JPH11222224A - カップ状容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カップ状容器から凹陥状蓋材を剥離開封してカ
ップ状容器のフランジ部分に直接口を付けて飲んだ際に
違和感を感じさせないようにすることにあり、またカッ
プ状容器Ｂの凹陥状蓋材に遮光性を付与して外光の進入
による内容物の変質を防ぐことにある。 【解決手段】凹陥状蓋材Ａの側面部１の上端部からフラ
ンジ部３に亘ってその外面全周にインジェクションにて
剥離可能に接合成型されたプラスチック製のリング状フ
ランジ外板４を備え、該側面部１と底面部２とフランジ
部３が紙基材を中間層とする裏面に易剥離層を備えた合
成樹脂製フィルム２１により構成され、凹陥状蓋材Ａが
そのフランジ外板４を前記カップ状容器本体Ｂの開口フ
ランジ部１３に融着シールされて密封状態に施蓋されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック製又
は紙を主体とする紙製のカップ状容器又はプラスチック
製骨材により補強した紙製のカップ状容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にカップ状容器は、その開口部が凹
陥状蓋材によって密封状態に施蓋することによって、液
体状若しくは固体状の内容物の密封包装容器として使用
されている。

【０００３】従来のカップ状容器に使用される凹陥状蓋
材は、図４（ａ）〜（ｂ）の平面図及び側断面図に示す
ように、フィルム状の側面部１と、底面部２と、側面部
１の上端部にフランジ部３とを備え、全体的に凹陥状の
蓋材Ａとなっていて、その側面部１の内面の一部にイン
サートインジェクション方式にて接合成型された開蓋プ
ルリング７を備えている。

【０００４】前記凹陥状蓋材Ａの側面部１、底面部２、
側面部１の上端部のフランジ部３は合成樹脂製フィルム
（若しくは合成樹脂製シート）、紙、アルミニウム箔、
又はこれらの複合材料により凹陥状に成型加工されてい
て、そのフィルム裏面には熱接着性と易剥離性を備えた
フィルム層が形成されている。

【０００５】そして、上記凹陥状蓋材Ａは、図４（ｂ）
の側断面図に示すように側面部１１と底面部１２と側面
部１１の上端部の開口部全周に形成された熱可塑性樹脂
製のフランジ部１３とを備えたカップ状容器Ｂの開口部
に被せて、前記凹陥状蓋材Ａの熱接着性と易剥離性を備
えたフィルム層と前記フランジ部１３とを重ね合わせ加
熱加圧して、容易剥離開封可能に融着することにより密
封状態に施蓋されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
凹陥状蓋材Ａは、直接カップ状容器Ｂのフランジ部１３
面に易剥離可能に融着しているため、プルリング７を引
っ張って蓋材Ａをカップ状容器Ｂから剥離開封した際に
はフランジ部１３の表面に引き剥がしによる凝集破壊し
た樹脂のざら付き感が残り易く、飲料などを密封包装し
たカップ状容器に直接口を付けて飲んだ際にはフランジ
部１３表面のざら付き感が違和感として感じられる場合
があった。

【０００７】また、従来の上記凹陥状蓋材Ａに使用され
る側面部１、底面部２、側面部１の上端部のフランジ部
３を構成するフィルムは合成樹脂フィルムであるため、
カップ状容器Ｂ内の内容物の外光による変質を防ぐため
には、遮光性の着色フィルムを使用したり、フィルムに
遮光性インキを印刷塗布したりする必要があった。

【０００８】本発明の目的は、カップ状容器から凹陥状
蓋材を剥離開封してカップ状容器のフランジ部分に直接
口を付けて飲んだ際に違和感を感じさせないようにする
ことにあり、またカップ状容器Ｂの凹陥状蓋材に遮光性
を付与して外光の進入による内容物の変質を防ぐことに
ある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、フィルム状の
側面部１と底面部２と側面部１の上端部にフランジ部３
を備えた凹陥状蓋材Ａのフランジ部３をカップ状容器本
体Ｂの開口フランジ部１３に融着シールして密封状態に
施蓋したカップ状容器において、前記蓋材Ａ外面の熱可
塑性合成樹脂面に剥離不能に接合成型された熱可塑性合
成樹脂製の開蓋プルリング７を備え、前記側面部１の上
端部からフランジ部３に亘ってその外面全周に剥離可能
に接合成型された熱可塑性合成樹脂製のリング状フラン
ジ外板４を備え、該凹陥状蓋材Ａのフランジ外板４を前
記カップ状容器本体Ｂの開口フランジ部１３に融着シー
ルして密封状態に施蓋されていることを特徴とするカッ
プ状容器である。

【００１０】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記凹陥状蓋材Ａの側面部１と底面部２とフラ
ンジ部３が、少なくとも外面に熱可塑性合成樹脂フィル
ム／内面にガスバリア性の合成樹脂フィルムの積層フィ
ルムであって、該ガスバリア性の合成樹脂フィルムの裏
面に易剥離層を備えた合成樹脂製フィルム２１により構
成されるカップ状容器である。

【００１１】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記凹陥状蓋材Ａの側面部１と底面部２とフラ
ンジ部３が、少なくとも外面に熱可塑性合成樹脂フィル
ム／紙基材／内面にガスバリア性の合成樹脂フィルムの
積層フィルムであって、該ガスバリア性の合成樹脂フィ
ルムの裏面に易剥離層を備えた合成樹脂製フィルム２１
により構成されるカップ状容器である。

【００１２】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記合成樹脂製フィルム２１が、ポリオレフィ
ン樹脂フィルム／紙基材／ガスバリア性フィルム／熱接
着性及び易剥離性フィルムをこの順に積層ラミネートし
たフィルムであるカップ状容器である。

【００１３】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記合成樹脂製フィルム２１が、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンのうちの
いずれかの合成樹脂フィルム／紙基材／ガスバリア性フ
ィルム／熱接着性及び易剥離性フィルムをこの順に積層
ラミネートしたフィルムであるカップ状容器である。

【００１４】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記ガスバリア性フィルムが、エチレンビニル
アルコール（ＥＶＯＨ）、無延伸ナイロン（ＣＮｙ）、
ポリ塩化ビニリデンコーティッド無延伸ナイロン（ＫＣ
Ｎｙ）、ポリ塩化ビニリデンコーティッド延伸ナイロン
（ＫＯＮｙ）などの合成樹脂フィルム、又は金属蒸着ポ
リエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルム若しくは
セラミック蒸着ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）
フィルム、又はアルミニウム箔であるカップ状容器であ
る。

【００１５】また本発明は、上記発明のカップ状容器に
おいて、前記開蓋プルリング７は、前記蓋材Ａの外面に
剥離不能に接合成型された熱可塑性合成樹脂製のリング
状内板７ｃを介して接合成型されているカップ状容器で
ある。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明のカップ状容器を、発明の
実施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。

【００１７】図１（ａ）は本発明のカップ状容器の上面
図であって凹陥状蓋材Ａの平面図を示し、図１（ｂ）は
本発明のカップ状容器の側断面図であって、凹陥状蓋材
Ａをカップ状容器本体Ｂの開口部に被覆した状態を示
す。

【００１８】図示するように凹陥状蓋材Ａは、側面部１
と、底面部２と、側面部１の上端部にフランジ部３とを
備え、全体的に凹陥状となっていて、前記フランジ部３
の外周面の全周には、カップ状容器の開口部を加熱融着
によって密封状態に施蓋するための熱可塑性合成樹脂製
（ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレートなど）のリング状フランジ外板４がヒートシー
ル方式にて剥離可能に接合成型されている。

【００１９】また、その側面部１の内周面の一部にはヒ
ートシール方式にて接合成型された合成樹脂製の開蓋プ
ルリング７を備えている。

【００２０】また、前記フランジ部３の外周面の全周に
形成された前記リング状フランジ外板４より下側の前記
側面部１の内周面の全周には、インサートインジェクシ
ョン方式にて剥離不能に接合成型された熱可塑性合成樹
脂製のリング状内板７ｃが必要に応じて設けられ、前記
開蓋プルリング７は、このリング状内板７ｃを介して接
合成型されている。

【００２１】前記凹陥状蓋材Ａを構成する前記側面部
１、底面部２、側面部１の上端部のフランジ部３は、図
１（ｂ）に示すように合成樹脂製フィルム２１（若しく
は合成樹脂製シート）を絞り成型により凹陥状に成型加
工されたものである。

【００２２】図示するように合成樹脂製フィルム２１
は、表面から順に合成樹脂フィルム２２と、中間層の紙
基材２４と、内面にガスバリア性のある合成樹脂フィル
ム２３とを積層ラミネートしたフィルム又はシートであ
り、紙基材２４は、凹陥状蓋材Ａの側面部１、底面部
２、側面部１の上端部のフランジ部３の全領域に亘って
積層されていてもよいし、又は凹陥状蓋材Ａのフランジ
部３を除く全領域に亘って積層されていてもよいし、又
は凹陥状蓋材Ａの側面部１とフランジ部３とを除く全領
域に亘って積層されていてもよい。

【００２３】前記合成樹脂製フィルム２１を構成する各
層の厚さは、例えば合成樹脂フィルム２２が８０〜１２
０μｍ、ガスバリア性の合成樹脂フィルム２３が２０〜
５０μｍ、紙基材２４が２００〜２５０ｇ／ｍ² 、熱接
着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂フィルム２５が
３０〜８０μｍ程度である。

【００２４】上記合成樹脂製フィルム２１は、その両面
の合成樹脂フィルム２２、２３が透明であっても、合成
樹脂製フィルム２１は中間層が紙基材２４であるため不
透明であり、よって遮光性のある蓋材Ａが得られるとと
もに、前記紙基材２４に適宜に印刷を施すことによっ
て、容器内容物の銘柄表示や内容表示などを行うことが
できる。

【００２５】合成樹脂製フィルム２１の表面の合成樹脂
フィルム２２には、例えば無延伸ポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムなどを使用し、内面の合成樹脂フィルム２３
には、例えば無延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムな
ど、又はガスバリア性のあるエチレンビニルアルコール
（ＥＶＯＨ）、無延伸ナイロン（ＣＮｙ）、ポリ塩化ビ
ニリデンコーティッド無延伸ナイロン（ＫＣＮｙ）、ポ
リ塩化ビニリデンコーティッド延伸ナイロン（ＫＯＮ
ｙ）、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、セラミック（酸化珪素などの無機酸化物）蒸着
ポリエチレンテレフタレートフィルム、合成樹脂フィル
ムフィルムを使用し、その合成樹脂フィルム２３の裏面
に熱接着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂フィルム
２５（又は合成樹脂コーティング層）を積層したフィル
ムを使用する。また、前記合成樹脂フィルム２３は、熱
接着性と易剥離性、又はガスバリア性と熱接着性と易剥
離性とを兼ね備えた合成樹脂フィルムを使用して、熱接
着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂フィルム２５を
省略したフィルム２１としてもよい。

【００２６】前記熱接着性と易剥離性とを兼ね備えた合
成樹脂フィルム２５又は熱接着性と易剥離性とを兼ね備
えた合成樹脂フィルム２３としては、ポリプロピレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂のうちのいずれかの樹脂中に、適量のポリブテン樹脂
（炭素数４のモノマーによるポリブテン−１）をブレン
ドした熱可塑性合成樹脂フィルムであって、熱溶融によ
る接着シール性（シーラント性）と、凝集破壊を起こし
易くした易剥離性とを兼ね備えたイージーピールオフ性
フィルムを使用する。具体的には、例えばＣＦ９５０１
Ａ（東レ（株）製）を使用することができる。

【００２７】上記蓋材Ａに使用する合成樹脂製フィルム
２１の具体例としては、例えば、合成樹脂フィルム２２
にポリプロピレン１００μｍ、合成樹脂フィルム２３に
ＫＣＮ３０μｍ、紙基材２４に両面コート紙２３０ｇ／
ｍ² 、熱接着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂フィ
ルム２５にＣＦ９５０１Ａ５０μｍを使用し、ポリプロ
ピレン１００μｍ／紙基材２３０ｇ／ｍ² ／ＫＣＮ３０
μｍ／ＣＦ９５０１Ａ５０μｍをこの順に積層ラミネー
トした合成樹脂製フィルム２１である。

【００２８】上記凹陥状蓋材Ａは、図１（ｂ）に示すよ
うに合成樹脂製フィルム２１の端部にあるフランジ部３
の易剥離性合成樹脂フィルム２３面をリング状のフラン
ジ外板４上に重ね合わせて、高周波加熱若しくは超音波
加熱（又は電熱ヒーター加熱）と圧着とにより接着シー
ルされている。

【００２９】上記凹陥状蓋材Ａは、図１（ｂ）に示すよ
うに側面部１１と底面部１２と、側面部１１の上端部の
開口部全周に形成された熱可塑性合成樹脂製（ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートな
ど）のリング状フランジ部１３とを備えたカップ状容器
本体Ｂの開口部に被せて、前記凹陥状蓋材Ａのフランジ
外板４と、前記フランジ部１３とを重ね合わせ加熱加圧
して剥離不能に融着することにより密封状態に取り付け
施蓋されている。

【００３０】上記蓋材Ａにより施蓋された本発明のカッ
プ状容器を開封する際には、側面部１に剥離不能に接合
されたプルリング７を上方に引っ張り上げながら、その
フィルム状の側面部１及び底面部２を上方に引っ張るこ
とにより、互いに剥離可能に接合されている蓋材Ａ側の
フランジ部３をカップ状容器本体Ｂのフランジ部１３側
に融着しているフランジ外板４から剥離することによっ
て、蓋材Ａは開封される。

【００３１】図２は、本発明のカップ状容器の他の実施
の形態であり、リング状フランジ外板４の上端内周面に
沿ってカットダウン４ａ（段差部）を設け、該カットダ
ウン４ａに上記凹陥状蓋材Ａのフランジ部３を重ね合わ
せて、該フランジ部３内面の合成樹脂フィルム２３面を
カットダウン４ａ面に高周波加熱若しくは超音波加熱
（又は電熱ヒーター加熱）と圧着とにより易剥離可能に
密封状態に接着シールされていて、蓋材Ａの上面とフラ
ンジ外板４の上面とが互いに略面一となっているもので
ある。

【００３２】図３（ａ）〜（ｄ）は凹陥状蓋材Ａの作製
工程を示す側断面図であり、まず、図３（ａ）にて、無
延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、
ポリエチレンテレフタレートフィルムなどによる表面の
合成樹脂フィルム２２と、無延伸ポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムなどによる内面の合成樹脂フィルム２３（熱
接着性と易剥離性とを兼ね備えたフィルム、又は裏面に
熱接着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂フィルム２
５を設けたフィルム）とを、その間に中間層として蓋材
Ａの形状、又は蓋材Ａの底面部２の形状（例えば、真円
形状、楕円形状、四角形状など）に打ち抜いた紙基材２
４をサンドイッチして重ね合わせてラミネートする。

【００３３】そして、合成樹脂フィルム２２、２３の周
囲を蓋材Ａの形状サイズにカッティングして図３（ｂ）
に示すような合成樹脂製フィルム２１を作製する。

【００３４】続いて、図３（ｃ）に示すように該合成樹
脂製フィルム２１を絞り成型して、側面部１、底面部２
と、合成樹脂製フィルム２１の外周端部に沿って全周に
フランジ部３と、中央部に凹陥状部２６を成型する。

【００３５】次に、図３（ｄ）に示すように、凹陥状部
２６を設けた合成樹脂製フィルム２１を金型内にインサ
ートした後、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチ
レンテレフタレートなどの加熱溶融樹脂を金型内に溶融
射出して、インサートインジェクション方式により合成
樹脂製フィルム２１の側面部１の外面の一部に剥離不能
にプルリング７と、フランジ部３の熱接着性と易剥離性
とを兼ね備えた下面にリング状フランジ外板４とを成型
加工して凹陥状蓋材Ａを作製する。

【００３６】

【作用】本発明のカップ状容器は、カップ状容器本体Ｂ
の熱可塑性合成樹脂製のリング状フランジ部１３に、凹
陥状蓋材Ａの熱可塑性合成樹脂製のリング状フランジ外
板４が熱融着により接着シールされて施蓋されている。

【００３７】そして、本発明のカップ状容器は、該フラ
ンジ外板４にインサートインジェクションにより易剥離
可能に接着シールした合成樹脂製フィルム２１のフラン
ジ部３を該フランジ外板４から剥離することにより開封
されるものである。

【００３８】このように前記蓋材Ａの合成樹脂製フィル
ム２１のフランジ部３は、インサートインジェクション
によりフランジ外板４に易剥離可能に接着シールしてお
り、従来のように蓋材Ａの合成樹脂製フィルムのフラン
ジ部３を、熱圧により易剥離可能にカップ状容器本体Ｂ
のフランジ部１３表面に接着シールした場合と比較し
て、本発明のように蓋材Ａの合成樹脂製フィルムのフラ
ンジ部３を、インサートインジェクションにより易剥離
可能にフランジ外板４の表面に接着シールした場合に
は、剥離開封時においてフランジ外板４の表面に易剥離
可能に接着シールした熱接着性と易剥離性とを兼ね備え
たフィルム層の凝集破壊によるざら付きの発生が起き難
い作用がある。

【００３９】そのため、ジュースなどの飲料を密封包装
した本発明のカップ状容器を上記のようにして開封し、
リング状フランジ外板４表面に直接口を付けて飲んだ場
合に従来のような違和感を感じることなく飲用に供する
ことができるものである。

【００４０】これは、蓋材Ａの易剥離性フィルム面を熱
可塑性合成樹脂製フランジ部１３に高周波加熱や超音波
加熱などにより熱圧して接着シールした場合の加熱温度
や樹脂流動条件と、蓋材Ａの易剥離性フィルム面をイン
サートインジェクションによりフランジ外板４の溶融樹
脂面に接触させて接着シールした場合の加熱温度や樹脂
流動条件が、それぞれ異なるためと考えられる。

【００４１】

【発明の効果】本発明のカップ状容器は、凹陥状蓋材を
開封してカップ状容器に直接口を付けて飲んだ際に、そ
のフランジ部分に剥離によるざら付き感が残らず、違和
感を感じることなく飲用に供することができる効果があ
り、また、カップ状容器Ｂの凹陥状蓋材として遮光性の
ある紙基材を使用しているため、紫外線や赤外線など外
光の進入による内容物の変質を防ぐことができる効果が
ある。また、紙基材を使用しているため、状来に比べて
プラスチックの使用量も少なくて済み、且つ十分な強度
を維持できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明のカップ状容器の上面図、
（ｂ）はその側断面図。

【図２】本発明のカップ状容器の他の実施の形態を示す
上面図。

【図３】（ａ）〜（ｄ）は本発明における凹陥状蓋材の
製造工程の説明図。

【図４】（ａ）は従来のカップ状容器の上面図、（ｂ）
はその側断面図。

【符号の説明】

Ａ…凹陥状蓋材 Ｂ…カップ状容器本体 １…側面部 ２…底面部 ３…フランジ部 ４…リング
状フランジ外板 ７…開蓋プルリング ７ａ…フィンガー孔 １１…カップ状容器の側面部（胴部） １２…底面部
１３…フランジ部 ２１…合成樹脂製フィルム ２２…合成樹脂フィルム
２３…合成樹脂フィルム ２４…紙基材 ２５…熱接着性と易剥離性とを兼ね備え
た合成樹脂フィルム

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フィルム状の側面部１と底面部２と側面部
   １の上端部にフランジ部３を備えた凹陥状蓋材Ａのフラ
   ンジ部３をカップ状容器本体Ｂの開口フランジ部１３に
   融着シールして密封状態に施蓋したカップ状容器におい
   て、前記蓋材Ａ外面の熱可塑性合成樹脂面に剥離不能に
   接合成型された熱可塑性合成樹脂製の開蓋プルリング７
   を備え、前記側面部１の上端部からフランジ部３に亘っ
   てその外面全周に剥離可能に接合成型された熱可塑性合
   成樹脂製のリング状フランジ外板４を備え、該凹陥状蓋
   材Ａのフランジ外板４を前記カップ状容器本体Ｂの開口
   フランジ部１３に融着シールして密封状態に施蓋されて
   いることを特徴とするカップ状容器。
2. 【請求項２】前記凹陥状蓋材Ａの側面部１と底面部２と
   フランジ部３が、少なくとも外面に熱可塑性合成樹脂フ
   ィルム／内面にガスバリア性の合成樹脂フィルムの積層
   フィルムであって、該ガスバリア性の合成樹脂フィルム
   の裏面に易剥離層を備えた合成樹脂製フィルム２１によ
   り構成される請求項１記載のカップ状容器。
3. 【請求項３】前記凹陥状蓋材Ａの側面部１と底面部２と
   フランジ部３が、少なくとも外面に熱可塑性合成樹脂フ
   ィルム／紙基材／内面にガスバリア性の合成樹脂フィル
   ムの積層フィルムであって、該ガスバリア性の合成樹脂
   フィルムの裏面に易剥離層を備えた合成樹脂製フィルム
   ２１により構成される請求項１記載のカップ状容器。
4. 【請求項４】前記合成樹脂製フィルム２１が、ポリオレ
   フィン樹脂フィルム／紙基材／ガスバリア性フィルム／
   熱接着性及び易剥離性フィルムをこの順に積層ラミネー
   トしたフィルムである請求項３又は請求項４記載のカッ
   プ状容器。
5. 【請求項５】前記合成樹脂製フィルム２１が、ポリカー
   ボネート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンのう
   ちのいずれかの合成樹脂フィルム／紙基材／ガスバリア
   性フィルム／熱接着性及び易剥離性フィルムをこの順に
   積層ラミネートしたフィルムである請求項１乃至請求項
   ３記載のカップ状容器。
6. 【請求項６】前記ガスバリア性フィルムが、エチレンビ
   ニルアルコール（ＥＶＯＨ）、無延伸ナイロン（ＣＮ
   ｙ）、ポリ塩化ビニリデンコーティッド無延伸ナイロン
   （ＫＣＮｙ）、ポリ塩化ビニリデンコーティッド延伸ナ
   イロン（ＫＯＮｙ）などの合成樹脂フィルム、又は金属
   蒸着ＰＥＴフィルム若しくはセラミック蒸着ＰＥＴフィ
   ルム、又はアルミニウム箔である請求項４又は請求項５
   記載のカップ状容器。
7. 【請求項７】前記開蓋プルリング７は、前記蓋材Ａの外
   面に剥離不能に接合成型された熱可塑性合成樹脂製のリ
   ング状内板７ｃを介して接合成型されている請求項１乃
   至請求項３記載のカップ状容器。