JP2848417B2 - 荷電粒子ビーム露光装置および露光方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光装置および露光方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 荷電粒子ビームを用いて微細パターンを形成する技術
に係わり、特に、電子ビームを用いた露光装置の構成と
露光方法に関し、 選択したブロックパターンの幾何学的条件にかかわら
ずビーム照射位置を精度良く決定し、ひいては高精度な
露光を可能にすることを目的とし、 走査方向に所定幅をもつ一定面積のビームでマークパ
ターンを走査して反射荷電粒子の分布に応じた波形を測
定する手段と、該測定された波形に基づき、前記一定面
積のビームと同じ幅を持つ任意の面積のビームで前記マ
ークパターンを走査した時の反射荷電粒子の分布に応じ
た波形を基本波形として計算する手段と、前記選択的な
ブロックパターンに対応するビームの断面形状を前記走
査方向に前記所定幅で区分けする手段と、該区分けされ
た所定幅に対応する各部分のビームのみで前記マークパ
ターンを走査した場合に得られると予想される各波形を
当該所定幅に対応するビームの断面積と前記基本波形か
ら計算する手段と、該計算された各波形を前記所定幅の
単位で順次ずらしながら重ね合わせる手段とを有し、そ
れによって前記選択的なブロックパターン全体で前記マ
ークパターンを走査した場合の予想波形を計算し、この
計算された予想波形と実際に走査して得られた波形との
比較・照合に基づき偏向データの補正量を計算し、この
計算された偏向補正データに基づき荷電粒子ビームを偏
向させて試料ウエハ上に投影照射するように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、荷電粒子ビームを用いて微細パターンを形
成する技術に係わり、特に、電子ビームを用いた露光装
置の構成と露光方法に関する。
近年、集積回路の高密度化に伴い、これまで微細パタ
ーン形成方法の主流であったフォトリソグラフィに代わ
り、電子線(電子ビーム)を用いる新しい露光方法が検
討され、実際に使用されるようになってきた。
〔従来の技術〕
従来の電子ビーム露光装置は、可変矩形の電子ビーム
を用いて試料(ウエハ)表面上で該電子ビームを偏向走
査し、パターンを形成していく一種の描画装置であり、
言い換えると、「ソフト」であるパターンデータから
「ハード」のパターンを生成するパターン発生機能を備
えた装置である。ところが従来の方式では、矩形断面の
1ショット・ビームを繋げてパターンを描画するように
しているため、パターンサイズが小さくなればなるほ
ど、それに応じて単位面積当たりの露光ショット数が増
加するという不利な点があり、そのためにスループット
が低下するという問題があった。この問題に対処するた
め、超微細パターンの露光においても現実的なスループ
ットを得るために、いわゆるブロックパターン転写型の
露光方法が提案されている。
超微細パターンの描画を必要とする半導体装置では、
例えば64M容量のDRAMのように、微細ではあるが露光の
対象となる殆どの面積部分は或る基本パターンの繰り返
しとなっている場合が多い。もし、繰り返しパターンの
単位となる基本パターンを、それ自身の複雑さには無関
係に1ショットで発生できれば、パターン自体の微細さ
には関係なく一定のスループットで露光することが可能
となる。そこで、上記基本パターンを透過マスク上に設
け、これを電子ビームで照射することにより1ショット
で基本パターンを発生し、それを繋げて繰り返しパター
ンを露光するようにした方法が、上記ブロックパターン
転写型の露光方法である。
従来の露光方式では、例えば第2図(コラム部10参
照)に示されるように、電子銃14から放出された電子ビ
ームは、マスク板15を透過して矩形に成形され、レン
ズ、偏向器等により光学的操作を受けて、ステンシル・
マスク20上の所望のブロックパターン(繰り返しパター
ンの単位となる基本パターン)部分に照射される。この
ステンシル・マスク上のパターン形成部分は、例えば第
3図に示されるように薄膜化されており、この部分にエ
ッチング技術を用いて「抜きパターン」が形成されてい
る。図示の例では、4個のブロックパターンa〜dが形
成されている。
この「抜きパターン」部を透過することにより断面が
所定形状にパターン化された電子ビームは、レンズ、偏
向器等により光学的操作を受けて、ウエハ32上に投影照
射され、それによって露光が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述したブロックパターン転写型露光方式では、ステ
ンシル・マスク上の「抜きパターン」の縮小転写像が試
料ウエハ上に投影されるようになっているため、ステン
シル・マスク上に複数個の「抜きパターン」を用意した
場合、選択したパターンの幾何学的条件(配置および形
状)に依存して、試料ウエハ上に転写される像の位置が
それぞれ異なるという不都合が生じる。転写像を繋いて
試料ウエハ上に一つの繰り返しパターンを露光するため
には、このままでは具合が悪い。
そこで(第2図参照)、ステンシル・マスク20のビー
ム下流側の偏向器23,24による偏向量を制御し、該ステ
ンシル・マスク上のどのパターンを選択した場合でも、
ウエハ上のほぼ同一位置に結像位置がくるように調整が
行われる。
しかしそれでも、すべてのパターンに対して結像位置
を一致させることは難しく、それぞれ微妙に(〜0.数μ
m)結像位置が異なる。つまり、選択したブロックパタ
ーンの幾何学的条件に依存して必然的に結像位置のオフ
セットが生じる。
そこで問題となるのは、個々のブロックパターンに
対してどのような方法でこの微小な結像位置の違い(オ
フセット量)を測定するか、実際の露光時にこのオフ
セット量をどのようにして補正するか、ということであ
る。本発明者は、これらの問題に対処するための方法
(以下の記述参照)を以前に提案した。
(1)の問題に対して 試料面上あるいは試料面とほぼ同一の高さにある試料
保持部上に、予め決められた形状のマークパターンを設
定する。一方、試料面上に投影照射されるビームの断面
形状は、選択したブロックパターンの形状に応じて決定
される。従って、マークパターンを当該ビームで或る方
向に走査した時、該マークパターンから反射される電子
(二次電子)の量の分布(波形)を予想することができ
る。
第9図にはマークパターンに対するビームの走査と反
射電子量の関係が示される。同図において(a),
(c)は、「H」形にパターン化された電子ビームBで
所定形状のマークパターンMPをそれぞれ異なる方向S1,S
2に走査する場合の形態を示し、また、(b),(d)
はそれぞれ(a),(c)に対応する反射電子量の分布
(予想波形)を示す。
つまり、所定形状のマークパターンに対して所定断面
形状のビームを走査した時、どのような波形が得られる
かを予想することができる。このようにして得られる予
想波形を、実際に当該ビームでマークパターンを各方向
に走査した時に得られる反射電子(二次電子)の分布に
応じた波形(測定波形)と比較・照合し、それによって
結像位置の違い(オフセット量)を測定する。
(2)の問題に対して、 上記のようにして測定されたオフセット量は、ビーム
偏向量を調整することにより補正される。すなわち、偏
向器30,31(第2図参照)に与える偏向データ(ディジ
タル量)をアナログ量に変換するディジタル/アナログ
変換部の前段にメモリ手段を設け、複数のブロックパタ
ーンa、b、c、……の各個にそれぞれ対応して測定さ
れたオフセット量(言い換えるとオフセット補正量)を
該パターンの認識番号#a1、#b1、#c1、……をアドレ
スにして記憶する。
実際の露光時には、どのブロックパターンを選択する
かに応じて、上記認識番号に基づきオフセット補正量を
上記メモリ手段から読み出し、この補正量にパターン配
置データやステージ・フィードバック・データから決ま
る偏向データを加えたデータを偏向補正データとして偏
向器に与え、それによって露光を行うようにしている。
上述した方法で問題になるのは、において、予め求
められる予想波形としてどのような信号波形を用意する
か、ということである。反射電子の反射方向と反射電子
検出器の感度に偏りがなく、しかも検出器や増幅器の動
作速度が理想的に早いものであれば、マークパターンと
投影照射ビームの重なり部分の形状(面積)が該ビット
の走査によりどのように変化するかを調べることによ
り、反射電子の分布に応じた波形を実際の波形に近い形
で予想することができる。
しかしながら、実際の反射電子検出形態は、このよう
な理想的な状況とはかなりずれている。例えば第10図に
示されるように、理想的な状況では同図(b)のように
予想される波形であっても、実際の測定結果は同図
(c)のようになる可能性がある。この両者を波形の重
なりが最も大きいという条件で、縦方向の大きさ(反射
電子量)と横方向の大きさ(走査位置)をマッチングさ
せると、同図(d)のようになり、決定されるマーク位
置CXは実際のビーム中心位置C0からずれて(オフセット
量δ)決められることになる。
このように、実際の検出条件に合わせて反射電子の分
布に応じた波形を予想することは、考慮しなければなら
ない要因があまりにも多く、実際に不可能ではないにし
ても、極めて困難であるというのが実情である。
本発明は、上述した従来技術における課題に鑑み創作
されたもので、選択したブロックパターンの幾何学的条
件にかかわらずビーム照射位置を精度良く決定し、ひい
ては高精度な露光を可能にする荷電粒子ビーム露光装置
および露光方法を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明では、任意のブロッ
クパターンでマークパターンを走査した時の反射荷電粒
子(例えば反射電子)の分布に応じた予想波形を、所定
形状の基本パターンで該マークパターンを走査した時に
得られる波形の重ね合わせで作成するようにしている。
従って本発明の一形態によれば、第1図の原理図に示
されるように、荷電粒子ビームの断面を選択的なブロッ
クパターン(a〜d)に応じた所定形状に成形し、該成
形したビームに適宜光学的操作を与え、さらに偏向デー
タに基づき偏向させて試料ウエハ32上に投影照射するコ
ラム部10と、予め所定位置に設定されたマークパターン
を前記選択的なブロックパターンに対応するビームで実
際に走査した時の反射荷電粒子の分布を検出し、該検出
に基づく波形(Q1)と計算に基づく予想波形(Q2)との
比較・照合(Q3)に基づき前記偏向データの補正量の計
算(Q4)し、それによって当該荷電粒子ビームの偏向制
御を行う制御部40とを具備する荷電粒子ビーム露光装置
が提供される。
この装置において制御部は、走査方向に所定幅をもつ
一定面積のビームで前記マークパターンを走査して反射
荷電粒子の分布に応じた波形を測定する手段P1と、該測
定された波形に基づき、前記一定面積のビームと同じ幅
をもつ任意の面積のビームで前記マーパターンを走査し
た時の反射荷電粒子の分布に応じた波形を基本波形とし
て計算する手段P2と、前記選択的なブロックパターンに
対応するビームの断面形状を前記走査方向に前記所定幅
で区分けする手段P3と、該区分けされた所定幅に対応す
る各部分のビームのみで前記マークパターンを走査した
場合に得られると予想される各波形を当該所定幅に対応
するビームの断面積と前記基本波形から計算する手段P4
と、該計算された各波形を前記所定幅の単位で順次ずら
しながら重ね合わせる手段P5とを有し、それによって前
記選択的なブロックパターン全体で前記マークパターン
を走査した場合の前記予想波形を計算するようにしたこ
とを特徴とする。
また、本発明の他の形態によれば、荷電粒子ビームの
断面を選択的なブロックパターンに応じた所定形状に成
形し、予め所定位置に設定されたマークパターンを前記
成形されたビームで実際に走査した時の反射荷電粒子の
分布を検出し、該検出に基づく波形と予想波形との比較
・照合に基づき偏向補正データを計算し、該計算された
データに基づき当該荷電粒子ビームを偏向させて試料ウ
エハ上に投影照射する荷電粒子ビーム露光方法が提供さ
れる。
この方法は、走査方向に所定幅をもつ一定面積のビー
ムで前記マークパターンを走査して反射荷電粒子の分布
に応じた波形を測定し、該測定された波形に基づき、前
記一定面積のビームと同じ幅をもつ任意の面積のビーム
で前記マークパターンを走査した時の反射荷電粒子の分
布に応じた波形を基本波形として計算し、前記選択的な
ブロックパターンに対応するビームの断面形状を前記走
査方向に前記所定幅で区分けし、該区分けされた所定幅
に対応する各部分のビームのみで前記マークパターンを
走査した場合に得られると予想される各波形を当該所定
幅に対応するビームの断面積と前記基本波形から計算
し、該計算された各波形を前記所定幅の単位で順次ずら
しながら重ね合わせ、それによって前記選択的なブロッ
クパターン全体で前記マークパターンを走査した場合の
前記予想波形を計算するようにしたことを特徴とする。
〔作用〕
上述した構成によれば、選択可能な任意のブロックパ
ターンでマークパターンを走査した時の反射荷電粒子の
分布に応じた予想波形は、実際に走査して測定した基本
ビームに対する反射荷電粒子の分布に応じた波形と当該
ブロックパターンに対応するビームの断面形状から計算
され、この計算された予想波形は実際に当該ブロックパ
ターンでマークパターンを走査した時に得られる測定波
形と比較・照合(マッチング)され、それに基づきビー
ム位置が決定されるようになっている。
この場合、上記予想波形は、マークパターンの状況、
反射荷電粒子の検出系における動作のばらつき、性能等
を全て含んだ予想波形であるので、実際の波形に非常に
近いものとなる。そのため、互いに幾何学的条件(配置
および形状)が異なる任意のブロックパターンを選択し
た場合でも、精度良くビーム位置を決定することができ
る。これは、高精度な露光に寄与するものである。
なお、本発明の他の構成上の特徴および作用の詳細に
ついては、添付図面を参照しつつ以下に記述される実施
例を用いて説明する。
〔実施例〕
第2図には本発明の一実施例としての電子ビーム露光
装置の全体構成が一部模式的に示される。
図示の装置は大別して、露光を行うコラム部10と電子
ビームの偏向制御を行う制御部40から構成されている。
コラム部10は、カソード11とプレート12,13の間に高
電圧が印加されて電子ビームを出射する電子銃14と、出
射された電子ビームを透過するための矩形のアパーチャ
をもつマスク板15と、透過したビームを集束するレンズ
16と、そのビームを偏向する静電偏向器17と、該偏向ビ
ームを平行ビームにするレンズ18と、複数の所定形状の
ブロックパターンを開口部の形態で有するステンシル・
マスク板20と、所望の開口部を透過するようにレンズ18
からの平行ビームを偏向させる偏向器21,22と、該開口
部を透過することにより所定形状に成形された電子ビー
ムを元の光軸上に戻す偏向器23,23と、そのビームを集
束するレンズ19と、ビームのオン・オフに用いるブラン
キング用の偏向器25と、ビームの断面を縮小する縮小レ
ンズ26と、この縮小されたビームを透過するためのアパ
ーチャをもつマスク板27と、透過したビームをステージ
33上に載置された試料ウエハ32に投影するレンズ28,29
と、その投影されるべき電子ビームの偏向制御を行う静
電偏向器30,31とを備えている。
また、39は電子ビームの照射により試料ウエハ32の表
面から反射された電子(反射電子)を検出するための反
射電子検出器を示す。なお、電子ビームを偏向させる手
段としては、上述した静電偏向器の代わりに、磁界偏向
器34〜38を用いてもよい。
第3図(a),(b)にステンシル・マスクの一例が
示される。
図中(b)に示すように、パターン形成部分は薄膜化
されており、この部分にエッチング技術を用いて4つの
「抜きパターン」、すなわちブロックパターンa〜dが
形成されている。マスク基板としてはシリコン(Si)が
用いられる。
一方、制御部40は、バスSBにより互いに接続されたCP
U41、磁気ディスク42、磁気テープ43およびインタフェ
ース44と、該インタフェースに接続され、選択したブロ
ックパターンに対応するビームの偏向制御を行うコント
ローラ45と、該コントローラからの偏向データ(ディジ
タル量)をそれぞれアナログ量に変換し、さらに増幅し
て対応する偏向器17,21〜24,25に供給するD/Aコンバー
タおよび増幅器46〜48と、ステンシル・マスク板の移動
制御を行う移動回路49と、インタフェース44に接続さ
れ、試料ウエハ32に照射する直前のビームの偏向制御を
行う偏向制御回路50と、その制御を受けて偏向器30,31
を駆動するD/Aコンバータおよび増幅器51(その偏向デ
ータをDfとする)と、反射電子検出器39により検出され
た反射電子(二次電子)の分布に応じた波形を増幅する
増幅器52と、該増幅された信号の解析を行ってインタフ
ェース44に接続する信号解析回路53とを備えている。
なお、偏向制御回路50の一部にはメモリ領域が設けら
れており、該メモリ領域には、選択したブロックパター
ンの幾何学的条件(配置および形状)に依存する試料ウ
エハ32上の結像位置のオフセット量に対応するデータ
が、上記偏向データDfの補正量を指示するデータとして
格納されている。実際の露光時には、選択ブロックパタ
ーンに対応するオフセット量のデータが読み出され、そ
のデータに基づき偏向制御回路50により照射ビームの偏
向制御が行われる。
上記構成において、コラム部10は全体として、選択し
たブロックパターンa〜dの形状に応じて電子ビームの
断面を所定形状に成形し、その成形したビームの適宜光
学的操作を与え、さらに偏向データDfに基づき偏向させ
て試料ウエハ32上に投影照射する。これによって露光が
行われる。
また、制御部40は全体として、予め所定位置に設定さ
れたマークパターンを上記選択したブロックパターンに
対応するビームで実際に走査した時の反射電子の分布を
検出し、該検出に基づく波形と計算に基づく予想波形と
の比較・照合を行い、それに基づき上記偏向データDfの
補正量を計算して当該電子ビームの偏向制御を行う。
本実施例においてマークパターンは、試料ウエハ32
上、または該試料ウエハとほぼ同一の高さにあるステー
ジ33上に設定されている。
次に、本発明の特徴をなす上記予想波形の算出方法に
ついて、第4図(a),(b)〜第8図を参照しながら
説明する。
第4図(a),(b)は第1図における処理P1の具体
例を示す。
この例では、走査方向に一定の幅Wを有し且つそれと
垂直な方向に一定の長さL0を有する矩形ビームB0で所定
形状のマークパターンMPを走査し、反射電子の分布に応
じた波形を測定する。その波形の一例は同図(b)に示
され、図中、P0およびg0はそれぞれ最大値および最小値
を示す。
第5図(a),(b)は第1図における処理P2の具体
例を示す。
この例では、上記矩形ビームB0と同じ幅Wを有し且つ
それと垂直な方向に任意の長さLxを有する矩形ビームBx
でマークパターンMPを走査した時の反射電子の分布に応
じた波形を、第4図に示す処理において測定された結果
から計算している。つまり、矩形ビームBxの断面積は上
記矩形ビームB0の断面積のLx/L0倍であるので、検出さ
れるべき反射電子量もそれに応じてLx/L0倍になるもの
と予想される。
従って、求められる波形の最大値Pxおよび最小値gx
は、それぞれ Px=P0・Lx/L0 gx=g0・Lx/L0 として計算される。このようにして計算された波形は、
「基本波形」として用いられる。
第6図は第1図における処理P3の具体例を示す。
この例では、選択したブロックパターンに対応するビ
ームBの断面形状を、走査方向に上記所定Wで区分けす
る。
第7図は第1図における処理P4の具体例を示す。
この例では、幅Wの単位で区分けされた各部分のビー
ムb1〜b9のみでマークパターンMPを走査した場合に得ら
れると予想される各波形を、当該各ビームの断面積と第
5図に示す処理において計算された基本波形から計算し
ている。
第8図は第1図における処理P5の具体例を示す。
ここでは、第7図に示す処理において計算される各部
分のビームb1〜b9に対応する予想波形を、上記所定幅W
の単位で順次ずらしながら重ね合わせている。この重ね
合わせにより、選択したブロックパターン全体でマーク
パターンMPを走査した場合の予想波形が求められたこと
になる。
この予想波形はマークパターンの状況、反射電子検出
器39のばらつき、増幅器の性能等を全て含んだ予想波形
であり、実際の波形に非常に近いものとなる。従って、
この予想波形と実際の波形との比較・照合に基づき、縦
方向の大きさ(反射電子量)と横方向の大きさ(走査位
置)をマッチングさせて決定したマーク位置の精度は、
非常に高いものとなる。つまり、ビーム照射位置を精度
良く決定し、ひいては高精度な露光を行うことができ
る。
なお、上述した実施例では基本ビームの断面形状とし
て単純な矩形を例にとって説明したが、ビームの形状は
必ずしも「矩形」に限定されない。要は、走査方向に所
定の幅Wをもつ一定面積のビームであれば、同様の効果
が期待されることは当業者には自明であろう。
また、上記実施例では電子ビームの場合について説明
したが、本発明は、例えばイオンビームのように或る電
荷を持ったビーム(荷電粒子ビーム)にも同様に適用さ
れ得ることは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、選択したブロッ
クパターンの幾何学的条件にかかわらず精度良くビーム
位置を決定することができ、それによって高精度な露光
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による荷電粒子ビーム露光装置の原理
図、 第2図は本発明の一実施例としての電子ビーム露光装置
の全体構成を一部模式的に示したブロック図、 第3図(a)および(b)は第2図におけるステンシル
・マスクの一例を示す図、 第4図(a)および(b)は第1図における処理P1の具
体例を示す図、 第5図(a)および(b)は第1図における処理P2の具
体例を示す図、 第6図は第1図における処理P3の具体例を示す図、 第7図は第1図における処理P4の具体例を示す図、 第8図は第1図における処理P5の具体例を示す図、 第9図(a)〜(d)は所定断面形状のビームのマーク
パターンに対する走査と反射電子量の関係を示す図、 第10図(a)〜(d)は従来形のブロックパターン転写
型露光方法に起因する問題点を説明するための図、 である。 (符号の説明) a〜d……ブロックパターン、P1〜P5……予想波形を
計算するための手段(処理)、10……コラム部、11……
カソード、12,13……プレート、14……電子銃、15……
マスク板、16……レンズ、17……静電偏向器、18,19…
…レンズ、20……ステンシル・マスク板、21〜24……静
電偏向器、25……ブランキング用偏向器、26……縮小レ
ンズ、27……マスク板、28,29……レンズ、30,31……静
電偏向器、32……試料ウエハ、33……ステージ、34〜38
……磁界偏向器、39……反射電子検出器、40……制御
部、41……CPU、50……偏向制御回路、Df……偏向デー
タ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームの断面を選択的なブロック
    パターン(a〜d)に応じた所定形状に成形し、該成形
    したビームに適宜光学的操作を与え、さらに偏向データ
    に基づき偏向させて試料ウエハ(32)上に投影照射する
    コラム部(10)と、 予め所定位置に設定されたマークパターンを前記選択的
    なブロックパターンに対応するビームで実際に走査した
    時の反射荷電粒子の分布を検出し、該検出に基づく波形
    (Q1)と計算に基づく予想波形(Q2)との比較・照合
    (Q3)に基づき前記偏向データの補正量を計算(Q4)
    し、それによって当該荷電粒子ビームの偏向制御を行う
    制御部(40)とを具備し、 該制御部は、 走査方向に所定幅を持つ一定面積のビームで前記マーク
    パターンを走査して反射荷電粒子の分布に応じた波形を
    測定する手段(P1)と、 該測定された波形に基づき、前記一定面積のビームと同
    じ幅をもつ任意の面積のビームで前記マークパターンを
    走査した時の反射荷電粒子の分布に応じた波形を基本波
    形として計算する手段(P2)と、 前記選択的なブロックパターンに対応するビームの断面
    形状を前記走査方向に前記所定幅で区分けする手段(P
    3)と、 該区分けされた所定幅に対応する各部分のビームのみで
    前記マークパターンを走査した場合に得られると予想さ
    れる各波形を当該所定幅に対応するビームの断面積と前
    記基本波形から計算する手段(P4)と、 該計算された各波形を前記所定幅の単位で順次ずらしな
    がら重ね合わせる手段(P5)とを有し、 それによって前記選択的なブロックパターン全体で前記
    マークパターンを走査した場合の前記予想波形を計算す
    るようにしたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装
    置。
  2. 【請求項2】前記一定面積のビームと任意の面積のビー
    ムはそれぞれ矩形ビームであることを特徴とする請求項
    1に記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  3. 【請求項3】前記マークパターンは前記試料ウエハ(3
    2)上または該試料ウエハとほぼ同一の高さにある試料
    ウエハ保持部(33)上に設定されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】前記制御部(40)は、前記選択的なブロッ
    クパターンの幾何学的条件に依存する前記試料ウエハ上
    の結像位置のオフセット量に対応するデータを前記偏向
    データの補正量を指示するデータとして格納するメモリ
    手段(50)を有し、それによって実際の露光時に選択さ
    れたブロックパターンに対応するオフセット量のデータ
    を該メモリ手段から読み出し、当該ブロックパターンに
    対応するビームの偏向制御を行うことを特徴とする請求
    項3に記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】前記コラム部(10)は、荷電粒子ビームを
    出射するビーム発生手段(14)と、複数の所定形状の前
    記ブロックパターン(a〜d)を開口部の形態で有する
    マスク手段(20)と、前記ビーム発生手段から出射され
    た荷電粒子ビームを前記マスク手段に指向される第1の
    光学系(15〜18,34,35)と、前記マスク手段のビーム入
    射側および出射側に配設され、該マスク手段の所望の開
    口部を透過するように前記第1の光学系からの荷電粒子
    ビームを偏向させ、当該開口部を透過することにより所
    定形状に成形されたビームを元の光軸上に戻す第1の偏
    向手段(21〜24)と、該第1の偏向手段からの所定形状
    に成形されたビームの断面を縮小して前記試料ウエハに
    指向させる第2の光学系(19,25〜29,36〜38)と、前記
    試料ウエハの近傍に配設され、前記第2の光学系からの
    断面が縮小されたビームを偏向補正データに応じて偏向
    させ該試料ウエハ上に照射する第2の偏向手段(30,3
    1)とを具備することを特徴とする請求項4に記載の荷
    電粒子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】前記荷電粒子ビームは電子ビームであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の荷電粒
    子ビーム露光装置。
  7. 【請求項7】荷電粒子ビームの断面を選択的なブロック
    パターンに応じた所定形状に成形し、予め所定位置に設
    定されたマークパターンを前記成形されたビームで実際
    に走査した時の反射荷電粒子の分布を検出し、該検出に
    基づく波形と予想波形との比較・照合に基づき偏向補正
    データを計算し、該計算されたデータに基づき当該荷電
    粒子ビームを偏向させて試料ウエハ上に投影照射する荷
    電粒子ビーム露光方法であって、 走査方向に所定幅をもつ一定面積のビームで前記マーク
    パターンを走査して反射荷電粒子の分布に応じた波形を
    測定し、 該測定された波形に基づき、前記一定面積のビームと同
    じ幅をもつ任意の面積のビームで前記マークパターンを
    走査した時の反射荷電粒子の分布に応じた波形を基本波
    形として計算し、 前記選択的なブロックパターンに対応するビームの断面
    形状を前記走査方向に前記所定幅で区分けし、 該区分けされた所定幅に対応する各部分のビームのみで
    前記マークパターンを走査した場合に得られると予想さ
    れる各波形を当該所定幅に対応するビームの断面積と前
    記基本波形から計算し、 該計算された各波形を前記所定幅の単位で順次ずらしな
    がら重ね合わせ、それによって前記選択的なブロックパ
    ターン全体で前記マークパターンを走査した場合の前記
    予想波形を計算するようにしたことを特徴とする荷電粒
    子ビーム露光方法。
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