JPH11219752A - 防水栓 - Google Patents

防水栓

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JPH11219752A
JPH11219752A JP2218298A JP2218298A JPH11219752A JP H11219752 A JPH11219752 A JP H11219752A JP 2218298 A JP2218298 A JP 2218298A JP 2218298 A JP2218298 A JP 2218298A JP H11219752 A JPH11219752 A JP H11219752A
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electric wire
waterproof plug
caulking
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Toshiharu Kudo
俊晴 工藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太い電線に端子を加締圧着する場合でも傷を
付けることなく端子を加締圧着することのできる防水栓
を提供すること。 【解決手段】 軸芯に電線挿通孔11を有し、先端に端
子20の加締片21が加締係着される端子加締筒部12
を備えるとともに、後端外周にシール用環状突起17を
有するシール部13を備えてなり、前記電線挿通孔11
に電線60を挿通させ、前記端子加締筒部12に前記端
子20の加締片を係着させてコネクタハウジング30に
挿着させ、前記シール用環状突起17を前記コネクタハ
ウジング30の防水栓挿通路32に密接させる防水栓1
0において、前記端子加締筒部12の前記加締片21の
係着面全体に突起16,18,19を形成し、前記加締
片21を加締めた際に、前記突起16,18,19を変
形させて、前記加締片21の変形量を吸収させるように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端子接続された電
線に装着させてコネクタハウジングの電線挿通路に装着
した際、電線と電線挿通路との間を水密にする防水栓に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のワイヤーハーネス等は、コネク
タを介して電気機器等のリード線等に接続されるが、コ
ネクタ同士による接続箇所が、外部からの雨滴等の進入
が予測される場合には、コネクタは防水処置を施す必要
がある。防水処置としては、電線毎に防水栓を被着して
コネクタハウジングの電線挿通路に引き込む簡易タイプ
のものがある。
【0003】図7および図8は、このような従来の防水
構造を示したもので、図7はその防水構造で使用される
防水栓を示し、図8は該防水栓を使用して電線をコネク
タハウジングに挿嵌させたコネクタを示している。防水
栓50は、図7に示すように、電線60を挿通可能な電
線挿通孔51を有する略筒状からなって、ゴム等の一体
成形品として形成され、端子加締筒部52と、シール部
53とを備えている。
【0004】ここに、前記端子加締筒部52は、挿通さ
れた電線60とともに端子61(図8参照)の加締片6
2により締め付け固定される筒状部であり、前記加締片
62によって締め付けられる細径部54と、該細径部5
4の前端に位置して前記加締片62による締め付け部か
らの抜けを防止する拡径部55とを具備して構成されて
いる。また、前記シール部53は、該端子加締筒部52
の後端部に連なって設けられるとともに、その外周面
に、コネクタハウジング70に挿入した際、コネクタハ
ウジング70の電線挿通路71の内周面と密着する複数
条のシール用環状突起57を設けた筒状部である。前記
端子61は、この例の場合はいわゆる雄型端子で、基端
側に、防水栓50の細径部54を前記電線60とともに
加締圧着する加締片62と、前記電線60の導体60b
を圧着して該電線60と導通接続される圧着片63とを
設けている。また、この基端部に連なる先端部64は、
電線挿通路71と連通の端子収容室72により突出して
雌型端子と電気接続される舌状突片となっている。
【0005】上記のように構成された防水栓50は、端
子61に接続された電線60に被着されて、コネクタハ
ウジング70の電線挿通路71内に挿入されると、端子
61の凹部65が端子収容室72に設けた可撓係止片
(ランス)73と後ろ抜け不能に係合することで、電線
挿通路71内に装着される。そして、この装着状態にお
いて、防水栓50はシール用環状突起56が電線挿通路
71の内周面に圧接して電線60とコネクタハウジング
70との間を水密にすることで防水が好適に図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
コネクタでは、各種のサイズ(径)の電線が使用され
る。そして、それらの2〜3のサイズのものを共用し
て、大、中、小の3種類の端子61の1つが選択され
る。したがって、電線サイズが太い場合には、図9に示
すように端子61の加締片62の両端部62a,62a
を重ね合わすことができず、その状態で加締片62を絞
り込んでいくと、防水栓50の肉が加締片62の変形に
伴って一方に寄せられ、加締片62の両端部62a,6
2aで防水栓50の一部を挟み込んでしまい、防水栓5
0に傷を付ける恐れがある。このような状態で、長期に
わたって使用すると、亀裂が拡がって遂には切断に至
り、端子61と防水栓50とが離反して防水栓50がコ
ネクタハウジング70から抜け出る恐れがある。
【0007】本発明はこのような従来技術の有する課題
を解決するためになされたもので、その目的は、太い電
線に端子を加締圧着する場合でも傷を付けることなく端
子を加締圧着することのできる防水栓を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の防水栓では、軸芯に電線挿通孔を有し、先端
に端子の加締片が加締係着される端子加締筒部を備える
とともに、後端外周にシール用環状突起を有するシール
部を備えてなり、前記電線挿通孔に電線を挿通させ、前
記端子加締筒部に前記端子の加締片を係着させてコネク
タハウジングに挿着させ、前記シール用環状突起を前記
コネクタハウジングの防水栓挿通路に密接させる防水栓
において、前記端子加締筒部の前記加締片の係着面全体
に突起を形成し、前記加締片を加締めた際に、前記突起
を変形させて、前記加締片の変形量を吸収させるように
している。
【0009】前記突起としては、前記端子加締筒部に前
記電線挿通孔に平行する複数本の凸条を形成したり、前
記端子加締筒部に前記電線挿通孔に平行する複数本の溝
を形成し、該溝によって画成される部分を凸条とした
り、前記端子加締筒部に略半球形状の突起を多数形成す
ることによって構成している。
【0010】本発明の防水栓によれば、加締片62を絞
り込んだとき、端子の加締片を端子加締筒部に形成した
各突起が加締片の変形量をそこで吸収させるため、端子
加締筒部の肉が加締片62の変形に伴って一方に寄せら
れことなく、加締片の両端部で端子加締筒部の一部を挟
み込む恐れはない。したがって、端子加締筒部が加締片
の長さに対して太い場合でも端子加締筒部が加締片の両
端部によって挟み込まれるのが防止され、防水栓の損傷
が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る防水栓の好適
な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は
本発明に係る防水栓の一実施の形態を示し、図2はその
防水栓に電線および端子を組み付けた状態を示し、図3
は電線,端子が組み付けられた防水栓をコネクタハウジ
ングに組み込んだ状態を示している。
【0012】防水栓10は、図1に示したように、全体
として電線60が挿通可能な電線挿通孔11を有する略
筒状を呈して、合成ゴム等の一体成形品として形成され
るものであり、機能的に端子加締筒部12とシール部1
3の2つの部位を備える。ここに、前記端子加締筒部1
2は、電線挿通孔11に挿通された電線60とともに端
子20の加締片21(図2参照)により外方より締め付
け固定される筒状部であり、前記加締片21によって締
め付けられる細径部14、該細径部14の前端に位置し
て前記加締め片21による締め付け部からの抜けを防止
する拡径部15とを具備して構成されている。そして、
細径部14の外周面には等間隔に電線挿通孔11と平行
な例えば6本の凸条16が形成されている。なお、図示
していないが、前記電線挿通孔11は、その内径が前記
シール部13の部分で一番小さくなるように設定される
とともに、内周面に沿って複数の凹凸部が形成されてい
る。このような構造により、防水栓10は、電線60の
挿通性と密着性という相反する機能が同時に達成される
ようになされている。また、シール部13は、端子加締
筒部12の後端部に連なるとともに、シール用環状突起
17が外周部に一定間隔で3個所に設けられた筒状部で
ある。なお、シール用環状突起17は、コネクタハウジ
ング30(図3参照)の端子収容室31に連通した防水
栓挿通路32の内周面に密着するようにその外径寸法が
設定されており、端子加締筒部12の拡径部15よりも
大きい。
【0013】前記端子20は、この例の場合はいわゆる
雄型の端子で、基端側には、前記電線60を挿通させた
防水栓10の細径部14を把持する加締片21と、前記
電線60の導体60bに圧着させて電線60との電気的
接続を果たす圧着片22とが備えられ、また、この基端
部に連なる先端部23は、雌型端子の先端に嵌合される
舌状の突片となっている。
【0014】前記電線60への端子20の圧着は、先ず
前記電線60の先端を外部被覆60aを付けた状態のま
ま前記防水栓10の電線挿通孔11に貫通させ、該防水
栓10の端子加締筒部12より一定長だけ、前記電線6
0の先端を突出させた状態にして行われる。次いで、こ
の電線60の先端側の外部被覆60aを剥いで導体60
bを露出させた状態にし、露出している導体60bが前
記端子20の圧着片22の位置にくるように、前記防水
栓10の端子加締筒部12および端子加締筒部12から
突出した導体60bに前記端子20を縦添えする。そし
て、端子20の加締片21を防水栓10の端子加締筒部
12に加締めて端子20を防水栓10に結合する。その
際、図4に示したように、各凸条16がそれぞれ変形し
て加締片21の変形量を吸収する。したがって、端子加
締筒部12が加締片21の長さに対して太い場合にも端
子加締筒部12が加締片21の両端部21a,21aに
よって挟み込まれることはない。次いで前記圧着片21
を加締めて導体60bと端子20とを電気的に接続す
る。
【0015】このようにして端子20が結合された防水
栓10は、コネクタハウジング30に挿着される。コネ
クタハウジング30は、絶縁性に優れた合成樹脂等によ
って形成され、端子収容室31内の先端寄りの位置に
は、各端子収容室31に挿入された雄型の端子20に係
合することにより該端子20の後ろ抜けを防止するラン
ス33が装備されている。そして、このコネクタでは、
端子20に接続した電線60に被着される防水ゴム栓1
0によって、コネクタハウジング30内において電線単
位で防水が図られる。
【0016】このようにして、電線60の先端に接続さ
れた端子20がコネクタハウジング30の端子収容室3
1の規定位置まで挿入されると、前記ランス33が端子
20の凹部24に係合することによって該端子20の後
ろ抜け止めがなされると同時に、前記防水栓10が防水
栓挿通路32内に圧入され、シール用環状突起17が該
防水栓挿通路32の内周面に緊密に嵌合してコネクタハ
ウジング30と防水栓10との間の防水が実現される。
また、前記電線挿通孔11の凸部が電線60の外部被覆
60aに密着することにより、防水栓10と電線60と
の間の防水も実現される。
【0017】なお、上記実施の形態では、防水栓20の
細径部14に凸条16を形成することによって加締片2
1の変形量を吸収し、端子加締筒部12が加締片21の
長さに対して太い場合でも端子加締筒部12が加締片2
1の両端部21a,21aによって挟み込まれるのを防
止しているが、図5に示した変形例のように、細径部1
4に溝18aを形成し、該溝18aによって画成される
部分で凸条18を形成してもよく、図6に示した変形例
のように、細径部14の外周面全体に多数の半球形等の
突起19を形成してもよい。要は、細径部14に突起を
形成することによって、その各突起で加締片21の変形
量を吸収すればよい。
【0018】
【発明の効果】以上に記載した実施の形態からも明らか
なように、本発明に係る防水栓では、端子の加締片を圧
着させる細径部に突起を形成することによって、それぞ
れの突起で加締片の変形量を吸収させている。したがっ
て、端子加締筒部が加締片の長さに対して太い場合でも
端子加締筒部が加締片の両端部によって挟み込まれるの
が防止され、防水栓の損傷が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防水栓のー実施の形態を示した概
念的な斜視図である。
【図2】図1に示した防水栓に電線を装着して端子を取
り付けた状態を示した斜視図である。
【図3】図2に示した端子を装着した電線をコネクタハ
ウジングへ装着させた状態を示した断面図である。
【図4】図1に示した防水栓の加締筒部に端子の加締片
を加締圧着した状態を示した断面図である。
【図5】本発明に係る防水栓の変形例を示した概念的な
斜視図である。
【図6】本発明に係る防水栓の他の変形例を示した概念
的な斜視図である。
【図7】従来の防水栓の斜視図である。
【図8】図7に示した従来の防水栓を使用して、電線を
コネクタハウジングに装着させた状態の断面図である。
【図9】図7に示した従来の防水栓の問題点を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
10 防水栓 11 電線挿通孔 12 端子加締筒部 13 シール部 14 細径部 15 拡径部 16 凸条 17 シール用環状突起 18 凸条 18a 溝 19 突起 20 端子 21 加締片 21a 端部 22 圧着片 23 先端部 30 コネクタハウジング 31 端子収容室 32 防水栓挿通路 33 ランス 60 電線 60a 外部被覆 60b 導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯に電線挿通孔を有し、先端に端子の
    加締片が加締係着される端子加締筒部を備えるととも
    に、後端外周にシール用環状突起を有するシール部を備
    えてなり、前記電線挿通孔に電線を挿通させ、前記端子
    加締筒部に前記端子の加締片を係着させてコネクタハウ
    ジングに挿着させ、前記シール用環状突起を前記コネク
    タハウジングの防水栓挿通路に密接させる防水栓におい
    て、前記端子加締筒部の前記加締片の係着面全体に突起
    を形成し、前記加締片を加締めた際に、前記突起を変形
    させて、前記加締片の変形量を吸収させるようにしたこ
    とを特徴とする防水栓。
  2. 【請求項2】 前記突起として、前記端子加締筒部に前
    記電線挿通孔に平行する複数本の凸条を形成したことを
    特徴とする請求項1に記載の防水栓。
  3. 【請求項3】 前記突起として、前記端子加締筒部に前
    記電線挿通孔に平行する複数本の溝を形成し、該溝によ
    って画成される部分で凸条を形成したことを特徴とする
    請求項1に記載の防水栓。
  4. 【請求項4】 前記突起として、前記端子加締筒部に略
    半球形状の突起を多数形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の防水栓。
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