JP2001157960A - 研磨方法および研磨装置並びに軸受装置 - Google Patents

研磨方法および研磨装置並びに軸受装置

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JP2001157960A
JP2001157960A JP34279499A JP34279499A JP2001157960A JP 2001157960 A JP2001157960 A JP 2001157960A JP 34279499 A JP34279499 A JP 34279499A JP 34279499 A JP34279499 A JP 34279499A JP 2001157960 A JP2001157960 A JP 2001157960A
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polishing
drive shaft
spherical
center
work
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Shinichi Okuyama
真一 奥山
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System Seiko Co Ltd
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System Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨具の全面がワークに均一に接触するよう
にして研磨加工精度を向上する。 【解決手段】 駆動シャフト22には研磨パッド25を
有する上定盤24がサスペンション23を介して揺動自
在に装着されており、駆動シャフト22の回転によって
上定盤24が回転駆動される。駆動シャフト22には球
面内輪41が設けられ、サスペンション23の筒体26
には凹状球面が形成された球面外輪42が設けられてい
る。それぞれの球面の曲率中心Oは研磨パッド25の研
磨面の位置となっている。上定盤24を回転駆動する際
に、駆動シャフト22の傾きなどによって上定盤24が
駆動シャフト22に対して揺動運動するときには、上定
盤24の揺動中心は内外輪41,42から離れた曲率中
心Oの位置となるので、研磨面は径方向にずれることが
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワークの平坦な表面
を研磨具の平坦な研磨面により研磨加工する研磨技術お
よび特に研磨装置に適用して有用な軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数枚の磁気ディスク用基板の両面を同
時に研磨加工する研磨装置としては、上面に環状の下側
砥石が設けられた下定盤と、下面に環状の上側砥石が下
側砥石に対向するようにして設けられた上定盤とを有す
るものがある。ワークである磁気ディスク用基板は、下
側砥石の上に配置される複数のキャリアの保持孔に保持
されるようになっており、それぞれのキャリアは、下定
盤の回転中心部に回転自在に設けられた太陽歯車に噛み
合うとともに、下定盤の外側に設けられた内歯歯車にも
噛み合っている。
【0003】太陽歯車を回転させて太陽歯車の周りにキ
ャリアを自転させながら公転させた状態のもとで上下両
定盤を回転させると、キャリアに保持されたワークは、
上下の砥石により所定の押し付け力が加えられた状態の
もとで、両面が同時に研磨加工されることになる。この
ような磁気ディスク用基板の研磨装置としては、たとえ
ば、特許第2535089号公報に記載されるものがあ
る。
【0004】このように、キャリアを用いてワークを砥
石に沿って自転させながら公転させるようにしたタイプ
の研磨装置にあっては、上定盤を回転駆動するために、
下定盤の上方に上下動自在に配置されたコラムに垂直方
向の回転中心軸を有する上定盤駆動シャフトを設け、こ
の駆動シャフトに取り付けられたフランジにサスペンシ
ョンを介して上定盤を取り付けるようにしている。
【0005】磁気ディスク用基板を一枚ずつその両面を
研磨加工するようにした研磨装置としては、たとえば、
特開昭54-81591号公報に記載されるのがあり、2本の駆
動シャフトの先端に平面研磨具を取り付け、ワークを両
方の平面研磨具によって挟み付けるようにして、平面研
磨具の回転運動をワークの回転運動に伝達しながらワー
クを研磨加工するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】いずれのタイプの研磨
装置においても、ワーク表面の研磨精度を高めることが
この分野の重要な解決課題となっており、複数枚のワー
クを同時に研磨加工するようにしたタイプの研磨装置に
おいては、各ワーク相互の加工誤差のばらつきを少なく
することが重要な解決課題となっている。
【0007】従来の研磨装置においては、研磨具と駆動
シャフトとの間にユニバーサルジョイントや球面継手を
組み込んで、研磨具が駆動シャフトの回転中心軸に対し
て揺動運動するようにしているが、いずれも研磨面から
離れた位置が揺動中心となっている。このため、回転中
心軸の振れなどによって研磨具が揺動した場合に、研磨
面がワークに沿ってずれる方向に変位することになり、
研磨面がワークに均一に接触しなくなることが考えら
れ、その結果、研磨加工精度の向上に限度があったと推
測される。
【0008】本発明の目的は、研磨具の全面がワークに
均一に接触するようにして研磨加工精度を向上すること
にある。
【0009】本発明の他の目的は、駆動シャフトにより
回転駆動される研磨具などの従動部材の揺動中心点を従
動部材側に設定し得るようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨方法は、ワ
ークが接触する平坦な研磨面を有する研磨具を中心軸周
りに回転駆動して前記ワークを研磨加工する研磨方法で
あって、駆動シャフトの回転を前記中心軸に対して揺動
自在に前記研磨具の回転に伝達し、前記研磨面側に曲率
中心を有する凸状球面が形成され前記駆動シャフトに設
けられた球面内輪に対して、前記凸状球面に対向する凹
状球面が形成され前記研磨具に設けられた球面外輪を前
記研磨具とともに揺動させるようにしたことを特徴とす
る。
【0011】本発明の研磨装置は、ワークが接触する平
坦な研磨面を有する研磨具を中心軸周りに回転駆動して
前記ワークを研磨加工する研磨装置であって、前記研磨
具を前記中心軸に対して揺動自在に回転駆動する駆動シ
ャフトと、前記駆動シャフトに設けられ、前記研磨面側
に曲率中心を有する凸状球面が形成された球面内輪と、
前記研磨具に設けられ、前記凸状球面に対向する凹状球
面が形成された球面外輪とを有し、前記研磨具を前記曲
率中心を中心として揺動させるようにしたことを特徴と
する。
【0012】本発明の研磨装置は、ワークの一方面が接
触する平坦な研磨面を有し、中心軸周りに回転する第1
の研磨具と、前記ワークの他方面が接触する平坦な研磨
面を有し、中心軸周りに回転する第2の研磨具と、前記
第1と第2の研磨具のうち一方の研磨具が中心軸に対し
て揺動自在に装着される駆動シャフトと、前記駆動シャ
フトに設けられ、前記研磨面側に曲率中心を有する凸状
球面が形成された球面内輪と、一方の前記研磨具に設け
られ、前記凸状球面に対向する凹状球面が形成された球
面外輪とを有し、一方の前記研磨具を前記曲率中心を中
心として揺動させるようにしたことを特徴とする。
【0013】本発明の軸受装置は、駆動シャフトにより
回転駆動される従動部材を前記駆動シャフトにその中心
軸に対して揺動自在に支持する軸受装置であって、前記
駆動シャフトに設けられ、前記従動部材の基準面側に曲
率中心を有する凸状球面が形成された球面内輪と、前記
従動部材に設けられ、前記凸状球面に対向する凹状球面
が形成された球面外輪とを有し、前記従動部材を前記駆
動シャフトにより回転駆動するようにしたことを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態である研磨装
置を示す側面図であり、図2は図1におけるA−A線方
向の断面図であり、図3は図1に示すベース内に組み込
まれた下定盤を示す斜視図であり、図4は図3の断面図
である。
【0016】この研磨装置は、図1および図2に示すよ
うに、コラム11が固定されたベース12と、コラム1
1に上下方向に移動自在に設けられた加工ヘッド13と
を有している。
【0017】ベース12内には、図3および図4に示す
ように、下定盤14が水平面内において回転自在に組み
込まれており、この下定盤14の上面には下側研磨具と
してのバフ、つまり研磨パッド15が環状に取り付けら
れている。
【0018】下定盤14の回転中心部には外径が研磨パ
ッド15の内径よりもやや小径となった太陽歯車16が
回転自在に設けられ、研磨パッド15の外側には、この
外径よりもやや大径となった環状の内歯歯車17が下定
盤14を囲むように回転筒体18に固定され、内歯歯車
17は回転筒体18によって回転駆動されるようになっ
ている。
【0019】下定盤14の研磨パッド15の上面には、
図3に示すように、10個のキャリア19が配置される
ようになっており、それぞれのキャリア19の外周部に
形成された歯車は、太陽歯車16と内歯歯車17とに噛
み合っている。それぞれのキャリア19には、ワークW
を保持するための円形の保持孔20が、10個ずつ形成
されている。この研磨装置は、それぞれ10個の保持孔
20を有するキャリア19が10枚配置されるようにな
っているので、同時に100枚のワークWを加工するこ
とができる。
【0020】ただし、キャリア19の数はこれに限定さ
れることなく、たとえば、8枚でも5枚でも任意の数の
キャリア19を設けることができる。同様に、1つのキ
ャリア19に形成される保持孔20の数についても、図
示する場合には10個となっているが、5つでも8つで
も良く、任意の数とすることができる。
【0021】図2に示すように、加工ヘッド13には駆
動シャフト22が中心軸P周りに回転自在に装着されて
おり、この駆動シャフト22にはサスペンション23を
介して上定盤24が取り付けられている。この上定盤2
4の下面には研磨パッド25が設けられている。なお、
それぞれの研磨パッド15,25としては、それぞれの
定盤14,24の表面に取り付けるようにしても良く、
金属製の定盤14,24の表面に格子状の溝を形成する
ことによって、定盤14,24の表面側の部分に直接研
磨具を形成するようにしても良い。
【0022】駆動シャフト22の回転を上定盤24に伝
達するためのサスペンション23は、筒体26とその下
端に固定されたフランジつまり駆動板27とを有してお
り、駆動板27の下面には駆動板27の円周方向に等間
隔に10個の支持ブロック28が固定されている。支持
ブロック28に対応して上定盤24にはホルダー29が
固定されており、ホルダー29に設けられたローラ31
は支持ブロック28に設けられた突起部32に係合する
ようになっている。図5は支持ブロック28とホルダー
29とを拡大して示す分解斜視図である。
【0023】駆動シャフト22には歯車33が固定さ
れ、この歯車33には図示しないモータにより駆動され
る歯車が噛み合っており、上定盤24はそのモータによ
って回転駆動される。
【0024】図4に示すように、太陽歯車16は駆動シ
ャフト16aにより回転駆動され、下定盤14は中空の
駆動シャフト14aにより回転駆動され、内歯歯車17
は回転筒体18によって回転駆動されるようになってお
り、それぞれの駆動シャフト16a,14aおよび回転
筒体18は図示しないモータに連結されている。
【0025】したがって、それぞれのキャリア19を太
陽歯車16と内歯歯車17とに噛み合わせた状態で太陽
歯車16と内歯歯車17と回転させると、それぞれのキ
ャリア19は自転しながら太陽歯車16の周りを公転す
ることになる。この状態のもとで、上定盤24の研磨パ
ッド25をワークWを介して下定盤14の研磨パッド1
5に押し付けると、ワークWはキャリア19によって水
平面内において上下の研磨パッド25,15の間でこれ
らに接触しながら、サイクロイド曲線ないしトロコイド
曲線を描いて水平方向に移動することになる。ただし、
太陽歯車16と内歯歯車17は相対的に回転する関係に
あれば良く、太陽歯車16のみを回転させ、内歯歯車1
7を静止させるようにしても良く、内歯歯車17のみを
回転させるようにしても良い。研磨加工時には、ワーク
Wに研磨液が塗布されるようになっており、研磨パッド
25,15により、研磨液の存在下のもとでワークWと
してのディスク用基板のラッピング加工やポリッシング
加工が行われる。
【0026】図1および図2に示すように、加工ヘッド
13には上定盤24からワークWに加えられる押し付け
力を調整するために、空気圧シリンダ34が取り付けら
れ、この空気圧シリンダ34のピストンロッド35が駆
動シャフト22に連結されている。ピストンロッド35
と駆動シャフト22とを、図示するように直接連結する
ようにしても良く、押し付け力を変化させるリンク機構
を介して連結するようにしても良い。
【0027】駆動シャフト22の回転を駆動板27に伝
達するために、駆動シャフト22の先端には径方向外方
に突出して複数の係合突起36が設けられ、それぞれの
係合突起36は駆動板27に形成された係合溝37に係
合している。
【0028】駆動シャフト22には凸状球面が形成され
たリング状の球面内輪41が固定されており、凸状球面
の曲率中心Oは研磨パッド25の表面内にほぼ一致する
ようになっている。一方、サスペンション23の筒体2
6には球面内輪41の凸状球面に対向する凹状球面が形
成されたリング状の球面外輪42が固定されており、こ
の凹状球面の曲率中心は凸状球面の曲率中心Oと一致し
ている。これらの球面内輪41と球面外輪42との間に
は、摺動抵抗を小さくするために、鋼球つまりボール4
3が複数個配置されており、これらの内外輪41,42
によってボール軸受となっている。ただし、それぞれの
ボール43を内外輪41,42の表面に放射方向に形成
した溝に入り込ませるようにしても良く、ボール43を
用いずに、凸状球面と凹状球面とを直接接触させるよう
に滑り軸受としても良い。
【0029】球面内輪41は曲率中心Oから半径R1 の
凸状球面を有し、球面外輪42は曲率中心から半径R2
の凹状球面を有しており、両方の球面の間にはそれぞれ
の半径の差の寸法の隙間が設けられている。
【0030】このように、内外輪41,42により構成
される球面軸受の曲率中心Oが軸受の部分から離れた研
磨面の位置となるように、球面軸受を駆動シャフト22
と上定盤24との間に組み込むようにしたので、研磨加
工時に駆動シャフト22が傾斜しても、上定盤24は曲
率中心Oを中心として図2に矢印Qで示すように揺動運
動することになり、研磨面がワークWの表面に対して径
方向にずれることがなく、研磨面全体がワークWに対し
て均一な押し付け力となって接触することになる。これ
により、研磨精度を向上することが可能となった。
【0031】曲率中心Oは球面の位置よりも研磨面側に
ずれていれば良く、曲率中心Oが図2において研磨面よ
りも上方あるいは下方の位置となっていても、研磨面の
径方向のずれはある程度除去することができるが、研磨
パッド25の研磨面とほぼ一致する位置に設定すること
が加工精度の向上のためにより好ましい。また、図示す
る研磨装置にあっては、上定盤24を駆動板27に対し
て支持ブロック28とホルダー29とを介して取り付け
るようにしているが、上定盤24を駆動板27に対して
直接取り付けるようにしても良い。
【0032】この研磨装置を用いてワークWを研磨加工
するには、それぞれのキャリア19の保持孔20の中に
ワークWを装填した後に、上定盤24を下定盤14に向
けて下降移動させ、上定盤24の研磨パッド25と下定
盤14の研磨パッド15とによりワークWを挟んだ状態
のもとで、下定盤1と上定盤24と太陽歯車16と内歯
歯車17とを回転駆動する。この研磨加工時に、下定盤
14や上定盤24の回転中心軸が傾いたとしても、上定
盤24は駆動シャフト22に対して揺動自在となってお
り、しかも、内外輪41,42の球面の曲率中心Oが揺
動中心となっているので、上定盤24の回転中心は常に
所定の位置を維持することになる。これにより、上定盤
24は径方向にずれ移動することなく、研磨面全体がワ
ークWの表面に均一な押し付け力となって接触した状態
のもとで研磨加工を行うことができる。
【0033】図6(A)は本発明の他の実施の形態であ
る研磨装置の外観を示す正面図であり、図6(B)は同
図(A)の右側面図であり、図7は図6に示された研磨
装置の要部を拡大して示す断面図であり、図8は図7に
おけるB−B線に沿う断面図である。
【0034】この研磨装置はベース45とコラム46と
加工ヘッド47とからなる装置本体を有し、加工ヘッド
47には第1の駆動ユニット48と第2の駆動ユニット
49とが設けられている。ベース45には着脱ユニット
50が設けられ、この着脱ユニット50には所定枚数の
ワークWである磁気ディスク用基板を収容したカセット
が保持され、このユニット50から1枚ずつワークWが
研磨位置まで抜き上げられてローディングされ、研磨後
には元の位置に戻されてアンローディングされるように
なっている。ワークWは中心部に貫通孔Hが形成され、
その円形の内周面Sa と同心となった円形の外周面Sb
を有している。
【0035】駆動ユニット48には、図6に示すように
駆動シャフト51が設けられ、駆動ユニット49には駆
動シャフト52が設けられ、これらは相互にほぼ同心状
となって水平方向を向いている。加工ヘッド47には駆
動源としてサーボモータからなる駆動モータ53が組み
込まれており、この駆動モータ53の回転が動力伝達機
構54を介してそれぞれの駆動シャフト51,52に伝
達されるようになっている。
【0036】駆動シャフト51の先端にはリング状のホ
ルダー55が取り付けられ、駆動シャフト52の先端に
は同様にリング状のホルダー56が取り付けられ、それ
ぞれのホルダー55,56には、ワークWの両面を同時
にポリッシング加工するために、研磨パッド57,58
が装着されている。
【0037】それぞれの駆動シャフト51,52は、図
7に示すように、同一の方向に回転駆動され、一方の駆
動シャフト51は他の駆動シャフト52に対して接近離
反するように軸方向に往復動自在となっている。両方の
研磨パッド57,58を離した状態のもとで、ワークW
を両方の研磨パッド57,58の間にまで上昇移動させ
た後に、駆動シャフト51を接近移動させると、ワーク
Wは両方の研磨パッド57,58の間で挟まれて支持つ
まり挟持されることになる。
【0038】図8に示すように、両方の研磨パッド5
7,58により挟持されて回転されるワークWはその回
転中心OW が両方の駆動シャフト51,52の回転中心
OG に対して偏心量Eだけずれるように位置決めされる
ようになっている。このように、偏心していることか
ら、ワークWを両方の研磨パッド57,58により挟持
した状態で駆動シャフト51,52を回転駆動すると、
研磨パッド57,58の回転運動はワークWの回転運動
に変換されるとともに、研磨パッド57,58の研磨面
はワークWの表面に対して滑り移動することになる。
【0039】ワークWの回転中心OW が所定の位置とな
るように、駆動ユニット49には位置決め部材としての
2つのガイドローラ61,62が取り付けられ、これら
のガイドローラ61,62は駆動シャフト52に形成さ
れた中空孔63内に配置されて貫通孔Hの内周面Sa に
接触するようになっている。したがって、ワークWはガ
イドローラ61,62によって案内されてその回転中心
OW がずれないようにして矢印で示す方向に回転駆動さ
れる。
【0040】図8に示すように、それぞれの研磨パッド
57,58の外径はワークWの外径よりも小さく、かつ
貫通孔Hの内径よりも大きい内径を有する環状つまりリ
ング状となっており、それぞれの研磨パッド57,58
の端面が平坦となった研磨面となっている。研磨面の外
径と内径は、ワークWの回転中心OW と研磨パッド1
5、16の回転中心OG とが偏心量Eだけずれてそれぞ
れが回転したときに、研磨面の外径がワークWの外周面
Sb よりも外方に迫り出さすことなく、しかも、研磨面
の内径がワークWの内周面Sa よりも内方に迫り出さな
い状態となって、貫通孔Hを偏心方向に跨ぐ寸法に設定
されている。
【0041】ポリッシング加工がなされる際には、図示
しないノズルからポリッシング砥粒を含む研磨液がワー
クWに供給される。ノズルからの供給に代えるか、ノズ
ルからの供給とともに、駆動シャフト52に形成された
中空孔63内および駆動シャフト51に形成された中空
孔内に研磨液供給用の流路を設け、その部分からワーク
Wの表面に研磨液を供給するようにしても良い。
【0042】ガイドローラ61,62は前述した2つに
限定されるものではなく、この数および取付位置は適宜
設定できる。また、ガイドローラ61,62を内周面S
a に接触させることなく、ワークWの外周面Sb に接触
させるようにしても良い。
【0043】駆動シャフト52の外側には筒体26が配
置され、この筒体26の先端にはホルダー56を介して
研磨パッド58が固定されている。
【0044】駆動シャフト52の回転をホルダー56を
介して研磨パッド58に伝達するために、駆動シャフト
52の先端には径方向外方に突出して複数の係合突起3
6が設けられ、それぞれの係合突起36はホルダー56
に形成された係合溝37に係合している。
【0045】駆動シャフト52には凸状球面が形成され
たリング状の球面内輪41が軸方向に摺動自在に取り付
けられており、凸状球面の曲率中心Oは研磨パッド58
の表面内にほぼ一致するようになっている。一方、筒体
26には球面内輪41の凸状球面に対向する凹状球面が
形成されたリング状の球面外輪42が固定されており、
この凹状球面の曲率中心は凸状球面の曲率中心Oと一致
している。これらの球面内輪41と球面外輪42との間
には、摺動抵抗を小さくするために、鋼球つまりボール
43が複数個配置されており、これらの内外輪によって
ボール軸受となっている。ただし、凸状球面と凹状球面
とを直接接触させるようにして滑り軸受としても良い。
球面内輪41を球面外輪42に押し付けるために、筒体
26内には圧縮コイルばね64が組み込まれている。
【0046】この研磨装置にあっても、研磨面が曲率中
心Oとなるような球面軸受を駆動シャフト52と研磨パ
ッド58との間に組み込むようにしたので、研磨加工時
に駆動シャフト51,52が傾斜しても、研磨パッド5
8は曲率中心Oを中心として揺動運動し、研磨面がワー
クWの表面に対してずれる方向に変位することがなくな
り、研磨面全体がワークWに対して均一な押し付け力と
なって接触することになる。
【0047】なお、この研磨装置にあっては、ワークW
を両方の研磨パッド57,58の下方から上昇させて両
方の研磨パッドの間に搬送するようにしているが、上方
から下降させて搬入させるようにしても良く、それぞれ
の駆動シャフト51,52を垂直としても良い。
【0048】この研磨装置を用いてワークWの表面を研
磨加工するには、駆動シャフト51が後退して両方の研
磨パッド57,58の間に大きな隙間が形成された状態
のもとで、着脱ユニット50から図示しない治具によっ
てワークWは上昇して搬送される。次いで、ガイドロー
ラ61,62を前進移動させてそれぞれの先端部を貫通
孔H内に進入させる。
【0049】この状態のもとで、駆動シャフト51を前
進移動させると、ワークWは両方の研磨パッド57,5
8により挟み付けられて支持された状態となる。このよ
うにして、2つの研磨パッド57,58によりワークW
が挟持された後に、治具をワークWから下方に退避移動
させ、両方の駆動シャフト51,52を回転駆動するこ
とにより、2つの研磨パッド57,58の回転運動がワ
ークWの回転運動に変換されながら、研磨パッド57,
58の表面がワークWの両面に滑り接触してポリッシン
グ加工が行われる。
【0050】前述したそれぞれの研磨装置にあっては、
研磨パッドとして不織布などからなる研磨パッドを用い
てワークのポリッシング加工を行う場合について説明し
たが、他の磨き加工や研削加工を行う場合にも図示する
研磨装置を適用することができる。研削加工と磨き加工
とを総称して研磨加工と言われ、研削加工を行う場合に
は、砥石が使用される。磨き加工には、ワークの表面に
高度の鏡面を形成するためのポリッシング以外に、ディ
スクの寸法誤差を調整したり、表面仕上げ状態を改善す
るために行うラッピングがあり、ラッピングに際して
は、ポリッシングと同様にアルミナ粉末、炭化ケイ素粉
末、ガラス粉末、あるいはダイヤモンド粉末などがラッ
ピング砥粒として使用されるが、ラッピング砥粒はポリ
ッシング砥粒よりも粒度の粗いものが使用される。
【0051】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0052】たとえば、球面内輪と球面外輪とからなる
軸受が研磨装置に使用されているが、この軸受は研磨装
置に限られず種々の装置に使用することができる。その
場合には、駆動シャフトにより回転駆動される従動部材
を駆動シャフトに対して揺動自在に装着し、駆動シャフ
トに球面内輪を設ける一方、従動部材側に球面外輪を設
け、それぞれの球面の曲率中心を、内外輪から離れた位
置つまり従動部材の基準面側に位置させることにより、
従動部材が揺動する際に従動部材の先端部が径方向にず
れるように変位することを防止できる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、駆動シャフトにより回
転駆動される研磨具を駆動シャフトに対して揺動自在に
装着し、駆動シャフトと研磨具との間に球面内輪と球面
外輪とを有する球面軸受を組み込むようにし、それぞれ
の球面の曲率中心が軸受から離れた研磨面側となるよう
にしたので、研磨具が揺動したときに研磨具の回転中心
位置は径方向にずれることがない。これにより、研磨面
全面がワークの表面に均一な押し付け力となって接触
し、研磨加工精度を向上させることができる。
【0054】球面内輪と球面外輪とを有する軸受を従動
部材を回転駆動する駆動シャフトに対して揺動自在に装
着し、球面の曲率中心を軸受から離れた従動部材の基準
面側に位置させることにより、従動部材が揺動したとき
にその先端部が径方向にずれて変位することを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である研磨装置を示す側
面図である。
【図2】図1におけるA−A線方向の断面図である。
【図3】図1に示すベース内に組み込まれた下定盤を示
す斜視図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】支持ブロックとホルダーとを拡大して示す分解
斜視図である。
【図6】(A)は本発明の他の実施の形態である研磨装
置の外観を示す正面図であり、(B)は同図(A)の右
側面図である。
【図7】図6に示された研磨装置の要部を拡大して示す
断面図である。
【図8】図7におけるB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
11 コラム 12 ベース 13 加工ヘッド 19 キャリア 20 保持孔 22 駆動シャフト 23 サスペンション 24 上定盤 25 研磨パッド 26 筒体 27 駆動板 36 係合突起 37 係合溝 51,52 駆動シャフト 57,58 研磨パッド O 曲率中心 W ワーク(磁気ディスク用基板)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークが接触する平坦な研磨面を有する
    研磨具を中心軸周りに回転駆動して前記ワークを研磨加
    工する研磨方法であって、 駆動シャフトの回転を前記中心軸に対して揺動自在に前
    記研磨具の回転に伝達し、 前記研磨面側に曲率中心を有する凸状球面が形成され前
    記駆動シャフトに設けられた球面内輪に対して、前記凸
    状球面に対向する凹状球面が形成され前記研磨具に設け
    られた球面外輪を前記研磨具とともに揺動させるように
    したことを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】 ワークが接触する平坦な研磨面を有する
    研磨具を中心軸周りに回転駆動して前記ワークを研磨加
    工する研磨装置であって、 前記研磨具を前記中心軸に対して揺動自在に回転駆動す
    る駆動シャフトと、 前記駆動シャフトに設けられ、前記研磨面側に曲率中心
    を有する凸状球面が形成された球面内輪と、 前記研磨具に設けられ、前記凸状球面に対向する凹状球
    面が形成された球面外輪とを有し、 前記研磨具を前記曲率中心を中心として揺動させるよう
    にしたことを特徴とする研磨装置。
  3. 【請求項3】 ワークの一方面が接触する平坦な研磨面
    を有し、中心軸周りに回転する第1の研磨具と、 前記ワークの他方面が接触する平坦な研磨面を有し、中
    心軸周りに回転する第2の研磨具と、 前記第1と第2の研磨具のうち一方の研磨具が中心軸に
    対して揺動自在に装着される駆動シャフトと、 前記駆動シャフトに設けられ、前記研磨面側に曲率中心
    を有する凸状球面が形成された球面内輪と、 一方の前記研磨具に設けられ、前記凸状球面に対向する
    凹状球面が形成された球面外輪とを有し、 一方の前記研磨具を前記曲率中心を中心として揺動させ
    るようにしたことを特徴とする研磨装置。
  4. 【請求項4】 駆動シャフトにより回転駆動される従動
    部材を前記駆動シャフトにその中心軸に対して揺動自在
    に支持する軸受装置であって、 前記駆動シャフトに設けられ、前記従動部材の基準面側
    に曲率中心を有する凸状球面が形成された球面内輪と、 前記従動部材に設けられ、前記凸状球面に対向する凹状
    球面が形成された球面外輪とを有し、 前記従動部材を前記駆動シャフトにより回転駆動するよ
    うにしたことを特徴とする軸受装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002355757A (ja) * 2001-03-26 2002-12-10 Seiko Instruments Inc 両面同時平面研磨装置
KR101415547B1 (ko) * 2006-11-27 2014-07-08 가오 가부시키가이샤 흡수성 물품
CN109909819A (zh) * 2019-04-28 2019-06-21 浙江海洋大学 一种空心柱的外表面抛光装置
KR102057843B1 (ko) 2018-05-30 2019-12-20 한국생산기술연구원 원활한 경사작동이 가능한 씨엠피장치의 컨디셔너

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