JPH11210812A - 流体封入式筒型マウント装置およびその製造方法 - Google Patents

流体封入式筒型マウント装置およびその製造方法

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JPH11210812A
JPH11210812A JP1282398A JP1282398A JPH11210812A JP H11210812 A JPH11210812 A JP H11210812A JP 1282398 A JP1282398 A JP 1282398A JP 1282398 A JP1282398 A JP 1282398A JP H11210812 A JPH11210812 A JP H11210812A
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cylindrical
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fluid
cylindrical bracket
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JP1282398A
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English (en)
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Hiromasa Nakaura
啓全 中浦
Tatsuya Ito
達哉 伊藤
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
Yuichi Ogawa
雄一 小川
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム弾性体の外周面に加硫接着された金属ス
リーブに筒状ブラケットを外嵌固定し、ゴム弾性体の外
周面に開口するポケット部を筒状ブラケットで覆蓋せし
めて流体室を形成してなる流体封入式筒形マウント装置
において、金属スリーブと筒状ブラケットの嵌着部位に
おけるシール性の安定的確保と嵌着固定力の向上を図る
こと。 【解決手段】 アルミニウム合金製の筒状ブラケット1
8を縮径することにより、鉄鋼製の金属スリーブ12に
嵌着固定するに際して、金属スリーブ12の外周面に突
設されたシールゴム36を、筒状ブラケット18の内周
面に形成された収容凹溝50の内面に圧接させ、且つ該
収容凹溝50に収容状態で配すると共に、該シールゴム
36が形成されていない部位で、筒状ブラケット18を
金属スリーブ12に対してメタル対メタルで直接に嵌着
固定せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車用のサスペンションブッ
シュやエンジンマウント等に採用され得る、内部に封入
された非圧縮性流体の流動作用に基づく防振効果を利用
した流体封入式の筒型マウント装置と、そのような筒型
マウント装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、
特開平8−4826号公報等に記載されているように、
互いに径方向に離間配置せしめた軸部材と金属スリーブ
を、それらの間に介装したゴム弾性体で連結する一方、
ゴム弾性体に設けたポケット部を金属スリーブに設けた
窓部を通じて外周面に開口させると共に、金属スリーブ
に鉄鋼製の外筒金具を外嵌固定して窓部を覆蓋すること
により、非圧縮性流体が封入された流体室を形成してな
る構造の筒型マウント装置が知られている。このような
筒型マウント装置では、振動入力時におけるゴム弾性体
の弾性変形に伴って生ぜしめられる封入流体の共振作用
等の流動作用を利用して、防振効果を得ることが出来る
ことから、自動車用のサスペンションブッシュやエンジ
ンマウント,ボデーマウント,デフマウント等への採用
が検討されている。
【0003】ところで、かくの如き筒型マウント装置で
は、外筒金具を防振連結すべき一方の部材に取り付ける
ために、一般に、他部材への取付部が一体形成された厚
肉円筒形状を有するブラケットが、外筒金具の外周面に
圧入固定されて組み付けられる。しかしながら、このよ
うなブラケットを用いると、外筒金具とブラケットとの
二重筒構造となるために、部品点数が多く必要で、組立
工程数の増加と重量増加が避けられず、コスト性も低下
することが避けられない。
【0004】そこで、本出願人は、先に、特開平9−6
8254号公報において、金属スリーブとして鉄鋼製の
ものを採用する一方、ブラケットとしてアルミニウム合
金製のものを採用し、かかるブラケットを金属スリーブ
に外挿せしめて縮径することにより、金属スリーブの外
周面に対して外筒金具を介することなく直接的に外嵌固
定せしめてなる構造の筒型マウント装置を提案した。こ
のような構造の筒型マウント装置においては、金属スリ
ーブのスプリングバックに基づく弾性力を利用して、ブ
ラケットを金属スリーブに嵌着固定せしめることが出来
るのであり、それ故、外筒金具が不要と為し得て、部品
点数の減少による構造の簡略化と軽量化、製作性の向上
等が達成されるのである。
【0005】ところが、かくの如き筒型マウント装置に
ついて、本発明者等が更なる検討を加えたところ、金属
スリーブとブラケットの耐抜け力を十分に確保すること
が難しい場合があることが明らかとなったのであり、特
に、封入流体の流体密性を確保するために、金属スリー
ブとブラケットの間にシールゴム層を介在させて挟圧せ
しめる構造を採用すると、金属スリーブとブラケットの
嵌着強度を大きく設定することがより難しいという問題
があった。なお、金属スリーブとブラケットの耐抜け力
を確保するために、ブラケットの軸方向両端部を、かし
め構造等によって金属スリーブの軸方向端面に係止させ
ることも考えられるが、かしめ構造の実現のためには、
ブラケットの製作性の低下やかしめのための組付作業性
の低下等が避けられないために、必ずしも有効な方策で
はなかったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、金属スリーブとブラケットの間の流体密性
を十分に確保しつつ、金属スリーブとブラケットの嵌着
固定強度の向上が、簡単な構造によって達成され得る、
改良された構造の流体封入式筒型マウント装置と、改良
された流体封入式マウント装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、流体封入式筒型マウント装置に関する本発明の特徴
とするところは、互いに径方向に離間して配された軸部
材と金属スリーブが、それらの間に介装されたゴム弾性
体で連結されると共に、該ゴム弾性体に設けられたポケ
ット部が該金属スリーブに設けられた窓部を通じて外周
面に開口せしめられており、該金属スリーブに筒状ブラ
ケットが外嵌固定されて該窓部が覆蓋されることによ
り、非圧縮性流体が封入された流体室が形成されてなる
流体封入式筒型マウント装置において、前記金属スリー
ブとして鉄鋼製のものを用いると共に、該金属スリーブ
における前記窓部を挟んだ軸方向両端部分に、それぞれ
外周面上に突出して周方向に連続して延びるシールゴム
を形成する一方、前記筒状ブラケットとしてアルミニウ
ム合金製のものを用いると共に、前記金属スリーブの軸
方向両端部分への嵌着部位に、それぞれ内周面に開口し
て周方向に連続して延びる収容凹溝を、前記シールゴム
の高さよりも小さな深さで形成し、かかる筒状ブラケッ
トの縮径により、該筒状ブラケットを該金属スリーブに
対して直接に嵌着固定すると共に、前記シールゴムを前
記収容凹溝に入り込ませて該収容凹溝の内面に圧接せし
めたことにある。
【0008】このような本発明に従う構造とされた流体
封入式筒型マウント装置においては、鉄鋼製の金属スリ
ーブとアルミニウム合金製の筒状ブラケットを組み合わ
せて採用したことによって、金属スリーブの弾性変形領
域を筒状ブラケットよりも大きくして、筒状ブラケット
を縮径加工で塑性変形させることにより、金属スリーブ
のスプリングバックに基づく弾性力を利用して、筒状ブ
ラケットを金属スリーブに対して嵌着固定することが出
来るのであり、それ故、金属スリーブと筒状ブラケット
の間に鉄鋼製の外筒金具を介在せしめる必要がなく、部
品点数の減少による構造の簡略化と軽量化および製作性
の向上等が図られ得る。しかも、筒状ブラケットの製作
上の寸法誤差が、縮径加工によって吸収されて、筒状ブ
ラケットの金属スリーブに対する嵌着構造を安定して得
ることが出来ることから、押出し成形やダイカスト成形
等によって形成された筒状ブラケットを、特別な切削加
工等を加えることなく、そのまま用いて金属スリーブに
組み付けることが出来るのであり、それによって、一層
優れた製作性が実現され得るのである。
【0009】また、本発明に従う構造とされた流体封入
式筒型マウント装置においては、金属スリーブに設けら
れたシールゴムが、筒状ブラケットの収容凹溝の内面に
圧接された状態で、該収容凹溝に収容されることによ
り、シールゴムが形成されていない部位において、金属
スリーブの軸方向両端部分が、筒状ブラケットに対し
て、シールゴム等のゴム層を介することなく直接に当接
させられて嵌着固定されることとなる。それ故、筒状ブ
ラケットが、金属スリーブに対して、メタル対メタルで
嵌着固定されることから、軸方向の耐抜け力を有利に確
保することが出来、軸方向の耐荷重性能の向上が達成さ
れる。しかも、シールゴムの突出高さに対する収容凹溝
の深さを適当に設定することによって、筒状ブラケット
の縮径によってシールゴムに加えられる圧縮力を調節し
て有効なシール性を得ることが出来ると共に、金属スリ
ーブの外径や筒状ブラケットの内径に寸法誤差があった
場合や、筒状ブラケットの縮径量にばらつきがあった場
合等においても、シールゴムに加えられる圧縮力のばら
つきが軽減乃至は防止されることから、安定したシール
性を優れた耐久性をもって得ることが出来るのである。
【0010】なお、本発明に従う流体封入式筒型マウン
ト装置において、金属スリーブおよび筒状ブラケットと
しては、それぞれ各種の鉄鋼およびアルミニウム合金が
採用され得るが、特に、筒状ブラケットにあっては、縮
径による強度や耐久性の低下等を回避しつつ、金属スリ
ーブの弾性力による嵌着力を有利に得るために、破断伸
びが大きく、且つ金属スリーブに比べて塑性変形領域を
十分に確保できる材質が望ましいことから、押出成形品
または真空ダイカスト成形品が、好適に採用される。具
体的には、押出成形品にあっては6N01等の材質のも
のが、真空ダイカスト成形品にあっては熱処理を加えた
ADC6やAC4A等の材質のものが、より好適に採用
される。また、筒状ブラケットとしては、円筒形状のも
のの他、防振連結すべき所定の部材に固定するための取
付部が外周面上に突出して一体形成されたものを採用す
ることも可能であり、特に、押出成形品の筒状ブラケッ
トにおいては、軸方向全長に亘って連続して延びる形態
の取付部を採用することにより、特別な作業を必要とす
ることなく、筒状ブラケットの成形と同時に取付部を容
易に形成することが出来る。更にまた、金属スリーブと
しては、ポケット部の開口窓部が周方向に連続して形成
されることにより、実質的に軸方向に二分割された二つ
の帯形状のものの他、全体として単一構造を有し、軸方
向中間部分において、周方向に一周に満たない長さで延
びる窓部が、一つ若しくは二つ以上形成されたもの等も
採用可能である。
【0011】また、シールゴムの具体的形状は、特に限
定されるものでないが、例えば、先細状の断面をもって
周方向に延びる突条を、軸方向に離間して複数有するも
の等が好適に採用される。更にまた、シールゴムは、ゴ
ム弾性体と同一または異なる材質で別体形成されていて
も良いが、ゴム弾性体と一体形成することによって、部
品点数の減少と製作性の向上等が図られ得る。その際、
シールゴムとゴム弾性体の一体化構造としては、例え
ば、金属スリーブの外周面上を、周上の一箇所または複
数箇所において、シールゴムから軸方向一方の側に向か
って直線的に延び、金属スリーブの軸方向端部や窓部の
開口部を通じて本体ゴム弾性体に至ることにより、シー
ルゴムと本体ゴム弾性体を連結する連接部による一体化
構造等が、好適に採用される。なお、かかる連接部は、
シールゴムによるシール性を有利に確保するために、シ
ールゴムの突出高さよりも小さな突出高さで形成される
ことが望ましい。また、金属スリーブにおけるシールゴ
ムと、筒状ブラケットにおける凹溝は、互いに対応する
位置において、軸方向両端部分にそれぞれ少なくとも一
つ形成されていればよいが、二つ以上形成しても良い。
更にまた、軸方向の荷重強度を一層有利に得るために
は、筒状ブラケットにおける軸方向両端部分の金属スリ
ーブに対する嵌着部位において、それぞれ、凹溝の軸方
向両側で金属スリーブに対する嵌着面が、実質的に周方
向に連続して形成されることが望ましい。換言すれば、
シールゴムは、筒状ブラケットに対する金属スリーブの
軸方向両端部分の嵌着面において、それぞれ、軸方向中
間部分に形成されることが望ましい。
【0012】さらに、流体室の封入流体は、要求される
防振特性や採用されるゴム弾性体等の耐蝕性等を考慮し
て、その種類等が決定されるものであって、特に限定さ
れるものでないが、共振作用に基づく防振効果を有効に
得るためには、0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘
性流体が好適に採用され、ずり剪断や粘性抵抗に基づく
防振効果を有するに得るためには、10Pa・s以上の
粘度を有する高粘性流体が好適に採用される。
【0013】また一方、前述の如き課題を解決するため
に為された、流体封入式筒型マウントの製造方法に関す
る本発明の特徴とするところは、(a)互いに径方向に
離間して配された軸部材と鉄鋼製の金属スリーブが、そ
れらの間に介装されたゴム弾性体で連結されると共に、
該ゴム弾性体に設けられたポケット部が該金属スリーブ
に設けられた窓部を通じて外周面に開口せしめられてお
り、更に、前記金属スリーブにおける前記窓部を挟んだ
軸方向両端部分に、それぞれ外周面上に突出して周方向
に連続して延びるシールゴムが形成されてなるマウント
本体を準備する工程と、(b)前記金属スリーブの外径
寸法よりも僅かに大きな内径寸法を有すると共に、軸方
向両側部分の内周面に開口して周方向に連続して延びる
収容凹溝が、前記シールゴムの高さよりも小さな深さで
形成されたアルミニウム合金製の筒状ブラケットを準備
する工程と、(c)前記マウント本体に対して該筒状ブ
ラケットを外挿し、該筒状ブラケットの内径寸法が前記
金属スリーブの当初の外径寸法よりも小さくなるまで塑
性変形せしめることにより、該筒状ブラケットを該金属
スリーブの軸方向両端部分に対して直接に嵌着固定する
と共に、前記シールゴムを該筒状ブラケットの前記収容
凹溝に入り込ませて該収容凹溝の内面に圧接せしめる工
程と、(d)前記筒状ブラケットの前記金属スリーブへ
の外嵌固定により前記窓部が流体密に覆蓋された前記ポ
ケット部に非圧縮性流体を充填せしめて、振動入力時に
流体流動が生ぜしめられる流体室を形成する工程とを、
有する流体封入式筒型マウント装置の製造方法にある。
【0014】このような本発明方法に従えば、筒状ブラ
ケットを金属スリーブに外挿配置せしめた後に縮径加工
することにより、筒状ブラケットが、鉄鋼製の外筒金具
を介することなく、金属スリーブに対して直接に嵌着固
定されることから、製作性が飛躍的に向上されると共
に、押出し成形やダイカスト成形等によって形成された
アルミニウム合金製の筒状ブラケットにおける製作上の
寸法誤差も縮径加工によって有利に吸収されて、筒状ブ
ラケットの金属スリーブに対する嵌着構造を、優れた製
作性のもとに安定して得ることが出来るのである。しか
も、筒状ブラケットの縮径による金属スリーブへの嵌着
に際して、金属スリーブに設けられたシールゴムが、筒
状ブラケットの収容凹溝に収容されて圧接されることか
ら、シールゴムへの作用圧縮力が安定化されて、シール
性能とその耐久性の安定化が図られ得ると共に、シール
ゴムおよび凹溝が形成されていない部位で、金属スリー
ブの軸方向両端部分が筒状ブラケットに対して、シール
ゴム等のゴム層を介することなく直接に嵌着固定され
て、メタル対メタルの嵌着構造に基づく優れた耐抜け力
を得ることが出来るのである。
【0015】なお、筒状ブラケットへの縮径加工性を有
利に確保し、金属スリーブへの嵌着力を安定して得るた
めには、縮径前の筒状ブラケットの内径寸法を、マウン
ト本体への外挿作業性が阻害されない程度に、金属スリ
ーブの外周面に形成されたシールゴムの外径寸法と略同
一か、それよりも僅かに小さく設定することによって、
筒状ブラケットの縮径量を小さく抑えることが望まし
い。更に、流体室への非圧縮性流体の充填方法は、特に
限定されるものでないが、例えば、筒状ブラケットのマ
ウント本体への外挿と嵌着を、かかる非圧縮性流体中で
行うことにより、筒状ブラケットの組付けと同時に非圧
縮性流体を充填することも可能であり、また、高粘性流
体を充填する場合には、外周面への流体の付着を回避す
るために、筒状ブラケットのマウント本体への組付け後
に、筒状ブラケットに形成された注入孔を通じて非圧縮
性流体を充填し、その後、リベット等で注入孔を封止す
ること等も有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0017】先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態
としての自動車用サスペンションブッシュが示されてい
る。このブッシュは、互いに径方向に離間配置された軸
部材としての内筒金具10と金属スリーブ12が、それ
らの間に介装された本体ゴム弾性体14で弾性的に連結
されてなる構造のマウント本体16に対して、筒状ブラ
ケットとしてのブラケット金具18が外挿固定せしめら
れた構造とされている。そして、内筒金具10がサスペ
ンション機構を構成するアーム等に取り付けられる一
方、ブラケット金具18がボデー側部材等に取り付けら
れることによって、サスペンション機構を構成する部材
間に介装されて、それらの部材を防振連結せしめるよう
になっている。
【0018】より詳細には、マウント本体16は、図3
〜4に示されているように、小径円筒形状の内筒金具1
0の径方向外方に所定距離を隔てて略同心的に、大径円
筒形状の金属スリーブ12が外挿配置されると共に、そ
れら内筒金具10と金属スリーブ12の径方向対向面間
に、全体として略厚肉円筒形状の本体ゴム弾性体14が
介装されており、該本体ゴム弾性体14の内外周面に対
して内筒金具10と金属スリーブ12が加硫接着された
一体加硫成形品として形成されている。
【0019】また、内筒金具10の軸方向中央部分に
は、ストッパブロック20が固着されている。このスト
ッパブロック20は、内筒金具10に外嵌固定される円
環状部22と、該円環状部から径方向両側に向かって突
出する一対のストッパ部24,24から構成されてい
る。そして、内筒金具10の内孔に挿通されるボルトに
よって、内筒金具10が、図示しないサスペンションア
ームに取り付けられるようになっている。
【0020】更にまた、金属スリーブ12は、鉄鋼製で
あって、本実施形態では、鋼管を適当な長さで切断した
ものが用いられており、特に、ブッシュに要求される耐
荷重強度と共に、ブラケット金具18に比して十分に大
きな径方向の弾性変形領域が確保されるように、例え
ば、STKM11Aに相当する炭素鋼鋼管などが好適に
用いられる。更に、金属スリーブ12には、軸方向中間
部分において周方向に半周以下の長さで広がる一対の窓
部26,26が、径方向で対向位置して形成されてい
る。また、両窓部26,26の周方向端部間に位置する
部分は、径方向内方に凹陥されており、両窓部26,2
6間に跨がって周方向に延びる幅広の凹溝28,28が
形成されていると共に、窓部26,26を軸方向に挟ん
で位置する軸方向両端部分は、それぞれ、所定幅で連続
して周方向に延びる円環帯状乃至は円筒状の嵌着部3
0,30とされている。
【0021】さらに、本体ゴム弾性体には、内筒金具1
0を挟んだ径方向両側において一対のポケット部32,
32が形成されており、金属スリーブ12に設けられた
一対の窓部26,26を通じて、それぞれ、金属スリー
ブ12の外周面に開口せしめられている。また、各ポケ
ット部32には、それぞれ、底部から開口部までは至ら
ない高さで、ストッパ部24が突出位置せしめられてい
る。更に、金属スリーブ12における凹溝28,28に
は、それぞれ本体ゴム弾性体14が充填されており、そ
の一方の凹溝28aが実質的に消失されている。他方の
凹溝28bには、充填された本体ゴム弾性体14に対し
て、凹溝28b内の中央部分を窓部26,26間に跨が
って周方向に直線的に延び、一対のポケット部32,3
2の開口部を相互に連通せしめる周溝34が形成されて
いる。
【0022】また一方、金属スリーブ12における両側
嵌着部30,30には、それぞれ、軸方向中間部分を周
方向に連続して延びる環状のシールゴム36が、外周面
上に突設され、加硫接着されている。このシールゴム3
6は、薄肉矩形断面の基台部38と、該基台部38の幅
方向両側部分においてそれぞれ外周面上に略半円形断面
をもって突出する一対の突条のシールリップ40,40
とから形成されている。また、金属スリーブ12の各嵌
着部30には、周上の複数箇所(例えば、四箇所)にお
いて、シールゴム36から軸方向内方に延び出し、金属
スリーブ12の窓部26を通じて本体ゴム弾性体14に
至る連接部42が設けられており、これらの連接部42
によって、シールゴム36,36が本体ゴム弾性体14
と一体化されている。要するに、本体ゴム弾性体14の
加硫成形時に、本体ゴム弾性体14の成形キャビティに
充填されたゴム材料が、連接部42を通じてシールゴム
36,36の成形キャビティにまで回されて充填される
ことにより、本体ゴム弾性体14とシールゴム36,3
6が一体形成されているのである。なお、各連接部42
は、その突出高さ:hが、シールリップ40の突出高
さ:Hよりも小さく、且つ十分に狭い幅で形成されてい
る。
【0023】また、かくの如きマウント本体16は、本
体ゴム弾性体14の加硫成形後、必要に応じて、金属ス
リーブ12に八方絞り等の縮径加工が施されることによ
り、本体ゴム弾性体14に予備圧縮が加えられる。な
お、金属スリーブ12の縮径加工に際しては、シールゴ
ム36を損傷しないように、シールゴム36の形成部位
を避けて、金属スリーブ12の外周面、特に両嵌着部3
0,30の外周面に対して絞り治具を当接させることが
望ましい。
【0024】一方、ブラケット金具18は、図1〜2お
よび図6に示されているように、大径の厚肉円筒形状を
有する円筒部44に対して、それぞれ厚肉板形状をもっ
て外周面上に突出する一対の取付板部46,46が、円
筒部44の径方向で対向位置して軸方向全長に亘って延
びる状態で、一体形成されてなる構造とされている。ま
た、各取付板部46には、板厚方向に貫通するボルト挿
通孔48が形成されており、この挿通孔48に挿通され
るボルトによって、ブラケット金具18が、図示しない
自動車のボデーに取り付けられるようになっている。
【0025】ここにおいて、円筒部44は、マウント本
体16を構成する金属スリーブ12の最大外径寸法、即
ち嵌着部30の外径寸法:d1よりも大きな内径寸法:
Dを有していると共に、金属スリーブ12と略同じ軸方
向寸法を有しており、マウント本体16に対して容易に
外挿可能とされている。なお、シールゴム36は弾性変
形可能であることから、円筒部44の内径寸法:Dは、
必ずしもシールゴム36の外径寸法:d2より大きくす
る必要はなく、好ましくは、後述する円筒部44の絞り
加工性等を考慮して、マウント本体16への円筒部44
の外挿作業性が阻害されない程度に、円筒部44の内径
寸法:Dが、シールゴム36の外径寸法:d2と略同一
か僅かに小さく設定される。
【0026】また、円筒部44の内周面には、軸方向両
側部分において、略矩形の断面形状をもって周方向に連
続して延びる収容凹溝50,50が形成されている。こ
れらの収容凹溝50,50は、それぞれ、金属スリーブ
12が円筒部44に内挿されて軸方向中央に配された際
に、金属スリーブ12のシールゴム層36,36が位置
せしめられる部位に対応した位置に形成されている。し
かも、この収容凹溝50は、深さ:aが、金属スリーブ
12に突設されたシールゴム36の突出高さ:Hよりも
小さく設定されている。なお、収容凹溝50の幅は、シ
ールゴム36の幅と同一か僅かに大きく設定されること
が望ましい。
【0027】さらに、このようなブラケット金具18
は、アルミニウム合金製とされており、ブッシュに要求
される耐荷重性能を確保すると共に、後述する縮径加工
による材質等への悪影響を防止するために、強度および
破断伸びの大きなアルミニウム合金製のものが採用され
ている。特に、そのような要求特性を満足するために
は、6N01等の材質からなる押出成形品やADC6,
AC4A等の材質からなる真空ダイカスト成形品を採用
することが望ましく、好適には破断伸びが3%以上、よ
り好適には5%以上のものが採用される。
【0028】また、本実施形態のブラケット金具18
は、軸方向全長に判って略同一断面形状とされているこ
とから、図7に示されているように、押出成形品52を
適当な軸方向間隔の切断面54で切断することによっ
て、容易に製造することが可能であり、それによって、
極めて優れた製作性と材質や寸法等の一定化が図られ得
る。なお、かかる切断面54で切断することによって得
られた各切出体には、その後、機械加工によって、各取
付板部46にボルト挿通孔48が穿孔されると共に、円
筒部44の内周面に収容凹溝50が形成せしめられ、そ
れによって、上述の如き構造のブラケット金具18とさ
れる。
【0029】そして、図6に示されているように、ブラ
ケット金具18の円筒部44に対して、マウント本体1
6が内挿されて、一体的に組み付けられており、それに
よって、目的とする流体封入式のサスペンションブッシ
ュとされている。即ち、かかるブッシュにあっては、マ
ウント本体16の外周面におけるポケット部32,32
や周溝34の開口部が、ブラケット金具18で覆蓋され
ることによって、それぞれ非圧縮性流体が充填されて封
入されてなる一対の流体室56,56と、それらの流体
室56,56を相互に連通するオリフィス通路58が形
成されているのであり、内筒金具10とブラケット金具
18の間に振動が入力された際、両流体室56,56間
に惹起される相対的内圧差に基づいてオリフィス通路5
8を通じての流体流動が生ぜしめられることにより、か
かる流体の共振作用乃至は流動抵抗等の流動作用に基づ
いて所定の防振効果が発揮されるようになっているので
ある。なお、過大な振動荷重入力時には、各流体室56
に突設されたストッパ部24のブラケット金具18への
当接によって、本体ゴム弾性体14の弾性変形量が制限
されるようになっている。
【0030】また、封入流体は、特に限定されるもので
なく、ブッシュの要求特性等に応じて、水やアルキレン
グリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油
等が何れも採用され得る。更に、流体の流体室56への
充填は、ブラケット金具18の円筒部44に対するマウ
ント本体16の内挿固定を、かかる流体中で行うこと等
によって、ブラケット金具18へのマウント本体16の
組付けと同時に行うことが可能である。
【0031】さらに、ブラケット金具18に対するマウ
ント本体18の嵌着固定は、マウント本体18をブラケ
ット金具18の円筒部44に内挿し、シールゴム36,
36上に、それぞれ、収容凹溝50,50を位置決めし
た状態下で、円筒部44に絞り加工を施すことによっ
て、為されている。なお、円筒部44に対する絞り加工
は、例えば特開平9−68254号公報に記載されてい
る如き、公知の絞り治具を用いて、有利に実施され得
る。
【0032】ここにおいて、円筒部44に対する縮径加
工は、縮径加工後における円筒部44の内径寸法が、ブ
ラケット金具18への組付前のマウント本体16におけ
る金属スリーブ12の外径寸法:d1(図6参照)より
も小さくなるだけの塑性変形を円筒部44に生ぜしめる
ように行われる。それによって、金属スリーブ12の弾
性変形に基づく弾性力が、ブラケット金具18に対する
拡径力として及ぼされ、以て、金属スリーブ12とブラ
ケット金具18の圧接力ひいては嵌着固定力が有利に確
保され得るのである。しかも、このような円筒部44の
縮径によって、円筒部44等における寸法誤差が修正さ
れることから、優れた寸法精度と嵌着性能が、安定して
確保され得るのである。
【0033】また、かかる円筒部44の縮径による金属
スリーブ12への嵌着固定に際して、金属スリーブ12
に突設されたシールゴム36が、円筒部44に設けられ
た収容凹溝50に入り込まされるが、シールゴム36の
突出高さが収容凹溝50の深さよりも大きくされている
ことから、シールゴム36は、収容凹溝50の内面に対
して圧接状態に保持され、且つ収容凹溝50に略収容位
置せしめられることとなる。しかも、シールゴム36に
作用する圧縮力は、シールゴム36の突出高さと収容凹
溝50の深さの差によって決定され、円筒部44の縮径
量等による影響が軽減乃至は回避されることから、シー
ルゴム36の収容凹溝50内面への圧接状態が安定して
発現されることとなる。従って、シールゴム36の収容
凹溝50内面への圧接によって、封入流体の外部空間に
対するシール性が有利に且つ安定して発揮されるのであ
り、特に、本実施形態では、シールゴム36が先細形状
のシールリップ40,40を備えていることから、シー
ル性能の更なる向上と安定化が達成されるのである。
【0034】加えて、シールゴム36が、金属スリーブ
12の嵌着部30とブラケット金具18の円筒部44の
嵌着面間において、円筒部44の収容凹溝50に収容状
態で配されることから、金属スリーブ12の嵌着面30
とブラケット金具18の円筒部44は、何れも平坦な円
筒面形状とされているが、シールゴム36および収容凹
溝50の形成部位を挟んだ軸方向両側部分において、そ
れぞれ、シールゴム36を介することなく、互いに直接
にメタル対メタルの当接面をもって嵌着されることとな
る。従って、金属スリーブ12とブラケット金具18と
の嵌着固定力が、有利に且つ安定して発揮されるのであ
り、軸方向の抜け抵抗力、ひいてはブッシュの軸方向に
おける耐荷重性能が有利に確保されるのである。
【0035】また、上述の如きサスペンションブッシュ
においては、部品点数の減少とそれに伴う構造の簡略化
および製作性の向上、更にはシール性能の向上と安定化
および軸方向の耐荷重性能の向上等の優れた技術的効果
が達成されることに加えて、ブラケット金具18のアル
ミニウム合金化が実現されることから、軽量化等の効果
も有利に達成され得る。
【0036】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、
上述の具体的記載によって何等、限定的に解釈されるも
のでない。
【0037】例えば、マウント装置の内部に形成される
流体室やオリフィス通路等の構造は、要求される防振特
性等に応じて適宜に決定されるものであって何等限定さ
れるものでない。具体的には、オリフィス通路を備えな
い単一の流体室を備えたマウント装置や、壁部の一部が
ゴム弾性体で構成されて振動が入力される受圧室と壁部
の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容さ
れる平衡室をオリフィス通路によって相互に連通せしめ
てなる構造の流体室を備えたマウント装置等にも、本発
明は、同様に適用され得る。
【0038】また、本発明においては、取付板部46等
を有しない円筒形状の筒状ブラケットを採用することも
出来、それによって、例えば、ロッドのアームアイに装
着されるブッシュ等に対して、本発明を適用することが
可能となる。
【0039】更にまた、筒状ブラケットを縮径するため
の治具は、前記実施形態のものに限定されるものでな
く、筒状ブラケットの形状や大きさ等を考慮して、各種
の縮径加工治具が採用され得る。
【0040】さらに、ブラケット金具18をダイカスト
成形する場合には、円筒部44の軸方向の一部だけに取
付部を形成することが可能であり、そのようなブラケッ
ト金具を採用する場合には、取付部が形成されていない
部分だけを全周に亘って縮径して、金属スリーブ12の
嵌着部30,30に嵌着固定せしめても良い。
【0041】また、ブラケット金具18をダイカスト成
形する場合には、円筒部44の内周面に成形上の抜き勾
配を付けることも可能であり、また、ブラケット金具1
8のマウント本体16への外挿作業性を向上させるため
に、ブラケット金具18の円筒部44の内周面や金属ス
リーブ12の外周面に僅かなテーパを付することも可能
である。
【0042】加えて、前記実施形態では、本発明を自動
車用のサスペンションブッシュに適用したものの一具体
例を示したが、本発明は、それ以外に、自動車用ボデー
マウントやデフマウント,エンジンマウント等、或いは
自動車以外の各種の筒形マウント装置に対しても、同様
に、適用可能であることは、勿論である。
【0043】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのうよな実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式筒形マウント装置におい
ては、ゴム弾性体の外周面に加硫接着された金属スリー
ブに対して、アルミニウム合金製の筒状ブラケットを、
鉄鋼製の外筒金具等を介在させることなく、直接に外挿
して嵌着固定することが出来るのであり、特に、金属ス
リーブの外周面に突設されたシールゴムを、筒状ブラケ
ットの内周面に形成された収容凹溝の内面に当接させて
収容配置せしめたことにより、金属スリーブと筒状ブラ
ケットの嵌着面間において、シールゴムによる優れたシ
ール性能を確保しつつ、メタル対メタルの当接による優
れた嵌着力を得ることが可能となったのである。
【0045】また、本発明方法に従えば、アルミニウム
合金製の筒状ブラケットが、縮径によって、金属スリー
ブに直接に嵌着固定されることから、部品点数の減少と
部材寸法精度の緩和等による製作性の向上が達成される
のであり、しかも、筒状ブラケットの金属スリーブへの
嵌着に際して、金属スリーブに設けられたシールゴム
が、筒状ブラケットの収容凹溝に収容されて圧接される
ことから、シールゴムへの作用圧縮力の安定化が図られ
ると共に、凹溝が形成されていない部位での金属スリー
ブと筒状ブラケットのメタル対メタルの嵌着構造に基づ
いて嵌着力の向上が実現されるのであり、それ故、封入
流体の良好なるシール性と優れた軸方向の耐荷重性能を
有する流体封入式筒形マウント装置を、容易に製造する
ことが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのサスペンションブ
ッシュを示す横断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示されているサスペンションブッシュを
構成するマウント本体を示す横断面図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【図5】図4におけるα部を拡大して示す要部拡大説明
図である。
【図6】図1に示されたサスペンションブッシュの一製
造工程を示す説明図である。
【図7】図1に示されたサスペンションブッシュに用い
られるるブラケット金具の製造方法を例示する説明図で
ある。
【符号の説明】
10 内筒金具 12 金属スリーブ 14 本体ゴム弾性耐 16 マウント本体 18 ブラケット金具 30 嵌着部 36 シールゴム 44 円筒部 50 収容凹溝 56 流体室 58 オリフィス通路
フロントページの続き (72)発明者 小川 雄一 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに径方向に離間して配された軸部材
    と金属スリーブが、それらの間に介装されたゴム弾性体
    で連結されると共に、該ゴム弾性体に設けられたポケッ
    ト部が該金属スリーブに設けられた窓部を通じて外周面
    に開口せしめられており、該金属スリーブに筒状ブラケ
    ットが外嵌固定されて該窓部が覆蓋されることにより、
    非圧縮性流体が封入された流体室が形成されてなる流体
    封入式筒型マウント装置において、 前記金属スリーブとして鉄鋼製のものを用いると共に、
    該金属スリーブにおける前記窓部を挟んだ軸方向両端部
    分に、それぞれ外周面上に突出して周方向に連続して延
    びるシールゴムを形成する一方、前記筒状ブラケットと
    してアルミニウム合金製のものを用いると共に、前記金
    属スリーブの軸方向両端部分への嵌着部位に、それぞれ
    内周面に開口して周方向に連続して延びる収容凹溝を、
    前記シールゴムの高さよりも小さな深さで形成し、かか
    る筒状ブラケットの縮径により、該筒状ブラケットを該
    金属スリーブに対して直接に嵌着固定すると共に、前記
    シールゴムを前記収容凹溝に入り込ませて該収容凹溝の
    内面に圧接せしめたことを特徴とする流体封入式筒型マ
    ウント装置。
  2. 【請求項2】 互いに径方向に離間して配された軸部材
    と鉄鋼製の金属スリーブが、それらの間に介装されたゴ
    ム弾性体で連結されると共に、該ゴム弾性体に設けられ
    たポケット部が該金属スリーブに設けられた窓部を通じ
    て外周面に開口せしめられており、更に、前記金属スリ
    ーブにおける前記窓部を挟んだ軸方向両端部分に、それ
    ぞれ外周面上に突出して周方向に連続して延びるシール
    ゴムが形成されてなるマウント本体を準備する工程と、 前記金属スリーブの外径寸法よりも僅かに大きな内径寸
    法を有すると共に、軸方向両側部分の内周面に開口して
    周方向に連続して延びる収容凹溝が、前記シールゴムの
    高さよりも小さな深さで形成されたアルミニウム合金製
    の筒状ブラケットを準備する工程と、 前記マウント本体に対して該筒状ブラケットを外挿し、
    該筒状ブラケットの内径寸法が前記金属スリーブの当初
    の外径寸法よりも小さくなるまで塑性変形せしめること
    により、該筒状ブラケットを該金属スリーブの軸方向両
    端部分に対して直接に嵌着固定すると共に、前記シール
    ゴムを該筒状ブラケットの前記収容凹溝に入り込ませて
    該収容凹溝の内面に圧接せしめる工程と、 前記筒状ブラケットの前記金属スリーブへの外嵌固定に
    より前記窓部が流体密に覆蓋された前記ポケット部に非
    圧縮性流体を充填せしめて、振動入力時に流体流動が生
    ぜしめられる流体室を形成する工程とを、有することを
    特徴とする流体封入式筒型マウント装置の製造方法。
JP1282398A 1998-01-26 1998-01-26 流体封入式筒型マウント装置およびその製造方法 Withdrawn JPH11210812A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002016800A1 (fr) * 2000-08-25 2002-02-28 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Dispositif d'amortissement des vibrations a joint liquide
JP2007113693A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 防振装置
JP2009293766A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Bridgestone Corp 防振装置

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