JPH11214760A - 積層型圧電アクチュエータ - Google Patents

積層型圧電アクチュエータ

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JPH11214760A
JPH11214760A JP1705798A JP1705798A JPH11214760A JP H11214760 A JPH11214760 A JP H11214760A JP 1705798 A JP1705798 A JP 1705798A JP 1705798 A JP1705798 A JP 1705798A JP H11214760 A JPH11214760 A JP H11214760A
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piezoelectric
laminate
inert
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Takeshi Setoguchi
剛 瀬戸口
Makoto Higashibetsupu
誠 東別府
Katsuhiko Onizuka
克彦 鬼塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い印加電圧で高速で作動する場合でも、自己
発熱による温度上昇を容易に抑制することができ、信頼
性が高く、且つ特性の安定した小型の積層型圧電アクチ
ュエータを提供する。 【解決手段】複数の圧電板3と複数の電極とを交互に積
層した積層体1と、該積層体1の上下にそれぞれ接合さ
れたセラミックス製の不活性体8とを具備するととも
に、電極が下側から交互に第1電極または第2電極とさ
れ、第1電極同士および第2電極同士が電気的に接続さ
れた積層型圧電アクチュエータであって、不活性体8の
熱伝導率が20W/mK以上のものである。ここで、不
活性体8は、積層体幅と同一幅を有し、積層体1に接合
される接続部11と、この接続部11よりも幅広の拡幅
部12とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型圧電アクチ
ュエータに係わり、例えば、光学装置等の精密位置決め
装置や振動防止用の駆動素子、自動車用エンジンの燃料
噴射用の駆動素子等に使用される積層型圧電アクチュエ
ータに関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、内部電極ペーストが塗布された
圧電板を複数枚積層して積層体を形成した積層型圧電ア
クチュエータが知られている。このような積層型圧電ア
クチュエータは、圧電板に電圧を印加して逆圧電効果に
よって圧電板を数〜数十μm伸長させ、アクチュエータ
の駆動力源とするものである。
【0003】従来の積層型圧電アクチュエータでは、圧
電的に活性な部分(積層体)の上下両端に圧電的に不活
性な部分(不活性体)を強固に接合した構造を有する。
【0004】近年、小型の積層型圧電アクチュエータで
大きな変位量を確保するため、また、積層型圧電アクチ
ュエータの高応答性を利用するため、より高い電圧を高
周波数で印加することが行われている。
【0005】しかしながら、従来の積層型圧電アクチュ
エータでは、大変位量を高周波数で繰り返し発生させる
ことにより、積層型圧電アクチュエータの自己発熱によ
る温度上昇が起こるため、積層された圧電板の耐久性の
劣化、及び電気特性の変化が生じていた。このため、こ
れに伴う積層型圧電アクチュエータの耐久性の劣化、及
び変位特性の変化が生じていた。
【0006】ところで、従来、圧電板と金属薄板を交互
に積層した積層体と、該積層体の上下にそれぞれ絶縁性
接着剤により接合された一対の不活性体とを具備すると
ともに、金属薄板に形成された接続用突起部を2方向に
突出せしめ、同一方向に突出した前記接続用突起部同士
を電気的に接続し、正極側外部電極および負極側外部電
極とされた積層型圧電アクチュエータが知られている。
このような不活性体は、一般的に、圧電板と同一材料に
より形成されていた。
【0007】また、放熱性を向上した積層型圧電アクチ
ュエータとして、電極板に設けた放熱部材としてのフィ
ンを圧電板よりも外側に張り出し、かつ互いに隣接関係
が異種面内に配置するとともに、フィンの回りに積層型
圧電アクチュエータの冷却を司る冷却媒体を流通可能と
することにより、フィンと冷却媒体を通して積層型圧電
アクチュエータの熱を放熱したものが知られている(実
開平6−13169号公報)。このような積層型圧電ア
クチュエータでは、自己発熱を有効に抑制できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この実
開平6−13169号公報に開示された積層型圧電アク
チュエータでは、圧電板の外側にフィンが突出している
ため、製品寸法が大きくなるという問題があった。ま
た、冷却媒体を流す必要があるため、積層型圧電アクチ
ュエータの駆動システムが複雑になるという問題があっ
た。
【0009】一方、圧電板の割れを防止し、積層型圧電
アクチュエータの信頼性を向上させるために、圧電板よ
りも抗折力の大きな不活性体を配置し、さらにこの不活
性体に、該不活性体よりも幅広の金属部材を配置した積
層型圧電アクチュエータも開示されている(実開昭61
−205163号公報)。
【0010】このような積層型圧電アクチュエータで
は、正極側外部電極および負極側外部電極が圧電板の外
部に突出しており、装置へのセット際、位置決めが困難
であったため、積層体に不活性体だけでなく、この不活
性体よりも幅広の金属部材を不活性体に接合し、積層型
圧電アクチュエータの装置への位置決めを容易にしてい
た。
【0011】しかしながら、実開昭61−205163
号公報に開示された積層型圧電アクチュエータでは、圧
電素子、電極からなる積層体の上下端面にそれぞれ不活
性体を積層して接合し、この上下の不活性体の端面に、
それぞれ金属部材を接合する際、積層体の中心と、金属
部材の中心とがズレた状態や、傾いた状態で接合される
と、積層型圧電アクチュエータの特性のバラツキを生じ
ると共に、自己発熱がさらに促進されるという問題があ
った。
【0012】本発明は、高い印加電圧で高速で作動する
場合でも、自己発熱による温度上昇を容易に抑制するこ
とができ、信頼性が高く、且つ特性の安定した小型の積
層型圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型圧電アク
チュエータは、複数の圧電板と複数の電極とを交互に積
層した積層体と、該積層体の上下にそれぞれ接合された
セラミックス製の不活性体とを具備するとともに、前記
電極が下側から交互に第1電極または第2電極とされ、
前記第1電極同士および前記第2電極同士が電気的に接
続された積層型圧電アクチュエータであって、前記不活
性体の熱伝導率が20W/mK以上であることを特徴と
する。ここで、不活性体は、積層体の断面形状と同一断
面形状を有し、該積層体に接合される接続部と、この接
続部よりも幅広の拡幅部とからなることが望ましい。
【0014】
【作用】本発明の積層型圧電アクチュエータでは、熱伝
導率が20W/mK以上の不活性体を積層体の上下に配
置することにより、高い印加電圧で高速で作動する場合
でも、自己発熱により発生した熱を、不活性体を介し
て、例えばセットされた装置に伝導させることができ、
自己発熱による温度上昇を抑え、耐久性劣化の低減、及
び特性の変化を小さくすることができる。
【0015】また、不活性体が、積層体の断面形状と同
一形状を有し、該積層体に接合される接続部と、この接
続部よりも幅広の拡幅部とから構成されているため、不
活性体の拡幅部により表面積が大きくなり、装置への熱
伝導効率を上げることができ、自己発熱による温度上昇
をさらに抑制できる。
【0016】さらに、このような構造の不活性体では、
拡幅部の幅を、正極側外部電極および負極側外部電極を
含めた積層体の幅よりも大径とすることにより、従来の
ような金属部材を不要とすることができる。
【0017】即ち、従来、積層体の外周面から突出する
ように正極側外部電極および負極側外部電極が形成され
ていたため、装置へのセットの際の位置決めを容易に行
なうため、正極側外部電極および負極側外部電極を含め
た積層体の幅よりも大径の金属部材を、不活性体に接合
していたが、これでは、積層体の上下に不活性体を接合
し、これらの不活性体の上下に金属部材を接合する必要
があり、積層体の中心と金属部材の中心がズレ易く、こ
のようにズレた状態で接合されると、特性のバラツキを
生じると共に、自己発熱がさらに促進されるという問題
があった。
【0018】これに対して、本発明では、従来の金属部
材としての役割を不活性体の拡幅部にもたせることがで
き、これにより、不活性体のみの接合工程で組み立てが
終了するため、金属部材接合に伴なう積層体の位置ズ
レ、及び傾きの低減が図れ、自己発熱の抑制ができる。
また、金属部材の接合工程がなくなることにより、組立
工程の簡易化が行える。さらに、金属部材をなくするこ
とにより、積層型圧電アクチュエータの組み立てに必要
な部材数の低減が図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の積層型圧電アクチ
ュエータの模式断面図であり、図2は側面図である。
尚、図2においては絶縁性樹脂を省略した。図において
符号1は積層体を示している。この積層体1は、図3に
示すように両面に導電性接着剤層2が形成された圧電体
3と、図4に示すような金属薄板4とを交互に積層して
構成されている。つまり、圧電板3間には金属薄板4が
介装されており、これらの金属薄板4は導電性接着剤層
2により両側に配設された圧電板3に接合されている。
【0020】圧電板3を構成する圧電材料は、例えば、
チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミックス
材料などが使用されるが、これに限定されるものではな
く、圧電性を有するセラミックスであれば何でも良い。
この圧電板3を構成する圧電材料としては、圧電歪み定
数d33が高いものが望ましい。
【0021】特に、金属成分としてPb、Zr、Ti、
Zn、Sb、Ni、Teと、SrおよびBaのうち少な
くとも一種を含む複合ペロブスカイト型化合物であっ
て、これらの金属元素のモル比による組成式を、Pb
1-x-y Srx Bay (Zn1/3 Sb2/3 a (Ni1/2
Te1/2 b ZrcTi1-a-b-c 3 と表わした時、
x、y、a、b、cのモル比が、0≦x≦0.12、0
≦y≦0.12、0<x+y、0.05≦a≦0.1
2、0≦b≦0.015、0.43≦c≦0.52を満
足する基本成分100重量部に対して、等モル比からな
るPbOおよびNb2 5 を合量で0.2〜1.2重量
部添加含有してなる圧電磁器組成物が望ましい。
【0022】この圧電板3の厚みtは、小型化および高
い電圧を印加するという点から、0.2〜0.6mmで
あることが望ましい。
【0023】圧電板3の両面に形成される導電性接着剤
層2は、導電性ペーストを圧電板3に塗布し400〜6
00℃程度で焼き付けることにより形成される。この導
電性ペーストは、Ag等の導電性の金属粉末とガラス成
分からなっており、ガラス成分を高温で溶融することに
より圧電板3に焼き付けられる。この導電性ペースト
は、特に、Ag粉末を70〜98重量%と、PbO−S
iO2 −B2 3 からなるガラス成分2〜30重量%と
からなることが望ましい。
【0024】金属薄板4には、図4に示したように、1
個の接続用突起部5が形成されており、上下に配置され
た金属薄板4の接続用突起部5とは、図2に示したよう
に、180度の角度をなすように金属薄板4が圧電板3
の間に介装されている。これらの金属薄板4は、その接
続用突起部5の位置により正電極用金属薄板および負電
極用金属薄板とされている。同一方向に突出した接続用
突起部5同士は、該接続用突起部5が積層体1の軸方向
に折曲され、その先端部が半田付け、溶接等により電気
的に接続され、正電極用外部電極および負電極用外部電
極を形成している。
【0025】使用する金属薄板4は導電性を有するもの
で、例えば、銀、真鍮、銅、ステンレス等の金属が好ま
しい。金属薄板4の厚さは、変位量に寄与しないために
できるだけ薄いもの、例えば、20〜100μmのもの
が好ましい。また、金属薄板4としては、他の金属薄板
4との短絡や放電を防止するために、積層体1の外周面
に露出しないように、圧電板3よりも小さいことが望ま
しい。
【0026】そして、積層体1の上下面には、圧電的に
不活性で機械的エネルギーを伝達する不活性体8が、絶
縁性接着剤層15によりそれぞれ接合されている。
【0027】これらの不活性体8は、積層体1の両端面
に接合され、積層体1の圧電板3と同一直径を有する円
柱状の接続部11と、この接続部11に一体に形成さ
れ、接続部11よりも大径の円柱状の拡幅部12とから
構成されている。不活性体8は、セラミックスからなる
一体物であり、熱伝導率が20W/mK以上とされてい
る。
【0028】積層体1に接合される接続部11の直径
を、圧電板3より小さくした場合、駆動中に圧電板3に
異常な応力がかかり、圧電板3の破損原因となり、ま
た、大きくした場合、積層体1と不活性体8の位置ズレ
が大きくなり、発熱、及び特性バラツキの原因となるた
め、圧電板3と同じ直径にする必要がある。また、不活
性体8の拡幅部12は、セットした装置への熱伝導効率
を上げるため、圧電板3より大きい直径で形成される。
また、積層型圧電アクチュエータを装置へ位置決めする
際、圧電板3外周に形成された外部電極が邪魔になるた
め、外部電極を含めた積層体1の直径より大きくする必
要がある。
【0029】不活性体8は、積層型圧電アクチュエータ
の発熱をセットした装置に伝導させるため、熱伝導率2
0W/mK以上を有するもので、Al2 3 、Si3
4 、AlN、ZrO2 等を主成分とするセラミックスが
好ましい。特に、熱伝導率が120W/mK以上である
AlN主成分のセラミックスが望ましい。
【0030】積層体1と不活性体8との接合は、不活性
体8の片面に、例えば、ガラスペーストからなる絶縁性
接着剤を塗布し、400〜600℃程度で焼き付けた絶
縁性接着剤層15を形成し、積層体1に不活性体8を積
層した後、加熱することにより、積層体1の両端面に不
活性体8が絶縁性接着剤層15を介して接合される。
【0031】ガラスペーストは、圧電板3に焼き付けら
れる導電性ペーストのガラス成分PbO−SiO2 −B
2 3 と同一ガラス成分から形成されている。
【0032】不活性体8は、積層体1の端面に形成され
ている金属薄板4に接合しても良いし、圧電板3に接合
しても良いが、特には金属薄板4に接合することが望ま
しい。
【0033】そして、図1に示したように、積層体1の
外周面および、不活性体8の一部の外周面を絶縁性樹脂
17で被覆するとともに、圧電板3相互間および圧電板
外周面と接続用突起部5との間の空隙にも、同様に絶縁
性樹脂17が、隙間がないように充填されている。充填
方法としては、粘度等の条件を調整し、真空脱法など減
圧下で空隙内に絶縁性樹脂17を充分に充填することが
必要である。また絶縁性樹脂17については弾性率の低
い材料を充填することが望ましい。尚、不活性体8およ
び積層体1の積層は、図5に示すように、一対の積層治
具A、Bを用いて行なう。この積層治具A、Bを当接す
ることにより、圧電板3および金属薄板4からなる積層
体1を収容する空間31、不活性体8を収容する空間3
3を形成し、また、金属薄板4の接続用突起部6を収容
する空間35を形成する。
【0034】先ず、不活性体8を空間33内に収容し、
その接続部11を積層体1の収容空間31に位置決め
し、その後、圧電板3と金属薄板4を交互に積層する。
この際、金属薄板4の接続用突起部5の位置が交互とな
るように積層する。
【0035】そして、最後に不活性体8を空間33内に
収容し、その接続部11を積層体1の収容空間31に位
置決めする。そして、所定温度に加熱し、圧電板3と金
属薄板4、金属薄板4と不活性体8とを接合する。この
後、積層治具A、Bを分割し、図2に示したように、積
層体1から同一方向に突出した金属薄板4の接続用突起
部5を軸長方向に折曲し、ハンダ等で接合する。最後
に、積層体1の一部および不活性体8外周面全体に絶縁
性樹脂17を被覆することにより、本発明の積層型圧電
アクチュエータが作製される。
【0036】尚、本発明では、金属薄板を用いた積層型
圧電アクチュエータについて説明したが、本発明では上
記例に限定されるものではなく、圧電板と電極とを交互
に積層した積層体の上下面に、不活性体を接合するタイ
プの積層型圧電アクチュエータであれば、例えば、金属
薄板を用いないタイプ、圧電板と金属薄板を接合しない
タイプ、同時焼成タイプの積層型圧電アクチュエータで
あっても良い。
【0037】
【実施例】Pb1-x-y Srx Bay (Zn1/3
2/3 a (Ni1/2 Te1/2 b Zrc Ti1-a-b-c
3 と表わした時、x=0.04、y=0.02、a=
0.075、b=0.005、c=0.47を満足する
基本成分100重量部に対して、等モル比からなるPb
OおよびNb2 5 を合量で0.5重量部添加含有した
PZT焼結体の両面を研磨して、直径20mm、厚み
0.5mmの円板状の圧電板3を形成した。
【0038】この圧電板3の両主面に、Ag粉末97重
量%と、PbO−SiO2 −B2 3 を主成分とするガ
ラス3重量%とからなる導電性ペーストを10μmの厚
みになるように印刷した後、100℃にて乾燥し、52
0℃で焼き付けた。
【0039】厚さ25μmのAg製電極板を、図4に示
したような2mm×2mmの接続用突起部5を有する直
径19mmの円形に打ち抜き、金属薄板4に接続用突起
部5を形成した。
【0040】また、不活性体8を、熱伝導率が20W/
mKのAl2 3 材で作製し、直径を20mm、厚み2
mmの接続部11と、直径を25mm、厚み4mmの拡
幅部12とから構成した。これらの不活性体8の接続部
11の端面にPbO−SiO2 −B2 3 のガラスペー
ストを10μmの厚みになるように印刷した後、100
℃にて乾燥し、520℃で焼き付けた。
【0041】そして、図5に示すような積層治具A、B
を用いて、不活性体8の接続部11を積層体1の収容空
間に位置決めして、不活性体8を積層治具A、B内に収
容し、その後、圧電板3と金属薄板4を交互に積層し
た。この際、金属薄板4の接続用突起部5の位置が交互
となるように積層した。この後、不活性体8の接続部1
1を積層体1の収容空間に位置決めした。
【0042】次に、不活性体8の上部に約3kgの重り
を乗せて、600℃、1時間で加圧接合した。
【0043】この後、図2に示したように、圧電板3の
径方向に突出した接続用突起部5の先端部を軸方向に各
々折曲げ、折り曲げた先端部をハンダで接続し、それぞ
れ両側の接続用突起部5を正電極用外部電極及び、負電
極用外部電極とした。また、絶縁性樹脂17としてシリ
コン系樹脂で被覆させた。
【0044】これを80℃のシリコンオイル中で3kv
/mmの直流電圧を30分間印加して分極処理を行なっ
た。
【0045】得られた積層型圧電アクチュエータに50
0Vの直流電圧を印加した結果、40μmの変位量が得
られた。このアクチュエータに0Vから+500Vの直
流電界を50Hzの周波数にて印加した結果、印加回数
5×108 回まで40μmの変位量を維持し、積層型圧
電アクチュエータの表面温度は90℃であった。尚、積
層型圧電アクチュエータの表面温度は、積層体1の外表
面に熱電対を配置し、測定した。
【0046】さらに、本発明の積層型圧電アクチュエー
タを、湿度95%の大気中で、0Vから+500Vの直
流電界を50Hzの周波数にて5×108 回作動させた
場合でも、全く放電が生じず、破損もしなかった。
【0047】尚、上記接続部と拡幅部からなる不活性体
を熱伝導率が120W/mKのAlN、60W/mKの
Si3 4 により形成した場合について評価したとこ
ろ、AlNの場合は表面温度が70℃、Si3 4 の場
合が85℃であった。
【0048】また、不活性体8として、上記20W/m
KのAl2 3 からなり、直径を20mm、厚み6mm
の円柱状のものを用いた積層型圧電アクチュエータで
は、印加回数5×108 回まで40μmの変位量を維持
し、積層型圧電アクチュエータの表面温度は110℃で
あった。
【0049】一方、不活性体として、直径20mm、厚
み6mmで、圧電板3と同一材料を使用した圧電アクチ
ュエータを作製した。この場合、500Vの直流電圧を
印加した結果、40μmの変位量が得られた。更にこの
圧電アクチュエータを、0Vから+500Vの直流電界
を50Hzの周波数にて作動した結果、1×108 回印
加で変位量が32μmまで低下し、この時の積層型圧電
アクチュエータの表面温度は140℃であった。また、
5×108 回印加で圧電板に割れが発生し、駆動ができ
なくなった。尚、不活性体の熱伝導率は1.0W/mK
であった。
【0050】また、不活性体として、直径20mm、厚
み2mmで、圧電板3と同一材料を使用し、この不活性
体の端面に直径25mm、厚み4mmのSUS304製
の金属部材をエポキシ樹脂で接着した圧電アクチュエー
タを作製した。この場合、500Vの直流電圧を印加し
た結果、40μmの変位量が得られた。更にこの圧電ア
クチュエータを、0Vから+500Vの直流電界を50
Hzの周波数にて作動した結果、1×108 回印加で変
位量が35μmまで低下し、この時の積層型圧電アクチ
ュエータの表面温度は130℃であった。また、5×1
8 回印加で変位量が32μmまで低下した。
【0051】尚、変位量の測定は、試料を防振台上に固
定し、試料上面にアルミニウム箔を張り付けて、レーザ
ー変位計により、素子の中心部及び周囲部3箇所で測定
した値の平均値で評価した。
【0052】
【発明の効果】本発明の積層型圧電アクチュエータで
は、熱伝導率20W/mK以上の不活性体を積層体の両
端面に配置することにより、高い印加電圧で高速で作動
する場合でも、自己発熱を不活性体を通して、セットさ
れた装置に伝導させることにより、積層積層型圧電アク
チュエータの温度上昇を抑え、積層型圧電アクチュエー
タの耐久性劣化の低減、及び特性変化を小さくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電アクチュエータの模式断面
図である。
【図2】積層型圧電アクチュエータの側面図を示す図で
ある。
【図3】圧電板に導電製接着剤層を形成した例を示す平
面図である。
【図4】金属薄板を示す平面図である。
【図5】積層治具を示すもので、(a)は平面図、
(b)は積層治具を分割した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・・積層体 2・・・導電性接着剤層 3・・・圧電板 4・・・金属薄板 5・・・接続用突起部 8・・・不活性体 11・・・接続部 12・・・拡幅部 A、B・・・積層治具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の圧電板と複数の電極とを交互に積層
    した積層体と、該積層体の上下にそれぞれ接合されたセ
    ラミックス製の不活性体とを具備するとともに、前記電
    極が下側から交互に第1電極または第2電極とされ、前
    記第1電極同士および前記第2電極同士が電気的に接続
    された積層型圧電アクチュエータであって、前記不活性
    体の熱伝導率が20W/mK以上であることを特徴とす
    る積層型圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】不活性体は、積層体の断面形状と同一断面
    形状を有し、該積層体に接合される接続部と、この接続
    部よりも幅広の拡幅部とからなることを特徴とする請求
    項1記載の積層型圧電アクチュエータ。
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