JPH11218077A - 斜板式コンプレッサー用シュー及びその製造方法 - Google Patents

斜板式コンプレッサー用シュー及びその製造方法

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JPH11218077A
JPH11218077A JP10034004A JP3400498A JPH11218077A JP H11218077 A JPH11218077 A JP H11218077A JP 10034004 A JP10034004 A JP 10034004A JP 3400498 A JP3400498 A JP 3400498A JP H11218077 A JPH11218077 A JP H11218077A
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sliding surface
swash plate
spherical
piston
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JP10034004A
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Reiji Sakata
玲璽 坂田
Hideji Yaita
秀嗣 矢板
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Muro Corp
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Muro Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons
    • F04B27/0886Piston shoes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜板式コンプレッサー用シュー全体の厚みを
薄くすることにより、ピストンの球状凹陥部に生ずる球
面磨耗を小さくし、かつ耐久性を向上する。そのシュー
の製造の際に研削装置のキャリヤーにシューを迅速にセ
ットし、かつ確実に保持してそのシューの平面状摺動面
を正確に研削する。 【解決手段】 斜板式コンプレッサー31におけるピス
トン38の一端に設けられた球状凹陥部38bと摺接す
る球状摺動面2と、球状摺動面2の反対側に、球状摺動
面2の外径d1より小さい外径d2を有する円柱部3を
形成し、円柱部3の端面に、斜板36の摺動面36aと
摺接する平面状摺動面4とを形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板とピストンとを連
動させる斜板式コンプレッサー用シュー及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の空調システムなどに用いられる
斜板式コンプレッサーは、シリンダブロック内において
回転軸により回転する斜板とそのシリンダブロック内に
嵌合したピストンとを備えており、斜板の回転によりピ
ストンを往復動させるものである。そして、この斜板と
ピストンとを連動させるために半球形状の所謂シュー又
は単純に球形状のボール等が用いられており、シューの
一端面に形成した球状摺動面をピストンに形成された凹
状半球面との間に介在させると共に、シューの他端面の
平面状摺動面を回転軸の斜板に摺接させることによっ
て、斜板とピストンとを連動させるようになっている。
【0003】図6及び図7は従来の斜板式コンプレッサ
ー用シューの構造を示すものである。従来のシュー51
は、上記のように構成した斜板式コンプレッサーのピス
トン71の凹状半球面71aと、シュー51の半球状摺
動面52が略同一の曲率半径を持つ基準面で構成されて
いた。また、このシュー51は、半球状摺動面52の反
対側に円柱部53を形成し、円柱部53の端面に斜板7
2の摺動面72aと摺接する平面状摺動面54とから成
るものである。このシュー51の半球状摺動面52は、
正確な半球状をなすためピストン71とシュー51との
当接において、原理的にシュー51の半球状摺動面52
により押圧されるピストン71の凹状半球面71aに
は、この凹状半球面71aの底部あるいは開口部71b
に近い部分のいずれの面にも略同一の押圧力が作用して
いた。
【0004】一方、従来の斜板式コンプレッサー用シュ
ー51は、次のような方法で製造していた。即ち、棒状
の鋼材を所定長さに切断し、所要長さの棒状素材を形成
する。この棒状素材を所定の厚さに切断し、次に一対の
型枠内にセットし、その型枠によって一端面が凸状の半
球状摺動面52となるように塑性加工してシュー51を
形成する。このように所定の寸法に塑性加工したシュー
51を、その表面に炭素層を形成する所謂浸炭焼入れ処
理をする。浸炭焼入れ処理が終了すると、シュー51の
塑性加工により生じたバリを取るために、このシュー5
1を回転容器内に珪砂、金剛砂、鋼球、酸化鉄等の粉末
と共に入れ、この回転容器を回転させて研磨する、所謂
バレル研磨処理を行う。
【0005】次に、バリが取れたシュー51の平面状摺
動面54を平坦にするために、図8及び図9に示すよう
に、研削装置におけるシューを回転移動させる円板状の
キャリヤー81の半球状凹陥部81aにシュー51をそ
の半球状摺動面52を下方へ向けて落とし込み、このシ
ュー51の平面状摺動面54が上面を向くようにセット
し、その平面状摺動面54を研削装置の研削盤82に押
し当てることにより、シュー51の平面状摺動面54を
平坦状に研削する。このような各工程を経て斜板式コン
プレッサー用シュー51の製造が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の半
球状摺動面52と円柱部53とから成るシュー51の構
造にあっては、シュー51及びピストン71は斜板72
の回転摺動により、シュー51がピストン71に対して
ミソ擦り運動等の揺動を行い、またピストン71とシュ
ー51との間にはクリアランスが存在するためにピスト
ン71とシュー51は軸方向に相対摺動するばかりでな
く、軸と直角方向に対しても相対振動を生じる。ピスト
ン71の凹状半球面71aの機械的強度は、底部に近い
部分は十分に厚い材料で固定されているためにシュー5
1の押圧力に対して大きな抵抗を示す。しかし、凹状半
球面71aの開口部71bに近い部分については、形状
的に肉厚が薄いものであるため、ピストン71の凹状半
球面71aの開口部71bに近い部分がシュー51の押
圧力により広がる方向に作用し、開口部が大きくなりや
すかった。即ち、ピストン71の凹状半球面71aにお
ける所謂球面磨耗といわれる現象が生じやすかった。こ
のような球状磨耗が大きくなるとピストン71とシュー
51と相対移動が激しくなり振動が増大し、騒音も増大
するという問題があった。
【0007】一方、上記従来の製造方法にあっては、シ
ュー51の平面状摺動面54を平坦に研削する際に、キ
ャリヤー81の球状凹陥部81aにシュー51が単に落
とし込まれているだけであるため、このシュー51が球
状凹陥部56内において揺動しやすい(図9参照)。研
削装置の研削盤82の回転の際に、この平面状摺動面5
4が揺動すると、この平面状摺動面54を正確な平坦状
に研削することができないという問題を有していた。ま
た、シュー51が大きく傾斜した状態でキャリヤー81
の球状凹陥部81aにセットされていると、そのシュー
51は傾斜した状態で研削されるという問題もあった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みて創案されたも
のであり、シュー全体の厚みを薄くすることにより、ピ
ストンの球状凹陥部に生ずる球面磨耗が小さく、かつ耐
久性が向上した斜板式コンプレッサー用シュー、及びそ
の製造の際に研削装置のキャリヤーにシューを迅速にセ
ットし、かつ確実に保持してそのシューの平面状摺動面
を正確な平坦に研削することができる斜板式コンプレッ
サー用シューの製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る斜板式コンプレッサー用シューは、シ
リンダブロック内において回転軸により回転する斜板
と、該シリンダブロック内に摺動自在に嵌合したピスト
ンとの間に介在し、上記斜板の回転に応じてピストンを
往復動させる斜板式コンプレッサー用シューであって、
前記ピストンの一端に設けられた球状凹陥部と摺接する
球状摺動面と、該球状摺動面の反対側に、該球状摺動面
の外径より小さい外径を有する円柱部を形成し、該円柱
部の端面に、前記斜板の摺動面と摺接する平面状摺動面
とを形成して成ることを要旨とするものである。また、
前記シューの球状摺動面を形成する球面の中心点が、平
面状摺動面の端面より外側に位置するように形成するこ
とで、正確な半球より薄い形状にすることができる。
【0010】上記構造に成る斜板式コンプレッサー用シ
ューによれば、シューの平面状摺動面を斜板式コンプレ
ッサーの回動軸に固定した斜板に摺接させると共に、シ
ューの球状摺動面を斜板式コンプレッサーのピストンに
形成した球状凹陥部との間に介在させることにより、斜
板の回転によりピストンを円滑に往復動させることがで
きる。特に、平面状摺動面の外径が球状摺動面の外径よ
り小さく形成してあるため、シューの斜板への摺接面積
を狭小にして摩擦係数の低減により、斜板の回転時にお
けるシューの摺接を円滑に行うことができる。
【0011】また、シューの球状摺動面の球面の中心点
が平面状摺動面の端面より外側に位置するように、正確
な半球形状より薄い形状に成るシューにあっては、ピス
トンの球状凹陥部に対してシューからの大きな押圧力が
加わっても、このピストンの球状凹陥部の開口部を広げ
るような方向に作用せず、この開口部が広がることがな
い。従って、球状凹陥部の球面磨耗を阻止して、球状磨
耗によるピストンとシューとの振動と騒音の発生を阻止
することができる。
【0012】一方、本発明に係る斜板式コンプレッサー
用シューの製造方法は、球状摺動面と、該球状摺動面の
反対側に該球状摺動面の外径より小さい外径を有する円
柱部を形成し、かつ該円柱部の端面に平面状摺動面とを
形成して成る斜板式コンプレッサー用シューの平面状摺
動面の研削に際して、研削装置におけるシューを回転移
動させる円板状のキャリヤーの固定孔に、前記シューの
平面状摺動面からその円柱部を落とし込み、次に該シュ
ーの球状摺動面を上面側から押さえ付け、前記キャリヤ
ーの固定孔から突出した前記シューの平面状摺動面を、
前記研削装置の研削盤に押し当てることにより、シュー
の平面状摺動面を平坦状に研削することを要旨としてい
る。
【0013】また、研削装置のキャリヤーの固定孔への
シューの落とし込み、該シューの平面状摺動面の研削処
理、及び該シューの取り出し作業を前記キャリヤーの一
回転で終了させるという手段を講ずることができる。
【0014】上記製造方法によれば、シューの平面状摺
動面の研削に際し、研削装置のキャリヤーがその固定孔
においてシューをその円柱部で確実に固定しているた
め、シューが不用意に揺動することなく研削盤でシュー
の平面状摺動面を正確な平坦に研削することができる。
しかも、キャリヤーの固定孔にシューの円柱部を平面状
摺動面から落とし込む方法であるため、従来のようにキ
ャリヤーの半球状凹陥部へシューの球状摺動面を下方へ
向けて落とし込む方法に比較して、迅速かつ確実に処理
することができ、その作業能率を向上させることができ
る。
【0015】また、研削処理をキャリヤーの一回転で終
了させることにより、製造工程の中で一番煩雑であって
不良品が出やすいシューの平面状摺動面の研削処理工程
を迅速かつ正確に処理することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る斜板式コンプ
レッサー用シュー及びその製造方法の発明の実施の形態
を図面に従って説明する。図1は本発明に係るシューを
使用する斜板式コンプレッサーの構造を示すものであ
る。斜板式コンプレッサー31は、シリンダブロック3
2内に、回転軸33を軸受け34,35を介して回転自
在に軸支し、この回転軸33に斜板36を連結固定した
ものである。シリンダブロック32に、通常120度の
等間隔位置にそれぞれシリンダポア37を形成し、各シ
リンダポア37内にはピストン38を摺動自在に嵌合し
てある。シリンダブロック32の左端開口部はバルブプ
レート39及びフロントシリンダヘッド40により閉塞
され、また右端開口部はバルブプレート39及びリヤシ
リンダヘッド41により閉塞されている。
【0017】ピストン38の中央部分に斜板36の外周
部分を受け入れる凹陥部38aを形成し、その凹陥部3
8aの軸方向の対向面にはそれぞれの球状凹陥部38b
を形成してある。そして、各球状凹陥部38bと斜板3
6の摺動面36aとの間に本発明に係るシュー1をそれ
ぞれ介在させている。
【0018】図2及び図3は本発明に係るシューの構造
を示すものである。本発明に係るシュー1は、上述した
ような斜板式コンプレッサー31を構成するピストン3
8の一端に設けられた球状凹陥部38bと摺接する球状
摺動面2と、この球状摺動面2の反対側に球状摺動面2
の外径d1より小さい外径d2を有する円柱部3を形成
し(d1>d2)、円柱部3の端面に斜板36の摺動面
36aと摺接する平面状摺動面4とを形成したものであ
る。このシュー1は、その一端面(平面状摺動面4)を
斜板36に摺接させると共に、シュー1の他端面(球状
摺動面2)とピストン38に形成した球状凹陥部38b
との間に介在させることによって、斜板36の回転によ
りピストン38を往復動させるものである。
【0019】本発明に係るシュー1は、その球状摺動面
2が、図2に示すように、その球状摺動面2の球面の中
心点Cが平面状摺動面4の端面より外側に位置するとい
った、正確な半球より薄い形状から成ることに形状的な
特徴を有する。このような形状から成るシュー1は、ピ
ストン38の球状凹陥部38bに対して、シュー1から
の大きな押圧力が加わっても、球状摺動面2がこの球状
凹陥部38bの開口部38cを広げる方向へは作用せ
ず、この開口部38cを広げることがなくなる。従っ
て、球状凹陥部38bの球面磨耗を阻止することができ
る。
【0020】また、シュー1はその軸方向長さが短いの
で、斜板36の摺動面36aとピストン38の球状凹陥
部38bとの間隙を小さくすることができるため、斜板
式コンプレッサー31の軸方向長さを短縮することがで
きるという特徴がある。なお、球状摺動面2の曲率rを
大きくすれば、更にシュー1とピストン38との摺動条
件を良好にさせることができるという利点もある。
【0021】また、本発明に係るシュー1は、平面状摺
動面4(円柱部3)の外径d2が球状摺動面2の外径d
1より小さく形成し(d1>d2)、シュー1の斜板3
6への摺接面積を狭小にして摩擦係数の低減を図ってい
る。従って、斜板36の回転時におけるシュー1の平面
状摺動面4と斜板36の摺動面36aとの摺接を円滑に
行うことができる。
【0022】次に、本発明に係る斜板式コンプレッサー
用シューの製造方法を図4及び図5に従って説明する。
本発明に係る斜板式コンプレッサー用シュー1の製造方
法は、鋼製の素材のプレスによる塑性加工、浸炭焼入
れ、バレル研磨、平面状摺動面の研削及び仕上げ用のバ
レル研磨することを要旨とするものであり、次のような
工程によって実施されるものである。
【0023】先ず、ステインレス鋼等からなる板状の素
材を所定長さに切断し、所要厚さの摺動素材を製造す
る。この摺動素材の一方の端面に所定深さの円形状の段
部を形成する。円柱状の段部を形成したら、摺動素材を
一対の型枠内にセットし、その型枠によって反対側の端
面側が凸状の球状摺動面となるようにプレスにより塑性
加工してシュー1を製造する。
【0024】このように所定の寸法に塑性加工したシュ
ー1を、例えば木炭粒等に炭酸パリウムを10〜20%
加えた浸炭剤中に埋め込んで密閉し、850℃程度に数
時間加熱して、シュー1の表面に炭素層を形成する所謂
浸炭焼入れ処理をする。なお、この固体浸炭焼入れに代
えて、液体浸炭焼入れ処理又は気体浸炭焼入れ処理であ
ってもよい。
【0025】浸炭焼入れ処理が終了すると、シュー1の
塑性加工により生じたバリを取るために、このシュー1
を回転容器内に珪砂、金剛砂、鋼球、酸化鉄等の粉末と
共に入れ、この回転容器を回転させてバレル研磨を行
う。
【0026】次に、バリが取れたシュー1の平面状摺動
面4を正確な平坦にするために、研削装置におけるシュ
ー1を回転移動させる円板状のキャリヤー61の固定孔
62に、シュー1の円柱部3を平面状摺動面4から落と
し込み、このシュー1の球状摺動面2を上面側から押圧
板63で押さえ付ける。キャリヤー61の固定孔62か
ら下方へ突出したシュー1の平面状摺動面4を研削装置
の研削盤64に押し当てながら平面状摺動面4を平坦状
に研削する。このようにシュー1は、研削装置のキャリ
ヤー61がその固定孔62において、シュー1の円柱部
3で確実に固定されるため、シュー1が不用意に揺動す
ることがない。また、この製造方法は、キャリヤー61
の固定孔62にシュー1の円柱部3を平面状摺動面4か
ら落とし込む方法であるため、迅速かつ確実に処理する
ことができる。
【0027】また、この研削装置のキャリヤー61の固
定孔62へのシュー1の落とし込み、次にシュー1の平
面状摺動面4の研削処理、最後にシュー1の取り出し作
業をキャリヤー61の一回転で終了させることができ
る。このように研削処理をキャリヤー61の一回転で終
了させることにより、製造工程の中で一番煩雑かつ不良
品が出やすいシュー1の平面状摺動面4の研削処理工程
を迅速かつ正確に処理することができる。
【0028】シュー1の平面状摺動面4の研削が終了す
ると、シュー1の平面状摺動面4の周端縁に、ラウンド
を形成するために、前述したバリ取り用のバレル研磨と
異なり、より細かな珪砂、金剛砂、鋼球、酸化鉄等の粉
末と共にシュー1を入れた回転容器を回転させて研磨す
る仕上げ用のバレル研磨を行う。而して、このような各
工程を経てシュー1の製造が完了する。
【0029】以上のように製造されたシュー1を、斜板
式コンプレッサー31を構成するピストン38の一端に
設けられた球状凹陥部38bに、その球状摺動面2を摺
接させると共に、斜板36の摺動面36aにその平面状
摺動面4を摺接するように介在させるようになってい
る。なお、各製造工程の細部については、本発明の目的
の範囲内で適宜変様して実施することができることは勿
論である。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る斜板式コンプレッサー用シ
ューは、以上のように構成したから、シューの球状摺動
面が浅い半球状面で構成され、ピストンの球状凹陥部と
摺接する部分の湾曲面が大きいものであるため、この球
状凹陥部の底部と開口部の周辺に加わる押圧力が小さく
なり、開口部の周辺に生じる球面摩耗を阻止することが
できる。
【0031】また、本発明に係る斜板式コンプレッサー
用シューの製造方法にあっては、シューの平面状摺動面
の研削に際し、研削装置のキャリヤーがその固定孔にお
いて、シューの円柱部で確実に固定しているため、シュ
ーが不用意に揺動することなく研削盤によってシューの
平面状摺動面を平坦に研削することができる。しかも、
キャリヤーの固定孔にシューの円柱部を平面状摺動面か
ら落とし込む方法であるため、従来のようにキャリヤー
の凹状球面部にシューの球状摺動面から落とし込む方法
に比較して、迅速かつ確実に処理することができ、作業
能率を著しく向上すると共に、価格の低減化を図ること
ができる等の特徴を有するものであり、本発明の実施に
より得られる効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシューを使用する斜板式コンプレ
ッサーの構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係るシューの構造を示す拡大断面図で
ある。
【図3】斜板式コンプレッサーにシューを組み込んだ状
態を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明に係る斜板式コンプレッサー用シューの
製造方法を示すチャート図である。
【図5】研削装置のキャリヤーに本発明に係るシューを
固定した状態を示す要部断面図である。
【図6】従来の斜板式コンプレッサー用シューの構造を
示す拡大断面図である。
【図7】従来のシューを組み込んだ斜板式コンプレッサ
ーを示す要部断面図である。
【図8】従来のシューを研削装置のキャリヤーの半球状
凹陥部に球状摺動面から落とし込む状態を示す要部断面
図である。
【図9】従来のシューの平面状摺動面を研削盤で研削す
る状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 斜板式コンプレッサー用シュー 2 球状摺動面 3 円柱部 4 平面状摺動面 d1 球状摺動面の外径 d2 円柱部の外径 31 斜板式コンプレッサー 36 斜板 36a 摺動面 38 ピストン 38b 球状凹陥部 61 キャリヤー 62 固定孔 63 押圧板 64 研削盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック内において回転軸によ
    り回転する斜板と、該シリンダブロック内に摺動自在に
    嵌合したピストンとの間に介在し、前記斜板の回転に応
    じて前記ピストンを往復動させる斜板式コンプレッサー
    用シューであって、 前記ピストンの一端に設けられた球状凹陥部と摺接する
    球状摺動面と、 該球状摺動面の反対側に、該球状摺動面の外径より小さ
    い外径を有する円柱部を形成し、 該円柱部の端面に、前記斜板の摺動面と摺接する平面状
    摺動面とを形成して成ることを特徴とする斜板式コンプ
    レッサー用シュー。
  2. 【請求項2】 前記シューの球状摺動面を形成する球面
    の中心点が、前記平面状摺動面の端面より外側に位置す
    るように形成したことを特徴とする請求項1の斜板式コ
    ンプレッサー用シュー。
  3. 【請求項3】 球状摺動面と、該球状摺動面の反対側に
    該球状摺動面の外周径より小さい外径を有する円柱部を
    形成し、かつ該円柱部の端面に平面状摺動面とを形成し
    て成る斜板式コンプレッサー用シューの平面状摺動面の
    研削に際して、 研削装置におけるシューを回転移動させる円板状のキャ
    リヤーの固定孔に、前記シューの平面状摺動面からその
    円柱部を落とし込み、次に該シューの球状摺動面を上面
    側から押さえ付け、 前記キャリヤーの固定孔から突出した前記シューの平面
    状摺動面を、前記研削装置の研削盤に押し当てることに
    より、シューの平面状摺動面を平坦状に研削することを
    特徴とする斜板式コンプレッサー用シューの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記研削装置のキャリヤーの固定孔への
    シューの落とし込み、該シューの平面状摺動面の研削処
    理、及び該シューの取り出し作業を前記キャリヤーの一
    回転で終了させることを特徴とする請求項3の斜板式コ
    ンプレッサー用シューの製造方法。
JP10034004A 1998-01-30 1998-01-30 斜板式コンプレッサー用シュー及びその製造方法 Pending JPH11218077A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1342919A2 (en) * 2002-03-07 2003-09-10 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Shoe for use in swash plate type compressor and method of forming the same
FR2845431A1 (fr) * 2002-02-25 2004-04-09 Luk Fahrzeug Hydraulik Machine a piston alterne
JP2010196695A (ja) * 2009-01-30 2010-09-09 Taiho Kogyo Co Ltd 斜板式コンプレッサ
EP2581602A4 (en) * 2010-07-28 2018-01-17 Taiho Kogyo Co., Ltd Swash plate compressor

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