JPH1120976A - シート搬送装置 - Google Patents
シート搬送装置Info
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- JPH1120976A JPH1120976A JP9178693A JP17869397A JPH1120976A JP H1120976 A JPH1120976 A JP H1120976A JP 9178693 A JP9178693 A JP 9178693A JP 17869397 A JP17869397 A JP 17869397A JP H1120976 A JPH1120976 A JP H1120976A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構造で、ニップ幅を確保しつつローラ
表面の外周接線方向のゴム歪み量を少なくすることので
きるシート搬送装置を提供する。 【解決手段】 シートを搬送するよう圧接したローラ対
1Aの一方のローラ1の表層部1aを2種類以上のゴム
を使った同心円状ゴム層で構成する一方、表層部1aの
表層となるゴム層3の厚みを下層のゴム層4の厚みより
薄くすると共に、表層ゴム層3のゴム硬度を下層ゴム層
4のゴム硬度よりも高くすることにより、ニップ幅を確
保しつつ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪み量を少
なくするようにする。
表面の外周接線方向のゴム歪み量を少なくすることので
きるシート搬送装置を提供する。 【解決手段】 シートを搬送するよう圧接したローラ対
1Aの一方のローラ1の表層部1aを2種類以上のゴム
を使った同心円状ゴム層で構成する一方、表層部1aの
表層となるゴム層3の厚みを下層のゴム層4の厚みより
薄くすると共に、表層ゴム層3のゴム硬度を下層ゴム層
4のゴム硬度よりも高くすることにより、ニップ幅を確
保しつつ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪み量を少
なくするようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
ビームプリンタ等の画像形成装置に設けられ、紙等のシ
ートを搬送するためのローラ対を備えたシート搬送装置
に関し、特にローラの構成に関するものである。
ビームプリンタ等の画像形成装置に設けられ、紙等のシ
ートを搬送するためのローラ対を備えたシート搬送装置
に関し、特にローラの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の複写機、レーザービームプリンタ
等の画像形成装置においては、紙等の搬送材(以下シー
トという)を搬送するためローラ対を備えたシート搬送
装置を設けている。そして、このような搬送ローラ対と
しては、少なくとも一方のローラを、金属等の硬度の高
い軸(以下芯金と呼ぶ)と、この芯金の回りに円筒形の
ゴム等の硬度の低い材料を装着して形成される表層部と
により構成し、このローラと他方のローラとを互いに圧
接させて両ローラ間に生ずる接触領域(ニップ領域と呼
ぶ)にシートを挟んで搬送を行っているものがある。
等の画像形成装置においては、紙等の搬送材(以下シー
トという)を搬送するためローラ対を備えたシート搬送
装置を設けている。そして、このような搬送ローラ対と
しては、少なくとも一方のローラを、金属等の硬度の高
い軸(以下芯金と呼ぶ)と、この芯金の回りに円筒形の
ゴム等の硬度の低い材料を装着して形成される表層部と
により構成し、このローラと他方のローラとを互いに圧
接させて両ローラ間に生ずる接触領域(ニップ領域と呼
ぶ)にシートを挟んで搬送を行っているものがある。
【0003】ここで、これら両ローラはバネ等により軸
端部に加えられる押し付け圧力により生じるゴムの変形
によりニップ領城を形成するが、この際図7に示すよう
に、ゴムローラ6の表面はローラ外周接線方向に引き伸
ばされている、すなわち引っ張りの歪みを持つようにな
る。なお、同図において、6aはゴムローラ6の芯金、
7はゴムローラ6に圧接するハードローラ、8はゴムロ
ーラ6のゴムの変形を表わす線である。
端部に加えられる押し付け圧力により生じるゴムの変形
によりニップ領城を形成するが、この際図7に示すよう
に、ゴムローラ6の表面はローラ外周接線方向に引き伸
ばされている、すなわち引っ張りの歪みを持つようにな
る。なお、同図において、6aはゴムローラ6の芯金、
7はゴムローラ6に圧接するハードローラ、8はゴムロ
ーラ6のゴムの変形を表わす線である。
【0004】ところで、このローラ外周接線方向のゴム
歪みが、搬送速度を変化させる大きな要因になってい
る。具体的には、バックテンション等の紙ヘの力を無視
すれば、ローラ外周接線方向のゴム歪み量と同じパーセ
ンテージだけ紙の搬送速度は早くなる。
歪みが、搬送速度を変化させる大きな要因になってい
る。具体的には、バックテンション等の紙ヘの力を無視
すれば、ローラ外周接線方向のゴム歪み量と同じパーセ
ンテージだけ紙の搬送速度は早くなる。
【0005】一方、ゴムローラ6の芯金6aはこの押し
付け荷重により撓みを生じる。そして、このように芯金
6aが撓むと、この撓みにより芯金6aの軸方向端部は
中央部に比べてより接近するようになり、これにより端
部ニップ領城は中央部ニップ領域に比べてより大きくな
り、それに伴いローラ外周接線方向ゴム歪みも、端部の
方が中央部よりも大きくなる。
付け荷重により撓みを生じる。そして、このように芯金
6aが撓むと、この撓みにより芯金6aの軸方向端部は
中央部に比べてより接近するようになり、これにより端
部ニップ領城は中央部ニップ領域に比べてより大きくな
り、それに伴いローラ外周接線方向ゴム歪みも、端部の
方が中央部よりも大きくなる。
【0006】そして、この状態において、ギア浮上力等
の影響により芯金両端の押し付け荷重に左右で不均一性
が生ずると、ニップ幅及びローラ外周接線方向のゴム歪
みは軸方向で不均一になり、これがシートのスキューの
原因となる。また、ローラ外周接線方向のゴム歪み、あ
るいは歪みの軸方向不均一性は、シートの面内方向に複
雑な力を加え、結果として定着ローラ等で起きる紙皺の
原因となる。
の影響により芯金両端の押し付け荷重に左右で不均一性
が生ずると、ニップ幅及びローラ外周接線方向のゴム歪
みは軸方向で不均一になり、これがシートのスキューの
原因となる。また、ローラ外周接線方向のゴム歪み、あ
るいは歪みの軸方向不均一性は、シートの面内方向に複
雑な力を加え、結果として定着ローラ等で起きる紙皺の
原因となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来のシート
搬送装置においては、芯金の曲げ剛性を高めて軸撓み量
を少なくすることによってニップ幅の軸方向不均一性を
軽減したり、左右のバネ圧をギア浮上力を考慮して均一
になる様に微調整してニップ幅の左右不均一性を小さく
し、これにより平行度の狂い等の搬送上問題点を解決し
ていた。
搬送装置においては、芯金の曲げ剛性を高めて軸撓み量
を少なくすることによってニップ幅の軸方向不均一性を
軽減したり、左右のバネ圧をギア浮上力を考慮して均一
になる様に微調整してニップ幅の左右不均一性を小さく
し、これにより平行度の狂い等の搬送上問題点を解決し
ていた。
【0008】また例えば特公平6−2537号公報に示
されるように、レジストローラにタイコ状のローラを用
いると共に、感光ドラムとレジストローラとの間に設置
された転写前ローラにローラ中央部の径よりも端部の径
の方が大きい逆タイコ型のローラを用いて、皺寄りを防
止する様な構造が提案されている。
されるように、レジストローラにタイコ状のローラを用
いると共に、感光ドラムとレジストローラとの間に設置
された転写前ローラにローラ中央部の径よりも端部の径
の方が大きい逆タイコ型のローラを用いて、皺寄りを防
止する様な構造が提案されている。
【0009】しかし、このような方策等をとった場合に
は、調整の手間を要したり、構造が複雑となるという問
題点が新たに生じするようになる。
は、調整の手間を要したり、構造が複雑となるという問
題点が新たに生じするようになる。
【0010】そこで、本発明はこのような現状を鑑みて
なされたものであり、簡単な構造で、ニップ幅を確保し
つつローラ外周接線方向のゴム歪み量を少なくすること
のできるシート搬送装置を提供することを目的とするも
のである。
なされたものであり、簡単な構造で、ニップ幅を確保し
つつローラ外周接線方向のゴム歪み量を少なくすること
のできるシート搬送装置を提供することを目的とするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、シートを搬送
するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも
前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸
と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料
にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置
において、前記表層部を2種類以上のゴムを使った同心
円状ゴム層で構成し、該表層部の表層となるゴム層の厚
みを下層のゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム
層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くしたこ
とを特徴とするものである。
するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも
前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸
と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料
にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置
において、前記表層部を2種類以上のゴムを使った同心
円状ゴム層で構成し、該表層部の表層となるゴム層の厚
みを下層のゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム
層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くしたこ
とを特徴とするものである。
【0012】また本発明は、前記表層ゴムとして、ゴム
硬度がJIS−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下の
ゴムを用い、前記下層ゴムとしてJIS−A硬度50度
以下の硬度を持つゴムを用いることを特徴とするもので
ある。
硬度がJIS−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下の
ゴムを用い、前記下層ゴムとしてJIS−A硬度50度
以下の硬度を持つゴムを用いることを特徴とするもので
ある。
【0013】また本発明は、シートを搬送するよう圧接
したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対
の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回
りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される
表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記
表層部をゴムにて形成すると共に、前記ゴムの硬度を該
表層部の表面に近い方が高く、前記軸に近い方が低くな
るようにしたことを特徴とするものである。
したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対
の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回
りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される
表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記
表層部をゴムにて形成すると共に、前記ゴムの硬度を該
表層部の表面に近い方が高く、前記軸に近い方が低くな
るようにしたことを特徴とするものである。
【0014】また本発明のように、シートを搬送するよ
う圧接したローラ対の一方のローラの表層部を2種類以
上のゴムを使った同心円状ゴム層で構成する一方、表層
部の表層となるゴム層の厚みを下層のゴム層の厚みより
薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層の
ゴム硬度よりも高くすることにより、ニップ幅を確保し
つつ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪み量を少なく
するようにする。
う圧接したローラ対の一方のローラの表層部を2種類以
上のゴムを使った同心円状ゴム層で構成する一方、表層
部の表層となるゴム層の厚みを下層のゴム層の厚みより
薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層の
ゴム硬度よりも高くすることにより、ニップ幅を確保し
つつ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪み量を少なく
するようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0016】図1は、本発明の実施の形態に係るシート
搬送装置の搬送ローラ対を示す図であり、同図におい
て、1Aは搬送ローラ対、1はローラ対1Aの一方のロ
ーラであるゴムローラ、2はこのゴムローラ1に圧接す
る金属等剛性の高い材質を使ったハードローラであり、
本実施の形態において、両ローラ1,2の外径はφ10
mmとしている。また、5は芯金である。
搬送装置の搬送ローラ対を示す図であり、同図におい
て、1Aは搬送ローラ対、1はローラ対1Aの一方のロ
ーラであるゴムローラ、2はこのゴムローラ1に圧接す
る金属等剛性の高い材質を使ったハードローラであり、
本実施の形態において、両ローラ1,2の外径はφ10
mmとしている。また、5は芯金である。
【0017】ところで、このゴムローラ1は、2種類以
上のゴムを使った2層以上の同心円状のゴム層、本実施
の形態においては、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴ
ム層3と、ゴム厚が厚くゴム硬度の低い下層ゴム層4と
の2層からなる表層部1aを有している。なお、本実施
の形態において、表層ゴム層3として、ゴム硬度がJI
S−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用
い、下層ゴム層4としてJIS−A硬度50度以下の硬
度を持つゴムを用いている。
上のゴムを使った2層以上の同心円状のゴム層、本実施
の形態においては、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴ
ム層3と、ゴム厚が厚くゴム硬度の低い下層ゴム層4と
の2層からなる表層部1aを有している。なお、本実施
の形態において、表層ゴム層3として、ゴム硬度がJI
S−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用
い、下層ゴム層4としてJIS−A硬度50度以下の硬
度を持つゴムを用いている。
【0018】ところで、ローラ表面の外周接線方向のゴ
ム歪みは、既述したように搬送速度変化・スキュー・皺
寄りの主たる原因であるから、このゴム歪みを少なくす
れば良いが、搬送力や搬送安定性の関係からニップ幅は
ある程度以上確保しなければならない。しかし、従来の
ゴムローラ6(図7参照)の場合、所要のニップ幅を持
たせると、ローラ6,7同士が押し込まれた分だけゴム
の非圧縮性の性質からゴムはニップ内で外に逃げ、ロー
ラ表面の外周接線方向のゴム歪みが大きくなる。
ム歪みは、既述したように搬送速度変化・スキュー・皺
寄りの主たる原因であるから、このゴム歪みを少なくす
れば良いが、搬送力や搬送安定性の関係からニップ幅は
ある程度以上確保しなければならない。しかし、従来の
ゴムローラ6(図7参照)の場合、所要のニップ幅を持
たせると、ローラ6,7同士が押し込まれた分だけゴム
の非圧縮性の性質からゴムはニップ内で外に逃げ、ロー
ラ表面の外周接線方向のゴム歪みが大きくなる。
【0019】一方、本発明のように表層部1aを、ゴム
厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3と、ゴム硬度が低
い下層ゴム層4により構成にすると、表層ゴム層3は薄
いため面外剛性がほとんどなく、ニップは主に下層ゴム
層4の変形に依存して形成されるようになる。
厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3と、ゴム硬度が低
い下層ゴム層4により構成にすると、表層ゴム層3は薄
いため面外剛性がほとんどなく、ニップは主に下層ゴム
層4の変形に依存して形成されるようになる。
【0020】そして、このように構成された表層部1a
は、両ローラ1,2との間に所定のニップ幅を持たせた
場合、下層ゴム層4は押し込まれた分、外に膨らむが、
表層ゴム層3は引っ張り荷重に対してあまり変形しない
のでゴムローラ1の表面では表層部1aのローラ表面の
外周接線方向歪みは大きくならない。
は、両ローラ1,2との間に所定のニップ幅を持たせた
場合、下層ゴム層4は押し込まれた分、外に膨らむが、
表層ゴム層3は引っ張り荷重に対してあまり変形しない
のでゴムローラ1の表面では表層部1aのローラ表面の
外周接線方向歪みは大きくならない。
【0021】図2は、この様子を模式的に示した図であ
り、同図において、14は変形前は直線だった形状が変
形後、ゴムがどの様な形になるかを表わした線で、実際
の変形状態を誇張してある。
り、同図において、14は変形前は直線だった形状が変
形後、ゴムがどの様な形になるかを表わした線で、実際
の変形状態を誇張してある。
【0022】そして、この図から明らかなように、表層
部1aを、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3
と、ゴム厚が厚くゴム硬度が低い下層ゴム層4とにより
構成することにより、同等のニップを持つ場合でも、従
来のゴムローラ6に比べてローラ表面上の接線方向のゴ
ム歪みを格段に小さくできるので、搬送速度の変化を小
さく抑えることができる。
部1aを、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3
と、ゴム厚が厚くゴム硬度が低い下層ゴム層4とにより
構成することにより、同等のニップを持つ場合でも、従
来のゴムローラ6に比べてローラ表面上の接線方向のゴ
ム歪みを格段に小さくできるので、搬送速度の変化を小
さく抑えることができる。
【0023】また、芯金5の軸方向でのニップ幅の不均
一性がある場合でも、元々のローラ表面ゴム歪み量が小
さいため軸方向の歪み量は然程不均一にならず、スキュ
ーや紙皺を最小限に抑えることができる。
一性がある場合でも、元々のローラ表面ゴム歪み量が小
さいため軸方向の歪み量は然程不均一にならず、スキュ
ーや紙皺を最小限に抑えることができる。
【0024】次に、本実施の形態の第1実施例について
説明する。
説明する。
【0025】本実施例において、表層ゴム層3の厚みを
50μm、ゴムの硬度を85度とし、下層ゴム層4のゴ
ム厚を1.5mm、硬度25度とした。
50μm、ゴムの硬度を85度とし、下層ゴム層4のゴ
ム厚を1.5mm、硬度25度とした。
【0026】図3は、芯金に垂直な断面内での接触圧力
の分布を、従来型ローラ6と本実施例のゴムローラ1と
で比較したグラフである。ただし、従来型ローラ6は一
層のゴムでゴム厚1.5m、ゴム硬度45度のものを用
いている。なお、本グラフは断面の右半分のみの接触圧
力を表わしており、グラフの横軸はローラ表面位置であ
り、縦軸が接触圧力である。
の分布を、従来型ローラ6と本実施例のゴムローラ1と
で比較したグラフである。ただし、従来型ローラ6は一
層のゴムでゴム厚1.5m、ゴム硬度45度のものを用
いている。なお、本グラフは断面の右半分のみの接触圧
力を表わしており、グラフの横軸はローラ表面位置であ
り、縦軸が接触圧力である。
【0027】そして、図中15は、本実施例の接触圧力
分布、16は従来型ローラを使った場合の接触圧力分布
を示している。ただし、本グラフに示した接触圧力を得
る為に要する押し付け力は、本実施例の場合は従来例の
場合に比べて半分程度となっている。
分布、16は従来型ローラを使った場合の接触圧力分布
を示している。ただし、本グラフに示した接触圧力を得
る為に要する押し付け力は、本実施例の場合は従来例の
場合に比べて半分程度となっている。
【0028】図4は、同じく従来型と本実施例との押し
付け時のゴム表面の歪みを比較したグラフである。な
お、図中17は、本実施例のゴム表面歪み分布、18は
従来型ローラを使った場合のゴム表面歪み分布である。
付け時のゴム表面の歪みを比較したグラフである。な
お、図中17は、本実施例のゴム表面歪み分布、18は
従来型ローラを使った場合のゴム表面歪み分布である。
【0029】そして、図3、図4のグラフから分かるよ
うに、同一ニップ幅を得るための押し付け時の歪みは、
ニップ内で本実施例のゴムローラ1の方が、従来型ロー
ラ6に比べて圧倒的に小さくなっている。
うに、同一ニップ幅を得るための押し付け時の歪みは、
ニップ内で本実施例のゴムローラ1の方が、従来型ロー
ラ6に比べて圧倒的に小さくなっている。
【0030】従って本実施例にかかるゴムローラ1を用
いれば、非常に小さいゴム表面歪み量で、ある程度のニ
ップ幅を形成でき、シート搬送の際の速度変化・スキュ
ー・紙皺等の問題を最低限に抑えることが可能となる。
いれば、非常に小さいゴム表面歪み量で、ある程度のニ
ップ幅を形成でき、シート搬送の際の速度変化・スキュ
ー・紙皺等の問題を最低限に抑えることが可能となる。
【0031】なお、これは表層部1aを2層のゴム層
3,4にて形成した場合であるが、表層部1aを3層以
上のゴム層にて形成した場合でも、表層ゴム層3とそれ
より下層のゴム層の間に、既述した様な関係、即ち、表
層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共
に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度より
も高くを保つようにすれば、同様な効果が得られる。
3,4にて形成した場合であるが、表層部1aを3層以
上のゴム層にて形成した場合でも、表層ゴム層3とそれ
より下層のゴム層の間に、既述した様な関係、即ち、表
層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共
に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度より
も高くを保つようにすれば、同様な効果が得られる。
【0032】次に、本実施の形態の第2実施例について
説明する。
説明する。
【0033】本実施例では、ゴムローラ1の表層ゴム層
3の硬度を第1実施例の85度から75度、65度と変
化させた。そして、図5は、このように表層ゴム層3の
硬度を変化させた時の接触圧力分布を示すものである。
3の硬度を第1実施例の85度から75度、65度と変
化させた。そして、図5は、このように表層ゴム層3の
硬度を変化させた時の接触圧力分布を示すものである。
【0034】なお、図中19は、表層ゴム硬度が85度
の場合の接触圧力、20は表層ゴム硬度が75度の場合
の接触圧力、21は表層ゴム硬度が65度の場合の接触
圧力、22は実施例1で述べた従来例のローラを使った
時の接触圧力である。ただし、押し付け力はどの場合も
従来例の押し付け圧力と同一である。
の場合の接触圧力、20は表層ゴム硬度が75度の場合
の接触圧力、21は表層ゴム硬度が65度の場合の接触
圧力、22は実施例1で述べた従来例のローラを使った
時の接触圧力である。ただし、押し付け力はどの場合も
従来例の押し付け圧力と同一である。
【0035】この結果から分かるように、表層ゴム層3
のゴム硬度を調節することで、ニップ内の圧力分布の形
状を調整することができる。また、表層ゴム層3のゴム
の厚みによっても同様の調整ができる。
のゴム硬度を調節することで、ニップ内の圧力分布の形
状を調整することができる。また、表層ゴム層3のゴム
の厚みによっても同様の調整ができる。
【0036】ところで、搬送ローラの一例である定着ロ
ーラでは、トナーを熱と圧力とによってシートに定着さ
せるが、ニップ内の圧力が低いと定着不良が起こること
からニップ内の圧力分布を効率的に制御する必要があ
る。
ーラでは、トナーを熱と圧力とによってシートに定着さ
せるが、ニップ内の圧力が低いと定着不良が起こること
からニップ内の圧力分布を効率的に制御する必要があ
る。
【0037】一方、従来型ローラのニップ内圧力分布は
楕円型であるが、本実施例に係るローラの場合は、四角
形に近い分布をとることができる。従って、本ローラ1
の場合、ピーク圧力を定着に必要な圧力以上に設定すれ
ば、ニップ内のより広い区間で十分な圧力をシートとト
ナーに与えることができるようになり、より効率的な定
着ローラを設計することが可能である。すなわち、本発
明に係る構成の定着ローラを使用すれば、ニップ内での
圧力分布を、表層ゴムの厚みやゴム硬度によって自由に
調整することができる。
楕円型であるが、本実施例に係るローラの場合は、四角
形に近い分布をとることができる。従って、本ローラ1
の場合、ピーク圧力を定着に必要な圧力以上に設定すれ
ば、ニップ内のより広い区間で十分な圧力をシートとト
ナーに与えることができるようになり、より効率的な定
着ローラを設計することが可能である。すなわち、本発
明に係る構成の定着ローラを使用すれば、ニップ内での
圧力分布を、表層ゴムの厚みやゴム硬度によって自由に
調整することができる。
【0038】次に、本実施の形態の第3実施例について
説明する。
説明する。
【0039】図6は本実施例に係るシート搬送装置の搬
送ローラ対の構成を示す図であり、同図において、1b
はゴムにより形成された表層部であり、この表層部1b
のゴムの硬度は、芯金5に近い部分と表面に近い部分で
異なっており、図では硬度の違いを表層部1bの点印の
濃度で模式的に表わしている。即ち、表層部1bの表面
に近い部分ではゴム硬度が高く、芯金5に近い部分では
ゴム硬度が低くなっている。
送ローラ対の構成を示す図であり、同図において、1b
はゴムにより形成された表層部であり、この表層部1b
のゴムの硬度は、芯金5に近い部分と表面に近い部分で
異なっており、図では硬度の違いを表層部1bの点印の
濃度で模式的に表わしている。即ち、表層部1bの表面
に近い部分ではゴム硬度が高く、芯金5に近い部分では
ゴム硬度が低くなっている。
【0040】そして、本実施例に示したような構成を持
つゴムローラ1を用いても、実施例1に述べたものと同
様な効果が得ることが可能である。
つゴムローラ1を用いても、実施例1に述べたものと同
様な効果が得ることが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表
層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共
に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度より
も高くを保つようにするという簡単な構造で、ニップ形
成時のゴム表面周方向歪み量を低減でき、またローラ端
部に加わる押し付け力でローラの軸が撓んだりローラ端
部に加わる押し付け力のバランスが左右で崩れていて
も、ローラ軸方向でゴム表面歪みの変化を小さくでき
る。これにより、シート搬送の際、搬送速度変化・スキ
ェー・紙皺を最小限に抑えることができる。
層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共
に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度より
も高くを保つようにするという簡単な構造で、ニップ形
成時のゴム表面周方向歪み量を低減でき、またローラ端
部に加わる押し付け力でローラの軸が撓んだりローラ端
部に加わる押し付け力のバランスが左右で崩れていて
も、ローラ軸方向でゴム表面歪みの変化を小さくでき
る。これにより、シート搬送の際、搬送速度変化・スキ
ェー・紙皺を最小限に抑えることができる。
【図1】本発明の実施の形態に係るシート搬送装置の搬
送ローラ対を示す図。
送ローラ対を示す図。
【図2】上記搬送ローラ対におけるニップ領城近傍での
ゴムの変形状態を模式的に表わす図。
ゴムの変形状態を模式的に表わす図。
【図3】本実施の形態の第1実施例のローラと従来例の
ローラの接触圧力分布を表わす図表。
ローラの接触圧力分布を表わす図表。
【図4】本実施の形態の第1実施例のローラと従来例の
ローラの、ゴム表面周方向歪み量の分布を表わす図表。
ローラの、ゴム表面周方向歪み量の分布を表わす図表。
【図5】本実施の形態の第2実施例のローラで表層ゴム
の硬度を種々の値に取った時、接触圧力に及ぼす影響を
示した図。
の硬度を種々の値に取った時、接触圧力に及ぼす影響を
示した図。
【図6】本実施の形態の第3実施例に係る搬送ローラ対
の構成を表わす図。
の構成を表わす図。
【図7】従来のシート搬送装置の搬送ローラ対を示す
図。
図。
1A 搬送ローラ対 1,6 ゴムローラ 1a 表層部 2,7 ハードローラ 3 表層ゴム層 4 下層ゴム層 5,6a 芯金
Claims (3)
- 【請求項1】 シートを搬送するよう圧接したローラ対
を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のロー
ラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着され
るゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とによ
り構成したシート搬送装置において、 前記表層部を2種類以上のゴムを使った同心円状ゴム層
で構成し、該表層部の表層となるゴム層の厚みを下層の
ゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬
度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くしたことを特徴と
するシート搬送装置。 - 【請求項2】 前記表層ゴムとして、ゴム硬度がJIS
−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用い、
前記下層ゴムとしてJIS−A硬度50度以下の硬度を
持つゴムを用いることを特徴とする請求項1記載のシー
ト搬送装置。 - 【請求項3】 シートを搬送するよう圧接したローラ対
を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のロー
ラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着され
るゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とによ
り構成したシート搬送装置において、 前記表層部をゴムにて形成すると共に、前記ゴムの硬度
を該表層部の表面に近い方が高く、前記軸に近い方が低
くなるようにしたことを特徴とするシート搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9178693A JPH1120976A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | シート搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9178693A JPH1120976A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | シート搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1120976A true JPH1120976A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16052906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9178693A Pending JPH1120976A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | シート搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1120976A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100234873A1 (en) * | 2007-11-27 | 2010-09-16 | Yoshitaka Nagano | Drive device, and medical apparatus and training apparatus including the same |
-
1997
- 1997-07-03 JP JP9178693A patent/JPH1120976A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100234873A1 (en) * | 2007-11-27 | 2010-09-16 | Yoshitaka Nagano | Drive device, and medical apparatus and training apparatus including the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |