JP2981641B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JP2981641B2
JP2981641B2 JP6324029A JP32402994A JP2981641B2 JP 2981641 B2 JP2981641 B2 JP 2981641B2 JP 6324029 A JP6324029 A JP 6324029A JP 32402994 A JP32402994 A JP 32402994A JP 2981641 B2 JP2981641 B2 JP 2981641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気カードや可逆的な
可視情報記録部を持った磁気記録媒体として応用可能で
あり,磁気記録層および可逆的な表示ができる記録層を
有する新規な情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、情報の記録及び消去を可逆的に行
なうことができる可視情報記録部と磁気記録部を併せ有
する新規な記録媒体が提案されている(特開平3−18
0389号公報、特開平3−130188号公報等)。
これらの記録媒体は、可逆的な表示・記録手段を付与し
た磁気カード等に応用することにより、磁気カードの内
容の表示に際して情報量を増加させることができる。こ
のような磁気カードは特開平3−151294号公報お
よび特開平4−60891号公報等に開示されている。
上記記録媒体には、可逆的な可視情報の記録を行なう材
料として、一般に高分子バインダー中に有機低分子化合
物を分散させた複合膜が使用されており、熱を付与する
ことによって光散乱度が可逆的に変化し、記録及び消去
を行うことができる。これらに使用できる材料として
は、特開昭54−119377号公報および特開昭57
−82087号公報等に開示されている。また、高分子
液晶を用いて光散乱度を可逆的に変化させることに関す
る記録技術としては、特開昭62−14114号公報、
特開平2−2513号公報、Polym.Commu
n.,Vol.24,364(1983)およびJap
anDisplay,p260(1986)等が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気記録媒体に
おいて、高分子バインダー中に有機低分子化合物を分散
させた複合膜を使用し、光散乱度を可逆的に変化させて
表示・記録を行なう可視情報記録部分および磁気記録部
分を併せ有するものは、可視情報記録部分のコントラス
トが低く視認性に劣るものであり、しかも耐久性に乏し
いという問題があった。特に、可視情報記録部は、通
常、銀色の背景に白い文字等を表示させることから違和
感を伴なうものであり、さらに周囲の光線や像の写り込
み等によって記録内容を明確に識別することは困難なも
のであった。また、従来の高分子液晶を用いた可逆的記
録媒体は、白い背景に銀色等の文字を記録することも可
能であるが、コントラスト等が不十分なものであった。
そこで、本発明は、従来技術における上記した問題点に
鑑みてなされたものであって、その目的は、側鎖型高分
子液晶を含む記録層を用いることにより視認性および耐
久性に優れた磁気記録媒体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体
は、メソゲン単量体構造単位および非メソゲン単量体構
造単位を有する側鎖型高分子液晶を含有する組成物を架
橋して形成された光学異方性をもつマルチドメイン構造
を有し、かつ光散乱度が可逆的に変化する記録層および
磁気記録層を具備してなることを特徴とするなお、以
下、上記の記録層を総称して「高分子液晶記録層」とい
う。
【0005】先ず、本発明の情報記録媒体の構成につい
て説明する。本発明の情報記録媒体は、その使用目的等
に応じて種々の態様を採ることができる。図1は、本発
明の情報記録媒体の構成例を示すものであって、図1
(a)〜(d)はそれらの態様を示す。図において、1
は高分子液晶記録層、2は光反射層、3は基材、4は磁
気記録層、5は透明基材、6は保護層である。図1
(a)に示されているものは、高分子液晶記録層、光反
射層、基材および磁気記録層を順次積層して構成されて
いるものである。図1(b)に示されているものは、高
分子液晶記録層、光反射層、磁気記録層および基材を順
次積層して構成されているものである。図1(c)に示
されているものは、高分子液晶記録層、透明基材、光反
射層および磁気記録層を順次積層して構成されているも
のである。また、図1(d)に示されているものは、図
1(a)の構成において、高分子液晶記録層の上に保護
層6を積層したものである。
【0006】次に、本発明の情報記録媒体を構成する各
層について説明する。本発明の情報記録媒体を構成し、
熱、光、電子線等の外部からの刺激によって光散乱度が
可逆的に変化する記録層には、以下に説明する特定構造
の高分子液晶が用いられる。高分子液晶としては、主鎖
にメソゲン基(液晶性を示す分子)を有する主鎖型高分
子液晶および側鎖にメソゲン基を結合した側鎖型高分子
液晶等が知られているが、本発明においては、側鎖型高
分子液晶が使用される。その具体例として、メソゲン単
量体単位と非メソゲン単量体単位との共重合または共付
加によって得られる、高分子側鎖に非メソゲン成分を含
有する相分離型高分子液晶を使用することが好ましい。
この側鎖型高分子液晶としては、特開平4−21802
4号公報および特開平6−18866号公報に開示され
ている。これらの高分子液晶を用いると、記録像のコン
トラストが大幅に向上し、かつ感熱特性および記録保存
温度等を最適化することが可能である。
【0007】本発明の高分子液晶記録層には、光学異方
性のあるマルチドメイン構造をもった架橋された側鎖型
高分子液晶を使用する。高分子液晶を光学異方性のある
特定の大きさのドメイン径をもつマルチドメイン構造と
して架橋させることにより、高速かつ安定な記録および
消去を実現させるものを得ることができる。マルチドメ
イン構造とは、光学異方性(複屈折率)を持つ複数の微
小なドメインの集合体からなる構造を呼び、光を強く散
乱する構造である。特に、マルチドメイン構造は、ドメ
インの大きさがドメインの分布数の極大において、その
直径が0.2〜1.5μmの範囲にある場合、最も強く
光を散乱することから好ましい。
【0008】側鎖型高分子液晶の架橋は、側鎖型高分子
液晶を含む層を形成した後、熱、光、電子線等の外部か
らの刺激によって架橋する方法により行なうことができ
る。本発明において、架橋させる側鎖型高分子液晶とし
ては、主鎖または側鎖の1成分として反応性基を含有す
る化合物が挙げられる。これらの化合物においては、反
応性基を利用して、所望により、触媒および多官能反応
性化合物を添加して架橋を行なうことができる。この反
応性基の具体例としては、ビニル基、アクリレート基、
メタクリレート基、エポキシ基等の複素環基やイソシア
ネート基等の付加または重合可能な基、水酸基、アミノ
基、酸アミド基、チオール基、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、リン酸基、金属アルコラート基、マグネシウム
ハライド基(グリニヤール試薬)等が好ましい。また、
触媒としては、各種紫外線重合開始剤、熱重合開始剤等
が、多官能反応性化合物としては、多官能イソシアネー
ト化合物、多官能エポキシ化合物、多官能メラミン化合
物、多官能アルデヒド化合物、多官能アミン化合物、多
官能カルボキシル化合物等がそれぞれ好ましく使用され
る。
【0009】上記したメソゲン単量体構造単位と非メソ
ゲン単量体構造単位を持つ側鎖型高分子液晶や架橋可能
な側鎖型高分子液晶は、重合可能なメソゲン単量体およ
び重合可能な非メソゲン化合物(上記した架橋用の反応
性基を含有する化合物を含む)を共重合させるか、また
は水素化ポリシリコーン等の反応性ポリマーに付加反応
可能なメソゲン単量体および付加反応可能な非メソゲン
化合物を付加させることにより製造することができる。
これら側鎖型高分子液晶の合成については、Makro
mol.Chem.,179,p273(1978)、
Eur,Polym.J.,18,p651(198
2)およびMol.Cryst.Liq.Crys
t.,169,p167(1989)等に開示されてい
る。本発明に使用される側鎖型高分子液晶は、上記方法
と同様にして製造することができる。上記した付加反応
可能なメソゲン単量体および付加反応可能なメソゲン化
合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエート
系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、
アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジン
系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエート
系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系等の
剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さのア
ルキルスペーサーを介して、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル基やビニル基が結合した種々の化合物
等が代表的なものとして挙げることができる。
【0010】これらの化合物の代表的な構造例を下記に
示す。これらは代表的な構造例であって、本発明はこれ
に限定されるものではない。 CH2 =C(R)−COO−(CH2 l −O−A CH2 =C(R)−COO−A CH2 =CH−(CH2 l −O−A (式中、Ra は水素またはメチル基を示し、lは1〜3
0の中から選ばれる整数を示し、Aは下記(a)〜
(k)から選択されるメソゲン基を表わす。)
【0011】
【化1】 (式中、XおよびYはそれぞれ単結合、−N=N−、−
N(→O)=N−、−CH=N−、−N=CH−、−C
OO−、−C(C=O)−、エチニレン基から選択され
る基を表し、R1 はアルコキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、カルボキシル基、アルキル基から選択される基を
表し、pは1〜5の中から選択される整数を示し、pが
2以上の場合、それぞれR1 は異なるものであってもよ
い。)
【0012】本発明における側鎖型高分子液晶の作製に
おいて、上記メソゲン単量体とともに共重合または共付
加させる非メソゲン単量体および非メソゲン化合物とし
ては、記録像のコントラストの向上および熱特性の最適
化に有益な化合物であることが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸アルキルおよびその誘導体、スチレンお
よびその誘導体、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、
1−ヘキセン、1−オクテン等、および架橋するための
反応性基を持つ化合物である(メタ)アクリル酸、ω−
カルボキシ−ポリカプロラクトン−モノ(メタ)アクリ
レート、スルホン酸ビニル、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−(メタ)アクリロキシエチルアシッドフォスフ
ェート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−(メタ)アクリロキシエチルサ
クシネート、フタル酸モノ(メタ)アクリレート、2−
(メタ)アクリロキシエチル(2−ヒドロキシエチル)
フタレート、4−(メタ)アクリロキシアルキルオキシ
−ベンゾイックアシッド、グリセリル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシ基置換スチレン、(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−プロペン
−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等を挙ること
ができるが、これらに限定されるものではない。上記し
た化合物をメソゲン単量体と共重合または高分子液晶に
共付加させるには、単量体単位として0.1〜70モル
%の範囲で使用することが好ましい。
【0013】本発明に用いられる側鎖型高分子液晶は、
上記した単量体および反応性化合物を用いて、ラジカル
重合、イオン重合等による単独重合反応、共重合反応に
よって、あるいは反応性ポリマーへの付加反応によって
製造することができる。使用する高分子液晶の重量平均
分子量は、1000〜100万の範囲にあることが好ま
しいが、特に1万〜50万の範囲が好ましい。また、共
重合反応の形態は、ランダム共重合、ブロック共重合、
グラフト共重合、交互共重合等の種々の形態をとること
が可能である。また、本発明の高分子液晶記録層には、
各種の特性を向上させることを目的として、種々の成分
を加えることができる。例えば、耐候性の向上を目的と
して、ヒンダードアミンやヒンダードフェノール等の各
種酸化防止剤を添加してもよく、また、記録のコントラ
ストを向上させる目的で、アントラキノン系、スチリル
系、アゾメチン系およびアゾ系等の各種二色性色素を添
加してもよい。また、光散乱性の向上を目的として、各
種蛍光色素を添加してもよい。さらにまた、レーザー光
による熱書き込みを効率的に行なうために、各種レーザ
ー光吸収色素(780〜830nmの一般的な半導体レ
ーザーを用いる場合は、フタロシアニン、スクアリリウ
ムやアズレニウム等の近赤外吸収色素が使用可能)を添
加することが好ましい。以上に挙げた各種成分は、いず
れも組成物中に0.01〜5重量%の範囲で添加するこ
とが好ましい。さらに、低分子液晶化合物を1〜20重
量%の範囲内で添加することができる。
【0014】次に、本発明の情報記録媒体に、熱制御を
利用した記録/消去方法の原理について説明する。本発
明の情報記録媒体の高分子液晶記録層は、初期には光学
異方性マルチドメイン構造を有することから光散乱(白
濁)状態を呈している。この情報記録媒体に記録する場
合には、サーマルヘッドやレーザー光等を用いて部分加
熱して高分子液晶を等方性(透明)状態に変換し、その
後急冷させると、加熱された部分が等方性のままガラス
状態で固定され、記録部分は透明となる。一方、消去す
る場合は、加熱後、記録時に比べてゆっくりと冷却する
ことにより初期の光散乱状態へと消去することができ
る。以上の操作を繰り返すことにより、可逆的に何度も
記録/消去が実現できる。この記録/消去の加熱手段と
しては、例えば、サーマルヘッドを用いる場合、サーマ
ルヘッドに印加されるパルス幅やエネルギーを制御する
ことによって達成できる。この他にも、初期状態を透明
状態として白濁した記録を行うこともできる。また、こ
の記録/消去方法は、電界や磁界を利用することによっ
ても実施することができる。高分子液晶記録層の厚み
は、0.1〜50μmの範囲から選択されるが、好まし
くは1〜20μmの範囲である。また、高分子液晶の架
橋は、所定の厚さに塗布形成し後、熱、光、電子線
付与することにより行う
【0015】基材としては、ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂およびポリカーボネート樹脂に代表される樹脂の
フィルム等を用いることが好ましい。基材の厚みは、1
〜500μmの範囲から選択されるが、好ましくは10
〜200μmの範囲である。図1(a)の構成からなる
情報記録媒体においては、基材は、透明性の低いもので
も、また着色したものでも使用することができる。この
場合、磁気記録層と高分子液晶記録層とが基材の反対面
にあることから、各層の厚みや表面の性状に影響されな
い利点がある。図1(b)の構成では、基材の一方の面
に磁気記録層と高分子液晶記録層が形成されているの
で、反対の面は他の用途に使用することができる。例え
ば、種々の装飾や印刷などを施すことが可能である。一
方、磁気記録層への記録は、高分子液晶記録層(および
保護層)の厚みが増すと、磁気記録特性が低下するし、
また表面の性状にも影響を受け易くなる。さらに、図1
(c)の構成からなる情報記録媒体においては、図1
(a)と殆ど同じ性能を有するが、基材を介して記録層
および光反射層が形成されるために、透明性の優れた基
材を使用することが必要である。基材の透明性が低い場
合には、光反射層の効果が低減されることになる。
【0016】本発明の磁気記録層としては、種々の磁性
体を樹脂中に分散したものが使用できる。使用される磁
性体としては、BaO−6Fe2 3 、Fe3 4 、γ
−Fe2 3 、Co−γ−Fe2 3 、Cr2 3 等が
あげられる。また、樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑樹脂や熱硬化樹脂が用
いられる。磁気記録層には、種々の研磨材、ワックス、
色素等の種々の添加剤を加えることができる。また、表
面平滑性を向上させるためにカレンダー処理を行なうこ
とも好ましい。磁気記録層の厚みは、0.1〜50μm
が好ましく、より好ましくは1〜20μmの範囲であ
る。高分子液晶記録層に記録・消去を繰り返すことに伴
う表面劣化を防止するために、保護層を形成させること
が好ましい。保護層としては、耐熱性の高いものが望ま
しく、各種熱可塑性樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系
樹脂、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂や電子線硬化樹脂等
が使用可能である。保護層は複数層積層されていてもよ
く、また、保護層の厚みは好ましくは0.1〜20μm
の範囲から選択される。上記した各層の他に、各層の接
着性を高めるための各種の接着層や磁気記録層の表面凹
凸を防ぐための平滑層、保護層等を形成することも好ま
しく、さらには高分子液晶記録層、保護層または磁気記
録層の上に印刷層を設けることも好ましい。上記した高
分子液晶記録層および磁気記録層は、溶剤を用いて塗布
液とし、グラビアロール法、ダイコート法、ブレード
法、ワイヤバー法、スプレー法、スクリーン法に代表さ
れる種々のコーティング法によって形成させることがで
き、必要に応じて、加熱処理、光照射処理および電子線
照射処理が行なわれる。その他の種々の層も同様な方法
で形成され、また、光反射層として金属層を形成する場
合には、一般に蒸着法やスパッタリング法が適用され
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 (磁気記録層の形成) 磁性体:BaO・6(Fe2 3 ) 25重量部 バインダー:塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 (商品名:VAGH、UCC社製) 5重量部 コロネートL(日本ポリウレタン社製) 1重量部 溶剤:メチルエチルケトン 30重量部 トルエン 30重量部 上記物質を混合し、分散処理した後に膜厚100μmの
アルミニウム蒸着PETフィルムのPETフィルム面の
上にワイヤバーを用いて塗布し、乾燥させて、膜厚約1
0μmの磁気記録層を形成した。 (高分子液晶記録層の形成および情報記録媒体の作製)
メソゲンモノマーとして、4−アクリロキシヘキシルオ
キシ−4′−シアノ−ビフェニルを1.9gおよび反応
性基をもつ非メソゲンモノマーとして、2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレート0.1gを、重合開始剤として
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.01g、
溶媒としてテトラヒドロフラン5mlを用いて重合を行
なった。得られた重合体溶液を、エチルアルコールを沈
殿溶媒として3回繰り返し沈殿させて精製し、下記構造
式(1)で示される高分子液晶1.9gを得た。
【0018】
【化2】 得られた高分子液晶の物性について測定したところ、重
量平均分子量(GPCによるポリスチレン換算)は8
0,000であり、Tg(ガラス転移点)は40℃、T
i(液晶相−等方相相転移点)は115℃であった。こ
の高分子液晶1.0gに、架橋剤として4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート0.04g、溶媒として
メチルエチルケトン(MEK)3.0gを加えた溶液
を、上記の磁気記録層を形成したPETフィルムのアル
ミニウム蒸着面の上にブレードコーターを用いて塗布
し、乾燥させて、膜厚約5μmの高分子液晶層を形成さ
せ、次いで、50℃のオーブン中で24時間反応させて
架橋させた。作製後の高分子液晶層は光を散乱し白濁し
ていた。さらに、紫外線硬化組成物(商品名:アロニッ
クスUV、東亜合成社製)を塗布し、高圧水銀ランプを
用いて硬化させて、架橋した高分子液晶層の上に約2μ
mの保護層を形成させることにより、情報記録媒体を作
製した。
【0019】実施例2 (磁気記録層の形成) 磁性体:Co−γ−Fe2 3 25重量部 バインダー:塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 (商品名:VAGH、UCC社製) 5重量部 コロネートL(日本ポリウレタン社製) 1重量部 溶剤:メチルエチルケトン 30重量部 トルエン 30重量部 上記物質を混合し、分散処理した後に膜厚100μmの
黒色PETフィルム上にワイヤバーを用いて塗布し、乾
燥させて、膜厚約10μmの磁気記録層を形成させた
後、カレンダー処理を行なうことにより表面平滑性を高
めた。さらに、磁気記録層上にポリビニルブチラールの
ブチルアルコール溶液を塗布し、乾燥させて、膜厚約2
μmの平滑な層を形成させた。その上にアルミニウムを
真空蒸着して膜厚約0.05μmのアルミニウム層を光
反射層として形成させた。 (高分子液晶記録層の形成および情報記録媒体の作製)
実施例1と同じ高分子液晶を用いて、実施例1と同様に
して高分子液晶層および保護層を上記の磁気記録層を形
成したPETフィルムのアルミニウム蒸着層のの上に形
成させることにより、情報記録媒体を作製した。
【0020】(高分子液晶記録層への記録およびその評
価)実施例1および2で作製した情報記録媒体の高分子
液晶記録層について、その記録特性および記録画像の評
価を行った。記録は、サーマルヘッド式感熱記録評価装
置を用いて、8dots/mmの解像度で、約0.3m
j/dotの感度でいずれの媒体も白濁した背景に鮮明
な銀色の画像を記録することができた。また、この画像
は、熱ローラー(120℃加熱設定)を通過させること
により消去することが可能であった。記録した画像の反
射光学濃度は、X−rite968(X−rite社
製)を用いて測定した。さらに反射光学濃度から入射光
の反射率(%)を計算し、記録部と非記録部の反射率の
比から、記録像のコントラスト比を算出した。この結果
を表1に示す。
【0021】
【表1】 実施例1および2で作製した情報記録媒体は、ともに優
れた画像コントラストを示し、かつ視認性にも優れてい
るものであった。 (磁気記録層への記録およびその評価)情報記録媒体の
磁気記録層への情報の記録は、磁気記録評価装置を用い
て評価したところ、良好な記録特性及び再生特性を有し
ていることを確認した。また、磁気記録層に記録されて
いる情報は、高分子液晶層に記録されている画像を消去
するための加熱(120℃加熱設定)を行なっても、変
化しなかった。また、消去ヘッド等の一般的な条件で消
去することは可能であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、外部刺激によ
り光散乱度が可逆的に変化する特定構造の高分子液晶記
録層および磁気記録層を有することにより、視認性に優
れた画像コントラストが得られるものであって、しかも
耐久性にも優れているものであるから、応用範囲が広い
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の情報記録媒体を示す構成例の断面図
である。
【符号の説明】
1…高分子液晶記録層、2…光反射層、3…基材、4…
磁気記録層、5…透明基材、6…保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/1335 G02F 1/13 500 G02F 1/13 505 G09F 9/00 - 9/46 B41M 5/26 C09K 19/02 C09K 19/38 - 19/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メソゲン単量体構造単位および非メソゲ
    ン単量体構造単位を有する側鎖型高分子液晶を含有する
    組成物を架橋して形成された光学異方性をもつマルチド
    メイン構造を有し、かつ光散乱度が可逆的に変化する記
    録層および磁気記録層を具備してなることを特徴とする
    情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 光散乱度が可逆的に変化する記録層、光
    反射層、基材および磁気記録層を順次積層したことを特
    徴とする請求項記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 光散乱度が可逆的に変化する記録層、光
    反射層、磁気記録層および基材を順次積層したことを特
    徴とする請求項記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 光散乱度が可逆的に変化する記録層、透
    明基材、光反射層および磁気記録層を順次積層したこと
    を特徴とする請求項記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 マルチドメイン構造におけるドメイン分
    布数の極大におけるドメイン径が、0.2〜1.5μm
    の範囲であることを特徴とする請求項記載の情報記録
    媒体。
  6. 【請求項6】 光散乱度が可逆的に変化する記録層の上
    に保護層を形成したことを特徴とする請求項1〜のい
    ずれか1項に記載の情報記録媒体。
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