JPH11217303A - 切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花 - Google Patents
切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花Info
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- JPH11217303A JPH11217303A JP2921098A JP2921098A JPH11217303A JP H11217303 A JPH11217303 A JP H11217303A JP 2921098 A JP2921098 A JP 2921098A JP 2921098 A JP2921098 A JP 2921098A JP H11217303 A JPH11217303 A JP H11217303A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、切り花の花持ちを大きく延長
することができる切り花の鮮度保持剤及びその調製方
法、鮮度保持方法並びに切り花を提供することである。 【解決手段】下記一般式(I)で表される構造を有し硫
黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物
と銀化合物との混合物、及び/又はそれらの反応生成
物、並びに界面活性剤を含む切り花の鮮度保持剤であ
る。 一般式(I) R1−S−R2(式中、R1、R2は
1価の有機基を表す)
することができる切り花の鮮度保持剤及びその調製方
法、鮮度保持方法並びに切り花を提供することである。 【解決手段】下記一般式(I)で表される構造を有し硫
黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物
と銀化合物との混合物、及び/又はそれらの反応生成
物、並びに界面活性剤を含む切り花の鮮度保持剤であ
る。 一般式(I) R1−S−R2(式中、R1、R2は
1価の有機基を表す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切り花の鮮度を保
持するための切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮
度保持方法並びに切り花に関する。
持するための切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮
度保持方法並びに切り花に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、切り花は鑑賞用として広く使用さ
れてきており、これに応じて切り花の鮮度を保持し花持
ちを延長したいという要望が強くなっている。従来よ
り、切り花の花持ちを延長するためには、様々な方法が
提案されている。例えば、水を頻繁に取り替えたり、茎
を水中で切ったり、切り口を焼いたりする方法があり、
また、切り花の切り口をある種の薬剤を含む液中に浸漬
する方法がある。浸漬する溶液としては、8−ヒドロキ
シキノリンやしょ糖を含有する水溶液、チオ硫酸銀錯体
を含有する水溶液などが知られている。
れてきており、これに応じて切り花の鮮度を保持し花持
ちを延長したいという要望が強くなっている。従来よ
り、切り花の花持ちを延長するためには、様々な方法が
提案されている。例えば、水を頻繁に取り替えたり、茎
を水中で切ったり、切り口を焼いたりする方法があり、
また、切り花の切り口をある種の薬剤を含む液中に浸漬
する方法がある。浸漬する溶液としては、8−ヒドロキ
シキノリンやしょ糖を含有する水溶液、チオ硫酸銀錯体
を含有する水溶液などが知られている。
【0003】しかしながら、これらの従来の方法はいず
れも満足すべきものとはいえない。切り花の種類によっ
ても効果がない場合があり、例えばチオ硫酸銀錯体はカ
ーネーション、スイトピー、カスミ草などエチレン感受
性の高い花に対しては有効であるが、バラやキクなどエ
チレン感受性の低い花に対しては効果が見られない。バ
ラ切り花に対しては、銀化合物とアミノ酸の混合物や反
応生成物(特開平6−321701号)や銀化合物と第
一アミン及び/又は核酸関連物質との混合物や反応生成
物(WO93/08685)が報告されているが、十分
な効果があるとはいえない。
れも満足すべきものとはいえない。切り花の種類によっ
ても効果がない場合があり、例えばチオ硫酸銀錯体はカ
ーネーション、スイトピー、カスミ草などエチレン感受
性の高い花に対しては有効であるが、バラやキクなどエ
チレン感受性の低い花に対しては効果が見られない。バ
ラ切り花に対しては、銀化合物とアミノ酸の混合物や反
応生成物(特開平6−321701号)や銀化合物と第
一アミン及び/又は核酸関連物質との混合物や反応生成
物(WO93/08685)が報告されているが、十分
な効果があるとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、切り
花の花持ちを大きく延長することができる切り花の鮮度
保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花を
提供することである。
花の花持ちを大きく延長することができる切り花の鮮度
保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は 1.下記一般式(I)で表される構造を有し硫黄原子を
介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物と銀化合
物との混合物、及び/又はそれらの反応生成物、並びに
界面活性剤を含む切り花の鮮度保持剤、 一般式(I) R1−S−R2(式中、R1、R2は
1価の有機基を表す) 2.前記1に記載の切り花の鮮度保持剤を含む水溶液に
切り花の切り口を浸漬することを特徴とする切り花の鮮
度保持方法。 3.使用する際の鮮度保持剤中の銀濃度が0.001m
M〜5mMであり、銀と前記一般式(I)で表される構
造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する
有機化合物とのモル比が1/100〜1000であるこ
とを特徴とする前記2に記載の切り花の鮮度保持方法、 4.前記1に記載の切り花の鮮度保持剤で処理された
か、又は前記2又は3に記載の切り花の鮮度保持方法を
適用された切り花、 5.前記一般式(I)で表される構造を有し硫黄原子を
介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物と銀化合
物と界面活性剤とを混合することを特徴とする切り花の
鮮度保持剤の調製方法、 6.使用に際し、水等の溶液で希釈すると前記3に記載
の濃度になるように濃縮液として調整されたことを特徴
とする前記1に記載の切り花の鮮度保持剤、の各々によ
って達成される。
介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物と銀化合
物との混合物、及び/又はそれらの反応生成物、並びに
界面活性剤を含む切り花の鮮度保持剤、 一般式(I) R1−S−R2(式中、R1、R2は
1価の有機基を表す) 2.前記1に記載の切り花の鮮度保持剤を含む水溶液に
切り花の切り口を浸漬することを特徴とする切り花の鮮
度保持方法。 3.使用する際の鮮度保持剤中の銀濃度が0.001m
M〜5mMであり、銀と前記一般式(I)で表される構
造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する
有機化合物とのモル比が1/100〜1000であるこ
とを特徴とする前記2に記載の切り花の鮮度保持方法、 4.前記1に記載の切り花の鮮度保持剤で処理された
か、又は前記2又は3に記載の切り花の鮮度保持方法を
適用された切り花、 5.前記一般式(I)で表される構造を有し硫黄原子を
介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物と銀化合
物と界面活性剤とを混合することを特徴とする切り花の
鮮度保持剤の調製方法、 6.使用に際し、水等の溶液で希釈すると前記3に記載
の濃度になるように濃縮液として調整されたことを特徴
とする前記1に記載の切り花の鮮度保持剤、の各々によ
って達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
まず、一般式(I)について説明する。(I)の構造を
有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機
化合物の例としては、スルフィドやチオカルボン酸やチ
オ炭酸のS−エステルが挙げられる。特に好ましいのは
スルフィドである。
まず、一般式(I)について説明する。(I)の構造を
有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機
化合物の例としては、スルフィドやチオカルボン酸やチ
オ炭酸のS−エステルが挙げられる。特に好ましいのは
スルフィドである。
【0007】スルフィドの具体的化合物としては、2,
2′−チオジグリコール酸、2,2′−チオジエタノー
ル、3,3′−チオジプロピオン酸などのチオジ化合物
や、3,6−ジチア−1.8−オクタンジオールなどの
ポリアルキレンチオグリコールが挙げられる。
2′−チオジグリコール酸、2,2′−チオジエタノー
ル、3,3′−チオジプロピオン酸などのチオジ化合物
や、3,6−ジチア−1.8−オクタンジオールなどの
ポリアルキレンチオグリコールが挙げられる。
【0008】チオカルボン酸のS−エステルとしては、
例えばカルボチオ酸S−エステル、カルボジチオ酸エス
テルやチオ炭酸のS−エステル、例えばチオ炭酸S−エ
ステル、ジチオ炭酸S−エステル、トリチオ炭酸エステ
ルなどが挙げられる。
例えばカルボチオ酸S−エステル、カルボジチオ酸エス
テルやチオ炭酸のS−エステル、例えばチオ炭酸S−エ
ステル、ジチオ炭酸S−エステル、トリチオ炭酸エステ
ルなどが挙げられる。
【0009】本発明に係る銀化合物としては1価の銀の
化合物が挙げられ、銀塩が好ましく、それらの例として
は、硝酸銀、炭酸銀、酢酸銀、硫酸銀、塩化銀、臭化銀
などが挙げられる。
化合物が挙げられ、銀塩が好ましく、それらの例として
は、硝酸銀、炭酸銀、酢酸銀、硫酸銀、塩化銀、臭化銀
などが挙げられる。
【0010】本発明の鮮度保持剤は、(I)の構造を有
し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化
合物と銀化合物と界面活性剤を混合して調製することが
できる。本発明の鮮度保持剤の形態は特に限定されず、
溶液状、固体状、粉体であってもよいが好ましい形態は
水溶液であり、さらに好ましい形態は濃縮水溶液であ
る。
し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化
合物と銀化合物と界面活性剤を混合して調製することが
できる。本発明の鮮度保持剤の形態は特に限定されず、
溶液状、固体状、粉体であってもよいが好ましい形態は
水溶液であり、さらに好ましい形態は濃縮水溶液であ
る。
【0011】本発明に係る界面活性剤としては、ノニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界
面活性剤のいずれでもよいが、ノニオン系界面活性剤、
アニオン系界面活性剤が好ましい。具体的な例として
は、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレン
(10)、オクチルフェニルエーテル(Triton
X−100)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ
レート(Tween−20)、アニオン系界面活性剤と
して、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、デオキシコ
ール酸ナトリウム(DOC)などが挙げられる。特に、
Tween−20、SDSが好ましい。
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界
面活性剤のいずれでもよいが、ノニオン系界面活性剤、
アニオン系界面活性剤が好ましい。具体的な例として
は、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレン
(10)、オクチルフェニルエーテル(Triton
X−100)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ
レート(Tween−20)、アニオン系界面活性剤と
して、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、デオキシコ
ール酸ナトリウム(DOC)などが挙げられる。特に、
Tween−20、SDSが好ましい。
【0012】本発明の鮮度保持剤は、好ましくは一般式
(I)の構造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体
を形成する有機化合物の水溶液と銀化合物の水溶液と界
面活性剤を混合することにより調製される。本発明の鮮
度保持剤を使用する際の鮮度保持剤中の銀の濃度は、特
に限定されないが、0.001mM〜5mMであり、特
に0.005mM〜1mMが好ましい。銀と一般式
(I)の構造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体
を形成する有機化合物のモル比は、1/100〜100
0が好ましく、1〜30が特に好ましい。
(I)の構造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体
を形成する有機化合物の水溶液と銀化合物の水溶液と界
面活性剤を混合することにより調製される。本発明の鮮
度保持剤を使用する際の鮮度保持剤中の銀の濃度は、特
に限定されないが、0.001mM〜5mMであり、特
に0.005mM〜1mMが好ましい。銀と一般式
(I)の構造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体
を形成する有機化合物のモル比は、1/100〜100
0が好ましく、1〜30が特に好ましい。
【0013】本発明の鮮度保持剤を使用する際の界面活
性剤の濃度は、特に限定されないが、0.00001%
〜0.1%(W/V)であり、0.0001%〜0.0
5%が好ましく、0.0005%〜0.005%が特に
好ましい。
性剤の濃度は、特に限定されないが、0.00001%
〜0.1%(W/V)であり、0.0001%〜0.0
5%が好ましく、0.0005%〜0.005%が特に
好ましい。
【0014】本発明の鮮度保持剤のpHは3〜11が好
ましい。本発明の鮮度保持剤にはpHを調製するため、
必要に応じて緩衝剤や酸やアルカリを含有することもで
きる。
ましい。本発明の鮮度保持剤にはpHを調製するため、
必要に応じて緩衝剤や酸やアルカリを含有することもで
きる。
【0015】さらに、必要に応じて、添加剤として、し
ょ糖やグルコースのような糖類、8−ヒドロキシキノリ
ンのような抗菌剤などを含有することもできる。また、
亜硫酸塩のような安定化剤も含有できる。
ょ糖やグルコースのような糖類、8−ヒドロキシキノリ
ンのような抗菌剤などを含有することもできる。また、
亜硫酸塩のような安定化剤も含有できる。
【0016】本発明の鮮度保持剤を用い切り花の花持ち
を延長させるには、切り花の切り口を鮮度保持剤の溶液
に浸漬させればよい。その際、本発明に係る鮮度保持剤
が濃縮液の場合は、上記の適当な銀濃度になるよう水等
の溶液で希釈すればよい。
を延長させるには、切り花の切り口を鮮度保持剤の溶液
に浸漬させればよい。その際、本発明に係る鮮度保持剤
が濃縮液の場合は、上記の適当な銀濃度になるよう水等
の溶液で希釈すればよい。
【0017】浸漬する時間、温度は特に限定されない
が、例えば前処理剤として使用する場合は、20〜25
℃の室温であれば1〜12時間、2〜10℃の冷蔵下で
あれば4〜48時間が望ましい。
が、例えば前処理剤として使用する場合は、20〜25
℃の室温であれば1〜12時間、2〜10℃の冷蔵下で
あれば4〜48時間が望ましい。
【0018】本発明の鮮度保持剤は、生産者が切り花を
採花後に出荷に先立ち水揚げも兼ねて使用する前処理剤
としても使用できるし、市場や花屋などの流通機関や一
般消費者が切り花を浸漬する後処理剤としても使用でき
る。
採花後に出荷に先立ち水揚げも兼ねて使用する前処理剤
としても使用できるし、市場や花屋などの流通機関や一
般消費者が切り花を浸漬する後処理剤としても使用でき
る。
【0019】本発明の鮮度保持剤を使用できる切り花に
ついては、特に限定されず、例えば、バラ、キク、カー
ネーション、ブバルディア、カスミ草、スイトピーなど
に有効である。特にバラに有効である。
ついては、特に限定されず、例えば、バラ、キク、カー
ネーション、ブバルディア、カスミ草、スイトピーなど
に有効である。特にバラに有効である。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げる。 実施例1 1)鮮度保持剤の調製 2,2′−チオジグリコール酸を純水に溶解し、0.1
%(W/V)の水溶液を調製した。この水溶液と10m
Mの硝酸銀水溶液とを純水に適当量混和した後、表1に
示す種々の界面活性剤を混和することで、本発明の鮮度
保持剤の試験液を調製した。なお、各鮮度保持剤の2,
2′−チオジグリコール酸の最終濃度は0.01%(W
/V)であり、銀の最終濃度は0.03mMとした。比
較として界面活性剤を含まないもの、2,2′−チオジ
グリコール酸及び銀を含まないもの、及び純水のみの試
験液を調製した。 2)鮮度保持効果の評価 やや開花し始めた状態のバラ(ローテローゼ)を採花後
に長さを40cmに切り、10本を1群として、1)で
調製した試験液に切り口を浸漬した。20℃で4時間処
理した後、試験液より取り出し新聞紙に包んで20℃で
24時間保存した。その後、水道水に移し換え、以後2
0℃で毎日花の状態を観察した。
%(W/V)の水溶液を調製した。この水溶液と10m
Mの硝酸銀水溶液とを純水に適当量混和した後、表1に
示す種々の界面活性剤を混和することで、本発明の鮮度
保持剤の試験液を調製した。なお、各鮮度保持剤の2,
2′−チオジグリコール酸の最終濃度は0.01%(W
/V)であり、銀の最終濃度は0.03mMとした。比
較として界面活性剤を含まないもの、2,2′−チオジ
グリコール酸及び銀を含まないもの、及び純水のみの試
験液を調製した。 2)鮮度保持効果の評価 やや開花し始めた状態のバラ(ローテローゼ)を採花後
に長さを40cmに切り、10本を1群として、1)で
調製した試験液に切り口を浸漬した。20℃で4時間処
理した後、試験液より取り出し新聞紙に包んで20℃で
24時間保存した。その後、水道水に移し換え、以後2
0℃で毎日花の状態を観察した。
【0021】結果を表1に示す。表中の鑑賞日数は、し
おれ、首折れ、露芯で鑑賞価値を失った日までの日数の
平均である。また、開花率は、完全に開花に至った花の
数の百分率である。
おれ、首折れ、露芯で鑑賞価値を失った日までの日数の
平均である。また、開花率は、完全に開花に至った花の
数の百分率である。
【0022】
【表1】
【0023】SDS;ドデシル硫酸ナトリウム Tween−20;ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ラウレート TritonX−100:オクチルフェニルエーテル DOC;デオキシコール酸ナトリウム
ラウレート TritonX−100:オクチルフェニルエーテル DOC;デオキシコール酸ナトリウム
【0024】実施例2 1)鮮度保持剤の調製 3,6−ジチア−1.8−オクタンジオールを純水に溶
解し、0.1%(W/V)の水溶液を調製した。この水
溶液と、10mMの硝酸銀水溶液を純水に適当量混和し
た後、表2に示す種々の界面活性剤を混和することで、
本発明の鮮度保持剤の試験液を調製した。なお、各鮮度
保持剤の3,6−ジチア−1.8−オクタンジオールの
最終濃度は0.018%(W/V)であり、銀の最終濃
度は0.06mMとした。比較として界面活性剤を含ま
ないもの、3,6−ジチア−1.8−オクタンジオール
及び銀を含まないもの、及び純水のみの試験液を調製し
た。
解し、0.1%(W/V)の水溶液を調製した。この水
溶液と、10mMの硝酸銀水溶液を純水に適当量混和し
た後、表2に示す種々の界面活性剤を混和することで、
本発明の鮮度保持剤の試験液を調製した。なお、各鮮度
保持剤の3,6−ジチア−1.8−オクタンジオールの
最終濃度は0.018%(W/V)であり、銀の最終濃
度は0.06mMとした。比較として界面活性剤を含ま
ないもの、3,6−ジチア−1.8−オクタンジオール
及び銀を含まないもの、及び純水のみの試験液を調製し
た。
【0025】2)鮮度保持効果の評価 実施例1の2)と同様に行った。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 1)鮮度保持剤の調製 一般式(I)で表わされる構造を有し硫黄原子を介して
銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物の0.5%(W
/V)水溶液と、10mMの硝酸銀水溶液及び界面活性
剤とを純水に適当量混和することで、該有機化合物の濃
度が0.06%(W/V)、銀の濃度が0.2mMとな
る本発明の鮮度保持剤の試験液を調製した。なお、比較
として、界面活性剤を含有しないもの及び純水のみの試
験液を調製した。 2)鮮度保持効果の評価 カーネーション(フランシスコ)を採花後に長さを30
cmに切り、5本を1群として、試験液に切り口を浸漬
した。20℃で4時間処理した後、水道水に移し換え以
後20℃で毎日花の状態を観察した。
銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物の0.5%(W
/V)水溶液と、10mMの硝酸銀水溶液及び界面活性
剤とを純水に適当量混和することで、該有機化合物の濃
度が0.06%(W/V)、銀の濃度が0.2mMとな
る本発明の鮮度保持剤の試験液を調製した。なお、比較
として、界面活性剤を含有しないもの及び純水のみの試
験液を調製した。 2)鮮度保持効果の評価 カーネーション(フランシスコ)を採花後に長さを30
cmに切り、5本を1群として、試験液に切り口を浸漬
した。20℃で4時間処理した後、水道水に移し換え以
後20℃で毎日花の状態を観察した。
【0028】結果を表3に示す。表中の鑑賞日数は、花
弁の萎縮、しおれ、首折れで鑑賞価値を失った日までの
日数の平均である。
弁の萎縮、しおれ、首折れで鑑賞価値を失った日までの
日数の平均である。
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、切り花の花持ちを大き
く延長することができる切り花の鮮度保持剤及びその調
製方法、鮮度保持方法並びに切り花を提供できる。
く延長することができる切り花の鮮度保持剤及びその調
製方法、鮮度保持方法並びに切り花を提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表される構造を有し硫
黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物
と銀化合物との混合物、及び/又はそれらの反応生成
物、並びに界面活性剤を含む切り花の鮮度保持剤。 一般式(I) R1−S−R2(式中、R1、R2は
1価の有機基を表す) - 【請求項2】請求項1に記載の切り花の鮮度保持剤を含
む水溶液に切り花の切り口を浸漬することを特徴とする
切り花の鮮度保持方法。 - 【請求項3】使用する際の鮮度保持剤中の銀濃度が0.
001mM〜5mMであり、銀と前記一般式(I)で表
される構造を有し硫黄原子を介して銀と水溶性の錯体を
形成する有機化合物とのモル比が1/100〜1000
であることを特徴とする請求項2に記載の切り花の鮮度
保持方法。 - 【請求項4】請求項1に記載の切り花の鮮度保持剤で処
理されたか、又は請求項2又は3に記載の切り花の鮮度
保持方法を適用された切り花。 - 【請求項5】前記一般式(I)で表される構造を有し硫
黄原子を介して銀と水溶性の錯体を形成する有機化合物
と銀化合物と界面活性剤とを混合することを特徴とする
切り花の鮮度保持剤の調製方法。 - 【請求項6】使用に際し、水等の溶液で希釈すると請求
項3に記載の濃度になるように濃縮液として調整された
ことを特徴とする請求項1に記載の切り花の鮮度保持
剤。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2921098A JPH11217303A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花 |
US09/094,033 US6399106B1 (en) | 1997-06-13 | 1998-06-09 | Method for maintaining freshness of cut flower |
EP98110725A EP0883990A1 (en) | 1997-06-13 | 1998-06-10 | Method for maintaining freshness of cut flower |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2921098A JPH11217303A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11217303A true JPH11217303A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12269838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2921098A Pending JPH11217303A (ja) | 1997-06-13 | 1998-01-27 | 切り花の鮮度保持剤及びその調製方法、鮮度保持方法並びに切り花 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11217303A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7763149B2 (en) | 2005-08-19 | 2010-07-27 | North Carolina State University | Solar photocatalysis using transition-metal oxides combining d0 and d6 electron configurations |
-
1998
- 1998-01-27 JP JP2921098A patent/JPH11217303A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7763149B2 (en) | 2005-08-19 | 2010-07-27 | North Carolina State University | Solar photocatalysis using transition-metal oxides combining d0 and d6 electron configurations |
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