JPH11210859A - ボールねじの回帰経路システム - Google Patents

ボールねじの回帰経路システム

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JPH11210859A
JPH11210859A JP9520198A JP9520198A JPH11210859A JP H11210859 A JPH11210859 A JP H11210859A JP 9520198 A JP9520198 A JP 9520198A JP 9520198 A JP9520198 A JP 9520198A JP H11210859 A JPH11210859 A JP H11210859A
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JP
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curve
ball
ball screw
regression
curvature
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JP9520198A
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English (en)
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Kokuichi Shi
絲国一
Seikyoku Ri
利世旭
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Hiwin Technologies Corp
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Hiwin Technologies Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボールねじのボールが高速運動において、ボ
ールねじ接続経路から回帰システムに進出し、または運
動中に生じられた急激な変化により、回帰システム構造
に対して生じた強力な衝撃力、附加すべり摩擦および激
しい振動と高音量な騒音、または前記した各状況に引き
起こされた損傷などの問題を低減することによって、ボ
ールねじの使用効率、効果および使用寿命を向上するこ
とにある。 【解決手段】 回帰経路の曲率連続曲線は、コルニュら
線、ベジール曲線、Bースプライン、不均一有理Bース
プライン、前記の曲線の組み合わせ、またはこの組み合
わせた曲線と、直線段、円弧形段、楕円弧形段またはそ
の他の平らな曲線段からなる曲線により形成した平面ま
たは空間の曲線とからなる。回帰経路を描くために用い
られる曲線の曲率は、回帰経路の端点において、所定の
特定値で回帰経路に沿って連続変化させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじの回帰
経路または循環システムに関し、特に、ボールねじの回
帰経路システムに関する設計の改良方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】従来のボールねじは、回転運動を直線運
動、または逆方向の伝動に変換することに用いられる。
ボールねじシステムは、ら旋溝を有するスクリュ軸と、
このら旋溝に類似する一本または複数本の溝を合わせて
なるボールナットと、スクリュ軸システムを伝動するに
際して荷重を受けるボールと、これらのボールの回帰シ
ステムからなる。この回帰システムはボールねじにおい
て極めて重要な部分とされており、そして、このシステ
ムによりボールねじは無限循環運動することができる。
ボールねじの性能または効率は前記のような組み合わせ
により大きく影響される。
【0003】従来のボールねじの回帰システムの種類が
多く存在しているが、一般では、図19乃至図22に示
される4種類、いわゆるエンドカバー式(図19)、外
循環式(図20)、内循環式(図21)およびガイドプ
レート式(図22)などの4種類である。これら4種類
の回帰システムの応用範囲またはその優劣点は、それぞ
れ違っているが、これらの性能および効率は主に回帰シ
ステムの形式、幾何形状およびその粗さに影響される。
これらの影響因子において、幾何形状が最も重要な因子
となっていることが分かる。その理由は、スクリュ軸お
よびボールナットの動的な反応に対して大きな影響を与
えるだけでなく、ボールねじが回転するときの流暢度に
も影響される。
【0004】従来のボールねじシステムにおいて、例え
ばエンドカバー式、またはその他の回帰システムの設計
に関する考えは、ボールの回転に着目している場合が殆
どである。そのため、それを設計する場合、接続点にお
ける回帰経路の接続性のみを考慮し、ボールが回帰シス
テム内またはスクリュ軸とボールナットと配合せるら旋
溝に進出作動の際に発生する動的な問題を一向に考えな
かった。そのため、これまでの回帰経路においては、図
23に示される如く、線が直線段、円弧線段、または楕
円線段などからなる経路が一般的であった。
【0005】図示されているように、回帰経路に隣接す
るら旋溝の出入り口と回帰経路自体の曲率が連続ではな
い。そして、回帰経路の曲率半径は、ボールが受けた遠
心力と反比例となっているため、ボールがこの回帰シス
テムに高速に入りまたは離れるとき、方向の転換が円滑
に行われなくなり、さらに回帰システム構造およびボー
ルに異常な動的荷重がかかっている。このような異常の
動的荷重は、極めて大きな衝撃力、付加すべり摩擦、激
しい振動または高音量の騒音などを含み、これらの現象
の発生により、回帰システム構造に対していずれも破壊
する可能性が起こりうる。
【0006】ほかにも、この回帰システムと、ボールね
じおよびナットを組み合わせたら旋溝との接続部の曲率
は連続にならないため、ボールがこの部分を経過する
時、ボール体にも振動、衝突、または互いに押し込むな
どの現象が引き起こされることで、ボールねじとしての
効果を低減させる。
【0007】ここで、外循環の回帰システムを例にして
説明すれば、普通、この回帰システムは、回転する目的
を達成するためには、図24のような”U”字形回帰管
を使用することができる。そして、ボールは、高速で、
この”U”字形回帰管の円形曲がり部を通過し、方向を
変換するとき、衝突を生じることが避けられない。その
理由は、ボールが直線の回帰経路から円弧状の経路に入
る時、曲率半径の急激な変化によりボールの転がり運動
方向が急速に変化され、瞬間に急増した遠心加速度によ
り生じられたものである。そして、これに類似する問題
がその他の種類の回帰システムにも見られる。
【0008】前記の曲線不連続により生じられたボール
ねじの回帰システム構造に対するボールの衝撃力の作用
を、図25に示すことができる。
【0009】この衝撃力がボールねじに重大な損傷を与
え、騒音などによってエネルギーの損失したりボールね
じの性能が降下される。予見できる将来は、自動化、工
作機械および半導体などの産業は、高速伝動および高性
能直線アクチュエータ、またはモジュールなど必要とす
る前提にして、直線伝動としてボールねじは重要な部品
とされており、かりに、従来の方法で設計する場合、業
者にとって、前記回帰システムによる不連続な問題を満
足することができない。そのため、回帰システムにはボ
ールがこのシステムを進出し、回帰経路において方向の
急激な変化または不規則運動などを防止できることを着
目して、信頼性を有し、または高性能のボールねじを提
供することである。
【0010】言い換えれば、回帰構造自身またはボール
ねじとナットのら旋溝の接合問題を解消する技術を有し
なければならなく、その一つの方法は、なるべくボール
ねじとナットのら旋溝と回帰システムの経路の特定性質
の連続性を維持することである。例えば、米国特許5063
8095号におけるボールねじの外循環回帰システムの改良
方法において、外循環回帰管は両段式の接続脚からな
り、その主接続脚段がボールねじの方向に平行し、他の
接続脚段が主接続脚段との間に鋭角を挟持しているた
め、このような回帰管主体はら旋角と平行の方向で両端
のら旋溝と接し、かつら旋溝がその部分と正接される。
このような設計において、第2接続脚は、単にら旋溝と
の接続部と正接されているので、ボールが回帰管に進出
する場合、前記の曲率不連続のため、瞬間遠心加速度が
受けられているため、衝撃力、騒音及びその他に派生す
る問題が生じる。
【0011】他の改良方法である米国特許第4,953,
419号(図26参照)のように、ボール回帰路の出入
り口をら旋角の方式により設計することによって、ボー
ル経路の進行方向の突然変化を避けるには、回帰路とそ
れに接するら旋溝と正接させる。今まで、多くの回帰シ
ステムを改良する方式が提案され、例えば、米国特許第
5,154,091号におけるエンドカバー式回帰システ
ムの改良など挙げられていたが、これらの特許技術は、
いずれも回帰システムおよびその端部とナットとの接続
部の曲率を考慮していなかった。
【0012】これらの設計には、前記した曲率不連続の
問題が存在しているため、衝突力、摺動摩擦または振動
騒音などに対する影響が限られているため、高速使用に
制限されている。
【0013】以下、前記に引用されていた特許または慣
用のボールねじの回帰システムにおける曲率不連続によ
り生じた問題などについて説明する。
【0014】図27は典型的なボールねじの外循環廻路
の中線の平面図を示し、図28はこの回帰経路の曲率と
の相対位置の関係を示す。図において、回帰経路1は半
径Rの半円弧形と両直線経路に正接してなる。転がり体
2は直線の負荷経路3から半円弧形経路1に入る時、曲
率が接続点Aにおいて、0から1/Rまで急増し、そし
て、半円弧形回帰経路1に離れるに際して、接続点Cに
おいて再び1/Rから0まで急減する。そのため、ボー
ルがこの点に通過するとき、遠心加速度と、遠心力はい
ずれも大きな変化が生じている。
【0015】周知の、または改良された多くの回帰経路
タイプは、前記したような直線段、円弧段または楕円弧
段など組み合わせたものが殆どであって、いずれも前記
のような曲率不連続の問題が存在している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に鑑み
て、本発明は、両端点の間において指定された曲率によ
って、ボールねじの回帰システムにおける回帰経路の曲
率の連続変化を確保できる方法を提案している。本発明
によれば、曲率連続の方法は、回帰システムに進出され
ている時のボールの求心力の急激な変化を低下すること
ができ、またボールの回帰経路における運動は伝統の回
帰システムより順調に流れるので、ボールねじが高速回
転の際に回帰システムの構造に対する、例えば回帰管、
またはエンドカバーに対する衝撃力、すべり摩擦による
摩擦抵抗力、および振動により引き起こされた騒音があ
る程度に低下させる。
【0017】本発明は、伝統たるボールスクリュ軸の効
能の改善を期して、ら旋軸、ナット、ボールおよび回帰
システム等からなるボールスクリュ軸のボール回帰経路
のシステムの問題について設計方法を提案した。
【0018】本発明の目的は、慣用のボールスクリュ軸
が回帰経路の曲率不連続による生じた問題を避けられる
回帰システムを提供し、それによってスクリュ軸の作動
効果が改善できる。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に提案されている
曲率連続曲線はコルニュら線(Clothoid curve)、ベジ
ール曲線(Bezier curve)、B-スプライン(B-Splin
e)、不均一有理B-スプライン(NURBS; non-uniform ra
tional B-Spline)、前記の曲線の組み合わせ、またはこ
の組み合わせた曲線と直線段、円弧形段、楕円弧形段ま
たはその他の平らな曲線段からなる曲線により形成した
平面、または空間の曲線からなるものである。本発明に
おいては、回帰経路を描くために用いられる曲線の曲率
は、回帰経路の端点において、所定の特定値で回帰経路
を沿って連続変化させることができる。
【0020】本発明に提案されている方法により、曲率
連続変化の特性を有する回帰経路を考え出し、それによ
って、ボールが高速動作の状態においてら旋軸から経路
に接続して回帰システムに進出し、そして運動により生
じられた求心力の急激な変化現象を解消することができ
るため、回帰システム構造により生じられた強烈な衝撃
力、余分のすべり摩擦、および激しい振動と高音量騒音
の他、前記各現象により引き起こされた回帰システムの
構造の損傷の問題などを低減することができる。本発明
に基づいて、回帰経路におけるボールの運動が伝統たる
設計により順調に、しかも効率よく、性能または寿命な
どを向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、各型のボールスクリュ
軸の回帰経路構造に適用される設計方法である。本発明
が伝統のボールスクリュ軸と相違したのは、ボールねじ
の流れの順調度を向上するために、曲率を設計の着目点
としており、そして、高速運転における伝統たるボール
スクリュ軸の性能を改善することにある。
【0022】本発明に定義される曲線の連続のボールス
クリュ軸の経路は、コルニュら線、ベジール曲線、B-
スプライン、不均一有理B-スプライン、またはその他
の類似特性を有する曲線により達成できる。本発明に称
する回帰経路は回帰システムにボールの中心が経過する
経路である。
【0023】これらの曲線において、コルニュら線が弧
長の関数で、説明しやすいため、まず、コルニュら線の
設計例を以て本発明の内容を説明する。
【0024】コルニュら線の一般的な標準形式が、下記
の方程式で表示される。
【数1】 (X(u),Y(u)):ら旋上の一点、(Xo,Yo):ら旋上
の開始点、h:比例常数、u:このら旋の開始点から測
るら旋の弧長、f(u):正接関数で、(X(u),Y(u))
におけるら旋の正接角である。このコルニュら線は、一
般に下記のように定義される。
【数2】
【0025】そのため、ら旋の曲率関数は下記のとおり
に表示される。
【数3】
【0026】前記の関数から、このら旋の曲率は弧長に
伴って、零からある特定値に連続的に変化することがで
きる。図1はコルニュら線を応用するボールスクリュ軸
の外循環回帰システムの設計実例である。図において、
回帰管内の回帰経路1は対称する2本のコルニュら線か
らなり、その1本のら線開始点が直線負荷経路3と連結
され、さらに、他本のら線の開始点が直線無負荷経路4
と連結され、各線段における接続点の正接角度は連続に
保たれている。
【0027】図1の曲線の曲率に対して弧長との位置関
係は、図2に示すように、図中の回帰経路1の曲率が、
B点から所定値Ks まで増加していき、二本のコルニュ
ら線の接続点まで、さらに回路の終点Bまで減少してK
s になる。そして、回帰経路の曲率の連続変化のため、
周知設計における加速度の急速な変化状態が避けられ
る。
【0028】図3〜図10は、本発明の回帰経路に応用
されるコルニュら線そ他の応用例であって、図3の回路
は4本のコルニュら線a,b,c,dからなり、図5の
回帰経路は4本のコルニュら線a,b,c,dと直線段
cからなる。前記の両応用例は、各接点の正接角度と曲
率がいずれも連続に維持できる。前記のような回帰経路
の設計において、その曲率はいずれも弧長により線形変
化し、しかし、線形変化の他、この曲率の変化も、また
正弦関数、或いは二次以上の多項式による規定される。
【0029】二次多項式の例として、曲率の変化曲線は
下記の如く表される。
【数4】 そして(X(u),Y(u))が下記の方程式で表現できる。
【数5】
【0030】弧長Uの積分上限は1である時、このコル
ニュら線および弧長に沿うその曲率の変化は、図7及び
図8に示される。
【0031】正弦関数はを曲率変化の関数としては下記
の如く表される。
【数6】 そして(X(u),Y(u))が下記の方程式で表現できる。
【数7】
【0032】弧長Uの積分上限がπ/2である時、この
コルニュら線および弧長に沿うその曲率の変化は、図9
及び図10に示される。
【0033】適切な曲率関数を選択することで、このコ
ルニュら線は内循環システム回帰システム(回帰カバ
ー)を設計するときにも応用できる。その曲率は下記の
如く定められる。
【数8】 そして(X(u),Y(u))が下記の方程式で表現できる。
【数9】
【0034】弧長Uの積分の上限はπである時、このコ
ルニュら線および弧長に沿う曲率の変化は、図11及び
図12に示される。この曲線は下記の三次元空間を経過
して転換する場合、実際のボールスクリュ軸に内循環シ
ステムの回帰経路に適用することができる。
【0035】前記した例の回帰経路は平面コルニュら線
であるが、適切に修正すれば三次元空間における回帰経
路の設計にも応用できる。例えば、内循環回帰経路のシ
ステムにおける三次元空間の回帰経路は、図13に示す
映写の過程により得られる。
【0036】図中の平面システムX-Yが、下式から半
径Rの柱面に映される。
【数10】
【0037】前記写り出された後の曲線(X(u),Y
(u),Z(u))は座標系X-Y-Zにより下記のように表現
できる。
【数11】
【0038】修正後の曲線は、その弧長はUのままの状
態で、その曲率関数が下記のように変化することができ
る。
【数12】
【0039】前式から、円柱面に沿って描かれたコルニ
ュら線は、その曲率が元の平面コルニュら線の曲率より
やや変化したが、この新しい曲率関数は、0から連続変
化する曲率の特性を維持することを証明しうる。そし
て、前例は説明するため、単に簡略化された円柱形と限
定条件を利用して設計されたもので、本発明が提供した
方法も、少々修正して各異なった限定条件または幾何形
状のら旋スクリュ軸に応用される。
【0040】コルニュら線の他にも、コンピュータエイ
デッド設計に広く利用される曲線は、例えば、ベジール
曲線、Bスプラインまたは不均一有理Bスプラインも、
同じ曲率連続変化の特性を持つことができる。コルニュ
ら線と比較して、これらの曲線は、前記の平面コルニュ
ら線の映写または転換ステップなど通さずに、三次元空
間の回帰システムを直接設計できる。その理由は、ベジ
ール曲線、Bスプラインまたは不均一有理Bスプライン
は、いずれも適切な転換により有理ベジール曲線に表示
でき、そしてこのような曲線は、本発明実際の幾何特性
に対してよりはっきりに解釈できるため、下記のよう
に、有理ベジール曲線を用いて、前記のような曲線(ベ
ジール曲線、Bスプラインまたは不均一有理Bスプライ
ン)により設計される曲率の連続特性を有する回帰経路
の方法である。
【0041】仮に、n次元の有理ベジール曲線からなる
回帰経路を、 C(t)=(X(t),Y(t),Z(t)) で表示できれば、そのパラメトリックフォームは、
【数13】 から得られる。
【0042】その関数は、
【数14】 であり、これをベルンシュタイン多項式(Bernstein po
lynomial)と称する。
【0043】Pi:制御点、Wi:Pi点の附加値。この
曲線の両端点はPoとPnであれば、Po点の切線方向は
線段PoとP1に沿う方向である。同様に、点PnPn-1は
Pn点の切線方向を決定するのに用いられる。
【0044】図14に示すように、図中には、5次元の
有理ベジール曲線とその6つの制御点により、ある空間
の回帰経路を生じることに用いられる。
【0045】端点Poの曲率が下式により得られる。
【数15】 但し、n=5、△P0P1P2は三角形P0P1P2の面積で
あり、|P0P1|は線段P0P1の長さである。曲率kは
オシキュレイティン円(osculating circle)の半径r
の逆数で、このオシキュレイティン円はP0、P1および
P2から形成される平面と有理ベジール曲線とのP0点に
おいて正接された円である。
【0046】以下、図15のエンドカバー式ボールねじ
の回帰システムの例として、詳しく説明する。図15に
示される回帰経路、曲線段RおよびLの部分は図16に
詳しく示され、図中の曲線段Rは、それぞれボールの中
心に沿う軸運動するら旋経路HのP5点と直線段LのP0
とに正接し、点Poにおいてそのオシキュレイティン円
の曲率半径はrである。こう配および曲率の連続を維持
するために、このベジール曲線の制御点P0乃至P5は、
以下の各ステップにより規制されている。 1. P0とP5はベジール曲線Rの両端点にする。 2. P1は回帰経路とら旋経路HとのP0点に正接する
切線に位置される。 3. 点P2は、前記曲率Kの式によりオシキュレイティ
ン平面に定位され、そのため、P0点の曲率半径はrに
なる。 4. 制御点P3とP4が線段Lに位置させ、その曲率は
P5点において0である。
【0047】図17は線段L、R及び部分Hの曲率分布
図である。この図から、接続点P0とP5のこう配および
曲率はいずれも連続であることが分かった。それによ
り、図18の従来の回帰システム曲率不連続の問題を克
服することができ、急激な求心加速度の変化、すべり摩
擦および騒音などが低下される。ほかにも、当設計方法
は制御点と附加値の設計において、さらに自由度を大き
くする利点を有している。その理由は、当方法を使用す
る初期の設計をする時、接続点において回帰経路と初期
概略の連続状態になるためには、曲率パラメータを概略
に決められ、そして、さらに最適な最適化基準を使用す
ることによって、例えば順調な曲率分布、形状、製造性
及びエンドカバー組み付けの難易度などの条件を合致す
るには、設計のパラメータを繰り返して調整する。前記
した異なった方法、または例にして、外循環、内循環お
よびエンドカバー式回帰システムの設計例を説明した
が、実際的に応用するには、これらの方法が僅かな修正
により、前記任意の回帰システムまたはその他のガイド
プレート式の回帰システムなどの設計に適用できる。
【0048】製品の設計の具体的な応用において、本発
明の設計は、さらに直線段、円弧段、楕円弧段またはそ
の他の曲線段などを、回転曲線と接続により変化させる
ことによって、実際製品の寸法または外形の必要に応じ
られる。しかし、その特点は、接続点の左右側が、曲率
の連続性を維持するには同じの曲率がなければならな
い、本発明の主要な目的は、ボールねじの回帰経路全体
の曲率の連続を保つことで、実用される製品の応用する
には、加工または組み付けなどにより、小さい部分に対
して僅かな修正で、例えば、回帰経路両端に面取りし、
または円弧形にし、または組み付けする際に必要とする
端ぐりなど、いずれも本発明に応用できるものである。
【0049】前記の具体実施例は、本発明の目的、特徴
および効果などを詳しく説明するために用いられたもの
であり、この技術を熟知する業者にとって、前記の説明
に基づいて、本発明の要旨を離脱しない限り、前記の具
体例を部分的な変更または修正など、いずれも本発明の
請求項の範疇に属する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コルニュら旋から構成された外循環式のボール
ら旋軸の回帰経路の見取り図である。
【図2】図1の回帰経路の曲率とその相対位置を示す関
係図である。
【図3】回帰経路を、改良した図1のコルニュら旋から
なる見取り図である。
【図4】図3の回帰経路の曲率とその相対位置を示す関
係図である。
【図5】その他の改良した図1のコルニュら旋からなる
回帰経路の見取り図である。
【図6】図5の回帰経路の曲率とその相対位置を示す関
係図である。
【図7】改良した図1のもう一つのコルニュら旋からな
る回帰経路の見取り図である。
【図8】図7の回帰経路の曲率とその相対位置を示す関
係図である。
【図9】改良した図1のもう一つのコルニュら旋からな
る回帰経路の見取り図である。
【図10】図9の回帰経路の曲率とその相対位置を示す
関係図である。
【図11】コルニュら旋から構成された外循環式のボー
ルら旋軸の回帰経路の見取り図である。
【図12】図11の回帰経路の曲率の絶対値とその相対
位置を示す関係図である。
【図13】平面曲線から空間曲線に映す見取り図であ
る。
【図14】構成された回帰経路の5度のベジール曲線お
よび制御点の見取り図である。
【図15】エンドカバー式回帰システムのボールスクリ
ュ軸の斜面図である。
【図16】図15における回帰システムの回帰経路の曲
線段RおよびLの詳細図である。
【図17】本発明を応用し描かれた沿線段L、曲線段R
およびら旋段Hの見取り図である。
【図18】円弧からなる従来の回帰経路の曲率分布図で
ある。
【図19】エンドカバー式のボールスクリュ軸の回帰シ
ステムの見取り図である。
【図20】外循環式のボールスクリュ軸の回帰システム
の見取り図である。
【図21】内循環式のボールスクリュ軸の回帰システム
の見取り図である。
【図22】ガイドプレート式のボールスクリュ軸の回帰
システムの見取り図である。
【図23】従来のボールスクリュ軸の回転システムの設
計概念の見取り図である。
【図24】慣用の方法により設計された外循環回帰管の
断面図である。
【図25】慣用の方法により設計された外循環回帰管は
衝撃力を受ける可能の断面図である。
【図26】米国特許第4,953,419号の図5に示さ
れる改良されたボールスクリュの回帰システムの見取り
図である。
【図27】半円弧形からなる従来回帰経路に見取り図で
ある。
【図28】図27の回帰経路の曲率との相対位置の関係
図である。
【符号の説明】
1 回帰経路 3 負荷経路 4 無負荷経路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ら線溝を有するスクリュ軸と、スクリュ
    軸のら線溝と合わせた一つ乃至複数のら旋溝を有するボ
    ールナットと、一つまたは複数の回帰するボール列とか
    ら構成されるボールねじのボールの回帰経路として、前
    記スクリュ軸とボールナットからなるら旋溝に隣接した
    回帰システムにより構成される無限循環運動できる機構
    であって、 前記回帰経路は1本または複数本の曲線からなり、この
    曲線において、この曲線経路の各点、または両端点と隣
    接する経路に沿う勾配および曲率のいずれも連続的に保
    たれることを特徴とされているボールねじの回帰経路シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記曲線の曲率は、回帰システムの出入
    り口から、指定された特定値の連続変化により定義され
    ることを特徴とする請求項1記載のボールねじの回帰経
    路システム。
  3. 【請求項3】 前記曲線は、コルニュら旋、ベジール曲
    線、Bスプライン、不均一性Bスプライン(NURB
    S)を含むことを特徴とする請求項1記載のボールねじ
    の回帰経路システム。
  4. 【請求項4】 前記曲線は、さらに、コルニュら旋、ベ
    ジール曲線、Bスプラインおよび不均一性Bスプライン
    を組み合わせた曲線と、この曲線と組み合わされた直線
    段、円弧線段、楕円線段またはその他の円滑な曲線段と
    からなる曲線を含むことを特徴とする請求項1記載のボ
    ールねじの回帰経路システム。
  5. 【請求項5】 前記曲線は、二次元空間の平面曲線およ
    び三次元空間の空間曲線を含むことを特徴とする請求項
    1記載のボールねじの回帰経路システム。
JP9520198A 1998-01-09 1998-03-25 ボールねじの回帰経路システム Pending JPH11210859A (ja)

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