JPH06252036A - 露光方法それに用いるパターンデータの作成方法および露光装置 - Google Patents

露光方法それに用いるパターンデータの作成方法および露光装置

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JPH06252036A
JPH06252036A JP3532393A JP3532393A JPH06252036A JP H06252036 A JPH06252036 A JP H06252036A JP 3532393 A JP3532393 A JP 3532393A JP 3532393 A JP3532393 A JP 3532393A JP H06252036 A JPH06252036 A JP H06252036A
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JP3532393A
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Yoshihiko Okamoto
好彦 岡本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光装置の構造を複雑とすることなく、ま
た、露光装置のコストを高くすることなく、露光処理の
スループットを向上させる。 【構成】 電子ビーム源8から放射された電子ビーム7
を、第1マスク9における所定寸法の単一図形からなる
第1開口領域を介して、第2マスク12における繰り返
し図形からなる第2開口領域または所定寸法の単一図形
からなる第3開口領域に対して前記第2開口領域および
第3開口領域の全体を覆うように照射する。そして、第
2マスク12を通過した電子ビーム7を半導体ウエハ2
上の所定位置に照射する。この工程を繰り返すことによ
り、半導体ウエハ2上に所定の合成パターンを転写す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光方法それに用いる
パターンデータの作成方法および露光装置技術に係り、
例えば半導体集積回路装置の製造工程である露光技術に
適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば半導体集積回路装置の製造
工程においては、半導体ウエハやフォトマスク(レチク
ルを含む)上に所定の半導体集積回路パターンを転写す
る技術として、電子線直接露光技術が注目されている。
電子線直接露光技術を用いた場合、光露光技術を用いた
場合よりも微細なパターンを転写できるからである。
【0003】電子線直接露光技術は、感電子線レジスト
を塗布した半導体ウエハやフォトマスクに対して電子線
を直接照射することにより、その感電子線レジストに所
定の半導体集積回路パターンを転写する技術である。
【0004】電子線露光技術を用いた露光方法について
は、例えば本願出願人が出願した特願平4ー15654
2号に記載があり、電子線源から放射された電子線を、
第1マスクおよび第2マスクを介して半導体ウエハ上の
感電子線レジストに照射することにより、半導体ウエハ
上に所定の半導体集積回路パターンを転写する技術につ
いて開示されている。
【0005】この従来技術の場合、1つの第2マスク
に、可変成形用の開口部と、一括転写用の開口部とが形
成されている。可変成形用の開口部は、第1マスクの開
口部との合わせによって電子線の照射面の形状を可変と
するための開口部である。また、一括転写用の開口部
は、1回で照射できる範囲内に同じ図形が複数繰り返し
配置されている開口部である。
【0006】そして、パターンの転写に際しては、次の
ようにしていた。すなわち、転写するパターンが一括転
写可能な場合には、第1マスクを通過した電子線を、第
2マスクの一括転写用の開口部に照射し、第2マスクを
通過した電子線を半導体ウエハ上の所定位置に照射す
る。
【0007】一方、転写するパターンが一括転写できな
い場合には、第1マスクを通過した電子線を、第2マス
クの可変成形用の開口部に照射することによりその照射
面を所定形状に成形した後、半導体ウエハ上の所定位置
に照射する。これらにより、半導体ウエハ上に所定の合
成パターンを効率良く転写するようにしている。
【0008】なお、繰り返しパターンを一括転写するの
みの従来技術としては、例えば特開昭62ー26032
2号公報または特願平3ー66218号公報に記載され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可変成形用
の開口部と一括転写用の開口部とを有する第2マスクを
用いてパターン転写を行う上記従来技術においては、電
子線露光装置に、電子線の照射面を可変とするための機
構が必要となるので、電子線露光装置の光学系等の構造
が複雑となる結果、描画精度の向上が阻害される、
電子線露光装置のコストが高くなる等の問題があること
を本発明者は見い出した。
【0010】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であり、その目的は、露光装置の構造を複雑とすること
なく、また、露光装置のコストを高くすることなく、露
光処理のスループットを向上させることのことのできる
技術を提供することにある。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願に於いて開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0013】すなわち、第1の発明は、ビーム源から放
射された集束ビームを、第1マスクにおける所定寸法の
単一図形からなる第1開口部を介して、第2マスクにお
ける繰り返し図形からなる第2開口部または所定寸法の
単一図形からなる第3開口部に対して前記第2開口部お
よび第3開口部の全体を覆うように照射し、前記第2マ
スクを通過した集束ビームを所定基板上の所定位置に照
射する工程を繰り返すことにより、前記所定基板上に所
定の合成パターンを転写する露光方法である。
【0014】第2の発明は、前記所定基板に所定の合成
パターンを転写するのに先立って、これから集束ビーム
を照射しようとしている第2マスクの第2開口部または
第3開口部の識別記号を検出する工程と、その識別記号
が意味するパターンと、これから所定基板に転写しよう
としているパターンとが一致するか否かを比較する工程
とを有する露光方法とするものである。
【0015】第3の発明は、前記集束ビームを前記所定
基板に照射する際の集束ビームの偏向領域単位または分
割領域単位で、繰返しパターンのデータおよび非繰返し
パターンのデータとを連続または分割して合成するため
に、前記制御データに、各パターンデータの記憶番地を
指示するポインタテーブルデータを付加した露光方法と
するものである。
【0016】第4の発明は、前記第2マスクの第2開口
部および第3開口部のマスク用パターンデータと、これ
から転写しようとする所定パターンのデータとを互いの
位置座標が重ねられるように関係を持たせた状態で、互
いに異なるデータ層に分離し記憶するパターンデータの
作成方法とするものである。
【0017】
【作用】上記した第1の発明によれば、露光処理に際し
て一括転写のみ行い、可変成形を行わない上、第1マス
クと第2マスクとの合わせ込みが不要なので、電子光学
系の構造および調整作業を複雑にすることなく、また、
露光装置のコストを高くすることなく、露光処理のスル
ープットを向上させることが可能となる。
【0018】上記した第2の発明によれば、第2マスク
上の選択された開口部が、これから転写しようとしてい
るパターンを転写するものか否かを判定することができ
るので、所望するパターンを所定基板上に転写すること
が可能となる。
【0019】上記した第3の発明によれば、繰返しパタ
ーンおよび非繰返しパターンを連続または分割して合成
する際に、それらのデータの検索を容易にすることがで
きるので、露光処理のスループットを向上させることが
可能となる。
【0020】上記した第4の発明によれば、第2マスク
上の開口部のパターンデータと、所定基板上に転写しよ
うとしているパターンデータとを分離したことにより、
データの作成効率を向上させることが可能となる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例である露光装置の全
体構成の説明図、図2は第1マスクの平面図、図3は第
2マスクの平面図、図4は図3の第2マスクの要部拡大
平面図、図5は一対の開口を通過した電子ビームによる
X方向走査およびY方向走査における検出信号波形のピ
ーク位置の説明図、図6は第2マスクの位置合せ処理を
説明するための説明図、図7(a)はステージ移動量に
対するビーム走査量誤差を示すグラフ図、図7(b)は
ステージ移動速度に対するビーム走査量誤差を示すグラ
フ図、図8は半導体ウエハの平面図、図9および図10
は半導体ウエハ上に形成された位置合せマークの平面
図、図11は第2マスクに形成された一括転写パターン
開口領域内の各開口部毎に付された識別記号の説明図、
図12は図1の露光装置における電子光学系の要部の説
明図、図13は図1の露光装置におけるウエハステージ
系の説明図、図14(a)は繰返しパターンの単位図形
の平面図、図14(b)は第2マスクの一括転写パター
ン開口領域内の開口部となる繰り返しパターンの平面
図、図14(c)は、メモリマットの構成の説明図、図
15(a), (b)は繰返しパターンと非繰返しパターン
との連なり部での露光処理を説明するための説明図、図
16は第2マスクの製作工程を示す工程図、図17は露
光パターンデータの作成工程を示す工程図、図18はS
F配列データの構成を示す説明図、図19はSSFを規
定するコマンドの説明図、図20は露光パターンデータ
の説明図、図21は偏向手段の制御制方法の説明図、図
22は第2マスクの検査方法の説明図である。
【0022】まず、本実施例の露光装置を図1〜図13
により説明する。
【0023】本実施例の露光装置1は、例えば所定形状
に成形された電子ビーム(集束ビーム)を半導体ウエハ
2上の感電子ビームレジスト(図示せず)に照射するこ
とにより、その感電子ビームレジストに所定の半導体集
積回路パターンを転写する電子線直接露光装置である。
【0024】露光装置1は、データ保管部3と、描画制
御部4と、制御I/O部5と、EB描画部6とから構成
されている。
【0025】データ保管部3は、描画データを保管する
ための構成部であり、データ記憶部3aと、データ転送
部3bとを有している。データ記憶部3aは、例えば磁
気ディスク等からなる。データ記憶部3aには、露光処
理を制御する後述の制御データおよび半導体集積回路パ
ターンの描画データ等が記憶されている。
【0026】描画制御部4は、露光装置1の全体動作を
制御するための構成部であり、例えば大形計算機が用い
られている。
【0027】制御I/O部5は、描画制御部4等から伝
送された制御信号を、EB描画部6へ入出力するための
構成部であり、バッファメモリ5aと、演算部5bと、
制御信号発生部5cと、ブランキング電極制御部5d
と、第1偏向制御部5eと、移動制御部5fと、第2偏
向制御部5gと、検出部5hと、信号処理部5iと、ス
テージ制御部5jと、ローダ制御部5kと、真空制御部
5lとを有している。
【0028】演算部5bは、バッファメモリ5aから伝
送されたデータ、例えば描画データ、マーク位置検出デ
ータおよびステージ位置データ等に基づいて、例えば次
のようなデータを作成する。
【0029】すなわち、電子ビーム7のオンオフを制御
するブランキング制御信号データを作成したり、後述す
る第2マスクに形成された複数の開口領域内の所定の開
口部を選択するための第1偏向制御信号データを作成し
たり、第2マスク12の移動量を制御する制御信号デー
タを作成したり、半導体ウエハ2に対する電子ビーム7
の照射領域および照射位置を制御する第2偏向制御信号
データを作成したりする。
【0030】EB描画部6は、電子ビーム7の照射条件
や偏向量等を制御することにより、電子ビーム7を半導
体ウエハ2の所定位置に照射するための構成部であり、
電子ビーム光学系6aと、ウエハステージ系6bとから
構成されている。
【0031】電子ビーム光学系6aは、電子ビーム源8
と、第1マスク9と、ブランキング電極10と、第1偏
向器(第1偏向手段)11と、第2マスク12と、電子
レンズ13と、第2偏向器(第2偏向手段)14とを有
している。電子ビーム源8から放射された電子ビーム7
は、これらの構成部を介してウエハステージ(載置台)
15上の半導体ウエハ2の所定位置に照射されるように
なっている。
【0032】ブランキング電極10は、電子ビーム7の
オンオフを制御するための構成部である。電子ビーム7
のオンオフは、演算部5bから制御信号発生部5cおよ
びブランキング電極制御部5dを介してブランキング電
極10に伝送されたビーム照射パラメータデータ等に基
づいて制御されるようになっている。
【0033】第1偏向器11は、電子レンズ13を透過
した電子ビーム7を、第2マスク12の所定位置に照射
するための構成部である。後述する第2マスク12の複
数の開口領域のうちの所定の開口部の選択は、演算部5
bから制御信号発生部5cおよび第1偏向制御部5eを
介して第1偏向器11に伝送された図形選択パラメータ
データ等に基づいて制御されるようになっている。
【0034】電子レンズ13は、電子ビーム7を集束し
たり、電子ビーム7の光軸の回り方向における回転補正
を行ったり、電子ビーム7の断面形状を縮小したり、半
導体ウエハ2に対する電子ビーム7の焦点合わせを行っ
たり等をするための構成部である。
【0035】第2偏向器14は、電子レンズ13を透過
した電子ビーム7を、半導体ウエハ2の所定位置に照射
するための構成部である。半導体ウエハ2に対する電子
ビーム7の照射位置は、演算部5bから制御信号発生部
5cおよび第2偏向器制御部5gを介して第2偏向器1
4に伝送された照射情報パラメータデータ(照射領域や
照射位置座標の記されたデータ)等に基づいて制御され
るようになっている。
【0036】この第2偏向器14は、大角偏向用の電磁
偏向器と、2段の小角高速偏向用の静電偏向器とから構
成されている。すなわち、半導体ウエハ2に対する電子
ビーム7の照射位置は、例えば5mm平方程度の大角度
偏向用の電磁偏向器と、例えば500μmおよび80μ
m平方程度の2段高速偏向用の静電偏向器とによる偏向
量を重畳させることによって制御されるようになってい
る。これにより、大角度、高速度の電子ビーム偏向が実
現されるようになっている。
【0037】第1マスク9および第2マスク12は、駆
動部(図参照)によって微動可能な状態で、マスク移動
ステージ上に載置されている。第2マスク12の移動
は、演算部5bから制御信号発生部5cおよび移動制御
部5fを介して駆動部に伝送された移動制御パラメータ
データ等に基づいて制御されるようになっている。これ
により、第2マスク12の後述する複数の開口領域のう
ちの1つの開口部が電子ビーム7の偏向領域内に入るよ
うに設定される。
【0038】なお、図示はしないが、第1マスク9の移
動も同様に制御されるようになっている。ただし、第1
マスク9を自動的に移動させる機構は、必ずしも必要な
い。
【0039】ここで、本実施例の第1マスク9および第
2マスク14を図2〜図5によって説明する。図2は第
1マスク9の一例である。第1マスク9は、例えばシリ
コン(Si)単結晶からなり、その主面上における格子
上交点には、例えば第1マスク9の上下面を貫通する矩
形状の開口部9aが複数形成されている。
【0040】本実施例においては、例えば電子ビーム7
の照射に起因して開口部9aに異物等が付着することに
より開口部9aの寸法精度等が劣化した場合、第1マス
ク9を移動させる等して他の開口部9aを選択すれば良
い。
【0041】このため、真空状態を大気圧状態にするこ
となく、すなわち、開口部9aを変えるために、一旦、
室内を大気圧状態にしたり、大気圧状態にした室内を再
び真空状態にしたりする等のような時間のかかる設定を
することなく、劣化した開口部9aを他の良好な開口部
9aに変えることが可能となっている。
【0042】これにより、電子ビーム7の電流値にもよ
るが、露光装置1を数カ月以上の長期にわたって連続的
に動作させることが可能となる。
【0043】また、第1マスク9には、各開口部9aに
対応する識別記号(名称も含む)9bおよびマスク名9
cが付されている。本実施例において、識別記号9bは
数字によって表現されている。マスク名9cは英小文字
によって表現されている。
【0044】ただし、識別記号9bよびマスク名9cの
表現方式は、それらに限定されるものではなく種々変更
可能であり、例えばバーコード等によって表現するよう
にしても良い。
【0045】一方、図3は第2マスク12の一例であ
る。第2マスク12は、第1マスク9と同様、例えばS
iからなり、その主面上における格子上交点には、例え
ば複数の一括転写パターン開口領域12aが配置されて
いる。各一括転写パターン開口領域12の寸法は、第1
偏向器11による電子ビーム7の偏向可能な範囲内に入
る程度の大きさであり、例えば500μm×500μm
程度である。
【0046】ところで、本実施例においては、第2マス
ク12に可変成形用の開口部が存在しない。すなわち、
本実施例においては、電子ビーム7を、第2マスク12
の一括転写パターン開口領域12a内の後述する所定の
開口部を覆うように照射すれば良く、結像する必要がな
い。
【0047】このため、結像等のための調整機構が不要
となるので、電子ビーム光学系6aの機構および調整作
業を簡単化することが可能となる。この結果、露光装置
1のパターン転写精度の向上を図ることが可能となる
上、露光装置1のコストの低減を図ることが可能とな
る。
【0048】また、可変成形を使用する場合のような成
形矩形の寸法情報やそれに応じた電子ビーム7の電流量
等の情報を不要とすることができるので、パターン形成
のためのデータ量を低減することが可能となる。
【0049】また、本実施例においては、電子ビーム7
が第2マスク12の所定の開口部を覆っていれば良いの
で、必ずしも第1マスク9を必要としない。
【0050】本実施例においては、第2マスク12に
も、所定の一括転写パターン開口領域12aを選択する
ための識別記号12bが複数形成されている。この場合
の識別記号12bは、第2マスク12の互いに直交する
2辺に沿って配置されている。
【0051】この場合は、例えば互いに直交する方向に
配置されている識別記号12b群の中から各々1つずつ
所定の識別記号12bを指定することにより、その指定
された2つの識別記号12bの交点に位置する一括転写
パターン開口領域12aを選択することが可能になって
いる。なお、マスク名12cも付されている。
【0052】一括転写パターン開口領域12aには、例
えば図4に示すように、複数の開口部12a1 〜12a
9 が配置されている。
【0053】開口部12a1 〜12a9 のうち、開口部
(第2開口部)12a1 〜12a3,12a6,12a9
は、繰り返しパターンのための開口が形成されている。
【0054】ここで、繰り返しパターンとは、電子ビー
ム7を一度に照射できる範囲内に複数の同じ図形が繰り
返し配置されているパターンである。
【0055】また、開口部12a1 〜12a9 のうち、
開口部(第3開口部)12a4,12a5,12a7,12a
8 には、例えば単一図形からなる矩形状の開口が形成さ
れている。ただし、各開口部12a4,12a5,12a8
の開口の寸法は異なっている。
【0056】なお、開口部12a7 には、その対角線上
に位置する角部近傍に、一対の矩形状の開口が形成され
ている。なお、この一対の開口は、電子ビーム7によっ
て同時に選択されるようになっている。
【0057】この一対の開口を用いて第2マスク12の
位置ずれを補正することが可能となっている。
【0058】例えば図5に示すように、一対の開口を通
過した電子ビーム7によるX方向走査およびY方向走査
における検出信号波形の各ピーク位置からピーク間距離
xy を求め、次式(1),(2)等により一括転写パ
ターン開口領域12aの倍率誤差Mおよび角度誤差θを
求めることができる。
【0059】
【数1】
【0060】
【数2】
【0061】すなわち、その一対の開口を通過した実際
の電子ビーム7の測定値と、予め記憶されているその
値、例えば縮小レンズの励磁電流と倍率との関係を表す
値、回転補正レンズと回転角との関係を表す値とを比較
することにより、第2マスク12の位置ずれを補正する
ことが可能となっている。
【0062】ところで、この一対の開口は、相互間の距
離が小さいので、電子ビーム7の照射位置の検出精度を
上げる必要がある。そこで、本実施例においては、露光
装置1のウエハステージ15上に設置されたナイフエッ
ジを持つファラデーカップ部24a(図12参照)をX
軸、Y軸の両方向に複数回走査することにより、電子ビ
ーム7の位置検出条件を向上させることが可能となって
いる。
【0063】その位置検出に際しては、例えば次のよう
にする。すなわち、図6に示すように、ウエハステージ
15を矢印Eに示す方向に移動させながら電子ビーム7
を矢印Fに示す方向に走査させてウエハステージ15上
の基準マーク16を検出すると同時に、ウエハステージ
15の移動量および移動速度をレーザ測長計(図6には
図示せず)により測定する。
【0064】これにより、図8(a),(b)に示すよう
に、モニタ画面上でビーム走査量誤差がほぼ一定となる
ようにビーム走査量を更正することができる。
【0065】また、図8に示すように、半導体ウエハ2
に基準マーク17を設ける場合にも、図9の移動マーク
検出方式の基準マーク17aを用いてビーム走査量を更
正したり、図10に示すアレイマーク検出方式の基準マ
ーク17bを用いてビーム走査量を変更したりすること
ができる。この場合もそれらのマーク位置をレーザ測長
計により測定しておき、再度ビーム走査してビーム走査
量を更正する。
【0066】なお、上記一対の開口を形成する場合に、
一対の開口を一度に選択できない程度に相互間の距離を
離した状態で形成することも考えられる。この場合、個
々の開口を個別に選択するためのビーム偏向や選択後の
ビーム振り戻しのための調整等が必要となる。
【0067】また、本実施例においては、一括転写パタ
ーン開口領域12a内の個々の開口部12a1 〜12a
9 毎に、例えば図11に示すように、識別記号12dが
付されている。これにより、一括転写パターン開口領域
12a内の所定の開口部12a1 〜12a9 を選択でき
るようになっている。
【0068】次に、第1マスクおよび第2マスクの移動
機構を図12によって説明する。
【0069】第1マスク9は、ステージ(図示せず)上
に載置されている。このステージは、XYΘ駆動系18
によって移動可能になっている。
【0070】また、第2マスク12もステージ(図示せ
ず)上に載置されている。このステージは、移動制御部
5fによって移動可能になっている。
【0071】本実施例においては、第1マスク9を通過
した電子ビーム7を第2マスク12の所定の開口部を覆
うように照射すれば良いので、第1偏向器11等の機構
が比較的簡単な構造となっている。
【0072】次に、露光装置1におけるウエハステージ
系6bを図1および図12によって説明する。
【0073】ウエハステージ系6bのチャンバ19内に
は、半導体ウエハ2を載置するためのウエハステージ1
5が設けられている。なお、チャンバ19内は、真空ポ
ンプ20によって真空にすることが可能となっている。
【0074】ウエハステージ15は、水平面内において
XY方向に自在に移動できるように設置されている。ウ
エハステージ15の移動は、ステージ制御部5jを介し
て、制御計算機4によって制御されるようになってい
る。
【0075】ステージ制御部5jは、レーザ干渉計等の
ようなレーザ測長部21によって精密に測定されたウエ
ハステージ15の変位量の計測値に基づいて、ウエハス
テージ15を制御計算機4から指令された位置に移動さ
せるようになっている。
【0076】なお、ウエハステージ15上には、図示し
ない電子ビーム検出器が設置されており、これにより、
電子ビーム7の電流値等が検出されるようになってい
る。
【0077】また、図13に示すように、ウエハステー
ジ15の上方には、マーク位置検出器22が設置されて
いる。マーク位置検出器22は、半導体ウエハ2上の位
置合わせマークに電子ビーム7を照射した際に発生する
二次電子等を電子ビーム7の走査と同期して検出するた
めの検出器である。
【0078】マーク位置検出器22で検出された位置情
報は、マーク位置検出部5h1 を介して信号処理部5i
に伝送されるようになっている。信号処理部5iは、半
導体ウエハ2上の描画領域を所定の基準座標系における
値に座標変換した後、その信号を演算部5bに伝送する
ようになっている。
【0079】演算部5bは、信号処理部5iから伝送さ
れた信号と、予め記憶されている描画データの位置のパ
ラメータデータとを加算して第2偏向器14の制御信号
データを作成し、これにより、第2偏向器14を制御す
るようになっている。
【0080】また、高さ検出部5h2 は、半導体ウエハ
2の高さを測定するための検出器であり、例えば光ポジ
ションセンサ等が採用されている。高さ検出部5h
2 は、光ビーム源(図示せず)から放射された光ビーム
を、光学系(図示せず)を介して半導体ウエハ2の主面
に対して所定の傾斜角度で照射した際に反射された光ビ
ームの光路を検出するようになっている。これにより、
半導体ウエハ2において、光ビームが照射された部分の
高さを高精度で測定することが可能となっている。
【0081】高さ検出部5h2 で検出されたその高さデ
ータは、信号処理部5iを介して所定の基準座標系に変
換された後、演算部5bに伝送されるようになってい
る。演算部5bは、その伝送されたデータに基づいて、
電子レンズ13による電子ビーム7の焦点合せ動作等を
制御するようになっている。
【0082】ステージ駆動部23は、ウエハステージ1
5を駆動するための構成部である。
【0083】また、基準マーク部24は、第2マスク1
2等の位置を設定するためのマークの検出部である。
【0084】次に、本実施例の露光方法を図1〜図13
によって説明する。
【0085】まず、第2マスク12を、第2マスクにお
ける目的の開口部が電子光学系の光軸上に位置するよう
に第2マスク移動機構によって移動する。
【0086】続いて、第1マスク9を通過した電子ビー
ム7を、第1偏向器11によって、当該一括転写パター
ン開口領域12aに含まれる開口部12a7 の1つに形
成されている一対の開口に導き、当該一対の開口を通過
させ、2本の電子ビームとしてウエハステージ15に照
射する。そして、当該ウエハステージ15に設けられて
いるファラデーカップ部24a等を走査させることによ
り、一対の開口の光軸の回りの回転ずれや倍率誤差等の
転写誤差を計測し記憶する。
【0087】そして、その測定値から補正値を算出し、
その算出値に基づいて、電子レンズ13や第2偏向器1
4等の設定状態を補正する。
【0088】その後、第1マスク9の所定の開口部9a
を通過した電子ビーム7を、第1偏向器11によって、
開口領域12aの目的の開口部に導いて、当該電子ビー
ム7の照射面の形状を所定形状に成形する。
【0089】そして、その成形された電子ビーム7を、
電子レンズ13や第2偏向器14等を介して制御するこ
とにより、ウエハステージ15上の半導体ウエハ2の所
望の位置に照射することにより、半導体ウエハ2の主面
上の感電子ビームレジストを感光させて、その感電子ビ
ームレジストに所望の大きさのパターンを転写する。
【0090】次に、本実施例の露光装置1における描画
データの流れを説明する。
【0091】まず、描画データは、データ保管部3のデ
ータ記憶部3aに記憶される。描画制御部4からの指示
により、制御計算機を介してバッファメモリ5aに、目
的のパターンの描画データが転送されるとともに、半導
体ウエハ2の当該パターンの描画位置が、電子ビーム光
学系6aの光軸下に位置決めされる。
【0092】そして、半導体ウエハ2上の位置合せマー
ク等が電子ビーム7等によって走査されることにより、
当該半導体ウエハ2の平面内における目的の描画部位の
座標情報や高さ情報等が検出される。その検出信号は、
信号処理部5iを介してバッファメモリ5aに転送され
る。
【0093】その後、前述した座標情報等に基づいて、
電子ビーム光学系6aと半導体ウエハ2上の目的の照射
位置との位置決めが行われるとともに、当該領域の高さ
情報等に基づいて、半導体ウエハ2に対する電子レンズ
13の焦点位置が設定される。
【0094】次いで、演算部5bは、バッファメモリ5
aに格納されている描画データに基づいて、電子ビーム
7の形状や偏向量等に関する制御信号を算出する。
【0095】また、演算部5bは、バッファメモリ5a
から伝送された描画データ、マーク位置信号データ、高
さ検出信号データ、ステージ位置データ等に基づいて、
次のような直接制御信号データを作成する。
【0096】すなわち、電子ビーム7のオンオフを制御
するブランキング電極制御データ、第2マスク12の複
数の開口部の一部を選択する第1偏向器制御データ、第
2マスク12の移動を制御する第2マスク移動制御デー
タ、半導体ウエハ2に対する電子ビーム7の照射領域お
よび照射位置を定める第2偏向器制御データ等である。
【0097】次に、例えば半導体集積回路パターン等の
ような複数の繰り返し図形を含むパターンの一例を図1
4(a)〜(c)によって説明する。
【0098】図14(a)〜(c)は、例えば超高集積
メモリLSIのメモリセル内における配線パターンを示
すものである。
【0099】図14(a)は繰返しパターンの単位図形
25aであり、この図形のX方向のピッチdは、例えば
0.8μm程度、Y方向の長さl1 は、例えば1.6μm程
度である。
【0100】また、図14(b)は上記第2マスク12
の一括転写パターン開口領域12a内の開口部となる繰
り返しパターン25bである。このパターンは、例えば
メモリセル内の配線パターンを4ビット分示すもので、
図14(a)の単位図形が、例えばX方向ピッチ0.8μ
m、Y方向ピッチ1.6μmで規則的に配列されて構成さ
れている。このX方向の長さl2 は、例えば最大で7μ
m程度である。
【0101】これを均一な電子ビーム7が得られる最大
領域内に、例えば4×2個配列すると、メモリセル内の
配線パターンを形成する一括転写パターンのための開口
部が得られる。この転写開口部によって、電子ビーム7
の1ショットが32ビット分に対応することになる。
【0102】図14(c)は、例えば32キロビット分
のメモリマット26の構成の説明図である。このメモリ
マット26は、図14(b)の一括転写パターン用の開
口部を用いてk×k=31×31ショットの繰り返し露
光を行うことで構成されている。なお、27は繰り返し
部を示している。
【0103】このメモリマット26の周辺部28は、図
4の開口部12a5 を用いて、指定寸法の電子ビーム7
で露光する。したがって、このメモリマット26の周辺
部28のパターン寸法は、上記ビーム寸法の整数倍とす
る必要がある。この整数倍とする条件から外れる場合、
第2マスク12上に、その寸法に対応する矩形の開口部
を設けておけば良い。
【0104】次に、繰返しパターンと非繰返しパターン
との連なり部での露光を図15によって説明する。
【0105】図15(a),(b)は、繰返しパターン2
9と非繰返しパターン30との連なり部での露光を模式
化して示したものである。
【0106】図15(a)は、第2マスク12の繰り返
しパターンを有する開口部を用いて転写可能な繰返しパ
ターン29と、第2マスク12の繰返しパターンを有す
る開口部では転写できない非繰返しパターン30との一
例である。繰返しパターン29は、例えばメモリマット
内のパターンを示し、非繰返しパターン30は周辺部の
パターンを示している。図15(a)中のl5 は、例え
ば6.4μm程度である。
【0107】図15(b)は、上記の繰返しパターン2
9および非繰返しパターン30を露光するための電子ビ
ーム照射量の一例であり、図15(a)のA−A線にお
ける電子ビーム照射量を示している。図15(b)にお
ける範囲31は、繰返しパターン29の転写領域での電
子ビーム照射量を示している。また、範囲32は非繰返
しパターン30の転写領域での電子ビーム照射量を示し
ている。
【0108】上記メモリマットの領域では、露光処理に
際してショット内で照射量が一定となるのに対して、メ
モリマット周辺部では、近接効果と呼ばれるビーム散乱
現象によって照射量が不足するため、通常、露光パター
ンの面積密度に応じてビーム照射量を大きくしている。
タングステン等の配線材料が被着された半導体ウエハに
露光する場合に、このような照射量の制御が必要にな
る。
【0109】そこで、本実施例においては、上記露光装
置1を用いて半導体集積回路パターン等のような複数図
形の繰返しを含むパターンを露光する際、1つの露光領
域内に繰返しパターン29と非繰返しパターン30とが
ある場合または異なる繰返しパターンがある場合には、
例えば次のようにして露光処理を行う。
【0110】まず、メモリマットの領域を露光する際に
は、第1マスク9を通過した電子ビーム7を第1偏向器
11を用いて第2マスク12の繰返しパターンを含む開
口部に照射し、さらに第2マスク12を通過した電子ビ
ーム7を第2偏向器14を用いて半導体ウエハ2上の所
定の位置に照射する処理を繰り返す。
【0111】続いて、周辺部の領域を露光する際には、
第1マスク9を通過した電子ビーム7を第1偏向器11
を用いて第2マスク12の単一の矩形図形のみからなる
開口部に照射し、さらに第2マスク12を通過した電子
ビーム7を第2偏向器14を用いて半導体ウエハ2上の
所定の位置に照射する処理を繰り返す。
【0112】そして、本実施例においては、これらの露
光処理に際して、ウエハステージ15を移動させなが
ら、第2偏向器14のビーム偏向制御範囲内で合成パタ
ーンを形成する。すなわち、1回の走査で所定単位の合
成パターンを形成してしまう。
【0113】また、これらの露光処理に先立って、上記
第2マスク12を所定位置に移動した後、上記基準マー
ク部24によって第1のビーム偏向制御と第2のビーム
偏向制御との基準位置を更正し、半導体ウエハ2を所望
の位置に移動する。その後、電子ビーム7を半導体ウエ
ハ2の所定位置に照射して合成パターンを形成する。
【0114】このような露光方法を実現するためには、
それに対応した露光用パターンデータが露光装置1の制
御部に転送される必要がある。また、露光装置1では、
電子ビーム7を高速度に制御したり、オンオフ照射した
りするため、大容量のバッファメモリ5aを備えている
が、このバッファメモリ5aへのデータ入出力時間も問
題となる。
【0115】そこで、本実施例においては、上記の露光
用パターンデータを、上記データ記憶部3aに一時的に
記憶しておく場合においても、データフォーマットを揃
えてある。これにより、効率の良いデータ処理が可能と
なる。
【0116】上記の露光処理を実現するための描画デー
タは、上記の第1と第2のビーム偏向制御やビームブラ
ンキング制御等によって電子ビーム7を高速度に制御
し、かつ、オンオフ照射するため、それらの制御回路に
信号ケーブルで接続されたバッファメモリ5a上で、ま
たはそれらの制御回路に中央処理装置(CPU)を介し
てバス接続されたデータ記憶部3a上等で規定されるも
のである。
【0117】上記露光装置1において、半導体ウエハ2
を搭載するウエハステージ15を連続して移動しながら
パターンを露光する際、上記したように第2の偏向制御
が大角偏向の電磁偏向と二段の小角偏向の静電偏向を組
合わせている。この静電偏向の中心位置を移動ステージ
の移動位置に対応して、電磁偏向を補正することで、ス
テージを連続して移動しながら、パターンの露光ができ
る。その際、ウエハステージ15の移動速度は、露光パ
ターンの密度に応じて補正する必要がある。
【0118】次に、上記第2マスク12の製造方法を図
16の工程に従って説明する。
【0119】まず、マスク用基板(図示せず)を用意す
る(ステップ100)。マスク用基板は、Si単結晶か
らなる半導体ウエハ上にエッチングストッパ層を介して
Si単結晶からなる単結晶層が形成され、さらにその単
結晶層上に酸化膜等が形成されて構成されている。エッ
チングストッパ層は、例えばSi基板にホウ素が導入さ
れて形成されている。単結晶層の厚さは、例えば20μ
m程度である。
【0120】このマスク用基板は、例えば次の2つの方
法によって製作する。
【0121】第1は、不純物導入法とエピタキシャル法
とを用いた方法である。この方法では、例えばホウ素等
のような不純物を半導体ウエハの所定の深さ位置に導入
した後、半導体ウエハに対して熱処理を施すことによ
り、その不純物を導入した部分にエッチングストッパ層
を形成するとともに、半導体ウエハの主面の結晶性を回
復させ、続いて、半導体ウエハの主面上にエピタキシャ
ル法等によってSi単結晶層を成長させることによって
マスク用基板を形成する方法である。
【0122】第2は、ウエハ貼り合わせ法を用いた方法
である。この場合は、まず、例えばホウ素等のような不
純物を第1の半導体ウエハの主面に導入した後、その半
導体ウエハに対して熱処理を施すことにより、第1の半
導体ウエハの主面にエッチングストッパ層を形成する。
続いて、絶縁層上にSi単結晶層を形成した第2の半導
体ウエハを用意し、第2の半導体ウエハをそのSi単結
晶層が第1の半導体ウエハのエッチングストッパ層に接
触されるような状態で第1の半導体ウエハに貼合わせ
る。その後、第2の半導体ウエハの裏面を研磨すること
によってマスク用基板を形成する。
【0123】一方、マスク用描画パターンデータ作成処
理においては、繰り返し部パターン抜き取り工程(ステ
ップ101)、マスク倍率設定工程(ステップ102)
およびパターン配列指定工程(ステップ103)を経て
マスク用描画パターンデータを作成する。
【0124】次いで、感電子ビームレジストをマスク用
基板の主面に塗布した後(ステップ104)、そのマス
ク用基板を電子ビーム露光装置内に装填する。
【0125】この際に用いる電子ビーム露光装置は、本
実施例の露光装置1でも、従来の露光装置でも良いが、
図形のフォーマットおよびマスク用基板上に形成する図
形開口の配置は、本実施例の露光装置1に合わせて揃え
る必要がある。なお、本実施例においては、マスク用基
板に描画するパターンの倍率は、例えば25倍である。
【0126】その後、マスク用基板の主面側の感電子ビ
ームレジストに、一括転写領域の開口部のためのパター
ンと、単一の矩形図形からなる開口部のためのパターン
と、後述の裏面露光の基準となるマークパターンとを描
画する(ステップ105)。
【0127】次いで、現像処理によってレジストパター
ンを形成した後(ステップ106)、そのレジストパタ
ーンをマスクとして、所定のエッチング法により、その
レジストパターンから露出する酸化膜をエッチング除去
した後、その酸化膜をマスクとして、例えばプラズマR
IE(Reactive Ion Etching)エッチング法によりマス
ク用基板の主面に深さ20μm程度の溝を形成する(ス
テップ107)。
【0128】続いて、そのレジストパターンを除去した
後(ステップ108)、マスク用基板の主面に、後に続
く裏面エッチング処理の際の保護膜として酸化膜または
窒化膜を形成する(ステップ109) その後、マスク用基板の裏面に感電子ビームレジストを
塗布した後(ステップ110)、両面アライナ露光装置
等を用いて、マスク用基板の主面の位置合わせマークに
基づいて、マスク用基板の裏面の感電子ビームレジスト
に対して露光処理を施す(ステップ111)。
【0129】次いで、そのレジストに対して現像処理を
施した後(ステップ112)、そのマスク用基板に対し
て、例えば水酸化カリウムやピロカテコール等のような
アルカリ性の溶液を用いて異方性エッチング処理を施
す。この際、エッチング除去の面位が、上記エッチング
ストッパ層に至るまでマスク用基板の裏面側をエッチン
グ除去する(ステップ113)。
【0130】また、マスク周辺部の切り出しとなる領域
についても、裏面開口と主面開口とを重ね合わせること
で、マスク周辺部の切り出し寸法精度を向上させること
ができる。
【0131】続いて、マスク用基板を切り出した後(ス
テップ114)、そのマスク用基板の主面に、例えば金
(Au)等のような重金属をスパッタリング法等によっ
て堆積して保護膜を形成する(ステップ115)。
【0132】これによって、マスク用基板がSiのみの
軽元素であることによって生じる電子ビーム7のマスキ
ング性能の低下を抑制することができる。このようにし
て、例えば厚さ20μm程度の第2マスクを製作する
(ステップ116)。
【0133】なお、上記第1マスク9についても、同様
にしてSiからなるマスク用基板を用いて製作すること
ができる。
【0134】次に、本実施例の露光装置1を制御するた
めのパターンデータ作成フローを図17によって説明す
る。
【0135】入力データは、半導体集積回路装置等のよ
うな複数の繰返し図形を含むパターンデータまたは図形
に対応する情報が規定されるデータである。
【0136】そして、入力データは、セルと呼ばれる基
本機能素子単位での繰返し配列展開情報を持つストリー
ムフォーマット(Calma Stream Format)を用いて作成さ
れている(ステップ1101)。
【0137】これは、セル単位での素子設計を基にして
半導体集積回路装置の設計を行うことにより、繰返し配
列展開情報によるデータの変換処理および転送処理等を
容易にするためである。
【0138】なお、このような方式の入力データは、本
実施例に用いる電子ビーム描画装置の他に、従来の電子
ビーム描画装置やマスク検査装置の入力データとして一
般的に用いられている。
【0139】繰返し配列展開情報を持たない非階層ST
REAM1102の入力データは、繰返し図形とそのピ
ッチを指定することにより、繰返し図形を抽出した後、
ステップ1103の階層化処理にて階層構造の入力デー
タに変換する。
【0140】このような複数の図形の繰返しを含むパタ
ーンデータのストリームフォーマット化に際しては、基
本図形とその繰返しの配列展開情報と非繰返し図形から
なるパターンデータとをできるだけ1つのファイルにし
ておくことが望ましい。
【0141】これは、複数ファイルに分散すると、パタ
ーン描画処理に際して、複数ファイルに分散された該当
パターンデータを、該当する描画領域(電子ビーム描画
の場合はビーム偏向領域)毎に検索した後、描画制御部
にデータ転送して描画する必要が生じるので、それだけ
余分に描画時間がかかるからである。また、半導体ウエ
ハ2上でのパターン合成に際して、パターン合成の指定
ファイルミス等、人為的な作業ミスを誘発し易くなるか
らである。
【0142】半導体集積回路パターン等のように、複数
のパターンが積層されて構成されるパターンデータにお
いては、露光装置1を制御するためのパターンデータの
作成に際して、半導体集積回路パターンのデータを、マ
スク用パターンデータと分離し、積層構成の独立したデ
ータ層に作成する。これにより、データの処理効率を向
上させることができる。ただし、半導体集積回路パター
ンは、半導体集積回路装置を構成する1工程層の完成パ
ターンとしてはデータ層が重ねられ設計図と同一となっ
て出力される。
【0143】続いて、ステップ1104のパターン分
類、ベクタ化処理によって、繰返しセル(ステップ11
05)、非繰返しパターン(ステップ1106)、サブ
トラクトパターン(ステップ1107)および参照関係
(ステップ1108)の各ファイルに分離出力する。
【0144】ここで、繰返しセルは、繰返し図形のデー
タファイルであり、非繰返しパターンは、それ以外の非
繰返し図形のデータファイルである。また、サブトラク
トパターンは、繰返しパターンと非繰返しパターンとの
境界処理のためのデータファイルであり、参照関係は、
配列展開情報のデータファイルである。
【0145】繰返しセルは、電子ビーム描画で一括転写
できる領域に入る複数の図形開孔に対応したパターンを
基準として抽出したパターンとする必要がある。この一
括転写できる領域は、ビーム強度の均一性等によって描
画精度が低下することのない範囲である。
【0146】電子ビーム描画では、クーロン効果と呼ば
れている制限があり、例えば電流密度10A/cm2
電子ビームを用いた場合、半導体ウエハ2上で、例えば
ショットサイズに換算すると最大7μm平方程度に制限
される。
【0147】したがって、繰返しパターンとその配列情
報とは、半導体集積回路等のような複数の図形の繰返し
単位が、一括転写できる領域に入る複数の図形開孔に対
応したものとなっている。すなわち、繰返しパターンの
領域が小さければ、一括転写できる領域内でまとめ、そ
れが大きければ、逆に一括転写できる領域内に分割する
データ処理を行う。
【0148】これにより、入力データにおける複数の図
形の繰返し単位が、一括転写できる領域に入る複数の図
形開口に対応していれば、その分、データ処理時間を短
縮することができる。
【0149】この段階で入力データと出力データとの排
他的論理和(以下、EORという)をとって、そのパタ
ーンデータをチェックしたり、パターン寸法を補正した
りする。
【0150】このパターンチェックは、非繰返しパター
ンとサブトラクトパターンとの差分による非繰返し図形
の重なり除去処理や繰返しセルの論理和による繰返し図
形の重なり除去処理を行うものである。また、この寸法
補正は、電子ビーム露光に際し、近接効果と呼ばれてい
る半導体ウエハ上での電子ビーム散乱現象による寸法劣
化を補正するためのものである。
【0151】続いて、ステップ1109のSLICE
は、パターンを一度に露光するための基本図形に分解処
理するものである。
【0152】また、ステップ1110のSSF(Sub Su
b Field)分割は、本実施例の露光方法で説明した第2偏
向器14の内で、電子ビーム7を高速度に偏向できる領
域毎に分割するものである。これは、電子ビーム7を高
速、高精度に偏向する場合、静電場を構成する電極間に
電子ビーム7を通して静電偏向する方式を用いるが、そ
の領域が、例えば100μm平方程度に制限されるため
である。
【0153】SSF分割処理により、SSF単位に繰返
しパターンと、その配列情報と、非繰返しパターンとの
ファイルに分割する。SSF単位の非繰返しパターンフ
ァイルは、SSF内図形パターンファイル(ステップ1
111)、ポインタテーブルファイル(ステップ111
2)、SSFアレイファイル(ステップ1113)に分
割する。
【0154】繰返しセルを、SSF内図形パターンファ
イル(ステップ1114)、ポインタテーブルファイル
(1115)に分割する。ここで、ポインタテーブル
は、図形パターンデータの格納番地の記憶テーブルファ
イルである。
【0155】ところで、SSF単位に非繰返しパターン
データおよび繰返しパターンデータを持たせると情報量
が大幅に増加する。そこで、本実施例においては、SS
F配列に階層構造を持たせ、1階層のSF数と同じ大き
さを持ったポインタテーブルを持たせる。
【0156】これによって、半導体集積回路メモリのセ
ルパターンのように1チップの中に規則正しく配列した
繰返しパターンのデータ量を少なく定義することができ
る。
【0157】ここで、2階層、3階層のSF配列は、S
F配列コマンドからポインタテーブルによって、1階層
のパターンデータとリンクさせる。各SF単位では、そ
の領域内での繰返し情報と非繰返し情報だけを持たせ、
図形情報をポインタデータを参照することにによって容
易に読み出すことができる。
【0158】例えば図18は、3階層のSF配列の一例
である。このような配列は、次のようにして定義するこ
とができる。なお、図18のA〜Dは分割領域を示して
いる。
【0159】3階層のSSF配列であることを示すコマ
ンド X,Y 繰返し基準となるSSFの中心座標 m,n SSFのX方向、Y方向の3階層繰返し
数 dX,dY SSFのX方向、Y方向の3階層繰返し
ピッチ m,n SSFのX方向、Y方向の2階層繰返し
数 dX,dY SSFのX方向、Y方向の2階層繰返し
ピッチ m,n SSFのX方向、Y方向の1階層繰返し
数 dX,dY SSFのX方向、Y方向の1階層繰返し
ピッチ PA パターンデータのポインタ表の先頭番
地 続いて、ステップ1116のアレイ変換は、入力パター
ンデータの配列展開情報をSSFアレイに変換処理する
ものである。図19は、上記のSSFを規定するコマン
ドの説明であり、このようにして、SSFの配列位置等
を規定することができる。
【0160】図19においてSSFの一次元配列を指定
するパラメータの意味は次の通りである。Pnt.NO
はパターンデータの記憶番地表のポインタ番号である。
mは一次元配列のSSF繰り返し数である。PAは先頭
SSFのポインタ相対位置である。dPAはSSFポイ
ンタ相対位置の繰返し増分である。X0,Y0 は先頭SS
Fの位置座標(半導体チップ中心からの相対指定)であ
る。dr0 はSSF位置座標の繰返し増分である。
【0161】最後に、ステップ1118の合成処理によ
り、上記のデータを合成して出力する(ステップ111
9)。その際、次の2つの合成方法を指定することがで
きる。
【0162】(1).第1の方法は、出力データを次のよう
にして出力する方法である。すなわち、第2のビーム偏
向領域単位またはその分割領域単位で、繰返しパターン
データと非繰返しパターンデータとを連続して合成出力
する方法である。
【0163】これは、露光処理に際して、繰返しパター
ン29と非繰返しパターン30(図15参照)とで露光
の状態を変えないで露光処理を行う場合であり、繰返し
パターン29と非繰返しパターン30との露光密度がほ
どんど変化しない場合に適応できる。
【0164】(2).第2の方法は、出力データを、上記第
2マスク12の移動に対応し、第2マスク12の移動単
位で分離して出力する方法である。
【0165】これは、第2マスク12の移動に伴って、
電子ビーム照射位置と半導体ウエハ2の位置とを較正す
る必要があり、半導体ウエハ2上またはウエハステージ
15上の基準マークを検出することにより、第2のビー
ム偏向領域の基準位置を較正するためである。
【0166】本実施例においては、これらの合成方法を
簡単に切り換えるために、出力データを、第2のビーム
偏向領域単位または分割領域単位で連続または分割して
合成するためのポインタテーブルが付加されている。
【0167】出力データ(制御データ)は、次の2つの
データを有する。第1は、上記繰返し図形に対応させた
図形開口部分のデータとして抽出されるデータであり、
第2マスク12の図形開口に対応する識別記号(名称も
含む)データと、その転写パターンの半導体ウエハ2上
に対応する位置座標データと、その繰返し配置データと
を構成要素とするデータである。繰り返し配置データに
は、例えば繰り返し配置されるパターンのピッチのデー
タやそのパターンが何回繰り返し配置されるかを表すデ
ータ等が記されている。
【0168】第2は、その抽出による残りパターン部分
のデータであり、半導体ウエハ2上に対応する位置座標
データと、その繰返し配置データとを構成要素とするデ
ータである。なお、この出力データは、磁気ディスク等
のデータ記憶部3aに合成出力されるようになってい
る。
【0169】ここで、一つの図形データを指定するため
には、例えば図20に示すようなパラメータを設定す
る。本実施例においては、パターンデータ量を圧縮する
ため、例えば1/2ワード(16ビット)列に対して、
各ビットに意味付けしている。
【0170】図20(a)は、一括転写ビーム指定コマ
ンドを示す。Naは第2マスク12の開口部の選択番号
である。
【0171】図20(b)はX座標指定コマンドを示
す。Xは、図形のサブフィールド中心からの相対X座標
である。ここで、Xは、例えば−2112 X≦212−1を
満たすように設定されている。
【0172】図20(c)はY座標指定コマンドを示
す。Yは、図形のサブフィールド中心からの相対Y座標
である。ここで、Yは、例えば−212≦Y≦212−1を
満たすように設定されている。
【0173】図20(d)は露光時間指定コマンドを示
す。Tは、電子ビーム7の照射時間に対応したパラメー
タを示す。実露光時間へのデータ変換は、別途時間変換
テーブルを参照して行う。
【0174】このようなパラメータを組合せた出力デー
タは、露光装置が許容する図形処理コマンドのフォーマ
ットの一部である。本実施例においては、図20のパラ
メータの(b),(c)に区切り記号を設けた指定を定義
してある。
【0175】このため、所定の露光を行うためのデータ
が、例えば図20(b)のX座標指定のパラメータのみ
の場合でも、他のパラメータをその直前の露光の際に用
いたパラメータを参照して露光処理することができる。
これにより、データ量をさらに削減することが可能とな
る。
【0176】ここで、本実施例の場合、従来、必要だっ
たパターン寸法に相当するデータが意味を持たない。本
実施例の場合、第2マスク12に形成されている予め設
定された寸法の矩形状の開口部12a1 〜12a9 を選
択して、それによってパターンを転写するからである。
そこで、本実施例においては、そのパターン寸法に相当
するデータをデータ量の削減のために削除してある。
【0177】また、本実施例においては、第2マスク1
2の開口部12a1 〜12a9 のパターンデータと、露
光処理に際して選択する第2マスクの開口部12a1
12a9 のパターンデータとが各々のパターンの相対位
置関係を変更可能な状態で記憶されている。
【0178】このため、あるショットに際して第2マス
ク12上の開口部を所定の開口部から他の開口部に変え
たいといった場合でも、パターンデータの書き換えによ
って容易にそれに対応することができる。すなわち、1
つの第2マスク12を有効に使用することが可能とな
る。
【0179】そして、第2マスクを変更した場合におい
ても、偏向条件等をパターンデータの書き換えによって
容易に変えることができる。すなわち、露光用のパター
ンデータの大幅な変更を伴うことなく、データの作成が
可能となる。
【0180】このようなパターンデータ作成処理は、ソ
フトウェアプログラムをワークステーション等のような
計算機上に移植することによって自動的に行われるよう
になっている。
【0181】すなわち、半導体集積回路パターン等のよ
うな複数の繰返し図形情報を含むパターンデータまたは
単一の矩形のパターン情報が規定されるデータを上記ワ
ークステーション等のような計算機の磁気ディスク等に
記憶しておく。このデータを読み込み、上記のデータ作
成方法に従って処理を施す。
【0182】データ作成用の計算機において、入力デー
タは、半導体集積回路等のような複数の繰返し図形情報
を含むパターンデータまたは上記図形情報が規定される
データであり、磁気テープ、通信等の媒体を介して磁気
ディスク等の記憶装置に一時記憶されたものである。
【0183】また、出力データは、上記繰返し図形情報
部が図形開口に対応させて抽出され、第2マスク12の
複数の図形開口の一部に対応する識別記号と、その転写
パターンの半導体ウエハ2上に対応する位置座標データ
と、その繰返しデータとを構成要素とするパターンデー
タと、上記抽出の残りパターン部分を半導体ウエハ2上
に対応する位置座標データとを構成要素とするパターン
データを磁気ディスク等の記憶装置に合成出力されたも
のである。
【0184】データ作成用の計算機は、本実施例の露光
装置の制御計算機と兼用しても、別の計算機を用いても
よい。ただし、別の計算機を用いた場合は、その別の計
算機と、露光装置の制御計算機とをオンライン接続する
と良い。これにより、データ処理効率を向上させること
ができる。
【0185】以上のようにして露光処理の際に用いる一
括転写用のパターンデータを作成することができる。
【0186】このように、本実施例においては、一括転
写方式の露光装置1に用いるパターンデータの作成を容
易にすることができる。また、露光処理に際して一括転
写方式を採用するので、露光処理のスループットを向上
させることができる。
【0187】また、上記第2マスクに用いるパターンデ
ータを、半導体集積回路パターンデータと分離し、独立
層に作成するとともに、各独立層が互いに関係を有した
状態で記憶される構成としたことにより、上記のパター
ンデータの作成効率を向上させることができる。
【0188】次に、制御用パターンデータとそれを用い
た制御方法の一例を図21によって説明する。ここで
は、電子ビーム7を偏向してショット位置を制御する方
法について説明する。
【0189】まず、図20に示した(b),(c)のビー
ムショット位置のデータを、パターンデータに含まれて
いる上位ビット列または下位ビット列からなるコードに
より、バッファメモリ5a(図1参照)から演算部5b
を介して取り出す。このビームショット位置データは、
上記のコードデータを削除するだけで良い。このため、
本実施例においては、データ処理の高速化が可能となっ
ている。
【0190】取り出されたデータは、レジスタ33に一
時的に保管された後、ステージ位置や他の電子ビーム制
御とのタイミングを合わせた状態でデジタル/アナログ
コンバータ(以下、DACという)34に伝送される。
そして、DAC34によって、ショット位置のビットデ
ータに対応したアナログ電圧が出力される。
【0191】このアナログ電圧は、オペアンプ35,3
6によって電圧調整された後、ビーム偏向電極37に印
加される。これによって、図20の図形コマンドのパタ
ーンデータを、位置座標に対応したビーム偏向電極37
の電圧に変換することができる。
【0192】次に、本実施例の露光方法に用いられる第
2マスクの検査方法を図22によって説明する。
【0193】上記したように本実施例においては、第2
マスク12の複数の開口部12aの各々に対応して識別
記号12b,12dが設けられ、露光装置1に入力する
パターンデータを構成するデータが識別記号12b,1
2dを含むようにしてある。
【0194】すなわち、図20で一括転写開口に対応し
て一括転写パターンのコードが付けられている。
【0195】このように、パターンデータに開口のそれ
ぞれに対応して転写マスクパターンの識別記号があるの
で、これを用いて、描画前に転写マスクパターンが適当
なものかどうか検査することができる。その検査を図2
2によって説明する。
【0196】図22において、第1偏向器11と第2マ
スク12との間には、当該第2マスク12を電子ビーム
7によって走査する際に発生する反射電子や二次電子等
の荷電粒子の量を検出するセンサ38が配置されてい
る。
【0197】センサ38の出力は、アンプ39および切
替スイッチ40aを介して比較器41の一方の入力に電
気的に接続されている。
【0198】また、比較器41の他方の入力には、切替
スイッチ40bを介して測定データを記憶するメモリ4
2aが電気的に接続されている。
【0199】さらに、切替スイッチ40bには、メモリ
42bも接続されている。メモリ42bには、第2マス
ク12における転写パターンの設計データが格納されて
いる。
【0200】まず、第1マスク9を通過した電子ビーム
7を、第1偏向器11を制御することによって、第2マ
スク12の開口部12a5 に照射し走査するとともに、
この時に得られた荷電粒子の検出信号データをメモリ4
2aに記憶する。
【0201】続いて、第2マスク12上の複数の開口部
12a1 〜12a9 の一つを選択する際に、その選択し
た開口部のパターンデータと、メモリ42aに記憶され
た検出信号データと比較することにより、選択した転写
パターンの形状劣化や種別等を検証する。
【0202】その形状劣化の検証工程は、電子ビーム7
の照射に起因する第2マスク12の開口部12a1 〜1
2a9 の劣化を調べるたもの工程であるとともに、第2
マスク12の継続使用の可否を判別するための工程でも
ある。
【0203】また、この際、露光処理中における検出信
号と、第2マスク12の転写パターンの設計データとを
比較することも可能である。
【0204】ただし、第2マスク12のパターンの検出
信号と設計データから得られる信号とは、例えばパター
ンコーナ部の丸みが異なる等、若干異なる場合があるの
で、それに応じたデータ処理を必要に応じて施す。
【0205】このように、本実施例の場合には、第2マ
スク12の開口部12a1 〜12a9 の形状や種別等を
検証することができる。例えば第2マスク12に付着し
た異物等による転写ミスや第2マスク12の誤装填や開
口部の誤選択等による露光処理ミスを確実に防止でき
る。このことは、多数の第2マスク12を使用する量産
工程等において、パターン転写作業の信頼性の向上に特
に有効となる。
【0206】このように本実施例によれば、以下の効果
を得ることが可能となる。
【0207】(1).露光処理に際して一括転写のみで可変
成形を行わないので、電子光学系の構造を簡単化するこ
とが可能となる。
【0208】(2).露光処理に際して一括転写のみ行い、
可変成形を行わない上、第1マスク9と第2マスク12
との合わせ込みが不要なので、露光処理の際の調整を簡
単化することが可能となる。
【0209】(3).上記(1),(2) により、露光装置1のパ
ターン転写精度を向上させることが可能となる。
【0210】(4).上記(1),(2) により、露光装置1を安
価とすることが可能となる。
【0211】(5).露光処理に際して一括転写のみで可変
成形を行わないので、露光用のパターンデータにパター
ン幅やパターン長さ等のような情報が必要ない。このた
め、露光用のパターンデータの作成を容易にすることが
できる上、データ量を低減することが可能となる。
【0212】(6).露光処理に際して、転写パターンを一
括で転写することにより、露光処理のスループットを向
上させることが可能となる。
【0213】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0214】例えば前記実施例においては、第1マスク
の開口部を矩形状とした場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば
円形状としても良い。
【0215】また、前記実施例においては、第2マスク
の開口部の検査に際して、センサを用いた場合について
説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可
能であり、例えば透過型SEM(Scanning Electron Mi
croscope)方式によって第2マスクの開口部を検査して
も良い。すなわち、第1偏向器の制御によって、第2マ
スクの開口部を電子ビームで走査し、移動ステージ上の
ビーム検出器によって、透過電子ビームを検出しても良
い。検出信号のデータ処理方法は前記実施例と同様とす
る。
【0216】また、電子光学系の構成は、前記実施例に
例示したものに限定されるものではなく、他の構成であ
っても良い。例えば前記実施例においては、第2偏向器
が静電2段、電磁1段の場合を説明したが、これに限定
されるものではなく、例えば静電1段、電磁1段として
も良い。また、ブランキング電極を第2マスクの下方に
設置しても良い。
【0217】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である電子ビ
ーム直接描画技術に適用した場合について説明したが、
これに限定されず種々適用可能であり、例えばフォトマ
スクに所定のパターンを転写する際の露光技術等のよう
な他の露光技術に適用することも可能である。
【0218】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0219】(1).前記した第1の発明によれば、露光処
理に際して一括転写のみ行い、可変成形を行わない上、
第1マスクと第2マスクとの合わせ込みが不要なので、
電子光学系の構造および調整作業を複雑にすることな
く、また、露光装置のコストを高くすることなく、露光
処理のスループットを向上させることが可能となる。
【0220】(2).前記した第2の発明によれば、第2マ
スク上の選択された開口部が、これから転写しようとし
ているパターンを転写するものか否かを判定することが
できるので、所望するパターンを所定基板上に転写する
ことが可能となる。
【0221】(3).前記した第3の発明によれば、繰返し
パターンおよび非繰返しパターンを連続または分割して
合成する際に、それらのデータの検索を容易にすること
ができるので、露光処理のスループットを向上させるこ
とが可能となる。
【0222】(4).前記した第4の発明によれば、第2マ
スク上の開口部のパターンデータと、所定基板上に転写
しようとしているパターンデータとを分離したことによ
り、データの作成効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である露光装置の全体構成の
説明図である。
【図2】第1マスクの平面図である。
【図3】第2マスクの平面図である。
【図4】図3の第2マスクの要部拡大平面図である。
【図5】一対の開口を通過した電子ビームによるX方向
走査およびY方向走査における検出信号波形のピーク位
置の説明図である。
【図6】第2マスクの位置合せ処理を説明するための説
明図である。
【図7】(a)はステージ移動量に対するビーム走査量
誤差を示すグラフ図であり、(b)はステージ移動速度
に対するビーム走査量誤差を示すグラフ図である。
【図8】半導体ウエハの平面図である。
【図9】半導体ウエハ上に形成された位置合せマークの
平面図である。
【図10】半導体ウエハ上に形成された位置合せマーク
の平面図である。
【図11】第2マスクに形成された一括転写パターン開
口領域内の各開口部毎に付された識別記号の説明図であ
る。
【図12】図1の露光装置における電子光学系の要部の
説明図である。
【図13】図1の露光装置におけるウエハステージ系の
説明図である。
【図14】(a)は繰返しパターンの単位図形の平面図
であり、(b)は第2マスクの一括転写パターン開口領
域内の開口部となる繰り返しパターンの平面図であり、
(c)はメモリマットの構成の説明図である。
【図15】(a),(b)は繰返しパターンと非繰返しパ
ターンとの連なり部での露光処理を説明するための説明
図である。
【図16】第2マスクの製作工程を示す工程図である。
【図17】露光パターンデータの作成工程を示す工程図
である。
【図18】SF配列データの構成を示す説明図である。
【図19】SSFを規定するコマンドの説明図である。
【図20】露光パターンデータの説明図である。
【図21】偏向手段の制御制方法の説明図である。
【図22】第2マスクの検査方法の説明図である。
【符号の説明】
1 露光装置 2 半導体ウエハ(所定基板) 3 データ保管部 3a データ記憶部 4 描画制御部 5 制御I/O部 5a バッファメモリ 5b 演算部 5c 制御信号発生部 5d ブランキング電極制御部 5e 第1偏向制御部 5f 移動制御部 5g 第2偏向制御部 5h 検出部 5h1 マーク位置検出部 5h2 高さ検出部 5i 信号処理部 5j ステージ制御部 5k ローダ制御部 5l 真空制御部 6 EB描画部 6a 電子ビーム光学系 6b ウエハステージ系 7 電子ビーム(集束ビーム) 8 電子ビーム源 9 第1マスク 9a 開口部(第1開口部) 9b 識別記号 9c マスク名 10 ブランキング電極 11 第1偏向器(第1偏向手段) 12 第2マスク 12a 一括転写パターン開口領域 12a1 〜12a3,12a6,12a9 開口部(第2開
口部) 12a4,12a5,12a7,12a8 開口部(第3開口
部) 12b 識別記号 12c マスク名 12d 識別記号 13 電子レンズ 14 第2偏向器(第2偏向手段) 15 ウエハステージ 16 基準マーク 17,17a,17b 基準マーク 18 XYΘ駆動系 19 チャンバ 20 真空ポンプ 21 レーザ測長部 22 マーク位置検出器 23 ステージ駆動部 24 基準マーク部 24a ファラデーカップ部 25a 単位図形 25b 繰り返しパターン 26 メモリマット 27 繰り返し部 28 周辺部 29 繰返しパターン 30 非繰返しパターン 31,32 範囲 33 レジスタ 34 デジタル/アナログコンバータ 35,36 オペアンプ 37 ビーム偏向電極 38 センサ 39 アンプ 40a,40b 切替スイッチ 41 比較器 42a,42b メモリ lX,y ピーク位置間距離 l1,2 長さ d ピッチ k ショット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーム源から放射された集束ビームを、
    第1マスクにおける所定寸法の単一図形からなる第1開
    口部を介して、第2マスクにおける繰り返し図形からな
    る第2開口部または所定寸法の単一図形からなる第3開
    口部に対して前記第2開口部および第3開口部の全体を
    覆うように照射し、前記第2マスクを通過した集束ビー
    ムを所定基板上の所定位置に照射する工程を繰り返すこ
    とにより、前記所定基板上に所定の合成パターンを転写
    することを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記所定基板を載置する載置台を移動さ
    せて前記所定基板に所定の合成パターンを転写する際
    に、ビーム偏向制御の範囲内で合成パターンを転写する
    ことを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記所定基板に所定の合成パターンを転
    写するのに先立って、これから集束ビームを照射しよう
    としている第2マスクの第2開口部または第3開口部の
    識別記号を検出する工程と、その識別記号が意味するパ
    ターンと、これから所定基板に転写しようとしているパ
    ターンとが一致するか否かを比較する工程とを有するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記所定基板に所定の合成パターンを転
    写するのに先立って、前記所定基板または所定基板を載
    置する載置台に記された位置合せ基準マークを検出する
    工程と、前記位置合せ基準マークの検出データに基づい
    て、第2マスクへの集束ビーム照射位置、所定基板への
    集束ビーム照射位置および所定基板の設定位置を設定す
    る工程とを有することを特徴とする請求項1、2または
    3記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記所定基板に所定の合成パターンを転
    写する露光処理の制御データが、前記第2マスクの複数
    の第2開口部または第3開口部毎に付された識別記号の
    データと、転写しようとするパターンの転写位置座標の
    データと、繰り返し配置データとを有することを特徴と
    する請求項1、2、3または4記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記集束ビームを前記所定基板に照射す
    る際の集束ビームの偏向領域単位または分割領域単位
    で、繰返しパターンのデータおよび非繰返しパターンの
    データとを連続または分割して合成するために、前記制
    御データに、各パターンデータの記憶番地を指示するポ
    インタテーブルデータを付加したことを特徴とする請求
    項5記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記第2マスクの第2開口部および第3
    開口部のマスク用パターンデータと、これから転写しよ
    うとする所定パターンのデータとを互いの位置座標が重
    ねられるように関係を持たせた状態で、互いに異なるデ
    ータ層に分離し記憶することを特徴とする請求項1〜6
    項のいずれか1項に記載の露光方法に用いるパターンデ
    ータの作成方法。
  8. 【請求項8】 前記第2マスクの第2開口部および第3
    開口部のパターンデータと、露光処理に際して選択する
    第2マスクの第2開口部または第3開口部のパターンデ
    ータとを各々のパターンの相対位置関係を変更可能な状
    態で記憶することを特徴とする請求項1〜6項のいずれ
    か1項に記載の露光方法に用いるパターンデータの作成
    方法。
  9. 【請求項9】 ビーム源から放射された集束ビームを所
    定基板に照射することにより、前記所定基板上に所定パ
    ターンを転写する露光装置であって、前記ビーム源と所
    定基板との間に、所定寸法の単一図形からなる第1開口
    部の形成された第1マスクと、繰り返しパターンの図形
    からなる第2開口部および所定寸法の単一図形からなる
    第3開口部の形成された第2マスクと、前記第1マスク
    を通過した集束ビームを前記第2マスクの所定の第2開
    口部または第3開口部の全体を覆うように照射させる第
    1偏向手段と、前記第2マスクを通過した集束ビームを
    前記所定基板上の所定位置に照射させる第2偏向手段と
    を設置したことを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 前記集束ビームが電子ビームであり、
    前記所定基板が半導体ウエハであり、前記所定パターン
    が半導体集積回路パターンであることを特徴とする請求
    項9記載の露光装置。
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