JPH11218140A - 転がり軸受、揺動アーム、回転体装置、転がり軸受の製造方法 - Google Patents

転がり軸受、揺動アーム、回転体装置、転がり軸受の製造方法

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JPH11218140A
JPH11218140A JP10033788A JP3378898A JPH11218140A JP H11218140 A JPH11218140 A JP H11218140A JP 10033788 A JP10033788 A JP 10033788A JP 3378898 A JP3378898 A JP 3378898A JP H11218140 A JPH11218140 A JP H11218140A
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shield
outer ring
mounting surface
rolling
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Hiroyuki Oba
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    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
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    • F16C33/7846Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with a gap between the annular disc and the inner race
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/04Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
    • F16C19/06Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外輪の真円度を維持し製品精度を向上させた
転がり軸受とする。 【解決手段】 内輪11と、複数の転動体13と、内輪
11との間で転動体13を保持し、幅方向の両端部側に
全周にわたって載置面12bが形成された外輪12と、
外径が外輪12の内径よりも大きく形成され、外輪12
の載置面12bに接着されたシールド15とで転がり軸
受を構成する。このようにシールド15を外輪12の載
置面12bに接着することで、外輪12に外部応力が加
わらず、外輪12の真円度が維持され、製品精度が向上
する。シールド15に接着層15bを有するPET樹脂
を使用することで材料及び製造工程でのコスト低減が図
れる。また、外輪12の端部に、周方向に沿った側面1
2aと径方向の載置面12bとからなる環状の段部12
cを形成することで、外輪12全体の形状が単純な形状
になり、外輪12の加工が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受、揺動
アーム、回転体装置、転がり軸受の製造方法に係り、詳
細には、軸受側面にシールドを設けた転がり軸受等に関
する。
【0002】
【従来の技術】装置内部に回転部材を有する回転(揺
動、回動を含む)体装置、例えば、ハードディスクドラ
イブや、CDROMドライブ装置、jazドライブ装置
等の各種OA機器では、回転部に転がり軸受が広く使用
されている。この転がり軸受には、軸受内部に外部から
の粉塵等の異物の混入を防止したり、グリスを軸受内に
封入した場合の漏れ防止のために軸側面にシールドを設
けたシールド軸受(キャップ軸受)が存在し、特にグリ
スの飛散を嫌うOA機器等の機器や、外部の粉塵が比較
的多い機器などに使用されている。
【0003】図9は、このような従来の転がり軸受の幅
方向の断面を表したものである。この図9に示されるよ
うに、転がり軸受は、内輪111、外輪112、転動体
113、保持器114、及びシールド115を有してい
る。外輪112の幅方向の両端には、図示のようにテー
パ面112aと径方向の環状平面112bとからなる切
欠部112cが内径面に沿って削りだし加工により形成
されている。シールド115は、環状のシールド部11
5aと、シールド部115aに連続して周方向外側に環
状に形成された断面皿状の圧入部115bとを有してい
る。圧入部115bは、断面皿形状による径外側方向の
バネ力で外輪112を押圧するようになっており、端部
が全周にわたって外輪112に当接する当接部115c
と、底面部115dと、シールド部115aと保持器1
14との間隔を所定距離hだけ確保することで両者の接
触を防止するための内側傾斜環部115eで構成されて
いる。シールド115は、厚さ0.08mmのSUSや
軟鋼板を環状にプレスすることで成形され、外輪112
に圧入することで外輪112側に固定され、内輪111
側はわずかな隙間115fを隔てて非接触状態となって
いる。
【0004】この転がり軸受の内輪111内に回転軸や
固定軸を配置し、外輪の外側には固定部や回転体を配置
することで、揺動アームや磁気ディスク回転部を形成し
たり、ハードディスクドライブを形成するようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の転がり
軸受は、SUS等の金属で形成されたシールド115を
外輪112の切欠部112cに圧入するようにしている
ため、外輪112の両端部に外部応力が加わり、真円度
が低下していた。例えば、真円度0.5μmで形成した
外輪であっても、シールド115の圧入により2μmを
超える程度まで低下する場合もあった。シールドの圧入
により真円度が大きく低下した転がり軸受は、軸受けと
して回転等した場合にがたつきや音の原因となるため、
不良品として歩留まりを低下させていた。また、従来の
転がり軸受では、SUS等をシールド115に使用して
おりコストアップの原因になっていた。さらに、SUS
等のプレス加工や、圧入行程に時間と費用を要してい
た。また、外輪112の両端に設ける切欠部は、圧入さ
れたシールド115が外輪からはずれることを防止する
ためにテーパ面112aとしなければならず、加工行程
に時間を要していた。また、シールド115の圧入部1
15bを、径外側方向のバネ力を得るために断面皿形状
にしているので、外輪112のテーパ面112aを深く
削り出す必要があり、その行程にも時間を要していた。
【0006】そこで、本発明はこのような従来の転がり
軸受における課題を解決するためになされたもので、外
輪の真円度を維持することで製品精度を向上させた転が
り軸受を提供することを第1の目的とする。さらに、本
発明はこのような転がり軸受を使用した揺動アームを提
供することを第2の目的とする。さらに、本発明はこの
ような転がり軸受を使用した揺動アームを有する回転体
装置を提供することを第3の目的とする。さらに、本発
明はこのような転がり軸受を使用した回転体装置を提供
することを第4の目的とする。さらに、本発明は、外輪
の真円度維持による製品精度の向上と、製造工程の簡易
化が可能な転がり軸受の製造方法を提供することを第5
の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、内輪と、複数の転動体と、前記内輪との間で前記
転動体を保持し、幅方向の少なくとも一方の端部側に全
周にわたって形成された載置面を有する外輪と、外径が
前記外輪の内径よりも大きく形成され、前記外輪の前記
載置面に接着されたシールドと、を転がり軸受に具備さ
せて前記第1の目的を達成する。すなわち、シールドを
外輪の載置面に接着することにより、外輪に外部応力が
加わらないため、外輪の真円度が維持され、製品精度が
向上する。この請求項1に記載した発明において、シー
ルドとして、例えば、PET樹脂等のプラスチック基板
を使用することで、材料及び製造工程によるコストを低
減することができる。また、例えば、外輪の端部に、周
方向に沿った側面と径方向の載置面とからなる環状の段
部を形成することで、外輪全体の形状が単純な形状にな
り、外輪の加工が容易になる。
【0008】請求項2に記載した発明では、軸と、この
軸の軸方向に配置された少なくとも1つの転がり軸受
と、この転がり軸受の外側又は前記軸に配置されると共
に径方向に延びたアームを有する揺動部と、を具備する
揺動アーム、例えば、ハードディスクドライブの揺動ア
ームの前記転がり軸受に請求項1に記載した転がり軸受
を使用する、ことで前記第2の目的を達成する。請求項
3に記載した発明では、請求項2に記載したハードディ
スクドライブ等の揺動アームと、この揺動アームの前記
揺動部を揺動させる揺動手段、例えば、ボイスコイル、
永久磁石、ボイルコイルへの通電を切り替える制御部等
を有する揺動手段、を回転体装置に具備させて、前記第
3の目的を達成する。なお、揺動手段が軸に配置される
場合には揺動手段として、例えば、揺動モータを使用す
るようにしてもよい。請求項4に記載した発明では、軸
と、この軸の軸方向に配置された少なくとも1つの転が
り軸受と、この転がり軸受の外側又は前記軸に配置され
る回転体を有する回転部と、この回転部を回転させる回
転手段と、を具備する回転体装置であって、前記転がり
軸受に請求項1に記載した転がり軸受を使用すること
で、前記第4の目的を達成する。
【0009】請求項5に記載した発明では、接着層を有
する環状のシールドを形成する第1の工程と、外輪の幅
方向の端部側に全周にわたって形成された載置面に、前
記接着層が前記載置面側と当接するようにして前記シー
ルドを載せる第2工程と、前記載置面に乗せたシールド
を前記載置面の全周にわたって接着させる第3工程と、
により転がり軸受を製造することで前記第5の目的を達
成する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の転がり軸受、揺動
アーム、回転体装置、転がり軸受の製造方法における好
適な実施の形態について、図1から図8を参照して詳細
に説明する。図1は、本実施形態の転がり軸受の幅方向
の断面を表したものである。この図1に示すように、転
がり軸受10は、内輪11、外輪12、転動体13、保
持器(リテーナ)14、及び、シールド15を備えてお
り、その主要寸法(外径D、内径d、幅B,C、面取r
s)、肩径(外輪Lo、内輪Li)、ボール(寸法、個
数)等の値についてはJIS規格に従う呼び番号RI−
614ZZに従っている。
【0011】転動体13としては、玉(ボール)また
は、円筒ころ(ローラ)、棒状ころ、針状ころ(ニード
ル)、円錐ころ、球面ころ等の各種転動体が使用される
が本実施形態では図1に示されるように玉が使用されて
いる。本実施形態において転動体13としては13個使
用されるが、転がり軸受の機種によって転動体13の個
数は異なり、3個〜12個の各個、14個以上等の各種
個数が設計仕様によって決定される。保持器14は、各
転動体13同士の間隔を一定に保持するためのものであ
り、本実施形態では使用されているが、できるだけ多く
の玉を入れた総玉軸受の場合には使用されない。
【0012】外輪12の幅方向の両端には、図1に示す
ように、周方向に沿った側面12aと径方向の載置面1
2bからなる環状の段部12cが内径面に沿って削りだ
し加工により形成されている。段部12cの軸方向の深
さ(側面12aの長さ)は約0.25mmで、図9に示
した従来のシールド115と保持器114との距離hと
同一の距離h=約0.44mmが確保できるようになっ
ている。このように、本実施形態の転がり軸受10で
は、外輪12の両端部に形成する段部12cの形状が単
純であるため、削りだし加工を短時間で容易に行うこと
が可能になる。また、軸方向に削り出す深さも、図9に
示す従来の切欠部112cの場合0.45mmであるの
に対して、本実施形態の段部では0.25mmであり、
加工時間を短縮することができる。
【0013】外輪12の両端に形成された段部12cの
載置面12bには、図1に示すように環状のシールド1
5が接着されている。図2は、シールド15の形状を表
したもので、図2(a)は平面を、図2(b)はA−A
線断面をそれぞれ表したものである。シールド15は図
2に示すように、プラスチック基板15aと一方の面の
全面に配置された接着層15bとから構成されている。
本実施形態のシールド15では、プラスチック基板とし
てPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂15aが
使用されるが、他に、ポリエステル樹脂等の各種樹脂を
使用するようにしてもよい。本実施形態のシールド15
では、接着層15bとして加熱及び冷却することで接着
する熱可塑性を有するホットメルト剤が接着剤として使
用されるが、紫外線(UV)等の光を照射することで接
着するタイプの接着剤、その他各種接着タイプの接着剤
を使用する事が可能である。本実施形態の接着層15b
は、PET樹脂15aの耐熱性が約190度であるのに
対して、約140度に加熱することで接着するようにな
っている。
【0014】シールド15は、図2に示すように環状に
形成され、厚さが0.05mm、その内径15cは、内
輪11の外径面の径を11cとした場合、内径15c=
(11c+x)mmで、本実施形態ではx=0.2mm
とすることで内輪11の外径面との間隔15f(図1参
照)が0.1mmとなっている。シールド15の外径1
5dは、外輪12に形成された環状の側面12aの径を
12dとした場合、外径15d=(12d−y)mmで
ある。yの値としては、x(本実施形態では0.2m
m)よりも小さい値が選択されることで、シールド15
の位置あわせが中心からずれた場合であっても、シール
ド15の内径面が内輪11と接触しないようになってい
る。
【0015】本実施形態におけるシールド15の厚さは
上記したように0.05mmが標準的な厚さとして使用
されるが、他の厚さを選択することも可能である。例え
ば、、より厚みのある厚さ0.075mmのシールド
や、従来の金属シールド115と同一厚さの0.08m
m、さらに厚みのある0.1mm、0.15mm、0.
2mm等の任意の厚さKmmとすることでシールドの強
度を増すようにしてもよい。逆に、より薄い0.045
mm、0.04mm等の厚さLmmのシールドを使用す
ることも可能で、この場合、シールド接着の際の接着層
15bまでの熱伝達時間が短くなり、接着工程を短時間
にすることができる。
【0016】図3はシールド15の原材料となる巻きフ
ィルム15eを表したもので、(a)は外観を(b)は
断面をそれぞれ表したものである。この図3に示すよう
に、巻きフィルム15eは、PET樹脂15aと接着層
15bからなり、シールド15の外径15dよりも広い
幅のフィルムが芯に巻かれたものを使用する。シールド
15は、この巻きフィルム15eを使用し、本実施形態
の転がり軸受10の製造工程の1行程において打抜加工
(プレス加工)により製造される。このように、本実施
形態の転がり軸受10に使用されるシールド15は、安
価な接着層付きPET樹脂フィルムを使用することでコ
ストを抑えることができる。また、SUSのプレス加工
によるシールド形成に比べて容易に製造することができ
る。さらに、本実施形態のシールド15は、図2(b)
に示すように断面が平面形状であり、断面皿形状等の複
雑な形状に加工する必要がないため、形状面からも容易
に製造することができる。
【0017】次に、このように構成された転がり軸受1
0の製造方法について説明する。図4から図6は、転が
り軸受10の各製造工程における状態を表したもので、
左側に平面、右側に断面の概要を表したものである。な
お、各図については製造工程の状態を説明するために必
要な主要部分を中心に、その概要を表示し、他は省略し
ている。まず、図4(a)に示すように、シールド15
を接着するための段部12cが両端内径面に設けられた
外輪12を製造ライン上にセットする(図4(a))。
次に、外輪12の中に内輪11をセットした後(図4
(b))、内輪11を外輪12に接触するまで一方の側
(図面では右側)に偏心させて、他方の側(図面左側)
の軌道溝17の幅を広げる(図4(c))。そして、軌
道溝17の広がった位置から軌道溝17内に、所定数の
転動体13を外から順次入れたのち(図4(d))、偏
心した位置にある内輪11を外輪12と同心の位置にま
で移動する(図4(e))。次に、軌道溝17内に入れ
た各転動体13を等間隔に配置した後(図5(f))、
図面上側から保持器14を転動体13間に差し込む(図
5(g))。
【0018】次に、転がり軸受10を反転させた後、潤
滑剤注入装置21を内輪11と外輪12間にセットし、
各転動体13と転動体13との間に潤滑剤としてのグリ
ス22を注入する(図5(h))。すなわち、保持器1
4を組み込んだ側と反対の側から、潤滑剤注入装置21
により、円周上に並んだ各転動体13と転動体13との
間(保持器14が存在する部分)にグリス22を塗布す
る。このように、転がり軸受10を反転させ、保持器1
4の下側(図1において図面下側)を上にしてグリス2
2を塗布することで、グリス22の塗布面からシールド
15を載せる載置面12bまでの距離が、反対側の場合
の距離hよりも長くなり、盛り上がったグリス22が載
置面12bに付着することが防止される。
【0019】本実施形態では、潤滑剤注入装置21を内
輪11と外輪間に絶対値合わせによってセットするが、
ならい合わせによって潤滑剤注入装置21をセットする
ようにしてもよい。また、本実施形態では潤滑剤として
グリス22を使用するが、他に、潤滑油、黒鉛、二酸化
モリブデン等の固体潤滑剤等を使用するようにしてもよ
い。潤滑剤注入装置21は、内筒21aと外筒21bを
有する2重筒構造であり、内筒21aの内径面から外筒
21bの外径面までの厚さは、内輪11の外径面と外輪
の内径面との間隔よりも狭くなるように形成されてい
る。この内筒21aと外筒21bとの間からグリス22
が各転動体13間に注入されるようになっている。そし
て、グリス22の注入の際には、潤滑剤注入装置21の
最下端面を載置面12bよりも下側(転動体13側)に
まで挿入した後にグリス22を注入することで、シール
ド15の接着面となる外輪12の載置面12b(図1参
照)に付着することが防止される。
【0020】次に、図3に示したPET樹脂15aと接
着層15bかなる巻フィルム15eから図2に示した形
状のシールド15を打ち抜く(第1の工程)。そして、
外輪12の内径面に形成された図面上側の段部12cの
載置面12b上に、打ち抜いたシールド15を載せる
(図5(i)、第2の工程)。
【0021】次に、加熱器25を使用してシールド15
を加熱し、外輪12の載置面12bに接着(熱圧着)さ
せる(図6(j)、第3の工程)。加熱器25は、電流
を通電させることで発熱するヒータが内部に配置された
発熱部25aと、環状の加熱部25bとを有している。
環状の加熱部25bは、内径を25d、外径を25eと
した場合、内輪11の外周径11c(又は、シールド1
5の内径15c)<内径25d<外輪の内周径12e、
シールド15の外径15d<外径25e<側面12aの
径12dを満たす径に形成されている。加熱部25b
は、その全周にわたって発熱部25aからの熱伝導によ
り約140度に維持されるようになっている。この加熱
部25bを、少なくとも外輪12の載置面12bと接し
ているシールド15の全周面に押し当てて約2秒間加熱
すると共に、シールド15を加圧することで載置面12
bとの密着性を高める。本実施形態では、加熱器25を
シールド15上の所定位置に絶対値合わせによってセッ
トするが、ならい合わせによって加熱器25をセットす
るようにしてもよい。
【0022】次に、一方の側の載置面12bにシールド
15を接着した転がり軸受の上下を反転させて他方の側
を上側にすると共に、並行してシールド15を巻きフィ
ルム15e(図3参照)から打ち抜き(第1の工程)、
上側になった他方の側の載置面12b上に載せる(図6
(k)、第2の工程)。その後、図6(j)で説明した
工程と同様に、加熱器25の加熱部25bを少なくとも
外輪12の載置面12bと接しているシールド15の全
周面に押し当てて約2秒間加熱、圧着する(図6
(l)、第3の工程)。
【0023】そして、両端側に熱圧着したシールド15
が固着するまで所定時間自然冷却させる(図6
(m))。その後、所定の試験装置で転がり軸受10を
回転させ、がたつきや音の発生が無いか等を確認し不良
品を回収すると共に、良品を完成製品とする。
【0024】以上説明したように、本実施形態の転がり
軸受10によれば、シールド15を接着するようにして
いるので、外輪12の外径真円度として、シールド15
を組み込まない状態とほぼ同等の真円度を得ることがで
きる。例えば、同一真円度の外輪を使用し、図9に示す
シールド115を組み込んだ転がり軸受の外輪外径真円
度が約1.1μmであるのに対して、本実施形態のシー
ルド15を使用した転がり軸受10では、外輪外径真円
度を約0.5μmにまで向上させることができる。
【0025】次に、以上のように構成された転がり軸受
10を使用した揺動アーム、及び揺動アームを有する回
転体装置について、ハードディスクドライブを例に説明
する。図7は、ハードディスクドライブの揺動アーム3
0とその周辺部の断面を表したものである。この図7に
示すように、揺動アーム30は、本体等の固定部31に
固定されるピボット32と、このピボット32に上下2
個の転がり軸受10、10とスリーブ33とを介して取
り付けられる揺動部34を有している。
【0026】ピボット32は、円柱状のピボット本体3
2aと、一方の端部に一体形成されたネジ部32bと、
他方の端部に一体形成されたフランジ32cとを有して
おり、ネジ部32bにより固定部31に螺設されてい
る。このピボット32の上下2カ所には転がり軸受1
0、10が嵌入され、転がり軸受10、10のさらに外
側にはスリーブ33が嵌入される。各転がり軸受10
は、内輪11の内径面とピボット32とが接着剤で接着
され、外輪12の外径面とスリーブ33の内径面とが接
着剤で接着される。スリーブ33の内径面には、2つの
転がり軸受10、10とを所定間隔に配置するためのス
ペーサ部33aが、全周にわたって軸心方向に凸設され
ている。
【0027】これらのピボット32、転がり軸受10及
びスリーブ33を組み立てる場合、まず、ピボット32
をフランジ32c側を上にし、上側となる転がり軸受1
0をネジ部32b側からピボット本体32aに嵌合及び
接着(ピボット32と内輪11)させ、次に、スリーブ
33をネジ部32b側から上側転がり軸受10にスリー
ブを嵌合及び接着(外輪12とスリーブ33)させ、そ
の後下側となる転がり軸受10をピボット32、スリー
ブ33間に嵌合及び接着(ピボット32と内輪11、外
輪12とスリーブ33)させる。
【0028】揺動部34は、全体がアルミで形成されて
おり、揺動部本体34aを備えている。この揺動部本体
34aには、揺動軸方向に貫通孔が形成されている。本
実施形態では、この貫通孔内にスリーブ33が嵌入さ
れ、接着剤で接着されるが、スリーブ33と揺動部本体
34の側面にネジ穴を設けてネジ止めするようにしても
よい。揺動部34の揺動部本体34aには、径方向の一
方の側に延びる3本のアーム34b、34c、35d
が、軸方向に所定間隔を置いて一体形成されている。こ
のアーム34bの下側、アーム34cの上下両側、アー
ム34dの上側の、それぞれの端部には、情報の書き込
みと読みとりを行うヘッド50が配置されている。本実
施形態では、ヘッド50として磁気ヘッドが使用される
が、MR(Magneto Resistive)ヘッ
ドを使用するようにしてもよい。
【0029】揺動部34の各アーム34b、34c、3
4dの間には、図7に示されるように、ディスク回転駆
動部60のハブ61に取り付けられた2枚の磁気ディス
ク62、62が配置されている。ハブ61の内部には、
ハブ61及び磁気ディスク62、62を約5000rp
mで回転させるための図示しないモータが配置されてい
る。磁気ディスク62は、情報が記録される記録媒体と
して機能し、各ヘッド50と向かい合っている各面にヘ
ッド50によって情報が記録され、また各面に記録され
ている情報が対応するヘッド50によって読み出される
ようになっている。
【0030】揺動部本体の34aには、径方向の他方の
側(アーム34b、34c、34dの反対側)には、平
面板状のコイル台34eが一体形成されている。このコ
イル台34eの上面には、いわゆる空芯のコイル41が
上下方向が極方向となるように接着され、このコイル4
1の上側には所定の間隔を置いて永久磁石42が配置さ
れている。コイル41と永久磁石42は、アクチュエー
タ部40の一部を構成している。アクチュエータ部40
は、コイル41への通電方向を切り替えて、永久磁石4
2と対向する面の極性を切り替えることで揺動部34を
揺動させるようになっており、揺動手段として機能す
る。本実施形態の揺動アーム30では、揺動部34の揺
動範囲は約20度であるが、磁気ディスク62の径サイ
ズなどに応じて適宜変更される。
【0031】このように構成された符号32から符号3
4までの各部及び2つの転がり軸受10、10によって
構成される揺動アーム30では、転がり軸受として図1
で説明した構成による製品制度が高い転がり軸受10を
使用しているため、揺動アーム30の揺動制度も向上さ
せることができる。また、揺動アーム30の原価コスト
を下げると共に、製造コストを下げることができる。ま
た、このような揺動アーム30とアクチュエータ部40
及びディスク回転駆動部60及び図示しない制御回路
部、ケーシング本体等によって構成される回転体装置と
してのハードディスクドライブにおいても、揺動アーム
30に図1で説明した構成による製品制度が高い転がり
軸受10を使用しているため、ハードディスクドライブ
の駆動制度も向上させることができる。また、ハードデ
ィスクドライブの原価コストを下げると共に、製造コス
トを下げることができる。また、図1で説明した構成の
転がり軸受10を揺動アーム30に使用した場合、及び
その揺動アーム30を使用した回転体装置だけでなく、
例えば、CD(コンパクトディスク)ドライブ、CDR
OMドライブ、ハードディスクドライブのディスク回転
駆動部60(図7参照)、フロッピーディスクドライ
ブ、jazドライブ、zipドライブ、MOドライブ等
の各種回転体装置の転がり軸受として図1で説明した構
成の転がり軸受10を使用することで、各回転体の回転
制度を向上させることができる。また、各回転体装置の
原価コストを下げると共に、製造コストを下げることが
できる。
【0032】以上本実施形態の一実施形態における転が
り軸受10及び、この転がり軸受10を使用した揺動ア
ーム、回転体装置、転がり軸受の製造方法について説明
したが、本発明は、各請求項に記載された範囲で、内輪
11、外輪12、シールド15等の形状や構造、また製
造方法等について自由に変更することが可能である。図
8は、変形例に係る転がり軸受10の断面構造を表した
ものである。なお、図1と同様の部分については同一の
符号を付してその説明を適宜省略する。
【0033】図8(a)に示した変形例では、内輪1
1′の幅方向の両端に、周方向に沿った側面11′aと
径方向の対向面11′bからなる環状の段部11′cが
外径面に沿って削りだし加工により形成されている。段
部11′cの軸方向の深さ(側面11′aの長さ)は約
0.35mmで、シールド15′と対向面11′bとの
間に0.1mmの間隔があくようになっている。段部1
1′cの径方向の深さ(対向面11′bの幅)は、内輪
11′の肉厚の1/2まで削り出されている。そして、
この場合のシールド15の外径寸法15dは図1と同一
で、内径の寸法15cは、15c=(側面11′aの径
+2mm)に形成される。このように、内輪11′の外
径面とシールド15′の内径面をラビリンス構造とする
ことで、シール性を高め、グリス22等の潤滑剤の飛散
や外部からの異物の混入を一層防止することができる。
【0034】図8(b)に示した変形例では、図8
(a)で説明したシールド15′と同一サイズのシール
ド15′を使用する。そして、内輪11″と外輪12′
は両端部を削り込み加工することなく、側面12a、側
面11′aの分だけ幅が短い内輪11″、外輪12′を
使用し、端面全体をそれぞれ対向面11″b、載置面1
2′bとしている。このような構成とすることで転がり
軸受10の幅を短くすることが可能になる。なお、図8
(a)に示したラビリンス構造の転がり軸受10におい
て、内輪11′と外輪12の幅を短くし、両側の載置面
12b、12b間の距離を同一(保持器14とシールド
15′との間隔がhとなる距離)とすることで、側面1
2a、側面11′aの削り出しがより短くなると共に、
転がり軸受10の幅も短くすることができる。
【0035】図8(c)に示した変形例では、シールド
15の位置決めを容易に行うことができるようにしたも
ので、外輪12″に形成した載置面12″bの外径を、
シールド15の外径と同一又は僅かに大きい値とする。
そして、側面12″aをテーパ形状にすることで、シー
ルド15の位置決めを容易に行うことができる。なお、
この変形例の場合、側面12″aのテーパ形状は、図9
に示した従来の外輪112に形成したテーパ面112a
とは逆向きのテーパ形状、即ち端面側が広がったテーパ
形状なので、削りだし加工は容易である。
【0036】図8(d)に示した変形例も、シールド1
5″の位置決めを容易に行うことができるようにしたも
ので、シールド15以外は図1に示した各部が使用され
る。このシールド15″には、外周の外側に3つの凸部
15″gが形成されている。各凸部15″gは角度12
0度となる間隔で形成されている。凸部15″gの径方
向の幅=(12d−15d)/2である。このようにシ
ールド15″の外周に3つの凸部15″gを設けること
で、その各端点で段部12cの側面12aを倣いながら
シールド15″の中心合わせを容易に行うことができ
る。
【0037】本発明では、さらに、転がり軸受10の製
造方法に関して、図5(h)〜図6(l)の各工程を次
の順に行うようにしてもよい。図5(g)の工程により
保持器14を各転動体13間に組み込んだ後、転がり軸
受を反転させずに(図5(g)の状態で)シールド15
を外輪12の載置面12bに乗せて加熱器25で熱圧着
させる(図6(k)、(l)において、図面下側のシー
ルド15が未接着の状態)。その後に、転がり軸受10
を反転させ、上から(保持器14を組み込んだ側と反対
の側から)潤滑油注入装置21によりグリス22を各転
動体13間に注入する(図5(h)において図面下側に
シールド15が接着済みの状態)。そして、グリス22
を注入した側のシールド15を外輪12の載置面12b
に乗せて加熱器25で熱圧着させる(図5(i)、図6
(j)において、図面下側のシールド15が接着済み野
状態)。このように、グリス22を注入する前に、何れ
か一方のシールド15を先に熱圧着させることで、シー
ルド15と載置面12bとを全周にわたって確実に接着
させることができる。そして、軸の上下に2つの転がり
軸受10を配置する場合、先に接着したシールド15を
外側に配置する(グリス22注入後に接着したシールド
15同士が対向するように配置する)。
【0038】説明した実施形態では、転がり軸受10の
両側に接着したシールド15として同一の巻きフィルム
15eから打ち抜いたものを使用する場合について説明
したが、本実施形態では、異なる色の巻きフィルムを使
用することでシールド15の色を変えるようにしてもよ
い。例えば、図1において図面上側(保持器14の上
側)に接着したシールド15の色を茶色とし、図面下側
に接着したシールド15の色を銀色とすることで、保持
器14の向きを確認することができる。また、グリス2
2の注入前に何れか一方の側のシールド15を先に接着
した場合にも、両シールド15、15の色を変えること
で、載置面12bの全周にわたって確実に接着されてい
るのがどちら側のシールド15かを確認することができ
る。
【0039】以上説明した実施形態及び各変形例におけ
る転がり軸受10は、記号zzで表される両側にシール
ド15を接着した両シールドについて説明したが、少な
くとも一方の側にシールド15を接着した片シールド
(記号zで表される。)としてもよい。また、本実施形
態では、ハードディスクドライブの揺動アーム30に転
がり軸受10を使用する場合を例に説明したので、トル
ク低下を防止する必要から内輪11とシールド15とが
非接触である構造にしたが、トルクを問題にしない場合
には、シールド15の内径15cと内輪11の外径11
cとを同一寸法にして両者を接触させるようにしてもよ
い(記号uu、又は記号uで表される転がり軸受)。こ
のように、シールド15と内輪11とを接触させること
で、グリス22等の潤滑剤の飛散防止と外部からの異物
混入を一層防止することができる。
【0040】以上説明した各実施形態及び変形例では、
PET樹脂15aと接着層15bとからなるシールド1
5(15′、15″を含む。以下同じ。)を使用した
が、PET樹脂等のプラスチック基板のみからなるシー
ルド15を使用するようにしてもよい。この場合、シー
ルド15と外輪12(12′、12″を含む。以下同
じ。)との接着は、次のようにして行う。すなわち、加
熱及び冷却することで接着する熱可塑性を有するホット
メルト剤が接着剤として使用されるが、その他各種接着
タイプの接着剤からなる接着シートを環状(15c≦内
径≦12e、15d≦外径≦12d)に型抜きし、図5
(i)及び、図6(k)で説明した工程において、シー
ルド15を載置面12b上に載せる前に型抜きした接着
シートを先に載せる。その後、シールド15を介して接
着シートを加熱器25で加熱し、または紫外線等の光照
射する等の接着に必要な処理を行う。また、合成高分子
物質からなる各種の接着剤を、載置面12b上とシール
ド15の少なくとも一方の面に全周にわたって塗布する
ようにしてもよい。この場合においても、接着剤を塗布
したした後にセットしたシールド15を、少なくとも接
着面を全周にわたって加圧することで、確実に接着力を
得るようにする。また、紫外線(UV)等の光を照射す
ることで接着するタイプの接着剤を用いてもよい。この
場合、接着剤を載置面12b上とシールド15の少なく
とも一方の面に全周にわたって塗布し、その後シールド
15をセットした後、紫外線等の光を全周にわたって照
射しして接着力を得る。この他、シールド15を固着す
る方法としては、超音波溶着を用いることも可能であ
る。さらに、紫外線等の光照射や超音波溶着の後に、シ
ールド15を全周にわたって加圧するようにしてもよ
い。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載した発明の転がり軸受に
よれば、シールドを外輪の載置面に接着するようにした
ので、外輪に外部応力が加わらないため、外輪の真円度
が維持され、製品精度が向上する。請求項2に記載した
揺動アームでは、転がり軸受として請求項1に記載した
転がり軸受を使用するので、製品全体の精度が向上す
る。請求項3に記載した回転体装置では、請求項2記載
した揺動アームを使用するので、製品全体の精度が向上
する。請求項4に記載した回転体装置では、転がり軸受
として請求項1に記載した転がり軸受を使用するので、
製品全体の精度が向上する。請求項5に記載した転がり
軸受の製造方法によれば、接着層を有する環状のシール
ドを形成する第1の工程と、外輪の幅方向の端部側に全
周にわたって形成された載置面に、前記接着層が前記載
置面側と当接するようにして前記シールドを載せる第2
工程と、前記載置面に乗せたシールドを前記載置面の全
周にわたって接着させる第3工程と、により転がり軸受
を製造することで、外輪の真円度維持による製品精度の
向上と、製造工程の簡易化が可能な転がり軸受を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における転がり軸受の幅方
向の断面図である。
【図2】同上、転がり軸受に使用されるシールドの形状
を表した図で、(a)は平面図、(b)はA−A線断面
図である。
【図3】同上、転がり軸受に使用されるシールドの原材
料となる巻きフィルムを表した図で、(a)は外観図、
(b)は断面図である。
【図4】同上、転がり軸受の製造工程における各工程で
の状態を表した一部の説明図である。
【図5】同上、転がり軸受の製造工程における各工程で
の状態を表した他の説明図である。
【図6】同上、転がり軸受の製造工程における各工程で
の状態を表した残りの説明図である。
【図7】本発明の一実施形態における、ハードディスク
ドライブの揺動アームとその周辺部の断面を表したもの
である。
【図8】本発明の一実施形態の変形例における各転がり
軸受の一部と、シールドを表した図である。
【図9】従来の転がり軸受の幅方向の断面図である。
【符号の説明】
11 内輪 12 外輪 12a 側面 12b 載置面 12c 段部 13 転動体 14 保持器 15 シールド 15a PET樹脂 15b 接着層 25 加熱器 30 揺動アーム 32 ピボット 33 スリーブ 34 揺動部 34a揺動部本体 34b、c、d アーム 34e コイル台 40 アクチュエータ部 60 ディスク回転駆動部 61 ハブ 62 磁気ディスク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、内輪と、複数の転動体と、前記内輪との間で前記
転動体を保持し、幅方向の少なくとも一方の端部側に
周方向に沿った側面と径方向の載置面からなる環状の段
部が形成された外輪と、外径が前記外輪の内径よりも大
きく形成され、前記外輪の前記載置面に接着されたシー
ルドと、転がり軸受に具備させ、前記シールドの外周の
外側に、径方向の幅が(前記外輪に形成された環状の側
面の径−前記シールドの外径)/2の凸部を120度間
隔で3つ形成して前記第1の目的を達成する。すなわ
ち、シールドを外輪の載置面に接着することにより、外
輪に外部応力が加わらないため、外輪の真円度が維持さ
れ、製品精度が向上する。この請求項1に記載した発明
において、シールドとして、例えば、PET樹脂等のプ
ラスチック基板を使用することで、材料及び製造工程に
よるコストを低減することができる。また、例えば、外
輪の端部に、周方向に沿った側面と径方向の載置面とか
らなる環状の段部を形成することで、外輪全体の形状が
単純な形状になり、外輪の加工が容易になる。また、シ
ールドの外周に3つの凸部を角度120度となる間隔で
設けることで、その各端点で段部の側面を倣いながらシ
ールドの中心合わせを容易に行うことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】請求項5に記載した発明では、径方向の幅
が(外輪に形成された環状の段部の側面の径−外径)/
2の凸部を外周の外側に120度間隔で3つ有すると共
に、接着層を有する環状のシールドを形成する第1の工
程と、幅方向の端部側に、周方向に沿った側面と径方向
の載置面からなる環状の段部が形成された外輪の前記
置面に、前記接着層が前記載置面側と当接するようにし
て前記シールドを載せる第2工程と、前記載置面に載せ
シールドを前記載置面の全周にわたって接着させる第
3工程と、により転がり軸受を製造することで前記第5
の目的を達成する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載した発明の転がり軸受に
よれば、シールドを外輪の載置面に接着するようにした
ので、外輪に外部応力が加わらないため、外輪の真円度
が維持され、製品精度が向上する。また、シールドの外
周に3つの凸部を角度120度となる間隔で設けること
で、その各端点で段部の側面を倣いながらシールドの中
心合わせを容易に行うことができる。請求項2に記載し
た揺動アームでは、転がり軸受として請求項1に記載し
た転がり軸受を使用するので、製品全体の精度が向上す
る。請求項3に記載した回転体装置では、請求項2記載
した揺動アームを使用するので、製品全体の精度が向上
する。請求項4に記載した回転体装置では、転がり軸受
として請求項1に記載した転がり軸受を使用するので、
製品全体の精度が向上する。請求項5に記載した転がり
軸受の製造方法によれば、径方向の幅が(外輪に形成さ
れた環状の段部の側面の径−外径)/2の凸部を外周の
外側に120度間隔で3つ有すると共に、接着層を有す
る環状のシールドを形成する第1の工程と、幅方向の端
部側に、周方向に沿った側面と径方向の載置面からなる
環状の段部が形成された外輪の前記載置面に、前記接着
層が前記載置面側と当接するようにして前記シールドを
載せる第2工程と、前記載置面に載せたシールドを前記
載置面の全周にわたって接着させる第3工程と、により
転がり軸受を製造することで外輪の真円度維持による製
品精度の向上と、製造工程の簡易化が可能な転がり軸受
を製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と、 複数の転動体と、 前記内輪との間で前記転動体を保持し、幅方向の少なく
    とも一方の端部側に全周にわたって形成された載置面を
    有する外輪と、 外径が前記外輪の内径よりも大きく形成され、前記外輪
    の前記載置面に接着されたシールドと、を具備すること
    を特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項2】 軸と、この軸の軸方向に配置された少な
    くとも1つの転がり軸受と、この転がり軸受の外側又は
    前記軸に配置されると共に径方向に延びたアームを有す
    る揺動部と、を具備する揺動アームであって、 前記転がり軸受に請求項1に記載した転がり軸受を使用
    したことを特徴とする揺動アーム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した揺動アームと、 この揺動アームの前記揺動部を揺動させる揺動手段と、 を具備することを特徴とする回転体装置。
  4. 【請求項4】 軸と、この軸の軸方向に配置された少な
    くとも1つの転がり軸受と、この転がり軸受の外側又は
    前記軸に配置される回転体を有する回転部と、この回転
    部を回転させる回転手段と、を具備する回転体装置であ
    って、 前記転がり軸受に請求項1に記載した転がり軸受を使用
    したことを特徴とする回転体装置。
  5. 【請求項5】 接着層を有する環状のシールドを形成す
    る第1の工程と、 外輪の幅方向の端部側に全周にわたって形成された載置
    面に、前記接着層が前記載置面側と当接するようにして
    前記シールドを載せる第2工程と、 前記載置面に乗せたシールドを前記載置面の全周にわた
    って接着させる第3工程と、からなることを特徴とする
    転がり軸受の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004183769A (ja) * 2002-12-03 2004-07-02 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP2004253193A (ja) * 2003-02-18 2004-09-09 Keyence Corp 除電装置
EP3421828A4 (en) * 2017-02-23 2019-05-01 NSK Ltd. BEARING

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