JPH11218533A - ヘモグロビン試料の安定化 - Google Patents
ヘモグロビン試料の安定化Info
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Abstract
な技術の提供を課題としている。 【解決手段】本発明は、ヘモグロビンの酵素分解産物と
共存させることによるヘモグロビンの安定化方法であ
る。本発明は、この安定化方法を応用したヘモグロビン
の測定方法や、糞便を懸濁させるための分散媒を合わせ
て提供する。 【効果】本発明によれば、糞便懸濁液中等に存在するヘ
モグロビンを効果的に安定化することができる。本発明
は特にヘモグロビンの抗原性の保護効果に優れ、免疫学
的分析対象としてのヘモグロビンの安定化に有用な技術
である。
Description
方法に関するものである。具体的には、検出の対象とな
る試料中のヘモグロビンや、陽性対照として用いる標準
物質としてのヘモグロビンの安定化技術に関するもので
ある。尿や糞便などに含まれるヘモグロビンの検出は、
多くの疾患の診断に有用である。特に糞便中のヘモグロ
ビン(便潜血)の検出は、大腸癌をはじめとする消化器
系の疾患の診断における重要な情報である。古くから便
中のヘモグロビンに利用されていた化学的な発色反応に
基づく試験紙法に代わり、近年は、ヒト・ヘモグロビン
に特異的な抗体を利用した免疫学的手法による検出方法
が普及し、食事制限を必要としない手軽な検査方法とし
て定着している。
ロビンを検出するには、検査施設まで試料を輸送する必
要がある。糞便試料の輸送には、採便機構と糞便懸濁液
のろ過機構を備えた輸送容器[ 1]が利用されている。こ
の種の容器を利用することにより、糞便の定量的な採取
が可能となり、また簡単に糞便懸濁液をろ過することが
できる。糞便を採取した容器は、郵送等の手段で検査施
設に輸送される。
くの成分とヘモグロビンが共存する状態にある。また一
般には温度の管理が困難なため、保存上は好ましくない
温度条件にさらされることも避けられない。したがって
輸送中のヘモグロビンは、常に変性・分解の可能性があ
る。輸送中のヘモグロビンの変性・分解は誤った診断結
果につながるので極力小さくすることが望まれる。
には通常、他の蛋白や糖が添加が有効である。ヘモグロ
ビンについても、蛋白としてウシ血清アルブミン(以下
BSAと省略する)、ウサギ血清アルブミン、あるいは
卵白アルブミン等が、また糖としてはショ糖等が安定化
効果を示す[ 2]ことが知られている。また動物血清の利
用も報告されている[ 3]。しかしこれらの一般的な安定
剤は特に糞便懸濁液中でのヘモグロビン安定化効果が小
さく、十分な保存性能を期待できない。糞便中には細菌
や蛋白分解酵素のようなヘモグロビンの変性・分解の原
因となる多くの成分が存在し、蛋白や糖のみではヘモグ
ロビンを十分に保護できないのである。更に動物血清で
は、精製された純粋な物質ではないために安定化効果に
ロット差を生じ易い。加えて、多くの成分を含む動物血
清中には、ヘモグロビンに対して変性作用をもたらす成
分が存在する可能性を否定できないので、望ましい安定
化剤とは言い難い。またウシ血清でヘモグロビンの安定
化を試みた報告[ 3]では、10−20%v/vという多量の
血清を加える必要があった。高価な動物血清を多量に必
要とする安定化技術は、経済的には不利である。
技術としては、溶菌酵素の添加[ 4]、抗菌性化合物等の
利用[ 5][ 6]、動物ヘモグロビンの添加[ 7]、プロテア
ーゼ阻害物質の添加[ 8]、pHのコントロール[ 9]、鉄
プロトポルフィリン[10]の添加、トランスフェリン[11]
[15]やペルオキシダーゼ[12]のような鉄含有蛋白質、そ
してフッ化ナトリウム[14]の添加等が公知である。ある
いは複数成分の組合せ[13]も試みられた。これらは細菌
の影響を抑制したり、あるいはヘモグロビンと構造的に
類似する化合物によりヘモグロビンに対する影響を分散
させることでヘモグロビンの保護効果を示すものと考え
られる。
EDTAと省略する)によるヘモグロビン安定化効果が
知られている[16]。しかし本発明者による追試の結果、
EDTAでは糞便中のヘモグロビンに対して十分な安定
化作用を期待できないことが確認された。単なるEDT
Aのみよりも安定化効果の高い遷移金属イオンの水溶性
金属錯体の使用について本出願人は特許出願している[1
7]。更に、糞便成分に対する抗体が、糞便中に存在する
血液蛋白の安定化に寄与することを利用した血液蛋白の
安定化技術についても特許出願した[18]。
構造的に類似する物質、例えばヘム、ヘミン等の鉄ポル
フィリンや動物ヘモグロビンは、免疫反応におけるヘモ
グロビンの抗原安定性に特に有効である。しかしなが
ら、ヘム、ヘミンは水に対する溶解性が十分でなく、安
定化させるに足る量を糞便懸濁液等に含有させるには、
溶解促進剤の検討を必要とする。また異種動物ヘモグロ
ビンの添加は、どうしても交差反応が避けられず擬陽性
を生じやすい欠点があった。
グロビン保護物質の提供を第一の課題としている。特に
変性・分解作用の強い糞便成分と共存するヘモグロビン
を、効果的に安定化するための技術の提供が本発明の最
も大きな課題である。また本発明の第二の課題は、分析
用試料としてのヘモグロビンを安定化する技術の提供に
ある。具体的には、現在の主流であるヘモグロビンを認
識する抗体を利用した免疫学的な手法によるヘモグロビ
ンの検出方法において検出対象となるヘモグロビン安定
化技術の提供を課題としている。本発明の第三の課題
は、新しいヘモグロビン安定化剤を利用した、免疫学的
な分析を目的とする糞便試料懸濁用の分散媒や、これを
利用した測定技術を提供することにある。
の酵素分解産物を共存させることによるヘモグロビンの
安定化方法、ならびにこの安定化方法を適用した糞便試
料懸濁用分散媒である。加えて本発明は、生体試料中に
含まれるヒト・ヘモグロビンのヘモグロビンを認識する
抗体による免疫学的測定方法であって、ヘモグロビンの
酵素分解産物存在下で保存した生体試料を分析対象とす
る測定方法を提供する。
グロビンであっても、異種動物ヘモグロビンであっても
かまわない。抗原性を有するグロビンは、ペプシン等の
蛋白分解酵素によって分解され抗原性を失うからであ
る。ヘモグロビンのペプシン消化時間は、37℃、1時
間程度が適当である。グロビンは6kD以下に断片化さ
れてヘモグロビン抗体に対する抗原性は完全に失なわれ
る。酵素反応をこれ以上継続すると、グロビンがさらに
消化されてヘムが出現し溶解性が低下するとともに、蛋
白(グロビン断片)による補助的な安定化作用が失われ
る。
アルカリ性で活性を有するアルカラーゼによる分解産物
もペプシン消化産物とほぼ同等の効果を有することを本
発明者等は見いだした。この方法によるヘモグロビン分
解産物は、旭化成より吸収性に優れる鉄の供給源HIP
(Hem Iron Compound)として商品化されている。
試料中に存在する分析対象としてのヘモグロビンを安定
化するために有用である。特にヘモグロビンを認識する
抗体を用いた免疫学的手法によるヘモグロビンの測定方
法において、測定対象となるヘモグロビンの抗原性を高
度に安定化する。ヘモグロビンを検出すべき生体試料に
は、糞便や尿が知られている。糞便中のヘモグロビンは
消化器における出血の指標となり、一方、尿中のヘモグ
ロビンは、尿路における出血が疑われる。特に糞便中の
ヘモグロビンは、食事に由来するヘモグロビンと識別す
るために高度な特異性を備えた免疫学的手法が利用され
ることが一般的になってきており、その抗原性を安定に
維持する必要性が高い。
るヘモグロビンに応用する場合には、糞便を懸濁させる
分散媒にヘモグロビン分解産物を添加しておくと良い。
通常の糞便中のヘモグロビンの検出にあたっては、糞便
を適当な分散媒に懸濁させ必要に応じてろ過して免疫学
的な分析用試料とする。このときに用いる分散媒にヘモ
グロビンの分解産物を添加しておくのが有利である。分
散媒におけるヘモグロビンの分解産物の濃度は、実験の
結果1μg/ml以上が使用量となる。
採取・輸送・懸濁・ろ過を一つの容器で実施できる簡便
な輸送用容器が実用化されている。この種の容器には、
出荷時に分散媒が充填されており被検者が自身で糞便を
採取し、容器を検査施設に郵送すれば良いようになって
いる。一般には被検者はこのような作業に不慣れなた
め、糞便の採取量を厳密に制御できないケースを想定し
なければならない。また輸送中にヘモグロビンの分解産
物のヘモグロビン保護作用が多少低下しても問題の無い
ように、過剰量で用いるのが望ましい。分散媒中でヘモ
グロビンを速やかにヘモグロビンの分解産物と接触させ
るためにも、過剰量で用いるのが望ましい条件である。
したがって、たとえばヘモグロビン分解産物をヒトのヘ
モグロビンの安定化のために用いるケースを想定する
と、設計時に想定した糞便採取量1mg便に対して、0.1
〜100μg、望ましくは1〜30μgの範囲でヘモグロビン分
解産物を加えるようにすると良い。
産物の他、分散媒には公知の成分を添加することができ
る。たとえば、ヘモグロビンの保存に有利なpHを与え
る緩衝剤、微生物の不必要な繁殖を防ぐための抗菌剤、
あるいはこれまでに知られている多くのヘモグロビン保
護成分の添加も有効である。たとえば次のような成分の
保護効果が公知である。ヘモグロビンの安定化作用を持
つ不活性蛋白として、ヒト、ウシ、ウサギ、ウマ、ヒツ
ジ、あるいはヤギ等に由来する血清アルブミン、あるい
は卵白に由来するアルブミン等を示すことができる。リ
ジンやヒスチジン等のアミノ酸にもヘモグロビンの保護
作用が認められる。抗菌性物質としては、溶菌酵素[
4]、アジ化物、安息香酸エチル、ペニシリン、ファンギ
ソン[ 5]、ストレプトマイシン、あるいはセファマイシ
ン他非ペニシリン系の一連の抗生物質[ 6]等が公知であ
る。トリプシンインヒビターやα2マクログロブリンの
ようなプロテアーゼ抑制物質がヘモグロビンを安定化す
ることも知られている[ 8]。フッ化ナトリウム[14]、あ
るいはFeIIIEDTA錯体のような遷移金属イオンの
水溶性金属錯体[17]でも、ヘモグロビンの安定化作用が
報告されている。更にイオン強度を調節する塩類等を加
えることができる。
液について、具体的な組成の例を次に示す。 ヘモグロビンの分解産物:100μg/ml HEPES緩衝液(pH7.4):10〜500mM BSA:0.1〜5% NaN3:0.1〜1%
持できる範囲に設定する。極端な酸やアルカリ条件下で
はヘモグロビンの安定性を損なう恐れがあり、また分解
に用いた消化酵素が活性を取り戻す可能性もあるため、
中性域のpHが望ましい。具体的には5〜10、好まし
くは6〜8程度のpHとするとよい。pHの維持のため
には適当な緩衝剤を利用する。たとえば、ヒドロキシエ
チルピペラジン−2−エタンスルホン酸(N-2-Hydroxye
thylpiperazine-N'-2-ethanesulfonic acid 、HEPE
Sと省略する)や、ピペラジン−ビス(2−エタンスル
ホン酸)(Piperazine-N、N'-bis(2-ethanesulfonic ac
id)、PIPESと省略する)等のグッド緩衝剤は、ヘ
モグロビンの構造を最も安定化すると思われるpH(6
〜8)を与えると同時に、免疫反応によってヘモグロビ
ンを検出する時の反応用緩衝液としても利用されている
ものであり特に好ましい緩衝剤として挙げられる。この
他、リン酸緩衝液、Tris緩衝液、グリシン緩衝液等
を利用することもできる。
便潜血の検出を目的とする糞便試料中のヘモグロビンの
安定化に利用することができる。特に抗原構造の保護が
要求される免疫学的な分析対象としてのヘモグロビンに
ついて、その抗原性の維持に有用である。
応用したヘモグロビンの免疫学的測定方法を提供する。
免疫学的な測定方法としては、ラテックス凝集反応法、
金コロイド凝集反応法、イムノクロマトグラフ法、ある
いはELISA法等を挙げることができる。いずれの測
定方法においても、ヘモグロビン含有試料にヘモグロビ
ンの分解産物を共存させることによって、保存中の抗原
活性は保護され測定値の低下が抑制される。
を構成することも可能である。モノクローナル抗体のみ
で凝集反応を行うには、ヘモグロビン上の異なるエピト
ープを認識するものを複数種組み合せるのが有利であ
る。ヘモグロビンはα鎖とβ鎖が2つづつ会合した4量
体構造を持っており、原理的には1種類のモノクローナ
ル抗体であっても凝集する。しかし、ヘモグロビンは溶
液中ではαβという2量体構造と4量体構造との平衡状
態にあるので、単一のモノクローナル抗体ではその全て
と反応することができない。また単一のモノクローナル
抗体ではターゲットとなるエピトープが変性を受けると
反応できなくなってしまうので、複数種のモノクローナ
ル抗体を組み合せて用いるのは確率的にも有利である。
存期間中におけるヘモグロビンの測定値低下を効果的に
抑制する作用を持つ。特に変性・分解作用成分を多く含
み、また保存条件の管理が困難な糞便懸濁液中のヘモグ
ロビンに対しても十分な保護作用を示す。ヘモグロビン
の分解産物がどのような作用機序によってヘモグロビン
を保護するのかは不明である。
ヘモグロビンに対して強い変性・分解作用を持つ糞便成
分との共存下においても保護作用を得ることができる。
したがって、糞便潜血の分析を目的とする試料に含まれ
るヘモグロビンの安定化に有用である。特に抗原構造の
保護が要求される免疫学的な分析対象としてのヘモグロ
ビンについて、その抗原性の維持に貢献する。本発明に
よって糞便試料中のヘモグロビンが効果的に安定化さ
れ、ヘモグロビンの変性・分解による偽陰性結果の防止
を期待することができる。本発明に必要なヘモグロビン
の酵素分解産物は、原料および分解に使用する酵素が安
価であり経済的に有利である。またヘモグロビンの分解
産物が少量で高い安定化効果を示すことからも、やはり
経済的に有利な安定化技術と言うことができる。続いて
実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
ン酸ナトリウムを加え、遠心分離(6000rpm・20分)に
より豚血球を得た。この豚血球を凍結融解をくり返して
溶血させた。この溶血液1000mlに約8mlの濃塩
酸を加えてpHを1とし、ペプシン粉末(1200U/mg・シ
グマ社)50gを加えて30℃、1時間穏やかに攪拌し
た後、1molのNaOHを加えて溶血液のpHを中性と
し酵素反応を停止した。続いて限外濾過膜(SIP10
13・旭化成製)を用いて、分子量5000〜6000の画分を
分取し凍結乾燥した。
ビン安定化 糞便懸濁液( HEPES緩衝液(pH7.4)100mM,BS
A 1%,NaN3 0.3%)に実施例1で得た牛ヘモグロビ
ンの酵素分解産物およびHIP(旭化成製)をそれぞれ
100μg/mlの濃度で加え、糞便懸濁液のみ場合とヘモ
グロビンの安定性を比較した。上記2種の緩衝液をOC
−ヘモディア'栄研’(栄研化学製)の採便容器に2m
lづつ分注し、ヒトの糞便を取扱説明書に従って同容器
に採取し,採取直後ならびに37℃24時間後のヘモグ
ロビン量を、便潜血測定機OC−センサーII(栄研化学
販売)にて測定した。結果を表1に示す。
間後に平均16.5%に低下しているのに対し、同懸濁
液に牛ヘモグロビンの酵素分解産物を加えた緩衝液中の
ヘモグロビンは、平均53%残存し、HIP添加におい
て平均50%残存していた。共にヘモグロビンの抗原性
に対する優れた安定化効果を有することが確認された。
えたヘモグロビン濃度5000μg/mlの原液をそれぞれ用意
し、糞便懸濁液で倍々希釈した希釈系列を作成した。同
様にヘモグロビン濃度5000μg/mlに相当する牛ヘモグロ
ビンおよび豚ヘモグロビンの酵素分解物(ペプシン処
理)を用意し、それぞれ希釈系列を作成した。それらの
ヒト・ヘモグロビン抗体との反応性を、OCセンサーII
で測定した。結果を表2に示す。
l以上での直線性が失われているが、ヒト・ヘモグロビ
ン抗体に対して、牛ヘモグロビンは、添加量の約1/1
000が交差反応を示し、豚ヘモグロビンは、1/30
0が交差反応を示した。一方、ペプシン消化したヘモグ
ロビン分解物の交差反応性は、1/10万以下に減少し
ている。ヘモグロビン安定化効果を示すヘモグロビン分
解物の添加濃度10〜200μg/mlでは、測定値に影響
を与えないことが確認された。
Claims (13)
- 【請求項1】特定の動物種のヘモグロビンを認識する抗
体を用いる免疫学的ヘモグロビン測定において、酵素に
よるヘモグロビンの分解産物を共存させることによるヘ
モグロビン試料の安定化方法 - 【請求項2】酵素分解されるヘモグロビンが哺乳動物の
ヘモグロビンである請求項1のヘモグロビン試料の安定
化方法 - 【請求項3】ヘモグロビンを分解する酵素が、蛋白分解
酵素である請求項1〜2のヘモグロビン試料の安定化法 - 【請求項4】蛋白分解酵素がトリプシン、ペプシン又は
アルカラーゼである請求項3のヘモグロビン試料の安定
化法 - 【請求項5】蛋白分解酵素によるヘモグロビン分解反応
を中断して得た、部分的分解産物を使用する請求項1〜
4のヘモグロビン試料の安定化法 - 【請求項6】ヘモグロビン試料が糞便懸濁液中に存在し
ており、この懸濁液の分散媒が酵素によるヘモグロビン
の分解産物を含んでいる請求項1のヘモグロビン試料の
安定化方法 - 【請求項7】ヘモグロビン試料が尿中に存在しており、
尿にヘモグロビンの分解産物を加えることによる請求項
1のヘモグロビン試料の安定化方法 - 【請求項8】ヘモグロビン試料がヒト・ヘモグロビンで
ある請求項1のヘモグロビン試料の安定化方法 - 【請求項9】ヘモグロビンの存在を試験すべき糞便試料
を懸濁させるための分散媒であって、予めヘモグロビン
の酵素分解産物を添加した分散媒 - 【請求項10】懸濁すべき糞便1mg当たり、10−20
0μgのヘモグロビンの分解産物を添加した請求項9の
分散媒 - 【請求項11】ヘモグロビン分解産物の分散媒中の濃度
が1μg/ml以上である請求項9の分散媒 - 【請求項12】請求項1の免疫学的測定方法が、ヒト・
ヘモグロビンを認識する抗体を結合した不溶性担体粒子
の免疫学的な凝集によるものである測定方法 - 【請求項13】ヒト・ヘモグロビンを認識するモノクロ
ーナル抗体を結合した不溶性担体粒子と、ヒト・ヘモグ
ロビンを認識するポリクローナル抗体を結合した不溶性
担体粒子の混合物を用いる請求項12に記載の測定方法 【請求項13】請求項1の免疫学的測定方法が、ヒト・
ヘモグロビンを認識するモノクローナル抗体を結合した
着色不溶性担体粒子をマーカーとするイムノクロマトグ
ラフである測定方法
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