法は、スクライビング刃やダイヤモンドホイールを直
線移動させることにより引掻き疵や切り溝を形成するの
で、ウエハの縁から他方の縁まで連続した疵や溝を形成
して切り離すには適しているが、ウエハの内側の適当な
部位で必要なチップだけを切り離すことはできなかっ
た。
【0006】そこで、半導体ウエハ上に多数の所要の半
導体回路を形成した後に、半導体回路の検査をおこな
い、良好な半導体回路を選びだした後、スクライビング
により分離するが、従来は、チップの要不要を問わず全
てのチップを分離した後で、所要の半導体回路のチップ
だけを選別していた。
【0007】また、半導体ウエハ上にチップ寸法の違う
2種類以上の半導体回路が形成される場合には、1つの
半導体ウエハには、1種類のチップだけを切り出すと、
他の種類のチップは、切り出しができず、この場合に
は、他の種類のチップは、他の半導体ウエハから切り出
す必要があった。1つの半導体ウエハから2種類以上の
半導体回路を同時に切り出すには、これらの半導体回路
の特別な配置が必要であり、このような配置が常に実現
できるとは限らなかった。
【0008】また、上記の特開平4−180649号公
報に記載のレーザ光によるチップサンプリング法は、特
定のチップだけを切り出すにはよいが、多数の半導体ウ
エハから多数のチップを量産的に且つ必要なチップのみ
を分離するには、座標設定に時間が掛かり、能率が低く
なり、量産規模では実用的ではなかった。
【0009】レーザ光による切り出しは、レーザ光のウ
エハ用基板材料に対する加熱効率が低く、特に、金属皮
膜に対してはレーザの吸収が悪いので、この点でも高速
でスクライビングする技術を開発する必要があった。こ
の点に関しては、発明者は、半導体ウエハ上にチップ切
り出し用のスクライビング溝を予め形成しおき、スクラ
イビングに際してレーザビームの照射によるスクライビ
ング溝の切断ないし溶断を容易にして、レーザビームに
よるチップ切出しを高速化する技術を提案している(特
願平8−173960号明細書)。
【0010】本発明は、以上の問題に鑑み、第1に、レ
ーザビームによるスクライビングに際して、半導体ウエ
ハからの多数のチップ切り出しのための効率的な座標設
定を可能にした半導体ウエハチップ分離方法を提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的は、さらに、半導
体ウエハから少数のチップ切り出しに適したチップ分離
方法を提供することにある。本発明の別の目的は、同一
半導体ウエハに形成された形状の異なる2種類以上の半
導体回路チップを各チップ別に区分して分離することの
できるチップ分離方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザビーム
の半導体ウエハ上の走査位置を数値制御する走査制御手
段によりX−Y軸走査制御されたレーザビームを照射に
より該半導体ウエハから所望のチップを分離するための
方法であるが、次の過程からなっていることを特徴とし
ている;即ち、 a) 該半導体ウエハ上のチップ寸法に対応したX軸及
びY軸の切出しピッチをレーザビーム走査制御手段に入
力して、座標上に仮想のスクライブラインを形成するこ
と、 b) 上記仮想のスクライブラインに対して、非加工ス
クライブライン領域のXY座標を該走査制御手段に指定
すること、 c) レーザビーム走査制御部が、半導体ウエハ上にレ
ーザビームをX軸方向及びY軸方向に各指定されたピッ
チで順次走査させながら、指定した非加工スクライブラ
イン領域を除いて、他のスクライブライン上をレーザビ
ーム照射して切開孔を形成して、チップを分離するこ
と、である。
【0012】本発明のチップ分離方法は、X−Y座標上
でX方向及びY方向にレーザビームを走査しながら、ス
クライブライン領域の領域をレーザビーム照射して切開
するが、このためX方向とY方向の各ピッチを指定して
スクライブラインを想定し、次いで、レーザを照射しな
い領域、即ち、非加工スクライブライン領域の座標、を
指定することによって、レーザビーム走査中に、指定さ
れた領域ではレーザ照射を停止し、この領域以外のスク
ライブライン上でレーザビームを照射させて、チップを
切り出し分離するものである。
【0013】各ピッチは、チップの長さと幅寸法に対応
させ、レーザを照射しない領域には、隣接するチップが
共に分離されないようなスクライブラインの領域が選ば
れる。この方法は、多量にチップを切り出す際には、領
域の座標指定が少なくてその手間が少なくてすみ、半導
体ウエハから多数のチップを迅速に切り出すことが可能
となる。
【0014】レーザビーム走査制御手段は、ステージ上
の半導体ウエハ上面に対するレーザビームの光軸の位置
を相対的に制御する機構を広く含み、レーザ出射端部を
固定してステージを移動制御する機構が利用でき、ま
た、レーザビーム自体を移動制御する機構が利用され
る。このために、補助的には、レーザビーム照射角度を
偏向する機構も利用できる。
【0015】本発明の方法には、ピッチ入力の過程が、
2以上のチップを含むブロックピッチとして入力して、
座標上にブロック領域を形成し、次いで、各ブロック領
域内でチップ単位ピッチを指定する過程を含む。
【0016】本発明の方法には、さらに、非加工スクラ
イブライン領域の指定には、1以上のチップを包含する
広域加工領域を指定して、広域加工領域の外側のスクラ
イブラインは、走査中のレーザビームが照射されない領
域と規定する方法を含む。広域加工領域の指定を利用す
ると、広域加工領域外は照射されないので、広域加工領
域内だけで非加工スクライブライン領域を指定すること
ができる。広域加工領域をウエハのチップ形成範囲に限
るとウエハ周辺のチップが形成されていない範囲を照射
から除外でき、作業の効率化ができる。またこの領域の
座標指定が、ウエハ上の特定の1個ないし少数のチップ
を切り出すのに好適に利用され、座標指定が簡素化され
る。
【0017】本発明の半導体ウエハチップ分離方法に
は、さらに次の過程が含まれる。 d) 該半導体ウエハの上の2点の位置検出用マークの
座標を予め走査制御手段に指定すること、 e) ステージ上に定置した半導体ウエハの上の2点の
位置検出マークを位置検出手段により検出して、マーク
のX−Y座標を求めること、 f) マークの指定座標と、マークの検出座標とを比較
して、ウエハ座標に対するレーザビームの走査座標の回
転角θを求めること、 g) レーザビームの走査により上記切開孔を形成する
過程c)において、レーザビームを回転角θだけ傾けた
方向にX方向及びY方向に同時に走査させることであ
る。
【0018】これにより、回転角θをレーザビームの走
査過程で座標補正できるので、レーザビームの光軸が、
ウエハ上のスクライブラインから逸脱することがなく、
従って、従来のような、ウエハないしステージを回転し
て回転角θを調整する必要がない。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のチップ分離方法は、ウエ
ハ上に形成された多数の集積回路その他の電子回路等の
機能素子を各素子毎にチップとして分離するために、チ
ップ間のスクライブラインにレーザビーム照射をして、
チップをスクライビング加工する自動化の方法である
が、この方法は、走査制御手段により、ウエハ上にレー
ザビーム光軸の走査位置を数値制御し、X−Y走査制御
されたレーザビームの照射により該半導体ウエハから所
望のチップを分離するものである。
【0020】本発明の方法の利用可能なスクライビング
加工方式には、固定したウエハ上面にレーザビームを直
接に走査移動する方式と、固定したレーザビームに対し
てウエハをステージと共に走査駆動する方式とがある。
前者のレーザビームを直接走査する方法には、レーザ装
置を走査装置(スキャナ)により移動させる方式と、レ
ーザ装置からのレーザビームを偏向する方式がある。
【0021】本発明はいずれの方式にも適用可能である
が、以下の説明では、レーザビームを固定して、ウエハ
をステージと共に走査駆動する方式を取り上げる。ステ
ージ駆動型のスクライビング加工方式は、X−Y走査装
置(スキャナ)にステージを取付けてステージ上に載置
したウエハをX−Y方向に移動させて、他方のレーザ装
置はステージ上方に固定して、レーザ装置から放射され
たレーザビームを、ウエハ上面に照射して、移動するウ
エハにスクライビング孔が連続形成され、スクライビン
グ孔によりチップが分離される。
【0022】ステージのX−Y走査装置は、走査制御手
段により制御され、走査制御手段には、数値制御可能な
コンピュータを備え、入力座標データにより、X−Y走
査装置の位置制御がなされる。走査制御手段には、コン
ピュータ接続されて画像、特に、座標を表示するための
ディスプレイと、ステージ上のウエハを検出して、ディ
スプレイに表示するため位置検出手段が設けられる。位
置検出手段には、通常は、ビデオカメラが利用され、そ
のウエハの画像をモニタ上に再生し、特に、後述のよう
に、2点の位置検出マークの検出と、切開されたスクラ
イブ孔の画像をディスプレイ上に予め形成した走査制御
手段の座標を表示させ、対比することができるようにさ
れている。
【0023】実施の形態1.本発明の半導体ウエハチッ
プ分離方法は、図1(A、B)に示すように、先ず、X
−Y座標が、走査制御手段中にウエハ上表面をX−Y平
面として定義される。例えば、X軸を、ウエハ上の切り
取られるべきチップの長手方向に、Y軸をその直交方向
に規定される(X軸とY軸とは逆でもよい)。X−Y座
標の原点Oは、ウエハの中心に採られる。
【0024】a)の過程は、該半導体ウエハ上のチップ
寸法に対応したX軸及びY軸の切出しピッチPx、Py
を走査制御手段に入力する。通常は、チップ4の長辺方
向の間隔をX方向ピッチPxとし、チップの短辺方向を
X方向ピッチPyとして、入力される。このピッチは、
チップ1個の間隔とすることができる。これにより、座
標上に仮想の多数の互いに直交するスクライブライン2
(21、22)(仮想のスクライブライン)が描かれ、
スクライブラインの交点の座標が決められる。
【0025】b)の過程は、上記入力により形成した仮
想のスクライブライン2(21、22)に対して、非加
工スクライブライン領域21a、22aの座標を走査制
御手段に指定する。座標の指定は、加工すべき仮想スク
ライブラインを指定するのではなく、加工されない仮想
のスクライブラインの領域が指定される。スクライブラ
インの領域は、X軸方向スクライブラインの領域とY軸
方向のスクライブラインの領域とが指定され、指定は、
通常は、上記それぞれ交点の座標21(x.y)、21
(x.y)を指定する。次に、ステージ上にウエハ1を
所定の位置に載置し仮止めされる。
【0026】c)の過程は、走査制御手段が、半導体ウ
エハ1上にレーザビームの光軸をX又はY方向の何れか
方向に、例えば、X軸方向に(図2(A))、指定され
たピッチで順次走査させて次いでY方向に(図2
(B))指定されたピッチで順次走査させる。この走査
の過程を通じて、加工スクライブラインの領域21a、
22aはレーザはOFF状態で照射されないが、指定し
ないスクライブライン領域21b、22bでは、レーザ
ビームの照射位置90はON状態にしてビーム照射して
半導体ウエハの上当該スクライブラインに切開孔を形成
する。
【0027】この実施の形態においては、c)の走査の
過程は、レーザビームの光軸は固定してウエハ上面に概
ね垂直にあり、走査制御手段がX−Y走査装置の位置制
御をして、X−Y走査装置が半導体ウエハをX方向とY
方向に移動させる。
【0028】最初の走査がX軸方向に走査される場合に
は、図2(A)に示すように、レーザビームの光軸90
は、ウエハ1の外の左上の始端部位91aからウエハ上
をX軸方向に繰り返し移動しながら、指定されたピッチ
で、Y方向の一端(一方の外縁)から中心を経由して他
端(他方の外縁)まで繰り返し掃引して、指定したX軸
方向の平行な多数のスクライブラインを順次たどり、終
端部位92aに達する。次の走査がY軸方向に走査され
るときには、レーザビームの光軸90は、図2(b)に
示すように、この例では、この図の左下端の始端部位9
1bからウエハ上をY軸方向に繰り返し移動しながら、
指定されたピッチで、X方向の一端(一方の外縁)から
中心を経由して他端(他方の外縁)まで繰り返し掃引し
て、指定したY軸方向の平行な多数のスクライブライン
を順次たどり、終端部位92bに達する。
【0029】X軸方向に走査される時には、X方向の並
行な多数のスクライブライン21には、指定された領域
21a以外は、レーザビームが照射されて、切開孔、即
ちスクライブ孔31が形成され、次の走査がY軸方向に
走査されるときには、Y方向の並行な多数のスクライブ
ライン22には、指定された領域22a以外は、スクラ
イブ孔32が形成され、このようにして、図1(B)に
示すように、X−Y方向に交叉するスクライブ孔31、
32が取り巻く部分がチップ4として分離される。
【0030】この実施の形態には、さらに、ステージ上
で走査制御手段により設定された座標X−Yと、ウエハ
1上の座標X’−Y’とのずれを補正する方法が含まれ
る。この座標補正のために、上記c)の走査の過程まで
に、次の過程が設けられる。座標補正処理をする方法を
含むフローチャートを図4に、補正の方法を図3に、そ
れぞれ示してある。
【0031】d)の過程は、図2に示すように、該半導
体ウエハ1の上の2点の位置検出用マークMa、Mbの
X−Y座標(ウエハのX’−Y’座標系)を予め走査制
御手段に指定する。2点の位置検出用マークMa、Mb
には、例えば、アラインメントマークが、特定のチップ
内に印刷されたものが使用される。e)の過程は、ステ
ージ上に定置した半導体ウエハ1の上の2点の位置検出
マークMa’、Mb’(アラインメントマーク)を位置
検出手段により検出して、ステージ(ステージのX−Y
座標系)から見たマークの座標を求めて、走査制御手段
に入力する。位置検出手段には、通常は、ビデオカメラ
が利用され、そのウエハの画像をモニタ上に再生し、2
点の位置検出マークがモニタ上に予め形成した走査制御
手段の座標即ち、ステージの座標と対照され、走査制御
手段に入力される。
【0032】f)の過程で、ウエハ上のマークの指定座
標Ma、Mbと、ステージから見たマークの検出座標M
a’、Mb’とを比較して、ステージ座標(これはレー
ザビームの走査座標でもある)に対して、ウエハ座標の
X方向及びY方向の変位Δx、Δyと回転角θを計算で
求める。これらのデータから、ステージ座標から見たウ
エハ座標に上記仮想のスクライブライン21を座標変換
して、変換後のステージ座標(X−Y座標)から見た仮
想のスクライブライン21’の方程式を記述する。
【0033】g)の過程は、c)の過程のレーザビーム
の走査により上記切開孔を形成する過程において、ステ
ージを変換後の仮想のスクライブラインの式に従って走
査するとレーザビームの光学軸が実際のウエハ上にスク
ライブラインを追跡でき、上記c)の過程の一連の操作
により、指定しないスクライブライン領域がレーザビー
ム照射によりスクライブラインから逸脱せずに適性に開
孔されて、必要なチップ4が得られる。
【0034】これにより、ステージ上のウエハの回転角
θをレーザビームの走査過程で補正できるので、従来の
ような、ウエハないしステージを回転して回転角θを調
整する必要がない。
【0035】図4には、この実施の形態の一例としての
フローチャートを示すが、この工程は、最初の段階は、
まず、走査制御手段に、X方向とY方向のピッチを入力
し、次に、仮想的スクライブラインを形成し、X方向と
Y方向のスクライブライン上に非加工スクライブ領域を
指定し、次い位置検出用マークの座標を入力する。
【0036】次の段階は、ステージ上にウエハを載置し
て固定し、ウエハ上面の位置検出用マークを検出手段に
より検出し、ウエハ座標系におけるその座標を入力し、
座標補正を行うこの時点で、ステージ座標系から見たス
クライブラインの方程式の座標が決定される。
【0037】次の段階は、ステージのX方向の走査によ
り、レーザビームの光軸のスクライブライン上の追跡を
行い、非加工領域以外のX方向スクライブライン上で、
レーザビームをON状態にて、照射し切開する。X方向
走査後に、Y方向の同様の走査とレーザビーム照射によ
り、Y方向スクライブラインで切開する。最後に、チッ
プを分離する。
【0038】実施の形態2.この実施の形態は、a)の
ピッチ入力の過程が、2以上のチップを間に含むブロッ
クピッチとして入力して、座標上にブロック領域を形成
する過程を含むものである。
【0039】a)の過程は、該半導体ウエハ上のチップ
寸法に対応したX軸及びY軸の切出しピッチを走査制御
手段に入力する。この過程では、2以上のチップを間に
含むブロックピッチとして入力して、座標上に2以上の
ブロック領域を形成する。各ブロックには、適当な数の
チップが含まれるように指定し、この指定は、X方向の
ブロックピッチとY方向のブロックピッチでなされる。
【0040】さらに、各ブロック内で、各チップの長辺
方向の間隔をX方向ピッチとし、チップの短辺方向をX
方向ピッチとして、入力される。このピッチは、チップ
1個の間隔とすることができる。これにより、座標上に
仮想の多数の互いに直交する仮想のスクライブラインが
描かれ、スクライブラインの交点の座標が決められる。
【0041】b)の過程は、上記入力により形成した仮
想のスクライブラインに対して、非加工スクライブライ
ン領域の座標を走査制御手段に指定する。スクライブラ
インの領域の指定は、先ず、該当するブロックを指定し
て、そのブロック内のX軸方向スクライブラインの領域
とY軸方向のスクライブラインの領域とが座標入力され
る。
【0042】ブロック領域の形成は、非加工スクライブ
ライン領域の指定に便利であり、特に、ウエハ上のX方
向に100ピッチ(100列のY方向スクライブライ
ン)とY方向に200ピッチ(200列のX方向スクラ
イブライン)とを有するような場合には、ブロック単位
で座標を数えるので、座標入力の際の錯誤の危険を有効
に防止できる。同様に、2点の位置検出マークの印した
チップの指定も容易である。以後のc)過程は、実施の
形態1.と同様になされればよい。
【0043】実施の形態3.この実施の形態は、上記の
b)非加工スクライブライン領域の指定の過程に、広域
加工領域を座標指定する方法を導入するものである。即
ち、非加工スクライブライン領域の指定が、スクライブ
ラインの線上の領域の指定に先立って、面域として先に
広範に指定するものである。指定された面域の外は、非
加工領域として扱うことに規定することにより、非加工
領域が広い場合の煩雑な座標指定の手間を省くことがで
きる。
【0044】この実施の形態においては、a)の過程
は、該半導体ウエハ上のチップ寸法に対応したX軸及び
Y軸の切出しピッチを走査制御手段に入力する。チップ
の長辺方向の間隔をX方向ピッチとし、チップの短辺方
向をX方向ピッチとして、入力される。このピッチは、
チップ1個の間隔とすることができる。これにより、座
標上に仮想の多数の互いに直交する仮想のスクライブラ
インが描かれ、スクライブラインの交点の座標が決めら
れる。
【0045】b)の過程は、上記入力により形成した仮
想のスクライブラインに対して、非加工スクライブライ
ン領域の座標を走査制御手段に指定する。この実施形態
では、指定は、1以上のチップを包含する1以上の広域
加工領域30を指定座標間の成す線分の閉回路の面域で
座標指定する。例えば、図5に示すように、この領域が
座標上矩形であれば4つの角の座標30a、30b、3
0c、30dを指定する。尤も、広域加工領域30の指
定は矩形に限らない。段部を有する多角形、十字形でも
よく、この場合は輪郭線の角301と隅302の座標を
指定する。
【0046】この広域加工領域30の外側の仮想のスク
ライブラインは、加工されないものと定義される。他
方、その内側の仮想のスクライブラインが全て加工する
ものと定義するのが便利である。面域を指定する座標間
の線分が仮想のスクライブラインと一致する時は、スク
ライブラインの扱いは適宜定義することができるが、加
工するものと定義するのが便利である。この場合は、広
域加工領域の内側は、全てのスクライブラインが切開さ
れる。そこで、広域加工領域内にさらに非加工スクライ
ブライン領域があれば、改めてその領域を座標で指定す
ることになる。
【0047】この広域加工領域は、半導体ウエハの周辺
部にある不要チップ又は理論チップ外領域を除外する場
合に威力を発揮する。例えば、4インチウエハの切り出
し能力を有する装置に、より小さい、例えば、2インチ
のウエハを処理する場合、2インチウエハの外側領域を
全て、非加工スクライブ領域と指定する必要があるが、
この実施の形態においては、2インチウエハに実質的に
チップが形成された領域だけを広域加工領域と指定すれ
ばよく、上記の外側領域の非加工スクライブ領域の指定
の煩雑さから逃れられる。
【0048】また、この広域加工領域は、ウエハ上でチ
ップを切り出さないで非加工スクライブ領域が広い場合
にも、広域加工領域を指定すれば、非加工スクライブ領
域を改めて指定する必要がない。座標上には複数の広域
加工領域が指定されてもよい。指定された広域加工領域
内だけが、レーザビーム照射して、チップに切り離され
る。さらに、上記広域加工領域の指定が、複数のチップ
を含む指定に使用されるし、また、広域加工領域の指定
が単一のチップの指定も許される。
【0049】c)の過程は、走査制御手段が、X−Y走
査装置を制御してステージの走査駆動により半導体ウエ
ハ上にレーザビームの光軸をX又はY方向の何れか方向
に、例えば、X軸方向に、指定されたピッチで順次走査
させて次いでY方向に指定されたピッチで順次走査させ
る。この走査の過程を通じて、レーザビームの光軸が広
域加工領域の外側にある時は、非加工スクライブライン
の領域として、レーザはOFF状態で照射されないが、
広域加工領域の内側を走査しているときは、レーザはO
N状態にしてビーム照射して半導体ウエハの上当該スク
ライブラインに切開孔を形成する。尤も広域加工領域の
内側に非加工スクライブラインの領域の指定がある領域
は、レーザはOFF状態にあって照射されない。このよ
うにして、ウエハ上の広域加工領域の内側は、非加工ス
クライブラインの領域を除いてすべてスクライブ孔が取
り巻く部分によりチップとして分離され、この広域加工
領域の外側の領域は、ウエハに加工されないまま残され
る。
【0050】実施の形態4.この実施の形態4.は、1
つの半導体ウエハについて上記実施の形態の方法を2回
以上繰り返すものである。これは、上記実施に形態の方
法によりチップを分離した後の当該半導体ウエハについ
て、さらに上記の実施の形態の方法によりウエハに未加
工のまま残る他のチップを分離をするのである。
【0051】最初の例は、上記の第1の実施形態に準じ
て、1つの半導体ウエハについて、寸法、即ちピッチの
異なるある種のチップと他の種のチップとが配列され
て、2種以上のチップを含む場合についての工程を述べ
る。
【0052】1回目の分離作業では、a)のピッチ入力
過程で、第1種のチップ寸法に対応したX軸及びY軸の
第1の切出しピッチを走査制御手段に入力する。全座標
上に仮想のスクライブラインの交点の座標が決められ
る。b)の過程は、上記入力により形成した仮想のスク
ライブラインに対して、第1種のチップの配列領域以外
を全て非加工スクライブライン領域として、それらの座
標を走査制御手段に指定する。c)の過程は、走査制御
手段が、半導体ウエハ上にレーザビームの光軸を、X方
向に、次いでY方向に、それぞれ上記の指定された第1
の切出しピッチで順次走査させて、この走査の過程を通
じて、非加工スクライブラインの領域はレーザはOFF
状態で照射されないが、指定しないスクライブラインの
領域、即ち第1種のチップの配列領域では、レーザはO
N状態にしてビーム照射して半導体ウエハの上の第1種
のチップが分離され、第2種のチップが残されたウエハ
が形成される。
【0053】2回目の分離作業では、a)のピッチ入力
過程で、第2種のチップ寸法に対応したX軸及びY軸の
第2の切出しピッチを走査制御手段に入力する。b)の
過程は、仮想のスクライブラインに対して、ウエハ上に
残されている第2種のチップの配列領域以外を全て非加
工スクライブライン領域として、同様にそれらの座標を
走査制御手段に指定する。c)の過程は、走査制御手段
が、半導体ウエハ上にレーザビームの光軸を例えば、X
軸方向に、次いでY方向にそれぞれ指定された第2の切
出しピッチで順次走査させる。この走査の過程を通じ
て、非加工スクライブラインの領域はレーザはOFF状
態で照射されないが、指定しないスクライブラインの領
域、即ち第2種のチップの配列領域では、レーザはON
状態にしてビーム照射して半導体ウエハの第2種のチッ
プがウエハから分離され、結果として、2種類のチップ
が分離されたことになる。もし、単一のウエハが、ピッ
チの異なる多種類チップを形成したものであれば、上記
分離作業は、その種類の数の回数だけ行なえばよい。
【0054】次の例は、上記の第3の実施形態に準じ
て、1つの半導体ウエハについて、寸法、即ちピッチの
異なるある種のチップと他の種のチップとが配列され
て、2種のチップを含む場合について行う工程を述べ
る。
【0055】1回目の分離作業では、a)のピッチ入力
過程で、第1種のチップ寸法に対応したX軸及びY軸の
第1の切出しピッチを走査制御手段に入力したあと、
b)の過程で、仮想のスクライブラインの交点の座標
で、第1種のチップの配列領域を広域加工領域を指定
し、c)の過程は、走査制御手段が、半導体ウエハ上に
レーザビームの光軸を、例えば、X方向に、次いでY方
向に、それぞれ上記の指定された第1の切出しピッチで
順次走査させて、この走査の過程を通じて、広域加工領
域外をレーザはOFF状態で照射されないが、広域加工
領域の内側をレーザはON状態にしてビーム照射して第
1種のチップが分離され、第2種のチップが残されたウ
エハが形成される。
【0056】2回目の分離作業では、同様の手順で、
a)のピッチ入力過程で、第2種のチップ寸法に対応し
たX軸及びY軸の第2の切出しピッチを走査制御手段に
入力したあと、b)の過程で、仮想のスクライブライン
の交点の座標で、第2種のチップの配列領域を広域加工
領域を指定し、c)の過程は、走査制御手段が、半導体
ウエハ上にレーザビームの光軸を、例えば、X方向に、
次いでY方向に、それぞれ上記の指定された第2の切出
しピッチで順次走査させて、この走査の過程を通じて、
広域加工領域外をレーザはOFF状態で照射されない
が、広域加工領域の内側をレーザはON状態にしてビー
ム照射して第2種のチップが分離され、2種類のチップ
が分離されたことになる。このような分離作業は、ウエ
ハに同様に形成されるピッチの異なるチップの種類に応
じて、多数回の分離作業がなされる。
【0057】実施の形態5.この実施形態は、上記分離
方法において、半導体ウエハには、予め、ウエハをチッ
プとして分離するスクライブライン上に溝、即ち、スク
ライブ溝が形成される。図6(A、B)に示すように、
スクライブ溝20は、半導体ウエハ1の半導体層12を
エッチングにより狭幅に除去して溝とし、半導体ウエハ
の裏面側の電極金属層を残して溝底部とされている。ス
クライブ溝が形成された半導体ウエハは、レーザビーム
が照射されたとき、半導体層がないだけレーザの切開速
度を高めることができる。
【0058】本発明者らは、別出願(特願平8−173
960号明細書)において指摘したように、スクライブ
溝の底部をなす電極金属層11、例えば金ないしその合
金の層は、レーザビームの反射率が高いのでレーザによ
る加熱効率が低いから、上記の出願で提案したように、
さらに溝底部には、レーザビームの吸収効率の高い金属
皮膜23がスクライブ溝に沿って、被着形成されている
ものが利用される。このような金属皮膜23としては、
Niが利用できる。さらに好ましくは、電極金属層11
の裏面にも、溝を形成して、レーザビームの照射部位の
電極金属層11を薄肉にしておくことが、レーザビーム
による切開速度を一層高めることができてよい。
【0059】金属皮膜23としてNi皮膜を形成したス
クライブ溝20を半導体ウエハ上面のスクライブライン
に予め形成しておくことにより、レーザビームによる加
工速度、切開速度を著しく向上させることができ、チッ
プ分離作業を効率化させることができる。
【0060】そこで、半導体ウエハには、回路素子の間
で切断すべきスクライブラインに沿って半導体層12に
溝をエッチングにより形成し、ついで、その底部の金属
層にに蒸着法等によりNi皮膜23を被着し、スクライ
ブ溝20を形成し、その後に、上記の実施形態1.ない
し4.のいずれかのチップ分離方法が適用される。この
ようなスクライブ溝20は、本発明の方法に全てに適用
することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明のチップ分離方法が、走査制御手
段によりX−Y軸走査制御されたレーザビームを照射し
て該半導体ウエハから所望のチップを分離するためa)
チップ寸法に対応したX軸及びY軸の切出しピッチを入
力し、b)非加工スクライブライン領域の座標を指定
し、c)の走査制御手段が、半導体ウエハ上にレーザビ
ーム光軸をX又はY方向に指定されたピッチで順次走査
させスクライブライン上に、指定した非加工スクライブ
ラインの領域を除いて、レーザビーム照射して切開孔を
形成して、チップを分離するので、広範囲の個別の指定
をすることなく、多量のチップを迅速に且つ効率的に、
分離することができる。
【0062】本発明の方法が、上記ピッチ入力の過程
が、 2以上のチップを間に含むブロックピッチとして
入力して、座標上にブロック領域を形成するので、後の
非加工スクライブライン領域の座標を指定が容易にな
り、さらに、2点の位置検出用マークの座標指定と検出
が簡単になる。
【0063】本発明の方法が、上記の非加工スクライブ
ライン領域の指定の過程には、広域加工領域を座標指定
することにより、特定範囲のチップ切り出しが、レーザ
ビームの走査により簡単に行え、また、ピッチの異なる
2種類以上のチップの区分と指定が容易であり、ウエハ
上の多品種の少数のチップを迅速に且つ効率的に、分離
することができる。上記広域加工領域は、半導体ウエハ
の周辺部にある不要チップ又は理論チップ外領域を除外
するように指定できるので、煩雑な非加工スクライブラ
イン領域の指定を免れる。
【0064】本発明の方法が、上記広域加工領域の指定
がチップ単位の指定とすることができ、複数のチップを
含む指定できるので、ウエハ上から1つのチップだけを
サンプリングする場合にも極めて簡単にすることができ
る。本発明の方法、1つのフエハについて、2回以上繰
り返すこともでき、チップの形状の異なるチップの分離
に目有効である。
【0065】本発明の方法は、さらに、半導体ウエハの
上の2点の位置検出用マークの座標の指定と、実際のス
テージ上のウエハの該マークの検出とにより、座標変換
をすることにより、レーザビームの走査により上記切開
孔を形成する過程c)において、X方向及びY方向を回
転角θだけ傾けた方向に走査させることができ、ステー
ジ上のウエハの角度の微調整が不要となる。
【0066】半導体ウエハには、各チップを区分するた
めのスクライビング溝が予め形成され、特に、上記のス
クライビング溝の底部には、当該レーザビームの吸収効
率の高い金属皮膜を被着形成することにより、レーザビ
ームによるスクライビング作業の高速化が図れ、作業効
率の向上に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るチップ分離方法にお
いて、座標上にピッチを入力して仮想スクライブライン
に非加工スクライブ領域を指定した状態の座標を示す図
(A)と、レーザビームを照射して、切開したウエハの
上面図(B)。
【図2】本発明の実施の形態に係るチップ分離方法にお
いて、レーザビームの光軸を走査してウエハ上にレーザ
ビームを照射して、スクライブ孔を形成する方法を示す
図で、(A)は、X−方向への走査の過程を、(B)は
Y−方向への走査の過程を、それぞれ示す図。
【図3】本発明の実施の形態に係るチップ分離方法にお
いて、ステージから見たウエハの座標を修正する座標を
示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係るチップ分離方法の過
程を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態に係る非加工スクライブ領
域の指定に使用する広域加工領域を示すウエハ上面の
図。
【図6】本発明の実施の形態に係るチップ分離方法にお
いて使用するウエハの断面図(A)と、部分上面図
(B)。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ 12 半導体層 11 電極金属層 2 スクライブライン 20 スクライブ溝 21a 非加工スクライブ領域 3 スクライブ孔 30 広域加工領域 4 チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森安 雅治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビーム光軸のウエハチップ上の走
    査位置を数値制御する走査制御手段によりX−Y軸走査
    制御されたレーザビームを照射して該半導体ウエハから
    所望のチップを分離するための方法において、 次の過程から成ることを特徴とする半導体ウエハチップ
    分離方法。 a) 該半導体ウエハ上のチップ寸法に対応したX軸及
    びY軸の切出しピッチを走査制御手段に入力すること、 b) 上記入力により形成した仮想のスクライブライン
    に対して、非加工スクライブライン領域の座標を走査制
    御手段に指定すること、 c) 走査制御手段が、半導体ウエハ上にレーザビーム
    光軸をX又はY方向の何れか方向に指定されたピッチで
    順次走査させ、次いで他の方向に指定されたピッチで順
    次走査させながら、スクライブライン上に、指定した非
    加工スクライブラインの領域を除いて、レーザビーム照
    射して切開孔を形成して、チップを分離すること。
  2. 【請求項2】 上記ピッチ入力の過程が、 2以上のチップを間に含むブロックピッチとして入力し
    て、座標上にブロック領域を形成すること、次いで、 各ブロック領域内でチップ単位ピッチを入力することを
    含む請求項1に記載のチップ分離方法。
  3. 【請求項3】 上記の非加工スクライブライン領域の指
    定の過程には、1以上のチップを包含する1以上の広域
    加工領域を座標指定することと、該各広域加工領域内で
    非加工スクライブライン領域を指定することを含み、 上記の広域加工領域の外側の範囲は、全て非加工スクラ
    イブライン領域とするようにした請求項1に記載のチッ
    プ分離方法。
  4. 【請求項4】 上記広域加工領域は、半導体ウエハの周
    辺部にある不要チップ又は理論チップ外領域を除外する
    ように指定される請求項3に記載のチップ分離方法。
  5. 【請求項5】 上記広域加工領域の指定がチップ単位の
    指定である請求項3に記載のチップ分離方法。
  6. 【請求項6】 上記広域加工領域の指定が、複数のチッ
    プを含む指定である請求項3に記載のチップ分離方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法により当該チップを
    分離した後の当該半導体ウエハについて、さらに請求項
    1記載の方法により他のチップを分離をするチップ分離
    方法。
  8. 【請求項8】 さらに、以下の過程を含む請求項1に記
    載のチップ分離方法。 d) 該半導体ウエハの上の2点以上の位置検出用マー
    クの座標を予め移動制御部に指定すること、 e) ステージ上に定置した半導体ウエハの上の上記2
    点以上の位置検出用マークを位置検出手段により検出し
    て、該マークのX−Y座標を求めること、 f) 入力したマークの座標データを比較して、ウエハ
    に対する座標軸の回転角θを検出すること、 g) レーザビームの走査により上記切開孔を形成する
    過程c)において、X方向及びY方向を回転角θだけ傾
    けた方向に走査させること。
  9. 【請求項9】 半導体ウエハには、各チップを区分する
    ためのスクライビング溝が予め形成されている請求項1
    ないし8のいずれかに記載のチップ分離方法。
  10. 【請求項10】 上記のスクライビング溝の底部には、
    当該レーザビームの吸収効率の高い金属皮膜が被着形成
    されている請求項9に記載のチップ分離方法。
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