JP3330644B2 - 荷電粒子ビーム露光方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法

Info

Publication number
JP3330644B2
JP3330644B2 JP23097192A JP23097192A JP3330644B2 JP 3330644 B2 JP3330644 B2 JP 3330644B2 JP 23097192 A JP23097192 A JP 23097192A JP 23097192 A JP23097192 A JP 23097192A JP 3330644 B2 JP3330644 B2 JP 3330644B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deflection
deflecting
mask
charged particle
particle beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23097192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0684769A (ja
Inventor
克彦 小林
章夫 山田
義久 大饗
暁生 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP23097192A priority Critical patent/JP3330644B2/ja
Publication of JPH0684769A publication Critical patent/JPH0684769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3330644B2 publication Critical patent/JP3330644B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子ビーム露光方
法に係り、詳しくは、荷電粒子ビームによるパターン露
光の分野に用いて好適な、スループット及びパターン精
度を高めた荷電粒子ビーム露光方法に関する。 [発明の背景]近年、例えば、LSI(Large Scale In
tegrated circuit)等に代表される、集積密度が高く、
大規模な半導体集積回路のウェハに対し、微細パターン
形成の主流であったフォトリソグラフィーに代わって、
透過マスクを介して所定のパターンデータを電子ビーム
等の荷電粒子ビームにより露光する、いわゆる、ブロッ
ク露光を行う荷電粒子ビーム露光装置が開発されてい
る。
【0002】このようなブロック露光を行う荷電粒子ビ
ーム露光装置では、繰り返しのある部分については非常
に高速に露光することができる。そして、この場合、透
過マスク上のブロックパターンを選択するために、マス
ク上の所望するブロック位置に荷電粒子ビームを正確に
偏向することが要求される。
【0003】
【従来の技術】従来のこの種の電子ビーム露光装置とし
ては、例えば、図10に示すようなものがある。この電
子ビーム露光装置は、大別して、露光部10と制御部5
0とから構成されている。
【0004】露光部10は、カソード電極11,グリッ
ド電極12,アノード13を有する荷電粒子ビーム発生
源14と、荷電粒子ビーム(以下、単にビームという)
を矩形状に整形する第一スリット15と、整形されたビ
ームを収束させる第一レンズ16と、偏向信号S1に応
じて整形されたビームが透過マスク20上に照射される
位置を偏向するためのスリットデフレクタ17と、対向
して設けられた第二レンズ18及び第三レンズ19と、
第二レンズ18及び第三レンズ19の間に水平方向に移
動可能に装着される透過マスク20と、透過マスク20
の上下方向に配置され、それぞれ位置情報P1〜P4に
応じて第二レンズ18及び第三レンズ19間のビームを
偏向し、透過マスク20上の複数の透過孔の一つを選択
するマスクデフレクタ21〜24と、ブランキング信号
に応じてビームを遮断し、もしくは通過させるブランキ
ング25と、第四レンズ26と、アパーチャ27と、リ
フォーカスコイル28と、第五レンズ29と、ダイナミ
ックフォーカスコイル30と、ダイナミックスティグコ
イル31と、第六レンズ32と、露光位置決定信号S
2,S3に応じてウェハW上のビーム位置決めをするメ
インデフコイル33及びサブデフレクタ34と、ウェハ
Wを搭載してX−Y方向に移動可能なステージ35と、
第一〜第四アライメントコイル36〜39とを備えてい
る。
【0005】また、制御部50は、集積回路装置の設計
データを記憶する記憶媒体51と、電子ビーム露光装置
全体を制御するCPU52と、CPU52によって取り
込まれた、例えば、描画情報,パターンを描画すべきウ
ェハW上の描画位置情報,及び透過マスク20のマスク
情報等の各種情報を転送するインターフェース53と、
インターフェース53から転送された描画パターン情
報,及びマスク情報を保持するデータメモリ54と、描
画パターン情報,及びマスク情報に基づいて、例えば、
透過マスク20の透過孔の一つを指定し、その指定透過
孔の透過マスク20上ての位置を示すマスク照射位置デ
ータP1〜P4を発生するとともに、そのパターンを露
光するウェハ上の位置を示すウェハ露光位置データS3
を発生し、かつ、描画すべきパターン形状と指定透過孔
形状との形状差に応じた補正値Hを演算する処理を含む
各種処理を行う指定手段,保持手段,演算手段,及び出
力手段としてのパターン発生部55と、補正値Hから修
正偏向信号HS1を生成するアンプ部56と、アンプ部
57と、必要に応じて透過マスク20を移動させるマス
ク移動機構58と、パターン発生部55からの露光時間
・露光待ち時間を受け、露光装置全体が動くシステムク
ロック,及びブランキングクロックを発生するためのク
ロック制御回路59と、クロック制御回路59の出力を
受けてブランキングタイミングを発生するブランキング
制御回路60と、ブランキング制御信号SBを生成する
アンプ部61と、インターフェース53から転送された
露光開始情報,及び露光終了情報に基づいてパターン発
生部55を介してデータメモリ54にメインデフ偏向情
報を出力させ、かつ、ステージ制御部68に対して所望
のステージ位置に移動するよう指示し、また、ステージ
移動位置とメインデフ偏向との差を補正するようにステ
ージ補正部69を制御し、かつ、クロック制御部59に
対し、パターン発生部55にクロックを発生/停止する
ように指示する等、露光処理一般のシーケンスを司るシ
ーケンスコントローラ62と、データメモリ54からの
メインデフ偏向情報に基づいてメインデフ偏向信号S2
を発生する偏向制御回路63と、パターン発生部55,
及び偏向制御回路63からの出力に基づいて露光位置決
定信号S2,S3を生成するアンプ部64,65と、必
要に応じてステージを移動させるステージ移動機構6
6,及びステージ位置を検出するレーザ干渉計67から
なるステージ制御部68と、偏向制御回路63からはメ
インデフ偏向量を、ステージ制御部68からはステージ
移動位置を受け、メインデフ偏向との差を補正するステ
ージ補正部69とを備えている。
【0006】以上の構成において、荷電粒子ビーム発生
源14から放出された電子ビームは、第一スリット15
で矩形形状に成形された後、第一レンズ16,第二レン
ズ18によって収束され、透過マスク20上に照射され
る。透過マスク20での、比較的大きな範囲(約5mm
以内)の偏向は、マスクデフレクタ21〜24で行わ
れ、マスクデフレクタ21〜24で選択された後の比較
的小さな範囲(約500μm以内)の偏向はスリットデ
フレクタ17で行われる。
【0007】ちなみに、可変矩形露光の場合、このスリ
ットデフレクタ17を用いて、任意形状サイズ(例え
ば、3μm□以下の任意の矩形サイズ)に整形される。
透過マスク20を通過した電子ビームは、ブランキング
25を通過し、第四レンズ26により縮小され、サブデ
フレクタ34により100μm程度の小偏向領域で偏向
される。
【0008】また、メインデフコイル33によりサブデ
フレクタ偏向領域は、2mm程度の範囲の露光フィール
ドで大偏向される。露光するデータは、CPU52によ
って記憶媒体51から読み出され、データメモリ54に
記憶される。シーケンスコントローラ62によって露光
が開始されると、まず、記憶されたメインデフ偏向位置
が偏向制御回路63に送られて偏向量データS2が出力
され、アンプ部57を介してメインデフコイル33に出
力される。
【0009】そして、出力が安定した後、シーケンスコ
ントローラ62はクロック制御回路59に対し、システ
ムクロックを発生するように指示し、その結果、データ
メモリ54に記憶されたパターンデータがパターン発生
部55に出力され、パターン発生部55によって、読み
込まれたパターンデータに基づいてショットデータが作
成される。
【0010】ショットデータは、マスク上でのビーム照
射位置を示す位置情報P1〜P4,マスク上でのビーム
照射位置の偏向量を示す補正値H,マスクにビームを透
過させることにより整形したビームをウェハW上の所望
する位置に偏向するための露光位置決定信号S3,ショ
ット時間データ,これらの信号を印加すると静電偏向器
・電磁偏向器が整定するまでにどの位待つ必要があるか
を示すショット待ち時間データ等を含んでいる。
【0011】これら各信号は、パターン発生部55によ
って発生された後、パターン補正部によって、ウェハW
をステージ35に設定した際に発生する、例えば、ウェ
ハローテーション等が補正される。そして、ショット発
生のために出力された信号は、それぞれDAC(Digita
lto Analog Converter )に入力されてアナログ信号に
変換され、アンプを介して電極及びコイルに印加され
る。
【0012】なお、可変矩形用の電子ビーム露光装置の
場合、透過マスク20が第二スリットとなり、透過マス
ク20上を偏向するためのマスクデフレクタ21〜24
が不要となる。すなわち、ブロック露光は、予め作成し
たブロックマスクに電子ビームを照射し、透過したビー
ムによって被露光物にブロックマスクパターンを転写す
ることで、高スループットを確保しようとするものであ
る。
【0013】図11は透過マスクの全体平面図である。
透過マスク20には、所定のピッチ間隔ELでマトリク
ス配置された複数(この場合、9個)のエリアE1〜E
9が設けられており、1つのエリアのサイズは、透過マ
スク20におけるビームの最大偏向範囲に対応した大き
さ、例えば、1〜5mm□である。
【0014】図11中、●で示すエリアE1〜E9の基
準点には、それぞれXY座標値が与えられており、例え
ば、エリア座標EXY=(1,1)とした場合、E7を表
現するものとする。一方、1つのエリア内には、図12
に示すように、所定のピッチBLでマトリクス配置され
た複数(この場合、36個)のブロックB1 〜B36が設
けられており、1つのブロックの大きさは透過マスク2
0上におけるビームの大きさに相当し、例えば、100
〜500μm□程度である。
【0015】そして、図13に示すように、ブロックB
1 〜B36の基準点にもそれぞれXY座標が与えられてお
り、例えば、ブロック座標BXY=(1,2)とした場
合、B 32の基準点を示していることとなる。すなわち、
エリア座標EXYとブロック座標BXYとの指定によって任
意のエリア内の任意のブロックを表現することができ、
例えば、EXY=(1,1)、BXY=(1,2)とした場
合、エリアE7のブロックB32を指定したことになる。
【0016】なお、図11〜図13中、1つのエリアの
四隅に位置するハッチングされたブロックB1 ,B6
31,B36は、可変矩形用の透過孔であり、図14はブ
ロックに形成された透過孔(ブロックパターン)を示
す。ところで、ウェハ上に露光するICパターン等は、
通常、5〜20mm程度の大きさであるが、微細なパタ
ーンを精度良く露光するために、ビームを大偏向させて
1つのICパターンをステージ移動なしに露光すること
はできない。
【0017】すなわち、ICパターンを複数個の露光フ
ィールドに区切って露光する必要があるが、この場合、
ステージ移動を頻繁に繰り返すこととなり、スループッ
トの低下を招く。そこで、スループットの低下を防止す
るために、以下に説明する連続ステージ移動方式と呼ば
れる方法が案出されている。
【0018】図15,図16はステージ連続移動方式を
説明するための図である。まず、図15に示すようにI
Cパターンをウェハ上に配置し、一回の連続的なステー
ジ移動で露光できる範囲を1つの露光範囲(以下、スト
ライプという)とする。ストライプの幅は、ビームを偏
向できる範囲であり、正確には露光位置蹴っていい信号
S2に応じてウェハ上のビーム位置決めを行うメインデ
フコイル33が偏向できる範囲に相当する。
【0019】これらのステージ移動は、図16に示すよ
うな系で実行され、ステージ35にはX,Y軸にそれぞ
れレーザ干渉計67とステージ移動機構を構成するDC
モータ66とが設置され、ステージ制御部68では、常
にステージ移動方向、移動スピード、及びヨーイング等
が測定されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子ビーム露光装置にあっては、ブロックマ
スクよりも上方に位置するマスクデフレクタによりビー
ムを変更させ、所望のブロックパターンを透過・成形し
た後に、ブロックマスクよりも下方に位置するマスクデ
フレクタにより無偏向のときの光軸に戻す方法が取られ
ており、また、マスクデフレクタをブロックマスクの上
下に2段ずつ配置し、内側の2つのマスクデフレクタに
よりブロックマスクへの入射角が垂直となるような構成
となっていたため、以下に述べるような問題点があっ
た。
【0021】すなわち、偏向を実現するためには、各マ
スクデフレクタの間に、どのような偏向の強さや偏向方
向の関係があるかを予め調べておき、所望のブロックパ
ターンの位置に応じて各マスクデフレクタの偏向量を決
定する必要があるが、従来、各マスクデフレクタ間の関
係を求める系統的な手段は存在しなかった。これは、4
つのマスクデフレクタの偏向の強さと偏向方向、すなわ
ち、8つのパラメータを操作する必要があるためであ
り、マスクデフレクタ調整は困難を極めるものであっ
た。
【0022】[目的]そこで本発明は、各マスクデフレ
クタ間の関係を求める系統的な手段を確立する荷電粒子
ビーム露光方法を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による荷電粒子ビ
ーム露光方法は上記目的達成のため、荷電粒子ビームを
多角形成形板により所定形状に成形し、成形された該荷
電粒子ビームを所定の偏向条件に基づいて複数の偏向手
段により偏向し、所定パターンの透過孔が形成された透
過マスク板上に照射するものであり、前記複数の偏向手
段における偏向条件が未知である場合、該偏向手段の偏
向強度と偏向方向とを2偏向要素とし、前記透過マスク
板より上方に位置する所定の偏向手段の偏向要素と、該
偏向手段と鏡面対称な位置に配置される偏向手段の偏向
要素とがそれぞれ比例するという条件に基づいて、所定
の測定点での前記荷電粒子ビームの検出電流値が最大値
となるように、透過マスク板から最も離れた位置にある
偏向手段から最も近い位置にある偏向手段まで、順次、
2偏向要素のいずれか1つを固定し、他の偏向要素及び
他の偏向手段における2偏向要素を微小変化させること
により、各偏向器の相対的偏向強度比と相対的偏向角と
を決定するように構成している。
【0024】
【作用】本発明では、透過マスク板より上方に位置する
所定の偏向手段の偏向要素と、この偏向手段と鏡面対称
な位置に配置される偏向手段の偏向要素とがそれぞれ比
例するという条件に基づいて、所定の測定点での荷電粒
子ビームの検出電流値が最大値となるように、透過マス
ク板から最も離れた位置にある偏向手段から最も近い位
置にある偏向手段まで、順次、2偏向要素のいずれか1
つを固定し、他の偏向要素及び他の偏向手段における2
偏向要素を微小変化させることにより、各偏向器の相対
的偏向強度比と相対的偏向角とが決定される。
【0025】すなわち、各マスクデフレクタ間の関係を
求める系統的な手段が確立される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1〜図7は本発明に係る荷電粒子ビーム露光方法の一実
施例を示し、ブロックマスクを挟んで鏡面対称に配置さ
れる2つのレンズと、4つのマスクデフレクタとの偏向
条件により、ビームの軌道がどのように変わるかを示す
ものである。
【0027】なお、本実施例における荷電粒子ビーム露
光装置の概略構成は、図10に示した従来例と同一であ
るため、その説明を省略する。2つのレンズと4つのマ
スクデフレクタとをそれぞれブロックマスクを挟んで鏡
面対称に配置し、適切な偏向条件を設定した場合、図
1,図2に示すような軌道となることがシミュレーショ
ンにより判っている。
【0028】なお、図1中、θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4
マスクデフレクタによる偏向方向を示す角度であり、図
1は荷電粒子ビームの軌道の平面図、図2は、荷電粒子
ビームの軌道の斜視図である。マスクデフレクタで偏向
しない場合の軌道をZ軸とすると、図2で選択されてい
るXm軸上のパターンでないブロックパターンのうち、
Z軸からの距離が等しいものが選択された場合について
は、図2に示す軌道をZ軸に回転させることにより軌道
が求められる。
【0029】すなわち、図2に示すように、「浮き」の
ような形状の立体物の表面に当たるところに軌道が存在
することになる。ここで、マスクデフレクタの偏向条件
が適切であれば、所望のブロックパターンにより成形さ
れ、アパーチャにより遮られることなく試料面上にビー
ムが到達する。
【0030】図3,図4に偏向条件が適切でない場合の
軌道の変化を示す。なお、図4中、θは各マスクデフレ
クタの偏向方向を示し、Gは各マスクデフレクタの偏向
の強さを示すものであり、θ,Gの添え字は、図2に描
かれている各マスクデフレクタの番号に対応し、各θ,
Gが適切である場合の軌道を実線で、また、適切な値よ
り大きな場合の軌道を破線で示す。
【0031】また、各マスクデフレクタの偏向(BSX
i,BSYi)は、[数1]〜[数8]により与えられ
る。
【0032】
【数1】
【0033】
【数2】
【0034】
【数3】
【0035】
【数4】
【0036】
【数5】
【0037】
【数6】
【0038】
【数7】
【0039】
【数8】
【0040】次に、マスクデフレクタの偏向条件が適切
でない場合、図5に示すように、ビームはアパーチャに
より遮られるので、偏向条件が適切か否かは、試料台上
のビームの検出電流値が極大であるかどうかによって判
断できる。よって、マスクデフレクタの調整の方針は、
試料台上の電流値が極大となるように、各θ,Gを変え
ていくことである。
【0041】図6にθ1,θ4を変更した場合の軌道の
変化を示し、図7にθ2,θ3を変更した場合の軌道の
変化を示す。このとき、シミュレーションの結果から、
各θ,Gに次のような条件を設定することが妥当である
ことがわかる。 すなわち、 θ1=θ4, θ2=θ3, G1=G4, G2=G
3 である。
【0042】以下、調整の手順を図8,図9に基づいて
説明する。まず、Xm=Ym=0の状態で試料電流値が
計測され、その値がI0 として設定される(ステップ
1)。次に、初期値の設定が行われ(ステップ2)、マ
スク偏向値が偏向された後、試料電流値が計測され、そ
の値がIとしして設定される(ステップ3)。
【0043】ここで、|I−I0 |≦Eとなるまで、新
たな入力データに基づいて、図9に示すように、設定値
が変更され(ステップ4,5、ステップ11〜22、ス
テップ6)、これらの設定値の変更によってXm,Ym
が最大変更範囲内で一番電流値が高くなる(最大電流値
となる)ような、θ1,θ2,G2の値が求められる
(ステップ7〜9)。
【0044】このように本実施例では、各マスクデフレ
クタの変更条件が未知である場合、透過マスク板より上
方に位置する偏向手段の偏向の強さ及び方向と、この偏
向手段と鏡面対称ないちに配置されている偏向手段の偏
向の強さ及び方向とが、それぞれ比例するという条件に
基づいて、試料台での電流値が最大となるように各マス
クデフレクタを操作することにより、試料台での電流値
観測による偏向の自動調整を可能とし、容易に、かつ、
精度の高い荷電粒子ビーム露光方法が提供できる。
【0045】
【発明の効果】本発明では、透過マスク板より上方に位
置する所定の偏向手段の偏向要素と、この偏向手段と鏡
面対称な位置に配置される偏向手段の偏向要素とがそれ
ぞれ比例するという条件に基づいて、所定の測定点での
荷電粒子ビームの検出電流値を最大値とするように、透
過マスク板から最も離れた位置にある偏向手段から最も
近い位置にある偏向手段まで、順次、2偏向要素のいず
れか1つを固定し、他の偏向要素及び他の偏向手段にお
ける2偏向要素を微小変化させることで、各偏向器の相
対的偏向強度比と相対的偏向角とを決定することがで
き、各マスクデフレクタ間の関係を求める系統的な手段
を確立することができる。
【0046】したがって、荷電粒子ビーム露光におい
て、スループット及びパターン精度を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷電粒子ビームの軌道を示す平面図である。
【図2】荷電粒子ビームの軌道を示す斜視図である。
【図3】偏向条件が適切でない場合の軌道の変化を示す
図である。
【図4】偏向条件が適切でない場合の軌道の変化を示す
図である。
【図5】マスクデフレクタの偏向条件が適切でない場合
の軌道を示す図である。
【図6】θ1,θ4を変更した場合の軌道の変化を示す
図である。
【図7】θ2,θ3を変更した場合の軌道の変化を示す
図である。
【図8】本実施例の処理を説明するためのフローチャー
トである。
【図9】本実施例の処理を説明するためのフローチャー
トである。
【図10】ブロック露光装置の構成を示す概略図であ
る。
【図11】ステンシルマスクの平面図である。
【図12】ステンシルマスクの1つのエリアを示す図で
ある。
【図13】1つのエリア内の各ブロックを示す図であ
る。
【図14】ブロックに形成された透過孔の例を示す図で
ある。
【図15】露光試料と連続ステージ移動方式における移
動方向を示す図である。
【図16】ステージ移動の制御部分の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 露光部 11 カソード電極 12 グリッド電極 13 アノード 14 荷電粒子ビーム発生源 15 第一スリット 16 第一レンズ 17 スリットデフレクタ 18 第二レンズ 19 第三レンズ 20 透過マスク 21 マスクデフレクタ 22 マスクデフレクタ 23 マスクデフレクタ 24 マスクデフレクタ 25 ブランキング 26 第四レンズ 27 アパーチャ 28 リフォーカスコイル 29 第五レンズ 30 ダイナミックフォーカスコイル 31 ダイナミックスティグコイル 32 第六レンズ 33 メインデフコイル 34 サブデフレクタ 35 ステージ 36 第一アライメントコイル 37 第二アライメントコイル 38 第三アライメントコイル 39 第四アライメントコイル 50 制御部 51 記憶媒体 52 CPU 53 インターフェース 54 データメモリ 55 パターン発生部 56 アンプ部 57 アンプ部 58 マスク移動機構 59 クロック制御回路 60 ブランキング制御回路 61 アンプ部 62 シーケンスコントローラ 63 偏向制御回路 64 アンプ部 65 アンプ部 66 ステージ移動機構(DCモータ) 67 レーザ干渉計 68 ステージ制御部 69 ステージ補正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 暁生 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 審査官 新井 重雄 (56)参考文献 特開 平4−186718(JP,A) 特開 平4−88626(JP,A) 特開 平4−53221(JP,A) 特開 昭57−145324(JP,A) 特開 平4−171808(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 504 G03F 7/20 521

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームを多角形成形板により所定
    形状に成形し、成形された該荷電粒子ビームを所定の偏
    向条件に基づいて複数の偏向手段により偏向し、所定パ
    ターンの透過孔が形成された透過マスク板上に照射する
    ものであり、 前記複数の偏向手段における偏向条件が未知である場
    合、該偏向手段の偏向強度と偏向方向とを2偏向要素と
    し、前記透過マスク板より上方に位置する所定の偏向手
    段の偏向要素と、該偏向手段と鏡面対称な位置に配置さ
    れる偏向手段の偏向要素とがそれぞれ比例するという条
    件に基づいて、所定の測定点での前記荷電粒子ビームの
    検出電流値が最大値となるように、透過マスク板から最
    も離れた位置にある偏向手段から最も近い位置にある偏
    向手段まで、順次、2偏向要素のいずれか1つを固定
    し、他の偏向要素及び他の偏向手段における2偏向要素
    を微小変化させることにより、各偏向器の相対的偏向強
    度比と相対的偏向角とを決定することを特徴とする荷電
    粒子ビーム露光方法。
JP23097192A 1992-08-31 1992-08-31 荷電粒子ビーム露光方法 Expired - Lifetime JP3330644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23097192A JP3330644B2 (ja) 1992-08-31 1992-08-31 荷電粒子ビーム露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23097192A JP3330644B2 (ja) 1992-08-31 1992-08-31 荷電粒子ビーム露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0684769A JPH0684769A (ja) 1994-03-25
JP3330644B2 true JP3330644B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=16916197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23097192A Expired - Lifetime JP3330644B2 (ja) 1992-08-31 1992-08-31 荷電粒子ビーム露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3330644B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0684769A (ja) 1994-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3940824B2 (ja) 荷電粒子線によるパターン転写方法および転写装置
US6835937B1 (en) Correcting method for correcting exposure data used for a charged particle beam exposure system
JPH10335215A (ja) 荷電粒子線描画装置
JPH11317353A (ja) 電子ビ―ム投影装置およびその動作方法
JP2702183B2 (ja) 半導体製造装置
EP2509099A2 (en) Electron beam exposure apparatus and electron beam exposure method
JPH09320931A (ja) 結像特性計測方法及び該方法を使用する転写装置
KR20200098423A (ko) 멀티 하전 입자 빔 묘화 장치 및 멀티 하전 입자 빔 묘화 방법
JPH0732111B2 (ja) 荷電ビ−ム投影露光装置
EP0780879B1 (en) Electron beam exposure apparatus
JP3330644B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法
JP3254906B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光装置及び露光方法
JP4327434B2 (ja) 電子ビーム装置及び電子ビーム描画方法
JP3198187B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光装置の調整方法
US6376137B1 (en) Charged-particle-beam microlithography apparatus and methods including correction of stage-positioning errors using a deflector
JP2008311311A (ja) 荷電粒子ビーム露光方法及び荷電粒子ビーム露光装置
JP3529997B2 (ja) 荷電粒子ビーム光学素子、荷電粒子ビーム露光装置及びその調整方法
JPH06291025A (ja) 電子ビーム露光装置
JP3242481B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法
JP3157968B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法
JPH10208996A (ja) 電子ビーム露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
JP2006210459A (ja) 荷電粒子線露光装置、荷電粒子線露光方法、およびデバイス製造方法
JP2848417B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光装置および露光方法
JP2003332203A (ja) 荷電粒子ビーム描画方法
JPS6273713A (ja) 荷電ビ−ム照射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8