JPH11213467A - 貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法及び両面粘着性シート - Google Patents
貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法及び両面粘着性シートInfo
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- JPH11213467A JPH11213467A JP3365898A JP3365898A JPH11213467A JP H11213467 A JPH11213467 A JP H11213467A JP 3365898 A JP3365898 A JP 3365898A JP 3365898 A JP3365898 A JP 3365898A JP H11213467 A JPH11213467 A JP H11213467A
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- JP
- Japan
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- adhesive sheet
- separator
- double
- sensitive adhesive
- disks
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 2枚のディスクの貼り合わせに際し、両面粘
着性シートの変形等が見られず、貼り合わせ面への気泡
混入も生じず、光学的特性に優れた貼り合わせ型光学式
情報記録媒体が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 両面粘着性シートとして基材を有さない
両面粘着性シートを用い、かつその両面粘着性シートの
セパレータとしてヤング率が2.2×108 Pa〜2.
0×1010Paの範囲内のセパレータを用いる。
着性シートの変形等が見られず、貼り合わせ面への気泡
混入も生じず、光学的特性に優れた貼り合わせ型光学式
情報記録媒体が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 両面粘着性シートとして基材を有さない
両面粘着性シートを用い、かつその両面粘着性シートの
セパレータとしてヤング率が2.2×108 Pa〜2.
0×1010Paの範囲内のセパレータを用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式情報の再生
専用あるいは光学式情報を記録/再生する光学式情報記
録媒体であって、特に、基材のない両面粘着性シートで
2枚のディスクを貼り合わせて成る貼り合わせ型光学式
情報記録媒体の製造方法に関する。さらには、その両面
粘着性シートに関するものである。
専用あるいは光学式情報を記録/再生する光学式情報記
録媒体であって、特に、基材のない両面粘着性シートで
2枚のディスクを貼り合わせて成る貼り合わせ型光学式
情報記録媒体の製造方法に関する。さらには、その両面
粘着性シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報を光学式に再生あるいは記録/再生
するディスク媒体において、従来より、透明基板上に形
成した記録膜、反射膜等の面を内側にして2枚のディス
ク単板を貼り合わせた貼り合わせ型のディスク媒体が知
られている。2枚のディスク単板とも透明基板上に記録
膜、反射膜等が形成された光学式情報記録媒体単板であ
るものもあれば、片方のディスク単板は単なる透明基板
であるものもある。2枚のディスク単板の貼り合わせに
は種々の接着剤、あるいは基材上に粘着層を設けた両面
粘着性シートを用いる方法が提案されている。
するディスク媒体において、従来より、透明基板上に形
成した記録膜、反射膜等の面を内側にして2枚のディス
ク単板を貼り合わせた貼り合わせ型のディスク媒体が知
られている。2枚のディスク単板とも透明基板上に記録
膜、反射膜等が形成された光学式情報記録媒体単板であ
るものもあれば、片方のディスク単板は単なる透明基板
であるものもある。2枚のディスク単板の貼り合わせに
は種々の接着剤、あるいは基材上に粘着層を設けた両面
粘着性シートを用いる方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各々の方法に
は以下のような問題がある。例えば、ホットメルト接着
剤は耐熱性及び透明性が難点であるため、高温高湿環境
下でディスクに反りが生じてしまう上に、一方のディス
ク及び貼り合わせの接着層を介して他方のディスク情報
を読みとるシステムには対応できない。ラジカル系の紫
外線硬化接着剤では、接着層厚を均一に制御することが
難しく、また、接着剤を硬化する際の手順として塗布し
た接着剤を2枚のディスクに挟んだ状態で紫外線照射す
るために、ディスク両面に反射層を設けた際には十分な
硬化光量が得られない。カチオン系の紫外線硬化接着剤
は硬化時間の制御が難しく、接着剤の成分作用による記
録膜、反射膜等の腐蝕を防止するために使用している配
合成分により透明性が損なわれる。
は以下のような問題がある。例えば、ホットメルト接着
剤は耐熱性及び透明性が難点であるため、高温高湿環境
下でディスクに反りが生じてしまう上に、一方のディス
ク及び貼り合わせの接着層を介して他方のディスク情報
を読みとるシステムには対応できない。ラジカル系の紫
外線硬化接着剤では、接着層厚を均一に制御することが
難しく、また、接着剤を硬化する際の手順として塗布し
た接着剤を2枚のディスクに挟んだ状態で紫外線照射す
るために、ディスク両面に反射層を設けた際には十分な
硬化光量が得られない。カチオン系の紫外線硬化接着剤
は硬化時間の制御が難しく、接着剤の成分作用による記
録膜、反射膜等の腐蝕を防止するために使用している配
合成分により透明性が損なわれる。
【0004】両面粘着性シートを用いる場合でも、その
両面粘着性シートが基材を有している場合(基材の両面
に粘着層が設けられた構造の両面粘着性シートの場合)
には、基材の物性がディスク形状に影響を及ぼすことが
ある。更に、基材の製造工程で生じる基材面内方向の光
学異方性により、ホットメルト接着剤及びカチオン系紫
外線硬化接着剤同様に、前述した接着層を介する情報読
みとりシステムには、基材を有する両面粘着性シートが
使用できない。つまり、従来の方法では特性的に不十分
であったり、貼り合わせる2枚のディスクの組み合わせ
に制限が生じる等の不具合があった。
両面粘着性シートが基材を有している場合(基材の両面
に粘着層が設けられた構造の両面粘着性シートの場合)
には、基材の物性がディスク形状に影響を及ぼすことが
ある。更に、基材の製造工程で生じる基材面内方向の光
学異方性により、ホットメルト接着剤及びカチオン系紫
外線硬化接着剤同様に、前述した接着層を介する情報読
みとりシステムには、基材を有する両面粘着性シートが
使用できない。つまり、従来の方法では特性的に不十分
であったり、貼り合わせる2枚のディスクの組み合わせ
に制限が生じる等の不具合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために本発明は、透明基板の一方の面に光学式情報
を記録した、あるいは光学式情報を記録可能とした第1
のディスクと、被貼付単板である第2のディスクとをセ
パレータから剥がされた両面粘着性シートを介して貼り
合わせて成る貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方
法において、前記両面粘着性シートとして基材を有さな
い両面粘着性シートを用い、かつその両面粘着性シート
のセパレータとしてヤング率が2.2×108 Pa〜
2.0×1010Paの範囲内のセパレータを用いること
を特徴とする貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方
法、を提供すると共に、ヤング率が2.2×108 Pa
〜2.0×1010Paの範囲内であるセパレータを備え
たことを特徴とする基材を有さない両面粘着性シート、
を提供するものである。
するために本発明は、透明基板の一方の面に光学式情報
を記録した、あるいは光学式情報を記録可能とした第1
のディスクと、被貼付単板である第2のディスクとをセ
パレータから剥がされた両面粘着性シートを介して貼り
合わせて成る貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方
法において、前記両面粘着性シートとして基材を有さな
い両面粘着性シートを用い、かつその両面粘着性シート
のセパレータとしてヤング率が2.2×108 Pa〜
2.0×1010Paの範囲内のセパレータを用いること
を特徴とする貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方
法、を提供すると共に、ヤング率が2.2×108 Pa
〜2.0×1010Paの範囲内であるセパレータを備え
たことを特徴とする基材を有さない両面粘着性シート、
を提供するものである。
【0006】本発明は光学式に再生あるいは記録/再生
する上で十分な特性を有する貼り合わせ型光学式情報記
録媒体の製造方法であり、例えば高温高湿環境下の様な
過酷な条件でも媒体の変形等が小さく特性劣化の少ない
製造方法である。本発明によれば、貼り合わせの際2枚
のディスク内容、構成に制限されずに貼り合わせること
が可能であり、複数の貼り合わせ方法を必要としないこ
とから、開発あるいは生産効率等の点でメリットが生じ
る。
する上で十分な特性を有する貼り合わせ型光学式情報記
録媒体の製造方法であり、例えば高温高湿環境下の様な
過酷な条件でも媒体の変形等が小さく特性劣化の少ない
製造方法である。本発明によれば、貼り合わせの際2枚
のディスク内容、構成に制限されずに貼り合わせること
が可能であり、複数の貼り合わせ方法を必要としないこ
とから、開発あるいは生産効率等の点でメリットが生じ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、2枚のディスク単板を貼り
合わせる両面粘着性シートについて説明する。本発明に
おいては、基材を有さない両面粘着性シートを用いる。
なお、貼り合わせる2枚のディスク単板はともに透明基
板上に記録膜、反射膜等が形成された光学式情報記録媒
体単板であるものもあれば、片方のディスク単板は単な
る透明基板であるものもある。
合わせる両面粘着性シートについて説明する。本発明に
おいては、基材を有さない両面粘着性シートを用いる。
なお、貼り合わせる2枚のディスク単板はともに透明基
板上に記録膜、反射膜等が形成された光学式情報記録媒
体単板であるものもあれば、片方のディスク単板は単な
る透明基板であるものもある。
【0008】基材の両面に粘着層が設けられた構造の従
来の基材を有する両面粘着性シートでは、シート自体の
強度を基材に依存しているため、粘着層の強度が低くて
もシートの変形等の問題を生じない。ところが、基材の
無い両面粘着性シートでは粘着層自体が適度な強度を有
さないとシートとしての形状を保持しないため、粘着層
の強度を増加している。単に強度面を考慮した際には高
い程良いが、相対的に粘着力が低下するためにディスク
の変形あるいは剥離と言う問題による粘着層強度の限界
が生じてしまう。
来の基材を有する両面粘着性シートでは、シート自体の
強度を基材に依存しているため、粘着層の強度が低くて
もシートの変形等の問題を生じない。ところが、基材の
無い両面粘着性シートでは粘着層自体が適度な強度を有
さないとシートとしての形状を保持しないため、粘着層
の強度を増加している。単に強度面を考慮した際には高
い程良いが、相対的に粘着力が低下するためにディスク
の変形あるいは剥離と言う問題による粘着層強度の限界
が生じてしまう。
【0009】一方、両面粘着性シートはその名称通り全
体が粘着性であるため、貼り合わせを完了するまでのハ
ンドリングを考慮し、セパレータと呼ばれる表面をシリ
コーン等で処理された(粘着層と容易に剥離するための
処理が施された)プラスティックフィルムや紙等が添付
されている。よって、ディスク表面へ両面粘着性シート
を密着するまでは、両面粘着性シートはセパレータと共
に存在することになる。
体が粘着性であるため、貼り合わせを完了するまでのハ
ンドリングを考慮し、セパレータと呼ばれる表面をシリ
コーン等で処理された(粘着層と容易に剥離するための
処理が施された)プラスティックフィルムや紙等が添付
されている。よって、ディスク表面へ両面粘着性シート
を密着するまでは、両面粘着性シートはセパレータと共
に存在することになる。
【0010】実際に、ディスクに対して両面粘着性シー
トを貼り合わせる際には、真空ラミネーターあるいはロ
ール式のラベリングマシンを応用する方法、減圧環境下
でプレスする方法、更には0.5kg/cm2 以下の荷重で仮貼
りした後に、オートクレーブで加圧脱泡する方法等があ
る。
トを貼り合わせる際には、真空ラミネーターあるいはロ
ール式のラベリングマシンを応用する方法、減圧環境下
でプレスする方法、更には0.5kg/cm2 以下の荷重で仮貼
りした後に、オートクレーブで加圧脱泡する方法等があ
る。
【0011】しかし、何れの方法によっても、ディスク
へ両面粘着性シートを接触して密着する際のしわ防止あ
るいは気泡混入防止を目的として、両面粘着性シートに
対して面内方向の力を加える必要がある。基材の無い両
面粘着性シートでは強度を示す指標である弾性率を高め
ているものの、その力に対する強度は不足しているた
め、両面粘着性シートの変形を抑制するにはセパレータ
の強度を最適化する必要がある。つまり、セパレータの
強度が低いと、ディスクへ両面粘着性シートを貼り合わ
せる際に加えられるシート面内方向の張力により両面粘
着性シートが変形し、ディスクに対するシートの寸法精
度が損なわれる。逆に強度が高いと可撓性が損なわれ
て、ディスク表面の凹凸に対するシートの密着性が低下
する。以上の理由により、セパレータの強度をヤング率
が2.2×108 Pa〜2.0×1010Paの範囲内と
する必要がある。ヤング率の調整はセパレータの材質、
セパレータ製造時の延伸度等の製造条件の調節により行
うことができる。
へ両面粘着性シートを接触して密着する際のしわ防止あ
るいは気泡混入防止を目的として、両面粘着性シートに
対して面内方向の力を加える必要がある。基材の無い両
面粘着性シートでは強度を示す指標である弾性率を高め
ているものの、その力に対する強度は不足しているた
め、両面粘着性シートの変形を抑制するにはセパレータ
の強度を最適化する必要がある。つまり、セパレータの
強度が低いと、ディスクへ両面粘着性シートを貼り合わ
せる際に加えられるシート面内方向の張力により両面粘
着性シートが変形し、ディスクに対するシートの寸法精
度が損なわれる。逆に強度が高いと可撓性が損なわれ
て、ディスク表面の凹凸に対するシートの密着性が低下
する。以上の理由により、セパレータの強度をヤング率
が2.2×108 Pa〜2.0×1010Paの範囲内と
する必要がある。ヤング率の調整はセパレータの材質、
セパレータ製造時の延伸度等の製造条件の調節により行
うことができる。
【0012】図1に、基材の無い両面粘着性シートの両
面にセパレータを配置した状態を示す。セパレータの粘
着性シートと接触する面側へは、シリコーンを塗布する
ことで容易に粘着性シートから剥離可能とした。図では
粘着性シート両面がセパレータに挟まれた構造である
が、片面をセパレータで支持した上でロール状に巻き取
る等の構造も可能である。また、あらかじめディスク形
状に加工した粘着性シートをセパレータ上に配置して
も、あるいはセパレータ上にディスクより大きい無定型
のシートを配置し、貼り合わせ後にディスク形状に加工
しても良い。ディスクの芯合わせ及び加工の難易度等を
考慮すると前者が好ましい。
面にセパレータを配置した状態を示す。セパレータの粘
着性シートと接触する面側へは、シリコーンを塗布する
ことで容易に粘着性シートから剥離可能とした。図では
粘着性シート両面がセパレータに挟まれた構造である
が、片面をセパレータで支持した上でロール状に巻き取
る等の構造も可能である。また、あらかじめディスク形
状に加工した粘着性シートをセパレータ上に配置して
も、あるいはセパレータ上にディスクより大きい無定型
のシートを配置し、貼り合わせ後にディスク形状に加工
しても良い。ディスクの芯合わせ及び加工の難易度等を
考慮すると前者が好ましい。
【0013】セパレータの材質に関しては、前記したヤ
ング率の範囲にあれば特に捉われるものではない。但
し、例えばポリエステルフィルム等製造方法により面内
方向強度の変化するものが存在するが、その際には何れ
かの方向で上記範囲にあれば良い。
ング率の範囲にあれば特に捉われるものではない。但
し、例えばポリエステルフィルム等製造方法により面内
方向強度の変化するものが存在するが、その際には何れ
かの方向で上記範囲にあれば良い。
【0014】[実施例]プリピット及びレーザー案内用
溝の設けられたスタンパーを取り付けた金型を用い、射
出成形により基板厚0.6mm 、外周径120mm 、内周径15mm
のポリカーボネート製透明基板を得た。その透明基板の
ピット及び案内溝が設けられた面側へ、アルミニウムを
主成分とするスパッタ膜を成膜した。また、スタンパー
を変更し、プリピット及び案内溝の無い透明基板を得
た。ここで、先のアルミニウムを主成分とする反射膜を
形成した基板を用い、スピンコーターにより反射膜上へ
変成アクリレートを主成分とする紫外線硬化樹脂の保護
膜を形成した。得られた反射膜付きディスク基板と透明
基板とを基材の無い両面粘着性シートで貼り合わせ、光
学式情報記録ディスク(実施例1〜3、比較例1,2)
を得た。表1には、その際のセパレータのヤング率を示
した。
溝の設けられたスタンパーを取り付けた金型を用い、射
出成形により基板厚0.6mm 、外周径120mm 、内周径15mm
のポリカーボネート製透明基板を得た。その透明基板の
ピット及び案内溝が設けられた面側へ、アルミニウムを
主成分とするスパッタ膜を成膜した。また、スタンパー
を変更し、プリピット及び案内溝の無い透明基板を得
た。ここで、先のアルミニウムを主成分とする反射膜を
形成した基板を用い、スピンコーターにより反射膜上へ
変成アクリレートを主成分とする紫外線硬化樹脂の保護
膜を形成した。得られた反射膜付きディスク基板と透明
基板とを基材の無い両面粘着性シートで貼り合わせ、光
学式情報記録ディスク(実施例1〜3、比較例1,2)
を得た。表1には、その際のセパレータのヤング率を示
した。
【0015】両面粘着性シートは日東電工(株)製のア
クリル系両面粘着性シートであり、弾性率が2×108
Paである。また、屈折率もポリカーボネートに近い1.5
を示している。粘着性シートの寸法は、シート厚が50±
5 μm、外周径119mm 、内周径23mmのディスク形状であ
る。
クリル系両面粘着性シートであり、弾性率が2×108
Paである。また、屈折率もポリカーボネートに近い1.5
を示している。粘着性シートの寸法は、シート厚が50±
5 μm、外周径119mm 、内周径23mmのディスク形状であ
る。
【0016】貼り合わせ方法は、真空ラミネーターある
いはロール式のラベリングマシンを応用する方法、また
減圧環境下でプレスする方法、更には0.5kg/cm2 以下の
小さい荷重で仮貼りした後に、オートクレーブで加圧脱
泡する方法等がある。但し、何れの方法でもディスクと
粘着性シートの中心軸を一致する機構を付随するもので
ある。今回は0.05kg/cm2の荷重で仮貼り後に、オートク
レーブを5kg/cm2 に加圧することでディスクを貼り合わ
せた。
いはロール式のラベリングマシンを応用する方法、また
減圧環境下でプレスする方法、更には0.5kg/cm2 以下の
小さい荷重で仮貼りした後に、オートクレーブで加圧脱
泡する方法等がある。但し、何れの方法でもディスクと
粘着性シートの中心軸を一致する機構を付随するもので
ある。今回は0.05kg/cm2の荷重で仮貼り後に、オートク
レーブを5kg/cm2 に加圧することでディスクを貼り合わ
せた。
【0017】
【0018】表1に示したセパレータのヤング率を有す
る基材の無い両面粘着性シートでディスクを貼り合わ
せ、透明基板側等から外観検査した。セパレータのヤン
グ率が2.2×108 Pa〜2.0×1010Paの範囲
内である実施例1〜3では、両面粘着性シートの変形等
が見られず、貼り合わせ面への気泡混入も生じていな
い。
る基材の無い両面粘着性シートでディスクを貼り合わ
せ、透明基板側等から外観検査した。セパレータのヤン
グ率が2.2×108 Pa〜2.0×1010Paの範囲
内である実施例1〜3では、両面粘着性シートの変形等
が見られず、貼り合わせ面への気泡混入も生じていな
い。
【0019】それに対して、2.2×108 Paよりヤ
ング率の低い比較例1では、貼り合わせの際に加えた張
力により両面粘着性シートが変形したり、あるいは皺等
の影響と見られる気泡が生じた。両面粘着性シートの変
形により厚みむらが生じるため、貼り合わせ層である両
面粘着性シートを介して情報を読みとるシステムでは問
題であるし、両面粘着性シートがディスクからはみ出し
た際には2次加工が必要になる。気泡が生じた場合にも
同様に前記システムで問題となるし、高温高湿環境下へ
放置した際にはチルト劣化やスパッタ膜の腐蝕が生じて
しまう。逆に、2.0×1010Paよりヤング率の高い
比較例2でも、貼り合わせ面に気泡が生じた。但し、そ
の位置は保護膜による凹凸の大きいディスク外周端に集
中していた。
ング率の低い比較例1では、貼り合わせの際に加えた張
力により両面粘着性シートが変形したり、あるいは皺等
の影響と見られる気泡が生じた。両面粘着性シートの変
形により厚みむらが生じるため、貼り合わせ層である両
面粘着性シートを介して情報を読みとるシステムでは問
題であるし、両面粘着性シートがディスクからはみ出し
た際には2次加工が必要になる。気泡が生じた場合にも
同様に前記システムで問題となるし、高温高湿環境下へ
放置した際にはチルト劣化やスパッタ膜の腐蝕が生じて
しまう。逆に、2.0×1010Paよりヤング率の高い
比較例2でも、貼り合わせ面に気泡が生じた。但し、そ
の位置は保護膜による凹凸の大きいディスク外周端に集
中していた。
【0020】更に試みとして、ヤング率の低いセパレー
タではその厚さを増加する方向、逆にヤング率が高い際
にはセパレータ厚を減少することで機能を補完できると
考えられる。しかし、ヤング率の低い際にセパレータ厚
を増加すると、可撓性が損なわれて比較例2と同様の結
果が得られた。ヤング率の高いものでセパレータ厚を減
少した際には、両面粘着性シートを加工する際に問題が
生じた。これは、セパレータ上へ塗布した粘着層をディ
スク形状に形成する際には、ディスク形状の刃で粘着層
を打ち抜くことになるのであるが、セパレータ厚が薄い
と粘着層と共にセパレータを打ち抜いてしまうことにな
る。その結果、貼り合わせの際にシートの面内方向へ十
分な張力を加えられず、皺あるいは気泡が生じた。上述
の結果から、両面粘着性シートのセパレータのヤング率
は2.2×108Pa〜2.0×1010Paの範囲内が
適切である。
タではその厚さを増加する方向、逆にヤング率が高い際
にはセパレータ厚を減少することで機能を補完できると
考えられる。しかし、ヤング率の低い際にセパレータ厚
を増加すると、可撓性が損なわれて比較例2と同様の結
果が得られた。ヤング率の高いものでセパレータ厚を減
少した際には、両面粘着性シートを加工する際に問題が
生じた。これは、セパレータ上へ塗布した粘着層をディ
スク形状に形成する際には、ディスク形状の刃で粘着層
を打ち抜くことになるのであるが、セパレータ厚が薄い
と粘着層と共にセパレータを打ち抜いてしまうことにな
る。その結果、貼り合わせの際にシートの面内方向へ十
分な張力を加えられず、皺あるいは気泡が生じた。上述
の結果から、両面粘着性シートのセパレータのヤング率
は2.2×108Pa〜2.0×1010Paの範囲内が
適切である。
【0021】
【発明の効果】以上の通り、本発明の製造方法及び両面
粘着性シートを用いれば、2枚のディスクの貼り合わせ
に際し、両面粘着性シートの変形等が見られず、貼り合
わせ面への気泡混入も生じないので、光学的特性に優れ
た貼り合わせ型光学式情報記録媒体が得られると共に、
高温高湿環境下の様な過酷な条件でも変形等が小さく特
性劣化の少ない貼り合わせ型光学式情報記録媒体が得ら
れる。さらには、2枚のディスク内容、構成に制限され
ずに貼り合わせることが可能であり、生産効率等の点で
メリットが大きい。
粘着性シートを用いれば、2枚のディスクの貼り合わせ
に際し、両面粘着性シートの変形等が見られず、貼り合
わせ面への気泡混入も生じないので、光学的特性に優れ
た貼り合わせ型光学式情報記録媒体が得られると共に、
高温高湿環境下の様な過酷な条件でも変形等が小さく特
性劣化の少ない貼り合わせ型光学式情報記録媒体が得ら
れる。さらには、2枚のディスク内容、構成に制限され
ずに貼り合わせることが可能であり、生産効率等の点で
メリットが大きい。
【図1】本発明の両面粘着性シートの一実施例を示す図
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 17:00
Claims (2)
- 【請求項1】透明基板の一方の面に光学式情報を記録し
た、あるいは光学式情報を記録可能とした第1のディス
クと、被貼付単板である第2のディスクとをセパレータ
から剥がされた両面粘着性シートを介して貼り合わせて
成る貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法におい
て、 前記両面粘着性シートとして基材を有さない両面粘着性
シートを用い、かつその両面粘着性シートのセパレータ
としてヤング率が2.2×108 Pa〜2.0×1010
Paの範囲内のセパレータを用いることを特徴とする貼
り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】ヤング率が2.2×108 Pa〜2.0×
1010Paの範囲内であるセパレータを備えたことを特
徴とする基材を有さない両面粘着性シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3365898A JPH11213467A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法及び両面粘着性シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3365898A JPH11213467A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法及び両面粘着性シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11213467A true JPH11213467A (ja) | 1999-08-06 |
Family
ID=12392559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3365898A Pending JPH11213467A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 貼り合わせ型光学式情報記録媒体の製造方法及び両面粘着性シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11213467A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062345A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 光学用粘着シート |
JP2012062351A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 光学用粘着シート |
JP2013166884A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Lintec Corp | 粘着シート、粘着シートの使用方法及び粘着シートの製造方法 |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP3365898A patent/JPH11213467A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062345A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 光学用粘着シート |
JP2012062351A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 光学用粘着シート |
JP2013166884A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Lintec Corp | 粘着シート、粘着シートの使用方法及び粘着シートの製造方法 |
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