JPH11217039A - 自動車のブレーキランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のブレーキペダルを踏むことで点灯す
るブレーキランプにおいて、交差点で右折する車が対向
車と衝突したり、横断歩道で直進する車に跳ねられるこ
とがないようにしたブレーキランプの提供。 【解決手段】 ブレーキランプ２を自動車のフロント側
にも取付けし、ブレーキペダルを踏んだ際にフロント側
のブレーキランプ２も点灯して対向車が停止することが
分かり、また横断歩道の手前で停止することが分かるよ
うにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動車のブレーキラ
ンプに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】あらゆる自動車にはブレーキ装置が備わ
っていて、走行している自動車を停止させたり、スピー
ドを抑える場合にはブレーキペダルを踏み込んで制動し
ている。近年の自動車、特に乗用車のブレーキ装置には
コンピュータが使用され、ブレーキペダルを踏み込んだ
場合に、前後の車輪が完全ロックしてスリップしないよ
うにオートマチックブレーキコントロール装置が採用さ
れていて、雪道を走行する場合や雨天時のスリップ事故
を未然に防止するようになっている。しかし、いずれに
してもブレーキペダルを踏まない限りは自動車を制動す
ることは出来ない。

【０００３】ところで、全ての自動車にはブレーキペダ
ルを踏むと同時に後方の車にその状態を知らせるため
に、ブレーキランプが点灯するようになっている。ブレ
ーキランプはブレーキペダルに足を載せて僅かでも踏む
ならば点灯するようになっていて、前方を走行する自動
車がスピードを落とすことを後方の車に知らしめること
が出来る。

【０００４】しかし、近年交差点や横断歩道で事故が多
発しているが、これは直進してくる自動車が赤信号にな
っても交差点に進入して、右折する対向車と衝突してし
まう場合が多い。また横断歩道を渡ろうとする歩行者が
横断歩道の手前で停止しない車に撥ねられてしまうとい
った事故が多い。

【０００５】勿論、直進してきた自動車が完全に停止し
たことを確認したところで、右折したり、横断歩道を渡
れば問題はないが、停止してくれるものと思い込んで右
折したり、横断歩道を渡るために発生する事故である。
交差点の信号が赤になれば当然進入してはならず、横断
歩道を渡ろうとする歩行者がいれば、停止しなくてはな
らないが、ブレーキを踏んでいるか否かは全く分からな
い。歩行者にしてみれば、停止してくれるものと思い込
んで渡ろうとする場合に発生する事故である。

【０００６】

【本発明が解決しようとする課題】このように、交差点
や横断歩道での交通事故が多い訳であるが、本発明が解
決しようとする課題はこの問題点であり、直進してくる
自動車が停止するか否か、すなわち、ブレーキをかけて
いるか否かが対向車側からも分かり、横断歩道を渡ろう
とする歩行者にも分かるようにしたブレーキランプを提
供する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のブレーキランプ
は自動車の後方はもとより、フロント側にも備えたもの
である。したがって、ブレーキペダルに足を載せて踏み
込むならば、後方の車には従来通り車が停止又はスピー
ドを落とす旨が分かり、同時に前方の車にも同じように
分かるようにしている。したがって、交差点において右
折する場合、直進してくる対向車が停止するか否かが分
かって安心して右折することが出来、また歩行者は直進
してくる自動車が横断歩道で停止するか否かを知ること
が出来る。少なくとも停止する意志があることを早めに
知ることが出来る。仮に信号が赤であっても、フロント
側のブレーキランプを点灯しないで交差点に近づく自動
車には停止する意志がないことが分かり、右折すること
を待たねばならない。同じように横断歩道を渡る場合
も、自動車が手前で停止する意志があるか否かを知るこ
とが出来る。

【０００８】ここで、自動車のフロント側に設けるブレ
ーキランプは後方のブレーキランプと同じように赤色又
はこれに近い色彩とし、夜間点灯するヘッドライトの光
によって区別がつかないようなブレーキランプではいけ
ない。そして、このブレーキランプの取付け箇所は特に
限定せず、一般にはヘッドライトの付近又はバンパーの
外側部、時にはフロントガラスの内側で、運転席の正面
に設けることも出来る。更にドアミラーの前面を利用し
てブレーキランプを取り付けたり、屋根であったり、ボ
ディーの側面に設けることも出来る。要するにフロント
側に居る人又は車の運転手が分る位置であればよい。

【０００９】このフロント側のブレーキランプの形態や
場所を限定しないことは勿論のこと、例えばフロント側
の方向指示ランプを併用することも出来る。またヘッド
ライトの中に同時に組み入れることもあり得る。したが
って、ブレーキペダルを踏むならば、両方向指示ランプ
が点灯したりヘッドライトが赤い光を放すようにするこ
とも出来る。夜間点灯している場合であれば、自動的に
ライトの光度を下げてブレーキランプの光が目立つよう
に制御することは可能である。以下、本発明に係る実施
例を図面に基づいて詳細に説明する。

【００１０】

【実施例】図１は本発明のブレーキランプを備えた自動
車の外観であり、自動車本体の形態は問わない。すなわ
ち乗用車、トラック、バス等あらゆる車を対象とする。
同図の自動車は乗用車であり、フロントバンパー１の両
サイドにブレーキランプ２、２を備えている。フロント
側のブレーキランプ２もリヤ側ブレーキランプと同様に
赤ランプが用いられ、点灯することで目立つ光としてい
る。

【００１１】図２は本発明の他の実施例であり、フロン
トバンパー１にはその両サイドに方向指示ランプ３、３
が取着され、走行する方向を変える時にはこのランプ
３、３を点滅させる。そして、フロントバンパー１の中
央にはほそ長いブレーキランプ４を備えている。勿論、
フロント側ブレーキランプをフロントバンパー１に取付
けなければならない訳ではなく、フロントグリルの両サ
イドに設けたり、後部座席の後方にあるリヤガラス内側
に設けているリヤ側ブレーキランプのように、運転席の
正面でフロントガラスの内側に取付けることも出来る。

【００１２】しかし、夜間にはヘッドライトを点灯しな
ければならないために、このライトの光によって対向車
の運転者や歩行者が確認出来ないようでは意味がなく、
そのためにヘッドライトの光によって、遮られない箇所
に備えられる。ヘッドライトの光が強い場合にはブレー
クペダルを踏み込むと同時に自動的に光度を下げるよう
制御してもよい。

【００１３】ところで、フロント側ブレーキランプはブ
レーキペダルを踏むことでリヤ側ブレーキランプと同時
に点灯し、ブレーキペダルから足を外すことで消灯す
る。勿論、フロント側ブレーキランプは一旦自動車が停
止してしまえば点灯している必要はないために、所定時
間が経過することで自動的に消灯するように制御するこ
とは自由である。以上述べたように、本発明のブレーキ
ランプは自動車のフロント側にも備えたものであって、
次のような効果を得ることができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明のブレーキランプは自動車のリヤ
側及びフロント側にも備えられていて、ブレーキペダル
を踏むならば、これら両ブレーキランプは点灯する。し
たがって、後方を走行している自動車は前の車のリヤ側
ブレーキランプが点灯することで車の走行スピードが低
下し、また車が停止することを確認することが出来、追
突しないように自らの車にもブレーキをかけることが出
来る。

【００１５】一方、フロント側ブレーキランプが点灯す
ることで、交差点に進入する自動車が停止する旨を知る
ことが出来、安心して交差点での右折を行い得る。特に
赤信号に変わる瞬間に、交差点に進入しようとする自動
車が停止するか否かの判断が出来、交差点での衝突事故
を防止する上で大きな効果がある。

【００１６】また従来であれば、赤信号に変わっても直
進する自動車が完全に停止しなければ右折できなかった
が、フロント側のブレーキランプの点灯でもって停止す
ることが分かるために、僅かではあるが右折を早く行う
ことが出来、交通渋滞を解消する効果もある。一方、横
断歩道を歩行者が渡る場合であっても、直進してくる自
動車のフロント側ブレーキランプを確認することで、安
心して渡ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のブレーキランプを備えた自動車。

【図２】本発明のブレーキランプを備えた自動車。

【符号の説明】

１ フロントバンパー ２ ブレーキランプ ３ 方向指示ランプ ４ ブレーキランプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のブレーキペダルを踏むことで点
   灯するブレーキランプにおいて、自動車のリヤ側のみな
   らずフロント側にも備えたことを特徴とする自動車のブ
   レーキランプ。