JPH11223699A - 放射性廃棄物地層処理施設及びその使用方法 - Google Patents

放射性廃棄物地層処理施設及びその使用方法

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JPH11223699A
JPH11223699A JP2711698A JP2711698A JPH11223699A JP H11223699 A JPH11223699 A JP H11223699A JP 2711698 A JP2711698 A JP 2711698A JP 2711698 A JP2711698 A JP 2711698A JP H11223699 A JPH11223699 A JP H11223699A
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JP
Japan
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shaft
waste
transport
storage
buffer
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JP2711698A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Akagawa
勝彦 赤川
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な装置で確実な搬入、貯蔵処分が行なえ
る放射性廃棄物地層処理施設及びその使用方法を提供す
る。 【解決手段】 地中に向かって下り勾配をなして延びる
搬送用斜坑1と、搬送用斜坑1の下方に位置し且つ搬送
用斜坑1に対して逆向きの下り勾配をなして上端部が搬
送用斜坑1に連なる収納用斜坑3と、搬送用斜坑1内を
走行する搬送台車4と、円筒状の廃棄物収納体7の地中
側への転動を阻止し且つ該廃棄物収納体7の地上側への
転動を許容し得るように搬送台車4に取り付けた載置部
材8と、載置部材8に載置された廃棄物収納体7を地上
側へ向かって押し出すプッシャー10と、両端に廃棄物
収納体7の円筒面に応じた凹湾曲面15aを有し且つ下
部に転動部材16を有する複数の緩衝体15とを備え、
廃棄物収納体7をプッシャー10によって載置部材8か
ら収納用斜坑3へ送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性廃棄物地層
処理施設及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラント等の原子炉において
使用される燃料は、3〜4年程度供用されると、燃料中
に核分裂生成物が蓄積することにより燃焼に限界を生じ
るので、新しい燃料に交換される。
【0003】また、新しい燃料と交換された使用済燃料
は、原子力発電プラント等に設けられている使用済燃料
貯蔵プールにおいて水に浸漬された状態で保管される。
【0004】この使用済燃料には、未燃焼のウランや燃
料の燃焼によって生成されるプルトニウム等が核分裂生
成物に混在した状態で含まれており、近年、使用済燃料
から未燃焼のウラン等を回収する再処理作業を行なっ
て、得られたウランなどを原子炉の燃料として再利用す
ることが検討されている。
【0005】一方、使用済燃料の再処理作業は、現時点
において本格的な実施がなされておらず、このため、上
述したように使用済燃料貯蔵プールに保管される使用済
燃料は、年々増加する傾向を呈している。
【0006】そこで、崩壊熱が除去された後の使用済燃
料を貯蔵容器に封入し、この貯蔵容器を、図8に示すよ
うな竪穴aと、該竪穴aの側壁に上下方向に所定の間隔
を隔てて開口し且つ水平方向へ延びる横穴bとを有する
放射性廃棄物地層処理施設へ収容することが検討されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在
は、放射性廃棄物を地下に貯蔵する技術は確立されてい
ない。
【0008】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、単純な装置で廃棄物収納体の確実な搬入及び収納が
行なえる放射性廃棄物地層処理施設及びその使用方法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載の放射性廃棄物地層処理施
設では、地中に向かって下り勾配をなして延びる搬送用
斜坑と、該搬送用斜坑の下方に位置し且つ搬送用斜坑に
対して逆向きの下り勾配をなして延び上端部が搬送用斜
坑に連なる収納用斜坑と、前記の搬送用斜坑内を走行す
る搬送台車と、円筒状の廃棄物収納体の地中側への転動
を阻止し且つ該廃棄物収納体の地上側への転動を許容し
得るように搬送台車に取り付けた載置部材と、載置部材
に載置された廃棄物収納体を地上側へ向かって押し出す
プッシャーと、両端に廃棄物収納体の円筒面に応じた凹
湾曲面を有し且つ下部に転動部材を有する複数の緩衝体
とを備えている。
【0010】本発明の請求項2に記載の放射性廃棄物地
層処理施設では、地中に向かって下り勾配をなして延び
る搬送用斜坑と、該搬送用斜坑の側方に位置し且つ搬送
用斜坑に対して逆向きの下り勾配をなして延び上端部が
搬送用斜坑に連なる収納用斜坑と、前記の搬送用斜坑内
を走行する搬送台車と、円筒状の廃棄物収納体の地中側
への転動を阻止し且つ該廃棄物収納体の搬送用斜坑側方
への移動を許容し得るように搬送台車に取り付けた載置
部材と、載置部材に載置された廃棄物収納体を搬送用斜
坑側方へ向かって押し出すプッシャーと、両端に廃棄物
収納体の円筒面に応じた凹湾曲面を有し且つ下部に転動
部材を有する複数の緩衝体とを備えている。
【0011】また、本発明の請求項3に記載の放射性廃
棄物地層処理施設の使用方法では、搬送用斜坑の上端に
位置させた搬送台車の載置部材に円筒状の廃棄物収納体
を載置する廃棄物収納体搭載工程と、廃棄物収納体が搭
載された搬送台車を搬送用斜坑に沿って収納用斜坑連通
部分の下側近傍まで下降させる廃棄物収納体搬送工程
と、プッシャーで廃棄物収納体を地上側へ押し出して載
置部材から収納用斜坑へ廃棄物収納体を送出する廃棄物
収納体挿入工程と、廃棄物収納体が収納用斜坑へ収納さ
れた後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第
1の搬送台車回送工程と、第1の搬送台車回送工程によ
り搬送用斜坑の上端に位置した搬送台車の載置部材に緩
衝体単体を載置する緩衝体搭載工程と、緩衝体が搭載さ
れた搬送台車を収納用斜坑連通部分の下側近傍まで下降
させる緩衝体搬送工程と、プッシャーで緩衝体を地上側
へ押し出して載置部材から収納用斜坑へ緩衝体を送出す
る緩衝体挿入工程と、緩衝体が収納用斜坑へ収納された
後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第2の
搬送台車回送工程とを、順次繰り返し行なう。
【0012】本発明の請求項4に記載の放射性廃棄物地
層処理施設の使用方法では、搬送用斜坑の上端に位置さ
せた搬送台車の載置部材に円筒状の廃棄物収納体を載置
する廃棄物収納体搭載工程と、廃棄物収納体が搭載され
た搬送台車を搬送用斜坑に沿って収納用斜坑連通部分の
側方まで下降させる廃棄物収納体搬送工程と、プッシャ
ーで廃棄物収納体を搬送用斜坑の側方へ押し出して載置
部材から収納用斜坑へ廃棄物収納体を送出する廃棄物収
納体挿入工程と、廃棄物収納体が収納用斜坑へ収納され
た後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第1
の搬送台車回送工程と、第1の搬送台車回送工程により
搬送用斜坑の上端に位置した搬送台車の載置部材に緩衝
体単体を載置する緩衝体搭載工程と、緩衝体が搭載され
た搬送台車を収納用斜坑連通部分の側方まで下降させる
緩衝体搬送工程と、プッシャーで緩衝体を搬送用斜坑側
方へ押し出して載置部材から収納用斜坑へ緩衝体を送出
する緩衝体挿入工程と、緩衝体が収納用斜坑へ収納され
た後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第2
の搬送台車回送工程とを、順次繰り返し行なう。
【0013】本発明の請求項1に記載した放射性廃棄物
地層処理施設においては、搬送用斜坑の上端に位置させ
た搬送台車の載置部材に円筒状の廃棄物収納体を載置
し、載置部材により廃棄物収納体の転動を抑止しつつ、
廃棄物収納体が搭載された搬送台車を搬送用斜坑に沿っ
て収納用斜坑連通部分の下側近傍まで下降させ、プッシ
ャーで廃棄物収納体を載置部材から収納用斜坑へ送出す
る。
【0014】また、廃棄物収納体が収納用斜坑へ収納さ
れた後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させ、搬
送用斜坑の上端に位置した搬送台車の載置部材に緩衝体
単体を載置し、載置部材により緩衝体の転動を抑止しつ
つ、緩衝体が搭載された搬送台車を収納用斜坑の下側近
傍まで下降させ、プッシャーで緩衝体を載置部材から収
納用斜坑へ送出する。
【0015】本発明の請求項2に記載した放射性廃棄物
地層処理施設においては、搬送用斜坑の上端に位置させ
た搬送台車の載置部材に円筒状の廃棄物収納体を載置
し、載置部材により廃棄物収納体の転動を抑止しつつ、
廃棄物収納体が搭載された搬送台車を搬送用斜坑に沿っ
て収納用斜坑連通部分の側方まで下降させ、プッシャー
で廃棄物収納体を載置部材から収納用斜坑へ送出する。
【0016】また、廃棄物収納体が収納用斜坑へ収納さ
れた後、搬送台車を搬送用斜坑の上端まで上昇させ、搬
送用斜坑の上端に位置した搬送台車の載置部材に緩衝体
単体を載置し、載置部材により緩衝体の転動を抑止しつ
つ、緩衝体が搭載された搬送台車を収納用斜坑の側方ま
で下降させ、プッシャーで緩衝体を載置部材から収納用
斜坑へ送出する。
【0017】本発明の請求項3及び請求項4に記載した
放射性廃棄物地層処理施設の使用方法のいずれにおいて
も、廃棄物収納体搭載工程、廃棄物収納体搬送工程、及
び廃棄物収納体挿入工程を順次行なって、廃棄物収納体
を収納用斜坑に収納する。
【0018】また、緩衝体搭載工程、緩衝体搬送工程、
及び緩衝体挿入工程を順次行なって、緩衝体を収納用斜
坑に収納する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。
【0020】図1から図4は本発明の放射性廃棄物地層
処理施設の実施の形態の第1の例を示すものである。
【0021】1は搬送用斜坑であり、該搬送用斜坑1
は、地表に開口し地中に向かって下り勾配をなして延
び、下面にガイドレール2を備えており、該ガイドレー
ル2は、搬送用斜坑1の幅方向に所定の間隔を隔てて互
いに平行し搬送用斜坑1の下面に沿って延びるように配
置されている。
【0022】3は収納用斜坑であり、該収納用斜坑3
は、前記の搬送用斜坑1の下方に位置し且つ搬送用斜坑
1に対して逆向きの下り勾配をなして延び、上端部が搬
送用斜坑1に連通するようにガイドレール2の間に開口
している。
【0023】4は搬送台車であり、該搬送台車4は、側
方からみてL字形をなし且つ前記のガイドレール2に沿
って転動し得る車輪5を下面の四隅に有する台車本体6
と、該台車本体6の前面中位部から下部先端へ延び、円
筒状の廃棄物収納体7を載置し得る凹弧状で、円筒状の
廃棄物収納体7の地中側への転動を阻止し且つ該廃棄物
収納体7の地上側への転動を許容し得るように形成され
た載置部材8と、台車本体6の下部先端に、前記の載置
部材8に連続して収納用斜坑3の傾斜面に平行するよう
に台車本体6の前方斜め下へ延びるように固設された案
内部材9とによって構成されている。
【0024】また、10はプッシャーであり、該プッシ
ャー10は、搬送台車4の上部に設けられ且つ搬送台車
4の前後方向へ進退するピストンロッド11aを有する
アクチュエータ11と、該アクチュエータ11のピスト
ンロッド11aの先端に設けられ廃棄物収納体7に当接
し得る押出し板12とによって形成され、載置部材8に
載置された廃棄物収納体7を地上側へ向かって押し出し
得るように構成されている。
【0025】前記の搬送台車4は、搬送用斜坑1の開口
外部の地上に設けられたウインチ13にロープ14を介
して連結されており、ウインチ13を回動させることに
よって搬送用斜坑1のガイドレール2に沿って昇降する
ようになっている。
【0026】更に、図4に示す緩衝体15は、収納用斜
坑3に廃棄物収納体7を収納する際に、各廃棄物収納体
7の間に介在させて相互の衝突や接触を防止するもので
あり、両端に廃棄物収納体7の円筒面に応じた凹湾曲面
15aを有し且つ下部に球状の転動部材16を備え、該
転動部材16によって緩衝体15が収納用斜坑3の傾斜
面を、重力の働きを受けて自走し得るように形成されて
いる。
【0027】緩衝体15は、放射性廃棄物地層処理施設
に収納する廃棄物収納体7の個数に応じて複数を備えら
れている。
【0028】なお、17は自走台車であり、該自走台車
17は、廃棄物収納体7や緩衝体15を搭載して搬送用
斜坑1の開口近傍まで走行し、地上の建屋18に設けら
れているクレーン19によって、搭載してきた廃棄物収
納体7や緩衝体15を搬送台車4の載置部材8上に移載
し得るようになっている。
【0029】次に上記図示例の作動について説明する。
【0030】収納用斜坑3へ廃棄物収納体7を収納する
際には、ウインチ13を作動させロープ14を介して搬
送台車4を引き上げ、搬送用斜坑1の上端に搬送台車4
を停止させ、廃棄物収納体7を搭載した自走台車17を
搬送用斜坑1の開口近傍に停止させ、クレーン19によ
り自走台車17に搭載されてきた廃棄物収納体を吊り上
げ、自走台車17から前記の搬送台車4の載置部材8の
上に移載する。
【0031】その後、ウインチ13を搬送台車4が下降
する方向に作動させることにより、廃棄物収納体7が搭
載された搬送台車4を搬送用斜坑1のガイドレール2に
沿って下降させ、廃棄物収納体7を収納すべき所期の収
納用斜坑3の端部に停止させる。
【0032】次いで、プッシャー10のアクチュエータ
11を、ピストンロッド11aが前進する方向へ作動
し、押出し板12を介して廃棄物収納体7を案内部材9
の方向へ押出すと、廃棄物収納体7が案内部材9の上を
通過して収納用斜坑3の内方へ向かって転動し収納され
る。
【0033】廃棄物収納体7を収納用斜坑3の内方へ転
動させた後、プッシャー10のアクチュエータ11を、
ピストンロッド11aが後退する方向へ作動して押出し
板12を元の位置に戻し、ウインチ13を搬送台車4が
上昇する方向に作動させることにより、搬送台車4を搬
送用斜坑1のガイドレール2に沿って搬送用斜坑1の上
端まで上昇させる。
【0034】その後、単体の緩衝体15を搭載した自走
台車17を搬送用斜坑1の開口の近傍に停止させ、クレ
ーン19により自走台車17に搭載されてきた緩衝体1
5を吊り上げ、自走台車17から前記の搬送台車4の載
置部材8の上に移載する。
【0035】そして、再び、ウインチ13を搬送台車4
が下降する方向に作動させることにより、単体の緩衝体
15が搭載された搬送台車4を搬送用斜坑1のガイドレ
ール2に沿って下降させ、前記の収納用斜坑3の端部に
停止させる。
【0036】ここで、プッシャー10のアクチュエータ
11を、ピストンロッド11aが前進する方向へ作動さ
せ、押出し板12を介して緩衝体15を案内部材9の方
向へ押出すと、緩衝体15が案内部材9の上を通過して
収納用斜坑3の内方へ向かって転動し収納される。
【0037】緩衝体15を収納用斜坑3の内方へ転動さ
せた後、プッシャー10のアクチュエータ11をピスト
ンロッド11aが後退する方向へ作動させて押出し板1
2を元の位置に戻し、ウインチ13を搬送台車4が上昇
する方向に作動させることにより、搬送台車4を搬送用
斜坑1のガイドレール2に沿って搬送用斜坑1の上端ま
で上昇させる。
【0038】以上の作業を順次繰り返し行なうことによ
って、放射性廃棄物地層処理施設における廃棄物収納体
7の収納を推進する。
【0039】このように、図1から図4に示す放射性廃
棄物地層処理施設では、地中に向かって延びる搬送用斜
坑1を昇降し得る簡単な構造の搬送台車4を設け、搬送
用斜坑1から下方へ延びる収納用斜坑3に下り勾配を付
し、搬送台車4に搭載可能な円筒状の廃棄物収納体7、
及び転動機構を有し且つ廃棄物収納体7の円筒面に応じ
た凹湾曲面を有する緩衝体15を設け、廃棄物収納体7
と緩衝体15とを交互に収納用斜坑3に収納するように
したので、プッシャー10によって搬送台車4から押し
出される廃棄物収納体7及び緩衝体15は、収納用斜坑
3の下り勾配に導かれて自動的に転動して収納用斜坑3
の内方に収納されることになる。
【0040】また、廃棄物収納体7の間に緩衝体15を
介在させるので、単純な装置で確実な搬入、貯蔵処分を
行なうことができ、放射性廃棄物地層処理施設の健全
性、安定性が高い。
【0041】図5から図7は本発明の放射性廃棄物地層
処理施設の実施の形態の第2の例を示すものであり、図
中、図1から図4と同一の符号を付した部分は同一物を
表わしている。
【0042】20は搬送用斜坑であり、該搬送用斜坑2
0は、地表に開口し地中に向かって下り勾配をなして延
び、下面にガイドレール2を備えており、該ガイドレー
ル2は、搬送用斜坑20の幅方向に所定の間隔を隔てて
互いに平行し搬送用斜坑20の下面に沿って延びるよう
に配置されている。
【0043】21は収納用斜坑であり、該収納用斜坑2
1は、前記の搬送用斜坑20の側方に位置し且つ搬送用
斜坑20に対して逆向きの下り勾配をなして延び、上端
部が搬送用斜坑20の側面に連通するように壁面に開口
している。
【0044】22は搬送台車であり、該搬送台車22
は、側方からみてL字形をなし且つ前記のガイドレール
2に沿って転動し得る車輪5を下面の四隅に有する台車
本体23と、該台車本体23の前面中位部から下部先端
へ延び且つ円筒状の廃棄物収納体7を載置し得るよう
に、廃棄物収納体7の外周面に外接し得る2平面によっ
て形成された凹曲折面を有し、円筒状の廃棄物収納体7
の地中側への転動を阻止し且つ該廃棄物収納体7の側方
への移動を許容し得るように、台車本体23の幅方向へ
転動するように配置された複数のローラ24aを、前記
の2平面のそれぞれに有する載置部材24とによって構
成されている。
【0045】また、25はプッシャーであり、該プッシ
ャー25は、台車本体23の上部に設けられ且つ台車本
体23の幅方向へ進退するピストンロッド26aを有す
るアクチュエータ26と、該アクチュエータ26のピス
トンロッド26aの先端に設けられ廃棄物収納体7の側
面に当接し得るように成形された押出し部材27とによ
って形成され、載置部材24上に載置された廃棄物収納
体7を収納用斜坑21側へ向かって押し出し得るように
構成されている。
【0046】前記の搬送台車22は、搬送用斜坑20の
開口外部の地上に設けられたウインチ13にロープ14
を介して連結されており、ウインチ13を回動させるこ
とによって搬送用斜坑20のガイドレール2に沿って昇
降するようになっている。
【0047】次に上記図示例の作動について説明する。
【0048】収納用斜坑21へ廃棄物収納体7を収納す
る際には、ウインチ13を作動させロープ14を介して
搬送台車22を引き上げ、搬送用斜坑20の上端に搬送
台車22を停止させ、廃棄物収納体7を搭載した自走台
車17を搬送用斜坑20の開口近傍に停止させ、クレー
ン19により自走台車17に搭載されてきた廃棄物収納
体7を吊り上げ、自走台車17から前記の搬送台車22
の載置部材24の上に移載する。
【0049】その後、ウインチ13を搬送台車22が下
降する方向に作動させることにより、廃棄物収納体7が
搭載された搬送台車22を搬送用斜坑20のガイドレー
ル2に沿って下降させ、廃棄物収納体7を収納すべき所
期の収納用斜坑21の端部に停止させる。
【0050】次いで、プッシャー25のアクチュエータ
26を、ピストンロッド26aが前進する方向へ作動
し、押出し部材27を介して廃棄物収納体7を収納用斜
坑21の方向へ押出すと、廃棄物収納体7が収納用斜坑
21の上端部へ向かって移動し、収納用斜坑21の上端
部から内方へ向かって転動して収納される。
【0051】廃棄物収納体7を収納用斜坑21の内方へ
転動させた後、プッシャー25のアクチュエータ26を
ピストンロッド26aが後退する方向へ作動して押出し
部材27を元の位置に戻し、ウインチ13を搬送台車2
2が上昇する方向に作動させることにより、搬送台車2
2を搬送用斜坑20のガイドレール2に沿って搬送用斜
坑20の上端まで上昇させる。
【0052】その後、単体の緩衝体15を搭載した自走
台車17を搬送用斜坑20の開口の近傍に停止させ、ク
レーン19により自走台車17に搭載されてきた緩衝体
15を吊り上げ、前記の搬送台車22の載置部材24の
上に移載する。
【0053】そして、再び、ウインチ13を搬送台車2
2が下降する方向に作動させることにより、単体の緩衝
体15が搭載された搬送台車22を搬送用斜坑20のガ
イドレール2に沿って下降させ、前記の収納用斜坑21
の端部に停止させる。
【0054】ここで、プッシャー25のアクチュエータ
26を、ピストンロッド26aが前進する方向へ作動さ
せ、押出し部材27を介して緩衝体15を収納用斜坑2
1の方向へ押出すと、緩衝体15が収納用斜坑21の上
端部に向かって移動し、収納用斜坑21の上端部から内
方へ向かって転動し、収納される。
【0055】緩衝体15を収納用斜坑21の内方へ転動
させた後、プッシャー25のアクチュエータ26をピス
トンロッド26aが後退する方向へ作動して押出し部材
27を元の位置に戻し、ウインチ13を搬送台車22が
上昇する方向に作動させることにより、搬送台車22を
搬送用斜坑20のガイドレール2に沿って搬送用斜坑2
0の上端まで上昇させる。
【0056】以上の作業を順次繰り返し行なうことによ
って、放射性廃棄物地層処理施設における廃棄物収納体
7の収納を推進する。
【0057】このように、図5から図7に示す放射性廃
棄物地層処理施設では、地中に向かって延びる搬送用斜
坑20を昇降し得る簡単な構造の搬送台車22を設け、
搬送用斜坑20の側方から下方へ延びる収納用斜坑21
に下り勾配を付し、搬送台車22に搭載可能な円筒状の
廃棄物収納体7、及び転動機構を有し且つ廃棄物収納体
7の円筒面に応じた凹湾曲面を有する緩衝体15を設
け、廃棄物収納体7と緩衝体15とを交互に収納用斜坑
21に収納するようにしたので、プッシャー25によっ
て搬送台車22から押し出される廃棄物収納体7及び緩
衝体15は、収納用斜坑21の下り勾配に導かれて自動
的に転動して収納用斜坑21の内方に収納されることに
なる。
【0058】また、廃棄物収納体7の間に緩衝体15を
介在させるので、単純な装置で確実な搬入、貯蔵処分を
行なうことができ、放射性廃棄物地層処理施設の健全
性、安定性が高い。
【0059】なお、本発明の放射性廃棄物地層処理施設
及びその使用方法は、上述した実施の形態にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の放射性廃棄
物地層処理施設及びその使用方法によれば、以下のよう
な種々の優れた効果を奏し得る。
【0061】(1) 搬送用斜抗を走行する搬送台車の
載置部材に載置した円筒状の廃棄物収納体や転動部材を
有する緩衝体を、プッシャーによって載置部材から収納
用斜抗へ送出し、これら廃棄物収納体や緩衝体を下り勾
配を利用して収納用斜抗へ収納するので、収納用斜抗へ
の廃棄物収納体を確実に搬入、貯蔵処分することがで
き、放射性廃棄物地層処理施設の健全性、安全性が高
い。
【0062】(2) 収納用斜抗が搬送用斜抗に対して
逆向きの下り勾配をなしているので、放射性廃棄物地層
処理施設の構築範囲に対して、多数の廃棄物収納体を貯
蔵することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射性廃棄物地層処理施設の実施の形
態の第1の例の概念図である。
【図2】図1に関連する搬送台車の側面図である。
【図3】図2に関連する平面図である。
【図4】図1に関連する緩衝体の斜視図である。
【図5】本発明の放射性廃棄物地層処理施設の実施の形
態の第2の例の概念図である。
【図6】図5に関連する搬送台車の側面図である。
【図7】図5に関連する平面図である。
【図8】放射性廃棄物地層処理施設の一例の概念図であ
る。
【符号の説明】
1,20 搬送用斜坑 3,21 収納用斜坑 4,22 搬送台車 7 廃棄物収納体 8,24 載置部材 10,25 プッシャー 15 緩衝体 15a 凹湾曲面 16 転動部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に向かって下り勾配をなして延びる
    搬送用斜坑と、該搬送用斜坑の下方に位置し且つ搬送用
    斜坑に対して逆向きの下り勾配をなして延び上端部が搬
    送用斜坑に連なる収納用斜坑と、前記の搬送用斜坑内を
    走行する搬送台車と、円筒状の廃棄物収納体の地中側へ
    の転動を阻止し且つ該廃棄物収納体の地上側への転動を
    許容し得るように搬送台車に取り付けた載置部材と、載
    置部材に載置された廃棄物収納体を地上側へ向かって押
    し出すプッシャーと、両端に廃棄物収納体の円筒面に応
    じた凹湾曲面を有し且つ下部に転動部材を有する複数の
    緩衝体とを備えてなることを特徴とする放射性廃棄物地
    層処理施設。
  2. 【請求項2】 地中に向かって下り勾配をなして延びる
    搬送用斜坑と、該搬送用斜坑の側方に位置し且つ搬送用
    斜坑に対して逆向きの下り勾配をなして延び上端部が搬
    送用斜坑に連なる収納用斜坑と、前記の搬送用斜坑内を
    走行する搬送台車と、円筒状の廃棄物収納体の地中側へ
    の転動を阻止し且つ該廃棄物収納体の搬送用斜坑側方へ
    の移動を許容し得るように搬送台車に取り付けた載置部
    材と、載置部材に載置された廃棄物収納体を搬送用斜坑
    側方へ向かって押し出すプッシャーと、両端に廃棄物収
    納体の円筒面に応じた凹湾曲面を有し且つ下部に転動部
    材を有する複数の緩衝体とを備えてなることを特徴とす
    る放射性廃棄物地層処理施設。
  3. 【請求項3】 搬送用斜坑の上端に位置させた搬送台車
    の載置部材に円筒状の廃棄物収納体を載置する廃棄物収
    納体搭載工程と、廃棄物収納体が搭載された搬送台車を
    搬送用斜坑に沿って収納用斜坑連通部分の下側近傍まで
    下降させる廃棄物収納体搬送工程と、プッシャーで廃棄
    物収納体を地上側へ押し出して載置部材から収納用斜坑
    へ廃棄物収納体を送出する廃棄物収納体挿入工程と、廃
    棄物収納体が収納用斜坑へ収納された後、搬送台車を搬
    送用斜坑の上端まで上昇させる第1の搬送台車回送工程
    と、第1の搬送台車回送工程により搬送用斜坑の上端に
    位置した搬送台車の載置部材に緩衝体単体を載置する緩
    衝体搭載工程と、緩衝体が搭載された搬送台車を収納用
    斜坑連通部分の下側近傍まで下降させる緩衝体搬送工程
    と、プッシャーで緩衝体を地上側へ押し出して載置部材
    から収納用斜坑へ緩衝体を送出する緩衝体挿入工程と、
    緩衝体が収納用斜坑へ収納された後、搬送台車を搬送用
    斜坑の上端まで上昇させる第2の搬送台車回送工程と
    を、順次繰り返し行なうことを特徴とする請求項1に記
    載の放射性廃棄物地層処理施設の使用方法。
  4. 【請求項4】 搬送用斜坑の上端に位置させた搬送台車
    の載置部材に円筒状の廃棄物収納体を載置する廃棄物収
    納体搭載工程と、廃棄物収納体が搭載された搬送台車を
    搬送用斜坑に沿って収納用斜坑連通部分の側方まで下降
    させる廃棄物収納体搬送工程と、プッシャーで廃棄物収
    納体を搬送用斜坑の側方へ押し出して載置部材から収納
    用斜坑へ廃棄物収納体を送出する廃棄物収納体挿入工程
    と、廃棄物収納体が収納用斜坑へ収納された後、搬送台
    車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第1の搬送台車回
    送工程と、第1の搬送台車回送工程により搬送用斜坑の
    上端に位置した搬送台車の載置部材に緩衝体単体を載置
    する緩衝体搭載工程と、緩衝体が搭載された搬送台車を
    収納用斜坑連通部分の側方まで下降させる緩衝体搬送工
    程と、プッシャーで緩衝体を搬送用斜坑側方へ押し出し
    て載置部材から収納用斜坑へ緩衝体を送出する緩衝体挿
    入工程と、緩衝体が収納用斜坑へ収納された後、搬送台
    車を搬送用斜坑の上端まで上昇させる第2の搬送台車回
    送工程とを、順次繰り返し行なうことを特徴とする請求
    項2に記載の放射性廃棄物地層処理施設の使用方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286451A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Kajima Corp 廃棄体の地層処分方法
JP2006214788A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Kajima Corp 廃棄物地層処分場の処分坑道施設
KR100764094B1 (ko) 2006-06-30 2007-10-09 한국원자력연구원 중수로 사용후핵연료의 저장시스템

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