【発明の詳細な説明】
収穫後の植物の処理用組成物
本発明は収穫した植物の成長を引き続き促進させ、寿命を延ばす助けをするこ
とに関するものである。
植物、特に花や葉はいったん摘まれまたは収穫されると寿命が短くなることは
よくあり、摘まれた後は急速にしぼんでしまうかもしれない。例えば花および/
または葉などの切り取られた植物は茎を水に漬けてある程度しぼむのを防ぐこと
ができる。従来は、水は容器または花器に茎の長さの半分または3分の2くらい
の深さまで水を入れる(葉の付き具合によるが)。
花または葉など装飾用に切り取られた植物の需要は引き続き伸びている。しか
し、切り取られた植物の欠点の1つは収穫後の寿命が短い。植物が枯れる時期を
延ばすために様々な添加物が花器の水に混合される。これらの添加物としては、
茶匙一杯の砂糖(しょ糖)を単に添加することから予め用意された植物の養分の
袋まで様々である。しかし、切り取られた植物用の市販されている植物の養分(
例えば、”Chrysal”)は植物の腐食の速度を遅くするだけである。植物は生育
および/または成長し続けないので、植物の養分を花瓶の水に添加した場合でさ
えも、つぼみが成熟せず全く開花しないことがよくある。さらに、市販されてい
る植物の養分、例えば”Chrysal”はクリスタルガラスの容器に使用できず植物
の養分を完全に溶解するためにお湯に溶かさなければならない。
ギベレリンは植物の成長に一定の効果を及ぼすことが知られている植物ホルモ
ンである。ギベレリンを園芸の分野で応用する例としては、大きな種なし葡萄の
成長促進、ひまわりの種の発芽の促進、および柑橘類の成熟の予防などが挙げら
れる。
ギベレリン酸は植物ホルモンのギベレリン群の特定の仲間であり、塩素により分
解される。従って、水道の水にギベレリン酸が添加されると水道の水には細菌の
成長を抑制するために塩素が添加されているので数時間の内に完全に分解されて
しまう。
従って、ギベレリンが一般に植物に作用して必ず収穫後も引き続きその植物を
成長させるということがこれまで認められなかった。
従って、本発明は収穫した植物の成長を引き続き促進する組成物を提供し、該
組成物はギベレリンから成る。
好ましいギベレリンはギベレリン酸であり、特に好ましい形のギベレリン酸は
GA3として知られる異性体である。しかし、他の異性体の形のギベレリン酸も本
発明の組成物に使用できる。本発明の組成物は任意に2種類以上のギベレリン酸
異性体から成る混合物を含有してもよい。ギベレリンは、希釈されない該組成物
の0.005重量%から0.30重量%の割合で含有されることが好ましい。水で希釈さ
れる場合、ギベレリン酸の濃度は希釈された組成物の好ましくは1-30ppm、さら
に好ましくは1-10ppm、特に5-10ppmが好ましい。
”引き続き成長”と言う用語は、本発明により処理された場合の収穫された植
物は処理されなかった場合または従来の処理を受けた場合に比べて収穫後の開花
または生育が増大したという事実を指している。収穫した植物が既に花が満開で
あるか、さもなければ生育状態にない場合は、本発明は処理された植物を収穫時
と同じ状態に従来の処理法で可能であると思われるよりさらに長期間にわたり維
持できる。従って、本発明の組成物の効果は開花を増加させ(開花の程度を増や
し)、生育を増大させ、収穫後のしおれ枯れる速度を低下させ、寿命を延ばすこ
とが挙げられる。
つぼみがまだ熟さない状態の植物を収穫するという特別な場合は、このような
つぼみは収穫後に成熟することができずに開花に失敗することがよくある。しか
し、植物を本発明により処理する場合は、このようなつぼみの成熟および開花の
成功は非常に促進される。この効果は例えばフリージャなどの茎の長いつぼみの
たくさん付いた花の場合に特に顕著であり、最も上の方のつぼみ(および最も若
いつぼみ)は未処理の茎の場合よりもはるかに大幅に開花することができる。
本発明による組成物はまたなんら損傷を与えることなくクリスタルガラスの花
器で使用できるし、どんな温度でも、冷たい水でも溶かすことができるという利
点を有する。
本発明による組成物は例えば家庭などで使用する場合に普通の水道水に使用さ
れることになる場合、組成物に”塩素の除去剤”が添加されることは必至である
。
しかし、もし組成物が蒸留水または他の塩素を含まない水(例えば、井戸水また
は泉の水)に添加されるなら、塩素の除去剤は絶対的な要件ではない。
ここで使用される”塩素の除去剤”という用語は遊離する塩素分子を除去し、
ギベレリン酸分解効果を軽減する能力を有する薬剤を指す。適当な”塩素除去剤
”としては、メタ−亜硫酸水素ナトリウムおよび亜流酸ナトリウムが挙げられる
。”塩素除去剤”は、本発明による組成物を調製するために使用される水から遊
離塩素分子を除去するのに必要な量を添加する。適当な量は希釈されない場合の
組成物の1.5-3.5%であり、希釈された組成物の5-500ppmであることが判明した
。
別の実施態様では、本発明は水道水と接触している収穫された植物の成長を引
き続き促進するための組成物を提供し、前記組成物はギベレリン酸と塩素除去剤
とから成る。本発明による組成物はギベレリン酸GA3および塩素除去剤としての
メタ−亜硫酸水素ナトリウムから成るのが好ましい。
既に使用され以後も使用される”収穫された植物”という用語は全体としての
植物から分離された植物の部分を指す。特に、この語句は、花、花の頭部、花を
支える茎、茎、葉、葉状の茎、葉、根、つる、種、果実および/または植物の他
の部分などを包含する。
本発明の組成物は任意にさらに浸透圧調節剤を含有する。このような浸透圧調
節剤は、本発明の組成物が希釈されると処理される植物の細胞液と等張になるよ
うにするためのものである。適当な浸透圧調節剤としては低分子量の糖類が挙げ
られる。例えば、単純な砂糖、例えば単糖類または二糖類(例えば、グルコース
またはしょ糖)がこの目的に適しており、費用の点からも便利である。他の例と
しては、フラクトース、マルトトリオースなどのトリオース、マンニトールおよ
びソルビトールなどのグルコース水和物、ペンタエリスリトールなどのポリオー
ル、それらの誘導体または混合物が挙げられる。浸透圧調節剤は希釈されない場
合の組成物の75-98%を占めることができる。希釈組成物の適当な濃度は1リッ
トル当たり2-20g(2000-20000ppm)である。
pH調節剤、例えば酸、好ましくは有機酸も含まれる。有利には、組成物のp
Hは植物の細胞液のpHに近い、3.5-7の範囲、好ましくは3.5-5.5の範囲にすべ
きである。このタイプの低いpHは細菌の成長も制限する。適当な有機酸の例と
しては、くえん酸、酢酸、酒石酸、プロピオン酸、乳酸が挙げられる。他の有機
酸も勿論当該技術に精通した者なら周知である。さもなければ、”in situ(本
来の場所)”で酸を発生させる化合物も使用できるし、非常に少量の鉱酸も使用
できる。有機酸を使用する場合の適量は選ばれた酸または酸の混合物の分解率次
第であるが、希釈されない場合の組成物の0.05-5.00%の範囲である。
さらに、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、酒石酸ナトリウムカリウム、燐酸
水素カリウムなどの緩衝液もpHを適当な値に維持する助けをするために組成物
に添加できる。しかし、水中のカルシウムの値が既に高い硬水域では、緩衝液は
乳酸カルシウムなどのカルシウム塩でない方が好ましい。このような状況では、
酒石酸ナトリウムカリウムは好ましい緩衝液である。
カフェインなどの色安定剤も花の色の変化、特に退色を防ぐために本発明によ
る組成物中に添加されるのが好ましい。カフェインの量は好ましくは希釈されな
い場合の組成物の0.15-0.20%であり、希釈された組成物の場合は15-20ppmであ
る。
他の添加物としては、カルシウムイオン、ビタミン基剤(例えば、マンニトー
ルおよびミオイノシトール)、窒素塩またはアンモニア性窒素、カリウムイオン
、燐酸塩、アミノ酸(例えば、グリシン)、樟脳および生物毒、例えば殺菌剤(
カルベンダジンなど)、抗生物質および殺菌剤(クロロシアヌール酸ナトリウム
、パラーニトロフェノール、チオグリコール酸ナトリウム、安息香酸、サリチル
酸、オキシン、アントラキノン)などが挙げられる。
さらに、エチレンガスを吸収するあるいは除去する薬剤を添加するのが望まし
いかもしれない。エチレンは植物により生成され、老化剤(または成熟剤)とし
て作用する。適当なエチレン除去剤の1例は樟脳である。
重金属、すなわちアルミニウムより重い金属は本発明の組成物中に含まれない
のが特に望ましい。これに関して、キレート化剤、例えば、EDTA(エチレン
ジアミンテトラ酢酸)またはDTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)また
はそのナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩が、組成物を調製する水に
含まれる汚染重金属を除去するために添加してもよい。キレート化剤の含有量は
1リットル当たり0.2g(200ppm)であるのが好ましい。硫酸アルミニウムなど
の
凝集剤も花瓶の水を澄んだ透明な水に維持するために添加してもよい。
上で定義したように、重金属を含有させないことが一般に望ましいが、いくつ
かの元素は根の組織と接続されている場合に植物の機能および生育に必要であり
、切り取られた花の場合でさえも有利な効果を与えることができる。このような
元素は一般に痕跡量が含まれるので、痕跡元素として知られている。下記の痕跡
元素は本発明による希釈された組成物に塩の形で下記の濃度となるように添加さ
れるものとする:
ホウ素 0.003ppm
銅 0.003ppm
鉄 0.030ppm
マグネシウム 0.020ppm
マンガン 0.003ppm
マリブデン 0.003ppm
いくつかの地域では、フッ化物を約1ppmの濃度のフッ化ナトリウムの形で水に
添加している。フッ化物イオンは茶色に変色させることにより切り花を駄目にす
ることで知られている。フッ化イオンの2つの主な効果が知られている。第一に
、フッ化イオンは植物の細胞からカルシウムイオンを大量に流出させることによ
り細胞の浸透圧のバランスを失わせることができる。第二に、フッ化物イオンは
非可逆的にアデノシン三燐酸と反応するが、この反応は全ての細胞質の合成の基
礎である。従って、本発明の組成物と共に使用されるべき水からフッ化イオンを
除去することは明らかに望ましい。従って、本発明の組成物はさらにフッ化物イ
オン捕集剤を含有してもよいと思われる。適当なフッ化物イオン補修剤としては
、グルコン酸カルシウム、イオン交換樹脂、アデノシン三燐酸、アリザリン−S
などのアリザリン染料などが挙げられるが、これらはフッ化物イオンを特定する
。グルコン酸カルシウムは緩衝液としても役立つので特に好ましい。
黄すいせんおよびすいせんの場合、切られた黄すいせん/すいせんの茎は実際
に他の切り花に毒性の物質を出すので他の切り花と混ぜて使わないようにしてい
るのが現状である。この物質はとりわけ液体を木質内に運ぶ維管束系を塞ぐこと
により他の花に悪影響を与えるゴム糊状の粘着質のものである。しかし、ゴム糊
状の浸出物は例えば半セルロース、ペクチン、ガム質などの多糖類の混合物であ
るので、一定の酵素製剤により消化できる。本発明の別の実施態様により、本発
明の組成物にはさらに酵素製剤も添加できる。適当な酵素製剤としては、工業的
規模で多糖類を分解するために普通使用される植物由来のものが挙げられる。こ
のような多糖類におけるα-(1→4)、α-(1→6)、β-(1→4)、β-(1→3)結合を壊
すことのできる酵素の混合物はこれに関して特に有用であるアミラーゼおよびグ
ルコナーゼと共に使用される。好ましくは、このような酵素は希釈された組成物
には数ppmの量が含まれる。このような酵素を含有させることの有利な副作用は
、多糖類がグルコースとフルクトースに分解され、切り花はこれを養分としてま
たは浸透圧調節剤として利用できることである。
本発明による組成物は、例えば粉末、錠剤、顆粒剤、溶液または懸濁液などど
んな形状でも都合のいい形にすることができる。一般に、粉末状または錠剤の組
成物が輸送または必要時まで貯蔵するのに非常に好都合である。次に、該粉末ま
たは錠剤をただ一定量の水に添加し使用前にかき混ぜればよい。さもなければ、
組成物を液体濃縮物に形成し使用前に希釈することもできる。組成物の希釈液お
よびすぐ使用できる状態の物も本発明の範囲内である。希釈液、すぐ使用できる
組成物は濃縮組成物を1リットル当たり2-25g、好ましくは5-20g添加するのが
好ましい。従って、水中の組成物成分の合計濃度は2000-25000ppmであり、好ま
しくは5000-20000ppmである。
本発明に添加され、その一部を形成する水の温度は50℃より低く例えば、40℃
である。所望により、水の温度は2℃から32℃までの範囲、例えば8℃-26℃にも
できる。
収穫された植物を組成物の希釈水溶液に入れる。植物を収穫後ずっと組成物中
にいれたままにする。時々、組成物の量が上まで来ているように必要に応じて注
ぎ足す。
本発明の組成物はどんな種類の切り取られた(収穫された)植物にも使用され
るが、特に市販の花および庭の花、低木、葉などに使用できる。本発明の組成物
は切り花、切り取られた低木、特にバラやアヤメやカーネーション、百合、水仙
、スイートピー、フリージャー、ポピー、らん、菊、ライラック、ユーカリ樹、
ク
リスマスツリーに特に有用である。本発明の組成物は、茎の柔らかい花類、例え
ばアネモネ、フロックス、スイートウイリアムズなど通常は栄養の足りない花瓶
に生けられる花に特に適している。
本発明の組成物は、英国特許出願番号9309095.9および9317063.7による優先権
を主張している出願人の同時係属特許出願に記載の植物を維持するための組成物
で予め処理された植物にも使用できる。
別の態様から鑑みて、本発明はまたギベレリン、好ましくはギベレリン酸また
は前述のようにギベレリンを含有する組成物を収穫された植物の成長を引き続き
促進するために、特に植物が水道水または他の形の塩素含有水で濡らされる場合
に使用することをも包含する。
さらに別の態様から鑑みて、本発明は収穫された植物を維持する方法を提供し
、前記方法は前記植物を前述のギベレリン、好ましくはギベレリン酸を含有する
組成物で処理することからなる。本発明のこの実施態様を発展させて、例えば水
道水などの塩素を含む水と接触する収穫後の植物を維持する方法が提供され、前
記方法は前記植物をギベレリン酸と塩素除去剤とを含有する組成物で処理するこ
とから成る。
さらに別の実施態様に鑑みて、本発明は植物の収穫後の成長を促進する方法を
提供し、前記方法は前記植物を収穫後に前述のギベレリン、好ましくはギベレリ
ン酸から成る組成物で処理することから成る。また、前記植物が水道水または他
の塩素含有水と接触する場合には、組成物がギベレリン酸および塩素除去剤から
なる。
さらに別の態様において、本発明は前述のように組成物で処理された収穫後の
植物を提供する。
本発明はさらに下記の実施例を参照して説明されるがこれに限定されるもので
はない。
実施例1
各成分は一緒に混合され、且つ使用前に水で7g/リットルの濃度に希釈され
た(例えば、水1リットル当り、上記組成物全体の7g)。
実施例2
各成分は一緒に混合され、且つ使用前に水で11g/リットルの濃度に希釈さ
れた。
実施例3
各成分は一緒に混合され、且つ使用前に水で6g/リットルの濃度に希釈され
た。
実施例4
丁度開花前のルナリア・アヌア(アブラナ科ギンセンソウ属)の茎が、12本
採取された。茎は4つの組に分けられ、フラスコ内に入れられた。各フラスコに
は、作業溶液A、B、C又はDの内から、それぞれ一つの溶液が、150mlづ
つ注ぎ込まれた。溶液A(照査標準1)は、水と、細菌の成長を抑制するための
0.02g/リットルの殺生物剤のみを含有するものであった。
溶液B(照査標準2)は、下記の物質を含むものであった。
溶液C(照査標準3)は、提供された指示に従って調製された市販の植物用栄
養物(Chrysal)を含むものであった。
溶液D(試験溶液)の含有物は下記の物質であった。
溶液全体に亘ってPHの目盛りが,PHメーターで5.0乃至5.5となるよ
うに、クエン酸又は酒石酸が添加された。
花の咲く茎は、毎日検査され、最終的結果が記録された。
結果
照査標準1(溶液A)においては、植物は5日で駄目になった。照査標準2
(溶液B)においては、植物は緑色を保持したが、若干の花弁が落下した。照査
標準3(溶液C)においては、照査標準2よりも栄養物の働きは良好であったが
、試験溶液(溶液D)よりもかなり悪い結果となった。試験溶液(溶液D)にお
いては、茎の長さが15%伸長し、開いた小花の数も多く、花弁の落下は少なか
った。
14日経過後の結果は、表1に記載した通りである。
実施例5
丈夫なイリダセアエ(アヤメ)の茎45本が、同数の三つのグループに分割さ
れた。各グループは、1リットルの作業溶液を満たしたフラスコに入れられ、フ
ラスコはそれぞれ別個に保管された。第一のグループ(グループA)は、ただの
水だけの中に置かれ、今一つのグループ(グループB)は、試験溶液の中に置か
れ、最後のグループ(グループC)は、現行の最良の実施条件と考えられている
条件のもとで保持された(すなわち、花は「Chrysal」を含有する5℃の
水の中に置かれた)。各花は毎日検査された。試験は、最初の7日間は光なしで
行なわれた。8日目に、生き残っている花が薄暗く照明された室内に移された。
試験溶液の含有物質は、下記の通りであった。
結果は表2に示す通りである。この表においては、「湿気で腐る」なる表現は
、「腐食する」ことを意味する。従って、「湿気で腐った」なる表現は、「腐食
している」ことを意味する。
実施例6
上記の各成分を相互に混合し、且つ全成分の一部を水によって11g/リット
ルの濃度に希釈して、試験溶液が準備された。
二本のクリスマスツリーが試験溶液内に置かれ、18日間の経過後に、その内
の一本が取り除かれた。4ヵ月後になっても、試験溶液内に残されたクリスマス
ツリーは、僅かな葉を落としただけで依然として緑色であったが、試験溶液から
出された方のクリスマスツリーは、茶色に変色し、その葉はすべて脱落した。
実施例7
15本のイエロウ・カーネーションの茎が、同数の三つのグループに分割され
て、それぞれ1リットルの作業溶液を満たしたフラスコ内に置かれた。第一のグ
ループ(グループA)は、カフェインを含有しない試験溶液Aの中に置かれ、今
一つのグループ(グループB)は、カフェインを含有する試験溶液Bの中に置か
れ、残りのグループ(照査標準グループ)は、水の中に置かれた。
試験溶液成分は、次の通りであった。
試験溶液A
各成分は一緒に混合され、且つ使用前に水で11g/リットルの濃度に希釈さ
れた。
試験溶液B
各成分は一緒に混合され、且つ使用前に水で11g/リットルの濃度に希釈さ
れた。
一週間後に、特に昼光のなかで検査をしたときには、試験溶液B中の茎は、試
験溶液A及び水の中の茎よりも明らかに濃い色であった。このことは、明らかに
色彩安定剤としてのカフェインの効果を示すものである。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK
,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,
NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S
K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN
(72)発明者 ジェニングス,ローレンス・ウィリアム・
アーヴィン
イギリス国ファイフ ケイワイ10・2エル
ティー,ピッテンウィーム,セント・アブ
ズ・クレセント 3