JPH1121555A - 可逆的表示方法 - Google Patents

可逆的表示方法

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JPH1121555A
JPH1121555A JP18225298A JP18225298A JPH1121555A JP H1121555 A JPH1121555 A JP H1121555A JP 18225298 A JP18225298 A JP 18225298A JP 18225298 A JP18225298 A JP 18225298A JP H1121555 A JPH1121555 A JP H1121555A
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量磁郎 明石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱の制御により繰り返し表示が可能であり、
熱安定性、コントラスト、経済性に優れた可逆性表示媒
体を用いる可逆的表示方法を提供する。 【解決手段】 基材上に、下記式(I)および(II)で
示される繰り返し単位から構成される共重合体、または
下記式 (III)および(IV)で示される繰り返し単位から
構成される共重合体を有する側鎖型高分子液晶層を設け
た可逆性表示媒体を使用し、該側鎖型高分子液晶層を白
濁状態に保持し、次いで、該側鎖型高分子液晶層を加熱
して透明状態とする可逆的表示方法である。 【化1】 (式中、k、m及びnは、1〜30の整数であり、A、
B、C及びDは、それぞれ特定の液晶分子残基を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱による可逆的表
示方法に関する。すなわち、本発明は、紙、感熱紙、オ
ーバーヘッドプロジェクター(OHP)表示シートなど
のプロジェクター表示媒体や、ホワイトボード状大面積
表示用媒体を用いて熱を制御することにより繰り返し消
去/表示可能な省資源上有利な可逆的表示方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】人類は、紙を情報の表示、保存のメディ
アとして長く利用している。近年のフラットパネルディ
スプレーの普及に伴うペーパーレス化の流れにおいて
も、その使用量は減らず、むしろ増加する一方である。
これは、紙が目に優しい反射型表示媒体であり、かつフ
レキシブル性やポータブル性に優れた表示、保存メディ
アであることが最大の理由と考えられる。また、紙以外
の表示方法としては、ポリエステルフィルム上にトナー
像を形成し、OHPを使用して大面積表示を得ることも
広く実施されている。しかしながら、これらの表示方法
における紙やプラスチックの大量使用は、資源問題、環
境問題の上から問題視されている。この様な状況の下
で、紙に代わる表示媒体の技術が開示されている。例え
ば、高分子母材に有機低分子化合物を分散し、加える熱
の制御によって光の散乱、透過を制御して表示を行う可
逆性感熱表示媒体(特開昭54−119377号公報、
特開昭55−154198号公報)、複数の高分子をブ
レンドした膜からなり、熱によって相分離をコントロー
ルして表示を行うもの(特開昭60−180887号公
報、特開昭62−116192号公報)、或いは高分子
液晶を用いた同様な原理による可逆性表示媒体(特開平
2−117888号公報、特開平3−53285号公
報)が開示されている。また、二枚の透明電極間にスメ
クチック液晶を封入し、電界と熱の作用によって画像の
形成および消去を繰り返し行なう熱アドレス方式のプロ
ジェクター表示装置も、高解像の表示が得られることか
ら注目されている。(Electronics Let
ters,11(4),73(1975)およびApp
l. Phys. Lett.,22(3),111
(1973)参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高分子
母材に有機低分子化合物を分散した膜からなる可逆性感
熱表示媒体や、複数の高分子をブレンドした膜からなる
可逆性感熱表示媒体は、混合二成分の相溶状態を熱によ
って制御し、光透過状態と光散乱状態を可逆的に繰り返
すものであるが、繰り返しに伴って、上記分散または混
合する二成分の劣化や、表示に際しての二つの状態の不
明瞭化などによってコントラストが低下し、繰り返し回
数が制限されてしまうという問題があった。また、公知
の高分子液晶を用いた可逆性表示媒体においては、表示
コントラストが低く、記録の保存安定性に問題があっ
た。さらにまた、従来使用されているOHPシートに関
しては、実質上一回のみの使用に限定され、省資源や経
済性、さらに環境の点からも問題があった。
【0004】さらに、スメクチック液晶を使用した熱ア
ドレス方式のプロジェクター表示装置においては、表示
セルを形成する電極基板がガラスであり、またセルギャ
ップの精度が要求されるために、可撓性が無く、また強
い光源を使用するプロジェクターにおいては発生する熱
に対する表示の安定性等に問題があった。さらにコスト
が高くなる欠点をも有していた。
【0005】本発明は、従来の技術における上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発
明の目的は、紙やOHP用表示シートのように使用可能
であり、かつ、熱の制御により繰り返し性、表示コント
ラスト、保存安定性を解決した可逆性表示媒体を用いる
可逆的表示方法を提供することにある。本発明の他の目
的は、熱の制御により繰り返し表示可能であり、熱安定
性、コントラスト、経済性に優れたプロジェクター用表
示シートを用いる可逆的表示方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の可逆的表示方法
は、基材上に、下記式(I)および(II)で示される繰
り返し単位から構成される共重合体、または下記式 (II
I)および(IV)で示される繰り返し単位から構成される
共重合体を有する側鎖型高分子液晶層を設けた可逆性表
示媒体を使用し、該側鎖型高分子液晶層を白濁状態に保
持し、次いで、該側鎖型高分子液晶層を加熱して透明状
態とすることを特徴とする。
【0007】
【化3】 [式中、Ra およびRb は、それぞれ水素原子、メチル
基およびハロゲン原子から選択される基を表わし、A、
CおよびDは、それぞれ下記式(a)〜(j)で示され
る液晶分子残基から選ばれる基を表わす。
【0008】
【化4】 (式中、XおよびYは、それぞれ単結合または−N=N
−、−N(→O)=N−、−CH=N−、−N=CH
−、−COO−、−O−CO−およびエチニレン基から
選択される基を表わし、R1 はアルコキシ基、ハロゲン
原子、シアノ基、カルボン酸基、アルキル基から選択さ
れる基を表わし、pは1〜5の整数を表わし、pが2以
上の場合、それぞれのR1 は異なるものであってもよ
い。) Bは、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基又はアルケニ
ル基で置換されていてもよいフェニル基、複素環基、ア
ミノ基、シアノ基、−COOR2 、−OCOR2および
−CONR2 3 から選択される基を表わし(ただし、
2 およびR3 は、それぞれ水素原子、またはハロゲン
原子もしくは複素環基で置換されていてもよい炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、肪環式基、ヒドロ
キシアルキル基、ヘテロ原子を含むアルキル基および置
換されていてもよいフェニル基から選択される基を表わ
す。)、k、mおよびnは、それぞれ1〜30の整数を
表わす。ただし、A、B、CおよびDは、それぞれ2種
以上の基より構成されていてもよい。]
【0009】本発明に使用される可逆性表示媒体におい
て、基材上に、熱の作用によって透明状態および光散乱
状態を繰り返し実現することが可能な、側鎖型高分子液
晶を構成成分とするものは、書き替え可能なプロジェク
ター用表示シートとして使用することができるが、その
場合、側鎖型高分子液晶が、上記式 (III)および(IV)
で示される繰り返し単位から構成される共重合体である
ことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、本発明に使用される側鎖型高分子液晶につ
いて説明する。本発明における側鎖型高分子液晶は、下
記に詳記するアクリル系の重合性基を有する液晶性モノ
マーと特定の非液晶性モノマーの少なくとも二成分を必
須成分とした共重合体、または、重合性基としてアクリ
ル酸エステル基を有する液晶性モノマーと重合性基とし
てメタクリル酸エステル基を有する液晶性モノマーの二
成分を必須成分とする共重合体から構成される。この構
成によってアクリル系液晶ホモポリマーやメタクリル系
液晶ホモポリマーでは実現できなかった表示の熱安定性
や高い表示コントラスト、繰り返し性や記録の安定性が
実現され、プロジェクター表示材料その他の可逆性表示
媒体として最適な特性を有するものとなる。
【0011】本発明における上記の共重合体は、各重合
性モノマーを所定量混合し、通常のラジカル重合やイオ
ン重合を行った後、精製することによって、例えば、ア
ルコールやエーテル等の貧溶媒を用いて精製することに
よって製造することができる。本発明における側鎖型高
分子液晶の製造のために使用可能な液晶性モノマーとし
ては、Makromol.Chem.p273,Vo
l.179(1978),Eur.Polym.J.,
p651,Vol.18(1982)およびMol.C
ryst.Liq.Cryst.,p167,Vol.
169(1989)等に開示されているものがあげられ
るが、例えばビフェニル系、フェニルベンゾエート系、
シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、アゾ
ベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジン系、ジ
フェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエート系、シ
クロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系などの剛直
な分子に、所定の長さのアルキルスペーサーを介して、
アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが結合
した種々化合物があげられる。
【0012】これらの化合物の具体的な構造式を下記に
示す。 CH2 =C(Ra )−COO−(CH2 k −O−A (式中、Ra 、Aおよびkは前記したものと同意義を有
する。)
【0013】また、非液晶性モノマーとしては、種々汎
用のモノマーが使用可能であり、その具体例を列記する
と、(メタ)アクリル酸のC1 〜C30アルキルエステル
およびその誘導体、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミ
ノエチルエステル、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリルアミド、スチレンおよびスチレン誘導体、
(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ンおよびN−ビニルピロリドン等があげられる。次に、
それぞれの共重合体について説明する。先ず、液晶性モ
ノマーと特定の非液晶性モノマーとの少なくとも二成分
を必須成分とする共重合体について説明すると、これら
二成分の共重合比は、目的とする特性によって種々変化
させることができるが、液晶性モノマーの含有量が50
〜99重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは80
〜98重量%の範囲である。
【0014】また、アクリル酸エステル基を有する液晶
性モノマーとメタクリル酸エステル基を有する液晶性モ
ノマーの二成分を必須成分とする共重合体において、共
重合体を製造するための液晶モノマーを選択するに際し
ては、重合性基であるアクリル基およびメタクリル基の
みを異にし、他は同一構造を有する二つの液晶性モノマ
ーを使用してもよいし、全く構造の違う二種の液晶性モ
ノマーを使用しても構わない。さらにアクリル系および
メタクリル系の液晶性モノマーをそれぞれ複数種類使用
することも可能である。
【0015】アクリル酸エステル基を有する液晶性モノ
マーとメタクリル酸エステル基を有する液晶性モノマー
の二成分の共重合比は、目的とするコントラストおよび
熱安定性によって種々変化させることができるが、メタ
クリル酸エステル基を有する液晶性モノマーが5〜95
重量%の範囲であり、好ましくは10〜80重量%の範
囲である。なお、上記二種類の共重合体における各必須
成分の共重合の形態は、ランダム、グラフト、交互等公
知の種々形態をとることが可能であり、特に限定される
ものではない。
【0016】また、共重合体の分子量は、重量平均分子
量で1000〜50万の範囲のものであるが、成膜性、
強度や応答速度の点から、特に1万〜10万の範囲が好
ましい。重量平均分子量が1000よりも小さい場合
は、共重合体の成膜性や自己保持性が低下し、また、5
0万よりも大きい場合には、電場による応答性や配向性
が低下する。
【0017】上記の二種類の共重合体において、特にア
クリル酸エステル基を有する液晶性モノマーとメタクリ
ル酸エステル基を有する液晶性モノマーの二成分を必須
成分とする共重合体は、記録の熱安定性、透過光コント
ラストが高く、OHP表示シートの如くプロジェクター
表示媒体として有用である。本発明における側鎖型高分
子液晶は、上記した二成分を必須の成分として構成され
る共重合体である、この共重合体に他の成分を加えた組
成物として用いても構わない。
【0018】例えば、耐候性の向上を目的として、ヒン
ダードアミンやヒンダードフェノール等の各種酸化防止
剤を添加してもよく、また、表示のコントラストを向上
させる目的で、アントラキノン系、スチリル系、アゾメ
チン系やアゾ系等の各種二色性色素を添加してもよい。
さらにまた、レーザー光による熱書き込みを効率的に行
うために、各種レーザー光吸収色素(780〜830n
mの一般的に使用される半導体レーザーを用いる場合
は、フタロシアニン、スクアリリウムやアズレニウム等
の近赤外吸収色素が使用可能)を添加するのが好まし
い。上記した種々の成分の添加量は、液晶組成物中に
0.01〜5重量%の範囲が好ましい。以上に述べたほ
かに、表示特性の向上を目的として、低分子液晶を1〜
20重量%の範囲内で添加しても構わない。
【0019】次に、本発明に使用される可逆性表示媒体
の構成および記録/消去方法について説明する。本発明
に用いる可逆性表示媒体は、その記録方法および消去方
法によって種々の態様をとることが可能である。図1お
よび図2にそれらの態様を示す。図において、1は高分
子液晶層、2は基材、4は保護層、5は着色層である。
【0020】本発明の可逆的表示方法は、熱制御記録/
消去方法と称されるものであり、熱の制御によって記録
/消去を行う方式であり、液晶分子を配向させる必要が
ない最もシンプルな方式である。この方式に使用される
代表的な構成を示す可逆性表示媒体は、図1および図2
に示す模式的断面図を有するものである。基材2上に高
分子液晶層1を積層したものを基本構造とし、所望によ
り、表面強度或いは耐熱性の改善を目的として、保護層
4を設けてもよい。また、着色層5を設けることも可能
である。
【0021】次に、記録/消去の方法を説明する。この
高分子液晶層の塗布後の性状は、微小に分散された液晶
ドメインによる光散乱状態(白濁)を呈する。これにサ
ーマルヘッドやレーザー等により部分加熱し、等方性状
態とした後、急冷することによって、加熱部分が等方性
状態に固定されるために、記録部分は透明になる。この
記録に要する加熱手段は、熱配向初期化方式と基本的に
同様であるが、冷却速度をその方式と比べて速くする点
が異なる。この様な記録時における加熱手段としては、
例えば、サーマルヘッドを用いることができ、その場
合、短いパルス幅の高いエネルギーをサーマルヘッドに
印加することにより達成される。一方、消去する場合
は、長いパルス幅の弱いエネルギーをサーマルヘッドに
印加することにより達成される。なお、これらの記録、
消去の手段はサーマルヘッドに限定されるものではな
い。
【0022】上記方式に使用される可逆性表示媒体にお
いて、高分子液晶層の厚みは、特に限定されないが、目
的とするコントラストによって種々変化する。好ましく
は1〜100μmの範囲から選択され、特に好ましくは
5〜50μmの範囲から選択される。
【0023】前記した高分子液晶層の上に所望により形
成される保護層(誘電層)は、耐熱性の高いものが望ま
しく、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマーや、各
種熱硬化性ポリマー等が使用可能である。保護層は複数
層積層されていてもよく、また、保護層の厚みは、好ま
しくは0.1〜20μmの範囲から選択される。
【0024】また、コントラストの向上を目的として、
反射層や着色層を一構成層として設けることも実施さ
れ、反射層としては金属膜が、また、着色層としては色
素を含むポリマー膜などが一般的に使用可能である。そ
の厚みは、好ましくは0.1〜100μmの範囲から選
択される。
【0025】
【実施例】次に、実施例を例示するが、本発明はこれに
限定されるものではない。 (コントラスト評価)以下の各実施例および比較例にお
いて記述するコントラストは以下の方法で算出した。 1)透過光コントラスト:透明部分と不透明部分を有す
る試料に、ハロゲン光を平行光線として試料面に垂直に
入射し、透明光をレンズを用いて、最大見開き角約±1
0度の透過光として集光し、フォトダイオードにより電
流に変換して光強度として読取り、(透明部分の透過光
強度)/(不透明部分の透過光強度)の比として算出し
た。 2)反射光コントラスト:透明部分と不透明部分を有す
る試料を分光光度計(日立U−4000)を用いて、透
明部分と不透明部分のそれぞれの反射光(λ=500n
m)強度を測定し、その比として算出した。 実施例1 厚み100μmのPETフィルム上に、下記構造式
(1)で示される高分子液晶の30重量%トリクロロエ
タン溶液を、ブレードコーターを用いて塗布し、乾燥さ
せて、膜厚約20μmの高分子液晶層を形成した。さら
に、メラミン系熱硬化性ポリマー(商品名:ユーバン、
三井東圧社製)のブチルアルコール溶液を塗布し、13
0℃で1時間硬化させて、膜厚約0.5μmの熱硬化層
を形成し、さらに、シリコーン系ポリマー(商品名:サ
イマックUS−350、東亜合成化学社製)のメチルエ
チルケトン溶液を塗布し、100℃で1時間乾燥させ
て、膜厚約2μmの耐熱層を順次積層して保護層を設
け、可逆性表示媒体を作製した。
【化5】 (重量平均分子量(GPCによるポリスチレン換算):
33000、Tg(ガラス転移点):34℃、相転移
点:113℃) 上記可逆性表示媒体を、120℃のオーブン中で加熱し
た後、取り出して冷却し、全面を白濁した状態にした。
この可逆性表示媒体にサーマルヘッド(東芝社製ワード
プロセッサー:ルポ)を用いて印字を行ったところ、印
字部分は透明になった。印字後の可逆性表示媒体の背景
に、黒色のシートを設置すると、白濁した背景に黒い印
字として良好な表示を得ることができた。この時の反射
光コントラストは約40であった。消去は、再び120
℃に加熱した後、冷却するか、または加熱ロール中を通
過させることにより実施可能であった。この様な印字と
消去を100回繰り返した後も、コントラストは初期値
と同様であり、何等の劣化も認められなかった。
【0026】実施例2 厚み100μmのPETフィルム上に、カーボンブラッ
クを分散したポリメチルメタクリレート樹脂のトルエン
溶液を塗布し、乾燥させて、膜厚約5μmの黒色の着色
層を形成した。さらに、PETフィルムの反対面に、実
施例1におけると同様に、上記構造式(1)で示される
高分子液晶よりなる層および保護層を、実施例1と同様
にして順次積層し、可逆性表示媒体を作製した。この可
逆性表示媒体を用い、実施例1と同様にして、印字を行
ったところ、白濁した背景に黒色の文字を印字すること
ができた、消去も同様に実施可能であった。
【0027】実施例3 厚み100μmのPETフィルムの一面に、実施例2と
同様な方法で黒色の着色層を形成した。さらに、PET
フィルムの他面に下記構造式(2)で示される高分子液
晶よりなる膜厚約30μmの高分子液晶層を形成した。
【化6】 (重量平均分子量(GPCによるポリスチレン換算):
20000、Tg(ガラス転移点):40℃、相転移
点:109℃) 次に、その高分子液晶層の上に、シリコーン系ポリマー
(商品名:サイマックUS−350、東亜合成化学社
製)のメチルエチルケトン溶液を塗布し、100℃で1
時間乾燥させて、膜厚約2μmの耐熱層を保護層として
積層した可逆性表示媒体を作製した。
【0028】この可逆性表示媒体を実施例1と同様に1
20°Cのオーブン中で加熱した後、取り出して冷却
し、全面を白濁状態にした。この可逆性表示媒体にサー
マルヘッド(東芝社製ワードプロセッサ:ルポ)を用い
て印字を行った結果、白濁した背景に黒い印字として良
好な表示を得ることができた。この時の反射光コントラ
ストは約40であった。消去は、再び120℃に加熱し
た後、冷却するか、または加熱ロール中を通過させるこ
とにより実施可能であった。この様に印字と消去を10
0回繰り返した後も、コントラストは初期値と同様であ
り、何等の劣化も認められなかった。
【0029】なお、上記構造式(2)で示される高分子
液晶共重合体の合成例を以下に示す。 (高分子液晶共重合体の合成)下記構造式(A)および
(B)で示される液晶モノマーの各2.0gをテトラヒ
ドロフラン(THF)20mlに溶解し、開始剤として
アゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01gを添加
した後、窒素雰囲気下において60°Cで48時間重合
した。重合終了後、エタノールを沈殿溶媒として再沈殿
によって精製し、乾燥して、液晶ポリマー3.7gを白
色固体として得た。この液晶ポリマーは、偏光顕微鏡観
察および熱分析により、液晶性を示す温度領域が40℃
から109℃の範囲であることを確認した。
【0030】
【化7】
【0031】
【発明の効果】本発明の可逆的表示方法は、上記特定の
構造を有する高分子液晶共重合体を記録層とする可逆性
表示媒体を用いるものであり、繰り返し性、記録保存安
定性、表示コントラストや加工性に優れたものである。
また、本発明は、熱の作用によって、光の透過/散乱を
繰り返し実現することが可能であり、紙のように薄く、
目に優しい反射型表示が得られ、かつ省資源の面でも有
用な可逆的表示方法である。さらに、本発明に使用する
可逆性表示媒体は、大面積化に制限がないことから、ホ
ワイトボード様大面積表示装置用シートとしても応用可
能なものである。さらにまた、高い透過光コントラスト
を有するものが得られるため、OHP表示シートのよう
なプロジェクター表示媒体としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる可逆性表示媒体の一実施例の
断面図である。
【図2】 本発明に用いる可逆性表示媒体の他の一実施
例の断面図である。
【符号の説明】
1…高分子液晶層、2…基材、4…保護層(誘電層)、
5…着色層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08F 212/02 C08F 212/02 220/26 220/26 220/44 220/44 220/54 220/54 226/00 226/00 246/00 246/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、下記式(I)および(II)で
    示される繰り返し単位から構成される共重合体、または
    下記式 (III)および(IV)で示される繰り返し単位から
    構成される共重合体を有する側鎖型高分子液晶層を設け
    た可逆性表示媒体を使用し、該側鎖型高分子液晶層を白
    濁状態に保持し、次いで、該側鎖型高分子液晶層を加熱
    して透明状態とすることを特徴とする可逆的表示方法。 【化1】 [式中、Ra およびRb は、それぞれ水素原子、メチル
    基およびハロゲン原子から選択される基を表わし、A、
    CおよびDは、それぞれ下記式(a)〜(j)で示され
    る液晶分子残基から選ばれる基を表わし、 【化2】 (式中、XおよびYは、それぞれ単結合または−N=N
    −、−N(→O)=N−、−CH=N−、−N=CH
    −、−COO−、−O−CO−およびエチニレン基から
    選択される基を表わし、R1 はアルコキシ基、ハロゲン
    原子、シアノ基、カルボン酸基、アルキル基から選択さ
    れる基を表わし、pは1〜5の整数を表わし、pが2以
    上の場合、それぞれのR1 は異なるものであってもよ
    い。) Bは、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基又はアルケニ
    ル基で置換されていてもよいフェニル基、複素環基、ア
    ミノ基、シアノ基、−COOR2 、−OCOR2および
    −CONR2 3 から選択される基を表わし(ただし、
    2 およびR3 は、それぞれ水素原子、またはハロゲン
    原子もしくは複素環基で置換されていてもよい炭素数1
    〜30のアルキル基、アルケニル基、肪環式基、ヒドロ
    キシアルキル基、ヘテロ原子を含むアルキル基および置
    換されていてもよいフェニル基から選択される基を表わ
    す。)、k、mおよびnは、それぞれ1〜30の整数を
    表わす。ただし、A、B、CおよびDは、それぞれ2種
    以上の基より構成されていてもよい。]
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