JPH09320931A - 結像特性計測方法及び該方法を使用する転写装置 - Google Patents

結像特性計測方法及び該方法を使用する転写装置

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JPH09320931A
JPH09320931A JP8132987A JP13298796A JPH09320931A JP H09320931 A JPH09320931 A JP H09320931A JP 8132987 A JP8132987 A JP 8132987A JP 13298796 A JP13298796 A JP 13298796A JP H09320931 A JPH09320931 A JP H09320931A
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projection optical
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Teruaki Okino
輝昭 沖野
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い視野のパターンを投影する荷電粒子線用
の投影光学系の投影倍率や回転角等の結像特性を高精度
に計測する。 【解決手段】 分割転写方式のマスクの1つの小領域内
に複数の評価用マークを形成しておき、その小領域のパ
ターンを投影光学系を介して投影し、1つの評価用マー
クの像であるマーク像8Aの中心付近に基準パターン3
9のエッジ39aを位置決めし、マーク像8Aをエッジ
39aに対して偏向走査して基準パターン39からの反
射電子を検出してマーク像8Aの位置ずれ量を計測す
る。次に、基準パターン39を移動してエッジ39aを
別のマーク像8Bの中心付近に位置決めし、マーク像8
Bを偏向走査してマーク像8Bの位置ずれ量を計測す
る。基準パターン39の移動量とマーク像8A,8Bの
位置ずれ量よりマーク像8A,8Bの間隔を求め、この
間隔より投影像の縮小率を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体集積
回路等を製造するためのリソグラフィ工程等で使用され
る荷電粒子線転写装置の投影光学系の結像特性計測方
法、及びこの方法を使用する転写装置に関し、特にマス
ク上のパターンを分割転写方式で感光基板上に転写する
荷電粒子線転写装置に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、転写パターンの解像度の向上とス
ループット(生産性)の向上との両立を可能とした荷電
粒子線転写装置の検討が進められている。このような転
写装置としては、1ダイ(1枚の感光基板に形成される
多数の集積回路の1個分に相当する。)又は複数ダイ分
のパターンをマスクから感光基板へ一括して転写する一
括転写方式の装置が従来より検討されていた。ところ
が、一括転写方式は、転写の原版となるマスクの製作が
困難で、且つ1ダイ分以上の大きな光学フィールド内で
荷電粒子線用の投影光学系の収差を所定値以下に収める
ことが難しい。そこで、最近では感光基板に転写すべき
パターンをマスク上で1ダイ分に相当する大きさよりも
小さい複数の小領域に分割し、各小領域毎に分割したパ
ターンをそれぞれ感光基板上に転写する分割転写方式の
転写装置が検討されている。
【0003】この分割転写方式では、その小領域毎に焦
点位置のずれや転写像のディストーション等の収差等を
補正しながら転写を行うことができる。これにより、一
括転写方式に比べて光学的に広い領域に亘って解像度、
及び位置精度の良好な露光を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の分割
転写方式の荷電粒子線転写装置においては、マスク上の
小領域(サブフィールド)内に形成されたパターンが投
影光学系によって縮小され、その縮小像が感光基板の表
面(被露光面)上に転写される。このとき、従来は例え
ばそのマスク上の転写対象の小領域の光軸からの距離に
応じて投影像の収差等を算出し、このように算出された
収差等を補正するように投影像を補正していた。しかし
ながら、最近は半導体素子の集積度が益々高くなってお
り、マスク上の1つの小領域内のパターンの被露光面に
対する投影像の大きさや形状、即ちその投影像の縮小率
や回転角が設計値に対して高精度に合致していないと、
被露光面上で各投影像をつなぎ合わせて大きなパターン
を形成した場合に、各小領域のパターンの投影像同士の
つなぎ部が部分的に不連続となって、その大きなパター
ンが必要な精度で形成されないという不都合があった。
【0005】また、マスク上の1つの小領域内のパター
ンの投影像の縮小率や回転角等を所定の値にするには、
先ずその投影像の実際の縮小率や回転角等の結像特性を
必要な精度で計測する必要がある。これに関して、従来
の結像特性の計測方法として、例えば特開平7−223
49号公報において、被露光面上への投影像が5μm角
程度である場合に、その投影像として複数の透過孔像を
投影し、電子線を検出するための所定のマーク上でそれ
ら複数の透過孔像を一度に偏向走査し、得られる検出信
号の間隔よりその投影像の縮小率、及び回転角を求める
方法が開示されている。しかしながら、このように電子
線の偏向量に基づいた計測方法を用いた場合、電子線の
偏向感度、及び偏向軸の回転誤差が多かれ少なかれ存在
するので、測定精度が低いという不都合があった。
【0006】但し、そのように電子線の偏向量を基準と
する計測方法は投影像が5μm角程度と小さく、縮小率
等の精度も比較的緩い場合には使用可能である。しかし
ながら、分割転写方式ではマスク上の小領域の大きさは
例えば1mm角程度であり、投影光学系の縮小率を1/
4とすると、その小領域内のパターンの投影像の大きさ
は250μm角程度となる。従って、分割転写方式の結
像特性を、電子線の偏向量を基準とする計測方法で必要
な精度で計測するのは困難であった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、分割転写方式の
ように広い視野のパターンを投影する投影光学系の投影
倍率や回転角等の結像特性を高精度に計測できる結像特
性計測方法を提供することを目的とする。更に本発明
は、そのような結像特性計測方法を使用できる転写装置
を提供することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による結像特性計
測方法は、マスクステージ(16)上に載置されたマス
ク(1)のパターンを通過した荷電粒子線を集束してそ
のマスクのパターンの像を転写対象の基板(5)上に投
影する投影光学系(14,15)の結像特性計測方法に
おいて、そのマスクステージ上及びそのマスクの少なく
とも一方に、所定の位置関係を有する複数の評価用マー
ク(4A,4B)を配置し、転写対象の基板(5)側に
荷電粒子線を検出するための基準マーク(39)が形成
された基準部材(38)を配置し、評価用マーク(4
A,4B)に荷電粒子線を照射して投影光学系(14,
15)を介してそれら評価用マークのそれぞれの像(8
A,8B)を形成し、それら複数の評価用マークのそれ
ぞれの像(8A,8B)の近傍に順次基準マーク(3
9)を配置することによってそれら複数の評価用マーク
のそれぞれの投影光学系(14,15)による像(8
A,8B)を検出し、この検出結果に基づいて投影光学
系(14,15)の結像特性(投影倍率、回転角、焦点
位置等)を求めるものである。
【0009】斯かる本発明によれば、複数の評価用マー
クの像(8A,8B)を一度に基準マーク(39)に対
して偏向走査するのではなく、例えば図5(a)に示す
ように、基準マーク(39)側をY方向に移動すること
によって、基準マーク(39)の所定のエッジを複数の
評価用マークの内の第1の評価用マークの像(8A)の
直下に位置付ける。そして、基準マーク(39)のその
エッジがその評価用マークの像(8A)の中心を横切る
ときの座標YAを検出する。その後、更に基準マーク
(39)をY方向に移動して、同様に基準マーク(3
9)のそのエッジが第2の評価用マークの像(8B)の
中心を横切るときの座標YBを検出すると、2つの座標
の差分(YB−YA)がそれら2つの評価用マークの像
(8A,8B)の間隔となり、この間隔より投影倍率が
求められる。また、2つの評価用マークの像(8A,8
B)のX方向の座標の差分より投影像の回転角が求めら
れる。この際に、基準マーク(39)の移動量は例えば
レーザ干渉計等によって高精度に計測できるため、結像
特性が高精度に計測できる。
【0010】この場合、それら複数の評価用マークのそ
れぞれの像(8A,8B)の近傍に基準マーク(39)
を順次配置する際には基準部材(38)を移動し、それ
ら複数の評価用マークのそれぞれの像(8A,8B)の
位置を検出する際にはそれら複数の評価用マークの像
(8A,8B)をそれぞれ基準マーク(39)に対して
計測方向に偏向走査することが望ましい。この場合、例
えば図5(a)〜(d)に示すように、第1の評価用マ
ークの像(8A)の近傍に基準マーク(39)のエッジ
を位置決めした状態で、その像(8A)を計測方向に偏
向走査して、その像(8A)の中心と基準マーク(3
9)のエッジとの位置ずれ量ya(符号は像間隔が狭く
なる方向を正とする)を求める。なお、基準マーク(3
9)を計測方向に移動する方法もある。
【0011】その後、基準マーク(39)をY方向にY
2だけ移動することによって、第2の評価用マークの像
(8B)の近傍に基準マーク(39)のエッジを位置決
めした状態で、その像(8B)を計測方向に偏向走査し
て、その像(8B)の中心と基準マーク(39)のエッ
ジとの位置ずれ量ybを求める。この結果、2つの評価
用マークの像(8A,8B)の間隔は例えば(Y2−y
a−yb)で算出される。この際に、評価用マークの像
(8A,8B)の像の偏向走査量は僅かであるため、位
置ずれ量ya,ybは高精度に検出され、基準マーク
(39)の移動量Y2も高精度に検出されるため、結像
特性を高精度に検出できる。更に、基準マーク(39)
は複数箇所に位置決めするのみで、後の計測は評価用マ
ーク像の電気的な偏向走査によって行われるため、計測
を短時間で行うことができる。
【0012】次に、本発明による転写装置は、マスクパ
ターンを通過した荷電粒子線を集束してそのマスクパタ
ーンの像を転写対象の基板(5)上に形成する投影光学
系(14,15)と、基板(5)を2次元的に移動する
移動台(21)と、を備えた転写装置において、移動台
(21)上に配置されその荷電粒子線を検出するための
基準マーク(39)が形成された基準部材(38)と、
投影光学系(14,15)により集束されるその荷電粒
子線を移動台(21)上で所定方向に偏向走査する偏向
走査手段(13)と、移動台(21)の移動量を計測す
る移動量計測手段(23)と、そのマスクパターンとし
て所定の位置関係を有する複数の評価用マーク(4A,
4B)が配置された際に、それら複数の評価用マークの
像(8A,8B)をそれぞれ偏向走査手段(13)によ
って基準マーク(39)に対して偏向走査したときに、
基準マーク(39)を介して得られる荷電粒子線を検出
する荷電粒子線検出手段(36,37)と、偏向走査手
段(13)によるその荷電粒子線の偏向量、荷電粒子線
検出手段(36,37)の検出信号、及び移動量計測手
段(23)の計測値に基づいて投影光学系(14,1
5)の結像特性を求める演算制御手段(19)と、を有
するものである。
【0013】斯かる本発明の転写装置によれば、移動量
計測手段(23)によって基準マーク(39)の移動量
が計測され、偏向走査手段(13)によってそれら評価
用マークの像(8A,8B)を基準マーク(39)に対
して偏向走査できるため、上述の結像特性計測方法が使
用できる。この場合、演算制御手段(19)により求め
られた結像特性に応じて投影光学系(14,15)の結
像特性を補正する結像特性補正手段(34,35)を設
けることが望ましい。このとき、計測された結像特性の
目標値からのずれをその結像特性補正手段(34,3
5)を介して補正することで、結像特性が所望の状態に
維持される。
【0014】また、本発明の結像特性計測方法における
計測対象の投影光学系(14,15)の結像特性の一例
は、その転写対象の基板(15)上におけるその投影光
学系による像の歪、回転、倍率、直交度、及び焦点位置
の中から選ばれる少なくとも1つの特性である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は分割転写方式で
マスクパターンの転写を行う電子線縮小転写装置で結像
特性の計測を行う場合に本発明を適用したものである。
図1は本例の電子線縮小転写装置の概略構成を示し、こ
の図1において、電子光学系の光軸AXに平行にZ軸を
取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に垂直にX軸
を、図1の紙面に平行にY軸を取って説明する。電子銃
10から放出された電子線EBは、コンデンサレンズ1
1で平行ビームにされた後、2段の電磁偏向器よりなる
視野選択偏向器12によりXY平面内の主にY方向に偏
向されて、マスク1の1つの小領域上の照射領域33に
導かれる。視野選択偏向器12における偏向量は、装置
全体の動作を統轄制御する主制御系19が、偏向量設定
器25を介して設定する。なお、視野選択偏向器12と
しては、電磁偏向器の代わりに静電偏向器を使用しても
よい。
【0016】マスク1を通過した電子線EBは2段の電
磁偏向器よりなる偏向器13により所定量偏向された上
で、投影レンズ14により一度クロスオーバCOを結ん
だ後、対物レンズ15を介して電子線レジストが塗布さ
れたウエハ5上に集束され、ウエハ5上の所定位置にマ
スク1の1つの小領域内のパターンを所定の縮小率β
(例えば1/4)で縮小した像が転写される。投影レン
ズ14、及び対物レンズ15よりなる投影光学系が本発
明における投影光学系に対応する。偏向器13における
偏向量は、主制御系19が偏向補正量設定器26を介し
て設定する。
【0017】分割転写方式では、マスク1上の各小領域
は境界領域を挟んで配置されているのに対して、対応す
るウエハ5上の各小転写領域は密着して配置されている
ため、偏向器13は通常その境界領域の分だけ電子線を
横ずれさせるため、及びマスク1とウエハ5の移動の同
期誤差を補正するため等に使用される。更に、本例では
後述のように評価用マークの像を基準マークに対して偏
向走査する際にも、その偏向器13が使用される。な
お、偏向器13としては、電磁偏向器の代わりに静電偏
向器を使用してもよく、更には電磁偏向器と静電偏向器
とを組み合わせた偏向器を使用してもよい。
【0018】また、投影レンズ14、及び対物レンズ1
5の内部に投影像の縮小率、及び回転角を補正するため
の補正レンズ34及び35がそれぞれ配置されている。
補正レンズ34及び35による縮小率及び回転角の補正
量も、主制御系19が偏向補正量設定器26を介して設
定する。補正レンズ34及び35としては、巻き線式の
空芯コイル等が使用できる。更に、対物レンズ15の底
面にウエハ側からの反射電子を検出するための反射電子
検出器36が配置され、反射電子検出器36の出力信号
が信号処理回路37によって処理されて反射電子信号S
が生成され、この反射電子信号Sが主制御系19に供給
されている。本例では後述のようにその反射電子信号S
を用いて、評価用マークの像位置を検出する。
【0019】そして、マスク1はマスクステージ16に
XY平面と平行に取り付けられている。マスクステージ
16は、駆動装置17によりX方向に連続移動し、Y方
向にステップ移動する。マスクステージ16のXY平面
内での位置はレーザ干渉計18によって検出されて主制
御系19に供給されている。一方、ウエハ5は、試料台
20上の可動ステージ21上にXY平面と平行に保持さ
れている。可動ステージ21上のウエハ5の近傍には、
表面がウエハ5の表面と同じ高さになるように基準部材
38が固定され、基準部材38の表面に基準マーク39
が形成されている。本例の基準部材38は、シリコン
(Si)基板であり、基準マーク39は、そのシリコン
基板上に形成されたタンタル(Ta)の矩形の薄膜であ
る。可動ステージ21は、駆動装置22によりマスクス
テージ16のX軸に沿った連続移動方向とは逆方向へ連
続移動可能で、且つY方向へステップ移動可能である。
X方向に逆方向としたのは、投影レンズ14及び対物レ
ンズ15によりマスクパターン像が反転するためであ
る。可動ステージ21のXY平面内での位置はレーザ干
渉計23で検出されて主制御系19に供給されている。
【0020】主制御系19は、入力装置24から入力さ
れる露光データと、レーザ干渉計18,23が検出する
マスクステージ16及び可動ステージ21の位置情報と
に基づいて、視野選択偏向器12、及び偏向器13によ
る電子線EBの偏向量を演算すると共に、マスクステー
ジ16及び可動ステージ21の動作を制御するために必
要な情報(例えば位置及び移動速度)を演算する。偏向
量の演算結果は偏向量設定器25、及び偏向補正量設定
器26に出力され、これら偏向量設定器25及び偏向補
正量設定器26によりそれぞれ、視野選択偏向器12及
び偏向器13での電子線の偏向量が設定される。マスク
ステージ16及び可動ステージ21の動作に関する演算
結果はドライバ27,28にそれぞれ出力される。ドラ
イバ27,28は演算結果に従ってそれぞれステージ1
6,21が動作するように駆動装置17,22の動作を
制御する。なお、入力装置24としては、露光データの
作成装置で作成した磁気記録情報を読み取る装置、マス
ク1やウエハ5に登録された露光データをこれらの搬入
の際に読み取る装置等適宜選択してよい。また、本例の
主制御系19は、必要に応じて偏向補正量設定器26、
及び補正レンズ34,35を介して結像特性の補正を行
う。
【0021】次に、図2を参照して本例のマスク1のパ
ターン配置及び対応するウエハ5上の転写像の配置等に
つき説明する。図2は、本例のマスク1とウエハ5との
対応関係を示す斜視図であり、この図2において、マス
ク1は境界領域3を挟んでX方向、及びY方向に所定ピ
ッチで矩形の多数の小領域2A,2B,2C,…に分割
され、転写対象の小領域(図2では小領域2A)上の照
射領域33に電子線EBが照射される。マスク1上の小
領域2A,2B,2C,…の内部に転写すべきパターン
に対応する電子線の透過部が設けられ、境界領域3は電
子線を遮断又は拡散する領域である。電子線転写用のマ
スク1としては、窒化シリコン(SiN)等の薄膜にて
電子線の透過部を形成し、その表面に適宜タングステン
製の散乱部を設けた所謂散乱マスクと、シリコン(S
i)製の散乱部に設けた抜き穴を電子線の透過部とする
所謂穴空きステンシルマスク等が存在するが、本例では
何れでも構わない。
【0022】マスク1上の小領域2Aを通過した電子線
EBは、図1の投影レンズ14及び対物レンズ15を介
して、ウエハ5上の1つの小転写領域7Aに集束され、
その小領域2A内のパターンの縮小像が、その小転写領
域7Aに投影される。転写時には、例えば小領域2A,
2B,2C,…を単位として電子線EBの照射が繰り返
され、各小領域内のパターンの縮小像がウエハ5上の異
なる小転写領域7A,7B,7C,…に順次転写され
る。この際に、図1の偏向器13を駆動して、各小領域
を区切る境界領域3の幅分だけ電子線EBを横ずれさせ
ることによって、ウエハ5上の小転写領域7A,7B,
7C,…は互いに隙間無く配置される。
【0023】次に、本例でマスク1のパターンの転写を
行う場合の全体の動作につき説明する。先ず、本例で
は、主制御系19の制御のもとでマスクステージ16及
び可動ステージ21を介して、図2に示すように、マス
ク1を−X方向に所定速度VMで連続移動するのに同期
して、ウエハ5を+X方向に速度VWで連続移動する。
図1の投影レンズ14及び対物レンズ15によるマスク
からウエハへの縮小率βを用いて、マスク1上での各小
領域のX方向の幅をL1、隣接する小領域のX方向の間
隔をL2とすると、ウエハ5の速度VWは次式で表され
る。
【0024】 VW=β・{L1/(L1+L2)}・VM (1) そして、マスク1上の多数の小領域中で、ほぼ光軸AX
を横切る位置に達したY方向に一列に配列された複数の
小領域(図2では小領域2A,2B,…)に対して、図
1の視野選択偏向器12を介して順次電子線EBが照射
され、各小領域内のパターンが順次ウエハ5の1ダイ分
の転写領域6A内に隙間無く転写される。そして、マス
ク1及びウエハ5がX方向に移動するのに伴って、光軸
AXを横切る位置に達した一列の複数の小領域内のパタ
ーンが順次ウエハ5上に転写される動作が繰り返され
て、マスク1上の全部の小領域内のパターンがウエハ上
に転写されると、ウエハ5上の転写領域6Aへのパター
ンの転写が終了する。この際、各小領域毎にウエハ5上
に結像される小領域の像の焦点位置やディストーション
等の収差等を補正しながら転写を行う。また、その後ウ
エハ5上の隣接する別の1ダイ分の転写領域6Bにも同
様にマスク1のパターンの転写が行われる。
【0025】次に、本例の電子線縮小転写装置で、結像
特性の計測及びその補正を行う場合の動作の一例につき
説明する。本例のマスク1の多数の小領域中の1つの小
領域には結像特性計測用の評価用マークが形成されてい
る。図3(a)はそのマスク1上の一部の領域を示し、
この図3(a)において、境界領域3に囲まれた1つの
矩形の小領域2Hの各辺に接するように、4個のそれぞ
れ正方形の透過孔よりなる評価用マーク4A〜4Cが形
成されている。この場合、1対の評価用マーク4A及び
4BはY軸に平行な直線に沿って所定間隔で配置され、
他の1対の評価用マーク4C及び4DはX軸に平行な直
線に沿って所定間隔で配置されている。本例では、図1
のマスクステージ16を駆動してマスク1のその小領域
2Hの中心をほぼ光軸AX上に配置し、可動ステージ2
1を駆動して基準部材38の中心をほぼ光軸AX上に配
置する。そして、マスク1上の小領域2H上に電子線E
Bを照射して、小領域2H内のパターンの図1の投影レ
ンズ14及び対物レンズ15による縮小像を基準部材3
8上に、即ちほぼ光軸AXを中心とする領域上に投影す
る。
【0026】図3(b)はその小領域2H内のパターン
の投影像9を示し、この図3(b)において、矩形の投
影像9の各辺に接するように、小領域2H内の評価用マ
ーク4A〜4Dを縮小したマーク像8A〜8Dが投影さ
れている。投影レンズ14及び対物レンズ15よりなる
投影光学系の縮小率βを1/4とすると、一例として投
影像9は250μm角であり、マーク像8A〜8Dの大
きさは約5μm角に設定される。また、基準部材38上
の基準マーク39の大きさは80μm角に設定される。
【0027】この場合、投影像9の縮小率の誤差、又は
回転角の誤差があると、投影像9内のマーク像8A〜8
Dの位置関係が設計上の位置関係からずれるようにな
る。図4(a)は投影像9に縮小率βの誤差がある場合
を示し、この図4(a)において、点線で示す矩形の投
影像9Aは縮小率の誤差、及び回転角の誤差の無い投影
像である。この場合、Y軸に沿って配列されている2つ
のマーク像8A,8Bの中心の間隔Y1、及びX軸に沿
って配列されている2つのマーク像8C,8Dの中心の
間隔X1を計測し、計測結果を評価用マーク4A〜4D
の対応する間隔で除算することによってそれぞれY方向
の縮小率βY 及びX方向の縮小率βXを算出する。そし
て、求められた縮小率より設計上の縮小率β0 を差し引
くことによって、縮小率の誤差を求める。
【0028】一方、図4(b)は投影像9に回転角の誤
差がある場合を示し、この図4(b)において、縮小率
の誤差、及び回転角の誤差の無い投影像9Aに対して投
影像9は回転している。この場合、Y軸に沿って配列さ
れている2つのマーク像8A,8Bの中心のX方向への
位置ずれ量ΔX、及びX軸に沿って配列されている2つ
のマーク像8C,8Dの中心のY方向への位置ずれ量Δ
Yを計測する。そして、位置ずれ量ΔXを2つのマーク
像8A,8BのY方向の間隔で除算することによってY
軸の回転角θY を求め、位置ずれ量ΔYを2つのマーク
像8C,8DのX方向の間隔で除算することによってX
軸の回転角θX を求める。そして、回転角θY 及びθX
より設計上の回転角を差し引くことによって、各軸の回
転角の誤差を求める。また、例えば回転角θX 及びθY
の差分より、投影像の直交度の誤差を求めることができ
る。
【0029】このように本例では、基本的に4つのマー
ク像8A〜8Dの内の2つのマーク像のY方向(又はX
方向)の間隔、及びX方向(又はY方向)への位置ずれ
量を計測することによって、それぞれ投影像9の縮小率
の誤差、及び回転角の誤差を求める。そこで、一例とし
て2つのマーク像8A,8Bの中心のY方向の間隔Y1
を計測する方法につき図5を参照して説明する。
【0030】先ず、図5(a)に示すように、マスク1
の小領域2H内のパターンの投影像9は、ほぼ光軸AX
を中心とする領域に投影されている。この状態で、図1
の可動ステージ21を駆動して基準部材38を移動する
ことによって、基準マーク39の+Y方向のエッジ39
aの中心を投影像9中のマーク像8Aの中心付近に合わ
せ、この状態(位置Aとする)で可動ステージ21を固
定して、図1のレーザ干渉計23で可動ステージ21の
Y座標、及びX座標を検出して記憶する。この状態では
図1の偏向器13による投影像9の偏向量は0である。
【0031】次に、図5(b)に示すように、図1の偏
向器13を駆動して投影像9をY方向に偏向走査するこ
とによって、マーク像8Aが基準マーク39のエッジ3
9aを横切るようにする。また、その偏向走査に同期し
て図1の主制御系19では反射電子検出器36及び信号
処理回路37を介して、マーク像8Aを結像する電子線
中で基準マーク39によって反射された電子線量に対応
する反射電子信号Sを取り込む。この場合、偏向器13
による偏向量は、レーザ干渉計23で計測されるY座標
上での移動量に変換される。この変換係数は予め較正さ
れているものとする。そして、偏向器13による偏向量
が0の状態でのマーク像8Aの中心のY座標を0とした
新たなY座標をy座標として、反射電子信号Sを、図5
(c)に示すように、y座標に対する関数として記憶す
る。
【0032】その後、主制御系19ではその反射電子信
号Sをy座標で微分することによって、図5(d)に示
す微分信号dS/dyを求める。この微分信号dS/d
yは台形状の信号であり、この信号の中心のy座標ya
は、図5(b)の状態でのマーク像8Aの中心と基準マ
ーク39のエッジ39aとのY方向の間隔、即ち可動ス
テージ21のY座標に対するマーク像8Aの位置ずれ量
とみなすことができる。
【0033】次に、可動ステージ21を駆動して基準部
材38を移動させて、図5(a)の2点鎖線で示すよう
に、基準マーク39のエッジ39aの中心をマーク像8
Bの中心付近に合わせ、この状態(位置Bとする)で可
動ステージ21を固定して、図1のレーザ干渉計23で
可動ステージ21のY座標、及びX座標を検出して記憶
する。位置Aと位置BとのY座標の差分をY2とする。
【0034】その後、マーク像8Aの場合と同様に図1
の偏向器13を駆動して投影像9をY方向に偏向走査す
ることによって、マーク像8Bが基準マーク39のエッ
ジ39aを横切るようにして反射電子信号Sを取り込
む。そして、この反射電子信号Sを微分して中心位置を
求めることによって、図5(a)の位置Bでのマーク像
8Bの中心と基準マーク39のエッジ39aとのY方向
の間隔、即ち可動ステージ21のY座標に対するマーク
像8Aの位置ずれ量yb(符号は2つのマーク像の間隔
が狭くなる方向を正とする)を求める。
【0035】そして、主制御系19では、図5(a)の
位置A及び位置Bでの可動ステージ21のY座標の差分
Y2、位置Aでのマーク像8Aの位置ずれ量ya、及び
位置B電子線のマーク像8Bの位置ずれ量ybを用い
て、次式よりマーク像8A及び8BのY方向の間隔Y1
を求める。 Y1=Y2−ya−yb (2) この(2)式中で差分Y2は250μm程度であり、位
置ずれ量ya,ybは5μm程度である。従って、この
方法で求めたマーク像8A,8Bの間隔(相対位置)Y
1は殆どレーザ干渉計23の測長値(Y2)より求めら
れるので非常に高精度である。また、偏向器13の偏向
感度の誤差が多少存在しても、偏向量は僅かであり、最
大偏向時でも偏向中心からのずれ(ya,yb)は僅か
なので測定精度に対して殆ど影響しない。
【0036】同様にして図5(a)の基準マーク39の
X方向側のエッジ39bを基準にすることによって、図
4(a)に示すマーク像8C,8DのX方向の間隔X1
を計測できる。更に、図4(b)に示すマーク像8A,
8Bの位置ずれ量ΔX、及びマーク像8C,8Dの位置
ずれ量ΔYも高精度に計測できる。そして。これらの間
隔及び位置ずれ量より、投影像9の縮小率の誤差、及び
回転角の誤差が高精度に求められるため、主制御系19
では、偏向補正量設定器26を介して補正レンズ34,
35を動作させてそれらの誤差を相殺させる。それ以外
に、マスク1やウエハ5を機械的に回転して合わせて回
転誤差を無くしてもよい。更に、マスク1やウエハ5を
Z方向へ移動して倍率誤差を無くすようにしてもよい。
これによって、マスク1上の各小領域のパターンの投影
像の縮小率、及び回転角が常に設計値通りとなり、各小
領域内のパターンをウエハ5上で接続しながら転写した
場合のつなぎ誤差が極めて小さくなる。従って、所望の
パターンを高精度にウエハ5上に転写できることにな
る。
【0037】なお、上述の実施の形態では、マスク1上
の小領域2H内の評価用マーク4A〜4Dの個数は4個
であったが、評価用マークを5個以上配列して、これら
評価用マークの像の位置関係を計測するようにしてもよ
い。この場合、上述の実施の形態と同様に、各評価用マ
ークの像のY方向の位置は特定の基準マークの特定のエ
ッジ(例えば基準マーク39のエッジ39a)のみを用
いて測定し、各評価用マークの像のX方向の位置は特定
の基準マークの特定のエッジ(例えば基準マーク39の
エッジ39b)のみを用いて測定する。そして、特定の
評価用マークの像の位置を検出する際には、他の評価用
マークの像が基準マークに重ならないように注意する必
要がある。このように多数の評価用マークを使用する場
合、Y方向間隔、X方向間隔、Y軸の回転角、及びX軸
の回転角は、それぞれ最小2乗法を使用することによっ
てより高精度に計測でき、その結果として結像特性をよ
り高精度に調節できる。また、小領域の投影像の歪み補
正が可能な転写装置では、間隔及び回転角のみでなく、
高次の歪み(ディストーション等)をも求め、この高次
の歪みをも補正するようにしてもよい。
【0038】また、その投影像の焦点位置(ベストフォ
ーカス位置)を計測するようにしてもよい。このために
は、例えば基準部材38のZ方向の位置を変えて1つの
評価用マークの像の幅を計測すればよい。このとき、そ
の像の幅が最も狭い(マーク像が最もシャープである)
ときのZ位置が焦点位置となる。それ以外に、投影レン
ズ14及び対物レンズ15のパワー(焦点距離)を段階
的に変えて、それぞれマーク像の幅を計測するようにし
てもよい。その後、計測された焦点位置のずれを相殺す
るように、投影レンズ14及び対物レンズ15でダイナ
ミックに焦点位置を補正すればよい。
【0039】また、上述の実施の形態では図5(b)に
示すように、評価用マークの像を基準パターン39に対
して偏向走査して位置検出を行っているため、高精度の
みならず高速に結像特性を計測できる。しかしながら、
例えば可動ステージ21を連続的に駆動して基準パター
ン39のエッジ側で各評価用マークの像を走査すること
によって、レーザ干渉計23の計測値を基準として各評
価用マークの像の位置を直接検出するようにしてもよ
い。
【0040】更に、基準マーク39が形成された基準部
材38を固定し、電子線の偏向を行うことなくマスクス
テージ16側を移動することによって、マスク上の評価
用マークの像をその基準マーク39に対して走査して、
その像の位置検出を行ってもよい。また、上述の実施の
形態では基準マーク39は正方形であり、そのY方向及
びX方向のエッジを用いて計測を行っていたが、基準マ
ークとして2つの長方形のマーク(X方向に長いマー
ク、及びY方向に長いマーク)を用いて、各マークの長
手方向のエッジを用いて計測を行うようにしてもよい。
これによって、計測方向に直交する方向の位置決め精度
を緩くできる。
【0041】また、上述の実施の形態では、結像特性の
評価用マークをマスク上に形成しているが、図1のマス
クステージ16の一部にその評価用マークを設けてお
き、このマスクステージ16に設けた評価用マークの像
を検出し、この検出結果より結像特性を求めてもよい。
また、上述の実施の形態では、マーク像を形成する電子
線による基準マーク39からの反射電子を検出したが、
基準マークからの2次電子を検出することもできる。更
に、薄膜よりなる基準マーク39の代わりに、エッチン
グマーク、又はナイフエッジマークを用いてもよい。ナ
イフエッジマークを基準マークとして用いた場合は、そ
のマークによる吸収電流を検出することになる。
【0042】なお、本発明は分割転写装置方式のみなら
ず、他の方式の転写装置で結像特性の計測及び補正を行
う場合にも有効である。また、本発明は電子線転写装置
のみならず、イオンビーム等を使用した転写装置で結像
特性の計測及び補正を行う場合にも同様に適用できるこ
とは明らかである。このように本発明は上述の実施の形
態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の構成を取り得る。
【0043】
【発明の効果】本発明の結像特性計測方法によれば、複
数の評価用マークの像の近傍に順次基準マークを配置す
ることによってそれら複数の評価用マークの投影光学系
による像の位置を検出し、この検出結果に基づいてその
投影光学系の結像特性を求めているため、広い視野のパ
ターンを投影する投影光学系の投影倍率や回転角等の結
像特性を高精度に計測できる利点がある。
【0044】従って、本発明を分割転写方式の転写装置
に適用すると、マスク上の小領域の縮小率の誤差や回転
角の誤差等を高精度に計測できるため、この計測結果に
基づいて像の補正を行うことによって、各小領域内のパ
ターンの像を転写対象の基板上で高精度につなぎ合わせ
て転写できるようになり、高品質の大面積の露光像を得
ることができる。
【0045】また、それら複数の評価用マークの像の近
傍にその基準マークを順次配置する際には基準部材を移
動し、それら複数の評価用マークの像の位置を検出する
際にはそれら複数の評価用マークの像をそれぞれその基
準マークに対して計測方向に偏向走査する場合には、得
られる計測値の大部分は高精度に計測される基準部材の
移動量、即ち例えばレーザ干渉計の計測値であるため、
迅速、且つ高精度に結像特性を計測できる利点がある。
【0046】次に本発明の転写装置によれば、荷電粒子
線の偏向走査手段と、移動台の移動量を計測する移動量
計測手段と、荷電粒子線を検出する荷電粒子線検出手段
と、荷電粒子線の偏向量、その荷電粒子線検出手段の検
出信号、及びその移動量計測手段の計測値に基づいてそ
の投影光学系の結像特性を求める演算制御手段と、を有
するため、上述の本発明の結像特性計測方法を使用でき
る。
【0047】また、その演算制御手段により求められた
結像特性に応じてその投影光学系の結像特性を補正する
結像特性補正手段を設けた場合には、投影光学系の結像
特性を所望の状態に維持できる利点がある。また、本発
明の計測対象の投影光学系の結像特性が、転写対象の基
板上におけるその投影光学系による像の歪、回転、倍
率、直交度、及び焦点位置の中から選ばれる少なくとも
1つの特性である場合、この特性は1つ又は複数の評価
用マークの像の位置に基づいて正確に計測できる利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例で使用される電子線
縮小転写装置を示す概略構成図である。
【図2】図1のマスク1上の小領域の配置、及び対応す
るウエハ5上の小転写領域の配置を示す斜視図である。
【図3】(a)は図2のマスク1上の評価用マークが形
成された小領域2Hを示す拡大平面図、(b)はその小
領域2H内のパターンの投影像を示す拡大平面図であ
る。
【図4】図1の転写装置の投影光学系による縮小率の誤
差、及び回転角の誤差による投影像の変化を示す拡大平
面図である。
【図5】(a)はマスク上の小領域の投影像のマーク像
8A,8Bと基準パターン39との位置関係を示す拡大
平面図、(b)は図5(a)のマーク像8Aの偏向走査
を示す拡大図、(c)はマーク像8Aの偏向走査に同期
して得られる反射電子信号Sを示す図、(d)はその反
射電子信号Sの微分信号を示す図である。
【符号の説明】
1 マスク 2A,2B,2C,2H 小領域 3 境界領域 5 ウエハ 7A,7B,7C 小転写領域 12 視野選択偏向器 13 偏向器 14 投影レンズ 15 対物レンズ 16 マスクステージ 19 主制御系 21 可動ステージ 25 偏向量設定器 26 偏向補正量設定器 33 電子線の照射領域 34 補正レンズ 35 補正レンズ 36 反射電子検出器 39 基準パターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクステージに載置されたマスクのパ
    ターンを通過した荷電粒子線を集束して前記マスクのパ
    ターンの像を転写対象の基板上に投影する投影光学系の
    結像特性計測方法において、 前記マスクステージ及び前記マスクの少なくとも一方
    に、所定の位置関係を有する複数の評価用マークを配置
    し、前記転写対象の基板側に荷電粒子線を検出するため
    の基準マークが形成された基準部材を配置し、 前記評価用マークに荷電粒子線を照射して前記投影光学
    系を介して前記評価用マークのそれぞれの像を形成し、 前記複数の評価用マークのそれぞれの像の近傍に順次前
    記基準マークを配置することによって前記複数の評価用
    マークのそれぞれの前記投影光学系による像を検出し、 該検出結果に基づいて前記投影光学系の結像特性を求め
    ることを特徴とする結像特性計測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結像特性計測方法であっ
    て、 前記複数の評価用マークのそれぞれの像の近傍に前記基
    準マークを順次配置する際には前記基準部材を移動し、 前記複数の評価用マークのそれぞれの像の位置を検出す
    る際には前記複数の評価用マークの像をそれぞれ前記基
    準マークに対して計測方向に偏向走査することを特徴と
    する結像特性計測方法。
  3. 【請求項3】 マスクパターンを通過した荷電粒子線を
    集束して前記マスクパターンの像を転写対象の基板上に
    形成する投影光学系と、前記基板を2次元的に移動する
    移動台と、を備えた転写装置において、 前記移動台上に配置され前記荷電粒子線を検出するため
    の基準マークが形成された基準部材と、 前記投影光学系により集束される前記荷電粒子線を前記
    移動台上で所定方向に偏向走査する偏向走査手段と、 前記移動台の移動量を計測する移動量計測手段と、 前記マスクパターンとして所定の位置関係を有する複数
    の評価用マークが配置された際に、前記複数の評価用マ
    ークの像をそれぞれ前記偏向走査手段によって前記基準
    マークに対して偏向走査したときに、前記基準マークを
    介して得られる荷電粒子線を検出する荷電粒子線検出手
    段と、 前記偏向走査手段による前記荷電粒子線の偏向量、前記
    荷電粒子線検出手段の検出信号、及び前記移動量計測手
    段の計測値に基づいて前記投影光学系の結像特性を求め
    る演算制御手段と、を有することを特徴とする転写装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の転写装置であって、 前記演算制御手段により求められた結像特性に応じて前
    記投影光学系の結像特性を補正する結像特性補正手段を
    設けたことを特徴とする転写装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の結像特性計測方法
    であって、 計測対象の前記投影光学系の結像特性とは、前記転写対
    象の基板上における前記投影光学系による像の歪、回
    転、倍率、直交度及び焦点位置の中から選ばれる少なく
    とも1つの特性であることを特徴とする結像特性計測方
    法。
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