JPH11213986A - 非水電解質電池 - Google Patents
非水電解質電池Info
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- JPH11213986A JPH11213986A JP10018431A JP1843198A JPH11213986A JP H11213986 A JPH11213986 A JP H11213986A JP 10018431 A JP10018431 A JP 10018431A JP 1843198 A JP1843198 A JP 1843198A JP H11213986 A JPH11213986 A JP H11213986A
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Abstract
命の非水電解質電池を提供することを目的とする。 【構成】 正極活物質が、中心層と一種以上の表面層か
らなり、少なくともその中心層がアルカリ金属を可逆的
に吸蔵放出可能な活物質で形成され、表面層はその活物
質とは異なる一種類以上の疎水性化合物で形成されてい
る非水電解質電池とすることで上記目的を達成できる。
Description
するもので、さらに詳しくはその正極活物質に関するも
のである。
電圧が4V前後を示す活物質や長寿命化のために負極に
炭素材料を用いる電池などが注目を集めている。
合であっても、正極の作動電圧が高いものでなければ高
エネルギー密度電池が得られにくいということから、L
iCoO2 やLiNiO2 等の、LiMO2 で示される
層状構造を有する化合物またはLiMn2 O4 等の、L
iM2 O4 で示されるスピネル構造を有する化合物が提
案され、すでに一部実用化されている。
質はその表面が親水性であり、水を吸着あるいは反応す
ることがあった。すなわち、非水電解質電池において、
電池内部への水の混入は電解質の分解や負極への被膜形
成による抵抗増大等の悪影響が考えられるため、極力抑
制する必要がある。そのため通常、真空乾燥により吸着
水分を除去することが行われている。しかしながら、正
極活物質表面の親水性を示す水酸基の除去は難しく、高
真空あるいは高温乾燥が必要となる。高真空で乾燥する
場合、その乾燥工程における製造コストの問題や酸素分
圧が異なることによる酸化物の脱酸素が起こることが考
えられる。また、高温で乾燥する場合、電極のバインダ
ーの分解や集電体の変質等の悪影響が考えられる。
するマンガン酸リチウムの場合、4V付近に平坦な電位
を示すため、従来の正極活物質に用いられているコバル
ト酸リチウムとほぼ同等の材料として代用することが可
能である。マンガンはコバルトに比べると資源的に豊富
であるため安価であり、そのうえ安全性の点でも有利で
あることから、次世代の有望な活物質として一部商品化
も行われている。しかしながら、マンガン酸リチウムは
充電状態においてマンガンが溶出し、その結果充放電容
量が低下すると考えられている。この溶出の原因とし
て、電解液中に不純物として存在するフッ酸の影響が考
えられる。通常電解液に用いられる溶質はLiPF6 や
LiBF4 等の無機塩が用いられている。この様な無機
塩の場合、電池内部に混入した水により分解し、フッ酸
を生成することが知られている。つまり、乾燥によって
除去できなかった水分によって塩が分解し、フッ酸が生
成することで、マンガンの溶出を促進していることが考
えられる。
と反応し分解することが分かった。すなわち、ここで生
じる分解生成物は不純物として活物質中に混入するた
め、単位重量及び単位体積当りの容量が低下することに
なる。さらに、この分解生成物としては、強アルカリを
示し、電解液やバインダーを分解することにより、充放
電効率が低下したりサイクルによる容量が低下するとい
う問題点があった。
際に電解液と炭素材料の間に炭酸リチウムのようなイオ
ン伝導性の高い被膜を形成するが、この被膜形成時ある
いは形成後にフッ酸の様な酸が存在すると、イオン伝導
性の低いハロゲン化リチウムを生じる。炭素材料と電解
液の界面に生じたハロゲン化リチウムは、リチウムの吸
蔵放出を妨げ、その結果負極の界面抵抗を増大させ、容
量特性を低減させる原因の一つと考えられる。
のかなりの工程での、乾燥後の水分の再吸着も考えられ
る。すなわち、これらの工程をすべて乾燥空気雰囲気下
で行うことは、コストを上げる要因となる。また、注液
直前に真空乾燥により吸着水分を除去することもできる
が、電極を巻き込んだ状態において電極表面に吸着した
水分を完全に除去するには、高温かつ高真空が必要であ
る。しかしながら、セパレータとしてシャットダウン特
性を有するポリエチレン製微多孔膜を使用する場合、高
温乾燥を行うとセパレータのシャットダウン特性が働
き、電池性能を失うことになるため、更なる高真空乾燥
が要求される。
みてなされたものであって、その目的とするところは、
生産性に優れたエネルギー密度の大きい長寿命非水電解
質電池を提供することにある。
明に係る非水電解質電池の正極活物質は、中心層と一種
以上の表面層からなり、少なくともその中心層がアルカ
リ金属を可逆的に吸蔵放出可能な活物質で形成され、表
面層はその活物質とは異なる一種類以上の疎水性化合物
で形成されていることを特徴とする。
て、正極、負極、セパレータ、電解液等の要因が考えら
れる。これらの水分量を測定したところ、特に正極に存
在する水分量が多いことが分かった。正極に存在する水
の状態として、吸着水、結晶水が挙げられるが、他に活
物質表面に存在する水酸基等も脱水反応により水を放出
することが考えられる。つまり、この種の水分を除去す
ることにより正極においてはマンガン等の溶出や活物質
の分解を抑制することが可能であり、一方負極において
も界面抵抗の増大を抑制できることが期待される。
水は焼成段階では700℃以上での高温にさらされるた
めほとんど存在しないと考えられる。つまり、焼成後の
冷却過程から注液までの間に吸着、反応することが考え
られる。よって、正極活物質表面を水を寄せ付けにくい
疎水性化合物でコートすることにより、電池内部へ持ち
込む水分量を減らすことを考えた。つまり、簡単で安価
な表面処理により、再吸着によって電池内部に持ち込む
水分を減らすことができ、よって塩の分解を抑制するこ
とが可能となり、正極の溶出や負極の界面抵抗の増大を
抑制することにより電池寿命を長くすることができる。
また、水の再吸着を防ぐことで、活物質と水の反応を抑
制することができ、活物質の容量を損なうことがなくな
る。
に吸蔵放出可能な正極活物質としては、高エネルギー密
度の点から少なくともα−NaFeO2 構造またはスピ
ネル構造を有する酸化物であることが望ましい。α−N
aFeO2 構造を有する酸化物として、Liy Ni
O2 、Liy CoO2 、Liy Ni1-x Mx O2 (Mは
例えば、Li,Ca,Cr,Ni,Fe,Coの1種類
以上の元素であり、異種元素置換量を示すx値について
は置換できる最大量まで有効であるが、好ましくは放電
容量の点から0≦x≦1である。また、リチウム量を示
すy値についてはリチウムを可逆的に利用しうる最大量
が有効であるが、好ましくは放電容量の点から0≦y≦
1である。)等が、またスピネル構造を有する酸化物と
してはLiMn2 O4、Liy [Mn2-x Mx ]O
4 (Mは例えば、Li,Ca,Cr,Ni,Fe,Co
の1種類以上の元素であり、異種元素置換量を示すx値
については置換できる最大量まで有効であるが、好まし
くは放電容量の点から0≦x≦1である。また、リチウ
ム量を示すy値についてはリチウムを可逆的に利用しう
る最大量が有効であるが、好ましくは放電容量の点から
0≦y≦2である。)、Li4/3 Ti5/3 O4 等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらの
酸化物の中でマンガンを含有するものに関して、その効
果が顕著であったため最も好ましい。
有機化合物であることが望ましく、次の一般式 (Cn An+1 )mM (但し、AはH,Fから選ばれる少なくとも1種類以上
の元素であり、MはC,Siから選ばれる少なくとも1
種類以上の元素である。)で示される疎水性基を有する
化合物が望ましい。例えば、メチル基、t-ブチル基、ト
リメチルシリル基、トリエチルシリル基等が挙げられ
る。
ムを吸蔵、放出できるもので有ればよい。但し、炭素を
負極に用いる電池の場合その効果は顕著である。炭素材
量としては、特にX線回折法による面間隔(d002)
が3. 354〜3. 369Åで、C軸方向の結晶の大き
さ(Lc)が200Å以上でのものが、高容量が得られ
るため好ましい。
子サイズ100μm以下であることが望ましい。所定の
形状を得る上で、粉体を得るためには粉砕機や分級機が
用いられる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振
動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウン
タージェットミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用
いられる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶
剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方
法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが乾
式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
料としては、リチウム金属、リチウム合金などや、カル
コゲン化合物、メチルリチウム等のリチウムを含有する
有機化合物等が挙げられる。また、リチウム金属やリチ
ウム合金、リチウムを含有する有機化合物を併用するこ
とによって、本発明に用いる炭素材料にあらかじめリチ
ウムを挿入することも可能である。
剤やフィラー等を添加することができる。導電剤として
は、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であ
れば何でも良い。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒
鉛、土状黒鉛など)、人造黒鉛、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイ
スカー、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウ
ム、銀、金など)粉、金属繊維、導電性セラミックス材
料等の導電性材料を1種またはそれらの混合物として含
ませることができる。これらの中で、アセチレンブラッ
クとケッチェンブラックの併用が望ましい。その添加量
は1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好
ましい。
も表面層部分を電子伝導性やイオン伝導性の良いもので
修飾することも可能である。例えば、金、銀、カーボ
ン、ニッケル、銅等の電子伝導性のよい物質や、炭酸リ
チウム、ホウ素ガラス、固体電解質等のイオン伝導性の
よい物質をメッキ、焼結、メカノフュージョン、蒸着等
の技術を応用してコートすることが挙げられる。
チレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレンジエンターポリマー
(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、フッ素ゴム、カルボキシメチルセル
ロース等といった熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリ
マー、多糖類等を1種または2種以上の混合物として用
いることができる。また、多糖類の様にリチウムと反応
する官能基を有する結着剤は、例えばメチル化するなど
してその官能基を失活させておくことが望ましい。その
添加量としては、1〜50重量%が好ましく、特に2〜
30重量%が好ましい。
ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、アエロジ
ル、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いられる。フィラ
ーの添加量は0〜30重量%が好ましい。
電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何
でもよい。例えば、正極用集電体としては、アルミニウ
ム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電
性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性、耐
酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカー
ボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いる
ことができる。負極用集電体としては、銅、ステンレス
鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電
性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接
着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカ
ーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用い
ることができる。これらの材料については表面を酸化処
理することも可能である。これらの形状については、フ
ォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パン
チ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発砲
体、繊維群の形成体等が用いられる。厚みは特に限定は
ないが、1〜500μmのものが用いられる。
れ、機械的強度のある絶縁性薄膜を用いることができ
る。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレンやポリエ
チレンといったオレフィン系のポリマー、ガラス繊維、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等
からつくられたシート、微孔膜、不織布、布が用いられ
る。セパレータの孔径は、一般に電池に用いられる範囲
のものであり、例えば0.01〜10μmである。ま
た、その厚みについても同様で、一般に電池に用いられ
る範囲のものであり、例えば5〜300μmである。
液、高分子固体電解質、無機固体電解質、溶融塩等を用
いることができ、この中でも有機電解液を用いることが
好ましい。この有機電解液の有機溶媒として、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン等
のエステル類や、テトラヒドロフラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン等の置換テトラヒドロフラン、ジオキソ
ラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキ
シエタン、メトキシエトキシエタン等のエーテル類、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、
アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル、N−メチル
ピロリドン、ジメチルフォルムアミド等が挙げられ、こ
れらを単独又は混合溶媒として用いることができる。
F6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAsF6 との様
な無機塩や次の一般式(1) (R1 SO2 )(R2 SO2 )NLi で示される塩が望ましい。例えば、LiN(CF3 SO
2 )2 ,LiN(CF2ClSO2 )2 ,LiN(CF
2 BrSO2 )2 ,LiN(CF2 ISO2 )2,Li
N(C2 F5 SO2 )2 ,LiN(C3 F7 S
O2 )2 ,LiN(C4 F9 SO2 )2 ,LiN(CF
3 SO2 )(C2 F5 SO2 ),LiN(CF3 S
O2 )(C3 F7 SO2 ),LiN(CF3 SO2 )
(C4 F9 SO2 ),LiN(C2 F5 SO2 )(C3
F7 SO2 ),LiN(C2 F5 SO2 )(C4 F9 S
O2 ),LiN(C3 F7 SO2 )(C4 F9 S
O2 ),LiN(CF2 HSO2 )2 ,LiN(CFH
2 SO2 )2 ,LiN(CH3 SO2 )2 ,LiN(C
2 F4 HSO2 )2 ,LiN(C2 F3 H2 S
O2 )2 ,LiN(C2 F2H3 SO2 )2 ,LiN
(C2 FH4 SO2 )2 ,LiN(C2 H5 S
O2 )2,LiN(C2 F2 SO2 )2 等の有機リチウ
ム塩が挙げられる。さらに、一般式(1)中のR1 、R
2 がCn F2n+1で表され、nは1から4までの数であ
り、R1 =R2 又はR1 ≠R2 である有機含フッ素リチ
ウム塩が好ましい。これらの中でも耐電位性とイオン伝
導度から、R1 、R2 がR1 =R2 =C2 F5 あるいは
R1 、R2 がR1 =C4 F9 、R2 =CF3 で示される
有機含フッ素リチウム塩が好ましい。また、これらの塩
を混合して用いることも可能である。
は、上記のような支持電解質塩をポリエチレンオキシド
やその架橋体、ポリフォスファゼンやその架橋体等とい
ったポリマーの中に溶かし込んだものを用いることがで
きる。さらに、Li3 N,LiI等の無機固体電解質も
使用可能である。つまり、リチウムイオン導伝性の非水
電解質であればよい。
なり、少なくともその中心層がアルカリ金属を可逆的に
吸蔵放出可能な活物質で形成され、表面層はその活物質
とは異なる一種類以上の疎水性化合物で形成されている
ことで、活物質あるいは電解質と水との反応が抑えら
れ、活物質の容量低下あるいは電極界面抵抗上昇が抑制
される。このことにより、単位重量及び単位体積当りの
容量の低下が起こらずサイクル寿命が長くなる。
ン酸リチウムの調製にあたっては、Li2 CO3とMn
OOHを用い、Li:Mnのモル比が1.03:2.0
0となるように秤量、混合し、850℃で20時間焼成
した。焼成後粉砕したもののX線回折パターンより、ス
ピネル構造を有するマンガン酸リチウムが単一相で得ら
れていることが分かった。
マンガン酸リチウムの粉末をトリメチルシリルクロライ
ドを脱水テトラヒドロフランに溶解した溶液で処理し
た。処理したマンガン酸リチウムをを乾燥し、IRを測
定したところ、810cm-1に強い吸収が現れたため、
表面にトリメチルシリル基を有するマンガン酸リチウム
が得られたことを確認した。この様にして表面層を活物
質とは異なる一種類以上の疎水性化合物が形成されてい
ること正極活物質を得た。
イン型非水電解質電池を試作した。正極活物質とアセチ
レンブラック及びポリテトラフルオロエチレン粉末とを
重量比70:25:5で混合し、トルエンを加えて十分
混練した。これをローラープレスにより厚み0.8mm
のシート状に成形した。次にこれを直径16mmの円形
に打ち抜き減圧下200℃で15時間熱処理し正極1を
得た。正極1は正極集電体6の付いた正極缶4に圧着し
て用いた。
μm)を用いた。負極活物質とポリテトラフルオロエチ
レン粉末とを重量比95:5で混合し、トルエンを加え
て十分混練した。これをローラープレスにより厚み0.
8mmのシート状に成形した。次にこれを直径16mm
の円形に打ち抜き減圧下200℃で15時間熱処理し負
極2を得た。負極2は負極集電体7の付いた負極缶5に
圧着して用いた。
ートとの体積比1:1の混合溶剤にLiPF6 を1mo
l/l溶解した電解液を用い、セパレータ3にはポリプ
ロピレン製微多孔膜を用いた。 上記正極、負極、電解
液及びセパレータを用いて直径20mm、厚さ1.6m
mのコイン型非水電解質電池を作製した。この電池をA
とする。
を行わないこと以外は実施例1と同様にして電池を作製
した。この電池をBとする。
にα−NaFeO2 構造を有するコバルト酸リチウム
(市販品)を用いること以外は実施例1と同様にして電
池を作製した。この電池をCとする。この正極活物質の
IRを測定したところ、810cm-1強い吸収が現れた
ため、表面にトリメチルシリル基を有するコバルト酸リ
チウムが得られたことを確認した。
にα−NaFeO2 構造を有するコバルト酸リチウム
(市販品)を用いること以外は比較例1と同様にして電
池を作製した。この電池をDとする。
Dを用いて充放電サイクル試験を行った。試験条件は、
試験温度20℃において、充電電流3mA、充電終止電
圧4.2V、放電電流3mA、放電終止電圧3.0Vと
した。また、初期の容量の70%になった時点をサイク
ル寿命として測定した。これら作製した電池の充放電試
験の結果を表1に示す。
A、Cは比較電池B、Dに比べて初期充放電容量、及び
初期効率はほとんど変わらないが、サイクル寿命が良い
ことが分かる。
とは異なる一種類以上の疎水性化合物が形成されている
正極活物質として、表面にトリメチルシリル基を有する
マンガン酸リチウムについて挙げたが、同様の効果が他
の疎水性化合物についても確認された。
り、サイクル特性が向上する理由として定かではない
が、以下のように考えられる。正極活物質表面には吸着
水のほかに通常の乾燥では除去しにくい結晶水、あるは
水酸基のようなプロトンソースを有している。この様な
プロトンソースは、電解質や活物質自身と反応したり、
さらにその分解生成物によってバインダーや電解質を分
解することが考えられる。これらの分解生成物の中で特
にフッ酸は負極の表面被膜と反応し抵抗の高いフッ化リ
チウムを形成するため、電池としての内部抵抗が上昇し
サイクル劣化が起こると考えられる。つまり、この様な
プロトンソースを疎水化処理を行うことによりできるだ
け除去し、また水分の再吸着も防ぐことができるため、
プロトンソースに起因する電池材料の分解を抑制するこ
とができ、その結果内部抵抗の上昇も抑えられサイクル
特性が向上すると考えられる。この様な理由で本発明の
正極活物質を用いることにより、エネルギー密度の大き
な非水電解質電池において優れたサイクルの安定性が実
現できると考えられる。
物質の出発原料、製造方法、正極、負極、電解質、セパ
レータ及び電池形状などに限定されるものではない。ま
た、負極に炭素材料を用いるものや、電解質、セパレー
タの代わりに固体電解質を用いるものなどにも適用可能
である。
で、エネルギー密度の大きい可逆性に優れた長寿命の非
水電解質電池を提供できる。
池の断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 正極活物質が、中心層と一種以上の表面
層からなり、少なくともその中心層がアルカリ金属を可
逆的に吸蔵放出可能な活物質で形成され、表面層はその
活物質とは異なる一種類以上の疎水性化合物で形成され
ていることを特徴とする非水電解質電池。 - 【請求項2】 前記アルカリ金属を可逆的に吸蔵放出可
能な活物質が、少なくともα−NaFeO2 構造または
スピネル構造を有する酸化物である請求項1記載の非水
電解質電池。 - 【請求項3】 前記表面層を形成する疎水性化合物が、
有機化合物である請求項1記載の非水電解質電池。 - 【請求項4】 前記表面層を形成する疎水性化合物が次
の一般式 (Cn An+1 )mM (但し、AはH,Fから選ばれる少なくとも1種類以上
の元素であり、MはC,Siから選ばれる少なくとも1
種類以上の元素である。)で示される疎水性基を有する
請求項1記載の非水電解質電池。 - 【請求項5】 前記酸化物が、マンガンを含有する請求
項2記載の非水電解質電池。 - 【請求項6】 前記非水電解質電池の負極活物質が、リ
チウムを吸蔵放出可能な炭素材料からなる請求項1記載
の非水電解質電池。
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---|---|---|---|
JP01843198A JP3994497B2 (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 非水電解質電池 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01843198A JP3994497B2 (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 非水電解質電池 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11213986A true JPH11213986A (ja) | 1999-08-06 |
JP3994497B2 JP3994497B2 (ja) | 2007-10-17 |
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ID=11971468
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