JP2973854B2 - 高分子液晶組成物の熱処理方法 - Google Patents

高分子液晶組成物の熱処理方法

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JP2973854B2
JP2973854B2 JP7024483A JP2448395A JP2973854B2 JP 2973854 B2 JP2973854 B2 JP 2973854B2 JP 7024483 A JP7024483 A JP 7024483A JP 2448395 A JP2448395 A JP 2448395A JP 2973854 B2 JP2973854 B2 JP 2973854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外的作用によって光散
乱性を制御することができ、光学素子として応用できる
高分子液晶組成物の熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高分子液晶は、新規な機能性材料
として、記録材料、表示材料への応用が研究されてお
り、例えば、記録材料として応用するもの(特開昭59
−10930号公報、特開昭63−223066号公
報)および表示材料として応用するもの[特開昭62−
14114号公報、特開平2−2513号公報、Pol
ym.Commun.,Vol.24,364(198
3)、Japan Display,290(198
6)等]がそれぞれ開示されている。また、高分子液晶
を架橋させる技術としては、Makromol.Che
m.Rapid Commun.,Vol.2,317
(1981)、Makromol.Chem.,Vo
l.188665(1987)、Polymer,V
ol.28,639(1987)、Makromol.
Chem.,Vol.187,1915(1986)等
に開示され、エラストマー、光変調素子および表示素子
として応用が期待されている。また、主鎖型高分子液晶
を架橋させることにより、サーマルヘッドによる損傷を
低減させることのできる表示素子(特開平2−4241
5号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高分子液晶
を用いた光学素子の光散乱性能には、高分子液晶に形成
されるマルチドメイン構造が大きく関与しており、光学
素子の光学特性を高めるためにはマルチドメイン構造を
最適に制御することが必要である。一般に、高分子液晶
層は溶剤を用いた塗布、加熱乾燥等によって形成される
が、特に、内部粘度の高い高分子液晶を光散乱層に用い
る場合、光散乱性の高い最適なマルチドメイン構造を得
ることは困難であった。したがって、本発明は、従来の
技術における上記のような問題点に鑑みなされたもので
ある。すなわち、本発明の目的は、高分子液晶からなる
光散乱性組成物のマルチドメイン構造を制御し、高い光
散乱性を有する組成物を製造する熱処理方法を提供する
ことにある。また、本発明の他の目的は、効率的に短時
間に高分子液晶組成物のドメインを成長させることによ
りマルチドメイン構造の制御を行ない、優れた光学特性
を持つ光学素子用組成物を製造する熱処理方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の熱処理方法は、
高分子液晶組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti
(℃)未満であって、かつ、Ti−20(℃)以上の温
度範囲において、マルチドメイン構造を制御する熱処理
を行った後に、該組成物を架橋させるか、または、高分
子液晶組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)以
上の温度から20℃/秒以下の降温速度で連続的に液晶
相まで降温させる熱処理をすることにより、該組成物の
マルチドメイン構造を制御することを特徴とする。ま
た、本発明の他の熱処理方法は、高分子液晶組成物の等
方相−液晶相相転移温度Ti(℃)以上の温度から、2
0℃/秒以下の降温速度で連続的に液晶相まで降温さ
せ、その後、該組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti
(℃)未満であって、かつ、Ti−20(℃)以上の温
度範囲において熱処理し、該組成物のマルチドメイン構
造を制御することを特徴とする。
【0005】先ず、本発明に使用される高分子液晶につ
いて説明する。高分子液晶には、主鎖にメソゲン基(液
晶性を示す分子)を有する主鎖型高分子液晶および側鎖
にメソゲン基を結合した側鎖型高分子液晶等が知られて
いるが、本発明においては、特に側鎖型高分子液晶を使
用することが好ましい。本発明に使用する側鎖型高分子
液晶としては、下記する構造例1、構造例2および構造
例3で表わされる繰り返し構造単位から構成されるもの
を使用することが好ましい。
【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基、nは1〜30の
整数を示し、Aは下記の(a)〜(k)から選択される
メソゲン基を示す。)
【0006】
【化2】 (式中、XおよびYはそれぞれ単結合、−N=N−,−
N(→O)=N−,−CH=N−,−N=CH−,−C
OO−,−O(C=O)−,エチニレン基から選択され
る基を表わし、R1 はアルコキシ基、ハロゲン原子、シ
アノ基、カルボキシル基、アルキル基から選択される基
を表わし、pは1〜5の整数を表わし、pが2以上の場
合には、それぞれのR1 は異なるものであってもよ
い。)
【0007】また、本発明においては、メソゲンモノマ
ーと非メソゲンモノマーとの共重合で得られる、側鎖に
非メソゲン基を共重合した高分子液晶を使用することが
好ましい。この高分子液晶としては、特開平4−218
024号公報および特開平6−18866号公報に開示
されている。これらの高分子液晶を用いると、記録像の
コントラストが大幅に向上し、かつ感熱特性を最適化す
ることが可能である。さらに、本発明では、高分子液晶
からなる記録層を形成し、この記録層を架橋することも
好ましい。特に、マルチドメイン構造を持つ架橋された
高分子液晶を使用することが好ましい。高分子液晶を光
学異方性を持つ特定の大きさのドメインの集合体からな
るマルチドメイン構造として架橋させることにより、高
速かつ安定な記録および消去を実現させるものを得るこ
とができる。この高分子液晶の架橋は、高分子液晶を記
録層として成形した後、熱、光、電子線などの外部刺激
によって架橋させる方法によって行うことができる。本
発明において、架橋に使用される高分子液晶としては、
主鎖または側鎖の1成分として反応性基を含有する化合
物が挙げられる。これらの化合物においては、反応性基
を利用して、所望により、触媒および多官能反応性化合
物を添加して架橋を行なうことが可能である。反応性基
の具体例としては、ビニル基、アクリレート基、メタク
リレート基、エポキシ基等の複素環基、イソシアネート
基等の付加や重合可能な基、水酸基、アミノ基、酸アミ
ド基、チオール基、カルボキシル基、スルホン酸基、リ
ン酸基、金属アルコラート基、マグネシウムハライド基
(グリニヤール試薬)等が好ましい。また、所望により
使用される触媒としては、各種の紫外線重合開始剤、熱
重合開始剤等が挙げられ、また、多官能反応性化合物と
しては、多官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ
化合物、多官能メラミン化合物、多官能アルデヒド化合
物、多官能アミン化合物、多官能カルボキシル化合物等
が好ましいものとして挙げられる。これらの触媒や多官
能反応性化合物の使用量としては、高分子液晶組成物に
対して0.01〜30重量%の範囲が好ましい。
【0008】次に、本発明において使用する高分子液晶
の作製方法について説明する。上記した側鎖型高分子液
晶は、通常、重合可能なメソゲンモノマーを重合させる
か、または水素化ポリシリコーンなどの反応性ポリマー
に付加反応可能なメソゲン化合物を付加させて製造する
ことができる。このような技術は、Makromol.
Chem.,p273,179(1978),Eur,
Polym.J.,18,p651(1982)、Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.,169,p1
67(1989)等に開示されている。本発明の高分子
液晶は、上記方法と同様にして製造することができる。
上記したメソゲンモノマーや付加反応可能なメソゲン化
合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエート
系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、
アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジン
系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエート
系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系等の
剛直な分子(メソゲン基)に、好ましくは所定の長さの
アルキルスペーサーを介して、アクリル酸エステル基、
メタクリル酸エステル基およびビニル基が結合した種々
の化合物を代表的なものとして挙げることができる。
【0009】これらの化合物の代表的な構造例を下記に
示す。これらは代表的な構造例であって、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 CH2 =C(Ra)−COO−(CH2 −O−A CH2 =C(Ra)−COO−A CH2 =CH−(CH2 −O−A (式中、Raは水素またはメチル基、lは1〜30の整
数を表わし、Aは前記構造例1におけるメソゲン基と同
様である。)
【0010】また、本発明の高分子液晶の作製におい
て、特性の向上や架橋のために、上記メソゲンモノマー
とともに好ましく共重合あるいは共付加させる非メソゲ
ンモノマーおよび非メソゲン化合物としては、記録像の
コントラストの向上および熱特性の最適化に有益な化合
物であることが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸
アルキルおよびその誘導体、スチレンおよびその誘導
体、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等、および架橋のための反応性基を持
つ化合物である(メタ)アクリル酸、ω−カルボキシ−
ポリカプロラクトン−モノ(メタ)アクリレート、スル
ホン酸ビニル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−
(メタ)アクリロキシエチルアシッドフォスフェート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アク
リレート、2− (メタ)アクリロキシエチルサクシネ
ート、フタル酸モノ(メタ)アクリレート、2−(メ
タ)アクリロキシエチル(2−ヒドロキシエチル)フタ
レート、4− (メタ)アクリロキシアルキルオキシ−
ベンゾイックアシッド、グリセリル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシ基置換スチレン、(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、2−プロペン−
1−オール、5−ヘキセン−1−オール等を挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。上記し
た化合物をメソゲンモノマーと共重合または高分子液晶
に共付加させるには、単量体単位として0.1〜70モ
ル%の範囲が好ましい。
【0011】本発明の高分子液晶は、上記したモノマー
や反応性化合物を用いて、ラジカル重合、イオン重合等
による単独重合反応、共重合反応によって、または、反
応性ポリマーへの付加反応によって製造することができ
る。これらの高分子液晶の分子量は、重量平均で1,0
00〜100万の範囲であるが、1万〜50万の範囲で
あることが好ましい。また、共重合体の場合の重合形態
は、ランダム共重合、グラフト共重合、ブロツク共重合
および交互共重合等の公知の種々の形態を採ることがで
きる。また、高分子液晶層には、特性の向上を目的とし
て種々の成分を加えることができる。例えば、耐候性の
向上を目的として、ヒンダードアミンやヒンダードフェ
ノール等の各種酸化防止剤を添加してもよく、また、表
示のコントラストを向上させる目的で、アントラキノン
系、スチリル系、アゾメチン系やアゾ系等の各種二色性
色素を添加してもよい。また、光散乱性の向上を目的と
して、各種蛍光色素を添加してもよい。さらに、レーザ
ー光によって熱書き込みを効率的に行なう場合には、各
種レーザー光吸収色素(780〜830nmの一般的な
半導体レーザーを用いる場合は、フタロシアニン、スク
アリリウムやアズレニウム等の近赤外吸収色素が使用可
能)を添加することが好ましい。高分子液晶組成物に
は、上記した各種成分を、いずれも0.01〜5重量%
の範囲で添加することが好ましい。他に、低分子液晶化
合物を、1〜20重量%の範囲内で添加することができ
る。
【0012】本発明の情報記録媒体に、熱制御を利用す
る記録/消去方法について説明する。高分子液晶を有す
る記録層は、初期にはマルチドメイン構造を有すること
から光散乱(白濁)状態を呈している。この情報記録媒
体に記録する場合は、サーマルヘッドやレーザー光等に
より部分加熱して高分子液晶を等方性状態に変換し、そ
の後急冷させると加熱された部分が等方性状態のままで
固定され、記録部分は透明となる(等方性ガラス)。一
方、消去する場合は、加熱後、記録時に比べてゆっくり
と冷却することにより初期の光散乱状態に戻して消去さ
せることができる。以上の操作を繰り返すことにより、
可逆的に何度も記録/消去が実現できる。このような記
録/消去の加熱手段としては、例えばサーマルヘッドを
用いる場合、サーマルヘッドに印加されるパルス幅やエ
ネルギーを制御することによって達成できる。また、こ
の記録/消去方法は、電界や磁界を利用することによっ
ても実施できる。
【0013】次に、本発明の特徴とする熱処理方法につ
いて説明する。本発明で規定する液晶相−等方相相転移
温度(Ti)は、高分子液晶組成物が液晶相と等方相と
の相転移が生じる相転移点温度(℃)である。Tiは、
通常、熱分析法や光学観察法によって測定し、熱分析法
によっては、吸熱及び発熱ピークとして観測され、ま
た、光学観察法によっては、複屈折の消減及び発現とし
て観測される。ところで、Tiは昇温時の測定と降温時
の測定とで異なる値として観測されることがある。相転
移が一次相転移である場合には、昇温時の相転移温度
(Tih)と降温時の相転移温度(Tic )とは相違
し、一般的には、Tih はTic より高い温度となる。
高分子液晶組成物の液晶相−等方相相転移は、通常、一
次相転移であって、Tih とTic との温度差が10℃
程度になる場合がある。本発明におけるTiは、Tih
及びTic のいずれでもよいが、Ti(℃)未満であ
り、かつ、Ti−20(℃)以上の温度範囲で熱処理さ
せる場合には、Tih を適用することが好ましい。一
方、等方相から液晶相に降温させる熱処理の場合には、
Tic を適用することが好ましい。
【0014】本発明の高分子液晶組成物は、高い光散乱
性を示す相状態においてマルチドメイン構造を形成する
ものである。このマルチドメインを構成するそれぞれの
ドメインは、主としてそのドメイン内部の液晶性側鎖の
配向によって形成されている。すなわち、一つのドメイ
ンは、その内部の液晶を形成している側鎖がほぼ同一方
向に配向した状態となり、その配向の結果、光学的な異
方性が生じ、他のドメインとは光学的に区別することが
できるものである。マルチドメイン構造は、このような
光学的異方性を示すドメインの集合体からなるものであ
るから、光散乱性を向上するためには、個々のドメイン
の配向方向がランダムであることが望ましい。このマル
チドメイン構造において高い光散乱性を得るには、個々
のドメインの大きさが、可視光の波長程度の大きさの集
合であることが望ましく、ドメイン径の大きさは、具体
的にはドメインの数分布の極大値が3μm以下であり、
好ましくは1μm以下、さらに好ましくは100〜80
0nmの範囲である。また、ドメイン径の分布は、最小
ドメイン径と最大ドメイン径との差が3μm以下、好ま
しくは1μm以下、さらに好ましくは500nm以下の
範囲であって、ほぼ均一であることが望ましい。このよ
うなオーダーの大きさ及び分布範囲を有するマルチドメ
イン構造は、可視光波長を強く散乱させて、白濁度が大
きいことから好ましい。また、この高分子液晶組成物の
マルチドメイン構造は、外部温度により、そのドメイン
の大きさや密度を変化させることができる。すなわち、
熱処理を施すことによりマルチドメイン構造を制御し、
より光学特性の高い状態へと変えることができる。
【0015】マルチドメイン構造を制御する一つの熱処
理方法として、高分子液晶組成物の液晶相温度範囲にお
いて熱処理を行なう方法がある。この方法は、高分子液
晶組成物がマルチドメイン構造を形成している温度範囲
で熱処理させることにより、ドメインが小さく光学特性
の低い状態からドメインを成長させて、光学特性の高い
マルチドメイン構造を作製する方法である。この熱処理
方法では、マルチドメイン構造の制御に要する時間は、
熱処理温度によって決まってくる。すなわち、Tiから
離れた温度領域で熱処理を行なうと、高分子液晶の内部
粘度が高いためにドメインの成長に時間を要することに
なり、また、Ti温度付近で熱処理を行なうと、高分子
液晶の内部粘度が低下するためにドメインの成長が促進
される。さらにまた、Ti以上の温度で熱処理を行なう
と、高分子液晶は等方相となりマルチドメイン構造は消
失してしまう。したがって、短時間に効率よく熱処理す
るためには、Ti(℃)未満のTi付近の温度で行なう
ことが好ましいことが判明した。
【0016】以上のことから、本発明の熱処理は、Ti
(℃)未満であり、かつ、Ti−20(℃)以上の温度
範囲において行なうことが必要であり、好ましくはTi
(℃)未満であり、かつ、Ti−10(℃)以上の温度
範囲であること、さらに好ましくは、Ti(℃)未満で
あり、かつ、Ti−5(℃)以上の温度範囲である。こ
の熱処理方法としては、具体的には、高分子液晶組成物
を恒温炉中に所定温度に一定時間保持させるか、又は恒
温炉の温度制御で時間的に温度を変化させることにより
行なうことができる。その他に、例えば、高分子液晶組
成物層を連続塗布して形成する場合等には、複数の設定
温度の異なるドライヤー(送風乾燥器)から所定温度の
熱風を吹き付けたり、あるいはラインの途中に設けられ
た恒温炉を通過させることにより熱処理を行うこともで
きる。
【0017】また、マルチドメイン構造を制御する他の
一つの熱処理方法として、高分子液晶組成物の等方相温
度範囲から降温させて熱処理を行なう方法がある。この
方法は、高分子液晶組成物をマルチドメイン構造を形成
していない等方相状態の温度範囲からTi以下の温度ま
で降温させることにより、ドメインが形成されず光散乱
しない等方相状態からドメインの核を生成させるととも
に、生成したドメイン核を成長させることによって、光
学特性の高いマルチドメイン構造を作製する方法であ
る。この熱処理方法では、等方相から液晶相への相転移
の際に生じる液晶相と等方相との共存領域を利用して、
短時間に効率的にマルチドメイン構造の制御を行なうこ
とを特徴としている。すなわち、この共存領域は、降温
により核生成して生じたドメインと粘性の低い液晶相と
が共存している状態になり、このドメインを短時間に効
率よく成長させて、光学特性の優れたマルチドメイン構
造にすることができる。また、この共存領域は、等方相
状態と液晶相状態とが熱的に平衡状態にあるために、空
間的に歪みのないドメイン核を均一に生じさせることが
できる。したがって、ドメインの大きさの分布は、共存
領域を効率よく利用した降温熱処理を行なうことによっ
て狭い範囲にすることができる。一方、この熱処理を過
冷却に近い降温速度で行なう場合、すなわち、ドメイン
の核が十分に生成する前に高分子液晶組成物を液晶相と
等方相とが共存している温度領域から離れた液晶相温度
領域まで冷却する場合には、ドメインの核が不均一に生
成することになり、また、そのドメインの成長は抑制さ
れてしまうことになる。
【0018】本発明において、高分子液晶組成物の降温
熱処理を短時間に効率よく行なうためには、過冷却状態
にならない降温速度で、共存領域を通過させる降温速度
を選定することが必要である。すなわち、本発明は、高
分子液晶組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)
以上の温度から、20℃/秒以下の降温速度で連続的に
液晶相まで降温させることが必要であるが、好ましくは
10℃/秒以下の範囲、より好ましくは1.0℃/秒以
下の範囲、またさらに好ましくは0.1℃/秒以下の範
囲で、連続的に液晶相まで降温させる。この降温熱処理
を行なうことにより、核生成及び成長させた高分子液晶
組成物のマルチドメイン構造を制御することができる。
この熱処理方法としては、具体的には、恒温炉の制御に
より時間的に高分子液晶組成物の温度を降温させて熱処
理を行うことができる。また、高分子液晶組成物層の作
製時に連続塗布を行う場合には、複数の設定温度の異な
るドライヤー(送風乾燥器)により所定温度の熱風を吹
き付けたり、ラインの途中に設けられた恒温炉を通過さ
せて降温熱処理を行なうこともできる。
【0019】本発明の熱処理方法は、上記した2種類の
方法を組み合わせて、マルチドメイン構造を制御するこ
とも可能である。すなわち、高分子液晶組成物の等方相
−液晶相相転移温度Ti(℃)以上の温度から、20℃
/秒以下の降温速度で連続的に液晶相まで降温させ、そ
の後、該組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)
未満であり、かつ、Ti−20(℃)以上の温度範囲に
おいて熱処理することによって、高分子液晶組成物のマ
ルチドメイン構造を制御することも可能である。この方
法の詳細な熱処理条件については、上記で説明したもの
と同様に適用し、実施される。高分子液晶が光散乱度を
可逆的に変化させることにより記録する記録素子として
用いられる場合、その記録の保存性は高分子液晶組成物
のガラス転移点(Tg)に依存しており、その記録の保
存性を向上させるためには、比較的高いTgを持つ材料
が要求される。しかしながら、高分子液晶組成物は、通
常、Tgの高いものは溶融粘度も高いものであるから、
そのマルチドメイン構造を高い光散乱性を有するものに
制御することが困難である。
【0020】ところが、本発明の熱処理方法は、上記の
比較的高いTgを有する高分子液晶組成物においても、
マルチドメイン構造を短時間に効率的に制御することが
でき、光散乱性に優れた高分子液晶組成物を得ることが
可能となる。また、マルチドメイン構造を短時間に効率
的に制御した後、この高分子液晶組成物を架橋させるこ
とによって、さらにその特性を向上させることができ
る。この高分子液晶組成物の架橋方法としては、熱処理
された高分子液晶組成物に熱、光、電子線等を付与する
ことによって行なう。この架橋に熱を用いる場合には、
ドメイン径を制御する熱処理及び架橋を同時に行なって
もよいし、また、ドメイン径を制御する熱処理過程の他
に架橋する熱処理過程を設けてもよい。架橋時の温度
は、マルチドメイン構造が保持される温度ならば特に限
定されないが、高分子液晶組成物が液晶相を示す温度範
囲であるTi未満で、かつ、Tg以上の温度範囲が好ま
しい。マルチドメイン構造は、上記した架橋を行なうこ
とによって安定化し、外部温度により構造が変化するこ
となく、常に安定した高い光散乱性を示す高分子液晶組
成物を得ることができる。
【0021】次に、本発明の高分子液晶組成物を利用し
て作製した光学素子およびその作製方法について説明す
る。本発明の高分子液晶組成物は、加熱混合物や溶剤を
添加した溶液として所望の形態に塗布し、乾燥等により
加工された後、マルチドメイン構造を制御するための熱
処理、または熱処理後に架橋する。得られた高分子液晶
組成物は、そのままでも自己保持性があり、フィルム
状、ブロック状、繊維状等の各形態として光学媒体に利
用できるが、好ましくは支持基材上に形成させたり、2
枚の基材間にラミネートされた形態で光学素子として使
用される。図1〜図4には、本発明の熱処理方法を用い
て作製する光学素子の構成例を示す。図において、1は
基材、2は高分子液晶層、3は保護層、4は着色層、5
は光反射層、6は透明電極層である。図1は、基材1上
に高分子液晶層2からなる記録層を積層し、さらに表面
強度、耐熱性の改善を目的として保護層3を設けた構成
のものである。図2は、図1において、高分子液晶層2
を設けた基材1の他の面に、さらに着色層4を形成させ
たものである。図3は、図1において、基材1と高分子
液晶層2との間に光反射層5を介在させることにより、
記録の識別を向上させたものである。また、図4は2枚
の基材間に、透明電極層6を介して高分子液晶層2をラ
ミネートした構成のものである。
【0022】基材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエステル(PET等)及びポリ
イミド等の各種高分子フィルム、紙、金属、セラミック
及びガラス等が使用できる。また、PETフィルム等の
色素を分散した着色フィルムやPETフィルム等に着色
層を設けたもの、光反射層として反射率の高いアルミニ
ウム等の金属を基材表面に蒸着した蒸着フィルム等を用
いることも好ましい(図2、図3)。光吸収層や光反射
層の厚みは、0.001〜100μmの範囲から選択さ
れる。また、基材として電極付基材を用いることも好ま
しい。高分子液晶組成物は、基材表面に溶剤を用いた塗
布法及び熱溶融塗布法等の一般的な方法によって形成す
ることができる。この層の厚みは、特に限定されない
が、目的とする光学特性によって変化し、好ましくは1
〜100μmの範囲であり、特に好ましくは5〜50μ
mの範囲から選択される。また、高分子液晶組成物の上
に保護層を設けることも好ましく、保護層としては、広
く一般に用いられているオーバーコート材料が使用可能
であるが、特に、好ましい耐熱性の高いものとして、フ
ッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー、熱硬化ポリマ
ー、紫外線硬化ポリマー及び電子線硬化ポリマー等が使
用可能である。保護層は、複数層積層されていてもよ
く、また、その厚みは、0.1〜20μmの範囲から選
択される。これらの保護層は、溶剤を用いた塗布法等で
形成することができる。
【0023】次に、高分子液晶組成物を光学素子のリラ
イタブル材料として使用する場合に光散乱性を可逆的に
制御する方法について説明する。高分子液晶層の光散乱
性は、熱のみの利用により可逆的に制御することができ
る。本発明の熱処理方法によって作製された高分子液晶
層は、初期にはマルチドメイン構造に由来する光散乱状
態(白濁状態)を呈している。この状態にサーマルヘッ
ドやレーザー光等を用いて部分加熱することにより高分
子液晶組成物を等方性状態とし、これを急冷することに
よって加熱−急冷部分が等方性状態のまま固定されてし
まう。その結果、その領域は、光散乱性の小さな透明状
態となり、光散乱性を制御し情報の記録を行なうことが
できることになる。一方、光散乱性を大きくして記録情
報を消去する場合には、加熱後、記録時に比べてゆっく
りと冷却することにより初期の光散乱の大きな状態へと
戻すことができる。すなわち、光散乱状態と透明状態と
を可逆的に何度も繰り返すことにより、情報の記録及び
消去を行なうことができる。この光散乱性を制御するた
めの加熱手段は、例えば、サーマルヘッドやレーザー光
を用いる場合、印加するパルス幅やエネルギーを制御す
ることによって達成される。
【0024】
【実施例】次に、実施例を例示するが、本発明はこれに
限定されるものではない。 実施例1 メソゲンモノマーとして、4−メタクリロキシヘキシル
オキシ−4’−シアノビフェニル3.9gおよび反応性
モノマーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート0.
1gを使用し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)0.01g、溶媒としてテトラヒド
ロフラン10mlを用いて重合を行なった。得られた重
合体溶液をエチルアルコールを沈殿溶媒として3回繰り
返し沈殿させて精製し、構造式Iで示される高分子液晶
1.9gを得た。
【化3】 上記高分子液晶1.0gに、架橋剤として多官能イソシ
アネート化合物である4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート0.04g、溶媒としてメチルエチルケト
ン(MEK)3.0gを加えた溶液を、厚さ100μm
のアルミニウム蒸着PETフィルム上にブレードコータ
ーを用いて塗布し、乾燥させて、膜厚約6μmの高分子
液晶層を形成させた。この塗布後の高分子液晶層は、白
濁度が低く、光学特性の不十分な光散乱性制御膜であっ
た。この架橋前の高分子液晶組成物のTiは約100℃
であった。次に、この高分子液晶組成物が液晶相を示す
95℃の温度のオーブン中で2分間マルチドメイン構造
を制御するための熱処理を行ない、その後、60℃のオ
ーブン中で24時間架橋反応させて架橋した高分子液晶
層を形成させた。さらに、その上に、紫外線硬化組成物
(商品名:アロニックスUV、東亜合成社製)を塗布
し、高圧水銀ランプで硬化させて、架橋した高分子液晶
層上に約2μmの保護層を形成し、光学素子を作製し
た。この時のマルチドメイン構造のドメイン分布数の極
大におけるドメイン径は350nmであった。
【0025】実施例2 実施例1において、マルチドメイン構造を制御するため
の熱処理を下記のように行なう以外は、実施例1と同様
にして光学素子を作製した。高分子液晶組成物が等方相
を示す105℃の温度のオーブン中に入れて、オーブン
の温度コントローラを制御して降温速度0.1℃/秒に
設定し、オーブンの温度が95℃になるまで熱処理を行
なった。
【0026】実施例3 実施例1と同じく、メソゲンモノマーとして、4−メタ
クリロキシヘキシルオキシ−4’−シアノビフェニル
3.8g、反応性モノマーとして、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート0.12gおよびアクリル酸ブチル0.
08gを実施例1と同様に共重合させて、下記構造式II
で示される高分子液晶を得た。
【化4】 上記高分子液晶1.0gに、架橋剤として多官能イソシ
アネート化合物である4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート0.03g、溶媒としてMEK3.0gを
加えた溶液を、厚さ100μmのアルミニウム蒸着PE
Tフィルム上にブレードコーターを用いて塗布し、乾燥
させて、膜厚約6μmの高分子液晶層を形成させた。こ
の塗布後の高分子液晶層は、白濁度が低く、光学特性の
不十分な光散乱性制御膜であった。この架橋前の高分子
液晶組成物のTiは約95℃であった。次に、マルチド
メイン構造を制御するための熱処理をするために、高分
子液晶組成物が等方相を示す100℃の温度のオーブン
中に入れ、オーブンの温度コントローラを制御して降温
速度0.1℃/秒に設定し、オーブンの温度が90℃に
なるまで熱処理を行なった。次いで、そのままオーブン
の温度を90℃に設定し、1分間熱処理を行なった。そ
の後、架橋反応させるために、60℃のオーブン中で、
24時間架橋反応させて架橋した高分子液晶層を形成さ
せた。さらに、その上に、保護層を実施例1と同様に形
成させて、光学素子を作製した。この時のマルチドメイ
ン構造のドメイン分布数の極大におけるドメイン径は4
00nmであった。
【0027】比較例1 実施例1において、マルチドメイン構造を制御するため
の熱処理温度を60℃にする以外は、実施例1と同様に
して光学素子を作製した。 比較例2 実施例2において、マルチドメイン構造を制御するため
の熱処理を降温速度を50℃/秒にする以外は、実施例
2と同様にして光学素子を作製した。 比較例3 実施例3において、マルチドメイン構造を制御するため
の熱処理を、下記の条件とする以外は、実施例3と同様
にして光学素子を作製した。すなわち、高分子液晶が等
方相を示す100℃の温度のオーブン中に入れ、オーブ
ンの温度コントローラを制御して降温速度50℃/秒に
設定し、オーブンの温度を60℃にした。
【0028】(評価方法及び評価結果)以上の各実施例
および比較例で作製した光学素子について、光散乱性制
御の再現性を評価した。光学素子に情報を記録するに
は、サーマルプリンター(8dots/mm,記録エネ
ルギー〜0.3mJ/dot)を用いて、高分子液晶組
成物層(記録層)の光散乱性を小さくした状態(透明状
態)で行なった。一方、この記録された情報を消去する
には、130℃に設定したヒートローラ中に通して光散
乱性が大きい状態(光散乱状態)に戻すことにより行な
った。また、記録及び消去の再現性を調べるために、初
期(作製直後)の光学素子及び記録/消去を1000回
繰り返した後の光学素子の反射光学濃度を、それぞれ反
射光学濃度計X−Rite404A(X−Rite社
製)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の実施例1と比較例1の測定結果を比
較すると、本発明の高分子液晶組成物のマルチドメイン
構造を制御する熱処理温度を採用することにより、実施
例1の方が光学濃度が低く、白濁性に優れた光学素子が
得られている。また、同じく、実施例2と比較例2とを
比較すると、本発明の高分子液晶組成物のマルチドメイ
ン構造を制御する熱処理の降温速度を採用することによ
り、実施例2の方が光学濃度が低く、白濁性に優れた光
学素子が得られている。さらに、同じく、実施例3と比
較例3とを比較すると、本発明の高分子液晶組成物のマ
ルチドメイン構造を制御する熱処理の降温速度および熱
処理温度を組み合わせる方法を採用することにより、実
施例3の方が光学濃度が低く、白濁性に優れた光学素子
が得られている。また、本発明により得られた光学素子
は、記録及び消去を1,000回繰返しても光学濃度は
低下しなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明は、高分子液晶組成物を特定の条
件でマルチドメイン構造を制御する熱処理を行なうこと
により、ドメイン径を所定の大きさに短時間に効率的に
制御して高い光散乱性を有するものを得ることができ、
また、この方法を用いることにより光学素子の生産効率
を向上させることができる。また、上記熱処理で得られ
た高分子液晶組成物をさらに架橋反応させることによっ
て、マルチドメイン構造を安定化し、優れた光学特性を
得ると共に繰り返しの加熱/冷却(記録/消去等)の過
程において優れた安定性及び再現性を有する情報記録層
を得ることができるから、その応用範囲が拡大するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱処理方法を用いて作製した光学素
子の一例の断面図である。
【図2】 本発明の熱処理方法を用いて作製した光学素
子の他の一例の断面図である。
【図3】 本発明の熱処理方法を用いて作製した光学素
子の他の一例の断面図である。
【図4】 本発明の熱処理方法を用いて作製した光学素
子の他の一例の断面図である。
【符号の説明】
1…基材、2…高分子液晶層、3…保護層、4…着色
層、5…光反射層、6…透明電極層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 正伸 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−154130(JP,A) 特開 平2−2513(JP,A) 特開 平6−138428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/13 500 G02F 1/1333 C09K 19/02 C09K 19/38 - 19/40 B41M 5/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子液晶組成物の熱処理方法におい
    て、該組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)未
    満であって、かつ、Ti−20(℃)以上の温度範囲に
    おいて、マルチドメイン構造を制御する熱処理を行った
    後に、該組成物を架橋させることを特徴とする熱処理方
    法。
  2. 【請求項2】 高分子液晶組成物の熱処理方法におい
    て、該組成物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)以
    上の温度から、20℃/秒以下の降温速度で連続的に液
    晶相まで降温させる熱処理により、該組成物のマルチド
    メイン構造を制御することを特徴とする熱処理方法。
  3. 【請求項3】 高分子液晶組成物の等方相−液晶相相転
    移温度Ti(℃)以上の温度から、20℃/秒以下の降
    温速度で連続的に液晶相まで降温させ、その後、該組成
    物の等方相−液晶相相転移温度Ti(℃)未満であっ
    て、かつ、Ti−20(℃)以上の温度範囲において熱
    処理し、該組成物のマルチドメイン構造を制御すること
    を特徴とする熱処理方法。
  4. 【請求項4】 高分子液晶組成物のマルチドメイン構造
    を制御する熱処理を行なった後に、該組成物を架橋させ
    ることを特徴とする請求項2または3に記載の熱処理方
    法。
  5. 【請求項5】 高分子液晶組成物のマルチドメイン構造
    を制御する熱処理により、マルチドメイン構造における
    ドメイン分布数の極大におけるドメイン径を0.2〜3
    μmにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載の熱処理方法。
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