JPS6412356B2

JPS6412356B2 -

Info

Publication number: JPS6412356B2
Application number: JP56199595A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Yamada; Hisao Tanaka
Original assignee: Hitachi Zosen Corp
Current assignee: Hitachi Zosen Corp
Priority date: 1981-12-10
Filing date: 1981-12-10
Publication date: 1989-02-28
Also published as: JPS58100790A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、放射性物質を収納する容器（例え
ば「使用済み核燃料バスケツト」等）を燃料移送
水路から燃料貯蔵プールへ移送する際、該移送水
路の中途に配設された隔壁存在位置において使用
済み核燃料バスケツト等（以下単に「使用済み核
燃料バスケツト」と称する）を受渡しする装置に
関するものである。

すなわち、原子力発電所、再処理工場、燃料成
型工場などでは、キヤスクに収納され輸送されて
きた使用済みの核燃料は、移送水路内においてキ
ヤスクから取出されて使用済み核燃料バスケツト
に移しかえられ、移送水路を経て貯蔵プールに搬
送のうえ貯蔵される。ここで、移送水路の始端側
と貯蔵プールとの間には、放射線及び換気汚染を
遮断するための隔壁が設けられており、上述の使
用済み核燃料バスケツトの搬送は前記移送水路を
用いて行われる。

第１図は上記輸移送を説明する平面図で、１は
使用済み核燃料バスケツト、２はポンド、３は移
送水路（以下、「水路３」と略称する。）を示し、
４′はポンド２を含む再処理工場等の中枢部を隔
離すべく水路３の途中を横切つて配設された隔壁
である。

より具体的には、使用済み核燃料バスケツト１
は環境汚染を極力防止すべく、水路３の水中内を
移送されてポンド２へ、あるいはポンド２から水
路３の水中を移動して外部へと搬出されるのであ
り、隔壁４′は第２図に例示する如く、その下端
が水面下に没した状態に設定されているものであ
る。

勿論、上記使用済み核燃料バスケツト１の移送
は天井クレーン等（図示せず）により行われるの
であるが、隔壁４′の存在する位置では天井クレ
ーン等を用いることができず、従来では、第２図
に示すように、隔壁４′下の水路３底にレール
５′を敷設し、該レール５′上に移送台車６を走ら
せて、該部位における使用済み核燃料バスケツト
１の受渡しを行わせていたのである。

しかし、この方途に依れば、移送台車６等の主
要可動部が水路３の底部水中にあつて、この主要
可動部の保守、点検、修理等の作業が困難であ
り、殊に、水底部では他の部分に比し放射能が高
くなるため上記作業が不可能となる場合もあつ
た。

本発明は上記の実情に鑑みてなされ、保守、点
検、修理等の作業が簡単に危険なく行い得る使用
済み核燃料バスケツト等の受渡し装置を提供する
ことをその目的とし、その特徴とするところは、
上面及び前後面が開放されると共に水面下に没状
として使用済み核燃料バスケツトを載置する荷台
を備えた移送本体を、水路３の両岸壁に走行する
車輪に適宜部材を介して懸吊支持させ、上記車輪
のうち前輪を隔壁４の内外の一方にそして後輪を
他方に振り分け配設して移送本体を適宜駆動装置
により隔壁４下において往復移動させ得るように
し、更必要な場合には移送本体にかかる大荷重に
よる変形を防止せしめる走行保護ガイドを岸壁上
に配設し構成した点にある。以下、第３図以降に
示す例示図面に基き詳述する。

第３図は使用状態と共に示す平面図、第４図は
同側面図、第５図は同正面図を示す。

例示図面における隔壁４は、本発明装置の付設
時に便利なように、又、本発明装置の保守、点
検、修理を容易ならしめる為、隔壁４に開口７を
設け、該開口７の内側（ポンド２の存在する側）
に昇降扉８を付設し、該昇降扉８の下端８ａを水
中に没状としてポンド２側を隔離する構成として
ある。

９は、上記隔壁４の立設下の水路３中を往復移
動して使用済み核燃料バスケツト１を受渡しする
移送本体を示し、該移送本体９は、鉛の容器体で
ある大重量の使用済み核燃料バスケツト１を運搬
するために鉄骨を組み合せ多数のリブ材を配材し
構成したものであり、第３〜５図に示す如く、上
面及び前後面に開放状となし、底部のリブ材に荷
台１０を付設した縦長形状とされている。すなわ
ち、該荷台１０に使用済み核燃料バスケツト１を
載置した場合、使用済み核燃料バスケツト１の上
面が水面Ｗ上に出ないように縦長に構成され、上
面及び前後面の開放は、使用済み核燃料バスケツ
ト１の受渡しを容易になすための配慮に依る。

又、移送本体９の前部及び後部は水面Ｗ上に延
設され、該延設部分に、両岸壁１１上に張出状と
された車輪支持フレーム１２を取付け、該支持フ
レーム１２に車輪１３ａ，１３ｂを付設し、両岸
壁１１に敷設したレール５上を前記車輪１３ａ，
１３ｂを走行させる構成としてある。

１４は両岸壁１１上に固設され同調駆動される
一対のシリンダで、該シリンダ１４は上記移送本
体９を第４図に示す一定ストロークＳの範囲内に
往復運動させるものであり、具体的には、水面Ｗ
上における移送本体９の両側からシリンダ接続板
１５を両岸壁１１側に張出し固定すると共に該シ
リンダ接続板１５に上記シリンダ１４の作動１４
ａ先端を固定した構成としてある。なお、第３，
４図に示すレール５は、隔壁４下において分断さ
れて敷設され、その内側におけるレール５は上記
ストロークＳと対比した場合極めて長く設定され
ているが、ポンド２側に延設されている場合は、
移送本体９の据付けやメンテナンスに供されるも
のである。

又、シリンダ１４、隔壁４及び移送本体９の配
置構成は、移送本体９の前輪１３ａを隔壁４の内
側（ポンド２側）へ、後輪１３ｂを外側へと振分
け配置し、シリンダ１４は移送本体９の水面Ｗ上
部分が隔壁４に対して接離する如く往復運動する
位置に配される。

上述の移送本体９は、上面及び前後面が開放さ
れた構造物である故に、荷台１０に大重量物であ
る使用済み核燃料バスケツト１を載置すると、第
５図矢印で示す如くその側縁部９ａがモーメント
力Ｍを受け変形し易くなる。

１６は、上述の変形防止のため両岸壁１１上に
配設した走行保護ガイドで、該走行保護ガイド１
６はアンカーボルト１７によつて両岸壁１１に固
設され、その上部に水路３側に突出した張出縁１
６ａを形成し、該張出縁１６ａ下にガイドレール
１８を付設しており、車輪１３ａ，１３ｂの車軸
１９を延設してその先端に付設したローラ２０を
前記ガイドレール１８に案内させる構成とし、上
述のモーメント力Ｍに対応せしめている。

上記実施例の構成に依るものは、シリンダ１４
の駆動により移送本体９が往復移動して使用済み
核燃料バスケツト１の受渡しをする。

すなわち、外部から運ばれて来た使用済み核燃
料バスケツト１は天井クレーン等（図示せず）で
吊下げられて移送本体９の荷台１０上に載置され
（第３，４図の状態）、続いてシリンダ１４が駆動
され、シリンダ作動杆１４ａがポンド２側へ移行
することにより、該作動杆１４ａ先端に一体とさ
れたシリンダ接続板１５及び移送本体９が追動
し、移送本体９が第３，４図に仮想線で示す状態
となる。換言すれば、使用済み核燃料バスケツト
１が隔壁４の内側に移動した状態となるのであ
り、ここで隔壁４の内側に配設されている天井ク
レーン等（図示せず）により使用済み核燃料バス
ケツト１はポンド２へ運ばれてゆき、再びシリン
ダ１４を逆動作させて移送本体９を元の実線状態
に戻し、次の使用済み核燃料バスケツト１を運ぶ
態勢とするのである。

逆にポンド２から使用済み核燃料バスケツト１
を搬出する場合には、上記と逆の作業順序が採ら
れる。

そして上述の如く荷台１０に使用済み核燃料バ
スケツト１を載置した場合、当然、移送本体９に
第５図に示すモーメントＭが作用するが、上記実
施例では、ローラ２０がガイドレール１８に受け
止められていて移送本体９が変形せず、変形によ
る脱線が防止され、正常に移送本体９は走行す
る。

勿論、放射線物質を取扱う本発明装置は、極め
て厳しい保守・点検作業が要求されるが、上記実
施例の主要可動部であるシリンダ１４、車輪１３
ａ，１３ｂ、車輪１９、ローラ２０は全て、岸壁
１１上にあつて水路３中の放射能に汚染されてお
らず、地上において上記作業が殊更の防備を要し
ないで楽に行われる。

なお、上記実施例では移送本体９の駆動をシリ
ンダ１４に担わせているが、例えば巻取ドラムと
ロープに依る曵行機構としても良く、ローラ２０
の付設についても、車軸１９に付設する構成に限
らず、例えば移送本体９から直接ローラ２０を張
出し状として設けても同効を得る。

以上説明したように本発明は、移送本体の上面
及び前後面が開放されていて使用済み核燃料バス
ケツトの受渡しが容易且つスムーズに行われ、前
輪及び後輪が振分け配置されていて往復移動によ
り使用済み核燃料バスケツトを移送するものであ
る故に隔壁の存在に対応し得るものであり、走行
保護ガイドが配設されていて移送本体が安定して
走行し事故発生が未然に防止されており、何より
も、移送本体の主要可動部である車輪が水路の両
岸壁上を走行する構成であるため主要可動部の保
守点検が地上において容易になし得られ、しかも
主要可動部である車輪等が水路中の放射能に汚染
されていないため、上記作業が安全に行われる
等、多大の効益を有する発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、使用済み核燃料バスケツト１の移送
を説明する平面図、第２図は従来法の説明図、第
３図〜第６図は本発明の１実施例を示し、第３図
は使用状態と共に説明する平面図、第４図は同側
面図、第５図は同正面図、第６図は車輪１９部分
の拡大正面図である。１は使用済み核燃料バスケツト、２はポンド、
３は水路、４は隔壁、９は移送本体、１０は荷
台、１１は岸壁、１３ａ，１３ｂは車輪、１６は
走行保護ガイド。

Claims

【特許請求の範囲】

１隔壁によつて外部から隔離された貯蔵プール
（ポンド）に始端を発し外部へと導設された使用
済み核燃料バスケツト等の移送水路内において上
記隔壁の下部位置に配設される使用済み核燃料バ
スケツト等の受渡し装置であつて、上面及び前後
面が開放されると共に水面下に没状として使用済
み核燃料バスケツト等を載置する荷台を備えた移
送本体を、水路の両岸壁上に走行する車輪に適宜
部材を介して懸吊支持させ、上記車輪のうち前輪
を隔壁の内外一方にそして後輪を他方に振分け配
設して移送本体を適宜駆動装置により隔壁下にお
いて往復移動させ得るように構成したことを特徴
とする使用済み核燃料バスケツト等の受渡し装
置。