JPH11220101A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11220101A
JPH11220101A JP10018762A JP1876298A JPH11220101A JP H11220101 A JPH11220101 A JP H11220101A JP 10018762 A JP10018762 A JP 10018762A JP 1876298 A JP1876298 A JP 1876298A JP H11220101 A JPH11220101 A JP H11220101A
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film
lower electrode
forming
semiconductor device
opening
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JP10018762A
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Yoshihiro Mori
義弘 森
Hiromasa Fujimoto
裕雅 藤本
Kazuhiko Yamamoto
山本  和彦
Takahiro Matsuo
隆弘 松尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャパシタの下部電極に金属を用いる場合
に、該下部電極の高さ寸法を小さくできるようにする。 【解決手段】 半導体基板11の上には、二酸化ケイ素
よりなる層間絶縁膜12が堆積され、該層間絶縁膜12
の上には、ルテニウムよりなる柱状の下部電極13と五
酸化タンタルよりなる容量絶縁膜14とルテニウムより
なる上部電極15とから構成されるキャパシタ16が形
成されている。下部電極13は、壁面に凹凸形状を持つ
開口部を有する下部電極形成用のマスクパターンを用い
て形成されており、下部電極13の側面には該マスクパ
ターンの開口部壁面の凹凸形状が転写されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に、DRAM等の高集積化に対応
するキャパシタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAM(ダイナミック・ランダム・ア
クセス・メモリ)において、1ビットの情報を記憶する
セルは、1つのMOSトランジスタと1つのキャパシタ
とから構成されており、スイッチとして機能するトラン
ジスタのソース電極にキャパシタが直列に接続されてお
り、1ビットの情報は電荷としてこのキャパシタに蓄積
される。
【0003】このキャパシタは、誘電体膜が上部電極と
下部電極とに挟まれてなり、少なくとも20fF(フェ
ムトファラッド)の電荷蓄積容量が必要である。この誘
電体膜を挟んで電荷が蓄積されるため、この誘電体膜は
容量絶縁膜と呼ばれる。
【0004】ところで、記憶容量が256メガビットま
でのDRAMにおいては、セル面積が約0.5μm2
上となり、下部電極の形状を円筒形状にして、円筒の内
周面及び外周面の両面を用いて表面積を増やしている。
しかしながら、記憶容量が1ギガビット以上のDRAM
においては、セル面積は約0.3μm2 以下となる。こ
の場合に、下部電極の形状を円筒形状にするために、円
筒の内部に上部電極を形成する空間部を確保しようとす
ると、円筒の側壁の厚さを100nm以下にしなくては
ならず、構造体としての強度が確保できなくなる。この
ため、下部電極の形状は単純な円柱形状、例えば、基板
への投影面積が、長辺が0.6μmで且つ短辺が0.2
5μm程度の長円にすることが要求されるので、下部電
極として十分な表面積を確保することが困難になる。
【0005】この問題を改善するため、1ギガビット以
上のDRAMにおいては、例えば、「1997 SYM
POSIUM ON VLSI TECHNOLOGY
DIGEST OF TECHNICAL PAPE
RS,pp.151〜152」や、「第43回応用物理
学関係連合講演会講演予稿集、728頁」に示されてい
るように、容量絶縁膜に五酸化タンタル(Ta25
を用いると共に下部電極にルテニウム(Ru)やタング
ステン(W)等の金属を用いることが検討されている。
容量絶縁膜に五酸化タンタルを用いる理由は、比誘電率
が従来の窒化酸化シリコン(SiON)膜よりも6〜7
倍程度大きいため、キャパシタの表面積を小さくできる
からである。また、下部電極に上記のような金属を用い
るのは、従来のポリシリコンと比べて、五酸化タンタル
の形成時に下部電極の表面が酸化されにくいためであ
る。ポリシリコンを用いた下部電極のようにその表面が
酸化されると、下部電極の表面に絶縁膜が形成されるた
め、容量絶縁膜の膜厚が五酸化タンタルにこの絶縁膜の
膜厚を加えた値となり、電荷蓄積容量が小さくなる。
【0006】前記のように、五酸化タンタルと金属より
なる下部電極とを用いた構成の場合には、例えば、五酸
化タンタルの比誘電率が約40で容量絶縁膜の膜厚が1
6nmとすると、1.5μm2 程度の表面積が必要とな
り、これを円柱形状で実現しようとすると、下部電極に
は0.9μm程度の高さが要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の五酸化タンタルと金属よりなる下部電極とを用いた
DRAMのキャパシタは、該キャパシタを被覆する層間
絶縁膜の膜厚が大きくなるという問題がある。一般にD
RAMの周辺回路部においては、この層間絶縁膜の上に
配線が形成されるため、この配線とトランジスタとを結
ぶ基板面に垂直方向の配線(=ビア)を設けるための孔
(=ビアホール)の深さが約1μmと大きくなる。従っ
て、ビアホールの径を0.2μmとすると、深さと径と
の比(=アスペクト比)の値が5と大きくなるため、ビ
アホールを形成することもビアホールに導体膜を充填す
ることも困難となる。
【0008】一方、アモルファスシリコンを下部電極に
用いるキャパシタの場合には、前記の問題を解決するた
め、下部電極の表面に凹凸形状を形成する等して粗面化
し、下部電極の表面積を増加させる試みがなされてい
る。
【0009】例えば、第1の従来例として、特開平3−
272165号公報及び特開平4−199671号公報
等に開示されているように、シリコン原子の偏析や流動
という材料特有の性質を利用して、側面のみならず上面
も粗面化する方法があり、第2の従来例として、特開平
3−16258号公報及び特開平5−6976号公報等
に開示されているように、不純物の濃度又は種類が異な
るポリシリコンよりなる薄膜を交互に積層し、そのエッ
チング速度の違いを利用して下部電極の側面に上下方向
に一の層と他の層とが互いにずれた凹凸部を形成し、下
部電極の側面の面積を大きくする方法があり、また、第
3の従来例として、例えば、特許第2503850公報
及び特開平6−163852号公報等に開示されている
ように、エッチングマスクのエッジ部分に、熱処理や化
学的処理を用いてひだ状の凹凸状部を形成した後、ポリ
シリコン膜に対してエッチングを行なって、エッチング
マスクの凹凸形状を該ポリシリコン膜に転写する等の方
法がある。
【0010】しかしながら、これらの方法のうち、第1
の及び第2の従来例は、ポリシリコン特有の性質を利用
したものであり、より大きな容量が得られる金属よりな
る下部電極には用いることができない。また、第3の従
来例は再現性が悪く且つ十分な凹凸形状を得にくいた
め、金属よりなる下部電極を用いるキャパシタには適用
できない。
【0011】本発明は、前記従来の問題を解決し、キャ
パシタの下部電極に金属を用いる場合に、該下部電極の
高さ寸法を小さくできるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、下部電極を形成するマスクパターンに多
数の凹凸形状を形成し、該凹凸形状を金属よりなる下部
電極の側面に転写して該下部電極の側面を粗面化するこ
とにより、該下部電極の側面の表面積を拡大する構成と
するものである。
【0013】ここで、前記のような1ギガビットDRA
Mのキャパシタにおいては、下部電極の全表面積が1.
5μm2 の場合に全表面積のうちの側面が占める割合は
9割以上であるため、下部電極の側面のみを粗面化して
も下部電極の表面積を拡大する効果は十分にある。例え
ば、下部電極の側面の表面積が1.5倍になると、下部
電極の高さは0.9μmから0.6μmにまで抑えるこ
とができる。なお、粗面化の種類には、不規則に並ぶ凹
凸形状、上下方向に延びるひだ状の凹凸形状、周方向に
延びるひだ状の凹凸形状及び該周方向に延びるひだ状の
凹凸形状が互いにずれてなる凹凸形状等がある。
【0014】本発明に係る第1の半導体装置は、半導体
基板の上に形成され、金属よりなる柱状の下部電極と、
該下部電極の上に形成された容量絶縁膜と、該容量絶縁
膜の上に形成された上部電極とを備え、下部電極の側面
は凹凸形状を有している。
【0015】第1の半導体装置によると、金属よりなる
柱状の下部電極の側面に凹凸形状を有しているため、該
下部電極の側面の表面積が拡大するので、キャパシタの
容量を大きくできる。
【0016】第1の半導体装置において、金属がルテニ
ウム、イリジウム、白金又はタングステンであることが
好ましい。
【0017】第1の半導体装置において、金属が微量の
酸素を含むルテニウム又はイリジウムであることが好ま
しい。
【0018】第1の半導体装置において、下部電極はそ
の表面部に、金属が酸化されてなる導電性酸化物膜又は
金属が窒化されてなる導電性窒化物膜を有していること
が好ましい。
【0019】第1の半導体装置において、金属がルテニ
ウム又はイリジウムであり、導電性酸化物膜が二酸化ル
テニウム又は二酸化イリジウムよりなることが好まし
い。
【0020】第1の半導体装置において、金属がタング
ステンであり、導電性窒化物膜が窒化タングステンより
なることが好ましい。
【0021】本発明に係る第2の半導体装置は、半導体
基板の上に形成され、導電性酸化物又は導電性窒化物よ
りなる柱状の下部電極と、該下部電極の上に形成された
容量絶縁膜と、該容量絶縁膜の上に形成された上部電極
とを備え、下部電極の側面は凹凸形状を有している。
【0022】第2の半導体装置によると、導電性酸化物
又は導電性窒化物よりなる柱状の下部電極の側面に凹凸
形状を有しているため、該下部電極の側面の表面積が拡
大するので、キャパシタの容量を大きくできる。また、
下部電極を構成する導電性酸化物又は導電性窒化物は、
容量絶縁膜にタンタル酸化物等の酸化物を用いる場合に
は該酸化物から酸素が抜け出すことを抑制する。
【0023】第2の半導体装置において、導電性酸化物
が二酸化ルテニウム又は二酸化イリジウムであることが
好ましい。
【0024】第2の半導体装置において、導電性窒化物
が窒化タングステンであることが好ましい。
【0025】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、半導体基板の上に、壁面に凹凸形状を持つ開口部を
有する膜を堆積する膜堆積工程と、膜の開口部に導電性
性材料を充填することにより、側面に開口部の壁面の凹
凸形状が転写された下部電極を形成する下部電極形成工
程と、膜を除去する膜除去工程と、下部電極の上に容量
絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程と、容量絶縁膜の
上に上部電極を形成する上部電極形成工程とを備えてい
る。
【0026】第1の半導体装置の製造方法によると、下
部電極を形成するための膜に凹凸形状を持つ開口部を設
けておき、該開口部に導電性材料を充填することによ
り、側面に開口部壁面の凹凸形状が転写された下部電極
を形成するため、下部電極の側面に確実に凹凸形状を形
成することができるので、該下部電極の側面の表面積が
拡大することになり、その結果、キャパシタの容量を大
きくできる。
【0027】第1の半導体装置の製造方法において、導
電性材料が金属よりなることが好ましい。
【0028】第1の半導体装置の製造方法において、膜
除去工程と容量絶縁膜形成工程との間に、下部電極の表
面部に金属の酸化物膜又は窒化物膜を形成する工程をさ
らに備えていることが好ましい。
【0029】第1の半導体基板の製造方法において、導
電性材料が金属酸化物又は金属窒化物よりなることが好
ましい。
【0030】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、半導体基板の上に開口部を有する膜を堆積する膜堆
積工程と、開口部の壁面に凹凸形状を持つ転写用膜を形
成する転写用膜形成工程と、転写用膜が形成された開口
部に導電性材料を充填することにより、側面に転写用膜
の凹凸形状が転写された下部電極を形成する下部電極形
成工程と、膜及び転写用膜を除去する膜除去工程と、下
部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程
と、容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電極形成
工程とを備えている。
【0031】第2の半導体装置の製造方法によると、下
部電極を形成するための膜に開口部を設けておき、該開
口部の壁面に凹凸形状を持つ転写用膜を形成した後、転
写用膜が形成された開口部に導電性材料を充填すること
により、側面に転写用膜の凹凸形状が転写された下部電
極を形成するため、下部電極の側面には確実に凹凸形状
が形成されるので、該下部電極の側面の表面積が拡大す
ることになり、その結果、キャパシタの容量を大きくで
きる。
【0032】第2の半導体装置の製造方法において、導
電性材料が金属よりなることが好ましい。
【0033】第2の半導体装置の製造方法において、膜
除去工程と容量絶縁膜形成工程との間に、下部電極の表
面部に金属の酸化物膜又は窒化物膜を形成する工程をさ
らに備えていることが好ましい。
【0034】第2の半導体装置の製造方法において、導
電性材料が金属酸化物又は金属窒化物よりなることが好
ましい。
【0035】本発明に係る第3の半導体装置の製造方法
は、半導体基板の上に導体膜を堆積する導体膜堆積工程
と、導体膜の上にレジスト膜を塗布するレジスト膜塗布
工程と、レジスト膜に対してパターン露光した後、レジ
スト膜の表面部をシリル化することにより、周囲に凹凸
形状を持つ島状のシリル化層を選択的に形成するシリル
化層形成工程と、シリル化層をマスクとしてレジスト膜
を現像することにより、周囲に凹凸形状を持つ島状のレ
ジストパターンを形成するレジストパターン形成工程
と、レジストパターンをマスクとして導体膜に対してエ
ッチングを行なうことにより、導体膜よりなり、側面に
上下方向に延びるひだ状の凹凸形状を持つ下部電極を形
成する下部電極形成工程と、下部電極の上に容量絶縁膜
を形成する容量絶縁膜形成工程と、容量絶縁膜の上に上
部電極を形成する上部電極形成工程とを備えている。
【0036】第3の半導体装置の製造方法によると、例
えば、導体膜の上に化学増幅型レジストを堆積して該化
学増幅型レジストをパターン露光した後、シリル化処理
を行なって該パターンの周囲に凹凸形状を持つ島状のシ
リル化層を選択的に形成する。続いて、シリル化層をマ
スクとするドライ現像を行なって化学増幅型レジストか
ら島状のレジストパターンを形成し、該レジストパター
ンをマスクに用いて導体膜から、側面に上下方向に延び
るひだ状の凹凸形状を持つ下部電極を形成するため、下
部電極の側面に確実に凹凸形状を形成することができる
ので、該下部電極の側面の表面積が拡大するので、キャ
パシタの容量を大きくできる。
【0037】本発明に係る第4の半導体装置の製造方法
は、半導体基板の上に膜を堆積する膜堆積工程と、膜の
上にレジスト膜を塗布するレジスト膜塗布工程と、レジ
スト膜に対してパターン露光した後、レジスト膜の表面
部をシリル化することにより、壁面に凹凸形状を持つ開
口部を有するシリル化層を選択的に形成するシリル化層
形成工程と、シリル化層をマスクとしてレジスト膜を現
像することにより、壁面に凹凸形状を持つ開口部を有す
るレジストパターンを形成するレジストパターン形成工
程と、レジストパターンをマスクとして膜に対してエッ
チングを行なうことにより、膜に、壁面に上下方向に延
びるひだ状の凹凸形状を持つ開口部を形成する膜開口工
程と、膜の開口部に導電性材料を充填することにより、
側面に開口部の壁面の凹凸形状が転写された下部電極を
形成する下部電極形成工程と、膜を除去する膜除去工程
と、下部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形
成工程と、容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電
極形成工程とを備えている。
【0038】第4の半導体装置の製造方法によると、例
えば、下部電極を形成するための膜の上に化学増幅型レ
ジストを堆積して該化学増幅型レジストをパターン露光
した後、シリル化処理を行なって壁面に凹凸形状を持つ
開口部を選択的に形成する。続いて、シリル化層をマス
クとするドライ現像を行なって化学増幅型レジストから
壁面に凹凸形状を持つ開口部を有するレジストパターン
を形成し、該レジストパターンをマスクに用いて、膜に
対して壁面に上下方向に延びるひだ状の凹凸形状を持つ
開口部を形成し、該開口部に導電性材料を充填すること
により、側面に開口部壁面の凹凸形状が転写された下部
電極を形成するため、下部電極の側面に確実に凹凸形状
を形成することができるので、該下部電極の側面の表面
積が拡大し、その結果、キャパシタの容量を大きくでき
る。
【0039】第4の半導体装置の製造方法において、膜
堆積工程が、エッチング速度が互いに異なる部材よりな
る薄膜を交互に積層しながら堆積する工程を含み、膜開
口工程が、膜の開口部に対して等方性エッチングを行な
うことにより、開口部の壁面に、周方向に凹凸パターン
を持つと共に凹凸パターンが互いに上下方向にずれた凹
凸形状を形成する工程を含むことが好ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明に係る
第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0041】図1は本発明の第1の実施形態に係る半導
体装置としてのキャパシタの断面構成を示している。図
1に示すように、シリコンよりなる半導体基板11の上
には、二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12が堆積さ
れ、該層間絶縁膜12の上には、ルテニウム(Ru)よ
りなる柱状の下部電極13と五酸化タンタルよりなる容
量絶縁膜14とルテニウムよりなる上部電極15とから
構成されるキャパシタ16が形成されている。層間絶縁
膜12におけるキャパシタ16の下部電極13の下側に
は、例えば、該下部電極13と、半導体基板11に形成
されたMOSトランジスタ(図示せず)のソース拡散領
域とを電気的に接続するポリシリコンよりなるコンタク
ト17が形成され、該コンタクト17と下部電極13と
の間には、窒化チタンよりなり、コンタクト17と下部
電極13との間の密着性を高める密着層18が形成され
ている。キャパシタ16の上部電極15の上にはキャパ
シタ16等の半導体装置を被覆し保護するための二酸化
シリコンよりなるパッシベーション膜19が堆積されて
いる。
【0042】キャパシタ16におけるルテニウムよりな
る下部電極13の側面には、半球状の凹部が多数形成さ
れており、該凹部が下部電極13の側面に形成されてい
ることにより下部電極13の表面積が拡大するため、該
下部電極13の高さ寸法を小さくすることができる。従
って、キャパシタ16の上に配線を設ける場合には、該
配線とMOSトランジスタとを接続するためのビアホー
ルのアスペクト比を下げることができるので、容易に且
つ確実にビアを形成することができる。
【0043】以下、前記のように構成された半導体装置
の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0044】図2(a)〜(c)及び図3(a)〜
(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法の工程順の断面構成を示している。まず、図2
(a)に示すように、シリコンよりなる半導体基板11
の上にソース拡散領域を含むMOSトランジスタ(図示
せず)を形成した後、半導体基板11の上に全面にわた
って二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12を堆積し、該
層間絶縁膜12におけるMOSトランジスタのソース拡
散領域の上に、例えばポリシリコンよりなるコンタクト
17と窒化チタンよりなる密着層18とを順次形成す
る。その後、半導体基板11の上に全面にわたって膜厚
が700nm程度に、下部電極13を形成するマスクと
してのアモルファスシリコン膜21Aを堆積し、フォト
リソグラフィーを用いてアモルファスシリコン膜21A
における密着層18の上の領域に開口部21aを形成す
る。
【0045】次に、図2(b)に示すように、半導体基
板11を真空チャンバーに移し、該半導体基板11をジ
シラン(Si26 )雰囲気にさらした後、半導体基板
11に対して熱処理を行なうことにより、アモルファス
シリコン膜21Aの表面部に直径が約70nm程度の半
球状の突起状部21bを多数有するアモルファスシリコ
ン膜21Bを形成する。
【0046】次に、図2(c)に示すように、スパッタ
法又は化学気相堆積(CVD)法を用いて、ルテニウム
がその表面部においてマイグレーションを生じる程度の
温度にまで加熱しながら、アモルファスシリコン膜21
Bをマスクとして半導体基板11の上にルテニウム膜1
3Aを堆積する。このとき、堆積したルテニウム膜13
Aがアモルファスシリコン膜21Bの開口部21aの各
突起状部21bに入り込むため、アモルファスシリコン
膜21Bの開口部21aの壁面の凹凸形状が、ルテニウ
ム膜13Aにおけるアモルファスシリコン膜21Bとの
界面に転写される。
【0047】次に、図3(a)に示すように、化学機械
研磨(CMP)法を用いて、ルテニウム膜13Aの上面
部をアモルファスシリコン膜21Bの上面が露出するま
で研磨した後、図3(b)に示すように、アモルファス
シリコン膜21Bに対してドライエッチングを行なって
該アモルファスシリコン膜21Bを除去することによ
り、高さが約600nmの下部電極13を形成する。
【0048】次に、図3(c)に示すように、酸素プラ
ズマを用いて半導体基板11に対してアッシングを行な
って下部電極13の表面を清浄にした後、ペンタエトキ
シタンタルと酸素とを主原料とするCVD法を用いて、
五酸化タンタルよりなる容量絶縁膜14を下部電極13
の上に形成する。その後、酸素雰囲気において半導体基
板11をアニールをした後、容量絶縁膜14の上に、ル
テニウムよりなる上部電極15と二酸化ケイ素よりなる
パッシベーション膜19を順次堆積することにより、下
部電極13、容量絶縁膜14及び上部電極15よりなる
キャパシタ16を形成する。
【0049】なお、下部電極14及上部電極16におい
て、ルテニウムの代わりにイリジウム、白金又はタング
ステンを用いてもルテニウムを用いた場合と同様の効果
を得ることができる。
【0050】また、図2(c)に示す下部電極形成工程
において、半導体基板11を加熱するため、下部電極1
3を構成するルテニウムの配向性が向上すると共にグレ
インサイズが大きくなるので、該下部電極13の上に形
成される容量絶縁膜14の結晶性が向上し、キャパシタ
16のリーク電流を抑えることができる。
【0051】また、高温下のプロセスにおいて、容量絶
縁膜14を構成する五酸化タンタルから酸素が脱離する
と、4価のタンタルよりなる二酸化タンタルやさらには
金属タンタルが生成されやすく、該二酸化タンタルや金
属タンタルは導体であるため、酸素が離脱した容量絶縁
膜14には大きなリーク電流が生じてしまう。
【0052】しかしながら、下部電極13のルテニウム
に、該ルテニウムの10%程度の酸素を添加すると、容
量絶縁膜14から下部電極13側への酸素の拡散を抑え
ると共に、密着層18から容量絶縁膜14側へのチタン
原子等の拡散を抑えるという効果を併せ持つことができ
る。
【0053】また、コンタクト17と密着層18との界
面にチタンシリサイド(TiSi)よりなる薄膜を形成
すると、コンタクト17と密着層18との密着性がさら
に向上する。
【0054】このように、本実施形態の製造方法による
と、柱状の下部電極13を形成するマスクとしてのアモ
ルファスシリコン膜21Aの開口部21aの壁面にドラ
イエッチング及び熱処理を行なって凹凸形状を形成し、
該凹凸形状を下部電極13の側面に転写しているため、
金属ルテニウムよりなる下部電極13の表面積を容易に
且つ確実に大きくすることができるので、所定の容量値
を確保しつつ、下部電極13の高さ寸法を抑えることが
できる。
【0055】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0056】図4は本発明の第2の実施形態に係る半導
体装置としてのキャパシタの断面構成を示し、図4にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図4に示すよう
に、ルテニウムよりなる下部電極13の表面部には、酸
化ルテニウムよりなる導電性酸化物膜31が形成されて
おり、これにより、該導電性酸化物膜31が、五酸化タ
ンタルよりなる容量絶縁膜14からの下部電極13側へ
の酸素の拡散を抑制する。さらに、下部電極13を構成
するルテニウムが、密着層18からの容量絶縁膜14側
へのチタン等の拡散を抑制する。
【0057】従って、本実施形態によると、柱状の金属
ルテニウムよりなる下部電極13の側面に凹凸形状が形
成されているため下部電極13の表面積を拡大でき、キ
ャパシタ16の高さ寸法を低減することができると共
に、下部電極13の表面部に酸化ルテニウムよりなる導
電性酸化物膜31が形成されているため、容量値を低下
させることなく五酸化タンタルからの酸素の離脱を抑制
できるので、キャパシタ16の所定の電気的特性を確実
に実現できる。
【0058】以下、前記のように構成された半導体装置
の製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0059】図5(a)〜(c)及び図6(a)〜
(c)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法の工程順の断面構成を示している。まず、図5
(a)に示すように、シリコンよりなる半導体基板11
の上にソース拡散領域を含むMOSトランジスタ(図示
せず)を形成した後、半導体基板11の上に全面にわた
って二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12を堆積し、該
層間絶縁膜12におけるMOSトランジスタのソース拡
散領域の上に、例えばポリシリコンよりなるコンタクト
17と窒化チタンよりなる密着層18とを順次形成す
る。その後、半導体基板11の上に全面にわたって、下
部電極13を形成するマスクとしてのアモルファスシリ
コン膜21Aを膜厚が700nm程度に堆積し、フォト
リソグラフィーを用いてアモルファスシリコン膜21A
における密着層18の上の領域に開口部21aを形成す
る。
【0060】次に、図5(b)に示すように、半導体基
板11を真空チャンバーに移し、該半導体基板11をジ
シラン雰囲気にさらした後、半導体基板11に対して熱
処理を行なうことにより、アモルファスシリコン膜21
Aの表面に直径が約70nm程度の半球状の突起状部2
1bを多数有するアモルファスシリコン膜21Bを形成
する。
【0061】次に、図5(c)に示すように、スパッタ
法又はCVD法を用いて、ルテニウムがその表面部でマ
イグレーションを生じる程度の温度にまで加熱しなが
ら、アモルファスシリコン膜21Bをマスクとして半導
体基板11の上にルテニウム膜13Aを堆積する。この
とき、堆積したルテニウム膜13Aが各突起状部21b
に入り込むため、アモルファスシリコン膜21Bの開口
部21aの壁面の凹凸形状が、ルテニウム膜13Aにお
けるアモルファスシリコン膜21Bとの界面に転写され
る。
【0062】次に、図6(a)に示すように、CMP法
を用いて、ルテニウム膜13Aの上面部をアモルファス
シリコン膜21Bの上面が露出するまで研磨した後、図
6(b)に示すように、アモルファスシリコン膜21B
に対してドライエッチングを行なって該アモルファスシ
リコン膜21Bを除去することにより、高さが約600
nmの下部電極13を形成する。
【0063】次に、図6(c)に示すように、酸素プラ
ズマを用いて半導体基板11に対してアッシングを行な
って下部電極13の表面を清浄にした後、酸素雰囲気中
で半導体基板11を熱処理することにより、下部電極1
3の表面部に酸化ルテニウムよりなる導電性酸化物膜3
1を形成する。
【0064】次に、ペンタエトキシタンタルと酸素とを
主原料とするCVD法を用いて、導電性酸化物膜31の
上に、五酸化タンタルよりなる容量絶縁膜14を形成す
る。その後、酸素雰囲気において半導体基板11をアニ
ールをした後、容量絶縁膜14の上に、ルテニウムより
なる上部電極15と二酸化ケイ素よりなるパッシベーシ
ョン膜19を順次堆積することにより、図4に示す下部
電極13、導電性酸化物膜31、容量絶縁膜14及び上
部電極15よりなるキャパシタ16を形成する。
【0065】なお、下部電極14及上部電極16におい
て、ルテニウムの代わりにイリジウム又はタングステン
を用いてもよい。タングステンの場合は、図6(c)に
おいて、導電性酸化物膜31を形成する代わりに、窒素
源となるアンモニア雰囲気中で半導体基板11を熱処理
することにより、窒化タングステンよりなる導電性窒化
物膜を形成する。
【0066】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0067】図7は本発明の第3の実施形態に係る半導
体装置としてのキャパシタの断面構成を示し、図7にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図7において、
半導体基板11上のコンタクト17の上に形成された下
部電極41は、電極全体が導電性酸化物である二酸化ル
テニウムよりなり、その側面に凹凸形状が形成されてい
るため、該下部電極41の表面積が拡大しキャパシタ1
6の高さ寸法を低減できると共に、容量絶縁膜14を構
成する五酸化タンタルからの下部電極41側への酸素の
離脱を抑制できるため、キャパシタ16の所定の電気的
特性を確実に実現できる。
【0068】以下、前記のように構成された半導体装置
の製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0069】図8(a)〜(c)及び図9(a)〜
(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製
造方法の工程順の断面構成を示している。まず、図8
(a)に示すように、シリコンよりなる半導体基板11
の上にソース拡散領域を含むMOSトランジスタ(図示
せず)を形成した後、半導体基板11の上に全面にわた
って二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12を堆積し、該
層間絶縁膜12におけるMOSトランジスタのソース拡
散領域の上に、例えばポリシリコンよりなるコンタクト
17と、窒化チタンよりなる密着層18とを順次形成す
る。その後、半導体基板11の上に全面にわたって、下
部電極41を形成するマスクとしてのホウ素(B)とリ
ン(P)とをドーピングした二酸化ケイ素(=BPS
G)膜51を膜厚が700nm程度に堆積し、フォトリ
ソグラフィーを用いてBPSG膜51における密着層1
8の上の領域に開口部51aを形成する。続いて、開口
部51aを含むBPSG膜51の全面にわたって、膜厚
が100nm程度のアモルファスシリコンよりなる転写
用膜形成膜52Aを均一な膜厚に堆積する。
【0070】次に、図8(b)に示すように、転写用膜
形成膜52AがBPSG膜51の開口部51aの壁面に
のみ残るように、該転写用膜形成膜52Aに対してドラ
イエッチングを行なって転写用膜52Bを形成する。続
いて、図8(b)に示すように、半導体基板11を真空
チャンバーに移し、該半導体基板11をジシラン雰囲気
にさらした後、半導体基板11に対して熱処理を行なう
ことにより、転写用膜52Bの表面部に直径が約70n
m程度の半球状の突起状部52aを多数有する転写用膜
52Cを形成する。
【0071】次に、図9(a)に示すように、ルテニウ
ムと酸素とを原料とするスパッタ法又はCVD法を用い
て、二酸化ルテニウムがその表面部においてマイグレー
ションを生じる程度の温度にまで加熱しながら、BPS
G膜51及び転写用膜52Cをマスクとして半導体基板
11の上に二酸化ルテニウム膜41Aを堆積する。この
とき、堆積した二酸化ルテニウム膜41Aが転写用膜5
2Cの各突起状部52aに入り込むため、粗面化された
転写用膜52Cの表面部の凹凸形状が、ルテニウム膜1
3Aにおける転写用膜52Cとの界面に転写される。
【0072】次に、図9(b)に示すように、CMP法
を用いて、二酸化ルテニウム膜41Aの上面部をBPS
G膜51の上面が露出するまで研磨した後、図9(c)
に示すように、BPSG膜51に対して霧状のフッ酸を
用いたエッチングを行なって該BPSG膜51を選択的
に除去すると共に、アモルファスシリコンよりなる転写
用膜52Cに対してドライエッチングを行なって該転写
用膜52Cを除去することにより、高さが約600nm
の下部電極41を形成する。
【0073】次に、酸素プラズマを用いて半導体基板1
1に対してアッシングを行なって下部電極41の表面を
清浄にした後、CVD法を用いて、ペンタエトキシタン
タルと酸素とを用いて五酸化タンタルよりなる容量絶縁
膜14を下部電極41の上に形成する。その後、酸素雰
囲気において半導体基板11をアニールをした後、容量
絶縁膜14の上に、ルテニウムよりなる上部電極15と
二酸化ケイ素よりなるパッシベーション膜19を順次堆
積することにより、図7に示す下部電極41、容量絶縁
膜14及び上部電極15よりなるキャパシタ16を形成
する。
【0074】このように、本実施形態の製造方法による
と、柱状の下部電極41を形成するマスクとしてのBP
SG膜の開口部51aの壁面にのみ凹凸形状を有する転
写用膜52Cを形成するため、二酸化ルテニウムよりな
る下部電極41の表面積を容易に且つ確実に大きくする
ことができるので、所定の容量値を確保しつつ、下部電
極13の高さ寸法を抑えることができる。
【0075】なお、二酸化ルテニウムよりなる下部電極
41を第1又は第2の実施形態の方法を用いて製造して
もよい。
【0076】また、図9(a)に示す下部電極形成工程
において、半導体基板11を加熱するため、下部電極4
1を構成する二酸化ルテニウムの配向性が向上すると共
にグレインサイズが大きくなるので、該下部電極41の
上に形成される容量絶縁膜14の結晶性が向上し、キャ
パシタ16のリーク電流を抑えることができる。
【0077】また、容量絶縁膜14における酸素の下部
電極41側への拡散を積極的に防ぐため、図9(a)に
示す下部電極形成工程において二酸化ルテニウム膜41
Aに対して酸素の取り込み率を上げたり、又は、図9
(c)に示すように、下部電極41の形成後に、該下部
電極41に対して酸素アニールや酸素注入を行なって、
該下部電極41の表面部に酸素をドーピングしたりする
ことにより、下部電極41の表面部に酸素を過剰に存在
させてもよい。
【0078】また、下部電極41と同様に、上部電極に
二酸化ルテニウムを用いてもよい。
【0079】また、下部電極41に二酸化ルテニウムを
用いたが、二酸化イリジウム又は窒化タングステンを用
いてもよい。
【0080】また、コンタクト17と密着層18との界
面にチタンシリサイドよりなる薄膜を形成すると、両者
の密着性がさらに向上する。
【0081】また、図8(a)に示す開口部形成工程に
おいて、層間絶縁膜12の全面に窒化チタン(TiN)
よりなるエッチングストッパを形成してもよい。このよ
うにすると、二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12に対
するBPSG膜51のエッチング速度の選択比が向上す
るため、下部電極41を確実に形成することができる。
この場合には、図9(c)に示すように、BPSG膜5
1の選択エッチング後に、該エッチングストッパにドラ
イエッチングを行なえば該エッチングストッパを容易に
除去できる。
【0082】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0083】図10(a)〜(c)は本発明の第4の実
施形態に係る半導体装置としてのキャパシタのマスクパ
ターンの平面構成を示している。本実施形態に係る半導
体装置の製造方法は、エキシマレーザ用の化学増幅型レ
ジストの表面をシリル化する際のシリル化層に生じる残
さ物を積極的に利用して、キャパシタの下部電極の側面
に凹凸形状を形成する。ここでは、島状のレジストパタ
ーンの周囲に凹凸形状を形成する方法を中心に説明す
る。
【0084】まず、図10(a)に示すように、例え
ば、二酸化ケイ素よりなるマスク形成膜(図示せず)の
上に、膜厚が0.6μm程度のネガ型の化学増幅型レジ
スト膜61Aを塗布した後、該化学増幅型レジスト膜6
1Aの上面における、長辺が約0.8μmで短辺が約
0.4μmの方形のマスク領域61aに対して露光量を
100mJ/cm2 程度として露光する。続いて、化学
増幅型レジスト膜61Aに対して温度が110℃で60
秒程度の露光後ベーキングを行なった後、化学増幅型レ
ジスト膜61Aを、例えば、キシレン中に30%のビス
ジメチルアミノジメチルシラン及び1%のN−メチル−
2−ピロリドンをそれぞれ溶解させたシリル化溶液に約
1分間浸す。この間に、化学増幅型レジスト膜61Aの
マスク領域61aの表面部にシリコン化合物が析出して
なるシリル化層が形成されることによって該マスク領域
61aが硬化する。ここで、化学増幅型レジスト膜61
Aのマスク領域61aの周辺部、すなわち未露光領域に
シリコン化合物が通常の方法よりも多く析出するよう
に、シリル化時間を通常より長くしたり、露光時に意図
的に焦点をずらしたりしておく。さらに、通常はこの未
露光領域のシリコン化合物がマスクパターンの障害とな
らないように除去する必要があり、ブレークスルーエッ
チングと呼ばれる酸素とフッ化炭素(C26 )とを用
いたドライエッチングを行なうが、このエッチング時間
を通常よりも短くすることにより、化学増幅型レジスト
膜61Aのマスク領域61aの周囲に意図的に残さ物を
残す。
【0085】次に、図10(b)に示すように、化学増
幅型レジスト膜61Aに対してメインエッチと呼ばれる
ドライ現像を行なう。すなわち、化学増幅型レジスト膜
61Aのマスク領域61aに析出してなるシリコン化合
物をマスクとし、酸素を用いて化学増幅型レジスト膜6
1Aに対してマスク形成膜62Aを露出させるドライエ
ッチングを行なうことにより、周囲に外側に向かって突
出する残さ物よりなる多数の凸部を持つ島状のレジスト
パターン61Bを形成する。ここで、凸部同士の間隔は
不規則であるが代表的な値は70nm程度であり、ま
た、凸部の突出方向の長さは50nm〜80nm程度で
ある。この値は、膜厚が10nm程度の容量絶縁膜が均
一に堆積できる凹凸形状のほぼ最小値であり、このレジ
ストパターン61Bを用いてキャパシタの下部電極を形
成すれば、該下部電極の側面の表面積を極めて効果的に
増加させることができる。
【0086】次に、図10(c)に示すように、レジス
トパターン61Bを用いてマスク形成膜62Aに対して
ドライエッチングを行なうと、マスク形成膜62Aに
は、レジストパターン61Bの凹凸形状が転写された二
酸化ケイ素よりなるマスクパターン62Bを形成するこ
とができる。
【0087】図11は前記の方法を用いて製造されたル
テニウムよりなる下部電極を示している。図11に示す
ように、例えば、シリコンよりなる半導体基板11の上
に堆積された二酸化ケイ素よりなる層間絶縁膜12に
は、半導体基板11に形成されたソース拡散領域とルテ
ニウムよりなる下部電極63とを電気的に接続するコン
タクト17が形成されている。
【0088】下部電極63の製造方法の概略を説明する
と、図11に示すように、層間絶縁膜12の上に膜厚が
600nmのルテニウムよりなる金属膜を堆積する。そ
の後、該金属膜の上に、図10(c)に示す二酸化ケイ
素よりなるマスクパターン62Bを選択的に形成した
後、酸素を主成分とするエッチングガスを用いると共に
島状のマスクパターン62Bを用いて金属膜に対してド
ライエッチングを行なうことにより、図11に示す金属
膜の側面に上下方向にひだ状の凹凸形状を有する下部電
極63を容易に形成できる。
【0089】続いて、第1の実施形態と同様に、酸素プ
ラズマを用いて半導体基板11に対してアッシングを行
なって下部電極63の表面を清浄にした後、ペンタエト
キシタンタルと酸素とを主原料とするCVD法を用い
て、五酸化タンタルよりなる容量絶縁膜を下部電極63
の上に形成する。続いて、酸素雰囲気において半導体基
板11をアニールをした後、容量絶縁膜の上に、ルテニ
ウムよりなる上部電極と二酸化ケイ素よりなるパッシベ
ーション膜を順次堆積することにより、下部電極、容量
絶縁膜及び上部電極よりなるキャパシタを形成する。
【0090】このように、本実施形態によると、エキシ
マレーザ用の化学増幅型レジスト膜の表面部をシリル化
する際に、未露光領域に析出するシリコン化合物よりな
る残さ物を積極的に用いて、島状のレジストパターンの
周囲に凹凸形状を形成するため、該レジストパターン
を、例えば二酸化ケイ素よりなるマスクパターンに転写
し、転写されたマスクパターンを用いて下部電極となる
金属ルテニウム膜をエッチングすれば、ルテニウムより
なる柱状の下部電極の側面に上下方向に延びるひだ状の
凹凸形状を容易に且つ確実に形成することができる。
【0091】これにより、ルテニウムよりなる下部電極
の表面積を容易に且つ確実に大きくすることができるの
で、所定の容量値を確保しつつ、下部電極の高さ寸法を
抑えることができる。
【0092】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0093】図12(a)〜(c)は本発明の第5の実
施形態に係る半導体装置としてのキャパシタのマスクパ
ターンの平面構成を示している。第4の実施形態におい
ては、凹凸形状を持つマスクパターンを島状に形成した
が、第5の実施形態においては、下部電極形成領域とな
る開口部を有するマスクパターンを形成し、該開口部の
壁面に凹凸形状を形成する。
【0094】図12(a)に示すように、例えば、膜厚
が0.6μm程度のBPSGよりなるマスク形成膜(図
示せず)の上に、膜厚が0.6μm程度のエキシマレー
ザ用で且つネガ型の化学増幅型レジスト膜71Aを塗布
した後、長辺が約0.8μmで短辺が約0.4μmの方
形の開口部形成領域71aをマスクして、露光量を10
0mJ/cm2 程度として化学増幅型レジスト膜71A
の上面を露光する。
【0095】続いて、化学増幅型レジスト膜71Aに対
して温度が110℃で60秒程度の露光後ベーキングを
行なった後、マスク形成膜を、前述のシリル化溶液に約
1分間浸す。ここで、化学増幅型レジスト膜71Aの開
口部形成領域71aの内側の領域、すなわち未露光領域
にシリコン化合物が通常の方法よりも多く析出するよう
に、シリル化時間を通常より長くしたり、露光時に意図
的に焦点をずらしたりし、さらに、ブレークスルーエッ
チングのエッチング時間を通常よりも短くすることによ
り、化学増幅型レジスト膜71Aの開口部形成領域71
aの壁面に意図的に残さ物を残す。
【0096】次に、図12(b)に示すように、化学増
幅型レジスト膜71Aの開口部形成領域71aの外側部
分に析出してなるシリル化層をマスクとして化学増幅型
レジスト膜71Aに対して酸素を用いて、開口部形成領
域71aにマスク形成膜72Aを露出させるドライエッ
チングを行なうことにより、壁面に内側に向かって突出
する残さ物よりなる多数の凸部を持つ開口部71bを有
するレジストパターン71Bを形成する。ここで、第4
の実施形態と同様に、凸部同士の間隔は不規則であるが
代表的な値は70nm程度であり、また、凸部の突出方
向の長さは50nm〜80nm程度である。
【0097】次に、図12(c)に示すように、塩素
(Cl2 )と臭化水素(HBr)とをエッチングガスと
し、レジストパターン71Bを用いてマスク形成膜72
Aに対して異方性ドライエッチングを行なうと、マスク
形成膜72Aには、レジストパターン71Bの開口部7
1b壁面の凹凸形状が転写された開口部72aを有する
マスクパターン72Bが形成される。
【0098】図13は前記の方法を用いて製造されたル
テニウムよりなる下部電極を示している。図13に示す
ように、例えば、シリコンよりなる半導体基板11の上
に堆積されたノンドープの二酸化ケイ素よりなる層間絶
縁膜12には、半導体基板11に形成されたソース拡散
領域とルテニウムよりなる下部電極73とを電気的に接
続するコンタクト17が形成されている。
【0099】下部電極73の製造方法の概略を説明する
と、図13に示すように、層間絶縁膜12の上に下部電
極73を形成するためのBPSGよりなるマスク形成膜
72Aからマスクパターン72Bを形成した後、ルテニ
ウムよりなる金属材料を開口部72aに充填する。その
後、CMP法を用いて開口部72aを除く領域の金属材
料を除去すると共に、マスクパターン72Bに対して霧
状のフッ酸を用いたエッチングを行なって該マスクパタ
ーン72Bを選択的に除去すると、図13に示すよう
に、側面に上下方向に延びるひだ状の凹凸形状を有する
下部電極73を容易に形成できる。
【0100】続いて、第1の実施形態と同様に、酸素プ
ラズマを用いて半導体基板11に対してアッシングを行
なって下部電極73の表面を清浄にした後、CVD法を
用いて、ペンタエトキシタンタルと酸素とを用いて五酸
化タンタルよりなる容量絶縁膜を下部電極73の上に形
成する。続いて、酸素雰囲気において半導体基板11を
アニールをした後、容量絶縁膜の上に、ルテニウムより
なる上部電極と二酸化ケイ素よりなるパッシベーション
膜を順次堆積することにより、下部電極、容量絶縁膜及
び上部電極よりなるキャパシタを形成する。
【0101】このように、本実施形態によると、エキシ
マレーザ用の化学増幅型レジスト膜の表面部をシリル化
する際に、未露光領域に析出するシリコン化合物よりな
る残さ物を積極的に用いて、レジストパターンの開口部
の壁面に凹凸形状を形成するため、該レジストパターン
を、例えばBPSGよりなるマスクパターンに転写し、
転写されたマスクパターンの開口部に金属ルテニウムを
充填すれば、柱状の下部電極の側面に上下方向に延びる
ひだ状の凹凸形状を容易に且つ確実に形成することがで
きる。
【0102】これにより、金属ルテニウムよりなる下部
電極の表面積を容易に且つ確実に大きくすることができ
るので、所定の容量値を確保しつつ、下部電極の高さ寸
法を抑えることができる。
【0103】なお、本実施形態においては、下部電極に
ルテニウムを用いたが、イリジウム又はタングステンを
用いてもよい。
【0104】(第5の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第5の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0105】図14(a)及び(b)は本実施形態の一
変形例に係る半導体装置としてのキャパシタのマスクパ
ターンの断面構成を示している。図14(a)及び
(b)において、図1に示す構成部材と同一の構成部材
には同一の符号を付すことにより説明を省略する。図1
4(a)に示すように、ノンドープの二酸化シリコンよ
りなる層間絶縁膜12の上におけるコンタクト17を含
む領域に開口部81aを有し、下部電極を形成するため
のBPSGよりなるマスクパターン81が形成されてい
る。
【0106】マスクパターン81は、膜厚がそれぞれ6
0nm程度のn型アモルファスシリコン層81nとp型
アモルファスシリコン層81pとを交互に積層させてな
る積層構造を有しており、まず、開口部81aを、第5
の実施形態で説明したように、マスクパターン81の上
にエキシマレーザ用で且つネガ型の化学増幅型レジスト
膜に図12(c)に示すマスクパターン72Bの開口部
72aと同様の方法を用いて形成する。
【0107】次に、図14(b)に示すように、マスク
パターン81に対して塩素と臭化水素とを用いて該マス
クパターン81の開口部81aの壁面に対して等方性ド
ライエッチングを行なうと、n型アモルファスシリコン
はp型アモルファスシリコンよりもエッチング速度が大
きいため、各n型アモルファスシリコン層81nが各p
型アモルファスシリコン層81pよりも大きく削れるの
で、開口部81aの壁面には、周方向に凹凸パターンを
持つと共に該凹凸パターンが互いに上下方向にずれた凹
凸形状が形成される。
【0108】図15はマスクパターン81を用いて製造
されたルテニウムよりなる下部電極82を示している。
下部電極82の製造方法の概略を説明すると、層間絶縁
膜12の上に下部電極82を形成するマスクとしてのB
PSGよりなるマスクパターン81を選択的に形成した
後、ルテニウムよりなる金属材料を開口部81aに充填
する。その後、CMP法を用いて開口部81aを除く領
域の金属材料を除去すると共に、マスクパターン81に
対して霧状のフッ酸を用いたエッチングを行なって選択
的に除去すると、図15に示すように、側面に縦横に多
数の凹凸形状を有する下部電極82を容易に形成でき
る。
【0109】続いて、第5の実施形態形態と同様にし
て、下部電極の上に、五酸化タンタルよりなる容量絶縁
膜、ルテニウムよりなる上部電極及び二酸化ケイ素より
なるパッシベーション膜を順次堆積することにより、下
部電極、容量絶縁膜及び上部電極よりなるキャパシタを
形成する。
【0110】このように、本実施形態の一変形例による
と、エキシマレーザ用の化学増幅型レジスト膜の表面部
をシリル化する際に、未露光領域に析出するシリコン化
合物よりなる残さ物を積極的に用いて、レジストパター
ンの開口部の壁面に該開口部の内側にひげ状の突出部を
持つ凹凸形状を形成すると共に、該レジストパターンを
用いて形成された下部電極を形成するためのマスクパタ
ーンをエッチング速度が互いに異なる薄膜を交互に積層
して形成しておき、該マスクパターンに対して等方性の
ドライエッチングを行なうことにより、マスクパターン
の開口部の壁面に、周方向に凹凸パターンを持つと共に
該凹凸パターンが互いに上下方向にずれた凹凸形状を形
成する。従って、該マスクパターンの開口部に金属ルテ
ニウムを充填すれば、柱状の下部電極の側面に縦横の凹
凸形状を容易に且つ確実に形成することができる。
【0111】これにより、金属ルテニウムよりなる下部
電極の側面に縦横の凹凸形状を形成することにより、下
部電極の表面積をさらに拡大することができるので、下
部電極の高さ寸法を一層抑えることができる。
【0112】なお、本変形例においても、下部電極にル
テニウムを用いたが、イリジウム又はタングステンを用
いてもよい。
【0113】
【発明の効果】本発明の第1の半導体装置によると、金
属よりなる柱状の下部電極の側面に凹凸形状が形成され
ているため、該下部電極の側面の表面積が拡大するの
で、キャパシタの容量を大きくできる。従って、所定の
容量値を確保しつつ、下部電極の高さ寸法を抑えること
ができるため、ビアホールのアスペクト比を小さくでき
るので、このキャパシタを用いてDRAMを製造する
と、周辺回路部におけるビアの高さ寸法を小さくでき、
その結果、DRAMの高集積化が容易になる。
【0114】また、下部電極の表面積が大きくなると容
量値を大きくできるため、1つのセンスアンプにより多
くのセルを接続できるので、DRAMのチップサイズを
小さくすることができる。
【0115】第1の半導体装置において、金属がルテニ
ウム、イリジウム、白金又はタングステンであると、下
部電極の側面に凹凸形状を確実に形成することができ
る。
【0116】第1の半導体装置において、金属が微量の
酸素を含むルテニウム又はイリジウムであると、容量絶
縁膜が酸化物よりなる場合には、該容量絶縁膜からの下
部電極側への酸素の拡散を抑制することができるため、
容量絶縁膜の所定の絶縁特性が劣化しないので、すなわ
ちリーク電流の発生が防止できるので、半導体装置の信
頼性を向上させることができる。
【0117】第1の半導体装置において、下部電極はそ
の表面部に、金属が酸化されてなる導電性酸化物膜又は
金属が窒化されてなる導電性窒化物膜が形成されている
と、これらの酸化物膜又は窒化物膜は導電性を有してい
るため、容量絶縁膜が酸化物よりなる場合には、キャパ
シタの容量値を低下させることなく、容量絶縁膜からの
下部電極側への酸素の拡散を抑制することができるた
め、容量絶縁膜の所定の絶縁特性が劣化しないので、半
導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0118】本発明の第2の半導体装置によると、第1
の半導体装置と同様の効果を得られる上に、容量絶縁膜
にタンタル酸化物等の酸化物を用いる場合には該酸化物
からの酸素の拡散を抑制するため、容量絶縁膜の所定の
絶縁特性が劣化しないので、半導体装置の信頼性を向上
させることができる。
【0119】本発明の第1の半導体装置の製造方法によ
ると、下部電極の側面の表面積を拡大できるため、キャ
パシタの容量を大きくできるので、所定の容量値を確保
しつつ、下部電極の高さ寸法を抑えることができる。こ
れにより、ビアホールのアスペクト比を小さくできるの
で、ビアを確実に形成することができ、歩留まり及び信
頼性を向上させることができる。
【0120】本発明の第2の半導体装置の製造方法によ
ると、第1の半導体装置の製造方法と同様の効果を得ら
れる上に、下部電極を形成するための膜に設けられた開
口部の壁面に凹凸形状を持つ転写用膜を形成するため、
下部電極を形成するための膜の材料の自由度及びエッチ
ングの自由度が高くなる。
【0121】第1及び第2の半導体装置の製造方法にお
いて、導電性材料が金属よりなると、粗面化が困難な金
属を下部電極に用いても該下部電極の側面を確実に粗面
化することができる。
【0122】本発明の第3の半導体装置の製造方法によ
ると、第1の半導体装置の製造方法と同様の効果を得ら
れる上に、化学増幅型レジストを用いてパターンを確定
するためのシリル化処理を行なう際に、一般に製造時の
障害となる残さ物を積極的に利用することにより、パタ
ーンの周囲に凹凸形状を持つ島状のシリル化層を選択的
に形成し、この凹凸形状をマスクとして下部電極の側面
に上下方向に延びるひだ状の凹凸形状を形成するため、
フォトリソグラフィーにおけるドライ現像化にも確実に
対応できる。
【0123】本発明の第4の半導体装置の製造方法によ
ると、化学増幅型レジストを用いたレジストパターンを
形成する際に、第3の半導体装置の製造方法におけるポ
ジ型レジストパターンに限らず、ネガ型レジストパター
ンであっても第3の半導体装置の製造方法と同様の効果
を得ることができる。
【0124】第4の半導体装置の製造方法において、膜
堆積工程が、エッチング速度が互いに異なる部材よりな
る薄膜を交互に積層しながら堆積する工程を含み、膜開
口工程が、膜の開口部に対して等方性エッチングを行な
うことにより、開口部の壁面に、周方向に凹凸パターン
を持つと共に前記凹凸パターンが上下方向に互いにずれ
た凹凸形状を形成する工程を含むと、下部電極の側面
に、縦横の凹凸形状を容易に且つ確実に形成することが
できるため、下部電極の表面積をさらに拡大することが
できるので、下部電極の高さ寸法を一層抑えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図である。
【図5】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図6】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図である。
【図8】(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図9】(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示すの工程順断面図である。
【図10】(a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に
係る半導体装置のマスクパターンを示し、(a)はレジ
スト膜の平面図であり、(b)はレジストパターンの平
面図であり、(c)はマスクパターンの平面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
下部電極を示す斜視図である。
【図12】(a)〜(c)本発明の第5の実施形態に係
る半導体装置のマスクパターンを示し、(a)はレジス
ト膜の平面図であり、(b)はレジストパターンの平面
図であり、(c)はマスクパターンの断面斜視図であ
る。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の
下部電極を示す斜視図である。
【図14】(a)及び(b)は本発明の第5の実施形態
の一変形例に係る半導体装置のマスクパターンを示し、
(a)は下部電極のマスクパターンの第1段階の凹凸形
状を示す断面斜視図であり、(b)は下部電極のマスク
パターンの第2段階の凹凸形状を示す断面斜視図であ
る。
【図15】本発明の第5の実施形態の一変形例に係る半
導体装置の下部電極を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 半導体基板 12 層間絶縁膜 13 下部電極 13A ルテニウム膜 14 容量絶縁膜 15 上部電極 16 キャパシタ 17 コンタクト 18 密着層 19 パッシベーション膜 21A アモルファスシリコン膜 21B アモルファスシリコン膜 21a 開口部 21b 突起状部 31 導電性酸化物膜 41 下部電極 41A 二酸化ルテニウム膜 51 BPSG膜 51a 開口部 52A 転写用膜形成膜 52B 転写用膜 52C 転写用膜 52a 突起状部 61A 化学増幅型レジスト膜 61a マスク領域 61B レジストパターン(シリル化層) 62A マスク形成膜 62B マスクパターン 63 下部電極 71A 化学増幅型レジスト膜 71a 開口部形成領域 71B レジストパターン(シリル化層) 72A マスク形成膜 72B マスクパターン 72a 開口部 73 下部電極 81 マスクパターン 81n n型アモルファスシリコン層 81p p型アモルファスシリコン層 81a 開口部 82 下部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 隆弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の上に形成され、金属よりな
    る柱状の下部電極と、該下部電極の上に形成された容量
    絶縁膜と、該容量絶縁膜の上に形成された上部電極とを
    備え、 前記下部電極の側面は凹凸形状を有していることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記金属はルテニウム、イリジウム、白
    金又はタングステンであることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記金属は微量の酸素を含むルテニウム
    又はイリジウムであることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記下部電極はその表面部に、前記金属
    が酸化されてなる導電性酸化物膜又は前記金属が窒化さ
    れてなる導電性窒化物膜を有していることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記金属はルテニウム又はイリジウムで
    あり、前記導電性酸化物膜は二酸化ルテニウム又は二酸
    化イリジウムよりなることを特徴とする請求項4に記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記金属はタングステンであり、前記導
    電性窒化物膜は窒化タングステンよりなることを特徴と
    する請求項4に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板の上に形成され、導電性酸化
    物又は導電性窒化物よりなる柱状の下部電極と、該下部
    電極の上に形成された容量絶縁膜と、該容量絶縁膜の上
    に形成された上部電極とを備え、 前記下部電極の側面は凹凸形状を有していることを特徴
    とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記導電性酸化物は二酸化ルテニウム又
    は二酸化イリジウムであることを特徴とする請求項7に
    記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記導電性窒化物は窒化タングステンで
    あることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 半導体基板の上に、壁面に凹凸形状を
    持つ開口部を有する膜を堆積する膜堆積工程と、 前記膜の前記開口部に導電性性材料を充填することによ
    り、側面に前記開口部の前記壁面の凹凸形状が転写され
    た下部電極を形成する下部電極形成工程と、 前記膜を除去する膜除去工程と、 前記下部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形
    成工程と、 前記容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電極形成
    工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記導電性材料は金属よりなることを
    特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記膜除去工程と前記容量絶縁膜形成
    工程との間に、 前記下部電極の表面部に前記金属の酸化物膜又は窒化物
    膜を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする
    請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記導電性材料は金属酸化物又は金属
    窒化物よりなることを特徴とする請求項10に記載の半
    導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 半導体基板の上に開口部を有する膜を
    堆積する膜堆積工程と、 前記開口部の前記壁面に凹凸形状を持つ転写用膜を形成
    する転写用膜形成工程と、 前記転写用膜が形成された前記開口部に導電性材料を充
    填することにより、側面に前記転写用膜の凹凸形状が転
    写された下部電極を形成する下部電極形成工程と、 前記膜及び転写用膜を除去する膜除去工程と、 前記下部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形
    成工程と、 前記容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電極形成
    工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 前記導電性材料は金属よりなることを
    特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記膜除去工程と前記容量絶縁膜形成
    工程との間に、 前記下部電極の表面部に前記金属の酸化物膜又は窒化物
    膜を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする
    請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記導電性材料は金属酸化物又は金属
    窒化物よりなることを特徴とする請求項14に記載の半
    導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 半導体基板の上に導体膜を堆積する導
    体膜堆積工程と、 前記導体膜の上にレジスト膜を塗布するレジスト膜塗布
    工程と、 前記レジスト膜に対してパターン露光した後、前記レジ
    スト膜の表面部をシリル化することにより、周囲に凹凸
    形状を持つ島状のシリル化層を選択的に形成するシリル
    化層形成工程と、 前記シリル化層をマスクとして前記レジスト膜を現像す
    ることにより、周囲に凹凸形状を持つ島状のレジストパ
    ターンを形成するレジストパターン形成工程と、 前記レジストパターンをマスクとして前記導体膜に対し
    てエッチングを行なうことにより、前記導体膜よりな
    り、側面に上下方向に延びるひだ状の凹凸形状を持つ下
    部電極を形成する下部電極形成工程と、 前記下部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形
    成工程と、 前記容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電極形成
    工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 半導体基板の上に膜を堆積する膜堆積
    工程と、 前記膜の上にレジスト膜を塗布するレジスト膜塗布工程
    と、 前記レジスト膜に対してパターン露光した後、前記レジ
    スト膜の表面部をシリル化することにより、壁面に凹凸
    形状を持つ開口部を有するシリル化層を選択的に形成す
    るシリル化層形成工程と、 前記シリル化層をマスクとして前記レジスト膜を現像す
    ることにより、壁面に凹凸形状を持つ開口部を有するレ
    ジストパターンを形成するレジストパターン形成工程
    と、 前記レジストパターンをマスクとして前記膜に対してエ
    ッチングを行なうことにより、前記膜に、壁面に上下方
    向に延びるひだ状の凹凸形状を持つ開口部を形成する膜
    開口工程と、 前記膜の前記開口部に導電性材料を充填することによ
    り、側面に前記開口部の前記壁面の凹凸形状が転写され
    た下部電極を形成する下部電極形成工程と、 前記膜を除去する膜除去工程と、 前記下部電極の上に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形
    成工程と、 前記容量絶縁膜の上に上部電極を形成する上部電極形成
    工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 前記膜堆積工程は、エッチング速度が
    互いに異なる部材よりなる薄膜を交互に積層しながら堆
    積する工程を含み、 前記膜開口工程は、前記膜の前記開口部に対して等方性
    エッチングを行なうことにより、前記開口部の壁面に、
    周方向に凹凸パターンを持つと共に前記凹凸パターンが
    互いに上下方向にずれた凹凸形状を形成する工程を含む
    ことを特徴とする請求項19に記載の半導体装置の製造
    方法。
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