JPH11223333A - 石油ストーブのカートリッジ型給油タンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油ストーブのカートリッジ型給油タンクに
石油を注入する際に手を汚さず且つ石油を溢れさせるこ
とのない給油タンクを提供する。 【解決手段】給油タンク１をストーブに設置したとき、
ストーブ内の突起によって押し上げられて開く第１の開
閉弁５ａと、給油中に受け部１２の上方に設けられた弁
シャフト受９によって開き、満タン状態になったあとさ
らに注入を続けると流出管８から保存タンク内に逆流さ
せる第２の開閉弁５ｂとを設けた。なお、給油タンク１
を移動中は両方の開閉弁５ａ，５ｂはスプリング７ａ，
７ｂは閉じている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、石油ストーブに
設置して給油する取外し可能なカートリッジ型給油タン
クに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の従来のカートリッジ型の給油タ
ンクにあっては、とくに図示しないが給油タンクの下部
開口部に圧接またはねじ込んで取り付けられるキャップ
自体に、１個の開閉弁が設けられていて、給油タンク運
搬時にはスプリングによって閉じられ、ストーブに取り
付けて給油するときには、開閉弁に取り付けられた棒状
下部先端がストーブ内の突起部によって押し上げられ
て、開閉弁が開くように作用するようになっている。そ
して、給油タンクをストーブに取り付けストーブ内の石
油が燃焼してある一定のレベル以下になると、給油タン
ク内の石油が自動的にストーブ内に補給されるようにな
っている。そして、給油タンクに石油を補充するとき
は、開閉弁が取り付けてあるキャップを外してその開口
部から注ぎ込んで行なうようになっている。即ち従来の
給油タンクは、後述するこの発明の第１の開閉弁に相当
する開閉弁が１つしかない。

【０００３】給油タンクに石油を補充するときはストー
ブから給油タンクを取り外してから注入補充するが、取
り外した段階で弁はスプリングによって自動的に閉じる
ようになっているから給油タンク内に石油が残っていて
も運搬時にこぼれることはないが、補充時にはキャップ
を手で外すようになっているから手が油で汚れ、また補
充後はキャップをもと通り締めることになるが、正しく
しっかりと締め付けておかないとキャップ取り付け部か
ら油漏れを起こすことがあった。

【０００４】また、石油補充時にはその側についていて
充分注意していないと、床面に石油をオーバフローさせ
てしまうことがあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな手の汚れや、キャップの取外し再取り付けなどをす
る必要がなく、又給油中に石油があふれてしまうことの
ないカセット型の給油タンクを提供することを目的とし
ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項１に記載のカセット型給油タンク
においては、給油タンクの下端開口部に、ストーブ内に
給油するときと保存タンクから給油タンクに石油を補充
するときに開き、給油タンクを保存タンクから取り外す
ときに閉じるように作動する第１の開閉弁と、保存タン
クから給油タンクに注入中に開き、保存タンクから給油
タンクを取り外すときに閉じるように作動する第２の開
閉弁とを備えたものである。

【０００７】上記構成により、給油タンクに保存タンク
から石油を補充するときでもキャップを取り外す必要が
ないので手を汚すことがないし、キャップの着脱をしな
いのでキャップの取り付け不具合により油漏れなどを起
こすことがない。又石油の給油中その側についていなく
とも床面に石油が溢れ出すことがない。

【０００８】この発明の請求項２に記載の給油タンクに
おいては、各開閉弁が弾性部材で構成されしかも断面が
ほぼＶ字状の円錐形状をなしているので、各開閉弁は簡
単な構造でより確実に閉じられ、給油タンクの運搬移動
時に油漏れを起こす心配がない。

【０００９】この発明の請求項３に記載の給油タンクは
２つの開閉弁を１つのキャップ内に着脱可能に取り付け
たものである。この構成によって組立て作業が容易にな
る。

【００１０】この発明の請求項４に記載の給油タンク
は、給油タンク内の上方に伸びる流出管の上部に第２の
開閉弁を設けたものであって、この構成によって、石油
がほぼ満タンになった後それ以上注入されても流出管か
らオーバーフローして保存タンクに自動的に戻されるか
ら、外部に石油が溢れ出すことがないし、オーバーフロ
ーの音で満タンになったことが判る。

【００１１】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１は、この発明の給油
タンクに保存タンクから給油ポンプを使って補充してい
る状況を示す全体構成の断面図であり、図２はその開閉
弁周辺の要部断面図である。

【００１２】図１及び図２において、１は給油タンク、
２は保存タンクであっる。給油タンク１の上部にはこれ
を持ち運ぶときの取っ手３が設けられている。この給油
タンク１の下部開口部には給油管４の上端を弁座としそ
の上に断面がほぼＶ字状の逆円錐形状の第１の開閉弁５
ａが弁シャフト６ａに連結されていて、スプリング７ａ
によって下方に引っ張られて開閉弁５ａは閉じられてい
る。これと同様に、この給油タンク１の下部のもうひと
つの開口部には給油タンク１内の上方に伸びる流出管８
の上端を弁座として、その上部に開閉弁５ｂが弁シャフ
ト６ｂに連結されていて、スプリング７ｂによって下方
に引っ張られていて開閉弁５ｂは閉じられているが図
１、２のように保存タンク２側の受け部１２に給油タン
ク１を載せた状態では受け部１２に設けられた弁シャフ
ト受９に弁シャフト６ｂの下端部が当接しスプリング７
ｂを圧縮しているから開閉弁５ｂは開いている。

【００１３】保存タンク２上の受け部１２にの上部に
は、給油タンク１を所定方向に案内して載置するための
ガイド部材１０が設けてあって正しい位置にセットでき
るようになっている。また、受け部１２の下方には、給
油タンク１に石油がほぼ満タンになたあとそれ以上注入
してきた石油を流出間８を通ってオーバーフローさせて
保存タンク２内に戻すための短い逆流管１３が設けら
れ、保存タンク２内の石油をポンプ１５によって吸い上
げるための吸入管１４が、保存タンク２の下方まで伸ば
して受け部１２に取り付けられるとともに吸入管１４の
他端は受け部１２の外側に突出していてそこにフレキシ
ブルパイプ１１ａを介してポンプ１５に接続されてい
る。さらに、第１の開閉弁５ａの弁座となる給油管４は
受け部１２に設けられた接続給油管１７を介してフレキ
シブルパイプ１１ｂによってポンプ１５に接続されてい
る。

【００１４】図１においては、ポンプ１５は足踏み式の
ものを示したがこれに代えて、すでに公知の電動式のも
のがさらに便利である。ポンプ１５内には石油の逆流を
防止するために互いに逆方向に作用する弁１６ａ，１６
ｂが設けられている。給油タンク１に石油の注入が終わ
ったあとポンプ１５やフレキシブルパイプ１１ａ，１１
ｂに残った石油を保存タンク２内に戻すには、ポンプ１
５を保存タンク２より上方に持ち上げて、ポンプ１５に
設けられた空気孔１８を開くことによって行なうように
なっている。

【００１５】次に、保存タンク２内の石油をポンプ１５
によって給油タンク１内に注入するときの作用について
説明する。給油タンク１５が保存タンク２上の受け部１
２上端のガイド部材１０に案内されて載置された状態で
は、第１の開閉弁５ａはスプリング７ａによって押し下
げられ閉じているが、第２の開閉弁５ｂは、載置される
前は第１の開閉弁５ａと同様にスプリング７ｂによって
押し下げられ閉じているが、給油タンク１が載置される
と受け部１２内に設けられた弁シャフト受９に弁シャフ
ト６ｂの下端がと当接しスプリング７ｂ圧に逆らって弁
シャフト６ｂを上方に押し上げるから第２の開閉弁５ｂ
は開いた状態になる。すなわち給油タンク１を保存タン
ク２の上に載置した状態では、第１の開閉弁５ａは閉じ
られ第２の開閉弁５ｂは、開いている。

【００１６】そこで、ポンプ１５を作動させると保存タ
ンク２内の石油は吸入管１４から吸吸い込まれフレキシ
ブルパイプ１１ａを通じてポンプ１５からフレキシブル
パイプ１１ｂから接続給油管１７を通り給油管４に一定
の圧力を持って送りこまれるからスプリング７ａのテン
ションに逆らって開閉弁５ａを押し上げて開くから、給
油タンク１内に石油がたまる。満タンになってからさら
に注入を続けると流出管８の上方から逆流管１３を通っ
て保存タンク２内に戻されるから、石油が各タンク外に
溢れだすことはない。なお、１９は、給油タンク１を取
り外したとき締めておく蓋である。

【００１７】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００１８】給油タンクに石油を注入するときに保存タ
ンクの受け部に給油タンクを載置するだけでよいから手
を汚すことがない。

【００１９】満タン以上に注入を続けても石油は自動的
に保存タンクに還流されるので外部に溢れだすようなこ
とがない。

【００２０】従来のごとく開閉弁が取り付けられたキャ
ップを外して石油を注入補給したあとキャップ部の再取
付の際不正確な取付による石油漏れなどがない。

【００２１】ポンプを電動式にすれば、必ずしも給油場
所にいて見張っておく必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】保存タンクから給油タンクへ石油を注入すると
きの全体構成を示す概略側断面図である。

【図２】給油タンク内の各開閉弁の要部を示す拡大側断
面図である。

【符号の説明】

１ 給油タンク ２ 保存タンク ３ 取っ手 ４ 給油管 ５ａ 第１の開閉弁 ５ｂ 第２の開閉弁 ６ａ 弁シャフト ６ｂ 弁シャフト ７ａ スプリング ７ｂ スプリング ８ 流出管 ９ 弁シャフト受 １０ ガイド部材 １１ａ フレキシブルパイプ １１ｂ フレキシブルパイプ １２ 受け部 １３ 逆流管 １４ 吸入管 １５ ポンプ １６ａ 弁 １６ｂ 弁 １７ 接続給油管 １８ 空気孔 １９ 蓋

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】石油ストーブに設置して給油する開閉弁付
   のカートリッジ型給油タンクであって、 給油タンクの下端の開口部に、ストーブ内に給油すると
   きと保存タンクから給油タンクに石油を注入するときに
   開き、給油タンクを保存タンクから取り外すときに閉じ
   るように作動する第１の開閉弁と、 保存タンクから給油タンク内に石油を注入中に開き、保
   存タンクから石油を注入して給油タンクを保存タンクか
   ら取り外すときに閉じる第２の開閉弁を備えたことを特
   徴とする石油ストーブのカートリッジ型給油タンク。
2. 【請求項２】各開閉弁は、弾性部材で構成され、その断
   面がほぼＶ字状の円錐形状に形成された請求項１記載の
   石油ストーブのカートリッジ型給油タンク。
3. 【請求項３】各開閉弁は着脱可能な一つのキャップ内に
   設けられた請求項１又は２記載の石油ストーブのカート
   リッジ型給油タンク。
4. 【請求項４】第２の開閉弁は、給油タンクに石油を補充
   しほぼ満タン状態になった後の補充石油をオーバーフロ
   ーさせるための流出管の上端に設けられた請求項１ない
   し３のいずれかに記載の石油ストーブのカートリッジ型
   給油タンク。