JPH11219786A - 多色発光有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

多色発光有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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JPH11219786A
JPH11219786A JP10021176A JP2117698A JPH11219786A JP H11219786 A JPH11219786 A JP H11219786A JP 10021176 A JP10021176 A JP 10021176A JP 2117698 A JP2117698 A JP 2117698A JP H11219786 A JPH11219786 A JP H11219786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた視野角特性を有すると共に、製造過程
における蛍光材料の劣化が実質的に起こらない多色発光
EL素子およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 透明な支持基板上に平面的に分離して異
なる蛍光体層4,5,6を配置した層上に、電荷を注入
することにより発光する有機発光層11を配設する有機
エレクトロルミネッセンス素子を備え、前記蛍光体層の
夫々が前記有機発光層からの発光を吸収して発光し得る
ように前記蛍光体層と前記有機エレクトロルミネッセン
ス素子とが配設されている多色発光有機エレクトロルミ
ネッセンス素子である。前記蛍光体層と前記有機発光層
との間に、該蛍光体層の保護層と、前記エレクトロルミ
ネッセンス素子の形成に耐え得るガスバリア性と硬度と
を有するハードコート層との少なくとも2層を配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンス(以下「EL」という)ディスプレー等に
用いられる多色発光有機EL素子およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】タン(Tang)らによって印加電圧1
0Vにおいて1000cd/m以上の高輝度が得られ
る積層型EL素子が報告(Appl.Phys.Lett.51,913(198
7))され、以来、有機EL素子は実用化に向けての研究
が活発に行われている。有機EL素子は薄膜の自発発光
素子であり、低駆動電圧、高解像度、高視野性という、
他の方式にはない特徴を持っており、フラットパネルデ
ィスプレーへの応用が期待されている。有機EL素子の
ディスプレーへの応用を考えた場合、その用途拡大のた
めに、多色表示化が必須である。
【0003】多色表示の方法としては、三原色のEL素
子を順次パターニングして平面上に配設する方法と、白
色発光素子に三原色(赤、緑、青)のカラーフィルター
を設置する方法とが考えられる。
【0004】しかしながら、三原色のEL素子のパター
ニングは素子の効率を低下させる上、工程が非常に複雑
なものとなり、量産は困難である。また、特に赤色にお
いて色純度の良い発色が得られる材料が発見されておら
ず、実用化に至っていない。一方、カラーフィルター方
式は、十分な輝度を安定して得られる白色発光素子がま
だ得られておらず、やはり実用化には至っていない。
【0005】そこで、近年では有機EL素子の発光域の
光を吸収し、可視光域の蛍光を発する蛍光材料をフィル
ター(以下「色変換フィルター」という)に用いる色変
換方式が開発されている(特開平3−152897号公
報、特開平5−258860号公報)。発光素子の発光
色は白色に限定されないため、より輝度の高い有機発光
素子を光源に適用でき、青色発光の有機EL素子を用い
た色変換方式において長波長への変換効率は60%以上
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】色変換方式でディスプ
レーを製作する際に注意すべき点のひとつとして、色変
換フィルターと有機EL素子との間の距離が挙げられ
る。この距離が広くなるに従い、隣接するピクセルの発
光が漏れやすくなるため、視野角特性は悪くなる。従っ
て、色変換フィルターと有機EL素子との間の距離は短
い程視野角特性が良好となることから、色変換フィルタ
ーの上面へ直接有機EL層を形成することが望ましいと
いえる。ところが、本発明者らの研究によれば、有機E
L発光を、目的の波長の光に変換する目的で使用される
蛍光材料は、特定波長の光、あるいは水分、熱、有機溶
剤等に非常に弱く、これらの影響により容易に機能を消
失してしまうことが判明した。従って、色変換フィルタ
ーの上面へ有機EL素子層を形成する際、様々な制約が
生じる。
【0007】また、色変換フィルターを作成する場合、
各色に対応する蛍光材料の変換効率の違いにより、色バ
ランスを取るために、各色の色素層膜厚が均一になら
ず、図4に示すようにガラス基板1上の色変換フィルタ
ーに段差を生じる。本発明者らの実験によれば、特に赤
色の変換材料は他の色(緑、青)にくらべて効率が悪
く、色純度の高い発色を得ようとすると数十μmの膜厚
(緑:4〜10μm、青:0〜5μm程度)が必要とな
るため、段差は最低でも10μm程度発生することも判
明した。この段差の上へ直接有機EL素子層を形成した
場合、電極の断線や有機発光層の膜厚ムラが発生しやす
く、有機発光層からの安定した発光が得られない。
【0008】これらを解決する手段として、色変換フィ
ルター上に薄膜ガラス板を接着し、その上面へ有機EL
素子層を形成する手法が開示されている(特開平8−2
79394号公報)。しかし、ガラス板の薄膜化には限
界があり、色変換フィルターと有機EL素子層との間に
は少なくとも100μm程度の距離が存在してしまい、
視野角を狭くする原因となっている。更に、工作精度の
問題やガラスの機械的強度不足の問題により、大面積化
への対応は非常に困難である。
【0009】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
のであり、優れた視野角特性を有すると共に、製造過程
における蛍光材料の劣化が実質的に起こらない多色発光
EL素子およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は下記の通りである。 (1)透明な支持基板上に平面的に分離して異なる複数
の蛍光体層を配置した層上に、電荷を注入することによ
り発光する有機発光層を配設する有機EL素子を備え、
前記蛍光体層の夫々が前記有機発光層からの発光を吸収
して発光し得るように前記蛍光体層と前記有機EL素子
とが配設されている多色発光有機EL素子において、前
記蛍光体層と前記有機発光層との間に、該蛍光体層の保
護層と、前記EL素子の形成に耐え得るガスバリア性と
硬度とを有するハードコート層との少なくとも2層を配
設したことを特徴とする多色発光EL素子である。
【0011】(2)前記多色発光EL素子において、前
記蛍光体層の1つが、前記有機発光層からの発光色と色
純度を揃えるためのカラーフィルターと置き換えられた
多色発光有機EL素子である。
【0012】(3)前記多色発光EL素子において、数
平均分子量50,000〜500,000の乳化重合型
ウレタン樹脂へ、イソシアネート基を10〜30重量%
含有する数平均分子量1,000〜100,000の架
橋剤を添加することにより形成された樹脂から成る膜を
前記蛍光体層の保護層として用いた多色発光有機EL素
子である。
【0013】(4)前記(3)の多色発光EL素子にお
いて、イソシアネート基を有する架橋剤の添加量がウレ
タン樹脂の固形分に対し1〜50重量%の範囲である多
色発光有機EL素子である。
【0014】(5)前記多色発光EL素子において、前
記蛍光体層の保護層が、0.1〜10重量%の紫外線吸
収剤を含有する多色発光有機EL素子である。
【0015】(6)前記多色発光EL素子において、前
記ハードコート層が鉛筆硬度で2H以上の硬度を有する
可視光透過性樹脂層または無機酸化物層である多色発光
有機EL素子である。
【0016】(7)前記(5)または(6)の多色発光
EL素子において、前記ハードコート層が前記蛍光体層
の保護層上面に形成され、紫外または可視域の光にて硬
化する光硬化型樹脂である多色発光有機EL素子であ
る。
【0017】(8)前記多色発光EL素子の製造方法に
おいて、前記ハードコート層の上面に逐次有機EL素子
層を形成してゆくことを特徴とする多色発光有機EL素
子の製造方法である。
【0018】本発明によれば、色変換フィルターの色変
換機能を維持し、かつ色段差の平坦化を最小限の膜厚の
結合層にて達成することができ、またハードコート層上
へ直接、有機EL素子を形成することにより、色変換フ
ィルターと有機EL層との間の距離が短い、すなわち視
野角特性の高いカラー表示素子を提供することができ
る。さらに、保護層およびハードコート層の形成は、塗
布法を始めとする一般的な樹脂薄膜の形成法を適用する
ことができるので非常に簡便であり、また表示素子の大
面積化にも対応することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき具体
的に説明する。図1は発明の実施の形態を示す典型的な
素子構造断面図であり、透明かつ安定な(常温〜150
℃の範囲で蛍光体材料や有機EL素子を劣化させる成分
を発生しない)ガラス基板等の支持基板1上に、赤、
青、緑の色別に配設した蛍光体の色素層2〜4と、これ
ら色素層の保護層5と、ガスバリア性を有するハードコ
ート層6と、その上面に直接配設した有機EL素子層7
とからなる。
【0020】色変換フィルターは、支持基板1の平面上
に赤色色素層2、緑色色素層3、青色色素層4を平面的
に分離して配設したものである。各蛍光体色素フィルタ
ーの形成法に関しては特に制限はなく、例えばフォトリ
ソグラフィーやミセル電解法等を利用することができ
る。なお、本発明においては、蛍光体層のいずれか1つ
を、有機発光層からの発光色と色純度を揃えるためのカ
ラーフィルターと置き換えることもできる。
【0021】本発明において色変換フィルターの保護層
5は透明性、密着性が高く、例えば、400〜700n
mの範囲で透過率が50%以上のものとし、また色変換
フィルター上にμmオーダーで塗膜形成できるものが好
ましい。さらに、色変換フィルターの蛍光体層2〜4の
材料を溶解させない材料とする。保護層5の好適材料と
して、架橋型ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、アク
リル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノ
ール系樹脂、アルキド系樹脂、エステル系樹脂、アミド
系樹脂等を使用することができる。
【0022】特に架橋型のウレタン系樹脂は下地への影
響が無く、透明性も良好であり、保護層として好まし
い。かかる樹脂は分子量が低すぎると色変換フィルター
を溶解させたり、色変換フィルター中の蛍光色素自身を
失活させる可能性がある。また、分子量が高すぎると塗
液の調製が困難となる。従って、数平均分子量50,0
00〜500,000のウレタン樹脂が特に好ましい。
ウレタン樹脂の架橋は、イソシアネート基を有する架橋
剤を添加することにより行う。添加する架橋剤はイソシ
アネート基を10〜30重量%含有する、数平均分子量
が1,000〜100,000の範囲内である高分子化
合物が好ましい。イソシアネート基が少ないと形成した
膜の耐薬品性、硬度等が不十分となり、逆にイソシアネ
ート基が多すぎると反応が急激に進行し、その結果膜中
に気泡を多数包含した透明性のない膜となってしまう。
また、分子量が低すぎるとウレタン樹脂同様、下地であ
る色変換フィルターへ悪影響を及ぼす可能性があり、一
方分子量が高すぎると液調製が困難である。
【0023】保護層5の塗布方法は特に制限がなく、通
常のスピンコート法、ロールコート法、キャスト法等を
使用することができる。また、硬化方法も特に制限はな
く、熱硬化、湿気硬化、化学硬化、光硬化、さらにはこ
れらを組み合わせた硬化法等を使用することができる。
但し、熱硬化方法の場合は、蛍光材料の劣化を考慮し7
0℃程度までの温度で行うことが望ましく、また光硬化
方法の場合は、蛍光材料の劣化を考慮し、可視光にて行
うことが望ましい。
【0024】次に、本発明に係るハードコート層6は有
機EL層保護のために、ガスおよび有機溶剤に対するバ
リア性を有し、透明性が高く、ベースフィルム上にnm
〜μmオーダーで薄膜形成でき、陽極の成膜に耐え得る
硬度とする。好ましくは、2H以上の膜硬度を有する材
料であればよく、高分子材料や無機酸化物等を使用する
ことができる。特にポリエステルアクリレート、ポリウ
レタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエー
テルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアク
リレート、ポリオールアクリレート等の光硬化型樹脂あ
るいは熱、光併用硬化型の樹脂が短時間の硬化時間で良
好な膜が得らるため、好ましい。光硬化の際に利用する
光としては、紫外または可視域のものが使用できる。紫
外光はエネルギーが強く、可視光と比較して樹脂を硬化
させる用途に適しているが、色変換フィルターの蛍光体
層2〜4の機能を失活させる要因となることがあるた
め、紫外光にてハードコート層6を硬化させる場合は必
要に応じて保護膜5へ紫外線吸収剤を含有させることが
好ましい。紫外線吸収剤を添加する際は保護膜5の透明
性を損なわないことが重要である。本発明者らの実験に
よれば、紫外線吸収剤の種類によって多少変動するが、
およそ保護膜5中の紫外線吸収剤の含有率が0.1〜1
0重量%で色変換フィルターの特性、および保護膜の透
明性を損なわない状態でハードコート層6の紫外光硬化
を行うことができることが判明した。
【0025】ハードコート層上へ直接形成する有機EL
素子層7は近紫外域から可視(青緑色)までの領域で発
光するものが好ましい。具体的な層構成としては、 (1)陽極(透明電極)/有機発光層/陰極(電極) (2)陽極(透明電極)/正孔注入層/有機発光層/陰
極(電極) (3)陽極(透明電極)/有機発光層/電子注入層/陰
極(電極) (4)陽極(透明電極)/正孔注入層/有機発光層/電
子注入層/陰極(電極) などが挙げられ、特開平5−21163号、特開平5−
114487号、特開平5−94876号、特開平5−
94877号、特開平5−125360号、特開平5−
134430号、特開平6−200242号、特開平6
−234969号、特開平7−11245号、特開平7
−11246号等の公報に開示された既知の手法にて形
成することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。実施例1 図1に概略的に示す多色発光有機EL素子を、実施例と
して以下に示す形成工程にて製造した。
【0027】色変換フィルター形成 ガラス基板7としてフュージョンガラス(143×11
2×1.1mm)上に、カラーフィルターブルー材料
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)製:
カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法にて
塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施
し、青色色素層6の2mmライン、5.5mmギャップ
のラインパターンを得た。次いで、クマリン6(アルド
リッヒ製)/ポリ塩化ビニル樹脂をスクリーン印刷法を
用いて基板上へ印刷し、150℃でベークして緑色色素
層5の2mmライン、5.5mmギャップ、膜厚12μ
mのラインパターンを得た。更に、ローダミン6G(ア
ルドリッヒ製)/ポリ塩化ビニル樹脂をスクリーン印刷
法を用いて基板上へ印刷し、100℃でベークして赤色
色素層4の2mmライン、5.5mmギャップ、膜厚3
0μmのラインパターンを得た。
【0028】保護層の形成 ウレタン樹脂(保土谷化学(株)製:S−720Q)
へ、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)
製:A2020)を添加したものをスピンコート法にて
色変換フィルター上面に塗布し、5時間風乾した後、6
0℃で真空乾燥し、膜厚7μmの保護層を形成した。
【0029】ハードコート層の形成 可視硬化型樹脂(アーデル製:VLC15)をスピンコ
ート法にて保護層上面へ塗布し、400nm以下の波長
をカットするフィルターを装着した高圧水銀灯にてエネ
ルギー強度60mW/cmの光を6分間照射し、膜厚
3μmのハードコート層を形成した。
【0030】有機EL層(陽極、有機層、陰極)の形成 図2は本実施例で製作した有機EL素子層7の層構成概
略図(断面)である。色変換フィルター上面に形成した
有機EL素子層は透明電極8/正孔注入層9/正孔輸送
層10/発光層11/電子注入層12/陰極13の6層
構成とした。
【0031】まず、色変換フィルター上に貼付した保護
層のフィルムの上面にスパッタ法にて透明電極8(IT
O)を全面成膜した。パターニングはITO上にレジス
ト剤(東京応化(株)製:OFPR−800)を塗布し
た後、フォトリソグラフ法にて行い、2mmライン、
0.5mmピッチ、膜厚100nmのストライプパター
ンを得た。
【0032】次いで、基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着
し、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子
注入層12を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際
して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔
注入層9は次式、 で表される銅フタロシアニン(CuPc)を100nm
積層した。正孔輸送層10は次式、 で表される4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N
−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20n
m積層した。発光層11は次式、 で表される4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニ
ル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電
子注入層12は次式、 で表されるアルミキレート(Alq)を20nm積層し
た。
【0033】この後、この基板を真空槽から取り出し、
ITOラインと垂直に2mmライン、0.5mmギャッ
プのストライプパターンが得られるマスクを取り付け、
新たに抵抗加熱蒸着装置内に装着した後、陰極13とし
てMg/Ag(10:1の重量比率)を200nm形成
した。
【0034】実施例2 実施例1に示したウレタンと架橋剤の混合液中に、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイギー製Tinuvi
n326)を5重量%添加したものをスピンコート法に
て、実施例1に示した色変換フィルター上面へ塗布し、
実施例1に示した条件で膜厚7μmの保護層を得た。
【0035】次いで、紫外線硬化型樹脂(新日鉄化学
製:V259PA)を保護層上面へスピンコート法にて
塗布し、高圧水銀灯にてエネルギー強度100mW/c
の光を30秒間照射し、膜厚3μmのハードコート
層を得た。以下実施例1と同様の方法でハードコート層
上面へ有機EL素子層(陽極、有機層、陰極)を形成し
た。
【0036】実施例3 実施例1に示した保護層にて表面を保護した色変換フィ
ルター上面へ紫外線硬化型樹脂(新日鉄化学(株)製:
V259PA)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀
灯にてエネルギー強度100mW/cmの光を30秒
間照射し、膜厚3μmのハードコート層を得た。以下実
施例1と同様の方法でハードコート層上面へ有機EL素
子層(陽極、有機層、陰極)を形成した。
【0037】比較例 実施例1に示した色変換フィルター上面へ可視硬化型樹
脂(アーデル製:VLC15)をスピンコート法にて塗
布し、400nm以下の波長をカットするフィルターを
装着した高圧水銀灯にてエネルギー強度60mW/cm
の光を6分間照射し、膜厚3μmのハードコート層を
形成した。以下、実施例1と同様の方法でハードコート
層上面へ有機EL素子層(陽極、有機層、陰極)を形成
した。
【0038】評価 前記4素子(実施例1、実施例2、実施例3、比較例)
の評価結果を下記の表1にまとめて示す。尚、各項目の
評価方法および結果は表1の後に説明する。
【0039】
【表1】
【0040】評価1:保護層膜厚 図1におけるaに示す、透明支持基板7の表面よりハー
ドコート層表面までの高さを保護層/ハードコート層膜
厚とした。表1に示す通り、いずれの手法においても、
非常に薄い膜厚で蛍光材料の保護層を形成することがで
きた。
【0041】評価2:レベリング性能(フィルター段
差) ハードコート層表面の段差を表面粗さ計(日本真空技術
(株)製:DEKTAK IIA)にて評価した。本発明
の実施例によれば、ハードコード層表面の高さ分布は±
1μm以下と良好であった。一方、樹脂の塗布によって
形成された比較例のハードコード層表面の高さ分布は±
5μm以上であった。
【0042】評価3:視野角 有機EL素子を単色発光させた際、隣接する他色の蛍光
体層への発光の漏れが確認される角度までを視野角と定
義し、各実施例および比較例にて評価した。全ての素子
について、視野角が左右とも60°以上あり、実用上問
題のないことが判明した。
【0043】評価4:素子寿命 図4は各実施例および比較例2におけるダークスポット
サイズの経時変化をプロットしたものである。素子を窒
素気流下で保存し、発光部(2mm□)内のダークスポ
ットの成長の様子を光学顕微鏡にて観察した。各実施例
においてダークスポットの成長は認められず、素子は劣
化せず安定していることが判明した。
【0044】評価5:蛍光材料への影響 各素子を窒素気流下で保存し、単色発光した際のCIE
色座標の変化にて評価した結果を下記の表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】前記表2に示す結果より、実施例1および
実施例2では保護層およびハードコート層にて蛍光材料
が保護されることにより、蛍光材料は有機EL素子形成
後に安定して機能していることが確認された。これに対
し、直接ハードコート層を形成した比較例では赤色変換
用の蛍光色素層がダメージを受けているためと思われ
る、特性の低下が認められた。また、紫外線硬化型樹脂
をハードコート層へ使用する際に紫外線吸収剤を保護層
へ添加しなかった実施例3でも、若干の特性の低下が認
められたが、比較例に比べ僅かであった。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって視
野角特性、発光寿命に優れたカラー表示素子を安価かつ
容易に製造することが可能となる。また、紫外光にてハ
ードコート層6を硬化させる場合に、保護膜5へ紫外線
吸収剤を含有させておくことにより、色変換フィルター
の機能低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護層およびハードコート層にて保護した色変
換フィルターを用いた本発明の一例多色発光有機EL素
子の断面概略図である。
【図2】本発明の実施例および比較例にて使用した有機
EL素子層の層構成を示す断面概略図である。
【図3】実施例および比較例に示したカラー表示素子を
窒素気流下で保存した際の発光部ダークスポットの成長
の様子を示すグラフである。
【図4】色変換フィルターの断面概略図である。
【符号の説明】
1 透明支持基板 2 赤色色素層 3 緑色色素層 4 青色色素層 5 保護層 6 ハードコート層 7 有機EL層 8 透明電極 9 正孔注入層 10 正孔輸送層 11 有機発光層 12 電子注入層 13 電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な支持基板上に平面的に分離して異
    なる複数の蛍光体層を配置した層上に、電荷を注入する
    ことにより発光する有機発光層を配設する有機エレクト
    ロルミネッセンス素子を備え、前記蛍光体層の夫々が前
    記有機発光層からの発光を吸収して発光し得るように前
    記蛍光体層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子と
    が配設されている多色発光有機エレクトロルミネッセン
    ス素子において、 前記蛍光体層と前記有機発光層との間に、該蛍光体層の
    保護層と、前記エレクトロルミネッセンス素子の形成に
    耐え得るガスバリア性と硬度とを有するハードコート層
    との少なくとも2層を配設したことを特徴とする多色発
    光エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 前記蛍光体層の1つが、前記有機発光層
    からの発光色と色純度を揃えるためのカラーフィルター
    と置き換えられた請求項1記載の多色発光有機エレクト
    ロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 数平均分子量50,000〜500,0
    00の乳化重合型ウレタン樹脂へ、イソシアネート基を
    10〜30重量%含有する数平均分子量1,000〜1
    00,000の架橋剤を添加することにより形成された
    樹脂から成る膜を前記蛍光体層の保護層として用いた請
    求項1記載の多色発光有機エレクトロルミネッセンス素
    子。
  4. 【請求項4】 イソシアネート基を有する架橋剤の添加
    量がウレタン樹脂の固形分に対し1〜50重量%の範囲
    である請求項3記載の多色発光有機エレクトロルミネッ
    センス素子。
  5. 【請求項5】 前記蛍光体層の保護層が、0.1〜10
    重量%の紫外線吸収剤を含有する請求項1〜4のうちい
    ずれか一項記載の多色発光有機エレクトロルミネッセン
    ス素子。
  6. 【請求項6】 前記ハードコート層が鉛筆硬度で2H以
    上の硬度を有する可視光透過性樹脂層または無機酸化物
    層である請求項1記載の多色発光有機エレクトロルミネ
    ッセンス素子
  7. 【請求項7】 前記ハードコート層が前記蛍光体層の保
    護層上面に形成され、紫外または可視域の光にて硬化す
    る光硬化型樹脂である請求項5または6記載の多色発光
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか一項記載の
    多色発光有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
    において、 前記ハードコート層の上面に逐次有機エレクトロルミネ
    ッセンス素子層を形成してゆくことを特徴とする多色発
    光有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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